はじめに
小論文を選択されたあなた。
おめでとうございます。
物書きの第一歩ですね。
これまでの国語の学習の中心は、文章を読解することが中心でしたが、読解するというのはある意味で、筆者の書いたものを受け取るだけの受動的な作業とも言えます。
小論文に挑戦すると決めたあなたは、これから「自分自身の意見を」「表現する」ことを鍛えていくことになります。
意見とは、原則「~がヨイ」「~はダメ」という価値判断の伴ったものであり、そこには明確な論拠が必要です。
ただの情緒的に書いた作文では評価されないところに、小論文の難しさがあります。
しかし、鍛えることで、あなたの思考は人に伝わり、評価されます。
その能力は、大学入学以降の論文執筆能力に確実に繋がっていきます。
是非、鍛えていきましょうね。
伝わる文章の条件
それはずばり、「思考の痕跡を示す」こと。
→何をきっかけに、どんなことをどのように考え、その結果どういう結論に至ったのか。
→これをすることにより、話が分かりやすくなる。文章を書くときはもちろん、話すときにも役に立つ。「最近こんなことがあってさ…」というきっかけをなしにいきなり意見を言われても、伝わりにくい。
→Twitterでのツイートも同様。伝わりやすい人の意見は、「思考の過程」がちゃんとしている。つまり前提条件がみんなに共有されている。そのため理解できる人の層が広い。だから「いいね」が多い。
小論文を書く際に求められる能力
❶読解力⋯語彙力/論理的思考力/背景知識の運用力
❷表現力(特に⑴⑵は伝わる小論文の絶対条件。そこから独創性[新たな価値観の提示]が生まれる。)
⑴⭐️論理的客観性・必然性
- 自分の主張をいかに「強固」なものにできるか、という点においてこの2つが鍵を握る。
- 客観性=誰から見ても同じように解釈できること
- 曖昧さを残さず、定義・基準は常に明確化
- 前提条件をそろえる(書き手と読み手の認識をそろえる)
- 必然性=反論ができないこと
- 何か主張したら証拠を出す
- 多面的思考(時には問題の再定義)
⑵⭐️論理的一貫性
- 自分の書いたことと矛盾したことを書かない[ぶれない]
- まとまりがある[1つのメッセージを伝えようとする意識がある]
- 論理の飛躍を起こさない(論理の段差をなくす)
- 適切な段落構成
- 一貫性が強すぎると反論が来るため、⑴とのバランスが重要。
⑶適切な表記・表現
(例題)「見返りを期待するのはボランティアとは言えない」という考えに対して、あなたの意見を述べなさい。
▶︎確かに、お金や物品のような見返りを期待するのはいいこととは言えない。しかし、「見返り」という言葉をもっと広い意味でとらえれば、そこには満足感(充実感、達成感など精神的な価値)なども入ってくる。それすらも求めてはいけないとするなら、そもそもボランティアは成り立たなくなる。
日々の訓練について
- ニュース記事に対する意見論述(150~200字)
- 学校の授業内容の報告
- 論理トレーニングを解く
- Twitterなどでの意見発信
構成について
- 小論文においては、パラグラフ単位の思考(⇔文単位の思考)が大切。
- 文章全体での1つのメッセージを伝えること(論理の貫通)を意識せよ。
▶︎最初と最後で内容は一貫していることが重要。
(例)お茶が飲みたい、と言っているのに最後にコーラが飲みたいと言ってしまってはダメ。
- 同時に、1つの段落では原則1つのメッセージを伝えることを意識せよ。
▶︎一文一文が段落全体にとって意味をもっていることが大切。
▶︎メインの主張を成り立たせるために必要な要素を逆算し、段落や文を構成する。(すべての段落や文を、メインの主張を伝達するための要素として機能させる。)
▶︎接続語を用いるなどして、論理的に書く
※Bは分割してもよい
※それぞれにどんな内容を投入する?
A:前提[現状確認]、問題提起、主張[仮説]・立場
B:根拠、具体例、譲歩と反駁、補足、場合によっては主張
C:総括、主張の反復、発展的内容
(例)A前提→B解決策→C総括・発展的内容
(例)A問題提起→B原因分析→C解決策
⑴譲歩の中で述べたメリットを、逆接以下で減殺することが重要
⑵譲歩内容は、強い断定調で書かない。
⑶譲歩は長すぎてはいけない
▶︎相手の批判より、自分のアピールを優先しよう
▶︎特に、短い字数の小論文においては、自分の主張を二度繰り返す必要もない。一回で伝わる。
▶︎2回言うことで説得力が2倍になるわけではない。
▶︎それよりも、主張の根拠を充実化させるほうに字数を割いたほうがいい
要約問題の解答手順
要約=文章に書かれている主要な点を明らかにするために、主要でない部分を削り、文章の論理展開に即して集約したもの
要旨=文章の中で筆者が最も主張したいことを述べたもの。
▶︎文章のジャンルを意識(例:随筆文なら体験→感想→意見)/指示語や接続語のフル活用!
- ❷強弱の把握(要約に使う箇所を押さえる)
- ❸表現の吟味 ※解答の独立性(一読して分かる内容になっているか)を意識
▶︎筆者独自の表現(「 」のついた表現、比喩的表現など)は言い換える/平叙文の羅列(問題提起(~だろうか)などの表現効果的なものは、そのまま使わず、シンプルに、本文の骨子となる部分を淡々とつないでまとめていく)
【参考動画】
- 要約解説(Twitterで質問してくれた受験生に対して解説したもの)
論述問題における思考プロセス
❶設問要求と条件を押さえる(題意は神様!)
- 題意分解→問題文に使われている言葉の定義・基準を明確に
➡与えられたテーマ(用語)について、その定義を明確化する(最低限の知識は必要)
- 2つのキーワードが与えられたときは、対比を考えるか、具体化する。例:科学者と社会/協調性と決断力/現代社会と個人主義
- 多くの問題は「問題解決」を求めている
▶︎問題を明確化(原因分析し、問題を定義)し、解決策を考え、提案することが大切。
- 小論文の書き手はプロのシェフ。顧客からのオーダーに答えないといけない。「コンソメスープ」を頼まれたらどんなに苦手でもそれを出さないとだめ。「カレーライス」を出してはいけない。それがどんなに得意でも。
❷問題のパターンを見極める。
➡単語一語だけ与えられており、それについて意見を述べるもの 例:平和
・テーマについて定義する
・テーマの語を用いてなにか命題をつくる➡論点の発見
・テーマに関する具体例を提示する➡問題点を発見し、解決策を提示
- テーマ型②:テーマと論点のみが与えられているタイプ 例:消費税率の引き上げに賛成か反対か
- 課題文型:文章が与えられているタイプ
・説明文➡具体的事実を要約➡問題点を発見し、解決策を提示
・評論文➡論旨を要約➡賛成か反対かを決定➡賛成なら一部に論の欠陥を探す/反対ならその理由と代案を提示(場合によっては弁証法により解決策を提示)
❸主張をいくつか思い浮かべてみる(出来合いのものでもよい)
❹根拠が明確に書けそうなものに絞る
※空気を読むことも大切。「志望学部における学問の一般的な思考ではこういう方向で書くかな」「こういう観点から論じると高い評価かなー」等。
日本語を守るかどうか(2009年)
川端康成のように・・・
こういう人がいるのだから日本の伝統を大切にしなければいけない
GHQの支配がずっと支配されていたら日本語の危機にさらされていたかもしれない、近代文学には触れられないかもしれない
具体例は的確でないと意味ない
的確な具体例をすぐ見つける
指示語・接続語をしっかり使う
グローバル化
他地域の具体例
イスラーム教圏から中国圏への影響 文化の流入
ガンダーラ美術
近現代史はいくらでもネタがとってこれる
視点の厳密な設定
→深みのある論を書くために大事なのが、視点の設定である。学部ごとの研究論文などを読んでみると、やはり「この学部ではこれを視点に設定して書く」という定石のようなものは存在する。大学の先生も、基本的には、自分の専門分という「特定の枠組み」でしかものを考えられない人たちなので、その枠組みをもつ頭で作問した出題に何らのバイアスもかかっていないということはない。
→そこで、我々受験生には何ができるか。その学部・業界における思考法に習熟することが、より点数を上げるうえで必要になってくる。そして、そうした思考法を自分の頭の中に世界観として築くことができれば、目の前の問題に出会ったときに、適切な視点を設定し、深みのある内容の論文を書くことができるのである。
書いてはいけない意見
- 公序良俗に反すること、非常識なこと
- 人権をふみにじる意見
- 人命軽視、殺人容認、戦争肯定
- 環境破壊の容認、学問の否定
- 民主主義社会の否定、暴力の否定、法体系の無視
- 宗教・思想上の過激な主張
(例)「日本の高齢化社会の今後について述べよ」
→「私は、これからの日本は高齢者に対する福利厚生を制限すべきだと考える。なぜなら、高齢者が増加する中では、国や県・市などの高齢者対策のための財政が増大するばかりだからだ。」(高齢者を見捨てるの?!)
学部別のポイント
- 医学部:生命軽視、差別、機能主義はNG
- 法学部:教条主義はNG 人権重視の発想を貫く
- 教育学部:人権や個性を認め、教育の目的を考える
- 文学部:ありきたりは好まれない 目のつけどころで勝負
- 政治・経済・小学部:国際的視野が必要 建設的な批判は歓迎
- 工学部・理学部:科学の全否定はダメ 安直な化学礼賛も好まれない
- 情報学部系:コンピュータと人間との調和の可能性を否定しない
- 人間科学系:人間と科学を具体的にどう融合させるかを書く
- 生活学部(家政科):働く女性の権利に配慮 豊かなライフスタイルを提示
- 福祉・医療学科:「福祉の充実」を機械的、機能的に考えてはダメ
批判する際の視点
①論理不成立、論証の不十分さ
▶︎そのイコール関係、対比関係、因果関係は成立しないと指摘する。
②前提の考察、反例の存在
▶︎その前提なら正しいが、「○○という状況が起きたらまずい」と批判する。心配症思考。他にも、今の時代にその考え方は当てはまらないなど、時代背景(条件)を考慮して指摘するなど。
③実現可能性
▶︎金銭面大丈夫なのか、人材がさらに必要なのか、それを実現しうる人材をほしいかなど。特に社会科学ではこういう思考が大切。
④観点の限定、人間的・社会的観点の看過
▶︎論理的には正しいが、非人道的であったり、多くの人が被害を受けたり、生活環境を壊すような考え方であると指摘する。
⑤危険可能性(背理法的思考)
▶︎その解決方法に基づくとまた別の問題を引き起こしてしまうことを指摘する。
⑥全か一か思考
▶︎一つの思い込みに囚われていること、それ以外に答えが存在することを指摘する。
⑦目的に対する手段のズレ
▶︎その方法が果たしてゴールや本来あるべき姿の方向に向かっているのか。これは大学受験の勉強にもよくある話。
⑧焼け石に水
▶︎その問題を取り扱っても焼け石に水(利益や恩恵があまりない)であり、もっと根本的な問題があるのではないか。
⑨形容詞的表現の基準
▶︎よく、悪者が「俺様は正義」だという。しかし、悪者である。そこで、誰の立場で言っているのかを確かめ、指摘する。
⑩計算式のミス
▶︎その数字の求め方やグラフの読み方のミスを指摘する。
事象説明問題
世界史の論述などでも頻出。
AAAAAAAAXXXXBBBBBBBBB
❶〜〜〜の原因を答えよ
▶︎XXXXの前に起こったことなどを中心にかく(時系列的には過去のこと)
❷〜〜〜とは何か答えよ
▶︎XXXXについて詳細に答える
❸〜〜〜の影響を答えよ
▶︎XXXXの後に起こったことなどを中心にかく(時系列的には当該事象後のこと)
❹〜〜〜の意義を答えよ
▶︎①②③を踏まえ、バランスよく記述する
問題の構造化
- 原因を3つに分けて考えることで、的確な原因分析を行うこと。
(例)遅刻した
①直接原因(電車が遅延したから)
②根本原因(電車という手段を選んだ・リスクを見込んで早起きしなかった)
③本質原因(出社を必要とする会社に勤めていたから)
▶︎根本原因や本質原因に着目することで、問題の再定義が可能。つまり、新しい価値観が提示できる。(not A but B)あとはそれをもとに解決策を考えるのみ。
資料を読み取るうえで大事な力
①情報編集能力=日々の練習が大切
②具象化・抽象化能力
※具象化→一定の知識・リテラシーが必要なので本を読む!
※抽象化→Twitterで練習できる
慶應SFCについて
※「学」→(1)science(≠エセ科学) (2)一貫性
①総合政策学
(1)対象:「公」に関すること(公共、公平、公的、公益)
(例)市場の失敗
→市場の原理=競争に任せておくと、
値下げ競争が起こり、最終的に独占になる
→公平性があるとは言わない
→民間に任せたらまずいことについて考える!
(2)問題発見:①問題の構造化 ②問題の再定義 ③解決
※③には2つある。
a実践知
b新たなネットワークの構築(例:スタディサプリ)
②環境情報学
(1)対象:環境=あらゆるもの
※あらゆるものを情報化するのが、環境情報学部。
→未だ定量化できていないものを定量化する!
(例)優しさ指数、愛の指数
(2)問題発見→総合政策学と一緒!
例題集
「定期テストを廃止すべきか」
確かに、定期テストを廃止すればゆとりが生まれるかもしれない。しかし、教育のあり方として好ましくない。そもそも教育の目的は、社会が求める人材の育成にある。今後、国際競争はますます激しくなるなかで、能力を発揮できる人材の育成が必要である。したがって、定期テストは廃止すべきではない。
「コンピューターは人間を幸福にするか」
[Yes]
- インターネットで世界中の人とコミュニケートできる。
- 家で買い物やチケットの予約などができ、生活が弁rにになる。
- ホームページで、自分の作品や意見などを自由に発表できる。
- 学問や研究が飛躍的に進歩する。
- 情報産業の巨大な市場ができ、経済が活発になる。
[No]
- 人間がコンピュータに管理される管理社会になる。
- コンピュータのつくる仮想現実は、人間から現実感や罪悪感を奪う。
- 高齢者などコンピュータを扱えない人が、社会から疎外される。
- 人と人とのコミュニケーションが減少し、人間の孤独感が深まる。
- 国家や経済の機能をマヒさせるインターネット犯罪が増える。
- コンピュータを使える国と使えない国の差が広がる。
格差社会について、あなたの意見を二〇〇字以内で述べなさい。
【ガッカリ答案】
福沢諭吉もいうように天は人の上に人を作らず、人間はみな平等だ。それなのに収入が多い、少ないというだけで上流、下流と区別されるのは理解できない。お金がすべてなのだろうか。私はそうは思わない。世の中には脱税をしたり他人を犠牲にしたりして金持ちになっている人間が大勢いる。そんな「上流」が威張っている格差社会なんて許せないと私は思う。
【スッキリ答案】
格差社会の問題は低所得そのものよりも、一度「ネットカフェ難民」になってしまうと、再び正社員としての安定した生活に戻れなくなってしまう点にある。住所不定のままでは企業に信用されず、再就職が難しいのである。
したがって、彼らが履歴書に書ける住所をもち、就職活動ができる環境を作るべきである。たとえば行政が空いている市営住宅を無料で提供することが考えられる。
【ポイント】
→相手にメリットを与えるような答案作成を!
地球温暖化がもたらすメリットを述べなさい。
【ガッカリ答案】
地球温暖化によって、世界各地で氷河が溶けたり生態系が変化したり異常気象が起きたりしている。これは人類のエゴに対する大自然の怒りだ。私は地球上のすべては一つの生命体であると信じている。人類もその一員であることを思い出さなければならない。
【スッキリ答案】
温暖化によって積雪量が減少すると、北国の人々の除雪の苦労や費用が軽減される。またほかの地方でも気温の上昇によって、これまでは日本で育たなかった作物を栽培することも可能になる。したがって温暖化を止めようとするよりも、気候の変化に生活スタイルや産業を合わせていく方が現実的である。
【ポイント】
→今回は、地球温暖化の「メリット」を書いていないと採点対象外。
遺伝子組み換え技術について、あなたの意見を述べなさい。
【ガッカリ答案】
一九五三年にワトソンとクリックがDNAの二重らせん構造を発見して以来、遺伝子工学、なかでも遺伝子組み換え技術はめざましい勢いで発展してきた。しかしこの技術がもたらす危険性も認識されはじめ、一九七五年アシロマ会議において遺伝子組み換えについてのガイドラインが制定され、二〇〇三年にはカルタヘナ議定書が締結された。先日放送された『NHKスペシャル』によると次のような取り組みが……
例題①:食料自給率について
(例)食料自給率→国内の食料全体の供給に対する食料の国内生産の割合を示す指標
(例)食料自給率→日本ではカロリーベースで38%。世界的に見ても低い。政府が食料自給率を上げようとしている。
→こういうのは推薦枠出したい ←はっきりしたリターンを準備!
ポイント
- 「食料自給率」についての意見論述(200字以内)
- 「食料自給率を上げるべきだ」という主張・結論を先に設定したうえで、論述
- 皆さんの課題
①理由説明が不十分(必然性に欠けた説明)
②反論想定ができていないため、反論される恐れがある
今日、皆さんにできるようになってほしいこと
- 根拠を考えていくなかで、主張を修正できるようにする
- 特に、ありきたりな主張/出来合いの主張/判で押したような主張は、深く考えていくと穴がたくさん見つかることが多い
→そこを修正し、より精度の高い主張・根拠に修正していくことが重要。
→今回なら…食料自給率って本当に上げたほうがいいの?
「当たり前を疑う姿勢」が大事!
- 「YesかNoか」という二者択一、あるいは、よくある話のテンプレの貼り付け、出来合いの論点等に持っていくことが必ずしもいいとは言えない
- 食料自給率に関しても、「上げる」と「今のままでいい」がまずある。そして、これ以外のことを主張してももちろんいいわけで。
主張の無責任な言いっぱなしはよくない
→今回なら…「上げるべきだ」と言ったら上がるのか。上げることができるなら、なぜ(そんな人が現実に存在するとして)上げないのか。
(例)死刑制度に関して 「人の命は大切だから死刑は廃止すべきだ」
→これを繰り返しアピールしても、「当たり前じゃん」となっておしまい。
→例えば、「命というのは不可逆的なもので…」や「大切な人を失う悲しみは…」などという形で根拠を明確化することで、必然性の高い小論文ができあがる。
実は…
- 食料自給率は、多くの専門家が疑問視している、怪しい指標である
- 自給率を上げるためには近隣諸国だけでなく全世界相手に戦争を仕掛ければ良いのです、という正解と設問の愚かしさに言及すれば私なら合格点を与えますね。
- よくわからないのは、なんで農林水産省はそんなわけのわからない政策を採っているのか?ということだ。彼らにはどんな便益、思想があるのか?>食料自給率の低下はなぜ問題なのか? | キヤノングローバル戦略研究所(CIGS) http://bit.ly/pvJGzn
- 【日本経済論89】日経ビジネスオンラインの連載日本経済論第17回は「TPPは亡国の政策か救国の政策か(下)“白熱授業”で考える食料自給率問題」です。誰もが重要だと考える食料自給率。でもその根拠は意外に怪しい。これを授業形式で考えます。http://nkbp.jp/uXdsHT
- 食料自給率を引き上げると、逆に地域リスクに晒される。全世界から調達する体制を構築するほうが、食料安全保障に資するという見方も可能⇒ Japan to Import Emergency Butter Shipment http://on.wsj.com/1iNDmBK
解答例
日本の食料自給率は40%未満と低く、「もっと上げるべき」と言われる。ここには、「自給率を上げることが食料供給の安定化につながる」という暗黙の前提がある。とすれば、自給率を100%にするために他国との貿易を禁止すればいい。しかし、それでは国産で賄えない食料の供給は不可能となる。貿易を通じて国際分業を図るからこそ食料供給は安定化する。よって、自給率を上げるという方向性があるとすれば、それは問題である。(200字)
日本の食料自給率は40%未満と低く、一般には「もっと上げるべき」と言われる。ここには、「自給率を高めれば、食料供給が安定する」という暗黙の前提がある。とすれば、他国との貿易を禁止し、自給率を100%にしてしまえばいいことになる。しかし、それでは国産でまかなえない食料の供給は不可能となる。貿易を通じて国際分業を図るからこそ食料供給は安定化する。よって、国策として自給率を上げるという方向性があるとすれば、それは問題である。
例題②:エコツーリズム
例題③:高齢化社会
その他
- 裁判員制度について論じなさい。(200字以内)
- 「もったいない」という言葉について、他国の考え方と比較しながら200字以内で論じなさい。
小論文模試解説
最終更新:2023年12月31日 12:43