【第6回】気候(1)―「風」
≪全体像≫
気候=気温(ki)+降水量(ko)+風(w)
(「地域判定」必出)
≪基礎の基礎=「気圧」と「風」の関係≫
暖まる→分子の運動=活発→密度低(=低気圧)
→上昇気流発生
=雨
冷える→分子の運動=とろい→密度高(=高気圧)
→下降気流発生
=晴
高気圧から低気圧に空気が流れ込む=「風」!
cf.雨が降る仕組み
①太陽の光が当たる
②水(海の水や水蒸気など)が暖かくなる
③水が蒸発して水蒸気になる
④上空は温度が低いため、水が冷えていく
⑤水 蒸気が、水・氷の粒になる
⑥重くなり、落下(=雨) 氷の粒は、普通落下中に融ける。しかし寒すぎて融けないと雪になる。
≪大気の大循環≫
気圧帯と恒常風の図を描く。
(風が形成される理由は、気圧帯にある!)
※偏西風→上層を吹く偏西風の強い部分=ジェット気流
≪海流≫
≪季節風≫
シベリア高気圧はなぜ出来るか→大陸の中で、かつ、標高の高い山脈や高原に囲まれることによって寒気がたまっている場所だから
≪局地風≫
熱帯低気圧とそれ以外
熱帯低気圧=台風、サイクロン、ハリケーン
→高潮
【第7回】気候(2)―ケッペンの気候区分
≪全体像≫
ケッペンの気候区分→気温による分類と気候による分類をかけ 算した。
大きく分けるとA~Eに分かれる。
赤道周辺がA気候、極周辺がE気候。
これら5つを2つに分けてみる。
[樹木気候]
A(熱帯)―Af・Am・Aw C(温帯)―Cfa・Cfb・Cs・Cw D(冷帯[亜寒帯])―Df・Dw
※furu=年中多雨/summer=夏に乾燥/winter=冬に乾燥
※m=モンスーン ※a=暖 b=涼
[無樹木気候]
B(乾燥帯)―BW・BS E(寒帯)―ET・EF
(乾燥するため) (低温のため) →(樹木が生育できず)
※W=砂漠/S=ステップ/T=ツンドラ/F=氷雪
frozen[形]=凍っている
≪熱帯≫
①Af(熱帯雨林気候)
年中高温多雨←赤道低圧帯の影響
(多雨→スコール)
伝統的住居として「高床式住居」
特徴1(建築材料):豊かな森林資源を利用。木材で柱、植物の葉で屋根を造る
特徴2(形状):ひさしの長い形 ←日中の強い直射日光や雨を避けるため
傾斜が急 ←雨水を流れ落としやすくするため
特徴3:居住部分を地面から高くしている←風通しをよくして蒸し暑さをやわらげる+害虫の侵入を防ぐため
②Am(熱帯モンスーン気候)
Afとほぼ似ている
唯一の違い:短い乾季がある←モンスーン
③Aw(サバナ気候)
AfとBの中間→雨季と乾季が明瞭
夏=雨季 ←赤道低圧帯の影響
冬=乾季 ←中緯度高圧帯の影響
≪乾燥帯≫
①BW(砂漠気候)
・・→=乾燥地形(=学習済=説明不要)
1年中ほぼ雨が降らない
日較差大きい←砂漠( =・成分が岩石・砂 )=暖まりやすく
・水蒸気も少ない 冷めやすい
日干しレンガ(アドベ)(粘土を太陽の光で乾燥して固めてつくった。雨が少ないので屋根は平ら。外気を遮断するため、窓が小さい。)
砂漠の成因×4
(i)中緯度高圧帯の影響 ex)サハラ砂漠
(ii)大山脈の風下側 ex)パタゴニア砂漠(偏西風)
cf.南米のちょっと下=60°S
ラプラタ川河口の少し上=30°S
(iii)海から離れた内陸部(水蒸気[=降水のもと]が海から供給されず) ex)ゴビ砂漠・タクラマカン砂漠
(iv)寒流の影響(→海岸部の地表付近の大気が冷却→上昇気流生じない ex)アタカマ砂漠・ナミブ砂漠
②BS(ステップ気候)
BWの周辺に分布
短い雨季がある
≪温帯≫
①Cfa(温暖湿潤気候)
四季の変化が明瞭(夏は高温多雨・冬は低温少雨)
分布:大陸東岸・緯度30°~40°(日本は北海道以外Cfa)
②Cfb(西洋海岸性気候)
年中温暖 ←暖流&偏西風の影響
年中降雨 ←偏西風の影響
分布:大陸西岸・緯度40~60°
③Cs(地中海性気候)
夏は乾燥、冬は湿潤 ←気圧帯の変動
分布:地中海沿 岸、サンフランシスコ、ケープタウン、パース、サンチアゴ
④Cw(温帯冬季少雨気候)
夏=降雨・冬=少雨←モンスーンの影響
分布:低緯度の山岳・高原地域/Awの高緯度側など
≪冷帯≫→北半球のみに分布
①Df(冷帯湿潤気候)
分布:アメリカ大陸北部・ユーラシア大陸北部のヨーロッパ~西シベリア
②Dw(冷帯冬季少雨気候)=世界の寒極
夏=降雨・冬=厳寒→少雨
→シベリア高気圧が形成
気温の年較差大
分布:ユーラシア大陸北東部のみ
永久凍土(1年中凍結している土)が分布している地域では
高床式の建造物が見られる。
↑地面に室内の暖房などによる熱が伝わらないようにするため
≪寒帯 ≫
①ET(ツンドラ気候) ※ツンドラは土の名前
基本は氷雪に覆われているが、夏にのみ0度以上になりそれがわずかに融け、湖沼・湿地が広がる
分布:北極海沿岸、チベット高原、アンデス山脈
②EF(氷雪気候)
年中氷雪に覆われている
分布:南極とグリーンランドのみ
【第8回】気候(3)―グラフ対策
≪基本≫
×問題の内容
地図中に3つの点 ⇔ それぞれに対応する3つのグラフ
×大まかな解く流れ
「地図」を先に見る→判定が容易な地域から裁く
※2択に絞った後は、「グラフ」同士を比較して解いても良い
×1文字目(A・C・D・E)[=気温の違い]の定義
A・C・D・Eの図を書く!
×2文字目(s・w・f)[=降水量の違い]の定義
s(夏に乾燥)の必要条件:MAX≧MIN×3
w(冬に乾燥)の必要条件:MAX≧MIN×10
fの必要条件:年間を通して雨が降っている+sでもwでもない
×注意点
北半球:夏=7月 冬=1月
南半球:夏=1月 冬=7月
≪世界の気候編≫
①地図を見て、気候区分が確実に判定出来るものがないか探す。
それを発見したら、以下の優先順位で裁いていく。
[1]Cs→①s ②C
[2]BW→ほぼ雨が降らない(年降水量250mm以下)
[3]Aw・Cw・Dw→①w/②AorCorD
[4]Af→①f:最小雨月降水量60mm以上/②A
Am→①m:弱い乾季あり(最少雨月降水量60mm未満)/②A
[5]Df→①D/②f
[6]Cfa→①a:最暖月平均気温22℃以上 ②C ③f
Cfb→②b:最寒月平均気温22℃未満 ②C ③f
[7]BS→短い雨季がある(年降水量500mm以下)
[8]ET→最暖月平均気温0℃以上10℃未満
EF→最暖月平均気温0℃未満
②残ったグラフ同士を比較し、どこが違うかを突き止める。
[1]気温の年較差の大小
高緯度>低緯度/内陸部>沿岸部/大陸東岸>大陸西岸
(高緯度にあり、内陸部にあり、大陸東岸にある地域の
典型例はシベリア!年較差が相当大きい!)
[2]降水量の多少
沿岸部>内陸部
≪日本の気候編≫→降水量がPoint
①日本海側・太平洋側→季節風の考え方を適用
②中高高地・瀬戸内→降水量年中少ない
(季節風の影響を受けない地域)
※中央高地=中部地方の山岳地帯=in山梨・長野・岐阜
内陸部なので水蒸気が届きにくく、また、
山が多いので、特に山に囲まれた盆地においては
フェー ン現象により乾燥する。
③基礎知識の適用(降水量でダメなら気温で攻める)
ex)気温の逓減率/緯度による気温の違い
【第9回】植生・土壌
≪全体像≫
気候
↓ ――――――――|
植生 ――――――――| 土壌
森林&草原 →成帯土壌&間帯土壌
(×7) (×3)
≪植生≫ (BWとEF以外)
①Af・Am=熱帯雨林:密林(←年中高温多雨)
→セルバ(inアマゾン川流域)&ジャングル(in東南アジア)
[+α]マングローブ(熱帯の河口部・沿岸部に生育)
(マレーシアやインドネシアにおける、マングローブ林の広がる海岸部は、日本向けのエビの養殖池に変わった)
②Aw=疎林(バオバブ、アカシア)[雨][乾]←乾季でも生育出来る木だけ残る(ちょっとの雨しか降らないので、それをたくさんゲットした木だけ残る!)
と
長草草原[雨]←雨季の降雨
(→乾季には枯れる)
→・サバナ(inアフリカ)
・リャノ(inベネズエラのオノリコ川周辺)
・カンポ(inブラジル 高原)
・グランチャコ(inパラグアイ)
③BS=ステップ:短草草原 ←雨季が短い
④Cfa=・原則=・低(緯度側)=常緑広葉樹
・高( 〃 )=落葉広葉樹or混合林
※整理
広葉樹 ←豊かな日光&雨を得る
・常緑広葉樹(1年中緑色)
・落葉広葉樹(毎年、一定の季節に葉が落ちる)
↑寒くなるor乾燥するため
針葉樹 ←少ない日光を得る
混合林:広葉樹と針葉樹が混ざったもの
・比較的降水量の少ない地域=温帯草原
・プレーリー(in北米中部)
・パンパ(inアルゼンチン)
・プスタ(inハンガリー)
⑤Cfb=落葉広葉樹(ブナ、カシ)or混合林
⑥Cw=照葉樹:光沢のある厚い葉を持つ木
(シイ、カシ、クス)
↑↓どちらも落葉広葉樹
⑦Cs=硬葉樹:硬い葉っぱの木 ←乾燥に強い
ex)オリーブ、コルクがし
⑧D=・原則=タイガ:針葉樹の純林(=同じ種類の樹木からなる森林)
・例外=温帯に近い南部=混合林
⑨ET=コケ類、シダ類(0℃を超える[氷雪が融ける]夏限定)
≪土壌≫
Point①(土壌は気候の影響を受けやすい)
土壌→野ざらしの状態→気候の影響[大]
→地域によって色・性質が変わってくる
Point②(土壌は植生の影響を受けやすい)
土壌=岩石のくず[岩石が風化されたもの]
+
腐植[=栄養分高い(黒い土ほど栄養分高い!)]
↑有機物(動植物の死骸、草、落ち葉など)が分解され、腐った(黒くなった)もの
※有機物の分解←高温のとき生じる
(低温だと分解されない!cf.冷蔵庫は物が腐らないようにするためにある!)
a)成帯土壌:気候や植 生の影響を強く受けて出来た土
→色&栄養分に富んでいるか乏しいか、の2点がポイント!
(湿潤地域)
①ラトソル(A):赤色、【乏】
←降雨で【腐植が流され】、土の中の(水に溶けにくい)鉄&アルミニウムが錆びる(=酸化する)ため
(∴ラトソルは、酸化鉄、酸化アルミニウムが集積)
※酸化アルミニウム(=アルミナ)を多く含んだラトソル=ボーキサイト(=アルミニウムの原料)
(ボーキサイト→[土をとって…]→アルミナ→[錆びをとって…]→アルミニウム)
②褐色森林土(C):褐色(茶色)、【富】
③ポドゾル(D):灰白[はく]色 ←水の浸透によって漂白
【乏】 ←低温のため有機物の分解が進まない
|
④ツンドラ土(ET):【乏】←
(乾燥地域)
⑤砂漠土(BW)
⑥栗色土(BSの比較的降水量が少ない所)
⑦黒色土[こくしょくど](BSの 〃 多い所+温帯草原) ↓草原の密度高くなる
:【富】=肥沃←腐植(黒色!)に富んでいるから
(→雨季が終わった後にたくさんの枯れ草が土壌にたまる)
→チェルノーゼム(inウクライナ~西シベリア)
b)間帯土壌:もとの岩石の影響を強く受けて出来た土
①テラローシャ[←玄武岩] inブラジル高原[コーヒー]
※ブラジル、ベトナム、インドネシア
②テラロッサ [←石灰岩] in地中海沿岸[果樹]
③レグール [←玄武岩] inデカン 高原[綿花]
※中国、インド、アメリカ
(①と②は、文字数で区別。6文字か5文字か。)
【第10回】農業(1)
≪全体像≫
①用語の確認
[農牧業] →
|| ②農牧業の分類
農業+牧畜
↑ (=遊牧・移牧・放牧・舎牧)
| ※農業=農地の利用による農作物の栽培
| ※牧畜=牧草地での家畜の利用による畜産物の栽培
| (家畜=人間に利用される動物)
[自然条件]=地形/気候・植生土壌
[社会条件]=市場の大きさ/市場までの距離/経営形態/資本や技術/国家政策
※「市場」=商品を売り買いできる範囲 ←人口や経済規模に比例
※「市場まで の距離」について
ex)野菜→新鮮さが必要→市場までの距離が近いほうがよい
しかし近年では、市場から離れた地域でも野菜栽培可
↑交通機関の発達・保存技術の向上
※「経営形態」=自作農[自分の土地で]か小作農[地主から土地を借りて]か
※「資本や技術」=農業機械や化学肥料の普及度
※「国家政策」=生産を奨励するか否か
≪用語の確認≫
①「生産性」
・土地生産性=1haあたりの生産量
[高]=労働力、化学肥料、農薬などの投下多
ex)日本…狭い+ビニールハウス等
・労働生産性=1人あたりの生産量
[高]=機械化進む
ex)アメリカ ~ 広大+トラクター(耕地をならしたり、固くなった土を掘り起こしたり…)
(※アメリカは、逆に土地生産性は低い。
土地が広すぎるて、肥料のまき方が雑になるから。)
※図にして整理!
②「集約度」
・資本集約度=農業にどれだけ資金をつぎ込んだか
[高]=農業機械、化学肥料、農薬などの投下多 ex.アメリカ、カナダ、オーストラリア
・労働集約度=農業にどれだけ人数をかけているか
[高]=大人数で農業を行う ex.東南・南アジア
≪農牧業の分類 ~全体像~ ≫
①自給的農牧業(=自分たちで消費するために生産)[in発展途上国]
(原始的農牧業)
・焼畑農業
・遊牧
・オアシス農業
(アジア式農業)
・アジア式稲作農業
・アジア式畑作農業
②商業的農業(=農産物を販売するために生産)[inヨーロッパなど]
・混合農業
・地中海式農業
・酪農
・園芸農業
↓大規模化
③企業的農牧業[in新大陸=アメリカ、カナダ、オーストリアなど]
・企業的穀物農業
・企業的牧畜
・プランテーション
(以下、それぞれの農業を見ていく。各地の衣食住を理解せよ!)
≪焼畑農業≫ [inA]
→森林を焼いたときの灰を肥料として行う農業
(↑ラトソルが栄 養分に乏しいため)
(a)熱帯林の破壊
・伝統的な焼畑農業では…
→耕地の地力が低下すると、そこを数十年間放置(別の場所に移動)
→その間に森林が回復=環境破壊は起こらなかった
・近年、人口増加が起こると…
→食料増産のため、焼畑面積を拡大
→森林回復を待たずに焼畑が繰り返される
→地力低下=森林の再生が困難に=環境破壊の原因となる
(b)作物 (栽培作物)
・イモ類=キャッサバ、タロイモ、ヤムイモ
・雑穀=アワ、ヒエ
※穀物=三大穀物(米+小麦+トウモロコシ)+雑穀
≪遊牧≫ [in乾燥地域=西アジア・北アフリカ、モンゴル
寒冷地域=北極海沿岸、チベット高原・アンデス山脈の高山地域]
→水と草を求めて家畜とともに移動する牧畜
(a)住居 →組み立て式 ex.ゲル(inモンゴル)
(b)家畜 ・羊、ヤギ(in乾燥地域)
[+α] ・馬(inモンゴル)
・ラクダ(inサハラ砂漠、アラビア半島)
・トナカイ(in北極海沿岸)
・リャマ、アルパカ(inアンデス山脈)→荷物の運搬手段として重要
・ヤク(inチベット高原)
≪オアシス農業≫ [in乾燥地形の中のオアシス]
→地下水や外来河川からの灌漑によって集約的に作物を栽培する農業
(a)地下水路[=山麓にある地下水を引くための水路]
↑水を蒸発から防ぐために作る
・カナート(inイラン)
・フォガラ(in北アフリカ)
(模式図を書く)
(b)作物
・小麦
・綿花
・ナツメヤシ(inエジプト、イラン、サウジアラビア)
≪アジア式稲作農業≫ [inアジアの年降水量1000m以上となる沖積平野]
(a)生産性
・東アジア(中・韓・日など):灌漑の整備+農薬や化学肥料を多く使用→土地生産性[高]
・東南・南アジア:天水田[=雨水だけに依存する水田]多→ 土地生産性[低]
(b)特徴的な景観
→「棚田」(in平野に乏しい場所…ジャワ島、ルソン島など)
=階段状の水田(山地の斜面を切り開いて作った)
(→棚を並べているように見えるから「棚田」)
≪アジア式畑作農業≫ [inアジアの年降水量500~1000mとなる少雨地域]
(a)生産性
・従来は…
干ばつ[例年よりも雨降らない]の被害を受けやすい→生産量は不安定
・近年は…
灌漑の整備→土地生産性向上
(b)作物
・(自給作物として)小麦、雑穀
・大豆、トウモロコシ[in中国北東部]
・綿花[in黄河流域、デカン高原]
【第11回】農業(2)
≪混合農業≫[inヨーロッパの大部分、アメリカ東 部]
→「作物」栽培と「家畜」飼育を合わせた農業
|| ||
食用穀物 肉牛&豚→肉・畜産物を市場に出荷
(小麦、ライ麦[寒冷な地域でも栽培可])
飼料作物 ↑↓inドイツ、ポーランド
(トウモロコシ、ジャガイモ[イモ類→やせ地でも栽培可])
≪地中海式農業≫[inCs]
夏=乾燥=乾燥に強い樹木作物[オリーブ、ブドウ、柑橘類、コルクがし]を栽培(輸出用)
冬=湿潤=小麦を栽培(自給用)
※近年は野菜生産が盛ん←温暖な気候を利用
※一部の地域では移牧も見られる
↓
移牧 [inヨーロッパの地中海沿岸やアルプス地方]
→夏は高地、冬は低地で家畜(羊・ヤギ)を飼う
[夏]高地=低地よりも冷涼=蒸発量少[土壌中の水分蒸発しにくい]=牧草生育
→放牧[=放し飼い/檻などで囲わない]
↑家畜を移動 ↑
低地=高温乾燥で牧草が不足 |
[冬]高地 |
↓ ↓
低地 →舎飼い[=畜舎で人間が餌を与える]
※夏の間につくって麓まで運んできておいた干し草を与える
↓(混合農業不可能な北部のやせ地[←大陸氷河に覆われていた為]
となり、乳牛なら育てられるぞ!」という案が出た。
ただし、やせ地すべてで発達したというわけでもなく…
乳牛を育てるのにピッタリな場所で発達した。)
≪酪農≫[in冷涼+年中降雨=五大湖沿岸、北海・バルト海沿岸]
乳牛=暑さ苦手↑ ↑牧草が生える
→[乳牛飼育]により牛乳や乳製品を生産する農業
| ↓ ↓
| 生乳 バター、チーズ
| (in市場から[近])(in市場から[遠])
→乳牛に牧草や飼料作物を与える
≪園芸農業≫[in大市場の近く]
↑ ↑ ……新鮮さが重要
→野菜や花卉などを集約的に栽培する農業
※最近では…輸送園芸(トラックファーミング)も行われる
(=市場から遠い所で行う園芸農業)
|[理由]地価が安い(→経営規模拡大可能/生産コスト抑制可)
|
→特に、市場との気候差があるところでは、
・促成栽培(温暖な気候を利用して出荷時期を早める)
↑温室やビニールハウスなどを使う
ex.宮崎県→きゅうり(→夏野菜)の生産1位
↑冬でも比較的暖かい→暖房費が抑えられる
・抑制栽培(冷涼 〃 遅らせる)
ex.長野県→レタス(→冬野菜)の生産1位
が可能
※野菜の成長を急がせるか遅らせるか、が違い。
(メリット:他の地域が作っていない時期に出荷するため、 高い収益をあげることが出来る。スーパーに
野菜が1年中並ぶのはこれのおかげ!)
ex)フロリダ州、メキシコ湾岸(大都市[ボストン、ニューヨーク]から遠い)
≪企業的穀物農業≫[in年降水量500mm前後の少雨地域]
→プレーリー、パンパ、チェルノーゼム地帯、マリー・ダーリング盆地
→穀物(小麦など)を大規模に単一栽培する農業
a)生産性
広大な農地で
大型の農業機械を導入 →労働生産性[高]
b)企業
→穀物メジャー(アグリビジネス(農業関連企業)の代表)
…巨大な穀物商社(穀物の生産から流通までを管理)
≪企業的牧畜≫[in草地の広がる地域=BS/Aw]
→家畜を広大な土地に放牧し、肉類や羊毛を大量生産
・肉牛(inグレートプレーンズ、ブラジル高原)
→北アメリカ大陸の中央部に広がる大平原
・羊(inオーストラリア内陸部、アルゼンチン南部)
※発達の背景
19世紀後半…交通機関(ex.鉄道)の発達
保存技術(ex.冷凍 船)の向上
→肉類の長距離輸送が可能に
≪プランテーション≫[in熱帯、亜熱帯の沿岸部]
→船による海上輸送に便利だから
→輸出向けの熱帯性作物を大規模に単一栽培する農業
a)発達の背景
宗主国[=植民地を持っている国]
原料を安く買う↑ ↓製品を高く売る
植民地…原料供給地、市場
→ここで原料を作らせるために行ったのがプランテーション
b)作物
工業原料…油やし、天然ゴム (日常生活に欠かせない)
嗜好作物…茶、コーヒー、カカオ、バナナ(なくてもOK)
――統計の確認――
≪三大穀物について≫
①米 (栽培条件)成長期に高温多雨
(生産)中国→インド→インドネシア ※主要作物なので人口規模に比例
[in(主に)沖積平野[=水が得られやすい]
※総生産量の9割はアジアで栽培
(輸出)タイ→ベトナム (生産量>国内消費量のため)
②小麦 (栽培条件)成長期に冷涼少雨
(生産)中国→インド→アメリカ ※主要作物なので人口規模に比例
[in黒色度分布地域]
※熱帯を除く世界中で生産
(輸出)アメリカ→フランス→オーストラリア
(生産量>国内消費量のため)
(種類)・冬小麦=冬に種をまいて、次の年の初夏に収穫
↓(but寒冷な高緯度地域では…)
・春小麦=春に種をまいて、秋に収穫
③トウモロコシ (利用)食料、家畜の飼料、近年ではバイオ燃料の原料
(生産)アメリカ→中国→ブラジル
↑経済発展による食生活の向上で、肉類や乳製品の消費が拡大しており、家畜頭数が増加しているため
(輸出)アメリカ
≪大豆≫
(生産・輸出)アメリカ合衆国、ブラジル、アルゼンチン
油ヤシ(in熱帯…主にインドネシア、マレーシア)
→ここからパーム油[→食用油、洗剤の原料になる]がとれる。
ココヤシ(in熱帯…主にインドネシア、フィリピン)
→ここからコブラという油脂原料がとれる。
【第12回】エネルギー・鉱物資源
≪全体像≫
(去年と同じ板書)
≪エネルギー消費の変化≫
(産業革命以降、世界のエネルギー消費の中心は石炭だった)
1960年代:エネルギー革命
→エネ ルギー消費の中心が石炭から石油へ
↑石油…・熱効率[高]
・WWⅡ後に西亜で油田開発進む
|
| ※原油価格の決定者:メジャー
| ↓ (世界の中の大きな石油会社達)
| OPEC(石油輸出国機構)
| OAPEC(アラブ石油輸出国機構)
| (→生産・輸出の制限→石油危機へ)
↓
1970年代:2度の石油危機(→原油価格高騰)
↓
石油に代わる新しいエネルギー(天然ガス、原子力)の利用[進]
石炭の見直し[進]
≪生産量・輸出量・輸入量の関係≫
生産量 輸出量 輸入量
○ →自給可能(余らず) ※人口[多]
○ ○ →自給可能(足りず) 〃
(大消費地)
○ ○ →自給可能(余る)or加工貿易
※人口[少]
○ →自給不可能
○ ○ →中継貿易
○ ○ ○ →機械類など
○ →あり得ない!(ないものねだりは出来ない)
≪1次エネルギーの統計≫
(化石エネルギー)
①石炭
[消費]
中国、インド、オーストラリア、南ア共和国、ポーランドなど
[生産] ↑↓≒古期造山帯
中国、アメリカ、インド
[輸出]
オーストラリア、インドネシア
< br>②石油
[利点]輸送コスト[安]
|(タンカー[船]、パイプライン[管]での輸送が容易)
[消費] ↓
日本、イタリア、韓国など
[生産]
ロシア、サウジアラビア、アメリカ
[輸出]
サウジアラビア、ロシア、イラン
[輸入]
アメリカ、中国、日本←from西アジア諸国(サウジ、アラブ)
↑工業化により石油消費量[多]
(自国の生産だけではまかなえない)
③天然ガス
[利点]・CO2の排出量[少](クリーン)
・大量輸送が容易 ↓体積が1/600に
↑パイプラインorLNGタンカー(液化天然ガスを輸送)
[生産]
ロシア、アメリカ、カナダ
[輸入] ↓マレーシア、インドネシア
アメリカ、日本←from東南アジア諸国、オーストラリア
≪2次エネルギーの統計≫
①火力発電(総発電量の7割)
→中国、インド、オーストラリア、南ア共和国
②自然エネルギーによる発電
[利点]環境負荷[小]/枯渇の心配がない
[欠点]発電コスト[高]/自然条件に左右される
・水力発電→ブラジル、カナダ、ノルウェー
↑河川 ↑氷河湖↑地形性降雨
・風力発電→ドイツ、デンマーク、スペイン(偏西風帯)
・太陽光発電→先進国中心
・地熱発電→ニュージーランド
③原子力発電
→フランス←石油危機後、エネルギー自給率を高めようとして
[課題]放射能汚染、原子炉廃棄のコスト、放射性廃棄物の処理
④バイオマスエネルギー=生物資源から作られるエネルギー
→フィンランド(木くずからバイオマスをget)
[利点]大気中のCO2の増減に影響を与えない
[欠点]食料価格への影響[大]
≪1人あたりのエネルギー供給≫
先進国→[多]
(面積[大]>面積[小]
↑アメリカ、カナダ、オーストラリア
発展途上国→[少]
ex)中国、インド
※【ヨーロッパ】西欧と北欧は先進国。東欧は発展途上国。
【アメリカ大陸】アメリカ合衆国・カナダ・チリのみ先進国。
【東アジア】 日、韓、台のみ先進国。
【東南アジア】シンガポールとブルネイのみ先進国。
【西アジア】イスラエル、アラブ首長国連邦等が先進国。
【オセアニア】豪、NZどちらも先進国。
≪鉱物資源の統計≫
①鉄鉱石
[生産]
中国、オーストラリア、ブラジル、インド(安定陸塊)
[輸出]
オーストラリア、ブラジル
②ボーキサイト
※ボーキサイト→アルミナ→アルミニウム(=電気の缶詰)
↑コスト高↑
[生産]
オーストラリア、中国、ブラジル(熱帯地域)
③銅鉱…チリ、ペルー、アメリカ合衆国
④金鉱…中国、アメリカ、オーストラリア、南ア共和国
⑤銀鉱…ペルー、メキシコ
⑤す ず…インドネシア、ボリビア
⑥ニッケル…ロシア、カナダ、オーストラリア
⑦ダイヤモンド…ロシア、ボツワナ、コンゴ(アフリカ中南部)
≪レアメタル≫(近年、注目度UP)
→ニッケル、クロム、チタン、コバルト(希少性[高])
[生産]南ア共和国、オーストラリア、中国、ロシアなど(偏在)
先端技術産業には欠かせない素材
近年…レアメタルの価格高騰→使用済みの携帯電話・パソコンの部品などからのレアメタル回収・再利用
【第13回】水利用/集落・都市
≪全体像≫
水利用 → 河川流量/地下水/湖/水をめぐる問題
集落 → 形態がPoint!!
都市 → 都市の形態/都市の内部構造/都市の拡大/都市問題/都市計画
≪河川流量≫ →気候 と密接に関係
①赤道付近(ex.コンゴ川)→年中[多]
②東南・南アジア(ex.ガンジス川)→夏に[多](季節風)
③北西ヨーロッパ(ex.ライン川)→年中安定(偏西風)
④シベリア(ex.レナ川)→6月に流量最大
↑氷雪が融ける時期
≪地下水≫
①不透水層(粘土層や岩盤)…水を通しにくい。この上部に雨水がたまる
②被圧地下水…不透水層に挟まれた地下水。ここに井戸を掘ると地下水が自噴しやすい
→ここからくみ上げる井戸=掘り抜き井戸
③宙水…部分的な不透水層の上にたまった地下水→比較的浅いところにたまりやすい
ex)
グレートプレーンズ→センターピボット農法(地下水をくみ上げて散水し、灌漑用水として利用)
グレートアーテジアン盆地→被圧地 下水を羊の飲料水として利用
≪湖≫
①成因による分類
- カルデラ湖…火山の河口付近が陥没して形成
- 堰止湖(せきとめこ)…土石流(大量の土砂や岩石が流れ下りる)などで河川がせき止められて形成
- 断層湖(ex.バイカル湖、タンガニーカ湖)…断層運動によって形成された凹地に水がたまって形成
- 三日月湖…学習済
②塩分濃度による分類
- 塩湖(ex.カスピ海、アラル海)
- 淡水(≒真水)湖(ex.スペリオル湖)
- 汽水湖…海水と淡水が混ざった湖(ex.サロマ湖)
↑潟湖の典型例
(=砂州で囲まれ、海水が流入しにくい)
≪水をめぐる問題≫
①海岸侵食…原因:ダムの建設→(ダムの底に土砂が 堆積→)土砂の運搬量減少
②水質汚濁…原因:工場や家庭からの排水が河川・湖沼に流れ込む
③地盤沈下…原因:臨海部などの工業地帯における地下水の大量取水
≪集落の立地条件≫
従来は…
①水が得られるところ ex)扇端
②水害が避けられるところ ex)自然堤防
↓
↓・上水道整備進む
↓・治水(洪水を防ぐ)技術の向上
↓
近年…①②以外にも立地 ex)扇央、後背湿地など
≪集落の分類≫
①散村(家屋が一戸ずつ分散)
利点:・家屋と農地が隣接→農作業の効率がよい
・火災の際、延焼(火が他に燃え広がる)が防止できる
in砺波平野、屯田兵村(in北海道)
②集村(家屋が密集)
利点:・農作業で共同作業が可能
・ 外敵からの共同防衛が可能
・路村→道路に沿って家屋が列状に並ぶ/農業中心
・街村→ 〃 /商業中心/建物密集度[高](密集地の記号がある)
・列村→道路以外の要因で、家屋が列状に並ぶ[in自然堤防など]
・塊村→家屋が不規則な塊状(かいじょう)に密集(自然発生的・無計画に出来る) ex)条里集落
・円村→中心の広場・教会を囲むように家屋が円状に並ぶ inポーランド、ドイツ東部
≪日本の集落≫
- 条里集落…古代/班田収授法実施のため/「条」「里」「坪」「反」/直交する道路・四角形のため池
- 新田集落…江戸時代/新田開発のため/「新田」「新開」/短冊状の地割
- 屯田兵村…明治時代/北海道の開拓と防衛のため/「兵村」 /直交する道路←タウンシップ制をモデル
≪都市の形態≫
- 直交路型 [in世界の大都市=北京、NYなど]
- 放射直交路型 [in帯広、ワシントン]
- 迷路型 [inイスラム圏など]
- 放射環状路型 [inモスクワ、パリ、キャンベラなど]
→計画的。宮殿=都市の威厳/美観
≪都市の内部構造≫
A:都心部…①CBDが形成
=政治・経済の中枢管理機能が集中する地区
ex.官公庁、企業の本社、金融機関の本店
ex)日本の丸の内、大阪の中之島、ニューヨークのマンハッタン、ロンドンのシティ
②CBDの近く…百貨店、高級専門店などの商業施設
③(全体的に)建物の高層化、地下街の発達 ←地価高騰
④昼間人口>夜間 人口(=常住人口)cf.昼夜間人口比率
B:都心周辺部…①商業地区、住宅地区、工業地区などが立地
②ターミナル駅付近→副都心(CBDの機能の一部を分担)形成 ex.新宿、池袋
C:郊外…(従来からずっと)ベッドタウン
(近年)ニュータウン(ベッドタウンの中に出来た)
≪都市の拡大≫
①コナベーション(連接都市)
→隣接する各都市が拡大してつながったもの
ex)京阪神、ドイツのルール地方
→神戸市+大阪市+京都市 → 京阪神
②メガロポリス(巨帯都市)
→いくつかの大都市圏が、高速交通・通信網で結ばれたもの ex)東京~京阪神、ボストン~ワシントン
→ 大阪市 名古屋市 東京23区
↓
大阪市―名古屋市―東京
大都市圏 大都市圏 大都市圏
≪都市問題≫
●先進国の都市問題
【Aパターン】
(Ⅰ)都市部での雇用機会[増]←工業化
(Ⅱ)都市への人口集中[pull型](農村→都市)→過密に
(Ⅲ)居住環境の悪化
①交通渋滞/公共交通機関の混雑
②大気汚染
③地価の高騰
(Ⅳ)郊外に移動→ドーナツ化現象(都心の人口[減]+周辺部の人口[増])
(Ⅴ)郊外では 都市化[進]
but
都市計画がなされなければスプロール現象(郊外での無秩序な市街地[住宅地や都市施設など]拡大[農地に住宅、工場、商店などが混在])
【Bパターン】
ex)アメリカ、ヨーロッパの大都市:インナーシティ問題
(インナーシティ=都心周辺の、古くからの住・商・工混在地)
(Ⅰ)建物の老朽化
(Ⅱ)高所得者は郊外に人口移動
(Ⅲ)都心周辺に低所得者層(移民、外国人労働者など)残存
(Ⅳ)スラム(居住環境の悪い住宅街)の形成→治安の悪化、失業率の上昇
●発展途上国の都市問題
〔発生の流れ〕
(Ⅰ)WWⅡ後:人口爆発→農村の人口[増]
(Ⅱ)大都市への人口集中[push型]←職を得るため(近年、都市人口[増])
(Ⅲ)居住環境の悪化
①交通渋滞/公害問題の発生 ←道路、電気、上下水道などの社会基盤(インフラ)の整備が追い付かない
②スラム化(市街地周辺の河川敷や丘陵地を不法占拠)←住宅供給追いつかない
↓
都市に流入しても失業→インドーマルセクター(ex、路上での物売り/靴磨きなど)によって生計を立てる
③路上生活者(ホームレス、ストリートチルドレンなど)も[多]
〔特徴〕
人口1位の都市の人口>>>>>人口2位以下の都市の人口
→「首位都市」 ex)メキシコシティ、ジャカルタ
(理由)
・発展途上国は工業化[遅]→雇用機会のある都市は特定の大都市に限られる
・自国や外国からの投資も特定の大都市に集中→政治、経済、文化などが1つの都市に集中
●[まとめ]都市人口の推移
都市人口率=都市部に居住する人口の割合
先進国…[高]
発展途上国…[低]but近年では[増]
ex)メキシコシティ、バンコク、ソウル
≪都市計画(先進国における都市問題の解決)≫
【Aパターン】ex:ロンドン
①ロンドンでは…早くから工業化[進]→都市化
②都市問題の発生
③過密と環境悪化の抑制(=都市機能と都市人口の分散)のため、
大ロンドン計画実施(WWⅡ後)
↓
ロンドンの周囲=グリーンベルト(緑地帯)
グリーンベルトの外側=職住近接型のニュータウン(工場、住宅、学校、商業施設、文化施設、娯楽施設など)建設
cf.日本でも1960年代からニュータウンの建設開始(←
高度経済成長)
ただし、職住分離型。
【Bパターン】
ex1:ドックランズ
都心周辺の再開発(=老朽化した住宅・施設を取り壊し、計画的に新しく住宅や各種施設を建設)
①ジェントリフィケーション [inインナーシティ]
(スラム → 高級住宅街[オフィス、高層マンションなど])
②ウォーターフロント開発 [in臨海部(ex.ドックランズ、シドニー、東京湾岸)]
(工場、倉庫跡地→オフィスビル、高層マンション、レジャー施設)
ex.ドックランズ
かつて=世界有数の港湾地区(多数の港湾,倉庫,造船所が立地)
but(小さい船しか作れず、大きい船が作れなかったため…)
港湾施設は次々に閉鎖→荒廃
→1980年代からウォーターフロント開発を行う
→オフィスビル、商業施設、高級住宅、レジ ャー施設などを建設
cf.都市景観について
ヨーロッパ→[都心部]歴史的建造物の修復保全による再開発
(パリなど)[郊外]高層ビル[多]
北米→[都心部]老朽化した建造物を取り壊し、高層ビル建設
[郊外]低層の建物[多]
ex2:アメリカ
→セグリゲーションを実施
=都市内部で人種、民族、所得階層ごとに居住地を分離
・インナーシティ→貧困層[アフリカ系黒人、ヒスパニックなど]が居住
・郊外→富裕層[白人など]が居住
【第14回】人口
≪全体像≫
世界の人口と人口分布 ←―暗記
人口増加率 ←用語
人口ピラミッド ☆ ←理解
産業別人口構成 ← 〃
人口問題の解決 ☆ ← 〃
人口移動 ←――――――暗記
≪世界の人口と人口分布≫
アジア…世界人口の約6割
アフリカ
ヨーロッパ
中南アメリカ
北アメリカ
オセアニア
中国(13億)→インド(12億)→アメリカ(3億)
|←――世界人口の4割――→|
[高]=モンスーンアジア、西ヨーロッパ、米合衆国北東部
↑稲作盛ん ↑商工業発達↑
(米の約9割を生産)
↓
多くの人口を養える(カロリー[高]&連作可能)
ex)バングラデシュ、韓国、オランダ
[低]=乾燥&寒冷地域
=人間が居住していない地域=アネクメーネ
?エクメーネ
(※エクメーネの限界は穀物の栽培限界とほぼ一致)
ex)モンゴル、オーストラリア、カナダ
≪人口増加率≫
(出生率-死亡率)(流入率-流出率) ↓
(ex.地方から大都市への人口移動、国境を越えた人口移動)
[低]=先進国 (ex.ヨーロッパ・日本)
but、米合衆国、カナダ、オーストラリア ←移民の流入
||
大半が若年層で、子どもを産む
→出生率もUP
[高]=発展途上国(ex.アフリカ)
≪人口ピラミッド≫
①富士山型 [多産多死型]
|×医療の普及 ―↓
↓×衛生環境の改善 →乳幼児死亡率低下
②つりがね型 [多産少死型](=人口爆発)
↓×晩婚化(←女性の社会進出)
↓×教育費の負担増(←教育の普及が進む)
↓×子育て支援制度の未整備
③つぼ型 [少産少死型]
→出生率 が著しく低下すると…「少子高齢化」
ex)日本、ドイツ、イタリア
※合計特殊出生率=1人の女性が生涯に産む子どもの平均数
(2.1を下回ると人口減少)
≪産業別人口構成≫ →三角図表で表される
経済発展→産業構造の高度化(産業の中心が第1次→第2次→第3次へと変わること)
↓
×発展途上国=第1次[高]
×先進国=第3次[高]
≪人口問題の解決≫
(理由)・高齢者への年金給付や医療サービスの質低下
(↑少子高齢化→税金・年金を納める人の数減少→政府や自治体の税収が減少)
・増税など、生産年齢人口(15-64)の負担増加
ex)ス ウェーデン:育児休業制度・保育施設の整備
フランス:育児手当の支給、家族数の増加に応じた減税(子どもが多ければ多いほど減税!)
※女性の労働力率
(理由)食料不足(食料生産が人口増加に追い付かない)
しかし、なかなか難しい
(理由)×子どもは重要な労働力
×親は子どもに老後の面倒を見てもらうことを期待
×識字率が低い
ex)中国:一人っ子政策→[+]中国の人口増加率低下
[-]×闇っ子(=戸籍を持たない子ども)の増加
×性比のアンバランス
×高齢化
≪人口移動≫
(WWⅡ前)目的:労働力
①ヨーロッパ人 → 新大陸へ
スペイン・ポルトガル人 → 中南米へ
イギリス・フランス人 → 北米へ
イギリス人 → オーストラリア・NZへ
②黒人奴隷 → 南北米へ
③フーチェン省・コワントン省出身の中国人 → 東南アジアへ
※「華僑(中国国籍をもつ)」「華人(現地の国籍をもつ)」と呼ばれる
④インド人 → 他のイギリス植民地[ケニア、マレーシア、ガイアナ、スリナム]へ
※「印僑」と呼ばれる
⑤日本人 → アメリカ、ブラジル、ペルーなどへ
※「日系移民」と呼ばれる
※ハワイ州の3割近くは日系人(=日系移民とその子孫)
※ブラジルには現在100万人以上 の日系人が居住
(WWⅡ後)
①スペイン語圏の人 → アメリカへ
※「ヒスパニック」と呼ばれる
②外国人労働者 → ヨーロッパへ
トルコ、旧ユーゴなど → ドイツ
インド、パキスタンなど → イギリス
アルジェリア、モロッコなど → フランス
③東南・南アジアの人 → 中東諸国(石油!)へ
(イスラム教国[多])
④日系人 → 日本
※1990年出入国管理法の改正→日系人の入国、認められる
※日系人は、製造業が発達する場所に多く居住
(神奈川、静岡、愛知、群馬)
【第15回】総合演習
48)
①氾濫原→川・集落・水田がそろっているのでOK
②河岸段丘→段丘面:集落・水田
段丘崖:畑・森林
③//距離→何cmか測って、それを50000万倍
丘陵=小さい山 → 図のK地点
共栄←―――――→K地点
2cm
=10万cm
=100000cm
=1000m
=1km ≠600m →③が答え
④高さ→2地点それぞれの高さを、等高線から特定し、差を出す
太い実線:100mごと
実線:20mごと → 実線と破線が10m間隔で
破線:10mごと 交互に並ぶはず
(ここからはスライドで説明)
(1)〔確認〕新田平岡から共栄の標高差を求めたい
(2)〔×3〕その付近に見られる標高の数字は3つある
(3)〔地図記号の説明〕この「・ 数字」という書き方は…
(4)125と107が標高点、130は等高線の数字→この破線は130
(5)107と130の間に、110の破線と120の実線が欲しい
→この破線は110→共栄の標高は約110と確定
(6)125の標高点のすぐ左の太い実線は100
(7)その下の実線は80と確定
(8)よって標高差は110-80=30m
(9)ちなみに100mと120mの等高線はそれぞれこれとこれ
49)扇状地→堆積平野のうちの1つ
(方向…図で説明→左上から来るに決まっている)⇒③//
50)(「分水嶺」を簡単に→雨水の流れる方向が分かれる所)
アフリカ→テーブル状の台地→④//
②→低地の割合[高]→ヨーロッパ(北ドイツ平原、欧平原)
①→3000m以上の割合[高]→アジア(チベット、ヒマラヤ)
③→(消去法で)南米(3000m以上=アンデス/200m未満アマゾン盆地、パンパ)
51)沿岸部→[低]→500~800m=ア(①or②)
(どこ が高くてどこが低いのかが重要→大地形区分で解く)
アフリカ:大部分は安定陸塊
新期造山帯:アトラス山脈―――――↓
古期造山帯:ドラケンスバーグ山脈→図示
(アトラス山脈付近に注目…)
基本的な山の形: ▲(1600m以上)―――――――
―――/////\ |
↓ ↓
ウ イ ⇒②//
[別]大地溝帯周辺→[高]=エチオピア高原など ↑
52)D→東南アジア+赤道付近(=Af)→高床式住居 →ウ//
C→バイカル湖より東(=Dw)→高床式住居 →ア
(=半地下式住居)
B→サハラ砂漠(=BW)→日干しレンガ →イ
(屋根[平]・窓[小])
A→地中海沿岸(=Cs=夏乾燥)→白壁・石造り・窓[小]
53)チュニス:Cs=夏(=7月)に乾燥→①
ケープタウン:Cs=夏(=1月)に乾燥→④
札幌:Df→最寒月平均気温-3℃未満→③
レイキャビク:消去法→②//
54)南半球!!→夏=1月/冬=7月
A(ケープタウン):Cs=夏(1月)に乾燥→ク
C(パタゴニア砂漠):年中乾燥→カ
B( シドニー):消去法 →キ
→Cfa――――――↑ ⇒⑥//
55)(図示:南半球は反時計回り→大陸西岸に寒流!)⇒ウ//
56)Eの1月→40°N(=Cs)は湿潤――→①or④//
サハラ砂漠(20°N)は年中乾燥――――↑
↓気圧帯が北上
Eの7月→③
Fの1月→②
↓気圧帯が北上
Eの7月→①
57)カ:熱帯雨林 →赤道付近のL
キ:タイガ →D気候区のJ ⇒⑤//
ク:植生がほとんどない →砂漠地域のK
58)(熱帯低気圧 vs 地震・火山 → 熱帯低気圧から攻める
選択肢が2:1に裁けた場合は、少数派の方から攻める)
熱帯低気圧→・in日本、インドなど →サ
・熱帯の海上で発達 _|
発生件数はシ>ス
↓ ↓ ⇒⑥//
地震 火山
(他の選択肢で誤答シュミレーション)
1) サ で 火山噴火シュミレーション
→中国で何件w/マダガスカルw/カリブ海の島wwまだ燃え尽きねぇのかww
2) シ で 熱帯低気圧シュミレーション
→なんでイスラム地域で被害が多いw(ありがたいけど)
3) ス で 熱帯低気圧シュミレーション
→我が国での台風の被害はここ20年でたったの10件w
日本は安泰だ~♪♪
<火山災害>
①火山灰
②溶岩流
③火砕流(火山ガス+火山砕屑物)
④土石流(二次的)
59)↓上昇気流によって出来る
雲[多]=低気圧→雨
雲[少]=高気圧→晴
(ア・ウ vs イ → イから裁く)
イ:高気圧 → P
ア:[寒波(著しく冷たい空気が押し寄せる)→大雪]
→in高緯度地域 →Q
ウ:前線(暖かい空気の塊と寒い空気の塊がぶつかったときの境界)→(暖かい空気が上昇するため)集中豪雨
→R
⇒③
60)活断層=今後も活動が予測される断層
②地震→津波≠高潮
61)<Csの農作物統計>
ブドウ→栽培限界はフランス~ドイツ(北寄り!)→C
オリーブ→地中海沿岸オンリー[特にスペイン・イタリア]
オレンジ→ブラジル、アメリカで生産
ヨーロッパではスペインが生産1位 →A
ワタ(綿花)→オアシス農業での生産作物→B
⇒②//
62)a(○):「地下水路」=カナート
b(×):灌漑農業× ≠羊の飲料水に使用(企業的牧畜)
63)中国→生産1位→④ インド→生産2位→③
タイ→輸出1位→①
⇒消去法で②//
64)ウ=輸入(日本に注目)
アメリカ→生産は3位 イ=産出
but、輸出量は[低](←工業化) ア=輸出
⇒③//
65)ボーキサイトの産出→オーストラリア、中国、ブラジル→イ
アルミニウムの消費→日本→ウ
⇒③//
アルミニウム→精錬のために大量の電気を使用
→電力費が安い地域(=水力発電盛ん*、エネルギー資源が豊富)で生産
*⇒ブラジル・カナダ・ノルウェー
66)石炭→古期造山帯→イ
鉄鉱石→安定陸塊→ウ
銅鉱→チリ→ア
⇒⑤//
67)タイ:首位都市あり→イ
アメリカ合衆国:人口3億人(世界3位)→ウ
ドイツ:消去法→ア
⇒⑥//
【第15回】工業
≪全体像≫
- 工業の種類
- 工業立地
- 工業のグローバル化
- 各工業→繊維、製紙・パルプ、金属、機械、石油化学、先端技術
≪工業の種類≫
a.工業――軽工業=繊維、製紙・パルプ、印刷物、家庭用品、玩具、
| ↓ 加工食品など
|_重化学工業―重工業=金属、機械
|_化学工業=石油製品、薬品、プラスチックなど
b.工業――労働集約型工業
|_資本集約型工業
|_知識集約型工業
≪工業立地≫(=製品を生産するための工場をどこに立地するか)
→利益が最も多く得られる場所に立地
(=コストが最もかからない)
①原料指向型工業 輸送
[原産地]-[工場]―――――――――[市場]
→(重) →(軽)
ex)鉄鋼業 /セメント工業
([原]鉄鉱石、石炭)([原]石灰岩)in埼玉県、山口県
②市場指向型工業
[工場]-[市場](=先進国の大都市)
ex)出版・印刷業/高級品のアパレル業(布を縫って衣服を製造する工業)/ビール工業(←[原]水(大部分))
③労働力指向型工業
[原産地]―――――――[工場]―――[市場]
↑[安価な労働力が豊富に得られ る地域]
(原料と製品の重量がほとんど変わらないから、輸送費は一定)
ex)繊維工業/家電製品の組み立て
④臨海指向型工業、臨空港指向型工業
[外国]――――→[臨海部]-[工場] [工場]-[空港]―――[市場]
ex)鉄鋼業/石油化学工業 ex)半導体産業
=IC=軽薄短小&高付加価値
(ICチップ)
→高い航空運賃を払っても十分に採算が合う
≪工業のグローバル化≫
=人・もの・資本・サービスが、国境を越えて地球的規模に拡大
(背景)先進国と発展途上国の賃金格差
↓
労働力立地型工業の海外進出 ex)日本→中国、東南アジア
↓ (コスト削減+生産拡大のため)
「多国籍企業」の増加(2カ国以上に生産・販売の拠点を持つ企業)
↓
(問題点)国内産業は衰退=産業の空洞化
(工場がどんどん閉鎖され、失業者が上昇するという問題も)
≪繊維工業≫ ※労働集約型
①綿工業(綿花→綿織物)
↓
WWⅡ前:イギリス、日本が綿織物の主要生産国
近 年:中国、インド、パキスタン
(安価な労働力が豊富+綿花の生産[多])
②羊毛工業(羊毛――→毛織物)
↓ ↓
オーストラリア、NZ 中国、イタリア、日本
(南半球) (北半球)※イタリアは高級品の生産[多]
③化学繊維工業(石油など→ナイロン、ポリエステル)
→多額の資本と高度な技術が必要
↓
~1980:アメリカ、日本
近 年:中国、インド、台湾(=賃金の安い、発展途上国)
≪金属工業~アルミニウム工業~≫
(4t) (1t)
ボーキサイト→アルミナ→アルミニウム
※右に行くにつれ、精錬(不純物除去)が進む
◎日本のアルミニウム生産
1950↑1960↑↑↑↑↑1970↑↑↑1980↓↓↓↓↓↓↓1990(ほぼ0)
2度の石油危機(1973,1979)→原油価格高騰→電力料金UP
→儲からない→国内の工場は閉鎖
→現在は、世界有数のアルミニウムの輸入国に
≪金属工業~鉄鋼業~≫
→大規模な施設・設備が必要
(設備が老朽化すると生産性down)
WWⅡ前:アメリカ、ドイツ
1960~:日本
|発展途上国も、先進国の資本・技術を導入
↓ (=最新の生産設備をもつ)
近 年:中国★、日本、アメリカ (先進国の生産は停滞)
産業革命~:原料立地(in鉄山、炭田)―内陸部
↓資源の枯渇、設備の老朽化、
近 年:輸入に依存=臨海立地
ex)イギリス:バーミンガム→ミドルスブラ、カーディフ
フランス:ロレーヌ地方→ダンケルク、フォス
アメリカ:ピッツバーグ、五大湖沿岸→ボルティモア
(アパラチア山脈+メサビ鉄山)
【第16回】工業(2)
≪機械工業~自動車工業~≫(大量生産方式により、部品の組み立てを行う)
主に中国、日本、アメリカ、ドイツ、韓国で生産
近年は中国、インド、ブラジルなどでも生産台数拡大
~1970:アメリカ
↓2度の石油危機による原油価格の高騰
1980~:日本←低燃費の日本車の需要拡大
↓貿易摩擦[米vs日]、円高
1993~:アメリカ←貿易摩擦の緩和、円高の回復のため、
日本の自動車メーカーの現地生産が増加
↓2000~:中国・インドでの経済成長→原油の需要[増]
→原油価格高騰
2 006~:日本←環境負荷の小さいハイブリッドカーなどの需要拡大
↑
・中国、インドでの経済成長→原油需要[増]→原油価格高騰
・地球温暖化→環境問題への関心UP
2009~:中国←近年の経済発展による国内需要の拡大
≪機械工業~造船業、航空機産業、電気機械工業~≫
- 造船業 ※労働力立地(→賃金水準の低い発展途上国での生産が増加していく)
1950's後半~:日本
↓韓国、中国、台湾で生産が増加
2000年 :韓国
2010年 :中国←経済発展に伴う海上輸送量[増]
生産:アメリカ(シアトル、ロサンゼルスなど=太平洋側)
ヨーロッパ…各国で部品の共同生産→トゥールーズで組み立て
(国際分業体制)
家庭用電化製品(テレビ、冷蔵庫など)→大半は中国で生産
日本では…
かつて:大都市圏(京浜、阪神工業地帯など)で生産
近 年:①北関東、東北地方、九州地方などに分散←安価な労働力
②東南アジア(マレーシア、タイなど)や中国へ進出
↑国内での賃金上昇+円高の進展
≪先端技術産業≫(=最先端の技術を用いて工業製品を生産)
日本では…
エレクトロニクス工業の研究開発機能→首都圏に多く集積
製品の大量生産を行う工場→九州地方、東北地方の空港付近、高速道路沿いに多く立地
cf.シリコンアイランド(in九州の空港付近))
シリコンロード(in東北の高速道路沿い)
※シリコン=ICの原料
≪石油化学工業≫
- 石油化学工業(石油→化学製品[ex.化学繊維、合成樹脂、薬品、合成ゴムなど])
かつて:アメリカ、日本などで発達
近 年:アジアNIES、中国、インドでも急速に発達
・石油精製工業=原油に熱と圧力を加え、ガソリン、ナフサ、灯油、軽油、重油などに分ける工業
・石油化学工業=ナフサを原料として、合成繊維、プラスチック、合成ゴムなどを作る工業
⇒両者の工場は互いにパイプラインで結合され、石油化学コンビナートを形成
≪製紙・パルプ工業≫(木材→パルプ→紙)
→木材、用水が豊富に得られる地域に立地
パルプの主要生産国:アメリカ、カナダ、スウェーデ ン、フィンランド
紙の主要生産国:アメリカ、中国、日本、ドイツ
【第14回】国家・民族
≪全体像≫
国家―定義/国土面積/国境/領土問題/国家群
民族―人種=身体的特徴による区分
\民族=文化的特徴(言語、宗教など)による区分
・言語
・宗教
・民族問題
国家=国民+主権+領域
・主権=他国から干渉されずに国家を統治する権力
・領域=領土+領海(海岸から12海里)+領空 ※1海里=1852m
cf.海岸から200海里(約370km)までの海域=排他的経済水域(EEZ)
→沿岸国に水産資源・鉱物資源の探査・開発を認める
cf.領海にも経済水域にも属さない海域=公海(全ての国が自由に利用できる)
≪国家の分類≫
①君主国と共和国
国のトップ―・世襲される君主[皇帝、国王、天皇など]
| →君主国 ex.英、日
\・国民から選ばれた統治者[大統領など]
→共和国 ex.米、仏
②中央集権国家と連邦国家
中央集権国家(単一国家)=1つの中央政府が統治 ex.日、仏
連邦国家=複数の州が連合
↓ 中央政府が各州政府に権限を与える ex.米、独、瑞、露
(メリット)民族問題の解決につながる
≪国土面積の大きい国≫(数字の「3」で覚える!)
→「口カァ…」
①ロシア ②カナダ ③アメリカ ④中国
⑤ブラジル ⑥オーストラリア ⑦インド
≪国境≫
①自然的国境(海洋、河川、山脈などの自然の地形に沿って決定)
ex.ピレネー山脈(フランス―スペイン)、リオグランデ川(アメリカ―メキシコ)、
セントローレンス川(アメリカ―カナダ)、メコン川(タイ―ラオス)
②人為的国境(経線・緯線等の人工的に設定された境界線に沿って決定)
ex.22°N(エジプト―スーダン)、25°E(エジプト―リビア)、
49°N&141°W(アメリカ―カナダ)、141°E(パプアニューギニア、インドネシア)
※アフリカには直線的な国境が多い
[理由]かつてヨーロッパに国境線を決められる
→WWⅡ後においても、大半はその国境線を変えずに独立
≪領土問題≫
①日本
・北方領土問題(日本vsロシア)
※北方領土=択捉島、国後島、色丹島、歯舞諸島
・尖閣諸島問題(日本vs中国)
・竹島問題(日本vs韓国)
②南沙群島(in南シナ海のほぼ中央部)
元々は無人島
→周辺地域での原油の埋蔵が確認されると、周辺国が領有権を主張
(周辺国=中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、マレーシア)
③ カシミール地方
インド&パキスタン→元々は1つの国(インド連邦 ※イギリス植民地)
→1947年に分裂―ヒンドゥー教徒[多]=インド
\イスラム教徒[多]=パキスタン
しかし、カシミール地方は、君主=ヒンドゥー教徒
住民の大半=イスラム教徒
→君主がインドへの帰属を一方的に決定
→住民が反発(パキスタンに帰属しろ!)
≪国家群≫
①国際連合(UN)
1945年:WWⅡ戦勝国が中心となって設立(51カ国加盟)
[目的]国際平和と安全の維持+国際協力の達成
1950's~1960's:アジアやアフリカにあった植民地の多くが独立
(cf.「アフリカの年」)
→加盟国[増]
'91:冷戦の終結→ソビエト連邦、ユーゴスラビア連邦の解体
→ヨーロッパとアジアで加盟国[増] ex.ウクライナ、ウズベキスタン
現在:193カ国加盟
②ヨーロッパ連合(EU) ECSC('52)→EEC・EURATOM('58)→EC('67)→EU('92)
[本部]ブリュッセル
[目的]域内関税の撤廃、通貨統合、人の移動自由
※ユーロ未導入国:イギリス、デンマーク、スウェーデン
原加盟国:フランス、イタリア、西ドイツ、ベネルクス
'73:イギリス、デンマーク、アイルランド ←EFTA脱退
※EFTA(ヨーロッパ自由貿易連合):工業製品 のみの域内関税を撤廃
→イギリス以外はいずれも経済規模[小]→イギリスの思惑通りに進まず
※現在のEFTA加盟国=ノルウェー、スイス、アイスランド、リヒテンシュタイン
'81:ギリシャ
'86:スペイン、ポルトガル
'95:オーストラリア、スウェーデン、フィンランド
'04:東欧の10カ国
'07:ルーマニア、ブルガリア
'13:クロアチア
現在:28カ国加盟
[課題]域内の地域格差の是正 ※東欧諸国…1人あたりGNI[低]
③北米自由貿易協定(NAFTA)…'94発足
(=アメリカ、カナダ、メキシコ)
[目的]域内関税撤廃(おかげさまで域内の貿易量が大幅に増加)
※最大輸出入相手国 カナダ―アメリカ―メキシコ
↑
中国
(アメリカの最大輸出相手国はカナダ。最大輸入相手国は中国。
カナダとメキシコの最大輸出入相手国はアメリカ。)
④東南アジア諸国連合(ASEAN)…'67発足
[目的]域内の政治経済の安定
[特徴]1980's~:外国資本の導入(←安価で豊富な労働力が背景)
→工業化(労働立地型工業が中心)
原加盟国:シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア、タイ
'84:ブルネイ
'95:ベトナム
'97:ラオスとミャンマー
'99:カンボジア
現在:10カ国(未加盟国=パプアニューギニア、東ティモール)
⑤その他
・南米南部共同市場(MERCO SUR[メルコスール])…'95発足/5カ国加盟
・アフリカ連合(AU)…'02発足/54カ国加盟
・アジア太平洋経済協力会議(APEC)…'89発足/21カ国(環太平洋)
アメリカ、日本、中国、インドネシア、マレーシア、シンガポール、オーストラリア等
※②~④の比較
EU・NAFTA→主に先進国で構成→GDP[高]
EU→貿易額[高]
NAFTA→1人あたりGNI[高]
ASEAN→1人あたりGNI[低]
ASEAN→人口[多]
≪人種≫
①コーカソイド(白色人種)
inヨーロッパ、北アフリカ、西アジア、
南北アメリカ(移民)、オーストラリア、NZ
②モンゴロイド(黄色人種)
in東アジア~東南アジア、南北アメリカ(先住民)
ex.イ ヌイット、インディアン、インディオ
[カナダ北部] [北米] [南米]
③ネグロイド(黒色人種)
in中南アフリカ、南北アメリカ(奴隷)
≪言語≫
①言語別人口
1位 2位 3位 4位 5位
中国語 スペイン語 英語 アラビア語 ヒンディー語
[欧以外でも広く使用][西アジア・アフリカ]
②民族共存政策
(a)人種差別のあった国
・オーストラリア:白豪主義政策廃止→アジア系移民急増[現在50%]
→多文化主義
・南アフリカ共和国:アパルトヘイト廃止→しかし、今でも白人が経済的に優位
(b)複数の公用語を用いる国
・スイス―ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語
・ベルギー―オランダ語[北]、フランス語[南]、ドイツ語[東]
フラマン人 ワロン人
(かつては公用語はフランス語のみ→言語対立発生。1960'sに激化)
(言語対立の背景には経済格差の問題もあり。ワロン人の多い南部は石炭に恵まれており早くから重化学工業が発達して いた。しかし、エネルギー革命により、原油の輸入に便利な沿岸部に位置するフラマン人の多い北部が経済的に優位に立つようになり、両者が対立。)
・シンガポール―中国語、マレー語、タミル語、英語
・カナダ―英語、フランス語
≪宗教≫ 三大宗教=キリスト教、イスラム教、仏教
信者数[多]―――――――→[少]
①キリスト教 [聖地]エルサレム
↑普通、その宗教の創始者が生まれたor亡くなった場所が設定される
(a)カトリック(in南欧、中南米)
(b)プロテスタント(in北欧・西欧)
(c)東方正教(in東欧、露)
②イスラム教 [聖地]メッカ、エルサレムなど
in西アジア・北アフリカ、中央・南アジア
東南アジア( 一部)→マレーシア・ブルネイ・インドネシア
[最多信者数]
[+α]豚=不浄 → 豚肉=食さない
③仏教
(a)大乗仏教(インド→東アジア)
(b)小乗仏教(インド→インドシナ半島)※例外:ベトナム→(a)
かつて、中国の支配↑
cf.ラマ教(チベット仏教)inチベット自治区、モンゴル
④ヒンドゥー教
[分布]主にインド
[+α]牛=神聖 → 牛肉=食さない(ただし、牛乳・乳製品は食す)
≪民族問題≫(=異なる民族同士の争い)
①1地域内での多数派と少数派の対立(左に書いたのが多数派)
- 中国:漢民族vs少数民族
- 旧ユーゴスラビア:'91ユーゴスラビア解体→少数派の排除[進]
- ケベック州:フランス系住民vsイギリス系住民
(他の地域では、イギリス系住民が多数派)
- 北アイルランド:イギリス系住民(プロテスタント)vsケルト系住民(カトリック)
- スリランカ:[南]シンハラ人(仏教)vs[北]タミル人(ヒンドゥー教)
- チェチェン:イスラム 教徒(分離独立を望む)vs東方正教徒
→カスピ海沿岸の油田からの黒海までの石油の輸送路に位置する
→ロシア政府は独立認めず
- ミンダナオ島:キリスト教徒vsイスラム教徒
- キプロス:[南]ギリシャ系住民vs[北]トルコ系住民
(東方正教徒) (イスラム教徒)
②複数の国にまたがる1民族が分離独立を求めて起こす対立
- クルディスタン:クルド人vsイラン人・イラク人・トルコ人
- ピレネー山脈周辺:バスク人vsフランス人・スペイン人
③勝手な建国によって生じた対立
:ユダヤ人 vs アラブ人
('48イスラエル建国)(難民化→イスラエルに反発→中東戦争×4=オイルショックの契機)
('67ビアフラ共和国建国)→[ビアフラ戦争('67~'70)]
【第15回】経済活動の国際化
≪全体像≫
貿易―形態、貿易依存度、世界貿易の変遷
対外援助
≪貿易の形態≫
①水平貿易・垂直貿易
水平貿易
先進国←―――――→先進国
↑ ↓ …主に工業製品(が輸出入される)
南垂| 二カ国間で同じ商品が輸出入される場合→商品の競合が発生
北直| →競合に敗れた側:工場の閉鎖・失業率の上昇
貿貿| →社会全体に大きな影響を及ぼす=貿易摩擦
易易| (政治外交問題に発展することもあり)
工業製品↓|↑一次産品 cf.モノカルチャー経済(一次産品の生産・輸出に依存)
[高] ↓ [安]
発展途上国→貿易赤字となる→先進国との経済格差[大]=南北問題
②自由貿易・保護貿易
貿易に関して国が干渉―しない→自由貿易
↓ \する →保護貿易
・輸入量の制限
・輸入品に高率に関税をかける(←国内産業保護のため)
③加工貿易・中継貿易
加工貿易=原材料や燃料を輸入→それらを加工して工業製品にして輸出
(加工した分が利益)
中継貿易=輸入した商品を一時的に保管し、そのままほかの国へ輸出
ex)シンガポール、香港
≪貿易依存度≫
=輸出や輸入への依存度(一国のGDPに対する輸出額・輸入額の割合)
輸出依存度[高] =EU諸国
↑ ベルギー、オランダ、シンガポール、香港
| (国内市場[小])
|上昇率[高]=中国(80's~:外国資本の導入による工業化[進])
[低] =日本、アメリカ(国内市場[大])
=国内向けの生産[多]
≪世界貿易の変遷≫
18C後半:産業革命と共に貿易が発達
1929年:世界恐慌→ブロック経済を実施(保護貿易主義)
(一定の国[=基本的には植民地]としか貿易をしない)
→植民地のない国(ドイツ、日本など)が自らの経済ブロックを作ろうとする→WWⅡへ
WWⅡ後:GATT(関税及び貿易に関する一般協定)を締結→自由貿易を推進
1995年:WTO(世界貿易機関)発足
FTA(自由貿易協定)の締結が急速に増加(特定の数カ国で合意可能)
→ex.NAFTA
EPA(経済連携協定) [目的]より幅広い経済関係の構築
cf.日本のEPA締結国
シンガポール(02年)→第3次産業中心=農産物が入ってくる可能性なし
メキシコ(0 5年)
マレーシア(06年)・インドネシア(08年)
→看護師や介護福祉士などの労働者の受け入れについても合意
≪対外援助≫
ODA(政府開発援助)=発展途上国への公的な経済援助
ODA総額 ( )内はGNI比
アメリカ→イギリス→ドイツ→フランス→日本('14)
(0.2) (0.5) (0.5) (0.5) (0.2)
※国際公約は0.7%
→0.7%を越える国:ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、オランダ等
【第20回】環境問題(1)
≪全体像≫
環境問題…酸性雨/地球温暖化/オゾン層の破壊/砂漠化
熱帯林の破壊/環境問題への取り組み/日本の環境問題
≪酸性雨≫
原因:火力発電所や工場の排煙→硫黄酸化物(SOx)
自動車の排気ガス→窒素酸化物(NOx)
↓大気中の水蒸気と反応
硫酸、硝酸→雨に溶け込む
被害:土壌や湖沼の酸性化→生態系の破壊、森林の枯死、歴史的建造物の溶解
(in北欧と東欧、五大湖沿岸)
↑ ↑
偏西風 ポーランドはヨーロッパ有数の石炭生産国
対策:・ヘリコプターなどで上空から石灰[アルカリ性]を散布→中和
・長距離越境大気汚染条約(79年)―ヨーロッパ諸国中心に結ぶ
近年:中国でも被害拡大
↑①エネルギー供給に占める石炭の割合[高]
↑石油よりも硫黄・窒素[多]
②経済発展を優先(→公害対策や省エネルギーの推進等が遅れている)
≪地球温暖化≫
原因:温室効果ガス(熱のバリア=熱をため込む)の濃度上昇
ex.CO2(化石燃料の燃焼により排出)
フロン(冷蔵庫やエアコンの冷媒)
メタン(家畜の糞などから発生)
※CO2排出量:中国→アメリカ→ロシア→インド→日本
(特徴:工業化[進]/近年経済発展が[著])
※1人あたりCO2排出量は発展途上国で[少]
先進国で[多]
被害:①海面上昇(←氷河の融解等)
→水没の危険性UP
ex)モルディブ、ツバル(サンゴ礁の島国)
オランダ(干拓地が広がる→国土面積の3割が海面下)
※干拓のメリット:土地(主に農地)を増やし、作物の生産を増やすことが出来る
バングラデシュ(国土の大部分が三角州)
②異常気象(集中豪雨、干ばつ)
③マラリア(伝染病の名前)の拡大←蚊が生息出来る地域の拡大
対策:国連環境開発会議(地球サミット)(92年)
→気候変動枠組み条約の採択
→条約締結国との間での会議が開催
→京都議定書の採択(97年)…温室効果ガス削減の数値目標を設定(90年から08~12年の間に平均5.2%削減。アメリカは-7%、EUは-8%、日本は-6%。中国やインドなどの発展途上国には義務付けず)
≪オゾン層の破壊≫
オゾン層=太陽からの有害な紫外線を吸収
原因:フロンガスの排出
被害:地表まで到達する有害な紫外線[増]
→皮膚ガン(特にオーストラリア)、目の異常
対策: モントリオール議定書(87年):フロンガスの削減予定を定める
フロンガスの排出規制(95年):先進国のみ
≪砂漠化≫
inサヘル地域(サハラ砂漠南部)、中国内陸部、中央アジア、アメリカ合衆国西部、オーストラリア中部
原因:①人口増加に伴う過耕作、過放牧、薪炭材(燃料用の木)の過伐採
②塩害(土壌の塩性化)=過剰な灌漑により、土壌中の塩分が地表に集積
被害:食料の生産[減]→飢餓の発生
対策:植林
【第21回】環境問題(2)/地図・地理情報
≪全体像≫
地図―図法 地理情報―GIS
―統計地図 ―地域調査
≪熱帯林の破壊≫
in東南アジア、アフリカ中部、南アメリカ
原因:①急激な人口増加(in発展途上国)
→焼畑農業が行われる面積が拡大
②薪炭材の過伐採
③先進国向けの輸出用木材の伐採
(ex)[東]日本向けの〃
④放牧地やプランテーション農園への転換
(ex)[ア]肉牛の放牧場や農場への転換→ブラジルは世界有数の牛肉の生産国
[東]天然ゴムや油ヤシのプランテーション農園への転換
⑤鉱山資源の開発とそれに伴う道路の建設
(ex)[ア]カラジャス鉄山の開発→鉄鉱石を運搬するための鉄道を建設
(③以降は経済活動の拡大に伴うもの)
※他にも…エビ養殖池造成のためのマングローブ林の伐採などにより熱帯林が破壊
被害:①激しい降雨→土壌流出
②強い直射日光→地表が固まる→森林の再生[難]
③光合成量 の減少→大気中のCO2濃度の上昇
④保水力の低下→洪水の増加
(森林の機能=CO2を吸収、雨水の貯蓄[緑のダム])
対策:①原木の輸出規制(in東南アジア)
②アグロフォレストリー=農業と林業の共存
森林を伐採して農業だけを行うと、農産物はすぐに得られ収入につながるけれど、裸地となった農地の土壌は次第に悪化していかざるを得ない。
一方、森林伐採後に林業だけを行うと、木が育つまで当分の間は無収入となる。ところが両者を組み合わせる――つまりアグロフォレストリーを実施する事で、同じ土地から農作物と木材の両方が、長期にわたって得られるようになり住民の収入は安定する。また、樹木が養分を補給した土壌の一部を農作物が吸収するという循環作用が 永続的に行われ、長期にわたって土地の保全ができる。樹木の存在によって微気象の調整が可能になる。さらに、植える樹種によっては、熱帯林も蘇る・・・・
≪異常気象≫
(ex)エルニーニョ現象=ペルー沖の海水温が平年よりも異常に上昇
→アメリカ合衆国西部:多雨
東南アジア:高温乾燥
≪環境問題への取り組み≫
①国連人間環境会議(72年)inストックホルム
- 人間環境宣言の採択(世界各国の人々が環境問題解決のために積極的に行動すべき)
- 国連環境計画(UNEP)設立
②国連環境開発会議(92年)inリオデジャネイロ
→持続可能な開発の実現のための方法を話し合う
(資源や環境の保全と開発の両立)
- 気候変動枠組み条約
- アジェンダ21(環境につい ての具体的な行動計画)
- 先進国と発展途上国の対立
先進国:環境保全のためには開発を規制すべき
↑反発
発展途上国:経済発展を遂げることが最優先
③持続可能な開発に関する世界首脳会議(02年)inヨハネスブルグ
[+α]ナショナルトラスト運動
自然景観や歴史的遺産などを
募金・寄付金などによって
民間団体が買い取ることによって保存
≪日本の環境問題≫
①公害問題とその解決
高度経済成長期:深刻な公害問題が発生
※四台公害病
・水俣病(水銀が原因)
・イタイイタイ病気(カドミウムが原因)
・四日市ぜんそく(亜硫酸ガス)
・新潟水俣病(水銀)
→公害対策基本法制定(67年)
→環境基本法 制定(93年)
②循環型社会への移行[進]
→資源を再利用していく社会
③都市型水害(都市で発生する特有の水害)
原因:森林や水田(一時的に降雨を貯める[=洪水調節])
↓都市化[進]
住宅地や道路
→降った雨水が地中に浸透しない
→降雨後に雨水が下水管などを通ってすぐに河川に流れ込む
→河川が増水しやすくなる
被害:氾濫の危険性UP
対策:豪雨時に一時的に水を貯める施設を地下に建設
④ヒートアイランド現象:都市部>>>郊外
気温[高]
原因:①アスファルト舗装面[増](→緑地[少])→熱をため込む
②自動車やエアコンなどからの排熱[多]
③巨大なビル群[増]→風通し[悪]→熱がこもる
【第22回】生活活動・余暇活動/交通・通信/食料問題・林業・水産業
≪全体像≫
生活活動―商業、消費行動の変化
余暇活動
交通―鉄道、自動車、船舶、航空
通信
食料問題―供給栄養量、食料自給率、食料問題、緑の革命
林業・水産業
≪商業≫
生産者
↓…一括して販売
卸売業(問屋)in中心都市
※年間販売額→×三大都市(東京・大阪・名古屋)
×地方中心都市(札仙広福)
を含む都道府県で[多]
↓
小売業(小売店)
①百貨店[デパート] ×高級品の対面販売
×in大都市中心部+交通が便利な所
×
バブル経済崩壊→高級品などの需要[低]
→販売額・店舗数[減]
②スーパーマーケット ×総合スーパー(食料品、日用品、衣料品etc)
専門スーパー(家電製品/紳士服など特定の商品)
×一度に大量の商品を仕入れる→安い値段で販売可能
③コンビニエンスストア ×1970年代に登場
×24h営業、定休日なし
×公共料金[水道・電気]の支払い、チケットの購入、
銀行預金の引き出しも可能
×比較的[狭]=在庫を置くスペース[狭]
but(多種類の商品を売っても)
品切れが起こらない
↑POSシステム(頻繁な商品の補充を可能にする)
…レジで代金を支払う際に、バーコードを
読み取り、どの店舗で何がどれだけ販売
されたかをコンピュータに送信
→発注が行われる(1日に数回)
・近年:店舗数が過剰→販売額[低]
※年間販売額→人口[消費者の数]に比例
(人口規模が大きい都道府県で[多])
↓
消費者
≪消費行動の変化≫
①地域性
支出のうち (食費など)
1世帯あたりの収入 生活に欠かせない費用の割合
先進国 多 → 低
発展途上国 少 → 高
②モータリゼーション(自動車への依存度が高まること)
前:近くの商店街を利用
後:×遠方の小売店まで出向く→買い物圏の拡大
×多くの荷物が積める→まとめ買いが可能に→毎日行かずに済む
×ショッピングセンターの立地(in郊外の主要道路沿い)
=大型商業施設 →地価[安]
↓ →面積が広くとれる
百貨店、総合スーパー、 (大型駐車場も設置できる)
多くの専門店、飲 食店、娯楽施設
(映画館・ゲーセン)
×古くからの商店街(in中小都市の駅前)の衰退
↑・ショッピングセンターに買い物客を奪われる
・建物が密集/道路幅[狭] →駐車場が設置できない
③生活時間の多様化
↓
×コンビニ、ファミレスなどの増加(時間を問わずに商品を購入出来る)
× (テレビや新聞などの) 通信販売 の利用[増]
(インターネット販売などの)電子商取引
(↑自宅で商品を購入できる)
※メリット
店舗をかまえる必要がない
→コストを節約できる
(店舗の建設費、地代や家賃、人件費など)
→商品価格を下げることができる
≪余暇活動≫
先進国:経済発展[進]→労働時間[短]=余暇時間[増]
ex1)ヨーロッパ
・週休二日制の導入、有給休暇[増] →余暇時間[増]
・夏には数週間の長期休暇(=バカンス)をとる
→地中海沿岸への旅行者[多]
ex2)日本
・有給休暇[少]→短期 周遊型の余暇活動が中心
(=国内旅行、近隣諸国への短期旅行)
・日本の海外旅行者数は1980s後半から急激に[増]←円高
(かなりお得に)
訪問先上位国:中国、韓国、アメリカ合衆国(ハワイ・グアム)
※観光スタイル(←環境意識の高まり)
×グリーンツーリズム=都市生活者が農山村に滞在
→その地域の自然・文化・農業生産を体験
×エコツーリズム=自然環境、地域の歴史・文化を学ぶ
→環境保全への理解を深めていく
≪交通≫
①鉄道 ②自動車
[+]長距離・大量輸送が可能 [+]戸口輸送が可能
定時性にすぐれ る [-]定時輸送が困難(渋滞!)
| 長距離・大量輸送に向かない
|but |but
↓自動車の普及 ↓モータリゼーション
役割が[低] 自動車の高速化・大型化(欠点改善)
| →先進国では陸上交通の中心に
↓but [モーダルシフト] ↓but
近年では再評価 ← [-]大気汚染、CO2の増加
↑CO2の排出量[少]=環境負荷[小]
(自動車と比べて)
※鉄道輸送量
旅客輸送 貨物輸送
中国、インド [多] [多]
(自動車の普及×)
日本 [多] [少]
大都市圏での 自動車の普及
通勤・通学の手段
アメリカ [少] [多]
自動車の普及 農産物 の大量輸送
航空機 鉱産資源
③船舶
[+]大量輸送が可能、輸送コスト[安]
[-]低速(輸送に時間がかかる)
↓
近年…船舶の専用化・大型化→輸送の 効率化
※船舶交通=(a)海上交通+(b)内陸水路交通
(a)→パナマ運河(太平洋―カリブ海)の建設→輸送距離の短縮
スエズ運河(地中海―紅海)
(b)→西ヨーロッパでは古くから河川交通が発達 cf.国際河川
〔流量変化[少]+勾配[緩]〕(ライン,ドナウ,エルベ)
↑ ↑
偏西風→年中降水 低地面積割合[高]
※商船保有量…パナマ、リベリアで[多]
↑便宜置籍船国(←船舶に関する税金[安])
④航空
[+]最短距離を移動できる
高速で長距離輸送可能→野菜・果実などの輸送に利用
(新鮮さが必要)
[-]大量輸送に向かない
輸送コスト[高]
※ハブ&スポーク方式→効率的な運営が可能
≪通信≫
IT革命(情報技術革命)
↓インターネットの普及
[+]快適な生活
[-]デジタル・ディバイド(情報格差)
個人情報の漏洩
※インターネット
→100人あたりの利用者数…先進国で[多]、発展途上国で[少]
(利用者数は人口の多い中国が1位)
※移動電話(携帯電話)
×先進国だけでなく、発展途上国でも普及(固定電話よりも設備投資が少ないため)
×100人あたりの利用者数
…韓国、タイ、マレーシア(経済発展[進])が先進国と同水準
≪食料問題≫
①供給栄養量
先進国…1人1日あたり3000キロカロリー以上
動 物性食料(肉類、牛乳・乳製品、魚介類など)[多]
cf.日本…魚介類[多]
発展途上国…アジア:穀類[多]
熱帯アフリカ(ナイジェリア,コンゴ等):イモ類[多]
モンゴル:牛乳・乳製品[多]
②食料自給率(国民が食べる食料のうち、国内生産量で賄える割合)
×[低]→輸入[高]
×100%以上→生産>消費
ex.三大穀物の自給率100%以上の国
=米・小麦・トウモロコシ
↑ ↑ ↑ ↑
タイ カナダ 米仏 ブラジル
③食料問題
×アフリカ・アジアの発展途上国…農業就業人口の割合[高]
×ヨーロッパや北アメリカなどの主要先進国…〃[低]
but食料自給率[高]
農業機械、農薬、化学肥料などが普及↑
×中南アフリカ…食料不足
↑・干ばつ、砂漠化
・主要作物<外貨獲得のための商品作物
・内戦→農民の難民化
④緑の革命
↓WWⅡ後、発展途上地域で人口爆発
×目的:発展途上国の食料不足の解消(=食料増産)
×方法:高収量品種の導入
×作物:米・小麦などの穀物
×結果:[+](成果):食料増産 ↓大量の水・肥料が必要
[-](問題点):高収量品種が導入出来る地域と出来ない地域で
貧富の差の拡大
≪林業≫
①森林面積の割合
[高]=ブラジル、インドネシア、コンゴ(Af)
スウェーデン、フィンランド(D)
[低]=アジア、オーストラリア
②木材伐採高…国土面積の大きい国で[高]
アメリカ、インド、中国、ブラジル、ロシア、カナダ
3割 2割 2割 6割 5割 3割
③木材の用途
・用材(パルプ、合板材、建築材など)…先進国で伐採[多]
・薪炭材(燃料用)…発展途上国で伐採[多]
④森林の種類
・熱帯林―樹種[多]/硬木→ラワンやチークなど
・温帯林―植林による人工林が[多]
・冷帯林―樹種が統一/軟木[多]
≪水産業≫
①発達の条件
湧昇流(in大陸棚、潮目)→プランクトンが発生→魚も集まる
②国別漁獲量の推移
1960s~70s:ペルーが1位[アンチョビーの漁獲が中心]
↓ →フィッシュミールに加工→飼料・肥料として利用
70s~:エルニーニョ現象→漁獲量[減]
(湧昇流生じにくい)
1980s:日本が1位
→90s以降、漁獲量[減]→現在では世界有数の水産物輸入国に
| ・石油危機による燃料費の高騰
↓ ・EEZ→遠洋漁業の漁獲量[減]
養殖と栽培漁業で補う
養殖=水産物を採卵から漁獲までのすべてを人工的に管理
栽培漁業=人工的に孵化させた稚魚を海などに放流し、これらが成長した後に再び捕獲
1990s~:中国で急激に[増]
- 湖や河川での内水面漁業、養殖業
- 日本向けの水産物の輸出量[増]
【第23回】東南・東アジア
≪全体像≫
東南アジア―地形、気候、宗教、旧宗主国、工業化、各国の特色
南アジア―気候、各国の特色
☆東南アジア
≪地形≫(図で説明)
×フィリピン諸島~ニューギニア島=環太平 洋造山帯
×ジャワ島~スマトラ島=アルプス・ヒマラヤ造山帯
×フィリピン諸島の東側=フィリピン海溝
×スマトラ島やジャワ島の西側=スンダ海溝 cf.スマトラ島沖地震('04年12月)
※大スンダ列島(スマトラ島、ジャワ島、カリマンタン島、スラウェシ島)
×メコン川(タイとラオスの国境)、チャオプラヤ川、エーヤワディー川の
下流部→三角州が発達
≪気候≫(図で説明)
×赤道付近=上限:ベトナムの一番下/ミンダナオ島の上
下限:スマトラ島の一番下/ニューギニア島の下
×インドシナ半島の左端=Am
×大陸部のハイナン島以下(Am地域を除く)=Aw
≪宗教≫
×大陸部=仏教(ベトナムは大乗仏教、他は小乗仏教)
×マレーシア・ブルネイ・インド ネシア=イスラム教(理由:香辛料入手)
×フィリピン・東ティモール=キリスト教(理由:≪旧宗主国≫)
≪旧宗主国≫(図で説明)
×ミャンマー、マレーシア、シンガポール、ブルネイ:イギリス
×ラオス、カンボジア、ベトナム:フランス
×タイ:緩衝国(大国同士の衝突を避けるため、独立を保障された国)
×インドネシア:オランダ
×フィリピン:スペイン(約300年)→アメリカ
×東ティモール:ポルトガル→インドネシア('02に分離独立)
≪工業化≫
※基本:工業化のプロセス
Ⅰ:輸入代替型工業化 代替
| (輸入に依存していた工業製品 ――――→ 国産品)
| =特に繊維・日用品などの軽工業製品=比較的簡単に生産可
| ↓
| [-]発展途上国は国内市場[小]
↓ (→十分な工業発展に結び付かず)
Ⅱ:輸出指向型工業化 ←外国の資本・技術の導入
/\
先進国向けの工業製品の
①内容
輸出指向型工業化(80s~)←輸出加工区の設置 ※安価な労働力が背景
↓ ↓
×労働集約型工業が中心 (外国企業から原材料や技術などを
(繊維、電気機械など) 輸入する際に関税がかからない)
×近年、エレクトロニクス工業も発達
②工業化した順
シンガポール(NIES)…1人あたりGNI(国民総所得)[高]
↓ ※2位はブルネイ←原油・天然ガスの輸出/人口[少]
マレーシア・タイ(準NIES)
↓
インドネシア・フィリピン(80s:政情不安→外国企業の進出[遅])
↓
ベトナム(社会主義)…ドイモイ政策(80s)→経済成長
↓
ラオス・ミャンマー・カンボジア(内戦・政情不安により工業化[遅])
≪各国の特色≫
①タイ
×米の輸出世界1位
×天然ゴムやサ トウキビ(のプランテーションも発達)
×自動車(近年自動車工業の育成にも力を入れている)
②マレーシア
×(a)マレー系(60%):最も貧しい→不満をもつ
→ブミプトラ政策
・マレー語を公用語化
・イスラム教を国教化
・教育や雇用において優遇
→他民族との経済格差是正
(b)中国系(30%):経済力[高]=商業・貿易・金融などに従事
(c)インド系(10%):タミル語/ヒンドゥー教
×天然ゴム―(転換)→油ヤシ(+パーム油)へ転換
×原油・天然ガスを産出(fromカリマンタン島)
[→to日本]
③シンガポール ↓今のマレーシア+シンガポール
×1963:マレーシア連邦として独立(fromイギリス)
1965:分離独立←ブミプトラ政策への反発
×中国系が総人口の70%以上
×国語→マレー語
学校教育やビジネス現場→英語(国際ビジネスの拠点を目指すため)
×第3次産業人口割合が70%以上
④インドネシア
×総人口の60%以上がジャワ島(ジャカルタあり)に集中(人口密度[高])
→スマトラ島やカリ マンタン島への人口分散を図っている
×天然ゴム、油ヤシ、コーヒー豆
×原油、天然ガスを産出(fromスマトラ島、カリマンタン島)
[to日本]
⑤フィリピン
×バナナ(inミンダナオ島)、ココヤシ
↑[to日本]
|1960sより、アメリカや日本の資本によって農園開発を進める
⑥ベトナム
×ドイモイ政策('86~)→社会主義体制を維持しながら市場経済導入
→集団農業から、個々の農家を経営単位とする制度へ
→農民の生産意欲[高]
→米やコーヒー豆(ブラジルにつぎ世界2位)の生産[増]
×衣類(←豊富な労働力を背景に、労働集約型工業が発達)
×原油の採掘[進](inメコン川の河口部)
×民族衣装:アオザイ(アオ=服、ザイ=長い)
☆南 アジア
≪気候≫
×スリランカ南部:Af
×インド・ミャンマーの左端:Am
×インド東部/スリランカ北部→Aw
×ガンジス川中上流域→Cw
×インド北西部~パキスタン:BWとBS
≪各国の特徴≫
①インド
×公用語=ヒンディー語
準公用語=英語
21の州公用語
×カースト制度…生まれや職業による身分階級制度(→数千にもなる様々な職業集団が形成)
×民族衣装:サリー
×中国よりも出生率や人口増加率が[高]
↑1960s~:家族計画の普及に努める
↓but (子どもは2人までとする看板を街中に)
人口抑制はあまり進まず(←子ども=労働力)
→大都市で農村からの流入人口が[増]→スラムの拡大
(=デリー、ムンバイ、コルカタなど)
×農業就業人口は50%以上
(a)インド南西部、ガンジス川中下流域(降水量[多])
→稲作 ・米
・ジュート[=黄麻=茎から取り出した繊維]
(inガンジス河口部)
・茶[高温多湿・水はけの良い傾斜地を好む])
(inアッサム地方)[←ヒマラヤ山麓や丘陵地が広がる]
(年降水量1000mm線が境界)
(b)ガンジス川上流域、パンジャブ地方、デカン高原(降水量[少])
→畑作 ・小麦(inガンジス川上流域~パンジャブ地方)
・綿花(inデカン高原)[←レグール土が分布]
×(a)インドの主食:米・小麦・雑穀(降水量が少ない西部、デカン高原)
[ヒエ、アワ、モロコシ]
(b)インドでは菜食主義者[多]
but近年、鶏肉などを食べる人[増]
(c)牛乳・乳製品の生産量[増]=白い革命
×ムンバイ:・綿工業〔綿花(fromデカン高原)を利用〕
・機械工業や化学工業:インドの商工業の中心地
コルカタ:ジュート工業〔ジュート(fromガンジスデルタ)を利用〕
デリー(首都):自動車工業
ダイヤモンド(インドの重要な輸出品)加工業
ジャムシェドプル、アサンソル(ダモダル川流域):鉄鋼業
(インド最大の重化学工業地域)
×1947年(独立)~:政府主導による工業化(自給を目指す)
|鉄鋼業(基幹産業)→政府が経営
|それ以外の工業→民間資本 〃 (外国製品の輸入を制限)
|(ex)1948年:DVC(ダモダル川流域開発公社)設立
| →多目的ダムの建設などによる総合開発
| →ダモダル川流域はインド最大の重化学工業地域に
↓but (鉄鋼業中心)
国営企業の生産効率[低](外国企業の排除→技術革新[遅])
→1960s~:経済が停滞
↓
1991年:新経済政策(経済の自由化)
→先進国(日米など)からの企業の進出[進]
|(ex)・外国資本の自動車メーカーが首都デリーに進出
| →自動車の生産[増]
| ・IT産業も急速に発達(特にコンピュータソフトウェア産業)
| ↑cf.インドのシリコンヴァレー(in南部のバンガロール)
| ・賃 金水準[低]
| ・英語が準公用語
| ・アメリカとの時差(12h)
| …アメリカで夜になる時間帯に、インドとデータを送受信する
| ことでソフトウェアの開発を引き継ぐことができる
↓ (→より早くソフトウェアの開発が可能に)
1990s後半~:・コールセンター業務
(顧客からの問合せや注文を受け付ける電話応対業務。英語力が必要)
・ITサービス業 の伸びも目立つ
※BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)
→国土面積[大]/豊富な資源[多]/近年の経済発展[著]/
将来的に有力な消費市場になる事が見込まれる(←人口[多])
ため外国企業の進出[増]
②パキスタン
×英語、ウルドゥー語
×綿花→綿織物や衣類
(生産) (輸出)
③バングラデシュ
×1971年にパキスタンより分離独立
×ベンガル語
×国土の大部分が(ガンジス川とブラマプトラ川の)三角州→海抜高度[低]
→雨季の洪水/サイクロンによる高潮 の発生
×地球温暖化による国土の水没も懸念
×国土の60%以上は耕地→米、ジュートを栽培
④スリランカ
×1948年:セイロンとして独立(fromイギリス)
1978年:国名を改名
×茶(in南西部の丘陵地・山地斜面)
【第24回】ヨーロッパ
≪全体像≫
地形、気候
農業―共通農業政策、土地利用、地域性
鉱工業―歴史、地域性
各国の特徴(15カ国)
≪地形≫
北部:×バルト海周辺=バルト楯状地(スウェーデン+フィンランド)
中部:×北ドイツ平原=丘状地形のモ レーン
×テムズ川、エルベ川、セーヌ川の河口部=三角江
×ドナウ川[国際河川]の河口部=三角州
(ドイツ南西部→オーストリア→ハンガリー→ルーマニア→黒海)
南部:×アルプス山脈には、山岳氷河が発達→ホーン、カールあり
×イタリア半島部=アペニン山脈
≪気候≫
→年中温暖←偏西風+北大西洋海流(暖)
×中部:Cfb(標高200m未満の低地の割合[大]→偏西風をさえぎるような高い山脈なし)
×北部:スカンディナビア山脈の
風上側(ノルウェー沿岸部)=かなり高緯度までCfb
風下側(スウェーデン、フィンランドの大部分)=Df
×東部:大部分がDf(偏西風・暖流の影響及ばず)
×南部:地中海沿岸=Cs
≪農業≫
①共 通農業政策
(かつて)
欧の農業:×経営規模[小]/国際競争力[低]
→新大陸の国から穀物などを大量に輸入
×加盟国間の生産性の差[大]
↓域内関税を撤廃
(今)
生産性[高]――――――→生産性[低]
農産物が大量に流入 ↓
大打撃
→共通農業政策をすすめる
[目的]食料自給率の向上、農家の所得安定
[内容]×(生産性の低い国に合わせた)統一価格の設定
×(域外からの輸入の際には)輸入課徴金をかける(→農産物の流入阻止)
×(域外への輸出の際には)輸出補助金を出す
[結果]EUの農業生産[増]
[問題点]生産過剰(余剰生産物)→財政負担[大]
[対策]生産調整を実施/統一価 格の引き下げ
②土地利用
×耕地率[高]=デンマーク、ハンガリー
×牧場・牧草率[高]=イギリス、アイルランド
×森林率[高]=フィンランド、スウェーデン
③地域性
×小麦、トウモロコシ→フランスが最大
×ジャガイモ、ライ麦→ドイツ、ポーランド
×ブドウ→イタリア、スペイン、フランス、ドイツ(ライン川の流域)
×オリーブ→地中海沿岸地域(スペインとイタリアで総生産量の約40%を占める)
×テンサイ→フランスの北部、ドイツ北部
×豚→ドイツ、スペイン、デンマーク、ポーランド
×羊→イギリス(羊の飼育頭数は欧最大←牧場・牧草率[高])
≪鉱工業≫
①歴史
18C後半:産業革命が始まる(inイギリス)
19C:西ヨーロッパ諸国へと波及
(a)原料立地型( 炭田、鉄山などの付近に立地)
×ミッドランド地方(←石炭、鉄鉱石)
×ルール地方(←豊富な石炭とライン川の水運)(欧最大の工業地帯)
×ロレーヌ地方(←鉄鉱石)
↓WWⅡ後:資源の海外依存度[高]、エネルギー革命
(b)臨海立地型 鉄鋼 石油化学
×ミドルズブラ、ダンケルク ○ ○
×カーディフ、フォス ○ ×
×ロッテルダム、マルセイユ × ○
↓1970's…石油危機以降
(c)加工組立型
×ロンドン、パリ(機械、先端技術など) ※大都市近郊
×ミュンヘン、シュツットガルト、トリノ(自動車)
※青いバナナ=イギリス南部―ライン川流域―北イタリア
(各種工業が集積)
cf.・ブリュッセル(EU本部)
・フランクフルト(EUの主要機関、欧州中央銀行[ユーロを発行])
を含む
→現在のヨーロッパの核心地域
↓
(d)近年:ヨーロッパのサンベルト(スペイン北東部―北イタリア)
×バルセロナ(自動車)(スペインは人口が多く、賃金水準も[低])
×トゥールーズ(航空機)
×ニース(先端技術)
②地域性
×粗鋼、自動車、工作機械→ドイツが欧最大(ドイツは欧最大の工業国)
×自動車→ドイツ、スペイン、フランス
×アルミニウム→ノルウェー(←水力発電)
×毛織物→イタリア
×パルプ→フィンランド、スウェーデン(←森林率[高])
×原油→ノルウェー(欧で生産1位/ノルウェー最大の輸出品目←人口[少])、イギリス (大部分は北海油田から生産)
×天然ガス→ノルウェー、オランダ( 〃 )
×石炭→ポーランド(fromシロンスク地方[in南部])(欧で生産1位)
(鉄鋼業盛ん)
(↑エネルギー革命により、炭鉱の閉鎖が相次ぐため、生産国[少])
×鉄鉱石→スウェーデン(fromキルナ[in北部])
→ルレオまで運搬→ドイツなどに輸出
※ボスニア湾は冬の間凍結するため、
ノルウェーのナルヴィクまで運搬して輸出することもあり
(ノルウェー沿岸部:不凍港←暖流)
≪各国の特徴≫
①イギリス
×ゲルマン系、プロテスタント
×農業就業人口の割合は2%未満
×小麦(←共通農業政策により小麦の生産が拡大)
×ランカシャー(マンチェスター)[年間を通して湿潤→乾燥すると切れやすい綿糸には好 都合]:綿工業(インドから輸入した綿花を原料とする)
ヨークシャー[少雨]:羊毛
ロンドン:イギリス最大の総合工業地域(出版・印刷、エレクトロニクス)
グラスゴー、エディンバラ(エレクトロニクス) ※近年
②アイルランド
×ケルト系、カトリック
×アイルランド語・英語
↓
×アメリカを中心とする外国資本の進出→精密機械工業、電子部品製造業、コンピュータ関連産業
③フランス
×ラテン系、カトリック
×出生率[高]←子育て支援(育児手当の支給など)
×外国人労働者[多](from北アフリカ諸国[アルジェリア、モロッコなど])
×EU最大の農業国(小麦[inパリ盆地]、ブドウ[多くはワインに加工])
×原子力発電(石 油危機以降)
④ドイツ
×ゲルマン系、プロテスタント
×欧では人口1位(ドイツ→フランス→イギリス→イタリア)
×1960年代:外国人労働者を受け入れる(fromトルコ、イタリア)
↓
石油危機以降の経済停滞→国内失業率[増]→排斥(社会問題化)
×第2次産業人口の割合[高]
×鉄鋼(inエッセン、ドルトムント、デュースブルク=ルール地方)
↓エネルギー革命
石油化学(inケルン、デュッセルドルフ)
×ハンブルク(ドイツ最大の港湾都市):造船、石油化学
ミュンヘン:ビール、自動車、エレクトロニクス
⑤オランダ(正式国名:ネーデルラント)
×inライン川の河口部
×大部分=ライン川の三角州+ポルダー
×バター、チーズの輸 出国 ←ポルダーで酪農
×園芸農業(in海岸部の砂丘地)
×欧最大の貿易港=ロッテルダム
(↑ルール工業地域)
cf.ユーロポート(港湾地区の名前):石油化学工業などが発達
→石油化学製品を輸出
⑥スイス
×大部分=アルプス山脈
→・移牧による酪農(バター、チーズ)
・観光業
×精密機械(時計など)・化学(医薬品など)
×チューリヒ(スイス最大):国際金融の中心
⑦イタリア
×ラテン系、カトリック
×北部:ポー川/パダノヴェネタ平野 → 混合農業/稲作/園芸農業(近年)
南部・島嶼部:火山
×工業…①北部:ミラノ(機械、繊維)、トリノ(自動車)、ジェノヴァ(鉄鋼、石油化学)
②南部:工業化[遅]
→南北の経済格差[著]
→格差是正のため、・南北間を結ぶ高速道路の建設
・タラント(in南部)に製鉄所建設
③ 第3のイタリア:ボローニャ、フィレンツェ、ヴェネチア
(繊維、皮革)
⑧スペイン
×ラテン系、カトリック
×羊やヤギの移牧(inメセタ)≒イベリア高原
→内陸部なので降水量[少]
⑨スウェーデン
×北欧最大の工業国(自動車、エレクトロニクス)
×少子化対策
(女性が仕事をつづけながら出産育児が出来るような環境整備)
×水力、原子力
⑩フィンランド
×フィン人(ウラル語族)、ラップ人(サーミ)(in北部)
=ラップランド
×近年…エレクトロニクス
⑪アイスランド
×火山[多]→地熱発電
×アルミ ニウム工業(←水力、地熱発電)
×漁業、水産加工業→魚介類を輸出
⑫ポーランド
×スラブ系、カトリック
⑬チェコ
×スラブ系、カトリック
×EU加盟('04)以降→自動車工業の進出[増](fromドイツなど)
⑭ハンガリー
×マジャール人(ウラル語族)、カトリック
⑮ルーマニア
×ラテン系、東方正教
×小麦、トウモロコシ(inルーマニア平原[in南部])
×原油、天然ガス(inカルパティア山脈)
【第25回】アングロアメリカ
≪全体像≫
地形
気候
各国の特徴
≪地形≫
北東部:×カナダ楯状地(ラブラドル高原から鉄鉱石)
中央部:×北アメリカ中央平原(→構造平野)
五大湖
フィヨルド(海岸部)
ミシシッピ川:北米最長、河口部にデ ルタ、内陸水路交通としても重要(河口部には農産物の集積地となる都市が発達)
セントローレンス川:河口部にエスチュアリー
東部:×アパラチア山脈(→石炭)
×大西洋岸~メキシコ湾=海岸平野
西部:×ロッキー山脈
×シエラネヴァダ山脈
×山脈の間=コロラド高原
×サンアンドレアス断層(ずれる境界)
コロンビア川(北西部):多目的ダムの建設、灌漑による小麦栽培[大]、アルミニウム工業発達
コロラド川(南西部):多目的ダムの建設、中流部にグランドキャニオン(コロラド高原を侵食して形成)
リオグランデ川:アメリカとメキシコの自然的こおっ協
≪気候≫
西側:乾燥地域(グレー トプレーンズなど)
東側:プレーリー…プレーリー土分布
Cfa(40°Nより南側)、Df(北側)、Am(フロリダ半島南端)
ハリケーン(inメキシコ湾岸)
Cfb(アラスカ南部~カナダの太平洋岸)、Cs(カナダ南西部沿岸~カリフォルニア州)
ET(北極海沿岸=アラスカ~カナダ、大陸氷河が分布)
≪各国の特徴≫
【第26回】中国
【第27回】西アジア、アフリカ
【第28回】ラテンアメリカ
【第29回】日本
【第30回】その他の地域
【第31回】総合演習
日本の地誌
●都市圏の階層
||
都市の影響が及ぶ範囲(大都市ほど[大])
↑
中心地機能を持つ
↑
都市が周辺地域の住民に対して、雇用機会、商 品の供給、教育や医療などの各種サービスなどを提供する機能
(→大都市のほうが多くの中心地機能を持つ/より広い範囲から人々が集まる)
・国家的中心都市(東京・大阪・名古屋)
・広域中心都市(札幌、仙台、広島、福岡)
・準広域中心都市(金沢、新潟、高松、那覇)
アグロフォレストリー:森林と農作物を同時に育てることで、環境を保全しながら農業を行うこと。
伐採後に植林
【センター地理の地誌「中国」「日本」の授業の板書構想】
頻出…経済発展
<地形>
図中に描く!
- 山脈→1学期に学習済み
- 高原
- 平原
- 川→黄河、長江、チュー川
黄河では過剰灌漑により断流が発生
<気候>
図中に描く!
(特に乾燥地域がどこなのかを明確に)
<農業>
稲作・畑作の境界
<都市>
- 沿岸部=経済成長 ←→ 内陸部=開発遅れ
- 経済開発区(内需向け)、経済特区(外需向け)、特別行政区(→本国と異なる政治を行う地域)
内需=国内の人たちからの需要
外需=海外 〃
<工業>
郷(村) 鎮(町) → 中小企業(地方自治体や個人が経営)
<人口>
一人っ子政策
<民族>
中国の人口の 92%→漢民族
8% →56の少数民族
「自治区」(=少数民族の居住地域)について
<経済>
- 国連の常任理事国→東アジアの政治的安定に影響
- アジアNIES(Newly Industrializing Economies)=新興工業経済地域
(20世紀後半に急速に工業化をした国や地域)
→韓国、シンガポール、香港、台湾
日本
<地形・気候>
- 日本の気候の基本 → 1学期に学習済
- 自然災害とからめて!
フォッサマグナ=北アメリカプレートとユーラシアプレートの境界
<水産業>
理由:・高度経済成長→日本人の食生活が豊→高級魚求める
・円高(輸入有利)→輸入魚が安く買える
<都市>
①都市問題 '04本28 '05本13 '08本16 '08本17 '10本22 '12本15
高度経済成長・バブル景気のとき → 地価高騰により郊外へ人口移動
1960~95 ( ドーナツ化現象)
都心部→夜間人口少ない
都心周辺部→インナーシティ問題→居住環境悪化→高齢化
→ ①都市計画により「ニュータウン」建設
(若い世代多い)
in埼玉・千葉
(=郊外にある、マンションがたくさんあるところ)
→ベッドタウン(=通勤・通学に便利な郊外の都市=人口増加率が高い傾向)の性格が強い
②都市計画がなされないとスプロール現 象に…。
バブル崩壊以降 → 地下下落(げらく)により都心部の人口微増
1995~ (都心回帰現象)
②工業とのつながり
- 工業立地→学習済
- 太平洋ベルト地帯→製造業発達
- 大都市=1.東京 2.大阪 3.名古屋
→ベンチャー企業(研究開発型企業)が立地
北海道→札幌市(あたりまえ)
東北地方→仙台市
関東地方→東京(あたりまえ)
中部地方→名古屋市
近畿地方→大阪市
中国地方→広島市
四国地方→高松市
九州地方→福岡市
- 県庁所在地の市→その県における中心都市
- 都市の規模が大きいほど経済が発展
→ex.卸売業の販売額などが高い
- 地方都市→人口 減少+高齢化 cf.「シャッター通り」
(商店や事務所が閉店・閉鎖し、シャッターを下ろした状態)
<エネルギー>
発電所の分布
(以上)
西アジア・アフリカ
<国名>
(西アジア)
- ペルシャ湾周辺にイラン・イラク・クウェート・サウジ・アラブ首長国
(アフリカ)
<地形>
- 西アジアの山脈×3→カフカス・エルブールズ・ザクロス
- 西アジアの高原→イラン高原
- 西アジアの川→チグリス・ユーフラテス川
※比較的高度が高い→①中南部
②大 地溝帯(広がる境界)に沿った地域
③アトラス山脈・ドラケンスヴァーグ山脈
- 盆地→コンゴ盆地
- 三角州→ナイル川河口
- 川→ナイル川・コンゴ川・ザンベジ川
<気候>
(地中海沿岸、トルコ→中央部はBS、中緯度高圧帯→BW)
サウジのBWは長方形
Cs→2箇所
BW→サハラ砂漠(中緯度高圧帯)・ナミブ砂漠(寒流の影響)
BS→上の周辺
Af→赤道直下の東側
Aw→上の周辺
Cw→ザンベジ以北~Aw(CwはAwの高緯度側!)
- 乾燥地域における地下水路:カナート、フォガラ
- 気候帯に伴う家畜の分布 44
ラクダ→乾燥地域に分布
ウシ →乾燥地域にも分布(平均的に分布)
ブタ →熱帯に多く分布、イスラム教では不浄(ブタは乾燥地域にそぐわないから)
<生産・輸出品>
(西アジア)
- トルコ→自動車
- イラン・イラク(99%原油)・サウジアラビア(輸出世界No.1)・アラブ首長国連邦(ダイヤモンドが2位)・クウェート→原油(国内での輸出No.1)
- イスラエル→ダイヤモンド、電気機械、医薬品 →先進国!
(アフリカ)
- 北部一帯→原油(特にアル【ジェリア】・リビア)・リン鉱石(特にチュニジア)
うちエジプト→小麦・綿花(灌漑による。アスワンハイダムもある)
うちCs(=モロッコ、アルジェリア、チュニジア)→小麦& オリーブ
うちモロッコ→機械類・魚介類(日本にタコ輸出)
- BSとBSの間→焼畑→①キャッサバ(サツマイモの甘くないver)
②ヤムイモ(サトイモに近い)
(どちらも作物の栽培が困難な場所での栽培が可能)
- サヘル地域→雑穀・落花生・ゴム・岩塩(→金と交換)(欧米に輸出)
- ナイ【ジェリア】→原油
- コートジボワール・ガーナ→カカオ
- エチオピア・ケニア→コーヒー
→茶
- ザンビア→銅(ザンベジ川で銅の精錬=不純物を取り除く)
- 南アメリカ共和国→白金、鉄鋼
<宗教>
- 西アジア・北アフリカ→イスラム教(シーア派=イラン、スンナ派=イラン以外)
- エチオピア→キリスト教< br>・中南部→原始宗教(自然崇拝)
<民族>
- イスラム教圏→アラビア語
- ケニア・タンザニア→スワヒリ語(=現地語+アラビア語)
- 上以外の大半が英語orフランス語
(かつてイギリスやフランスに支配されていたため)
A・英語→ガーナ、ナイジェリア、ザンビア以南
B・フランス語→上以外
→ヨーロッパ風の建築・街路パターンの残る地域が多い
<環境問題>
サヘルの砂漠化→大規模な干ばつ(水不足)
ex.チャド湖の面積減少
ex.ケニアでの森林破壊
<人口>
ナイジェリア→アフリカ最大
<マダガスカル>
- マダガスカル→米
- マダガスカル→人口の25%はマレー系
【欧】西欧と北欧は先進国。東欧は発展途上国。
【米】アメリ カ合衆国・カナダ・チリのみ先進国。
【東亜】 日、韓、台のみ先進国。
【東南亜】シンガポールとブルネイのみ先進国。
【西亜】イスラエル、アラブ首長国連邦等が先進国。
【豪】豪、NZどちらも先進国。
(以上)
最終更新:2023年12月06日 11:21