設問1

1つのさいころを10回投げる試行において、出た目がすべて奇数で、かつ1の目がちょうどn回(0≦n≦10)出る確率をPnとする。 (1)Pnをnの式で表せ。 (2)Pnが最大となるnの値を求めよ。

設問2

赤、青、黄、白の4種類のカードがn枚ずつあり、各色とも1からn(n≧4)までの番号が付けられている。この中から同時に4枚のカードを抜き取るとき、4枚とも同じ色である確率をPn、4枚のカードの番号が全部異なっていて続いている確率をQnとする。このときPn<Qnとなる最大のnを求めよ。

設問3

均質な材質でできた直方体の各面に1から6までの数を1つずつ書いてさいころの代わりにする(1の反対側が6とは限らない)。ある数の出る確率が1/9であり、別のある数が出る確率が1/4であるとする。更に、出る目の数の期待値が3であるとする。3の書かれている面の反対側の面に書かれている数は何か。

設問4

コインを繰り返し投げ、3回連続表が出たら終了するゲームをする。11回目に終了するような表と裏の出方は何通りか。

設問5 二項定理

n、rは整数で、0≦r≦4とするときn⁵を5で割った余りがrならば、nを5で割った余りもrであることを示せ。ただし、二項定理(a+b)⁵=a⁵+5a⁴b+10a³b²+10a²b³+5ab⁴+b⁵を利用せよ。

解説4

表=●、裏=○とします。
11回のうちラストは「○●●●」で確定ですから、7回目までを考えます。
ここで、「3回表が連続したらゲームを終える」というルールを一旦除外して、7個のマスに「表」と「裏」を配置していくことをイメージします。
全通りとっても2の7乗で128通りで、そこから【「少なくとも」「●●●」が入っているもの】(*)を引けば答えになります。

(*)に関しては、
一見、
「●●●」の配置が5通りで、それぞれにおいて残りの4マスの出方が2の4乗で16通りなので、5×16=80通りなのかな、と思ってしまいますが、
これでは7回全部表の場合を5回カウントしていたりと、だぶりがあるのでこの戦略は不適切です。

そこで、「●●●」の外側のコマの埋め方について着眼してみます。
例えば、「●●●●●」を埋めたとき、
●●●●●○□
○●●●●●○
□○●●●●●
このようになり、「どちらが入ってもいいマス=□」の表れ方は圧倒的に限られているはずですから、これを考えていけばいいでしょう。

一番少ない「●●●」を左に詰めて埋めても
●●●○□□□
となりますから、□は最大3つ。3つ→2つ→1つの順に考えていきます。

□が3つ;
 ①  ●●●○□□□ ×2
□が2つ;
 ②A ●●●●○□□ ×2
 ②B ○●●●○□□ ×2
 ③  □○●●●○□ ×1
□が1つ
 ④A ●●●●●○□ ×2
 ④B ○●●●●○□ ×2
③だけは左右対称であり、左右反転しても●と○の位置が変わらないので「×1」と書きました。
ですが、①②④は左右反転したら●と○の位置が変わり、別パターンが生じるので、あとで2倍するのを忘れないようにという意味で「×2」と書いておきました。
ですが、①に関しては、□が3つとも表だった場合、すなわち
●●●○●●●
の場合、反転しても同じなので、だぶることを忘れないでおきます。(★)

よって、
 ① □が2の3乗×2=2の4乗=16
 ② □が2の2乗×ABの2通り×2=2の4乗=16
 ③ □が2の2乗×1=2の2乗=4
 ④ □が2の1乗×ABの2通り×2=2の3乗=8
となり、合計44ですが、(★)を考慮して、
44-1=43。

ここに、□がないパターン、すなわち
 ●●●●●●●
 ○●●●●●●
 ●●●●●●○
 ○●●●●●○
の4通りを足すと、47通り。これが(*)です。

よって、128-47=81通りとなります。

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最終更新:2023年12月09日 00:15