同族作り(超常)ワイトに殺された人型生物のクリーチャーはすべてわずか1d4ラウンド後にワイトになる。こうして作り出されたワイトは典型的なワイトよりも力が劣り、あらゆるd20ロールおよび判定に-2のペナルティを受け、またHDごとにhpが-2される。同族は自分たちを作り出したワイトの命令下にあり、それが死ぬまで隷属するが、それが死亡した時点で同族のペナルティは消え、自由意志を持った一人前のワイトとなる。同族は生前有していた能力を何も持っていない。
蘇生に対する脆弱性(超常)レイズ・デッドやそれに類する呪文がワイトに対して発動されると、ワイトは破壊される(意志・無効)。この方法でのこの呪文の使用には物質要素は必要ない。
ワイトは死霊術、横死、もしくはとてつもなく悪意に満ちた人格によりアンデッドとして復活した人型生物である。場合によっては、邪悪なアンデッドの霊が永久的に屍――大抵は殺された戦士の屍――と結び付いた際にワイトが生じることもある。生きていた頃の知り合いがワイトの素性に気づくことはめったにない。ワイトの肉は悪と不死によってねじくれており、その両目は憎悪に燃え、その歯は獣のように変じている。ある意味、ワイトは
グールと
スペクターとの差異を埋める存在である――接触によって生命力をかすめ取る、歪められて操られる屍だ。
アンデッドであるワイトは呼吸を必要としないため、時には水中で目にすることもあるが、元々アクアティック・エルフや
マーフォークなどの水泳速度を持つクリーチャーだったのでなければ、ワイトが特に水泳が巧みだったりすることはない。水中で暮らすワイトは、その低い水泳能力がそれほどハンデとならない天井の低い洞窟を好む。
ここに挙げたワイトはこの種の典型例だが、時としてワイトが一風変わった人型生物から同族を作り出すこともあり、その結果生まれるワイトは以下の3つの亜種のように、まったく異なる能力を持つ。
ブルート・ワイト(脅威度5):ワイトに殺された巨人は、せむしで思考の単純なアンデッドとなる。ブルート・ワイトはジャイアント・アドヴァンスト・ワイトだが、独力で同族を作ることはできない。
ケルン・ワイト(脅威度4):一部の社会では、塚山などの埋葬墓地の番人役につかせるために、それ専用のワイトを故意に作り出す。ケルン・ワイトは
生命力吸収攻撃を伝達する武器(通常は剣)で戦うアドヴァンスト・ワイトであり、その武器によってダメージを受けたクリーチャーには、まるでワイトの
叩きつけ攻撃を受けたかのように効果が及ぶ。
フロスト・ワイト(脅威度4):寒冷な環境下で作り出されたワイトは、時おり青白い両目と氷の髪を持つ青褪めたアンデッドとなる。フロスト・ワイトは
(冷気)の副種別を持ち、その
叩きつけ攻撃は通常の効果に加えて1d6ポイントの[冷気]ダメージを与える。肉体武器や素手打撃でフロスト・ワイトに触れたクリーチャーは、1d6ポイントの[冷気]ダメージを受ける。