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アンブラル・コート・エージェント Umbral Court Agent

 出典 Paths of Prestige 58ページ
 定命の者の領域にいるゾン=クーソンのエージェントは、闇と恐怖を通じて、二ダルという影の国家に対する神の支配を維持している。統治権を与えられたごく少数のクーソン信者はアンブラル・コートとして知られ、アンブラル・コート・エージェントはその執行者である。アンブラル・コート・エージェントは、公式には主にリドワンや首都パンゴライスで活動している。しかし実際には、アンブラル・コート・エージェントはニダルとその周辺国の全域で活動している。ある者は外交官や領事として表で働き、ある者はスパイ、扇動者、挑発者として秘密裏に動く。ニダルのエージェントのほとんどは、背教者や異端者を追い詰め、不適切な影響を持つ国を一掃することに時間を費やしている。海外で活動する者は、ライバルの国の権力の中枢で地位を得ようとする。その方法にかかわらず、全員がニダルのより大きな栄光と彼らの暗黒神の意志に盲目の献身で奉仕する。

 アンブラル・コート・エージェントの主君や理想に対する忠誠心は、他のエージェントには及ばない。多くのエージェントが、より大きな力を求めるライバルから毒の短剣に倒れている。このような小さな裏切りは、ニダルの平和と秩序を妨げない限り、上官によって見過ごされ、あるいは褒め称えられることさえある。権力を渇望するエージェントは、いわゆる味方の一歩先を行くために闇の存在と取引することが多く、パンゴライスではエージェントがヴァンパイアや他の種類のアンデッドに変身することも珍しくはない。

前提条件

 アンブラル・コート・エージェントになるためには、キャラクターは以下の基準すべてを満たさなければならない。

 属性:秩序にして悪
 神格:ゾン=クーソンの信仰
 特技《欺きの名人》
 技能〈はったり〉5ランク、〈知識:貴族〉7ランク、〈知識:宗教〉7ランク
 呪文:2レベル呪文の発動能力

クラス技能

 アンブラル・コート・エージェントのクラス技能は、以下の通り:〈はったり〉【魅】、〈威圧〉【魅】、〈知識:貴族〉【知】、〈知識:宗教〉【知】、〈知覚〉【判】、〈真意看破〉【判】、〈隠密〉【敏】。

 レベル毎の技能ポイント:4+【知】修正値。

 ヒット・ダイスの種類:d8。

クラスの特徴

レベル 基本攻撃
ボーナス
頑健
セーヴ
反応
セーヴ
意志
セーヴ
特殊 日毎の呪文
1 +0 +1 +0 +1 暗闇の祝福、暗黒の廷臣、陰鬱化魔法
2 +1 +1 +1 +1 暗視 既存の呪文発動クラスのレベルに+1
3 +2 +2 +1 +2 影の鎖 既存の呪文発動クラスのレベルに+1
4 +3 +2 +1 +2 影渡り(40フィート) 既存の呪文発動クラスのレベルに+1
5 +3 +3 +2 +3 狼狽させる凝視(1ラウンド怯え状態)
6 +4 +3 +2 +3 暗闇の掴み、影渡り(80フィート) 既存の呪文発動クラスのレベルに+1
7 +5 +4 +2 +4 暗視+30フィート、狼狽させる凝視(1d4ラウンド怯え状態) 既存の呪文発動クラスのレベルに+1
8 +6 +4 +3 +4 影渡り(160フィート) 既存の呪文発動クラスのレベルに+1
9 +6 +5 +3 +5 狼狽させる凝視(1ラウンドよろめき状態)
10 +7 +5 +3 +5 破壊する闇、影渡り(320フィート) 既存の呪文発動クラスのレベルに+1

 以下のすべてがアンブラル・コート・エージェント上級クラスの特徴である。

 武器と鎧への習熟/Weapon and Armor Proficiency:アンブラル・コート・エージェントはスパイクド・チェインへの習熟を得る。

 暗闇の祝福/Blessings of Darkness:1レベルの時点で、アンブラル・コート・エージェントは闇の領域を得、付与された能力の効果を決定する目的で自身のクラス・レベルを有効クレリック・レベルとして使用する。他のクラスから既に闇の領域を持っている場合、アンブラル・コート・エージェント・レベルは闇の領域能力の効果を決定する際にそのクラス・レベルと累積する。アンブラル・コート・エージェントはアンブラル・コート・エージェント・レベルによるボーナス呪文や領域の呪文スロットを得ない。

 陰鬱化魔法/Tenebrous Magic:アンブラル・コート・エージェントは、1レベルのボーナス特技として《呪文陰鬱化》(Inner Sea Magic 15ページ)を得、その効果を呪文の有効レベルや発動時間を増加させることなく適用することができる。加えて、呪文に[闇]または[影]の補足説明がある場合、または幻術(操影)の副系統影のものである場合、呪文のセーヴDCに関連する有効術者レベルは2増加し(1ではなく)、暗闇または薄暗い光の中で呪文を解呪する試みは解呪判定に-4のペナルティを受ける(-2の代わりに)。

 暗黒の廷臣(変則)/Umbral Courtier:アンブラル・コート・エージェントは〈はったり〉〈交渉〉〈知識:貴族〉判定にクラス・レベルに等しい技量ボーナスを得る。

 暗視(変則)/Darkvision:2レベルの時点で、アンブラル・コート・エージェントは60フィートの暗視を得る。既に暗視を持っている場合、距離は30フィート増加する。7レベルの時点で、アンブラル・コート・エージェントの暗視はさらに30フィート増加する。

 影の鎖(擬呪)/Shadow Chains:3レベルの時点で、アンブラル・コート・エージェントは1日に1回、闇の手能力を追加で使用できる。闇の手能力を使用する場合、アンブラル・コート・エージェントは、近接接触攻撃の間合いを5フィート増加させる闇の鎖を顕現させる。この鎖で攻撃されたクリーチャーは、反応セーヴ(DC10+アンブラル・コート・エージェント・レベル+【判断力】修正値)に成功するか、能力の通常の効果に加えて、1d4時間の間絡みつかれた状態とならなければならない。

 影渡り(超常)/Shadow Jump:4レベルの時点で、アンブラル・コート・エージェントは影の間を超常的に移動する能力を得る。この能力は同名のシャドウダンサーと同様に機能する。

 狼狽させる凝視(超常)/Unnerving Gaze:5レベルの時点で、アンブラル・コート・エージェントは同名のキュトンの能力と同様の凝視攻撃を得る。アンブラル・コート・エージェントから30フィート以内のクリーチャーは、意志セーヴ(DC10+アンブラル・コート・エージェント・レベル+【判断力】修正値)に成功するか、1ラウンドの間怯え状態とならなければならない。アンブラル・コート・エージェントはこの能力を1日に自身のレベルに等しいラウンド数だけ使用できる。これらのラウンド数は連続している必要はない。この能力を起動することは即行アクションである。アンブラル・コート・エージェントはキュトンの狼狽させる凝視に完全耐性を持つ(自身の狼狽させる凝視が起動しているかは関係ない)。これは凝視攻撃の通常のルールに従う[精神作用、恐怖]効果である。

 アンブラル・コート・エージェントがレベルを上げると、狼狽させる凝視はより強力になる。7レベルの時点で、セーヴに失敗したクリーチャーは1d4ラウンドの間怯え状態となる。9レベルの時点で、1ラウンドの間よろめき状態、1d4ラウンドの間怯え状態となる。

 暗闇の掴み(擬呪)/Grasping Darkness:6レベルの時点で、アンブラル・コート・エージェント1日に闇の手のを追加で1回使用でき、影の鎖能力によって与えられる間合いは5フィート増加する(合計10フィート増加する)。アンブラル・コート・エージェントは、目標をターゲットを絡みつかれた状態にする代わりに、CMBを決定する目的で【筋力】修正値の代わりに【判断力】修正値を使用して、機会攻撃を誘発することなく組みつきを試みることができる。アンブラル・コート・エージェントと目標の両方が薄暗いまたは暗闇の範囲にいる場合、この組みつき判定に+5のボーナスを得る。アンブラル・コート・エージェントは影の鎖をこのように使用すると組みつき状態とならない。闇の手能力の効果を維持している限り、組みつきを維持するための戦技判定を行うことができる。

 破壊する闇(擬呪)/Crushing Umbra:10レベルの時点で、アンブラル・コート・エージェント自身の闇の手能力を回数無制限に使用でき、自身の影の鎖によって提供される間合いは10フィート増加する(合計20フィート増加する)。影の鎖でクリーチャーに組みつくことに成功すると、アンブラル・コート・エージェントはフリー・アクションとして犠牲者を締めつけはじめ、組みつき判定に成功するたびに5d6ポイントのダメージを与える。このように締めつけられたクリーチャーも首を絞められているとみなされ、話すことも音声構成要素を持つ呪文を発動することもできない。
最終更新:2023年08月01日 02:13