【第2問 問1】
(ア)③「興奮」だとずれるし、④「わけもなく」という意味はないね。答えは①。「~合っている」→互いに、もヒント。
(イ)辞書的定義と文脈から「使う」というニュアンスが必須なことから③をはじけさえすれば、答えは①。
(ウ)⑤みたいに「表情」に限定しちゃダメね。素直に④。
【第2問 問2】
小説の多くは心情問題。同場面における心情、そしてその原因となった状況を考えよう。今回は、
A)心情のベクトルは「妻」
B)絶望感
C)妻の死から四十九日、一部の来ない返事、妻の義兄の死、サイレンが頻りに鳴る…といった状況(複合的な原因)
の3点を押さえられれば答えは④ね。
【第1問 問3】
「脆弱性」の定義を拾っていくなかで「敏感」(=いち早く気づける)というポイントを押さえれば、③か④。「均衡」と言っている④が切れればおしまい。実にシンプルだけれど、選択肢がどれも長すぎたため、選択肢を見ているうちにポイントが飛んでしまった受験生もいたかも。
【第2問 問4】
ちょっと解きにくい問題だったかもね。①~③は消去できるね。そして「かしこまった」という傍線部と対応させれば「わきまえようとしている」の⑤が答えっぽいのも分かるね。④がダメな理由わかる?直前の妻の描写はあくまで「私」の視点であり、「彼」の視点ではないということ。
【第2問 問5】
こういう問題を見ると、心情を押さえた読解の大切さが改めて分かるね。⑤「不満」はないし、①「悲しみを共有しえない」は明確な矛盾。冒頭の手紙に「鎮めてくれる」ってあるよ。④「世代に浸透」も切れるね。③の「心配」は88行目を受けているけれど、赴任先の変化が原因ではないね。
【第2問 問6】
まず⑥だけれど、妻の描写が「私」の状況を示唆するというのはちょっと無理があるね。そして③だけれど、「のそのそと」「とぼとぼと」が「ユーモラス」とはさすがにとれないね。そもそも、擬態語に状況を面白おかしく描く働きはないよ。2つある正解、みんなはどっちを先に決めた?
【第2問 総括】
戦時小説だったので、普段読み慣れていない人は苦戦したかも。誰が、いつ、どこで、何を…といった「場面」を明確にしながら読むこと。一読してどれだけ情報が頭の中で整理できるかが大切ね。そして、最終的には語彙力がものを言うよ。まめに辞書を引き、語彙に対する感度を高めよう。
解説は以上です。
筆者としては「速く正確に」解けることが何よりも大切だと考えており、その点を重視した解説になっているはずです。受験生や教育関係者の皆さんに少しでもお役に立てればと思います。
もし気になる点、より詳しく説明してほしい点などありましたら、遠慮なく質問してください。
最終更新:2023年12月18日 17:40