クリーチャーの一部は1つまたは複数の副種別を有する。副種別によりクリーチャーに能力が追加される。
(アイオーン)の副種別
アイオーンは現実の平衡を維持するために次元界を放浪している中立の来訪者である。アイオーンは以下の特徴を有する。
- [冷気]と毒、クリティカル・ヒットに対する完全耐性。
- [電気]に対する抵抗10と[火]に対する抵抗10。
- 心象(擬呪):アイオーンはほとんど不可解なことに、言葉を使わずにコミュニケートすることができる。他のクリーチャーの要求や願いは気にもとめず、アイオーンは会話を交わす必要を感じない。そのかわり、アイオーンは思考と意志を有する存在を精神的にスキャンし、他の生物が考えに反応して単独の概念を発する精神的な投影の閃きを点滅させる。このひらめきは通常視覚的・聴覚的刺激の組み合わせであり、アイオーンが未来に生じうる出来事をどう認識しているかをあらわす。例えば、都市を壊滅させようとしているアイオーンは、崩壊して灰燼に帰す都市の生々しいイメージを伝えることで非アイオーンにこの概念を伝える。アイオーンの心象能力は非言語的な形態のテレパシーである。アイオーンは[精神作用]効果に完全耐性を持つクリーチャーの思考を読み取ることができない。
- 万物への伸張(変則):アイオーンは多次元宇宙への繋がりにより、万物を解して奇妙で抽象的な知識に触れることができる。この知識の多くは不朽のものであり、太古、現在、まだ来ていない潜在的な出来事からさえ構成される。アイオーンは全ての〈知識〉技能判定に種族ヒット・ダイスの半分に等しい種族ボーナスを得る。他のアイオーンも同一のつながりを持ち、その結果彼らはテレパシーを用いているかのように長距離を隔てて自由に交信することができる。この能力は次元界をこえて作用するが、効果は弱くなり、特定の詳細や光景ではなく曖昧な印象や感情を伝えることができるのみである。アイオーンという種族の多次元界にわたる広がりのため、ある一体のアイオーンの最もおそるべき報告でさえ劇的かつ迅速な行動を引き起こすことはほとんどない。
- 虚空形態(擬呪):アイオーンは非実体ではないが、その形態は何らかの偉大な存在の半実体的な顕現である。アイオーンは虚空形態により、ヒット・ダイス数の1/4(端数切捨て)に等しい反発ボーナスを得る。
(アガシオン)の副種別
アガシオンはニルヴァーナ出身の獣の相を持つ来訪者である。以下の特徴を有する。
- 夜目。
- 石化と[電気]に対する完全耐性。
- [音波]に対する抵抗10と[冷気]に対する抵抗10。
- アガシオンのヒット・ダイスに等しいレベルのパラディンと同様の癒しの手。
- 毒に対するセーヴへの+4種族ボーナス。
- 例外が特に明記されていない限り、アガシオンは天上語、地獄語、竜語を話す。
- 動物との会話(超常):この能力はスピーク・ウィズ・アニマルズ(術者レベルはアガシオンのヒット・ダイスに等しい)と同様に機能するが、フリー・アクションであり音を必要としない。
- 真言(超常):全てのアガシオンは、
タンズ
の呪文(術者レベルはアガシオンのヒット・ダイスに等しい)を使用しているかのように、言葉を持つあらゆるクリーチャーと会話することができる。この能力は常時稼動である。
(悪)の副種別
この副種別は通常、悪属性の特性を持つ外方次元界を出身とする来訪者に適用される。(悪)の来訪者はフィーンドと呼ばれることもある。この副種別を持つクリーチャーのほとんどは悪の属性を持つが、たとえそのクリーチャーの属性が変化したとしても、副種別自体は保持し続ける。属性に関連するあらゆる効果はこの副種別をもつクリーチャーに対して、クリーチャーの実際の属性に関わらず、まるで悪属性であるかのように作用する。 またクリーチャーは実際の属性に応じた効果も受ける。(悪)の副種別を持つクリーチャーは、まるでその肉体武器や使用している全ての武器が悪属性を持つかのように、
ダメージ減少を克服する。
(アザータ)の副種別
アザータは善の来訪者セレスチャルの1種族である。アザータは混沌にして善属性の特性を持つ外方次元界を出身とする。アザータは以下の特徴を有する。
- 有効距離60フィートの暗視および夜目。
- 石化と[電気]に対する完全耐性。
- [火]に対する抵抗10と[冷気]に対する抵抗10。
- 真言(超常):全てのアザータは、
タンズ
の呪文(術者レベル14)を使用しているかのように、言葉を持つあらゆるクリーチャーと会話することができる。この能力は常時稼動である。
(アルコン)の副種別
アルコンは善の来訪者セレスチャルの1種族である。アルコンは秩序にして善属性の特性を持つ外方次元界を出身とする。アルコンは以下の特徴を有する。
- 有効距離60フィートの暗視および夜目。
- 義憤のオーラ(超常):正義のオーラが、戦っているか怒りにかられているアルコンを包み込む。アルコンから20フィート以内の半径内にいる敵対的なクリーチャーは全て、効果に対抗するために意志セーヴを行わなければならない。セーヴDCはアルコンによって異なり、【魅力】修正値を基準に算出され、+2の種族ボーナスを含む。セーヴに失敗した者は、24時間が経過するかオーラを発したアルコンに攻撃を命中させるまでの間、攻撃、AC、およびセーヴに-2のペナルティを受ける。抵抗したか効果を破ったものは、同じ個体のアルコンのオーラからは24時間の間、再び作用を受けることがない。
- 石化と[電気]に対する完全耐性。
- 毒に対するセーヴへの+4種族ボーナス。
- 瞬間移動(擬呪):アルコンは回数無制限で
グレーター・テレポート
(術者レベル14)を使用することができる。これは呪文と同等だが、アルコンは自分自身と50ポンドまでの物体しか移送することはできない。
- 真言(超常):全てのアルコンは、
タンズ
の呪文(術者レベル14)を使用しているかのように、言葉を持つあらゆるクリーチャーと会話することができる。この能力は常時稼動である。
(イネヴィタブル)の副種別
イネヴィタブルは法を執行するためアクシアマイトによって造られた人造のような来訪者である。以下の特徴を有する。
- 夜目。
- 造られしもの(変則):イネヴィタブルは生命を有する来訪者だが、その肉体は物理的な部品によって造られたものであり、多くの点で人造と同様に機能する。目標となるクリーチャーの種別による効果(レンジャーの得意な敵など)を決めるために、イネヴィタブルは来訪者および人造の双方であるかのように扱われる。[精神作用]効果、死霊術効果、睡眠効果、[即死]効果、毒、病気、麻痺、朦朧化、頑健セーヴを要求する全ての効果(ただし特に物体に対しても働くか、(無害)である場合は除く)に対する完全耐性。生命力吸収、能力値吸収、能力値ダメージ、非致傷ダメージ、疲労と過労の対象とならない。大規模ダメージによって即死する危険性はない。人造と同様にそのサイズに応じてボーナス・ヒット・ポイントを得る。
- セーヴ:イネヴィタブルの良好なセーヴィング・スローは頑健と意志である。
- 技能:通常の来訪者のクラス技能に加え、イネヴィタブルは〈軽業〉、〈交渉〉、〈威圧〉、〈生存〉とクラス技能とする。
- 再生(超常):イネヴィタブルは再生/混沌を有する。再生の量はイネヴィタブルの種によって異なる。
- 真言(超常):全てのイネヴィタブルは、
タンズ
の呪文(術者レベル14)を使用しているかのように、言葉を持つあらゆるクリーチャーと会話することができる。この能力は常時稼動である。
(エレメンタル)の副種別
エレメンタルは、伝統的な地水風火の4元素のうちいずれか1種類で構成されているクリーチャーである。エレメンタルは以下の特徴を有する。
- 出血効果、睡眠効果、毒、ポリモーフ、麻痺、朦朧化に対する完全耐性。
- 挟撃およびクリティカル・ヒットの対象とならない。急所攻撃などの正確さに基づく攻撃による追加ダメージを受けない。
- エレメンタルは呼吸せず、食事せず、睡眠もしない。
(エンジェル)の副種別
エンジェルは善の来訪者セレスチャルの1種族である。エンジェルは善属性の特性を持つ外方次元界を出身とする。エンジェルは以下の特徴を有する。
- 有効距離60フィートの暗視および夜目。
- [酸]、[冷気]、石化に対する完全耐性。
- [電気]に対する抵抗10と[火]に対する抵抗10。
- 毒に対するセーヴへの+4種族ボーナス。
- 防御のオーラ(超常):悪のクリーチャーによって行われた攻撃や悪のクリーチャーの作り出した効果に対しては、この能力がエンジェルの20フィート以内にいる全てのものに対し、ACに+4の反発ボーナスとセーヴィング・スローに+4の抵抗ボーナスを提供する。これ以外の点に関しては
レッサー・グローブ・オヴ・インヴァルナラビリティ
と
マジック・サークル・アゲンスト・イーヴル
の効果として機能する(どちらも半径20フィートで術者レベルはエンジェルのHDに等しい)。サークルによる防御的な利益はエンジェルのデータ・ブロックに反映されていない。
- 真言(超常):全てのエンジェルは、
タンズ
の呪文(術者レベルはエンジェルのHDに等しい)を使用しているかのように、言葉を持つあらゆるクリーチャーと会話することができる。この能力は常時稼動である。
(風)の副種別
この副種別は通常、風の元素界に関わる来訪者に用いられる。(風)のクリーチャーは必ず飛行速度を持ち、通常は完璧な機動性を持つ。(風)のクリーチャーは
〈飛行〉をクラス技能としてあつかう。
(クリフォト)の副種別
クリフォトはアビスの最も奥深くから来た混沌にして悪の来訪者である。以下の特徴を有する。
- [冷気]と[精神作用]、毒に対する完全耐性。
- [酸]に対する抵抗10と[電気]に対する抵抗10、[火]に対する抵抗10。
- 身の毛のよだつ姿(超常):全てのクリフォトは恐るべき心を引き裂く姿を持ち、彼らの見た者はあらゆる種類の有害な効果を受ける。クリフォトは30フィート以内にいる全ての生きているクリーチャーの感覚を攻撃するために、1回の標準アクションとして自らの姿をさらすことができる。クリフォトの恐るべき姿の正確な効果はクリフォトの種によって異なる。意志セーヴ(DC10+クリフォトのヒット・ダイス数の1/2+クリフォトの【魅力】修正値)に成功すれば、この効果は軽減または無効化される。この能力は[精神作用]を持つ凝視攻撃である。
- テレパシー。
- 例外が特に明記されていない限り、クリフォトは奈落語を話す。
(グリプリー)の副種別
グリプリーは蛙のような人型生物である。(グリプリー)の副種別を持つキャラクターは暗視を有する。
(訳注:この項は
エラッタにより追加されたがPRDには未適用)
(巨人)の副種別
巨人は力の強い人型生物クリーチャーである。通常は巨人のサイズは少なくとも大型である。巨人は必ず複数のヒット・ダイスを持ち、人型生物の一部のように、ヒット・ダイスをクラス・レベルに置き換えることはない。巨人は夜目を持ち、
〈威圧〉と
〈知覚〉をクラス技能として扱う。
(原住)の副種別
この副種別は来訪者にのみ適用される。これらのクリーチャーは、定命のものを祖先として持つかあるいは物質界に強いつながりを持っており、他の生きているクリーチャーと同様に転生や復活させられることができる。この副種別を持つクリーチャーは物質界を出身とする。真の来訪者と異なり、(原住)来訪者は食事と睡眠を必要とする。
(混沌)の副種別
この副種別は通常、混沌属性の特性を持つ外方次元界を出身とする来訪者に適用される。この副種別を持つクリーチャーのほとんどは混沌の属性を持つが、たとえそのクリーチャーの属性が変化したとしても、副種別自体は保持し続ける。属性に関連するあらゆる効果はこの副種別をもつクリーチャーに対して、クリーチャーの実際の属性に関わらず、まるで混沌属性であるかのように作用する。 またクリーチャーは実際の属性に応じた効果も受ける。(混沌)の副種別を持つクリーチャーは、まるでその肉体武器や使用している全ての武器が混沌属性を持つかのように、
ダメージ減少を克服する。
(水棲)の副種別
これらのクリーチャーは必ず水泳移動速度を持ち、
〈水泳〉判定をせずに水中を移動することができる。(水棲)クリーチャーは水中で呼吸することができる。その他の特殊能力の“
水陸両生”を持たない限り、空気を呼吸することはできない。(水棲)クリーチャーは
〈水泳〉をクラス技能として扱う。
(スウォーム)の副種別
(スウォーム)は極小、微小、超小型のいずれかのクリーチャーの集団であり、まとめて1体のクリーチャーとして行動する。スウォームはこの項に書いてある相違点を除いて、その種別に応じたデータを持つ。スウォームは集団全体としてヒット・ダイス、ヒット・ポイント、1つのイニシアチブ修正値、1つの移動速度、1つのアーマー・クラスを持つ。スウォームは1体のクリーチャーとしてセーヴィング・スローを行う。1群のスウォームは1辺10フィートの正方形(飛行しないクリーチャーで構成される場合)か立方体(飛行するクリーチャーの場合)を占めるが、構成する個々のクリーチャーと同様に間合いは0フィートである。攻撃を行うためには敵の接敵面内に移動しなければならず. これにより敵から機会攻撃を誘発する。獲物にたかってまとわりつくことができるため、どんなサイズのクリーチャーとも同じ接敵面に入ることができる。スウォームは敵が占めているマス目を移動を妨害されることなしに通過することができ、逆もまた真であるが、スウォームがこれを行うと機会攻撃を誘発する。スウォームは構成するクリーチャーが通り抜けられる大きさであれば、裂け目や穴を通り抜けることができる。
超小型クリーチャーのスウォームは300体の飛行しないクリーチャーか1,000体の飛行するクリーチャーからなる。微小クリーチャーのスウォームは1,500体の飛行しないクリーチャーか5,000体の飛行するクリーチャーからなる。極小クリーチャーのスウォームは飛行するしないに関わらず10,000体のクリーチャーからなる。 飛行しないクリーチャーのスウォームは通常そのサイズのクリーチャーが1辺10フィートの正方形に収まることのできる数よりも多くのクリーチャーを含んでいるが、これは(スウォーム)を構成するクリーチャーが密集しており、移動や攻撃の際には、一般にお互いや獲物の上を這い進むからである。より大きなスウォームは(スウォーム)が複数いるものとして表される。大きなスウォームは通常はお互いに隣接したマス目にいるが、どんな形でもとることがある。
(スウォーム)の特徴:スウォームは明確な前面や背面といったものを持たず、全体としては解剖学的な部分が認識できるわけではないので、クリティカル・ヒットや挟撃の対象とならない。超小型クリーチャーによって構成されるスウォームは斬撃武器と刺突武器から半分のダメージを受ける。微小や極小のクリーチャーによって構成されるスウォームは武器ダメージに対する
完全耐性を持つ。スウォームのヒット・ポイントを0以下に減少させることによって群れを散らすことができるが、その時点に達するまでに受けたダメージによって攻撃を行ったり攻撃に耐える能力が減ずることはない。スウォームは決してダメージによって“
よろめき状態”になったり“
瀕死状態”に陥ったりしない。また足払い、組みつき、突き飛ばしなどをされることはなく、敵に組みつくこともできない。
スウォームは一定数のクリーチャーを目標とする呪文や効果(
ディスインテグレイト
のような単体を目標とする呪文を含む)の全てに対し
完全耐性を持つ。ただし(スウォーム)が【知力】と“集合知性”を持つ場合、[精神作用]効果((強制)、士気、(魅惑)、(紋様)、(惑乱)の各効果)は例外となる。スウォームは飛散武器や力術呪文の多くのように一定範囲に対して作用する呪文や効果からは通常の半分増し(+50%)のダメージを受ける。
微小クリーチャーや極小クリーチャーからなるスウォームは、
ガスト・オヴ・ウィンド
の呪文によって作り出されるような強い風に対して脆い。風が(スウォーム)に与える効果を判断する場合、スウォームはそれを構成するクリーチャーと同じサイズ分類であるとして扱う。非致傷ダメージによって
気絶状態に陥ったスウォームは、ヒット・ポイントが非致傷ダメージを超えるまで群れとして再構成されない。
群がり攻撃:(スウォーム)の副種別を持つクリーチャーは通常の近接攻撃を行わない。代わりに、移動の終了時に他のクリーチャーの接敵面を占めたなら、それらの敵に対して自動的にダメージを与える。群がり攻撃は視認困難による失敗確率や遮蔽の対象にならない。スウォームのデータ・ブロックには、攻撃と全力攻撃の欄に“群がり”と書かれており、攻撃ボーナスは記載されていない。
群がり攻撃はスウォームの説明文に特に明記されていない限り、魔法的ではない。群がり攻撃のダメージを0にまで減少させるのに十分な
ダメージ減少、非実体、その他の特殊能力は、通常スウォームからのダメージに対し
完全耐性(または少なくとも抵抗)を与える。スウォームの中には通常のダメージに加えて、
吸血、[酸]、
毒、その他の特殊能力を持つものもいる。
スウォームは自らのマス目にいるクリーチャーを機会攻撃範囲に収めず、群がり攻撃によって機会攻撃を行うこともない。しかしながらスウォームは敵の接敵面を占めた場合、下記のように敵を“わずらわす”。
スウォームは『モンスターの一般ルール』に記載されている“
わずらわす”能力を持つ。スウォームの範囲内で呪文の発動や呪文のための精神集中を行うためには術者レベル判定(DC20+呪文レベル)が必要である。辛抱強さや注意力の集中が必要となる技能の使用にはDC20の意志セーヴが必要である。
(善)の副種別
この副種別は通常、善属性の特性を持つ外方次元界を出身とする来訪者に適用される。この副種別を持つクリーチャーのほとんどは善の属性を持つが、たとえそのクリーチャーの属性が変化したとしても、副種別自体は保持し続ける。属性に関連するあらゆる効果はこの副種別をもつクリーチャーに対して、クリーチャーの実際の属性に関わらず、まるで善属性であるかのように作用する。 またクリーチャーは実際の属性に応じた効果も受ける。(善)の副種別を持つクリーチャーは、まるでその肉体武器や使用している全ての武器が善属性を持つかのように、
ダメージ減少を克服する。
(ダーク・フォーク)の副種別
ダーク・フォークは光を嫌い人目を避ける地下の人型生物である。
(ダイモン)の副種別
ダイモンは魂を喰らい災厄と廃墟によって育つ中立にして悪の来訪者である。ダイモンは別記がない限り以下の特徴を有する。
- 招来(擬呪):ダイモンはみな他のダイモンを招来する能力を持っている。通常は自分と同じ種類を1体か、より弱いデヴィルを数体である。
- テレパシー。
- 例外が特に明記されていない限り、ダイモンは地獄語、奈落語、竜語を話す。
(他次元界)の副種別
この副種別は出身次元界ではない次元界にいるクリーチャー全てに対して適用される。次元界間を旅するクリーチャーは次元界を移動することによってこの副種別を取得したり失ったりする。 モンスターの項は、クリーチャートの遭遇が物質界で発生することを想定して書かれており、出身次元界が物質界ではないクリーチャーは全て(他次元界)の副種別を持つ(しかし自らの出身次元界にいる時はこの副種別を持たなくなる)。本書の(他次元界)クリーチャーに関してはみなその説明文中にその出身次元界が記載されている。(他次元界)と書かれていないクリーチャーは物質界が出身次元界であり、物質界を離れたなら(他次元界)の副種別を取得する。どんなクリーチャーも中継界にいるときには(他次元界)の副種別を得ない。中継界はアストラル界、影界、エーテル界の3つである。
(地)の副種別
この副種別は通常、地の元素界と関わりを持つ来訪者に用いられる。(地)のクリーチャーは通常、穴掘り移動速度を持つ。また、(地)のクリーチャーの大半は硬い岩を掘り進むことができる。穴掘り移動速度を持つ(地)のクリーチャーは振動感知を持つ。
(秩序)の副種別
この副種別は通常、秩序属性の特性を持つ外方次元界を出身とする来訪者に適用される。この副種別を持つクリーチャーのほとんどは秩序の属性を持つが、たとえそのクリーチャーの属性が変化したとしても、副種別自体は保持し続ける。属性に関連するあらゆる効果はこの副種別をもつクリーチャーに対して、クリーチャーの実際の属性に関わらず、まるで秩序属性であるかのように作用する。 またクリーチャーは実際の属性に応じた効果も受ける。(秩序)の副種別を持つクリーチャーは、まるでその肉体武器や使用している全ての武器が秩序属性を持つかのように、
ダメージ減少を克服する。
(デヴィル)の副種別
デヴィルはヘルから呼び出される秩序にして悪の来訪者である。デヴィルは以下の特徴を有する。
- [火]と毒に対する完全耐性。
- [酸]に対する抵抗10と[冷気]に対する抵抗10。
- 暗闇を見通す(超常)
- 招来(擬呪):デヴィルはみな他のデヴィルを招来する能力を持っている。通常は自分と同じ種類を1体か、より弱いデヴィルを数体である。
- テレパシー。
- 例外が特に明記されていない限り、デヴィルは地獄語、天上語、竜語を話す。
(デーモン)の副種別
デーモンはアビスを故郷とする混沌にして悪の来訪者である。デーモンは以下の特徴を有する。
- [電気]と毒に対する完全耐性。
- [酸]に対する抵抗10、[火]に対する抵抗10、[冷気]に対する抵抗10。
- 招来(擬呪):デーモンはみな他のデーモンを招来する能力を持っている。通常は自分と同じ種類を1体か、より弱いデーモンを数体である。
- テレパシー。
- 例外が特に明記されていない限り、デーモンは天上語、奈落語、竜語を話す。
(ナイトシェイド)の副種別
ナイトシェイドは影と悪からなるアンデッドの怪物である。以下の特徴を有する。
- 夜目。
- 冒涜のオーラ(擬呪):全てのナイトシェイドは悪の社を中心とする
ディセクレイト
と同等の半径30フィートの放出を行う。この範囲内にいるアンデッド(ナイトシェイド自身を含む)は命中とダメージ・ロール、セーヴィング・スローに+2の不浄ボーナス、ヒット・ダイスごとに+2のヒット・ポイントを得、負のエネルギー放出のセーヴDCが6上昇する(この修正はナイトシェイドの項目に反映されている)。このオーラはディスペル・イーヴルで無効化することができるが、ナイトシェイドは自分のターンにフリー・アクションで再起動することができる。冒涜のオーラは抑止することができ、またコンセクレイトやハロウで抑止される。効果範囲が重なり合う範囲では両者の効果が無効化される。
- エネルギー放出(超常):ナイトシェイドはその基本脅威度に等しいレベルのクレリックと同様に負のエネルギー放出を行うことができる。この能力は1日に3+【魅力】修正値に等しい回数だけ使用することができる
- 暗黒感覚(変則):ナイトシェイドは薄暗い光か暗闇の中で
トゥルー・シーイング
を得る。光量の状況に関わらず、ナイトシェイドは
デスウォッチ
が永続的に働く非視覚的感知として、60フィート以内にいる生きているクリーチャーとその健康状態を感知することができる。
マインド・ブランク
や
ノンディテクション
は後者の効果を阻害するが、ナイトシェイドの
トゥルー・シーイング
は阻害されない。
- 光に対する嫌悪(変則):ナイトシェイドは明るい光の中では不調状態になる。この状態によるペナルティはナイトシェイドが自然の日光の中にいる場合には2倍になる。
- 招来(擬呪):ナイトシェイドはアンデッド・クリーチャーを招来することができる。暗闇に覆われた場所でのみ招来する事ができ、招来されたクリーチャーは仲間を作ることができない。招来できるアンデッドの正確な種類と数はナイトシェイドによって異なる。各ナイトシェイドの項目で詳細が記されている。
(ノーム)の副種別
この副種別はノームと、ノームに関係のあるクリーチャーに適用される。(ノーム)の副種別を持つクリーチャーは夜目を持つ。
(火)の副種別
(火)の副種別を持つクリーチャーは[火]への
完全耐性と[冷気]への
脆弱性を持つ。
(非実体)の副種別
非実体クリーチャーは物理的肉体を持たない。非実体クリーチャーは、クリティカル・ヒットと、急所攻撃のような正確さに基づくダメージに
完全耐性を持つ。ただしその攻撃が
ゴースト・タッチの特殊能力を持つ武器を使って行われた場合はその限りではない。また、(非実体)の副種別を持つクリーチャーは、その他の特殊能力の“
非実体”を持つ。
(プロティアン)の副種別
プロティアンは純粋な混沌からなる蛇のような来訪者である。以下の特徴を有する。
- 非視覚的感知(有効距離はプロティアンの種によって異なる)。
- [酸]に対する完全耐性。
- [音波]に対する抵抗10と[電気]に対する抵抗10。
- つかみと締め付けの特殊攻撃。
- 超自然的な飛行能力
- 移動の自由(超常):プロティアンは呪文と同様に機能する永続的なフリーダム・オヴ・ムーヴメントを有する。
- 不定形の構造(変則):プロティアンの重要な器官は常に形と位置を変え続けている。このためクリティカル・ヒットと急所攻撃を50%の確率で無効化し、プロティアンが同意しない限り(ポリモーフ)効果に完全耐性を有する。プロティアンは物理的な盲目状態または聴覚喪失状態は新しい感覚器官が育って傷ついた器官に置き換わることで、1ラウンドで自動的に回復する。
- 変身(超常):プロティアンの姿は固定した物ではない。1日に1回、1回の標準アクションとして、プロティアンは任意の小型または中型、大型の動物、エレメンタル、巨人、人型生物、魔獣、人怪、粘体、植物、蟲に変身することができる。プロティアンはフリー・アクションで元の姿に戻ることができ、そうした場合、ヒール呪文(術者レベルはプロティアンのヒット・ダイス数に等しい)の効果を受ける。
(変身生物)の副種別
(変身生物)は1つ以上の別形態をとる超常能力を持っている。何らかの形の
変身能力を与える魔法的効果は数多くあり、
変身を行えるクリーチャーの全てが必ずしも(変身生物)の副種別を持っているとは限らない。
(変性種)の副種別
クリーチャーは何かもとの種別を変化させるような事柄(通常はテンプレート)が起こったときにこの副種別を取得する。クリーチャーの中には(先天性テンプレートを持つものなど)この副種別を持って生まれてくるものがある。また他のものは後天性テンプレートを取得した際にこの副種別を得る。(変性種)の副種別は必ずそのクリーチャーの元の種別との組み合わせになる。
(水)の副種別
この副種別は通常、水の元素界に関わる来訪者に用いられる。(水)のクリーチャーは必ず水泳速度を持ち、
〈水泳〉判定をせずに水中を移動することができる。(水)のクリーチャーは水中で呼吸することができ、通常は空気を呼吸することもできる。(水)のクリーチャーは
〈水泳〉をクラス技能として扱う。
(冷気)の副種別
(冷気)の副種別をもつクリーチャーは、[冷気]への
完全耐性と[火]への
脆弱性を持つ。