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呪文/は行 - (2011/11/27 (日) 23:52:05) の編集履歴(バックアップ)


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フリージング・スフィアー

Freezing Sphere/冷凍球
系統力術[冷気];呪文レベルウィザード/ソーサラー6
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、焦点(小さな水晶の球体)
距離長距離(400フィート+40フィート/レベル)
目標、効果あるいは効果範囲本文参照
持続時間瞬間あるいは1ラウンド/レベル;本文参照
セーヴィング・スロー反応・半減;本文参照;呪文抵抗
 フリージング・スフィアーは冷気エネルギーの凍てつく球体を作り出し、術者はそれを自分の指先から放ち、自分の選んだ場所へ飛ばすことができる。球体はその場所で半径40フィートの爆発となって炸裂し、その範囲内のすべてのクリーチャーに術者レベルごとに1d6(最大15d6)ポイントの[冷気]ダメージを与える。(水)の副種別を持つクリーチャーは術者レベルごとに1d8(最大15d8)ポイントの[冷気]ダメージを被り、1d4ラウンドの間よろめき状態になる。
 フリージング・スフィアーが水塊や主に水から成る液体(これには水に関わりのあるクリーチャーは含まれない)に当たった場合、半径40フィートの液体を、深さ6インチまで凍らせる。この氷は術者レベルごとに1ラウンドの間、持続する。目標になった水の水面で泳いでいたクリーチャーは、氷によって閉じ込められる。その状態から自由になろうとする試みは全ラウンド・アクションである。閉じ込められたクリーチャーが自由になるためには、DC25の【筋力】判定かDC25の〈脱出術〉判定に成功しなければならない。
 呪文発動完了後、術者は望むなら、球体を発射しないでおくことができる。これは、術者がチャージ保持している接触呪文であるものとして扱う。術者はレベルごとに1ラウンドまでチャージを保持することができ、この期間の後、フリージング・スフィアーは術者を中心に爆発する(この場合、術者はこの効果に抵抗するためにセーヴィング・スローを行なうことはできない)。発動以降のラウンドにおいて球体を放つのは1標準アクションである。


フリーダム

Freedom/解放
系統防御術;呪文レベルウィザード/ソーサラー9
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作
距離近距離(25フィート+5フィート/2レベル)あるいは本文参照
目標クリーチャー1体
持続時間瞬間
セーヴィング・スロー意志・無効(無害);呪文抵抗
 対象は移動を束縛する呪文や効果から解放される。そうした呪文や効果にはインプリズンメントウェブエンタングルスリープスローテンポラル・ステイシスバインディングメイズ押さえ込まれた状態組みつき状態石化麻痺朦朧状態が含まれる。クリーチャーをインプリズンメントまたはメイズから解放するには、術者はその者の名前と背景を知っていなければならず、その人物が生き埋めにされた、もしくはメイズに追いやられた場所でこの呪文を発動しなければならない。


フリーダム・オヴ・ムーヴメント

Freedom of Movement/移動の自由
系統防御術;呪文レベルクレリック4、ドルイド4、バード4、レンジャー4
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、物質(革ひもを目標に結ぶ)、信仰
距離自身あるいは接触
目標術者あるいは接触したクリーチャー
持続時間10分/レベル
セーヴィング・スロー意志・無効(無害);呪文抵抗可(無害)
 この呪文によって、術者か接触したクリーチャーは、呪文の持続時間中、普通なら移動を阻害する魔術の影響下にあっても、通常通り移動し攻撃することができるようになる。そうした呪文や効果にはウェブスローソリッド・フォッグ、麻痺が含まれる。対象への組みつきの戦技判定は全て自動的に失敗する。目標は組みつきや押さえ込みから逃れるための戦技判定や〈脱出術〉判定に自動的に成功する。
 この呪文はまた、水中でも通常通り移動し、アックスやソードのような斬撃武器、フレイルやハンマーやメイスのような殴打武器でも、投擲するのではなく手に持って振るう限りは通常通り攻撃できるようにしてくれる。ただし、フリーダム・オヴ・ムーヴメントは水中での呼吸能力を与えるものではない。


ブリード

Bleed/流血
系統死霊術;呪文レベルクレリック0、ウィザード/ソーサラー0
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作
距離近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標生きているクリーチャー1体
持続時間瞬間
セーヴィング・スロー意志・無効;呪文抵抗
 ヒット・ポイントが-1以下だが容態安定状態の生きているクリーチャーを、再び瀕死状態にする。この呪文はヒット・ポイントが-1以下の生きているクリーチャーを対象に発動する。そのクリーチャーは瀕死状態になり、1ラウンドに1ポイントのダメージを受ける。この呪文の後は、通常通り容態安定化することができる。瀕死状態のクリーチャーに対して発動した場合、1ポイントのダメージを与える。

プリズマティック・ウォール

Prismatic Wall/虹色の壁
系統防御術;呪文レベルウィザード/ソーサラー8
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作
距離近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果幅4フィート/レベル×高さ2フィート/レベルの壁
持続時間10分/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー本文参照;呪文抵抗本文参照
 プリズマティック・ウォールは不透明な垂直の壁を作り出す。この壁は多彩な色で輝く光の壁であり、術者をありとあらゆるかたちの攻撃から守る。この壁は七色に輝き、そのそれぞれの色が独特の力と目的を持っている。この壁は動かすことはできない。術者はこの壁を通り抜けたり、その近くにいても害を受けることはない。壁から20フィート以内にいる8HD未満のすべてのクリーチャーは、壁を見れば色彩によって2d4ラウンドの間、盲目状態となる。
 この壁の最大サイズは、術者レベルごとに幅4フィート、術者レベルごとに高さ2フィートである。すでにクリーチャーのいる場所に出現させようとプリズマティック・ウォール呪文を発動した場合、呪文は中断され、無駄になってしまう。
 壁の色にはそれぞれ特殊な効果がある。壁の7つの色とその現れる順番、術者を攻撃しようとしたり壁を通り抜けようとするクリーチャーに与える効果、その色を無効化するために必要な魔法を表に示した。
 壁は1色ずつ表に示した順番で、壁に特定の呪文を発動することで破壊できる。しかし、2番目の色に作用を及ぼすためには、まず1番目の色を破壊しておかねばならず、これはそれ以降の色についても同様である。ロッド・オヴ・キャンセレイションメイジズ・ディスジャンクション呪文はプリズマティック・ウォールを破壊するが、アンティマジック・フィールドでは突き破ることはできない。ディスペル・マジックグレーター・ディスペル・マジックは、他の色が全て破壊された後に使うことしかできない。呪文抵抗はプリズマティック・ウォールに対しても効果があるが、存在する色それぞれについて、毎回術者レベル判定を繰り返さなければならない。
 プリズマティック・ウォールパーマネンシイ呪文で永続化させることができる。

プリズマティック・ウォール
順番 色の効果 無効化方法
1 魔法の力のない遠隔武器を止める。
20ポイントの[火]ダメージを与える(反応・半減)。
コーン・オヴ・コールド
2 魔法の遠隔武器を止める。
40ポイントの[酸]ダメージを与える(反応・半減)。
ガスト・オヴ・ウィンド
3 毒、ガス、石化を止める。
80ポイントの[電気]ダメージを与える(反応・半減)。
ディスインテグレイト
4 ブレス攻撃を止める。
毒(頻度:1/ラウンド(6ラウンド);初期効果:即死、副次効果:1【耐】/ラウンド;治癒:頑健セーヴに2回連続成功)。
パスウォール
5 占術と精神攻撃を止める。
石化(頑健・無効)。
マジック・ミサイル
6 すべての呪文を止める。
意志セーヴに失敗すると発狂する(インサニティ呪文と同様)。
デイライト
7 エネルギーの場がすべての物体と効果を破壊する(1)。
クリーチャーは他の次元界へ転送される(意志・無効)。
ディスペル・マジック、あるいはグレーター・ディスペル・マジック
 (1)……紫色の効果は他の6色の効果と重なっているが、魔法のアイテムの中には一度に1つの色の効果しか生み出さぬものがあったり、呪文抵抗によって他の色の効果が及ばなくなることがある(上記参照)ため、ここに記載した。


プリズマティック・スフィアー

Prismatic Sphere/虹色の球体
系統防御術;呪文レベルウィザード/ソーサラー9
構成要素音声
距離10フィート
効果術者を中心にした半径10フィートの球体
 プリズマティック・ウォールと同様だが、術者は自分を取り巻き、ありとあらゆるかたちの攻撃から守ってくれる、多彩な色で輝く、動かすことのできる不透明な球体を呼び出す。この球体は可視光のスペクトルのすべての色で輝く。
 球体が8HD未満のクリーチャーに及ぼす盲目化効果は2d4×10分間持続する。
 術者はプリズマティック・スフィアーの内外へと移動したり、その近くにいても害を受けずにすむ。しかし、術者が内部にいる場合、この球体は己を通して何かを(呪文も含む)投射しようとするすべての試みを妨げる。術者を攻撃しようとしたり、球体を通りぬけようとするクリーチャーはそれぞれの色の効果を、一度に1つずつ被る。
 術者が球体の中心となるため、通常、下半分は術者の立っている床面より下になっている。そのため、たいていは球体の上半分の半球のみが現れていることになる。
 球体の色には、プリズマティック・ウォールの色と同様の効果がある。
 プリズマティック・スフィアーパーマネンシイ呪文で永続化させることができる。


プリズマティック・スプレー

Prismatic Spray/虹色のスプレー
系統力術;呪文レベルウィザード/ソーサラー7
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作
距離60フィート
効果範囲円錐形の爆発
持続時間瞬間
セーヴィング・スロー本文参照;呪文抵抗
 この呪文を使うと、輝き、七色の光のビームが術者の手から吹き出す。それぞれのビームには、それぞれ異なる力がある。呪文の効果範囲内にいる8HD以下のクリーチャーは自動的に2d4ラウンドの間、盲目状態となる。効果範囲内のクリーチャーにはそれぞれランダムに1つ以上のビームが当たるが、そうしたビームには追加効果がある。
1d8 ビームの色
1 20ポイントの[火]ダメージ(反応・半減)
2 40ポイントの[酸]ダメージ(反応・半減)
3 80ポイントの[電気]ダメージ(反応・半減)
4 毒(頻度:1/ラウンド(6ラウンド);初期効果:即死;副次効果:1【耐】/ラウンド;治癒:頑健セーヴに2回連続成功)*
5 石化(頑健・無効)
6 インサニティ呪文と同様の狂気(意志・無効)
7 他の次元界へ転送される(意志・無効)
8 2つの光線に打たれる;もう一度2回ロールし、“8”の目が出ても無視する。
  • 毒を参照


ブリンク

Blink/明滅
系統変成術;呪文レベルウィザード/ソーサラー3、バード3
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作
距離自身
目標術者
持続時間1ラウンド/レベル(解除可)
 術者は物質界とエーテル界を“まばたき(ブリンク)”するかのように素早く行きつ戻りつし、非常に急速かつランダムに実体化したり消えたりしているように見える。ブリンクには以下のような複数の効果がある。
 術者に対する物理的攻撃は50%の失敗確率を被る。このとき《無視界戦闘》の特技を持っていても役には立たない(術者はただ不可視状態なのではなくエーテル状態であるため)。攻撃がエーテル状態のクリーチャーに命中させられるものであったなら、失敗確率は(視認困難による)20%ですむ。
 攻撃側が不可視状態のクリーチャーを見ることができる場合も、失敗確率は20%ですむ(攻撃側がエーテル状態のクリーチャーを見、なおかつ命中させられるなら、失敗確率はない)。同様の理由で、術者の攻撃も20%の失敗確率を被る。なぜなら、時として術者がちょうど攻撃しようとしたその時にエーテル状態になってしまうことがあるためである。
 攻撃側が不可視かつエーテル状態のクリーチャーを目標とできるのでない限り、ブリンク中の術者に個人を目標とする呪文を使用しても、50%の確率で失敗する。同様の理由で、術者自身の呪文も20%の確率でちょうどエーテル界にいる時に発動してしまう。その場合、たいていの呪文は物質界に作用を及ぼすことはできない(ただしエーテル界にある対象には影響する)。
 ブリンクしている間、術者は効果範囲攻撃から半分のダメージしか受けない(エーテル界にまで影響の及ぶものからはすべてのダメージを受ける)。 術者は部分的に可視であり不可視状態だと見なされないため、術者の攻撃に対して対象はACに【敏】ボーナスを加えることができる。術者は不可視状態を知覚できない敵への攻撃ロールに+2ボーナスを得る。
 術者は物質界にいる間しか落下しないため、落下によるダメージを半分しか受けない。
 ブリンクしている間、術者は固体を通り抜けることができる(しかし見通すことはできない)。固体を5フィート通り抜けるごとに50%の確率で途中で物質化してしまう。そうなった場合、術者は最短距離にある開けた空間に弾き出され、その際に移動した5フィートごとに1d6ポイントのダメージを受ける。
 半分の時間をエーテル界で過ごすため、術者はエーテル状態のクリーチャーを見るだけでなく、攻撃することもできる。術者は、物質界のクリーチャーに対するのとだいたい同じようにエーテル状態のクリーチャーとやりとりをすることができる。たとえば、エーテル状態のクリーチャーに対して使用した呪文は20%の確率で、術者が物質界にいる時に発動し、失われてしまう可能性がある。
 エーテル状態のクリーチャーは不可視状態かつ非実体状態で、上下を含むあらゆる方向に移動できる。非実体クリーチャーであるため、術者は生きているクリーチャーを含む固形物を通り抜けて移動できる。
 エーテル状態のクリーチャーは物質界の様子を見聞きできるものの、なにもかも灰色で実体がないような見え方をする。エーテル界から物質界を見聞きする際の視覚と聴覚は60フィートまでに制限される。
 [力場]効果と防御術の効果は、通常通り術者に作用する。これらの効果は物質界からエーテル界へと及んでいるが、エーテル界から物質界へと及ぶことはない。エーテル状態のクリーチャーは物質状態のクリーチャーを攻撃できないし、エーテル状態の時に発動した呪文はエーテル界の事物に対してしか影響を与えない。ある種の物質界のクリーチャーや物体はエーテル界に攻撃を行なったり効果を及ぼしたりできる。術者以外のエーテル状態のクリーチャーやエーテル界の物体は、実体があるかのように扱う。


ブルズ・ストレンクス

Bull's Strength/雄牛の筋力
系統変成術;呪文レベルウィザード/ソーサラー2、クレリック2、ドルイド2、パラディン2
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、物質/信仰(雄牛の毛を数本、あるいは糞をひとつまみ)
距離接触
目標接触したクリーチャー
持続時間1分/レベル
セーヴィング・スロー意志・無効(無害);呪文抵抗可(無害)
 対象の力が強くなる。この呪文は【筋力】に+4の強化ボーナスを与え、それによって通常通り、近接攻撃ロールと近接攻撃のダメージ・ロール、その他で【筋力】修正値を使用する際に利益を与える。

マス・ブルズ・ストレンクス

Bull's Strength, Mass/集団雄牛の筋力
系統変成術;呪文レベルウィザード/ソーサラー6、クレリック6、ドルイド6
距離近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標クリーチャー1体/レベル、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
 マス・ブルズ・ストレンクスブルズ・ストレンクスと同様に機能するが、複数のクリーチャーに作用する。


フレア

Flare/閃光
系統力術[光];呪文レベルウィザード/ソーサラー0、ドルイド0、バード0
発動時間1標準アクション
構成要素音声
距離近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果光の爆発
持続時間瞬間
セーヴィング・スロー頑健・無効;呪文抵抗
 この初級秘術呪文はまばゆい光の爆発を作り出す。術者がクリーチャー1体の眼前で光を炸裂させた場合、そのクリーチャーは頑健セーヴに成功しないと、1分の間、目が眩んだ状態となる。すでに目が眩んだ状態のクリーチャーや、視覚を持たない(または失っている)クリーチャーにはフレアは作用しない。


ブレイク・エンチャントメント

Break Enchantment/魔力破り
系統防御術;呪文レベルウィザード/ソーサラー5、クレリック5、バード4、パラディン4
発動時間1分
構成要素音声、動作
距離近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標クリーチャー1体/レベルまで、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
持続時間瞬間
セーヴィング・スロー本文参照;呪文抵抗不可
 この呪文は心術、変成術、呪いから犠牲者を解放する。ブレイク・エンチャントメントは、フレッシュ・トゥ・ストーンのような瞬間効果さえ逆転させることができる。こうした効果1つごとに、術者はDC(11+効果の術者レベル)に対して術者レベル判定(1d20+術者レベル、最大+15)を行なう。成功すれば、そのクリーチャーはその呪文、呪い、効果から解放される。呪われた魔法のアイテムに対する場合のDCは呪いのDCと同じ値である。
 ディスペル・マジックまたはストーン・トゥ・フレッシュで解呪できない呪文の場合、その呪文の呪文レベルが5以下であるならブレイク・エンチャントメントで解呪できる。たとえばビストウ・カースディスペル・マジックでは解呪できないが、ブレイク・エンチャントメントなら解呪できる。
 効果が、呪われた剣のような何らかの永続的な魔法のアイテムによるものだった場合、ブレイク・エンチャントメントは被害者をアイテムの効果から解放するだけで、アイテムから呪いを除去することはない。


プレイナー・アライ

Planar Ally/他次元界クリーチャーの友
系統召喚術(招請)[レッサー・プレイナー・アライの本文参照];呪文レベルクレリック6
構成要素音声、動作、物質(1,250gp相当の捧げものと、返礼)、信仰
効果合計HDが12までの招請した来訪者1体か2体、出現時には30フィート以内の距離に収まっていなければならない
 レッサー・プレイナー・アライと同様だが、術者はHDが12以下のクリーチャー1体か、ヒット・ダイスの合計が12以下の同種のクリーチャー2体を招請することができる。クリーチャーは皆、術者を助けることに同意し、その見返りに返礼を要求する。

グレーター・プレイナー・アライ

Planar Ally, Greater/上級他次元界クリーチャーの友
系統召喚術(招請)[レッサー・プレイナー・アライの本文参照];呪文レベルクレリック8
構成要素音声、動作、物質(2,500gp相当の捧げものと、返礼)、信仰
効果合計HDが18までの招請した来訪者3体以内、出現時にはそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
 レッサー・プレイナー・アライと同様だが、術者はHDが18以下のクリーチャー1体か、ヒット・ダイスの合計が18以下の同種のクリーチャー3体までを招請することができる。クリーチャーは皆、術者を助けることに同意し、その見返りに返礼を要求する。

レッサー・プレイナー・アライ

Planar Ally, Lesser/初級他次元界クリーチャーの友
系統召喚術(招請)[本文参照];呪文レベルクレリック4
発動時間10分
構成要素音声、動作、物質(500gp相当の捧げものと、返礼)、信仰
距離近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果HDが6までの招請した来訪者1体
持続時間瞬間
セーヴィング・スロー不可;呪文抵抗不可
 この呪文を発動することで、術者は己の信ずる神格に願って、神格の選んだ(HDが6以下の)来訪者1体を自分の元へ送ってもらう。術者が特定の神格に仕えていない場合、この呪文は、術者と哲学的な属性を同じくするクリーチャーが応えてくれる普遍的な嘆願となる。術者が特定のクリーチャーの名前を知っている場合、術者は呪文発動の間にその名を唱えることで、その個体を呼び求めることもできる(それでも結局、違うクリーチャーが来てしまうことはある)。
 術者はそのクリーチャーに、自分のために1つの仕事をしてくれるよう頼むことができ、そのクリーチャーは見返りに返礼を要求する。この仕事は単純なものから複雑なものまであり得る。招請したクリーチャーと奉仕の契約を結ぶには、術者がそのクリーチャーと意思疎通できなくてはならない。
 招請したクリーチャーは、自分がする奉仕に返礼を要求する。この返礼は、そのクリーチャーと関わりのある寺院に金銭や魔法のアイテムを寄付することから、直接そのクリーチャーに贈り物を与えることや、その他、術者が行なう何らかのアクション(そのクリーチャーの属性や目的に合致したもの)まで、さまざまな形をとり得る。いずれにせよ、この返礼は、そのクリーチャーが奉仕を行なうのに同意する前に支払わねばならない。契約には少なくとも1ラウンドかかるため、そのクリーチャーが行なうアクションはどんなものであれ、到着した次のラウンド以降に始まる。
 術者レベルごとに1分までしかかからない仕事の場合、招請したクリーチャーのHDごとに100gpの返礼が必要である。術者レベルごとに1時間までかかる仕事の場合、クリーチャーはHDごとに500gpの返礼を要求する。術者レベルごとに1日までの長期にわたる仕事の場合、HDごとに1,000gpの返礼を要求する。
 危険のない仕事であれば、上記の額の半分しか要求しないが、特に危険な仕事の場合、これより高額の返礼を要求することもある。自殺的と感じる仕事を受け入れるクリーチャーはまずいない(招来されたクリーチャーと異なり、招請されたクリーチャーは実際に死んでしまうことに注意)。しかし、その仕事が招請されたクリーチャーの思想傾向と強く結びついているような場合、返礼を半額にしたり、まったく要求しないことにしてもよい。
 仕事が終わるか、契約期間が終了すれば、クリーチャーは(適切かつ可能ならば、術者に報告を行なった後)出身次元界に戻る。
 :術者が地、水、火、風、善、悪、秩序、混沌のクリーチャーを招請するために使用すると、招請呪文はその種類の呪文となる。


プレイナー・バインディング

Planar Binding/他次元界クリーチャー拘束
系統召喚術(招請)[レッサー・プレイナー・バインディングの本文参照];呪文レベルウィザード/ソーサラー6
構成要素音声、動作
目標合計HDが12までのエレメンタルあるいは来訪者3体以内、出現時にはそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
 レッサー・プレイナー・バインディングと同様だが、術者はHDが12以下のクリーチャー1体か、ヒット・ダイスの合計が12以下の同種のクリーチャー3体までを招請することができる。クリーチャーはそれぞれセーヴィング・スローを行なうことができ、それぞれ独立に逃れようと試み、術者はそれぞれ別々に手助けしてくれるよう説得しなければならない。

グレーター・プレイナー・バインディング

Planar Binding, Greater/上級他次元界クリーチャー拘束
系統召喚術(招請)[レッサー・プレイナー・バインディングの本文参照];呪文レベルウィザード/ソーサラー8
構成要素音声、動作
目標合計HDが18までのエレメンタルあるいは来訪者3体以内、出現時にはそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
 レッサー・プレイナー・バインディングと同様だが、術者はHDが18以下のクリーチャー1体か、ヒット・ダイスの合計が18以下の同種のクリーチャー3体までを招請することができる。クリーチャーはそれぞれセーヴィング・スローを行なうことができ、それぞれ独立に逃れようと試み、術者はそれぞれ別々に手助けしてくれるよう説得しなければならない。

レッサー・プレイナー・バインディング

Planar Binding, Lesser/初級他次元界クリーチャー拘束
系統召喚術(招請)[本文参照];呪文レベルウィザード/ソーサラー5
発動時間10分
構成要素音声、動作
距離近距離(25フィート+5フィート/2レベル);本文参照
目標HDが6までのエレメンタルあるいは来訪者1体
持続時間瞬間
セーヴィング・スロー意志・無効;呪文抵抗不可および可;本文参照
 この呪文の発動は危険な行為を行なう試みである。つまり、特別に用意した罠の中へ別の次元界からクリーチャーを招き寄せるのである。この罠は呪文の距離内になければならない。招請されたクリーチャーは自由と引き替えに1つの仕事を行なうことに同意するまで、この罠の中に捕らわれたままとなる。
 罠を作るためには、術者は内向きの効果を持たせたマジック・サークル呪文を使用しなければならない。術者は拘束しようとするクリーチャーの種類を知り、それを宣言しなければならない。特定の個体を招請しようとするなら、術者は呪文発動の際にその個体の正しい名前を使用せねばならない。
 目標のクリーチャーは意志セーヴィング・スローを行なうことができる。このセーヴィング・スローに成功すれば、クリーチャーは呪文に抵抗する。このセーヴィング・スローに失敗すると、クリーチャーは即座に罠へと引き寄せられる(呪文抵抗によってクリーチャーが招請されなくなるということはない)。そのクリーチャーは術者の術者レベル判定に対して呪文抵抗に成功するか、異次元移動をするか、【魅力】判定(DC15+術者レベルの半分+術者の【魅力】修正値)に成功すれば、この罠から逃れることができる。捕らわれたクリーチャーは毎日それぞれの方法を1度ずつ試すことができる。脱出することができれば、そのクリーチャーは逃げるか、術者を攻撃するかする。クリーチャーにディメンジョナル・アンカーを発動すれば、異次元移動による脱出を妨げることができる。術者はこの罠をさらに厳重なものとするために招請の魔法陣(マジック・サークル・アゲンスト・イーヴルを参照)を用いることもできる。
 クリーチャーが罠から脱出できない場合、術者は望むだけ長い間、そのクリーチャーを拘束しておくことができる。術者はクリーチャーに、やらせたい仕事の内容を説明し、恐らくは何らかの報酬を持ちかけることで1つの仕事をむりやりやらせようとすることができる。術者はクリーチャーの【魅力】判定と対抗して【魅力】判定を行なう。この判定は、仕事と報酬の内容に基づいて±0~+6のボーナスを割り当てる。クリーチャーがこの対抗判定に勝ったなら、クリーチャーはその仕事をすることを拒否する。24時間ごとに新しい申し出や贈賄などを行なったり、古い申し出を繰り返したりできる。こうしたことは、クリーチャーが仕事をすることを約束するか、脱出するか、あるいは術者が他のいずれかの呪文でそのクリーチャーを追い払おうと決心するまで何度でも行なうことができる。不可能な要求や道理に合わない命令にクリーチャーが同意することはない。術者が【魅力】判定のダイスの目で1を出してしまった場合、クリーチャーは呪文の効果から解き放たれ、逃げるか術者を攻撃することができる。
 要求した仕事が完遂されたなら、クリーチャーは術者にそう報告するだけでよく、そうすれば即座に自分の来たところへと送り返される。そのクリーチャーが後日、復讐しようとすることもある。クリーチャー自身の行動のみでは完了できない際限のない指示を術者が割り当てた場合、この呪文は最大で術者レベルごとに1日の間、効果が持続し、クリーチャーは直ちに自由になる機会を得る(罠にかかった時と同様の抵抗する機会を得る)。頭のいい対象はある種の指示を出し抜くことができることに注意。
 :術者が地、水、火、風、善、悪、秩序、混沌のクリーチャーを招請するために使用すると、招請呪文はその種類の呪文となる。


フレイミング・スフィアー

Flaming Sphere/炎の球体
系統力術[火];呪文レベルウィザード/ソーサラー2、ドルイド2
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、物質/信仰(獣脂、硫黄、鉄粉)
距離中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果直径5フィートの球形
持続時間1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー反応・無効;呪文抵抗
 燃え上がる炎の球体が術者の指し示す方向へ転がって行き、当たればその相手を焼き焦がす。この球体は1ラウンドに30フィート移動する。また、この移動の一部として、30フィートまでなら跳び上がって目標にぶつかることができる。クリーチャーの接敵面に球体が入り込んだ場合、そのラウンドの間は移動を止め、そのクリーチャーに3d6ポイントの[火]ダメージを与える(対象は反応セーヴに成功することでこのダメージを無効化できる)。フレイミング・スフィアーは家具や低い壁など、高さ4フィート未満の障害物を乗り越えることができる。この球体は触れた可燃物を発火させ、松明と同じ範囲を照らす。
 術者が積極的に指示する限り、球体は移動する(術者にとっては移動アクションとなる)。そうしない場合、動かずその場に留まって燃え続ける。その大きさの普通の火を消せる手段ならどんなものでも、この球体の火も消すことができる。球体の表面はスポンジのように押せばへこむ程度の柔らかさなので、炎によるダメージ以外のダメージを与えることはない。同意しないクリーチャーをむりやり押しのけたり、大きな障害物を倒したりすることはできない。フレイミング・スフィアーは呪文の距離外へ出ると消滅してしまう。


フレイム・アロー

Flame Arrow/炎の矢
系統変成術[火];呪文レベルウィザード/ソーサラー3
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、物質(油一滴と火打ち石のかけら)
距離近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標矢弾50本、ただし発動時にはそれらの矢弾すべてがひとつになっていなければならない
持続時間10分/レベル
セーヴィング・スロー不可;呪文抵抗不可
 この呪文は術者に(アローやクロスボウ・ボルト、シュリケン、スリング・ストーンなどの)矢弾を炎の矢弾に変更することができるようにする。命中すれば、矢弾は目標に1d6ポイントの追加[火]ダメージを与える。炎をまとった矢弾は可燃物や燃えやすい構造物を簡単に発火させることができるが、命中したクリーチャーに着火することはない。


フレイム・ストライク

Flame Strike/業火
系統力術[火];呪文レベルクレリック5、ドルイド4
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、信仰
距離中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果範囲円筒形(半径10フィート、高さ40フィート)
持続時間瞬間
セーヴィング・スロー反応・半減;呪文抵抗
 フレイム・ストライクは信仰の力を帯びた垂直の炎の柱を呼び出す。この呪文は術者レベルごとに1d6(最大15d6)ポイントのダメージを与える。このダメージの半分は[火]ダメージであるが、残りは信仰の力そのものから直接与えられたものである。そのため、後者のダメージが[火]に基づく攻撃への抵抗力(たとえば、プロテクション・フロム・エナジー[火]やファイアー・シールド(チル・シールド)などの魔法によって与えられるもの)によって減少することはない。


フレイム・ブレード

Flame Blade/炎の刃
系統力術[火];呪文レベルドルイド2
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、信仰
距離0フィート
効果剣のようなビーム
持続時間1分/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー不可;呪文抵抗
 術者の手から灼熱の炎が噴きだし、長さ3フィートの輝くビームとなる。術者は剣に似たこのビームをまるでシミターであるかのように振るうことができる。フレイム・ブレードによる攻撃は近接接触攻撃である。この刃は1d8+術者レベル2レベルごとに1(最大+10)ポイントの[火]ダメージを与える。この刃は実体がないため、術者の【筋力】修正値はこのダメージに適用されない。フレイム・ブレードは羊皮紙や藁、乾いた木の棒や布のような可燃物を発火させることができる。


プレイヤー

Prayer/祈祷
系統心術(強制)[精神作用];呪文レベルクレリック3、パラディン3
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、信仰
距離40フィート
効果範囲術者を中心とした半径40フィートの爆発内の味方と敵すべて
持続時間1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー不可;呪文抵抗
 術者は自分と自分の味方に特別な恩恵をもたらし、敵には不遇をもたらす。術者と術者の味方は攻撃ロール、武器のダメージ・ロール、セーヴ、技能判定に+1の幸運ボーナスを得、敵は同じロールに-1のペナルティを被る。


プレイン・シフト

Plane Shift/次元界転移
系統召喚術(瞬間移動);呪文レベルウィザード/ソーサラー7、クレリック5
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、焦点(移動先の次元界に調和した二股になった金属棒)
距離接触
目標接触したクリーチャー、あるいは、互いに手をつないだ同意するクリーチャー8体まで
持続時間瞬間
セーヴィング・スロー意志・無効;呪文抵抗
 術者は自分自身や、他の何体かのクリーチャーを他の次元界や異次元に移動させる。何人かの同意する人物が手をつないで輪を作るなら、プレイン・シフトは同時に8人までに作用を及ぼすことができる。意図した次元界上の特定の到着地点へ正確に転移することはまず不可能である。術者は物質界から他のどの次元界へも行くことができるが、意図した目的地から5~500(5d%)マイルのところに現れる。
 プレイン・シフトはクリーチャーを瞬時に転移し、終了する。帰ろうとするなら、そのクリーチャーは別の方法(プレイン・シフトの発動を含む)を見つける必要がある。


ブレード・バリアー

Blade Barrier/刃の障壁
系統力術[力場];呪文レベルクレリック6
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作
距離中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果多数の旋回する刃でできた長さ20フィート/レベルまでの壁、あるいは多数の旋回する刃でできた2レベルごとに半径5フィートまでの環状の壁;どちらも高さ20フィート
持続時間1分/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー反応・半減あるいは反応・無効;本文参照;呪文抵抗
 純粋な力場から成る多数の旋回する刃でできた、移動しない垂直のカーテンが発生する。この壁を通り抜けたクリーチャーは術者レベルごとに1d6(最大15d6)ポイントのダメージを受ける。反応セーヴに成功すれば、このダメージを半減できる。
 すでにクリーチャーのいる場所にこの障壁を呼び出した場合、そうしたクリーチャーは壁を通り抜けた場合と同様に、それぞれダメージを被る。そうしたクリーチャーはそれぞれ、反応セーヴに成功することで、壁を避け(いずれか好きな側に抜け)、ダメージを受けずに済ませることができる。
 ブレード・バリアーは、それを通り抜ける攻撃に対して遮蔽(ACに+4のボーナス、反応セーヴに+2のボーナス)を提供する。


ブレス

Bless/祝福
系統心術(強制)[精神作用];呪文レベルクレリック1、パラディン1
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、信仰
距離50フィート
効果範囲術者、および術者を中心にした50フィートの爆発内にいるすべての味方
持続時間1分/レベル
セーヴィング・スロー不可;呪文抵抗可(無害)
 ブレスは術者の味方の心を勇気で満たす。味方はそれぞれ、攻撃ロールと[恐怖]効果に対するセーヴィング・スローに+1の士気ボーナスを得る。
 ブレスベインを相殺し、解呪する。


ブレス・ウェポン

Bless Weapon/武器祝福
系統変成術;呪文レベルパラディン1
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作
距離接触
目標接触した武器
持続時間1分/レベル
セーヴィング・スロー不可;呪文抵抗不可
 この変成術は1つの武器を、悪の属性を持つ敵に正確無比な一撃を与えられるようにする。悪の属性を持つクリーチャーのダメージ減少を無視したり、悪の属性を持つ非実体クリーチャーに命中させたりする際に、この武器は+1の強化ボーナスを持っているものとして扱われる(実際の強化ボーナスを与えるわけではない)。加えて、武器は善属性となる。そのため、ある種のクリーチャーのダメージ減少を無視することができる(この効果は、その武器が持ち得る他のすべての属性を上書きし、抑止する)。1本ずつならアローやボルトを変成することもできるが、この呪文の効果を受けた射出武器(ボウなど)から撃ち出される矢弾には呪文の恩恵は与えられない。

 加えて、悪の属性を持つ敵に対するクリティカル・ロールはすべて自動的に成功となる。従って、クリティカル可能状態となった攻撃は、全てクリティカル・ヒットとなる。この効果は、キーン能力を持つ武器やヴォーパル能力を持つソードなど、クリティカル・ヒットに関係のある魔法効果をすでに持っている武器には適用されない。


ブレス・ウォーター

Bless Water/水の祝福
系統変成術[善];呪文レベルクレリック1、パラディン1
発動時間1分
構成要素音声、動作、物質(銀の粉末5ポンドぶん(25gp相当))
距離接触
目標接触したビンの水
持続時間瞬間
セーヴィング・スロー意志・無効(物体);呪文抵抗可(物体)
 この変成術は、ビン1本(1パイント=0.473リットル)の水に正のエネルギーを吹き込み、聖水に変える。


ブレス・オヴ・ライフ

Breath of Life/命の息吹
系統召喚術(治癒);呪文レベルクレリック5
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作
距離接触
目標接触したクリーチャー
持続時間瞬間
セーヴィング・スロー意志・無効(無害)または意志・半減、本文参照;呪文抵抗可(無害)または可、本文参照
 この呪文は5d8+1/術者レベル(最大+25)ポイントのダメージを回復させる。
 他の治癒呪文とは異なり、この呪文によって死亡した直後のクリーチャーを蘇生させることができる。1ラウンド以内に死んだクリーチャーに発動し、回復後のヒット・ポイントが【耐久力】の負の値を上回ったなら、そのクリーチャーは復活して安定化する。回復後のヒット・ポイントが【耐久力】の負の値と同じか下回ったなら、そのクリーチャーは死亡したままである。ブレス・オヴ・ライフによって息を吹き返したクリーチャーは、1日の間一時的な負のレベルを1レベル得る。
 [即死]効果によって殺されたクリーチャーをブレス・オヴ・ライフで蘇生することはできない。
 他の治癒呪文のようにブレス・オヴ・ライフはアンデッドに対してダメージを与え、それらを生き返らせることはない。


プレスティディジテイション

Prestidigitation/奇術
系統総合術;呪文レベルウィザード/ソーサラー0、バード0
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作
距離10フィート
目標、効果あるいは効果範囲本文参照
持続時間1時間
セーヴィング・スロー本文参照;呪文抵抗不可
 “奇術”とは、初心者の呪文の使い手が練習のために使う簡単な手品である。一度発動すると、術者はプレスティディジテイション呪文によって1時間の間、単純な魔法の効果を起こすことができるようになる。この効果は簡単なもので、厳しい制限がある。奇術によって1ポンドの物質をゆっくりと持ち上げることができる。毎ラウンド、一辺1フィートの立方体に収まるアイテムに色をつけたり、きれいにしたり、汚したりできる。1ポンドの命を持たぬ物質を冷やしたり、暖めたり、匂いをつけたりできる。ダメージを与えたり、呪文の使い手の精神集中に作用を及ぼすことはできない。プレスティディジテイションは小さな物体を作り出すことができるが、それらは粗雑でいかにも作り物めいて見える。プレスティディジテイション呪文によって作り出された物質は極めて壊れやすく、道具、武器、あるいは呪文の構成要素として使うことはできない。最後に、プレスティディジテイションは他のいかなる呪文の効果を再現する力も持たない。物体に対する実際の(単に移動させたり、きれいにしたり、汚したりする以上の)いかなる変化も、1時間しか持続しない。


フレッシュ・トゥ・ストーン

Flesh to Stone/肉を石に
系統変成術;呪文レベルウィザード/ソーサラー6
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、物質(石灰、水、土)
距離中距離(100フィート+10フィート/レベル)
目標クリーチャー1体
持続時間瞬間
セーヴィング・スロー頑健・無効;呪文抵抗
 対象と対象が運搬している所持品はすべて、意識を持たず動くこともない石像に変わる。この呪文によって作られた石像が壊されたりダメージを受けた場合、その対象は(石像から本来の状態に戻るようなことがあれば)同様のダメージや身体障害を被る。そのクリーチャーは死亡状態ではないが、デスウォッチのような呪文で見た場合、生きていると見えることもない。この呪文は肉の体を持つクリーチャーにのみ作用する。


フローティング・ディスク

Floating Disk/浮遊盤
系統力術[力場];呪文レベルウィザード/ソーサラー1
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、物質(水銀一滴)
距離近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果直径3フィートの円盤状の力場
持続時間1時間/レベル
セーヴィング・スロー不可;呪文抵抗不可
 術者はわずかにくぼんだ円盤状の[力場]を作り出す。この円盤は術者に付き従い、荷物を運んでくれる。この円盤は直径3フィートで、中央部の深さは1インチである。術者レベルごとに100ポンドの重量を運ぶことができる。液体を運ぶために使えば、2ガロン(7.57リットル)の容量がある。この円盤は常に地上約3フィートのところに浮かび、水平を保つ。呪文の距離内で水平に浮遊し、毎ラウンド、術者の通常の移動速度までの速度で術者に付き従う。特に指定されない限り、それ自身と術者の間に常に5フィートの間隔を保つ。呪文の持続時間が切れれば、円盤は消滅する。また、円盤は術者が呪文の距離外に移動した場合や、円盤を下の床面から3フィートより離そうとした場合も消滅してしまう。円盤が消滅すると、それが支えていたものはすべて下の床に落下する。


プログラムド・イメージ

Programmed Image/条件作動虚像
系統幻術(虚像);呪文レベルウィザード/ソーサラー6、バード6
構成要素音声、動作、焦点(羊毛と25gp相当のジェイド(翡翠)粉末)
効果一辺20フィートの立方体+一辺10フィートの立方体の区画1個ぶん/レベルまで広げられる視覚的な虚像(自在)
持続時間作動するまでは永続、作動後は1ラウンド/レベル
 サイレント・イメージと同様だが、この呪文の虚像は特定の条件が発生した時に起動する。この虚像は視覚、聴覚、嗅覚、温度の要素を含んでおり、また、他人が理解できる言葉をしゃべらせることもできる。
 術者は呪文の発動時に作動条件(特別な言葉でもよい)を設定する。この幻術を作動させるできごとは術者の望むようにどれだけ漠然としたものにも限定された詳細なものにもできるが、聴覚あるいは触覚、嗅覚、視覚に基づくものでなくてはならない。作動条件は属性のような、普通なら明白に知覚できない特質に基づくものであってはならない。このような作動条件についての詳細はマジック・マウス参照。


プロジェクト・イメージ

Project Image/幻像投影
系統幻術(操影);呪文レベルウィザード/ソーサラー7、バード6
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、物質(作成に5gpかかる術者自身の小さなレプリカ)
距離中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果影でできた複製1体
持続時間1ラウンド/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー意志・看破(やりとりがあった場合);呪文抵抗不可
 術者は影界から引き出したエネルギーを用いて、半ば実在する幻術版の自分を作り出すことができる。この投影幻像は術者とまったく同じ外見、声、匂いを持っているが、実体はない。この投影幻像は、術者が違う行動をするよう指示しない限り(移動アクション)、術者の行動(会話も含む)を真似る。
 術者はあたかも自分が投影幻像の立っている場所にいるかのように、その目を通して見、その耳を通して聞くことができる。そして自分のターンの間に、フリー・アクションにより幻像の目や耳を通して見聞きするのをやめ、自分の目や耳で見聞きするようにしたり、逆に自分の目や耳で見聞きするのをやめて、幻像の目や耳を通して見聞きするようにすることができる。幻像の知覚を使用している間、術者自身の肉体は盲目状態かつ聴覚喪失状態であると見なされる。
 術者が望めば、自分が発動する距離が“接触”かそれ以上の呪文を、自分ではなく投影幻像を起点として発動することができる。幻術呪文をのぞけば、投影幻像が自分自身に呪文を発動することはできない。投影幻像を起点にした場合でも、呪文は他の目標に対して通常通り作用する。
 物体は意志セーヴに成功したかのように、投影幻像の作用を受ける。術者は常に投影幻像との間に効果線を維持していなくてはならない。効果線が遮られれば、呪文は終了する。術者がディメンジョン・ドアテレポートプレイン・シフト、あるいはそれに類する(一瞬であっても)効果線を切ってしまう呪文を使用した場合、この呪文は終了する。


プロテクション・フロム・アローズ

Protection from Arrows/矢弾よりの保護
系統防御術;呪文レベルウィザード/ソーサラー2
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、焦点(海亀か陸亀の甲羅ひとかけら)
距離接触
目標接触したクリーチャー
持続時間1時間/レベル、あるいはチャージ消費まで
セーヴィング・スロー意志・無効(無害);呪文抵抗可(無害)
 この呪文によって守られたクリーチャーは遠隔武器への抵抗力を得る。対象は遠隔武器に対する“ダメージ減少10/魔法”を得る。この呪文によって、同様のダメージ減少を持つクリーチャーにダメージを与える能力を術者が得ることはない。合計で術者レベルごとに10(最大100)ポイントのダメージを防いでしまうと、この呪文はチャージ消費される。


プロテクション・フロム・イーヴル

Protection from Evil/悪よりの保護
系統防御術[善];呪文レベルウィザード/ソーサラー1、クレリック1、パラディン1
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、物質/信仰
距離接触
目標接触したクリーチャー
持続時間1分/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー意志・無効(無害);呪文抵抗不可;本文参照
 この呪文は、悪のクリーチャーによる攻撃、精神制御、招来されたクリーチャーから対象を守る。この呪文は対象の周囲1フィートの距離に魔法のバリアーを作り出す。このバリアーは対象と共に移動し、主な効果が3つある。
 第一に、対象はACに+2の反発ボーナス、セーヴに+2の抵抗ボーナスを得る。この2つのボーナスは悪のクリーチャーが行なった攻撃や悪のクリーチャーが生み出した効果に対して適用される。
 第二に、目標はクリーチャーに取り憑くか精神支配(チャーム・パースンコマンド、あるいはドミネイト・パースンのような心術(強制)や心術(魅惑)を含む)を行う呪文や効果に対抗するセーヴィング・スローをもう一度即座に行なうことができる(セーヴが可能な効果ならば)。このセーヴィング・スローは一度目と同じDCを用いるが、+2の士気ボーナスを得る。成功したならば、それらの効果はこの呪文が続く限り抑止される。この呪文の持続時間が終わったとき、それらの効果は再開する。この呪文の影響下にある限り、目標はその目標に取り憑くか精神支配を行う新たな試みに対し完全耐性を持つ。この呪文は命そのものを強制的に支配するような効果(ゴーストやマジック・ジャーを使用している術者など)からは解放できないが、目標が制御されることを妨害できる。この第二の効果は、その呪文や効果が悪のクリーチャーや物体によってなされた場合のみである。これはGM判断による。
 第三に、この呪文は招来されたクリーチャーによる肉体的な接触を妨げる。このため、そうしたクリーチャーの肉体武器による攻撃は失敗し、そうした攻撃に対象への接触が必要であれば、そうしたクリーチャーはひるんで後ずさる。招来された悪ではないクリーチャーはこの効果に対して完全耐性がある。この呪文によって守られたクリーチャーが招来されたクリーチャーを攻撃したり、それにバリアーを押しつけようとした場合、肉体的な接触に対する防御は終了する。呪文抵抗があれば、クリーチャーはこの防御を無視し、この呪文によって守られたクリーチャーに触れることができる。
 (訳注:物質要素の詳細なし。3.5eでは、「秘術呪文物質要素:少量の銀粉。この呪文によって守ろうとするクリーチャーの周囲の床(あるいは地面)に術者がこの銀粉で半径3フィートの円を描く。」とあった。)


プロテクション・フロム・エナジー

Protection from Energy/エネルギーよりの保護
系統防御術;呪文レベルウィザード/ソーサラー3、クレリック3、ドルイド3、レンジャー2
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、信仰
距離接触
目標接触したクリーチャー
持続時間10分/レベル、あるいはチャージ消費まで
セーヴィング・スロー頑健・無効(無害);呪文抵抗可(無害)
 プロテクション・フロム・エナジーは、術者が発動時に選択した1種類のエネルギー([音波][酸][電気][火][冷気])に対する一時的な完全耐性を与える。術者レベルごとに12ポイント(最大で10レベルにおける120ポイント)のエネルギー・ダメージを軽減したら、この呪文はチャージ消費される。
 プロテクション・フロム・エナジーレジスト・エナジーと重複してしまう(つまり、効果が累積しない)。あるキャラクターがプロテクション・フロム・エナジーレジスト・エナジーによって守られている場合、チャージ消費まではプロテクション・フロム・エナジーがダメージを軽減する。


プロテクション・フロム・グッド

Protection from Good/善よりの保護
系統防御術[悪];呪文レベルウィザード/ソーサラー1、クレリック1
 プロテクション・フロム・イーヴルと同様だが、反発ボーナスと抵抗ボーナスは善のクリーチャーからの攻撃に適用される。対象は善のクリーチャーによる支配に対してもう一度セーヴィング・スローを行なえ、招来された善のクリーチャーは対象に接触できない。


プロテクション・フロム・ケイオス

Protection from Chaos/混沌よりの保護
系統防御術[秩序];呪文レベルウィザード/ソーサラー1、クレリック1、パラディン1
 プロテクション・フロム・イーヴルと同様だが、反発ボーナスと抵抗ボーナスは混沌のクリーチャーからの攻撃に適用される。対象は混沌のクリーチャーによる支配に対してもう一度セーヴィング・スローを行なえ、招請された混沌のクリーチャーは対象に接触できない。


プロテクション・フロム・スペルズ

Protection from Spells/呪文よりの保護
系統防御術;呪文レベルウィザード/ソーサラー8
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作、物質(500gp相当のダイアモンド)、焦点(防御を与える対象ごとに、1,000gpのダイアモンド1つ。各対象は呪文の持続時間の間、この宝石を持っていなければならない。対象が宝石を失った場合、この呪文はその対象には作用しなくなる)
距離接触
目標接触したクリーチャー1体/4レベルまで
持続時間10分/レベル
セーヴィング・スロー意志・無効(無害);呪文抵抗可(無害)
 対象は呪文および擬似呪文能力に対するセーヴィング・スローに+8の抵抗ボーナスを得る(ただし、超常能力や変則的能力に対するボーナスを得ることはできない)。


プロテクション・フロム・ロー

Protection from Law/秩序よりの保護
系統防御術[混沌];呪文レベルウィザード/ソーサラー1、クレリック1
 プロテクション・フロム・イーヴルと同様だが、反発ボーナスと抵抗ボーナスは秩序のクリーチャーからの攻撃に適用される。招来された秩序のクリーチャーは対象に接触できない。対象は秩序のクリーチャーによる支配に対してもう一度セーヴィング・スローを行なえ、招来された秩序のクリーチャーは対象に接触できない。


プロデュース・フレイム

Produce Flame/火炎作成
系統力術[火];呪文レベルドルイド1
発動時間1標準アクション
構成要素音声、動作
距離0フィート
効果術者の掌の中の炎
持続時間1分/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー不可;呪文抵抗
 松明と同じ明るさの炎が術者の開いた手の中に現れる。この炎は術者にも術者の装備にも害を与えることはない。
 照明となるのに加え、この炎は投げたり、敵に触れるのに使用することもできる。術者は敵に近接接触攻撃で命中させ、1d6+術者レベルごとに1(最大+5)ポイントの[火]ダメージを与えることができる。さもなくば、術者はこの炎を投擲武器として120フィートの距離まで放り投げることができる。そうした場合、術者は(射程ペナルティなしで)遠隔接触攻撃によって攻撃し、近接攻撃の時と同様のダメージを与える。術者がこの炎を放り投げると、即座に新しい炎が術者の手の中に現れる。一度攻撃するたびに、残り持続時間が1分ずつ減っていく。攻撃することで残り持続時間が0分以下になれば、この呪文はその攻撃を解決した後に終了する。
 この呪文は水の中では働かない。


ベアズ・エンデュアランス

Bear's Endurance/熊の耐久力
系統:変成術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2、クレリック2、ドルイド2、レンジャー2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質/信仰(わずかな髪、あるいは一摘みのベアの糞)
距離:接触
目標:接触したクリーチャー
持続時間:1分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);呪文抵抗:
 この呪文の作用を受けたクリーチャーは高い生命力とスタミナを得る。この呪文は対象に【耐久力】への+4強化ボーナスを与え、それによって通常通り、ヒット・ポイント、頑健セーヴ、【耐久力】判定などに利益を与える。
 【耐久力】の値が一時的に上昇したことによって得られるヒット・ポイントは一時的ヒット・ポイントではない。こうしたヒット・ポイントは、対象の【耐久力】が本来の値に戻る時点で失われる。一時的ヒット・ポイントのように最初に失われることはない。

マス・ベアズ・エンデュアランス

Bear's Endurance, Mass/集団熊の耐久力
系統:変成術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6、クレリック6、ドルイド6
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:クリーチャー1体/レベル、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
 マス・ベアズ・エンデュアランスベアズ・エンデュアランスと同様に機能するが、複数のクリーチャーに作用する。


ヘイスト

Haste/加速
系統:変成術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、バード3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(甘草(かんぞう)の根を削ったもの)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:クリーチャー1体/レベル、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
持続時間:1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー:頑健・無効(無害);呪文抵抗:可(無害)
 変成されたクリーチャーは、加速状態となり通常より速く動き速く行動する。この速度の上昇には複数の効果がある。
 全力攻撃アクションをとる際、加速状態のクリーチャーは、1つの肉体武器または人工的武器によって1回の追加攻撃を行なえる。この攻撃にはそのクリーチャーの最大基本攻撃ボーナスを用い、現在の状況で適用されるすべての修正を適用する(この効果は、“スピード”能力のある武器など、同様の効果をもたらす他の効果とは累積しない。また、追加のアクションを与えるものではない。従ってこの呪文の対象となるクリーチャーはこの効果を、2度目の呪文を発動するといったように、追加のアクションをこのラウンドに行なうために使用することはできない)。
 この呪文の対象となったクリーチャーは、攻撃ロールに+1のボーナスを、またACと反応セーヴに+1の回避ボーナスを受ける。ACへの【敏捷力】ボーナスが失われるような状況下ではこれらの回避ボーナスもまた失われる。
 この呪文の対象となったクリーチャーの移動モード(これには地上の移動および、穴掘り、登攀、飛行、水泳が含まれる)はすべて30フィート増加する。その上限は対象の持つそれぞれの移動方法について通常の移動速度の2倍までである。この移動速度の増加は強化ボーナスである。通常の移動速度の増加と同様に、クリーチャーの跳躍距離に作用する。複数回のヘイストの効果は累積しない。ヘイストスローを相殺し、解呪する。


ベイルフル・ポリモーフ

Baleful Polymorph/有害な変身
系統:変成術(ポリモーフ);呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5、ドルイド5
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:クリーチャー1体
持続時間:永続
セーヴィング・スロー:頑健・無効、意志・不完全;本文参照;呪文抵抗:
 ビースト・シェイプIIIのように、セーヴに失敗した対象は小型またはより小さい1HD以下の動物に変身する。変身そのものが致命的だとわかる(地上で水棲生物に変身するなど)ならば、セーヴに+4ボーナスを受ける。
 この呪文が成功した時、対象はもう一度意志セーヴを行なう。この二度目のセーヴに失敗したなら、対象は変則的能力、超常能力、擬似呪文能力、呪文発動能力を失い、新しい種族が持つ属性、特殊能力、【知力】【判断力】【魅力】の能力値を自身の持つものの代わりに得る。対象はまだクラスとレベル、それらに由来する利益(基本攻撃ボーナス、基本セーヴ・ボーナス、ヒット・ポイントなど)を所持している。そして変則でも超常でも擬似呪文能力でもない(呪文発動能力以外の)クラス特徴も持つ。
 ベイルフル・ポリモーフへの抵抗に失敗した時点で、対象に効果を及ぼしていたポリモーフ効果は失われる。ベイルフル・ポリモーフの効果が続く限り、対象は他のポリモーフの呪文や効果で新たな姿をとることはできない。非実体あるいはガス状のクリーチャーはベイルフル・ポリモーフに完全耐性があり、(変身生物)の副種別を持つクリーチャーは標準アクションで本来の姿へと戻ることができる。


ベイン

Bane/破滅の予感
系統:心術(強制)[恐怖、精神作用];呪文レベル:クレリック1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:50フィート
効果範囲:術者を中心とした半径50フィートの爆発
持続時間:1分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:
 ベインは術者の敵の心を恐怖と疑念で満たす。作用を受けたクリーチャーはそれぞれ攻撃ロールに-1のペナルティと、[恐怖]効果に対するセーヴィング・スローに-1のペナルティを受ける。ベインブレスを相殺し、解呪する。


ヘルピング・ハンド

Helping Hand/導きの手
系統:力術;呪文レベル:クレリック3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:5マイル
効果:おぼろげな手
持続時間:1時間/レベル
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 手のおぼろげな幻影を作り出す。術者はその手を使いに出して5マイル以内のクリーチャー1体を見つけさせることができる。それから手はそのクリーチャーをさし招き、相手がついてくるようなら術者のところまで案内する。
 この呪文を発動するとき、術者は人物1人(あるいはクリーチャー1体)を、肉体的特徴を説明して特定する。肉体的特徴の説明に種族、性別、外見などを含めるのはよいが、レベル、属性、クラスなどのつかみどころのない要素を含めてはならない。説明が終わると、手は説明に合った対象を探して飛んでゆく。対象を探し当てるのにかかる時間は、続く表にあるように、対象がどれだけ離れているかによる。
距離 位置を掴むのにかかる時間
~100フィート 1ラウンド
1,000フィート 1分
1マイル 10分
2マイル 1時間
3マイル 2時間
4マイル 3時間
5マイル 4時間
 手は対象を探し当てたなら、ついてくるように手招きする。相手がついてくるなら、手は術者のいる方角を指し、対象を導いて一番まっすぐで通りやすい道を通ってゆく。手は対象の10フィート前に浮かび、先に立って毎ラウンド240フィートまでの任意の速度で(対象に歩調を合わせて)動きつづける。手は対象を術者のところまで案内し終えたら消える。
 対象は手についてくるように強要されるわけでも、何らかの特別な方法で術者に向かって進ませられるわけでもない。相手がついてこないことにしたら、手は呪文の持続時間の間対象を手招きし続け、そして消える。対象が術者の方へ向かっている途中に呪文が切れたら、手は消える。対象は自力で術者の居場所をつきとめねばならなくなるだろう。
 術者が手に対して行なった説明に合致する対象が、5マイル以内に2体以上いたら、手が探し当てるのは一番近いクリーチャーである。そのクリーチャーが手についてこなくても、手は次の対象を探しには行かない。
 4時間の捜索を終えて、5マイル以内に説明に合致する対象が見つけられなかったなら、手は術者のところに戻ってきて、手のひらを上に向けてみせて(そんなクリーチャーは見つかりませんでしたということを示して)消える。
 おぼろげな手には物理的な形態があるわけではない。これが見えるのは術者と、術者の説明に合致する対象だけである。手は戦闘には参加できないし、その他何にせよ、対象を見つけ出して術者のところへ呼び招く以外のことは一切できない。固体を通り抜けることはできないが、小さな裂け目や隙間を通り抜けることはできる。手は、術者が呪文を発動して手が現れた場所から5マイルまでしか動けない。


ポイズン

Poison/毒
系統:死霊術;呪文レベル:クレリック4、ドルイド3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:接触
目標:接触した生きているクリーチャー
持続時間:瞬間;本文参照
セーヴィング・スロー:頑健・無効;本文参照;呪文抵抗:
 自然界の肉食生物の持つ毒の力を呼び起こすことで、術者は対象に近接接触攻撃に成功することで恐るべき毒を注入できる。この毒は毎ラウンド1d3ポイントの【耐久力】ダメージを6ラウンドまで与える。毒に侵されたクリーチャーは毎ラウンド頑健セーヴを行ない、成功すればそのラウンドのダメージを無効化して効果を終了させることができる。


ポーラー・レイ

Polar Ray/冷凍光線
系統:力術[氷雪];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー8
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、焦点(白い陶器製の円錐形か三角柱)
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果:光線
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:
 凍てつく空気と氷から成る青白い光線が術者の手から放たれる。目標にダメージを与えるためには、術者はこの光線で遠隔接触攻撃に成功しなければならない。この光線は術者レベルごとに1d6(最大25d6)ポイントの[氷雪]ダメージを与え、【敏捷力】を1d4ポイント吸収する。


ホーリィ・オーラ

Holy Aura/聖なるオーラ
系統:防御術[善];呪文レベル:クレリック8
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、焦点(500GPの価値のある小さな聖遺物入れ)
距離:20フィート
目標:術者を中心とした半径20フィートの爆発内にいるクリーチャー1体/レベル
持続時間:1ラウンド/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:本文参照;呪文抵抗:可(無害)
 目もくらむばかりの聖なる輝きが対象を包んで攻撃から守り、悪の属性のクリーチャーの発動した呪文に対する抵抗力を与え、対象に攻撃を当てた悪の属性のクリーチャーを盲目状態にする。この防御術呪文には4つの効果がある。
 第一に、この呪文によって守られたクリーチャーはACに+4の反発ボーナスと、セーヴに+4の抵抗ボーナスを得る。プロテクション・フロム・イーヴルの効果と異なり、この利益は悪の属性のクリーチャーによる攻撃に対してだけではなく、すべての攻撃に対して適用される。
 第二に、この呪文によって守られたクリーチャーは[悪]の呪文や悪の属性のクリーチャーの発動した呪文に対して呪文抵抗25を得る。
 第三に、この防御術呪文は受容者がプロテクション・フロム・イーヴルと同様に、憑依および精神的な影響を受けないよう保護する。
 最後に、悪の属性のクリーチャーがホーリィ・オーラによって守られたクリーチャーに対する近接攻撃に成功した場合、攻撃者は盲目状態になる(ブラインドネス/デフネス呪文と同様に頑健セーヴに成功すれば無効化できるが、ホーリィ・オーラのセーヴDCに対して行なうこと)。


ホーリィ・スマイト

Holy Smite/聖なる打撃
系統:力術[善];呪文レベル:クレリック4
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果範囲:半径20フィートの爆発
持続時間:瞬間(1ラウンド);本文参照
セーヴィング・スロー:意志・不完全;本文参照;呪文抵抗:
 術者は聖なる力を呼び降ろして敵を討つ。この呪文によって害を被るのは、悪か中立の属性のクリーチャーだけである。この呪文は善のクリーチャーには作用しない。
 この呪文は効果範囲内の悪の属性のクリーチャーに対して、術者レベル2レベルごとに1d8(最大5d8)ポイント、悪属性の来訪者に対しては、術者レベル1ごとに1d6(最大10d6)ポイントのダメージを与え、1ラウンドの間、盲目状態にする。意志セーヴに成功すれば、ダメージは半減し、盲目効果は無効化される。
 善の属性でも悪の属性でもないクリーチャーにはダメージは半分しか与えられず、盲目効果もない。そうしたクリーチャーは意志セーヴに成功すれば、ダメージをさらに半減させる(ロールの1/4に下げる)ことができる。


ホーリィ・ソード

Holy Sword/聖なる剣
系統:力術[善];呪文レベル:パラディン4
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:接触
目標:接触した近接武器1つ
持続時間:1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 この呪文を使えば、聖なる力を剣など、選んだ近接武器に宿すことができる。その武器はホーリィ能力を持つ+5の武器(攻撃およびダメージ・ロールに+5の強化ボーナス、悪属性の相手に+2d6ダメージ)として働く。またマジック・サークル・アゲンスト・イーヴルの効果を発する(同名の呪文と同じ効果)。マジック・サークルが切れたら、剣は術者のターンにフリー・アクションで新しいマジック・サークルを張る。剣が術者の手を離れたなら、その1ラウンド後にこの呪文は自動的に打ち消される。ホーリィ・ソードのかかった武器を一度に2本以上持つことはできない。
 この呪文を魔法の武器にかけた場合、呪文の効果は武器が本来有する力に優先する。持続時間中は武器本来の強化ボーナスや魔法のパワーは無効になる。この呪文はブレス・ウェポンその他、武器に何らかの修正を与える呪文と効果は累積しない。
 この呪文はアーティファクトに効果を及ぼさない。高品質の武器による攻撃へのボーナスは、攻撃への強化ボーナスとは累積しないことに注意。


ホーリィ・ワード

Holy Word/聖なる言葉
系統:力術[音波、善];呪文レベル:クレリック7
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声
距離:40フィート
効果範囲:術者を中心とした半径40フィートの拡散内の善属性でないクリーチャー
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:意志・無効;本文参照;呪文抵抗:
 ホーリィ・ワードの効果範囲内にいるクリーチャーはすべて、以下の有害な効果を受ける。
HD 効果
術者レベルに等しい 聴覚喪失
術者レベル-1以下 盲目、聴覚喪失
術者レベル-5以下 麻痺、盲目、聴覚喪失
術者レベル-10以下 死、麻痺、盲目、聴覚喪失
 これらの効果は累積し、同時に発生する。意志セーヴに成功したなら、この効果を軽減したり無効化できる。複数の影響を受けるクリーチャーも意志セーヴは1回のみ行ない、この結果をすべての効果に適用する。
 聴覚喪失:クリーチャーは1d4ラウンドの間、聴覚喪失状態となる。セーヴ:無効。
 盲目:クリーチャーは2d4ラウンドの間、盲目状態となる。セーヴ:盲目状態の効果は1d4ラウンドに軽減する。
 麻痺:クリーチャーは1d10分間、麻痺状態かつ無防備状態となる。セーヴ:麻痺状態の効果は1ラウンドに軽減する。
 :生きているクリーチャーは死亡する。アンデッド・クリーチャーは破壊される。セーヴ:無効。セーヴに成功した場合、対象のクリーチャーは代わりに3d6+術者レベルごとに1ポイント(最大+25)のダメージを受ける。
 さらに、この呪文を発動した時点で術者が自分の出身次元界にいる場合、効果範囲内にいて属性が“善”でない他次元界クリーチャーは直ちにそれぞれの出身次元界に退去させられる。このように退去させられたクリーチャーは少なくとも24時間の間、戻ってくることはできない。この効果は、そのクリーチャーがホーリィ・ワードの呪言を耳にしたかどうかに関わらず発生する。また、この呪文の退去させる効果には意志セーヴ(-4のペナルティが課せられる)が行なえ、成功すれば無効化できる。
 ヒット・ダイスが術者の術者レベルより高いクリーチャーには、ホーリィ・ワードは作用しない。


ホールド・アニマル

Hold Animal/動物金縛り
系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:ドルイド2、レンジャー2
構成要素:音声、動作
目標:動物1体
 ホールド・パースンと同様だが、この呪文は人型生物ではなく動物に作用する。


ホールト・アンデッド

Halt Undead/アンデッド金縛り
系統:死霊術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(硫黄あるいはニンニクの粉ひとつまみ)
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
目標:アンデッド3体まで、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
持続時間:1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効;本文参照;呪文抵抗:
 この呪文は3体までのアンデッド・クリーチャーを身動きできなくさせる。知性のないアンデッド(スケルトン、ゾンビなど)はセーヴィング・スロー不可。知性のあるアンデッドはセーヴィング・スローを行なう。呪文が効けば持続時間中、アンデッドは動けなくなる(ちょうど生きているクリーチャーがホールド・パースンの影響を受けた場合のように)。ホールト・アンデッドのかかったクリーチャーが攻撃されたりダメージを受けたりすれば、そのクリーチャーに対する呪文の影響は解ける。


ホールド・パースン

Hold Person/対人金縛り
系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、クレリック2、バード2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、焦点/信仰(小さくまっすぐな鉄片)
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
目標:人型生物1体
持続時間:1ラウンド/レベル(解除可);本文参照
セーヴィング・スロー:意志・無効;本文参照;呪文抵抗:
 対象はその場で動きを止め、麻痺状態で立ちつくす。意識はあるし普通に息もしているが、行動は一切とれず口をきくことすらできない。毎ラウンド自分のターンに対象は効果を終わらせるために新たなセーヴィング・スローを行なうことができる。これは全ラウンド・アクションであり、機会攻撃を誘発しない。翼で空を飛ぶクリーチャーが麻痺状態になったなら、羽ばたくことができなくなり、落下する。泳ぐクリーチャーは泳げなくなり、溺れる可能性がある。

マス・ホールド・パースン

Hold Person, Mass/集団対人金縛り
系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7
目標:1体以上の人型生物クリーチャー、それらのクリーチャーのうちいずれも他のものから30フィート以内の距離に収まっていなければならない
 この呪文は上記以外ではホールド・パースンと同様である。


ホールド・ポータル

Hold Portal/戸口閉ざし
系統:防御術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
目標:20平方フィート/レベルまでの戸口1つ
持続時間:1分/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 この呪文は木や金属や石の扉、門、窓、そのほか雨戸よろい戸の類1つを、魔法の力で閉ざしてしまう。ちょうどしっかり戸を閉めて普通に鍵をかけたのと同じように、魔法の力で戸口を閉ざしてしまうのである。ノック呪文を使ったり、ディスペル・マジックに成功したりすれば、ホールド・ポータルを無効化できる。
 この呪文が作用している戸口を力でこじ開ける場合、DCは通常のDC+5になる。


ホールド・モンスター

Hold Monster/怪物金縛り
系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5、バード4
構成要素:音声、動作、物質/信仰(硬い金属の棒あるいはロッド。長さ1インチ強(約3cm)の釘ほどの小さなものでもよい)
目標:生きているクリーチャー1体
 ホールド・パースンと同様だが、この呪文は生きているクリーチャーならどんなものに対しても作用する(対象が意志セーヴに失敗すれば)。

マス・ホールド・モンスター

Hold Monster, Mass/集団怪物金縛り
系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー9
目標:1体以上のクリーチャー、そのクリーチャーのうちどれも他のものから30フィート以内の距離に収まっていなければならない
 ホールド・パースンと同様だが、この呪文は生きているクリーチャーならどんなものでも麻痺状態にし、複数のモンスターに作用する(対象が意志セーヴに失敗すれば)。


ホリッド・ウィルティング

Horrid Wilting/恐るべき枯渇
系統:死霊術;呪文レベルウィザード/ソーサラー8
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質/信仰(海綿一切れ)
距離:長距離(400フィート+40フィート/レベル)
目標:生きているクリーチャー、ただしそのうちのどの2体をとっても60フィート以内の距離に収まっていなければならない
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:頑健・半減;呪文抵抗:
 目標の生きているクリーチャーたちの体から水分が蒸発し、肉はしぼみひびが入り、そして塵へと砕ける。この呪文は術者レベルにつき1d6(最大20d6)のダメージを与える。この呪文はウォーター・エレメンタルや植物クリーチャーには特に壊滅的な効果を及ぼし、術者レベルごとに1d8ポイント(最大20d8)のダメージを与える。


ポリモーフ

Polymorph/変身
系統:変成術(ポリモーフ);呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(選択したクリーチャーの一部)
距離:接触
目標:接触した生きているクリーチャー
持続時間:1分/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);呪文抵抗:可(無害)
 この呪文は同意したクリーチャーを術者が選択した動物か人型生物かエレメンタルの姿に変身させる。同意していないクリーチャーに対しては何の効果もなく、目標となったクリーチャーが変身する姿に影響することもできない(言葉で術者に伝えることは別として)。
 変身させる種別に動物や魔獣を選んだ場合はビースト・シェイプIIと同様に、エレメンタルを選んだ場合はエレメンタル・ボディIと同様に、人型生物を選んだ場合はオルター・セルフと同様に働く。目標は全ラウンド・アクションとして呪文を解除し、元の姿に戻ることができる。

グレーター・ポリモーフ

Polymorph, Greater/上級変身
系統:変成術(ポリモーフ);呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7
 この呪文はポリモーフと同様に働くが、目標をドラゴンや植物クリーチャーの姿に変えることができる。変身させる種別に動物や魔獣を選んだ場合はビースト・シェイプIVと同様に、エレメンタルを選んだ場合はエレメンタル・ボディIIIと同様に、人型生物を選んだ場合はオルター・セルフと同様に、植物を選んだ場合はプラント・シェイプIIと同様に、ドラゴンを選んだ場合はフォーム・オヴ・ザ・ドラゴンIと同様に働く。目標は全ラウンド・アクションとして呪文を解除し、元の姿に戻ることができる。


ポリモーフ・エニィ・オブジェクト

Polymorph Any Object/物体変身
系統:変成術(ポリモーフ);呪文レベル:ウィザード/ソーサラー8
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質/信仰(水銀、ゴム、煙)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:クリーチャー1体か、100立方フィート/レベルまでの魔法の力を持たない物体1つ
持続時間:本文参照
セーヴィング・スロー:頑健・無効(物体);本文参照;呪文抵抗:可(物体)
 グレーター・ポリモーフと同様だが、この呪文は1つの物体か1体のクリーチャーを他のものへと変える。術者はこの呪文であらゆる種類の物体やクリーチャーの姿を変えることができる―生きているものを生きているものに、ということにすら縛られていない。この呪文の持続時間は、本来の状態から変化後の状態になるのにどれだけ激しい変化があったかによる。以下のガイドラインを用いて持続時間を決定する。
変化した対象が… 持続時間係数の増加*
同じ界(動物、植物、鉱物) +5
同じ綱(哺乳類、菌類、金属など) +2
同じサイズ +2
関係がある(枝を木に、ウルフの毛皮をウルフに、など) +2
【知力】が上がっていない +2
  • 適用されるものをすべて加えること。合計値を以下の表で参照すること。

 持続時間
係数 持続時間
0 20分 小石を人間に
2 1時間 人形を人間に
4 3時間 人間を人形に
5 12時間 リサード(トカゲ)をマンティコアに
6 2日 羊を羊毛のコートに
7 1週間 シュリュー(トガリネズミ)をマンティコアに
9+ 永続 マンティコアをシュリュー(トガリネズミ)に
 目標が肉体的能力値(【筋力】【敏捷力】【耐久力】)を持っていなければ、この呪文によって能力値10を得る。精神的能力値(【知力】【判断力】【魅力】)を持っていなければ、この呪文によって能力値5を得る。新たな姿にダメージが与えられれば、ポリモーフされたクリーチャーが負傷したり死ぬことになる。一般的に、ダメージは新たな姿が物理的な力によって変えられた時に発生する。魔法の力を持たない物体を、この呪文で魔法のアイテムにすることはできない。この呪文は魔法のアイテムには作用しない。
 この呪文は銅、銀、宝石、絹、黄金、白金、ミスラル、アダマンティンなど、素材自体の価値が高い物質を作り出すことはできない。また冷たい鉄のような、ある種のクリーチャーのダメージ減少を無視する特別な性質を再現することもできない。
 この呪文はベイルフル・ポリモーフグレーター・ポリモーフストーン・トゥ・フレッシュフレッシュ・トゥ・ストーントランスミュート・マッド・トゥ・ロックトランスミュート・メタル・トゥ・ウッドトランスミュート・ロック・トゥ・マッドの効果を再現するために使用することもできる。