この大きなカモメの目は不気味に青く光る。頑丈な身体の大部分は灰色の羽毛で覆われており、長く黒い翼には謎めいたシンボルが描かれている。黄色い嘴は重く鉤状になっており、水かきのある足には鋭い爪がついている。
サイファーガル CR 2 Cyphergull
出典 Pathfinder #133: Secrets of Roderic's Cove 82ページ
XP 600
中立/超小型サイズの
魔獣
イニシアチブ +3;
感覚 アーケイン・サイト、
暗視60フィート;
〈知覚〉+5
防御
AC 15、接触15、立ちすくみ12(+2サイズ、+3【敏】)
HP 19(3d10+3)
頑健 +4、
反応 +6、
意志 +4
ダメージ減少 15/善あるいは刺突;
呪文抵抗 21
攻撃
移動速度 10フィート、飛行50フィート(良好)、水泳10フィート
近接 噛みつき=+3(1d4-1)、鉤爪(×2)=+3(1d3-1)
接敵面 2.5フィート;間合い 0フィート
特殊攻撃 秘術攻撃、生来の盗人
擬似呪文能力 (術者レベル3;精神集中+2)
一般データ
生態
出現環境 温暖な海岸線
編成 単体、ペア、群れ(3~12)、コロニー
宝物 乏しい
特殊能力
秘術攻撃(超常)/Arcane Attacks:サイファーガルの肉体武器は、ダメージに+1のボーナスがあり、ダメージ減少を克服する目的で魔法として扱われる。5ヒット・ダイス毎に、このボーナスは+1ずつ増加する。
サイファーメイジとのシナジー(変則)/Cypher Synergy:サイファーガルの使い魔はの主人がサイファーメイジである場合、その主人が持っていれば以下のcypher loreの発見を得る:analyze scroll、bypass symbol、defensive scrollcaster、glyph finder。Defensive scrollcasterはその巻物喰らいの能力使用して、サイファーガルが発動する呪文に影響を与える。
巻物喰らい(超常)/Devour Scroll:サイファーガルが巻物を食べると(全ラウンド・アクション)、巻物はガルの身体に保存される。その後、まるで巻物がから呪文を発動するサイファーガルのヒット・ダイスの半分に等しいレベルのウィザードであるかのように呪文を発動することができる。サイファーガルが呪文がどのように機能するのかを直感的に理解し、呪文発動に必要な能力値を持っているものとしてみなす。サイファーガルはヒット・ダイスに等しい呪文レベルを最大保存できる。
生来の盗人(変則)/Natural Thief:
〈軽業〉判定でサイファーガルが敵から機会攻撃を誘発せずに間合いのマスを移動することに成功した場合、サイファーガルは同じターンにその敵に対して盗み取りの戦技を行っても機会攻撃を誘発しない。
騒々しく謎めいたサイファーガルはリドルポートの沿岸都市でよく見られる。古代のルーンが刻まれたサイファーゲイトの上を、まるで自分のものであるかのように旋回している事が多い。その外見や行動はありふれた種――カモメ――とよく似ているが、遥かに知能が高く、リドルポートの古代サーシロンの石のアーチとのつながりから、多くの魔法の能力を与えられている。
生態
リドルポートの歴史の中で、Cyphermagesと呼ばれる難解な教団の記録によると、Cyphergateの近くに突然カモメが大量に集まり、羽毛と肉の巨大な螺旋を形成して、巨大な石のアーチに衝突したことが幾度あった。そのたびに数百羽が死んでいくが、生き残った数羽は単なるカモメではない何かに変身する。カモメの身体的特徴を多く残しながらも、一般的なカモメよりも強靭で知的な存在となっている。
2匹のサイファーガルの親は常にサイファーガルの子供を産みますが、適切なサイファーガルの仲間がいない場合にも、普通のカモメとの混血も起こる。 そのような混血のペアの雛はたいていは普通のカモメであるが、交尾するとサイファーガルの群れが生まれることもある。サイファーガルの卵は柔らかな青い輝きを放ち、ルーン文字を連想させるパターンを形成することがある暗い斑点がある。孵化してから3〜4週間後、青い目をした大きな雛が孵化する。最初の4年間は、様々なルーンのパターンが羽毛に現れるが、成鳥に成長するとルーンのパターンは固定化される。サイファーガルは野生化では50年程度の寿命であるが、飼育下では更に長く生きることもある。
飛行性能に優れ、泳ぐこともでき、非常に大胆な行動を取る。その機動性と知性により、サイファーガルは非常に多様な狩猟戦略を採る。広く開けた顎を使用して、蟹、魚、還る、げっ歯類、さらには小さな鳥など、様々な種類の獲物を素早く飲み込むことができる。サイファーガルは、特に餌の探し方になると、独創的なクリーチャーである。例えば、ミミズを餌にして魚を捕まえたり、単純な落とし罠を仕掛けたりする。人型生物から盗みを働くときは、ペアで行動することが多く、一匹が気をそらしている間にもう一匹が獲物を奪う。
生息地と社会
用途の広い家畜であるサイファーガルは陸上、水上、空中問わず借りができる沿岸地域や島を好む。最大のサイファーガルの個体数は、リドルポートとその周辺、特に都市を囲む岩だらけの尾根の斜面、および埠頭地区とWharf DistrictやWindward Districtの屋上に存在している。人間の
居住地近くの
ヴァリシア湾の沿岸沿いにも小規模なサイファーガルこの個体群が存在している。マグにマールでは注意深く観察していると、Irespanの上を旋回している鳥の一部が実際には青い目をしたサイファーガルであることに気がつくかもしれない。サイファーガルは
シェリアックス南西部と
ラハドゥームの北海岸沿いで冬を過ごす。
春の終わりに、サイファーガルは騒々しく、密集したコロニーに集まり、大抵は前年と同じ場所に戻る。繁殖期はその数週間後にヴァリシア湾から暖かい夏の風が入り始める頃に始まる。この鳥は、葉、小枝、その他の植物を材料にして、地面に巣を作る。 サイファーガルは紙や羊皮紙が好きで、巣作りのために巻物や本をわざわざ手に入れるために非常に長い時間を費やすことがある。
サイファーガルのコロニーは厳格なヒエラルキーがあり、低い地位の交尾したペアが巣を作り、上位のサイファーガルの巣の周りに輪を形成し、攻撃から保護する。サイファーガルは生涯にわたって交尾し、巣やコロニーを非常に大切にする; カモメが警告を発しても捕食者が阻止できない場合、鳥たちは協力して侵入者を攻撃し、嫌がらせを行い、大きなクリーチャーに対しては数で対抗する。敵を待ち伏せするためのフェイント攻撃や偽装後退など、驚くほど精巧な防衛戦術を用いる。
繁殖期には、餌探しと巣作りが鳥の最優先事項であるが、生存の危機に瀕していないときは、人間と同じように個性を示す。例えば、退屈しのぎに他人を困らせたり、物を盗んだりするトリックスターやコレクターもおり、ほとんどは、好きな食べ物を探している。驚くほど多くのサイファーガルが、コロニーの中で最も高いランクのガルが、周囲の世界を研究し、簡単な実験を行い、論理と科学的方法の初歩を理解している哲学者である。中には、食べ物などを地面に置いてルーン文字を作り、その上で何時間も動かずにいるという、宗教的儀式に近いことをするサイファーガルもいる。学者たちは、鳥にはサイファーゲイトの秘密を解釈する独自の能力があり、鳥のルーン文字を研究することで古代の知識を明らかにできると推測している。特にサイファーメイジは野生のサイファーガルを研究しているが、グアノが飛び散った岩や屋上に固執して鳥を観察しても、迫観念にとらわれた奇人としての評価は上がらない。
サイファーガルは人型生物似興味があり、どのように話し、何を食べ、どのように生活しているのかをよく観察している。ヴァリシア湾の人々の間で一般的な迷信は、サイファーガルを殺すことは不運をもたらすため、他の鳥を滅ぼすであろう盗難や苛立ちから逃れることができるという。サイファーガルは人型生物が話す言語を学ぶのに十分な知性を持っているが、発話器官がない。鳴き声は普通のカモメの鳴き声に似ているが、彼らの鳴き声のシステムははるかに複雑で、「待ち伏せ」「取引」「未来」「支払い」などの抽象的な概念も鳴き声で伝えることができる。そのため、精巧な防御・攻撃の戦術を考えたり、取引の交渉をしたりすることができる。
《上級使い魔》特技を持ち、中立から1段階以内の7レベル術者は使い魔としてサイファーガルを得ることができる。
最終更新:2021年10月02日 11:45