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チョーキング・シェイド Choking Shade

渦巻く埃や骨の破片でできた曖昧な人型の形状が、威嚇するように空中に漂っている。

チョーキング・シェイド CR 5 Choking Shade

出典 Pathfinder #134: It Came from Hollow Mountain 82ページ
XP 1600
中立にして悪/中型サイズのアンデッド非実体
イニシアチブ +8;感覚暗視60フィート;〈知覚〉+12
防御
AC 18、接触18、立ちすくみ13(+1回避、+3反発、+4【敏】)
HP 52(7d8+21
頑健 +5、反応 +8、意志 +7
防御能力 エネルギー放出に対する抵抗+2、非実体完全耐性 アンデッドの種別特性
攻撃
移動速度 飛行40フィート(良好)
近接 非実体の接触=+9(2d6負のエネルギー、加えて自暴自棄)
特殊攻撃 同族作り、墓埃
一般データ
【筋】ー、【敏】19、【耐】ー、【知】6、【判】15、【魅】17
基本攻撃 +5;CMB +9;CMD 23
特技 《《能力熟練:自暴自棄》》《回避》《イニシアチブ強化》《神速の反応》
技能〈飛行〉+12、〈知覚〉+12、〈隠密〉+14
言語 共通語
生態
出現環境 どこでも
編成 単体、ペア、霊障(3~6)
宝物 乏しい
特殊能力
 同族作り(超常)/Create Spawn:チョーキング・シェイドの墓埃攻撃によって窒息死した人型生物は1d4ラウンドでチョーキング・スピリットとして蘇る。
 自暴自棄(超常)/Desperation:チョーキング・シェイドは窒息死に関する絶望のオーラを放出し、30フィート以内の全てのクリーチャーはこの範囲に留まっている限り、怯え状態となる。シェイドの非実体の接触が命中したクリーチャーもこの効果に対してセーヴを行わなければならない。クリーチャーが影響を受けると、チョーキング・シェイドから30フィート以内にいる限り、怯え状態となる。この[恐怖]効果は他の[恐怖]効果と累積しない。DC 17の意志セーヴに成功すると、効果は無効化される。これは[精神作用、恐怖]効果である。セーヴDCは【魅力】に基づいている。
 墓埃(超常)/Gravedust:標準アクションとして、チョーキング・シェイドは[恐怖]効果の影響下(自暴自棄のオーラによってもたらされる効果など)にある隣接するクリーチャーの肺に入り、墓場の埃をもたらすことができる。犠牲者はDC 16の頑健セーヴに成功するとこの攻撃に抵抗することができ、犠牲者が[恐怖]効果に効果下でなくなるやいなやチョーキング・シェイドは犠牲者の肺から排出される(例えば、犠牲者がチョーキング・シェイドのオーラの範囲から外れる、意志セーヴに成功するなど)。その時点まで、アンデッドが肺を専有している間、犠牲者は呼吸や会話ができなくなる。クリーチャーは標準アクションとして、自分のターンに肺からチョーキング・シェイドを吐き出すことを試みることができるが、そのためにはDC 16の頑健セーヴに成功しなければならない。犠牲者が息を止めていられる時間や、最終的な窒息の結果は、環境の各種ルールを参照せよ。
 風に対する感受性(変則)/Susceptible to Wind:チョーキング・シェイドは強風が与える効果を決定する目的で、超小型の実体のあるクリーチャーとして扱われる。

 窒息しているクリーチャーの絶望感は、必死になって、息を切らして痛む肺を満たそうとする最後の甘い息を吸い込もうとする姿にまさるものはなく、恐ろしい死に方である。窒息死には非常に多くの種類がある:火中での酸欠、生き埋め、磔、病気、溺死、絞殺――数えればきりがない。時には、あまりにも残酷な形で人生が終わってしまうことの恐ろしさが人を包み込み、絶望的な魂がチョーキング・シェイドとして死から蘇ってくることもある。
 チョーキング・シェイドは灰や骨の破片、土や埃が渦巻く群れで人型を模した姿となる。野蛮な知性を持ち、クリーチャーの呼吸に嫉妬し、見ると攻撃する。墓埃に加えて、窒息死した際に伴った圧倒的な恐怖を携えている。このオーラは、近くにいる者に同じ恐怖を感染させる。チョーキング・シェイドは恐怖のオーラの影響を受けた者(あるいは既に恐怖の効果下にあるもの)を利用することができる。犠牲者の肺に入りホコリまみれの遺骸を携えて、同意いない宿主を、彼らが耐えたのと同じ恐ろしい死で脅かす。このアンデッド・クリーチャーの窒息の本質によって殺害された者は、彼らの仲間として黄泉がえり、呼吸する自由がまだ与えられている全ての者達に報復を求める。
 チョーキング・シェイドはある程度の知性があり、生前に知っていた言語を理解しているが、生きている者に対する理不尽なまでの憎悪がコミュニケーションを不可能にしている。この霊はいかなる形態でのコミュニケーションも行わずに、生者の肺に無益な攻撃を加えることさえ厭わない。

生態
 死から蘇ったチョーキング・シェイドは、自分の墓場やその死の場所の近くに留まる傾向がある。この憎しみに満ちた霊は、特に同じ悲劇的な事件で一緒に死んだ場合、危険で略奪的な群れを形成することも珍しくない。溺死して死体が水中に残ったチョーキング・シェイドは、ほとんどの場合、乾いた土地を探すが、その水域に知覚にとどまり、潜在的な犠牲者を探して海岸線沿いに出没する。
 チョーキング・シェイドの脅威は何世代にもわたって鉱夫や建設業者の安全に影響を与えてきた。山労働者が落盤事故で死亡したり、労働者が倒壊した構造物に押しつぶされたりした場合、賢明な都市管理者や監督者は、遺体が確実に発掘され、適切な埋葬がなされるようにクレリックの助けを求める。クレリックは作業現場にアンデッドが蔓延するのを防ぐために、そのような不幸な出来事があった場所で夜を過ごすために配属されることが多い。自暴自棄で憎しみに満ちた攻撃的な魂を休ませることは、まだ息をしているすべての人々のためになる。この目的のための最も一般的な儀式は、祝福されたロウソクを消し、敬意を表して死者が拒否した酸素を供給する炎を消すことで終わる。

チョーキング・シェイドの亜種 Variant Choking Shades
 チョーキング・シェイドのいくつかの亜種は、主に窒息した性質によって異なるが、その死の強さと肺から空気を取り除かれた時の状態によって、更に強く獰猛なシェイドもいる。少なくとも全ての亜種はアドヴァンスドのテンプレートと死の状況によって変更された墓埃の特殊能力を持つ。そのうち4種を以下に記す。

 クラッシュド・シェイド/Crushed Shade:陥没や建造物の崩壊に伴う窒息がこのシェイドを生み出す。クラッシュド・シェイドが宿主の肺から追い出された時、犠牲者は墓埃のDCに対する意志セーヴに成功するか、永続的な閉所恐怖症で呪われなければならない;犠牲者が狭い空間、混雑した会場または逃げようとすることが困難なその他の場所に入ろうとする時、怯え状態となる。犠牲者はこの状態を無効化するためのDC 14の意志セーヴを試みることができるができるが、失敗するとこの状態が維持される。犠牲者が怯え状態恐れ状態恐慌状態で閉所恐怖症の状況に耐え、脅威が去った場合でも(群衆が散ったり逃げたりした、障害物を克服したり回避したりした)、適切なセーヴに成功するまでは継続する。これは[呪い]効果である。

 ドラウンド・シェイド/Drowned Shade:窒息死が水中で起こったこのチョーキング・シェイドは更に恐ろしいものとなる。犠牲者からドラウンド・シェイドが追い出されると、墓の泥が肺の中に残る。ドラウンド・シェイドが肺から出たあと、犠牲者は1d4ラウンドの間吐き気がする状態となる。

 スモーキング・シェイド/Smoking Shade:火災の中での煙の吸入により、このチョーキング・シェイドは死亡した。スモーキング・シェイドが犠牲者の肺を占めた各ラウンドで宿主は1d4ポイントの[火炎]ダメージも受ける。チョーキング・シェイドが追い出されたあと、犠牲者は1ラウンドの間痛みからよろめき状態となる。

 ストラングルド・シェイド/Strangled Shade:ストラングルド・シェイドは殺人者によって絞殺されたものであり、犠牲者の肺に侵入すると、犠牲者の喉に手の形をした痣ができる。ストラングルド・シェイド犠牲者の肺を占めた各ラウンドで宿主は1d4ポイントの殴打ダメージを受け、ストラングルド・シェイドが肺から追い出されたあと1時間が経過するか魔法の治癒を受けるまで(どちらか早い方まで)、話すことができない。
最終更新:2021年12月29日 22:33