ラストウォール

ラストウォール(Lastwall)


ラストウォールは、アヴィスタン亜大陸中央部のエンカーサン湖 Lake Encarthan の北西に位置する、リッチ王を監視するために作られた騎士団国家である。

歴史

3828AR、タルドールの輝ける十字軍 the Shining Crusade は、アヴィスタン中部を5世紀にわたって支配したウースタラヴのリッチ王ター・バフォン Tar-Baphon を封じ込めることに成功した。しかしリッチ王を封印した Gallowspire の街を放置するわけには行かず、タルドールはこの地域に騎士団の恒久的な根拠地を作ることを決定した。
こうしてウースタラヴ南西部の2邦にラストウォールが建てられた。以後700年間、彼らはリッチ王を監視しつつ、ベルクゼンの領土のオークの襲撃と戦い続けている。
4081AR、Even-Tongued Conquest でシェリアックスタルドールを打ち破って独立を達成。ラストウォールを含むアヴィスタンの西半分は自分たちの勢力圏であると宣言したが、ラストウォールは自らの任務を盾にそれを拒否。シェリアックスも最終的に同意し、以後独立国としてやっていくことになった。
4695AR、オークのウォーロード Graukrad の2000以上の軍団に対し、173騎のラストウォール騎士による集団騎乗突撃が行われ、これを壊走させる。
近年は十字軍を目指す騎士の多くはワールドウーンドに行くことが多く、ラストウォールに志願する者は非常に減少してきている。

政治

ラストウォールはThe Watcher-Lord が支配する。年齢よりも戦技と精神が重視して選抜され、現在のThe Watcher-Lord は弱冠22歳(4711年現在)のウルサン2世 Ulthun II であり、ラストウォールの国境を守り抜き、あわよくばさらに拡張しようという野心を抱いている。

地理

ヴィギルVigil:光の聖城 the Holy Citadel of Light として知られるラストウォールの首都。Castle Overwatch の高い尖塔群からは、ベルクゼンの荒野と霧につつまれたウースタラヴの高地を監視できる。良馬の産地として知られ、騎士たちに戦技や魔術を教授する the Crusader War College がある。
エヴァースタンド城 Castle Everstand:ラストウォールとベルクゼンの間にある多くの辺境砦の1つ。かつてオークの侵攻があったとき、デック・オヴ・メニーシングスで作られた。多くの同種の砦と同様にアイオーメディとゴルムの礼拝堂があるが、このような辺境ではゴルムのほうが人気がある。司令官の Thaum Gauntwood は血に飢えた軍勢を押し返すことよりは現状維持に努めるべきだと考えているが、こう考える司令官は彼だけではない。
フィリン城 Castle Firrine:戦闘地域の只中にある1つの町ほどの砦。アイオーメディのクレリックは兵士や軍馬、荷駄の傷を癒し、熟練した職人や技術者はあらゆる種類の装備の修理を行い、ゴルムの戦僧は十字軍騎士の士気を高めるが、最近現れたハーフオークの軍団の中に多数のゴルム戦僧が含まれていることに大いに驚いている。
ドートート牧場:ラストウォール東部にある6000エーカの大牧場。毎年2000頭以上のさまざまな品種の馬を産する。近年マイト(蟲のシラミとフェイの双方)の害に悩まされている。
ハレイン町 Hallein Town:岩塩で知られる比較的小さな町。取れた塩は川沿いの道をラバで運ばれるが、そのルートは特に冬季には危険なドワーフのゴースト Kaltia が現れる。彼女はかつてオークたちと講和を結ぼうとして同胞に殺されたと言う。騎士たちはゴーストを何度も倒しているが、その度に彼女は戻ってくる。
ハンマーロック Hammer Rock:ウースタラヴ国境近くのドワーフ遺跡の上に建てられた砦。地下にまだ発見されていないドワーフの坑道があり、時折大きな地割れ音がする。
三本松の渡し Three Pines Ford:ニアマサスとの国境である the Tourondel River のほとりにある町。その名の由来となったドライアドの3姉妹が住むと言われるが、この100年間その姿を見た者はいない。モルスーンのお尋ね者となったパルチザンの英雄がよく潜伏している。
ヴェルミス Vellumis:エンカーサン湖に面する、白い壁と装飾された庇、アーチ状の窓を持つ古シェリアックス様式の建物が立ち並ぶ港町。ラストウォールに入ろうとする新兵と物資の玄関口であり、他国の使節が訪れ外交交渉を行う。
ロスラーズ・コファー Roslar's Coffer:数年前オークの襲撃者によって住人が追い払われた村。現在は村のサーレンレイ神殿跡に red reaver と呼ばれる奇妙なクリーチャーが住み着き、村人もオークも近づくことができない。ヴィギルの司令官たちはオークがこのモンスターを味方につける方法を知る前に倒すべきだと言う考えに傾きつつある。
北ファング森 Northern Fangwood:ニアマサスとラストウォールにまたがるファング森の北部。濃い下生えと危険な野生動物のため、ラストウォールの人間は近づくのを避ける。中にはいくつかのオーク部族と、強大なグリーン・ドラゴン Zedoran が生息する。多くのドラゴンスレイヤー志望者がその巣を求めて森に入っているが、その場所を見つけて生きて帰って来た者はいない。その報復か、数十年に1度Zedoranは森から現れ、ラストウォール、ニアマサス、ウースタラヴの居住地を襲うことがある。
ヴァイシャウ遺跡 Vaishau Ruin:ヴィギルとギャロウスパイアの間にある、かつてター・バフォン軍の砦であった遺跡。未だ定命の存在だったアイオーメディ将軍の軍勢によって陥落した。現在でもリッチ王の力が残存しているのか、奇妙なクリーチャーやアンデッドが集まり、数ヶ月に1回騎士たちによって駆逐されている。

参考文献

[1] Erik Mona et al. (2008). Campaign Setting, p. 90. Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-112-1
[2] James Jacobs et al. (2011). The Inner Sea World Guide, p. 98. Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-169-2
カテゴリー:内海地域
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