どんな願いでも叶えてやろう(テンプレ)

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どんな願いでも叶えてやろう(テンプレ) - (2022/11/29 (火) 10:46:53) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2018/07/23 Mon 15:49:31
更新日:2024/04/14 Sun 13:46:58
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さあ、願いをいえ

どんな願いでもひとつだけかなえてやろう


「どんな願いでもかなえてやろう」とは、昔から見られる創作のテンプレ形式の一つ。


概要

とにかく古今東西この手のお話は後を絶たない。
それだけ「願いを叶える」ことへの人間の欲求は強い、ということだろう。
ただし、「何でもかんでも好きなだけ」ということはなく、何かしらの制約がありそれがお話造りの肝となることも多い。
特に「3つまで」というのはよくあるパターン。

この系統の物語では、単に「願いが叶って幸せに」というばかりではなく、その力に振り回されて登場人物が不幸になるケースも少なくない。
「一足飛びに願いを叶えようとするなど、人には過ぎたる力」とも言えるかもしれない。

神様や超常的な力を持った幻想生物などが叶えてくれるパターンが多いが、作品によってはそういう力を持ったアイテムが出てくることもある。


代表的な願い

心理テストや雑談の話題としても頻繁に持ち上がるネタであり、「もしランプの魔神が現れたら何を叶えてもらう?」と聞かれることも多い。

  • 叶えられる願いの数を増やしてもらう
4つにしてくれ
願いだよ願い…3つの願いを4つにしてくれというのが願いだ

一番お得、かつ 一番夢のない願い
「なんでも叶えてくれるなら、これでいいだろう?」という変に知識を得た生意気なガキが偉そうに言いがち。
大抵はこんなものを許すと物語が成り立たなくなるので、「その願いは不可能」か意図的に無視されることが多い。

例を挙げると事前に「願いを百叶えては駄目ですよ」と念を押されたり、
次の願いを強制的に「願いをかなえてもらう権利の放棄」にされたり、願いが一つしかない状況だと「「お前の」願いはかなえた。さらばだ。」でバイバイされる等。
「ランプの魔神を増やしてもらう」「なんでもできる魔法使いにしてもらう」などの願いも同様である。

一応、中には実際に叶えてもらえる例もあるにはあるが、その場合でもついうっかり最後の願いで増やすのを忘れて、
とっさに最後の願いを使ってしまうなどの結果になることも多い。


きさまがいいだしたのだ!約束は守ってもらうぞ!!


ちなみに上記の台詞は相手が願いを叶えられないのが分かった上で「お前が言い出したんだから叶えろ」と恐喝し、しかも1つ目からカウントし直した上で力づくで合計5つの願いを叶えてもらった*1
これだけ言うと酷い話だが、そんな目にあっても文句が言えない事をしたのはカメオの方である

なお、極々稀に、本当に「どんな願いでも無制限にいくらでも好きなだけ叶えてくれる」こともなくはないが、その場合最後に待つのは大抵の場合、「どんなものも一切の苦労なく手に入ってしまうことによる、無感動の極地」「友人や恋人どころか敵やライバルすら自由に作れてしまうことによりむしろ同格の者が誰もいない無限の孤独」などの「全能の神の座についてしまったことによる不幸」であるパターンの方が多い。
最後に願われるのは結局「自分自身の死」となってしまうことも。

  • 不老不死
不老不死にしろ――――っ!!!!!

人類普遍の夢。
不死になったとしても孤独になるだけ」として「永遠の若さ」や「健康長寿」などの分相応なものにすることもある。
過労死コースまっしぐらの社畜皇帝が求めたもの。


  • お金持ちになる・社会的地位を得る
マンガ家にしてみろッ!子どものころからなりたかったんだッ!
ディズニーより売れっ子のやつがいいッ!みじめなヤツはヤだぞッ
「ポルナレフランド」をおっ立てるんだ

夢はないがまあまあ現実的な願い。溢れるほどの金銀財宝や、上のように高収入な職業・身分を要求したり。ドラゴンボールではその昔誰かが「王様になりたい」という願いを叶えたそうだ(あの犬王様か?)。
但し願い方を間違えると徒労に終わる事となる。例えば…
  • 「ほしいものはかねだ、かねだよ、かね。」→鐘や岡根婆さんが降ってくる。
  • 「○億円よこせ」→1円玉でお支払い
  • 「おさつをよこせ」→サツマイモ(オサツ)や警察(サツ)が降ってくる。
  • 「紙幣がほしい」→ジンバブエドルなどの価値が低い、あるいは子供銀行券のような玩具が降ってくる。
  • 「(実物を取り出して)これと同じものを大量によこせ」→通し番号までそっくりコピー
  • 「銀座にワシの土地を100坪よこせ*2」→『鷲の土地』が突如出現、持ち主不明で国のものとなる。
  • 「金目の物をくれ」→kg単位のダイヤなど、換金不可能なものを渡される
  • 「世界一の金持ちにしてほしい」→願った人間より少しでも資産を持っている人間が皆殺しになる

また、えらく現実的な理由で断られることもある。
  • 「大金が欲しい」→「いきなり大金を発生させても経済が混乱する。犯罪にならない程度で出せるのは7万円が限界。」
  • 「出世したい」→「あなたが課長以上になったら会社が潰れます」(いずれも課長バカ一代より)
  • どんな願いでも叶える魔神を召喚し、「現代日本で使える現金」を願う→召喚者である本人の魔力が足りていなかったため、500円玉1枚出して力尽きしばらく魔神は行動不能に(妖怪アパートの幽雅な日常)

その為に頭の回る人だと「日本円だと価値が変動するし、万が一のことがあると……」と考え「宝石」や「金塊」で願う人もいる*3ますます夢がない
上記の問題の他にも財産を持っていると納税の問題*4や周辺の知人がタカってくる可能性もあるので実際は旨味の少ない願いではある。


  • 恋愛関係
やっぱりガールフレンドがいいなァーーーーッ!!
富や名声より愛だぜッ!(力説)
すげーカワイくってこう小指と小指が赤い糸で結ばれてるって感じでフィーリングぴったしの女の子に出会いたいな
今すぐやれるもんならやってみろッチクショーーッ!


「好みの異性と出会いたい」「意中のあの人を独り占めしたい」「ハーレムを作りたい」「素敵な恋人が欲しい」…ある意味人間の素直な欲望の極致と言える願い。

だいたい「そういう事は自分自身の力で叶えよう」というオチが付く。ちなみに最後の願いは「ラブラブ」と「ブラブラ」を言い間違えた為、大量のブラジャーが出てきた。「はっ!言い間違えてよかったのだ!」

あるいは、付き合ってから相性がよくなかったり問題点が発覚する場合もある。
この場合、願ったのに別れるもしくは別れたくても別れられないという事態に陥る。

「高嶺の花のあの人に釣り合う自分になりたい」…というのもありがち。これも肝心な所は自分自身で彼女のハートを掴むべし、となることが多い。

また、この願いと「叶えられる願いの数を増やしてもらう」の組み合わさった亜種として、
願いを叶えてくれる存在が美女だった場合に「お前が俺に惚れ込んで全てを捧げる様になる」「お前が俺の彼女となる」
という様な願いを要求するケース(主に薄い本的な方面で)もあったりする。

また、夢の無い話だが特定の相手に興味が無く酒池肉林目的ならぶっちゃけ金があれば何とかなるので後回しにされがちな願い。



「先立って逝った大切な人にもう一度会いたい」。この望みもまた人間のサガ。
殺害されてしまった親友や恋人などを蘇らせることが最終目的になる作品は多い。ぶっちゃけドラゴンボールなんかこれ目的のアイテムと化している。
無条件に蘇生という事はまずなく、大体「寿命で死んだ者は蘇生できない」など制限が課せられる。
ただし叶える側に裏がある場合、歪な形での蘇生になってしまうケースも……。

「死者蘇生」だと面倒ごとが起こりそうなので、「期限付きで魂だけ呼び寄せる」という形で願いを叶える者も多い。

  • 目先の命
今まさに生命の危機に瀕している時に使う願い。いくら願いを叶えるチャンスがあっても、願いを叶える前に死んでしまっては元も子もない
映画とかではありがち。
死にかけてる相手に契約を持ちかけた外道営業マン魔法の使者キュゥべえもいる。

  • 回復

上の亜種。不治の病や欠損した手足の治療など。
『ドラゴンボール』では三つの願いが一つ余った際に、満身創痍の人物を完全回復させたりしていた(敵の撃破は強すぎるため不可能)。

  • 病気の治癒
割とよく叶えられる願い。別に不治の病でなくても、ただの風邪とかでも治してもらえる事が多い。
ギャグ漫画で主人公が欲得ずくの願いを叶えようとした所、小さい子どもが病気に苦しんでおり願いを使ってしまい、「あ〜あ。ま、いっか…。」となるパターンが多い。

  • 体質・コンプレックスの解消


「身長を5センチ伸ばしたい」「女の前でもあがらないようにしてもらおう」「イケメンになれば人生バラ色」「アタシやっぱり小さいかなあ…?」
…誰しもコンプレックスというものがあるだろう。それを願いの力で解消する事はある人にとっては天下を取るより価値がある事なのだ。
しかし本人にとっては深刻な悩みでも割と他人にとってはどうでもいい願いなので叶えてもらえない、結局叶わない願いの代表格
ただし、「オレの身長150メートル!!!」みたいな極端なものなら意外と叶ってしまう事も多い。
また、歪な形(物理)で叶えられることも。上記の作品(のおまけ4コマ)では最終的に頭だけ歪に長く伸ばされた。

  • 強大な力
俺は、俺は欲しかった…!
欲しかったはずなのに諦めて蓋して、目の前の事だけを…
どんなに遠くても届く俺の腕!力!もっと、もっと……!

せせせ世界で一番、ややや野球の上手い四十歳になって阪神タイガースで活躍してみたいです


善でも悪でも、事を成すならば「力」が無ければ成すべき事も成せない。だからこそその力が欲しいと願う。
求める方が主人公サイドならば「みんなを守れるだけの力」、悪役サイドならば「全てを破壊し、ねじ伏せる力」…とかなり両極端になりがち。
その願いをきっかけに後述の「世界征服・破滅・リセット」に発展する場合も。
また、自身を魔神、魔法使い、超能力者などにしてもらうことで、前述の「願いを増やす」に近い効果を得ることもある。「お金を出す魔法!蘇生魔法!魅了魔法!痩せる魔法!」



夢はあるが、壮大すぎる願い事。
結局「世界征服して何をやりたいのか?」が決まっていないとあまり意味はなさそうである。
また、権力の維持のビジョンが見えていないと征服→即反乱で結局三日天下で終わる。
そもそも上記の台詞は、世界征服というより、荒廃した世界で悪役を演じているだけである。


  • 世界の破滅
だから…わしは滅ぼすのだよ。わしを否定しようとする全てを!そして…世界の全てを木星と同じにしてやるのだよ!
真の人類の未来?地球不要論!?そんなものは言葉の飾りだっ!わしが真に願ってやまぬものは唯ひとつ!
紅蓮の炎に焼かれて消える地球そのものだーっ!

目的は果たせたし、こうして合流もできたんだしさ。

ある意味世界征服とは正反対。
こちらは欲望というより「俺を拒絶するこんな世界などもういるもんか!」という虐げられた者の悲痛な叫び。
叶えられる際には願いの本気度や「破滅」の解釈差による悲劇が起きやすい。
あるいは破滅願望のある悪役が抱きがち…というか、この場合は叶えてもらう願いというより力づくで無理矢理叶えようとするパターンが多いか。


  • 世界のリセット

世界の破滅とはまた別のベクトルを持つ願い。
現在の世界が滅ぶのは破滅と同じだが、そこから新しい世界を作るという目的がある点で異なる。
また、「人生をやり直したい」という自分自身の世界のリセットを望むのもこれに当たるか。
何らかの異常事態で世界が破滅しかけた上でのリセットの場合、ただリセットしても同じ破滅が再発生してしまう、というケースも。


  • 世界平和

人類共通の夢の一つ。
どんな願いでも叶えられる権利を、私利私欲ではなく皆のために使おうというのは実に素晴らしいことである。
……が、実はストーリー中のラスボスや黒幕に当たる人たちがこの願いの成就を目的として動いていることもしばしば。
ラスボスタイプの人たちがこの願いを叶える場合、世界平和実現の過程で前述の「世界の破滅」や「世界のリセット」が発生する、
あるいは「一応世界は平和になるが、とんでもないディストピア社会になる」などの問題が発生することが多く、
主人公側の人間による阻止の対象になることが多い。


  • 敵を倒す

自分の手には負えない強敵を、代わりにやっつけてもらうというもの。
展開としてはカタルシスもクソも無くなるので、たいていは力不足ということで叶えてもらえないことが多い。(逆に上記の台詞は明らかなオーバーキルだが
ちなみに、ソ連人のジョーク「アネクドート」にもこのネタがあるのだが……。

神「さあ願いを言え、どんな願いでも一つずつ叶えてやろう」
アイゼンハワー「ソ連を消してくれ!」神「たやすいことだ」→ソ連消滅
フルシチョフ「アメリカを消してくれ!」神「たやすいことだ」→アメリカ消滅
毛沢東「お茶を一杯おくれ。私の願いはもう叶ったから」


  • システムの破壊
「最後の願いは、ランプの魔人、君を自由にすることだ。」





願いを叶えるというシステム自体を願いの力で消してしまう。
下記の「断る」のようにシステムが不要と判断して願うこともあるが、
「"願いを叶える存在"がそのシステムに不本意に縛られており、そこから救うために願う」という動機であることも。
それで全て丸く収まる場合もあるが、解き放ってはいけない邪悪な存在である場合も少なくない。
さらにはこのような願いをするように誘導・強制してくることもあるので油断は禁物。

  • 時間遡行
あなたを、絶望の運命から救い出す道を

過ぎてしまった時間を巻き戻して過去へ戻る。
「致命的な選択ミスをしてしまった」という設定を持つキャラクターが、過去へと戻って総てをやり直すために願う。
要するに現実世界で都合の良い結果が出るまでリセマラができるというとんでもないインチキをやろうというものであり、コレができたとしたらそれこそどんな事象も思いのままにできてしまうわけで、問答無用で最強である。
その分仕様上の欠陥を見落としていたために自ら泥沼にハマって自滅してしまう末路をたどるケースも多いのだが。

  • 未知の物事を知る
オインゴとボインゴの仲よし兄弟は4時間あとのバスにのったので

通常ならば知りえないような情報を得る。
例えば未来に起こる事象を教えてもらうとか、あるいは通常の人間では一生かかっても身につけられないほどの膨大な知識など。

  • つまらない願い



もはや説明不要。
ヘタにこれをやると、単行本最終巻のあらすじまで毎巻一々「つまらない願いをかなえた」と書かれる事もあるので要注意*5
また、メインキャラがそれぞれの願いを叶えようと取っ組み合いの最中にモブキャラがこういった願いをするケースもある。
しんのすけ「サインが欲しい」 モブ農民「トラクターが欲しいだ」

  • おろかな願い
よく考えないでおろかな願いを叶えてしまうと不幸になったり破滅することになる。

例えば、かいけつゾロリシリーズの海賊、タイガーは「ゾロリの船より大きい大砲を出せ!」と魔法の杖に願ってしまい、その大砲の重さで自分の船を沈めてしまった。

  • 食事

一番無難で血肉にもなる。
好物を浴びるほど食べたい食いしん坊キャラが頼んで仲間に怒られるのがお約束。
だが時には他人に振る舞おうという大盤振る舞いがあることも。
「みんなにおはぎ1000個食わせるんじゃ~い!!」

  • 番外編:断る



「夢や理想は自分で掴まなきゃ意味がないんだ!!」と主人公が自主自立精神を見せて断る場合もあれば、
「いらん。欲しいものは自分で手に入れる。」と敵役が自分の実力や美学を誇示する意味で断る場合…などなど。機会を得ても断ってしまうもの。
どうしても権利の放棄ができない場合「じゃあ、ジュース奢ってよ」くらいの無害で小さな願いで終わらせたり、
場合によっては「こんなもんのために戦う奴がいるなんてなぁ… こんなもん、いらんぜよ!と、願いを叶えるアイテムを壊すなんてパターンもある。
その人間のメンタリティが願いを叶えるにあたって必要な前後の犠牲の大きさに耐えられなかったケースも見られる。

  • 番外編:願いの権利を他者に譲る
願いの権利は主人公などにあるが、困窮している、かつ多くの人々を救わなくてはならない仲間、あるいは赤の他人に譲る、というのもよくある。
良い話でまとめる時に使われやすい手段。

  • 第三者の願いを代わりに叶える


上記の派生版。こちらは「最初に目覚めさせた人、もしくは現在の持ち主以外の願いは叶えません」というシステム持ちの時にありがち。
ちなみに上記の「大亀持ち」はもともと「大金持ち」を聞き間違えた結果である。

  • 願いをなかったことにする

僕、ガンマジンの事が大好きだよ。
だけど、悪い事と良い事の分からないガンマジンなんて、大嫌いだ!
お願い、目を覚まして!!

これもある意味定番中の定番。システムの破壊と近しいがこちらは願いを取り消すことに主眼を置いている。
一見無駄に願いを消費してるように思えるが、願い事のせいで逆に不幸やトラブルが発生した時に願われやすい。
昔話やギャグ作品などでは自力以外で願いを叶えてもロクな事にならないという教訓めいた要素が入ったりすることが多い。
逆にシリアスな作品だと、自分の願いを消すパターンでは絶望的な出来事をまるで悪夢だったかのように消し去る為として、
または他人の願いをけすパターンでは敵が願った上記の強大な力や不老不死を打ち消す対抗策として機能するなど
作品や状況によって非常にさまざまな側面や重要性を持つ。場合によってはラスボスを殺す決め手になる事も。
だが全てに共通するのはこの願い自体が、他の願いに対する絶対的なカウンターとして機能すると言う点だろう。
これに対抗するにはピッコロ大魔王の様に願いを叶えた後に願いをかなえるシステムを破壊するこの願いを消されないようにしてくれと願うしか方法がない。
しかし前者ですら極めて数が少ない上に復活させられることも多く、後者に至っては流石に勿体ないのかほとんど願われる事はない。
また根本的に願い自体をさせないように妨害するという手もあるが、この方法を選んだものはほぼ間違いなく失敗するフラグなのでおススメは出来ない。


  • 願いはかなえるが、内容を捻じ曲げたり不幸にさせる

これもある意味定番中の定番。
確かにお願いは聞くが、聞く側が勝手な解釈をしたり、杓子定規に解釈したり、または意地悪してわざと相手の意図を特に悪い方へねじまげることで実は願いはかなえておらず、結果不幸にさせるというもの。
例えば「生き返らせてほしい」という願いの場合、確かに生き返りはしたものの生前の姿や記憶は戻らないいわゆるゾンビ化に等しい状態だったり
「お金持ちにしてほしい」という願いだと確かに本人にはお金などの資産を与えるが、実は他人の資産を勝手に奪い取ったものだった、や
「嫌な奴を消してほしい」という願いだと、願った本人としては単に自分の居ないところに行ってほしい位のつもりが極端に走り殺害や存在そのものを消滅させてしまうなど。

応用例として、願いに大きな代償*6が必要なことを言わずに願いを叶えさせるも
代償の支払いに気づくことで願った本人が意図しない状態になったことを問い詰めるというパターンもある。
これのよくある返しとしては「聞けばちゃんと答えたんだけど、お前は聞かなかったから言わなかった(だから、聞かなかったお前が悪い)」というものが多い。
当然ながら詭弁なのでこのような論法を使うキャラは悪役として扱われがちである。


△代表的な制約

あまりにも大きな力ゆえに、願いを叶える力には大なり小なり何らかの制約をかけられることが多い

・願い事の数

願い終わるともはや効果がなくなる、もしくは願いを叶えるものがどこかへ行ってしまうのが代表的。

・能力的な限度

願いを叶えてくれるものの能力を超えたことは不可能というもの
-例
指輪の魔人に、力の勝るランプの魔人がやったことを元に戻させることはできない

・願い事の内容

あまりに罰当たりなことや、願いを叶える者の管轄外の問題には手が出せないというもの。
-例
ランプの魔神に魔神の主であるロック鳥の卵を持って来いと言うと 燃やされる
(劇中ではアラジンを唆した刺客をアラジン自身が殺すことでなんとか許してもらった)

・対価

願いを叶える代わりに支払いを必要とするもの。
-例
冥府の神に「強い武具をくれ」と願うと対価として 仲間の命を要求される
(要求を呑み、指定された仲間を差し出すとその仲間はロストし、当然二度と戻ってこない)

・そもそもそんな手段が最初から存在しない。

欲深い人間を集めたり、戦わせて一番強いやつを手に入れる算段だったりする手段として宣伝される。
-例
全てが終わった際に黒幕が現れその事を宣言するのだが、主人公たちにぶちのめされて終了する。
しかし律儀な奴だったり改心したりした場合は「出来得る限り」願いを叶えてくれる場合もある。



どんな願いでも叶えてくれる能力が登場する代表的な作品

流れ星に祈ると願いが叶う」のようなおまじない染みたものや「何でもする」と言った結果多くの犠牲者を出してしまった青年は抜き、
作中でハッキリと「どんな願いでも叶える力を持つ」と明言されているもののみを挙げる。

童話、神話、伝承

・アラジンと魔法のランプ

この手のお話では一番有名。
「ランプ=願いを叶えてくれる」という典型として広く知れ渡っている。
なお、 実は原典では叶えられる願いの数に制限はない

・一寸法師

どんな願いでも叶うアイテム「打ち出の小槌」が登場。
一寸法師は鬼を退治してこれをゲットした。なんで鬼は一寸法師を倒すのに使わなかったんだ
なお、身長を伸ばした後にこのアイテムがどうなったのかは不明。
なお、「鬼灯の冷徹」では地獄で獄卒として働いている一寸法師が登場するが、名前を呼ばれる度に「自分は元々小さかったんだ」と思ってしまいむしろコンプレックスを抱いてしまっている。なんと身勝手な
ちなみに打ち出の小槌のようなマジックアイテム(何故か背景にあったのは青狸の道具ばかり)は人間界に悪影響を及ぼすということもあり地獄が回収したのだが、この小槌は閻魔大王が尻の下に敷いて砕いてしまった。

・ファウスト

悪魔と契約したとされるドイツの伝説上の人物。
16世紀以降さまざまな作者がファウスト伝説を題材とした演劇や小説を書き、「魂と引き換えに願いを叶える悪魔」のイメージの定着に一役買った。もっとも有名なのは19世紀のゲーテの同名小説である。
契約期間内は悪魔がつきっきりでサポートしてくれるのでなんでもやり放題というパターンが多い。初期の大衆向け演劇の中には「教皇庁に爆竹放り込んで法皇にパンチをお見舞いしたい」とかいうしょーもない願いを実行したファウストもいた。

・ミダス(マイダス)の手

ギリシャ神話の一つ。
ミダスの王は自身の手が触れたものを黄金に変える力を得て、その財で数多の願いを叶えた。
しかし自身を破滅する願いと知るに時間はかからなかった。肉も水も全て黄金に変わり飢えに苦しんだ挙句、娘すら物言わぬ黄金像に成り果てたからだ。

ちなみに「王様の耳はロバの耳」もこちらが語源である。懲りない強欲でまた別の呪いを受けたバージョンと、自らの強欲さを嘆いたミダスの王が各地を旅しのちに名君となったバージョンもある。

・太極図

中国古典の「西遊記」や「封神演義」における最高位の仙人、太上老君の保有する究極の宝貝(仙人の作るマジックアイテム)。
見かけは一巻の巻物だが、それを開くと「世界の法則を自在に作り替え、望むがままの結果を作り上げる」ことができる。
一般の「太極図」とは、白と黒の勾玉が絡み合ったようなあの図象だが、あれは「世界や万物が、無(一)の状態から、幾重もの変化を繰り返して形作られていく、生成過程を象った図式」であり、早い話が「世界の法則の解説図」である。
そして宝貝の太極図とは、「世界がどういう仕組みで動いているのかを理解し、その世界の仕組みを組み替えてコントロールする」というものなのだ。
因果律操作」の上位と思えば大体あってる。これを用いれば、どんな願いであろうと叶える(作る)ことは簡単。
ただし、いずれの作品でもこれが貸してもらえることは非常に稀。モノがモノなので複製した者もいない。
使うにしても、太上老君の意向もあるのか、道士の救出や処刑などの限定的な用途にしか使われない。

猿の手

願いを叶える夢のアイテムを 恐怖の象徴 として使用した印象的な作品。
猿の手と呼ばれる呪具は、願ったことを何でも叶えてくれるが、 それは必ず使用者の意に反した形で叶い ……。

・三つの願い(おろかな願い)

ペロー童話の一つ。
神への訴え、もしくは森の精の木を伐らないことへの交換条件として
三つの願いを叶えてもらえることになったが、
衝動的に口走った「ソーセージが食べたい」からとんでもないことに……

・漁師とおかみさん

グリム童話の一つ。
漁師が釣り上げたヒラメは魔法でヒラメに変えられた王子だと名乗り、
助けてくれたらどんな願い事でも叶えるというが、
それを聞いたおかみさんはどんどん大それた願いを言い出し……

・瓶の悪魔

スティーブンソンの「南海千夜一夜物語」という本に収録された短編に登場する願いを叶えてくれる悪魔。
永遠の命以外ならどんな願いでも無限に叶えてくれるが、死ぬまで持ち続けていると 問答無用で地獄に引きずり込まれて永遠の責め苦を受ける
しかも捨てることは絶対に出来ない。これを手放すためには上記のメリット・デメリットを全て説明した上で「自分が購入したよりも安い金額で」売らなければならない。

……お気づきになられただろうか?
この取引、論理的に思考する限り絶対に成り立たない のである。
なぜなら、瓶を1セントで購入した誰かはそれ以上絶対に誰にも売れないので、1セントで瓶を買う人は誰もいない→つまり、2セントの瓶を引き取ると誰も買ってくれないので2セントの瓶も売れない……を繰り返すと、最初の取引の段階で成立しないことがわかる。
物語内に登場する主人公は50ドルでこの瓶を買ったが、このことがわかっていれば買うことはなかったであろう……。

「どんな願いでも叶えられるんだから、ジンバブエドルのようなより価値の低いお金を作り出したらいいんじゃね?」と思う人もいるかもしれないが、その場合本人が助かっても世界経済が死ぬ。そもそも作中の描写からすると、あくまで「個人的な願い」「現実的に叶えられる願い」しか叶わないようである(財産を願うとわざわざ親戚を殺すことで遺産相続を発生させている)。

ちなみに「取引は硬貨で行うこと」というルールがしっかり付いているため、やたら価値の低い仮想通貨を作って無限に取引、という抜け道は封じられている。1891年の作品なのにまさかそこまで考えてルールが作られていたのか?

・砂の妖精

イーディス・ネズビットの小説に登場する妖精。
子供達が砂利堀り場で発見したサミアッドという妖精で、一日一回だけ体を膨らませてから萎ませることでどんな願いでも叶えてくれる。
ただし、願ったものは日没と同時に砂になってしまう(物質的でないものは単に効果がなくなるだけ)。かなり長命な生物で、かつては古代人の食事のためにメガテリウムを出したりしていた。現在発見されるメガテリウムの化石は食べ残しが砂になったものらしい。
実はサミアッドにとってこの願いを叶える行為は体が歪む苦痛と破裂死の恐怖を伴うものであり、一日一回の制限はこれが理由。

人形神(ひんながみ)

富山県の礪波地方に伝わる民間伝承に登場する呪物及び怪異。一種の黒魔術的な儀式を経て作り出されるマジックアイテムである。また後述する性質から一種の人造生命体、ホムンクルスのような性質も持っている。
作成に使用するのは土人形。手順については諸説あるが、一説には7つの墓場の土を集めて人形を作り、人間の血を混ぜ込んだ上で四つ辻で千人に踏ませることによって誕生すると言われる。
コレ自体が魂を持った式神のようなものであり、願えばいかなる望みでも叶い、祀った一族は絶大な繁栄を得る。
が、一度作ったが最後人形神に宿った悪霊はその家に取り憑き続け、一族の者が死ぬと凄まじい執念で地獄へと引きずり込んでゆくとされる。

・崇徳上皇と土御門上皇

後鳥羽上皇が起こした承久の乱(西暦1221年)に息子の土御門上皇は協力しなかったのだが、戦後処理で「父と弟を止められなかった自分にも責任がある」と土佐の国での自主謹慎を申し出た。
その際、讃岐の崇徳上皇(保元の乱で讃岐に流刑にされた後鳥羽上皇の大伯父で当時は皇室を呪う怨霊神扱いされていた)の廟所に参拝して慰霊の為に琵琶を演奏したのだが、夢枕に崇徳上皇の霊が現れ、「慰霊の御礼に願いを叶えてやろう」と提案。
土御門上皇は「都に残してきた幼い子供達をお守りください」と即答。
その後、都で皇位を継いでいた四条天皇が側近に悪戯しようとして撒いた滑石で自分が滑って自爆死してしまい、土御門上皇の息子の御嵯峨天皇が即位するという珍事が発生。
この後嵯峨天皇が現在の皇室の直系の祖先になるのだが、かつての崇徳上皇の父鳥羽上皇と同様に次男を偏愛して跡取りの長男を冷遇した事から南北朝の大戦乱の火種を撒いてしまった。


アニメ、マンガなど

ドラゴンボール

7つ集めるとどんな願いでも叶うアイテム「ドラゴンボール」が物語のメイン……だったのは冒頭だけ。
*7
死者蘇生などの超常現象は起こせても、パワーそのものは神様に準拠するため、露骨な能力不足に陥ったのも痛い。
しかしそれでもフリーザ戦最終盤では、地球とナメック星二つの神龍を縦横に駆使して脱出に成功し、ブウ戦でも最後の決め手にポルンガが活躍するなど、物語の要所要所で強い印象を残している。
当初願いは地球のものが1個、ナメック星のものが3個だったが、後に地球のものも3個になった。

『ドラゴンボールGT』ではドラゴンボールに蓄積されたマイナスエネルギーによって邪悪龍が現れた他、『ドラゴンボール超』では第6宇宙と第7宇宙に散らばる「(スーパー)ドラゴンボール」を7つ揃えることで出現する超神龍(スーパーシェンロン)が登場。
超神龍が叶えてくれる願いは1つだけで叶える願いは「神の言語」で言わなければならないが、叶えられる願いに際限が無いという絶対的な力を持つ。

「さあ願いを言え どんな願いも話だけなら聞いてやろう」とか「どんな話も聞き流してやろう」とかのコラ画像もある。
あと地球の神龍は初期は「かなえられん願いはない」とか言ってたのにこっそり「どんな願いでも可能な限りかなえてやろう」と予防線を張るようになった。

魔法少女まどか☆マギカ

営業マン魔法の使者キュゥべえは対象の人間を魔女と戦う運命を課せられた魔法少女に変えることを条件に、どんな願いも1つだけ叶える権利を与える。
…といっても、かなえられる願いには少女自身の素質に応じた限界がある。
一応、素質の範囲内なら本当にどんな願いでも、それこそキュゥべぇにとって都合の悪い願いでも叶えてくれ、願いの内容を曲解することもない。言外の願いを考慮することもしないため、「家族と交通事故に遭い死にたくないと願う→願った少女『だけ』助かる」という例もあるが。

ただし歪んだ形で世界の理を無理やり変えることになるためその反動はどこかしらに現れてしまう。
また序盤から指摘されるように、魔法少女の使命自体が生易しい感情で決められるべき話ではない、死と隣合わせの過酷なものである。

主人公鹿目まどかはこのシステムを契約しないでも少しずつ知っていくこととなり、その上で何を願うのかが物語の重大なポイントとなる。

ハピネスチャージプリキュア!

本作のプリキュアは要点だけ記すと神様の罪によって発生した戦争の兵隊のような存在だが、流石にそれではあんまりだと思われた……かどうかは別にして、神様たるブルーからご褒美システムが設けられている。

それは幻影帝国が操る怪物のサイアークを浄化し人々の平和を取り戻した際手に入るプリカードを専用のファイルに保存し、ファイルがいっぱいになったら何でも好きな願いを叶える『大いなる願い』というもの。
愛乃めぐみ/キュアラブリーをはじめとするプリキュアたちはその願いを叶える日を夢見て日々戦っている。
なお劇中では物語中盤を境になぜか触れられなくなりそのままストーリーが終了した。これはプリキュアシリーズだとお約束ともいえるシナリオ変更の影響があるとか。

ちなみにプリキュア同士でプリカードを譲渡することも可能なので一歩間違えたら互いに強奪する可能性も全く無いとは言い切れない(まあ資格剥奪されるだろうが……)
というかサイアークによる襲撃を前提とするため、場合によっては幻影帝国の壊滅を望まないプリキュアの出現も充分あり得る。

ドラえもん

使い方によってはそれこそノーリスクかつ無制限に「どんな願いでも叶えられる」ひみつ道具は多数あるが、明確にそのように示されているのは以下の道具。はっきり言ってどれもこれも欠陥品であり、まともに願いを叶えられた試しがない。

1.ねがい星…どんな願いでも叶えてくれるが、よく勘違いをする(同音異義語や似ている言葉を取り違える)ため思った通りの結果が得られることは少ない微妙なひみつ道具。「タイヤと木でたい焼きなんてひどい」
この勘違いしやすさを考慮して願い事を言うと逆にまともな結果になる可能性もある。

2.うちでの小づち…上記にもある一寸法師のそれをもとにした道具だが、願いに対して合わない苦労をしたり、逆に損をしたり、願った人が想定した結果にならなかったりする。

3.のぞみ実現機…どんな願いでも叶えてくれるが、その程度が極端であり、調節が非常に難しい。「テストが無くなって欲しい」という願いに対しての結果が「マグニチュード9の地震が関東地方を襲い、犠牲者数百万人」とか。これが最大レベルで、逆に最小レベルにすると寝坊してテスト受けられなかった、となる。願った結果どうなるかはタイムテレビで確認出来る。わさドラ版のアニメでは「先生がライオンに襲撃される」「突如ジャイアンが教室でリサイタルを始める」など、レベルを下げて調整していった結果も見られる。

4.アラビンのランプ…ランプをこすると煙でできたロボットが現れ、なんでも言うことを聞いてくれる。問題はその方法が「願いを叶える(物理)」なこと。「ストーブをつけて」と願うと別の部屋で眠っていたドラえもんを叩き起こしてつけさせた。魔法的な力は一切持っていない上にストーブをつける程度の知能もない様子。

5.魔神のいない魔法のランプ…魔法のランプであるが、デフォルトの状態では「魔神」が入っていないため、誰かの名前を呼び、その人物がランプに吸い込まれて「魔神」役を務めることで、願いをかなえてくれる。つまりは、まわりくどい上に、他人に迷惑をかける。

6.神さまロボット…老人の姿をしたロボットで、その正体を知らない人が、ロボットが道で倒れている時に親切にしてあげると、3つの願いを叶えてくれる。
珍しくちゃんとした願いを叶えるひみつ道具だが、正体を知っている者の場合、願いを叶えてもらうことができなかったり、変な形で叶ったりする。

7.断ち物願かけ神社…小さな神社の形をした道具。専用の札に願いを書いて入れ、好きな物を1つ断つと願いが叶う。1年間断つ必要があり、また断った物には偶然が重なって絶対に近づけなくなってしまう。

8.しあわせトランプ…持ち主の願いを何でも叶えてくれる53枚一組のトランプ。願い一つにつきカードを一枚消費していくが、
ジョーカー一枚が最後に残った時、その時のトランプの持ち主に幸運の埋め合わせとして不幸が降りかかる。何よりトランプ側が持ち主の心を勝手に汲んで願いを叶えてしまうのが厄介。
更にわさドラ版のアニメに至っては、持ち主の思考や願いを無視して勝手に願いを叶えている。どうしてこうひみつ道具は融通が利かない物が多いのか…。

9.ウルトラ恵方巻き…わさドラアニオリ回に登場した、恵方を向きながら食べると願いを叶えてくれる恵方巻。一応これといって欠点はないのだが、恵方巻を食べている間は一言も喋ることは許されず、もし喋ってしまった場合は鬼が現れて豆をぶつけられてしまう。(当然願いも叶えてくれない)
ちゃんと黙って食べ切れば七福神が目の前に現れ、食べた人の願いを叶えてくれる。だが劇中ではこれを食べている時は第三者による邪魔が入り、偶然か仕様かはわからないが食べ切る事は案外簡単ではなさそうであった。

メフィスト惨歌

藤子・F・不二雄の短編。上述のファウスト伝説を下敷きにしているが、
「叶えられる望みの予算が、3千万円相当(1979年現在の相場)と決まっている」
「悪魔の描写が営業マンそのもので、魂を買い取るノルマが課せられている」
と、願いの制約とともに、悪魔の側の弱みも描かれているのが特徴。後者を見た人は、どこのQBだよと思っただろう
できるだけ有利な願いを叶えたい人間と、何とかノルマを達成したい悪魔の駆け引きが主題になっている。

クレヨンしんちゃん 『しんちゃんと魔法瓶』

しんのすけが偶然拾った魔法のランプならぬ魔法瓶から「ちあきなおみの精」が現れ
何でも4つの願いを叶えてやると言い出す。3つではなく4つなのはお父さんかお母さんまたはグーグル先生に聞けば分かる。
しかしこの精霊、無愛想で態度が悪いばかりか
  • 「写真集のお姉さんをここに出して」と言われれば風邪で寝込んだ状態で出し
  • その願いを取り消すのにも願いのカウントを消費し
  • 次の願い事を早く言えと急かしてしんのすけを苛立たせ、いざ「少し黙っててよ!」と怒られたら要求通り少し黙った上でそれを願い事扱いにしてカウントを消費する
という具合に意地が悪く、しんのすけは瞬く間に3回分の願いを浪費させられてしまう。
後が無くなったしんのすけは精霊の邪魔が入らない静かな場所で考え抜いた末、最後の願いを「ななこお姉さんと結婚する」に定めるが……?

クレヨンしんちゃん ブリブリ王国の秘宝

願いを叶えるブリブリ魔神の争奪戦。
抽象的な表現が通じないため一度は失敗したアナコンダ
もう一人の魔神に対し「お前の力を全てくれ!」という禁じ手を実行したが……

コロッケ!

「禁貨」と呼ばれる不思議なコインを集めてバン王を呼び出すことで願いを叶えてもらう。
上記のドラゴンボールと同じ系統だが、こちらは物語の最後まで禁貨が主役だった。

WIXOSS

アニメ版及びその外伝では、「願いを叶える」事を目的に意思を持つカード「ルリグ」を扱う「セレクター」と呼ばれる人間達の戦いが描かれている。
勝ち続ければ願いは叶えられ、負け続けると手痛い代償を払う事となる…のだが、第1シリーズでは「自分の願いが叶えられる」のではなく、「願いを叶えることのできる自分になれる」と怪しい補足が主要ルリグよりされている。
また、第2シリーズでは本当に願いを叶えられるが、「自分の記憶を一つ改竄する」と大幅に適用範囲が狭められている。

・かなえられた願い

犬木加奈子の連作短編集で、「願いを叶える悪魔を呼ぶ本」を使った人たちの話。
一般人が捕獲可能なクラスの悪魔なため「完全なる死者蘇生」までは無理だが、「死者が無傷な並行世界に送る」等で補うため正に万能。
但し悪魔の叶え方には必ず裏があり、欲があろうと切実だろうと迂闊に願えばバッドエンドは当たり前。
また悪魔だけに「依頼主自身は純粋な感情で望むが、結果的に他者が犠牲になる願い」は依頼主に害なく叶える傾向が強い。

・「ファウスト」「百物語」「ネオ・ファウスト」

手塚治虫は上述のファウスト伝説にちなんだ作品を3作描いている。
ゲーテの小説をおおむね忠実に描いた1作目「ファウスト」
舞台を日本の戦国時代に設定した和風ファウスト「百物語」
学生闘争時代の日本を舞台とし、未完に終わった最晩年の作品「ネオ・ファウスト」
死ぬ間際に悪魔と契約を結び新しい人生を得るところは同じ。悪魔と共にどんな人生を歩むのか、先のストーリーは3作とも全て手塚のアレンジが加えられている。

魔石商ラピス・ラズリ

客の持つ心の宝石(ハートジュエル)と引き換えにどんな願いも叶える宝石を売ってくれるナゾの宝石商ラピス・ラズリの話。
この手の作品にしては珍しく融通が効きやすく、ちゃんと使えばまさにどんな願いも叶えてくれる。逆に使う時や状況を考えなかったり、悪用すると恐ろしいことに…
そして、彼の真の目的は……

アラジン(ディズニー映画)

原作は上記『アラジンと魔法のランプ』。舞台が中国ではなく中東だったり空飛ぶ絨毯が指輪の魔神ポジションだったりアレンジが加えられているが
ランプの魔神ジーニーもかなり原作と変えられており、願い事は三つに限定され(これはこの映画の前からよくあるが)
命を奪ったり生き返らせたりはできない・人の心は操作できない・願い事の数は増やせない・取り返しはつかないなどの制約がある。
ジャファー(アラジン)は制約を聞くチャンスをことごとく逃したために、アラジンの「世界一の魔法使いといったところでジーニーには劣る」という挑発に乗って ジーニーになる 願いごとをしてしまい…
なお、洞窟から助けたことがアラジンが願い事をする前(「そんな制約がある魔神なんて頼りにならない」と言ったことに怒った)だったということでノーカンになったり、
ジャファー入りのランプをアラジンが何も言う前に投げ捨てたりと 割と融通が利く 。ここまでフリーダムな願い事系は珍しい。

・楽しいムーミン一家

自分以外の願いを叶える能力を持つ魔法使い「飛行おに」が登場。
三百年ものあいだ巨大な宝石「ルビーの王様」を探し続けた飛行おには、その持ち主の二人組・トフスランとビフスランと交渉をするが譲ってもらえず途方に暮れてしまう。
諦めてその場にいたムーミンたちの願いを一つずつ叶えていたところ、トフスランとビフスランは「ルビーの王様と同じ宝石を出して」と願い、現れた「ルビーの女王」を飛行おににプレゼントした。
飛行おには感激し、ムーミン谷のみんなの願いを叶えて回り、去っていったという。
強い力を持つにも関わらず奪うでも盗むでもなく紳士的に交渉した飛行おにと、譲れない一線はあるものの相手の願い事を代わりに願ったトフスラン・ビフスラン、それぞれの優しさが印象的なエピソードとなっている。
この手の能力としては珍しく回数制限もデメリットも制限も無いらしいが、登場人物が皆素朴で善良なので悲惨な事態は起きていない。

・アウターゾーン

上記「猿の手」のアレンジのエピソードがある。
前の持ち主から使用上の注意と自分の叶えた願いとその代償を聞かされた主人公は
「全て」の幸福を願うことで代償で不幸が起きることを封じ、最後に猿の手の消滅を願う。
「秀逸な願い」の例としてよく挙げられる。

課長バカ一代

後の作品の番長にそっくりな天使という、出オチすぎるキャラが「願いを叶える」と言って降臨するも「天使ということで多大な期待をされるが、そんなに力はありません。私の力でできる範囲です」といきなりバッサリ宣言。
主人公は「逆にそう言ってくれた方が信憑性がある」とポジティブに考えて、とりあえず願いを100個に増やすことを叶えてもらえたが、
出世*8を願っても「あなたは課長の器でないから正規の課長になれていない。無理に出世させれば会社が潰れる」という理由で「難しい」と返し、大金を要求しても「お金はその場で作り出せないので、どこかから持ってこないといけない」という理由で「誤魔化せるのは7万円が限度」と、微妙な金額を提示してくる程度。
結局は「日本が沈没しませんように*9」「やっぱり願い事を1つにまで減らしてくれ」「ぐっすり眠れますように」という願いを叶えて快眠できるようにエアコンの設定温度をちょうどいい感じに調整していった。

悪魔くん(アニメ版)

悪魔くんの同級生・貧太は見るからに怪しい老紳士に唆され悪魔・まんだらけを召喚。
まんだらけは「テストで100点」「女の子にモテる」「母親を消す」という3つの願いを叶えるが、全て叶えた後は悪魔くんの抹殺を図った。

魁!!男塾

藤堂兵衛の開催する「天頂五輪大武会」で優勝すると、副賞としてなんでも願いを叶えてもらえる権利を得られる。
超常的なパワーで願いを叶えられるものではないが、藤堂は総理の首さえたやすくすげかえるほどの権力と財力を持っているため現実的に叶う願いならば叶えられないものはないと言ってもいい。
ただし、唯一叶えられない願いの「藤堂の首」こそが男塾の目的である。

絶体絶命でんぢゃらすじーさん

「このオレがどんな願いでも1つだけかなえてやるぜーっ!!」

読者応募企画の「じーさんおもしろ顔コンテスト」において、作者が優勝者に宣言したこの一言。ただし天頂五輪大武会と同様、現実的に叶う願いのみ有効。しかも藤堂と違い一介の漫画家なのでスケールも現実的なものとなる。
そして頂点に輝いたのは「私だけのトロフィーをください」。
結構なお金がかかったというそのトロフィーの出来栄えやいかに……!?

ちなみに作者は神龍に「家の近所にやよい軒建てておくれーーーっ!!」と願いたいらしい。

ゴルゴ13

彼の命を助けるなどで、彼に大きな恩を売った場合、願いを一つ叶えてもらえる。
何?一人の人間のやることだから限界があるだろう? やってくれるのはゴルゴだぞゴルゴ!
なお、使わなかった場合は自動で子孫に継承される。

レゴ ニンジャゴー 天空の海賊編

このシーズンの主な敵となる魔神ナダカーンは、自分以外の人間の願いを1人3つまで叶えるという能力を持つ。
ただし、愛に関する願い、死に関する願い*10、願いを増やす願いは不可。
ナダカーン自身の願いも叶えられない。

これだけならよくあるパターンだが、最大の特徴は敵味方問わず、ナダカーンは願いを叶えることを拒否できないという点。
ただし、どのような形で願いを叶えるかはナダカーンがある程度コントロール可能であり、さらに「全部消えろ(go away)」と願わせることで、願った本人だけを自身の剣に封印し、隔離できる。

天空の海賊編は、敵の願いを不本意な形で叶えることによって「全部消えろ」に誘導するナダカーン陣営、そしてナダカーン打倒につなげるための願いを模索するニンジャ陣営という、変則的なバトルが展開される。

犬夜叉

持つ者の力を強化し、どんな願いも叶えると言われる宝玉・四魂の玉を巡って数々の戦いと冒険が繰り広げられる。
序盤で日暮かごめが放った破魔の矢によって砕け散ってしまいかけらを集めることが目的となるが、最大の悪役である奈落も四魂の玉を狙って犬夜叉一行達と争うことになる。
かけらの状態でも死人を蘇らせたり、能力を強化したりと便利なアイテムとして利用されてきたが、終盤には元の玉として修復される。
善悪の概念が無いので使い道は所有者次第で邪な心を持つ者が使えば汚れ、逆に清らかな心で使えば浄化されるようになる。

以上だけなら単なるキーアイテムであるが、実際は玉そのものにもちゃんと意思があり、同時に全ての争いの元凶とも言うべき存在でもあった。

願いを叶えるというのは事実ではあるものの、それは玉自身が存在し続けるために所有者の欲望や願望、魂といったものを餌にしているだけに過ぎず、
所有者が本当に叶えたい望みだけは決して叶えないという悪質な一面を持っている。
さらには自分を脅かす存在を抹消するために所有者を利用して玉自身の願いを叶わせるというタチの悪さも見せる。

四魂の玉そのものの消滅を願わない限り、決して滅びることはなく殺生丸の爆砕牙でさえ傷一つつけられない。
作中プロローグでは桔梗が死後に自分と一緒に燃やして一時的に消滅したものの、「もう一度犬夜叉に会いたい」という桔梗の望みをも利用しかごめとして転生させることで自らも復活を果たした。

結果的には作中の妖怪・人間全てを翻弄し最大の悪役でもあった奈落さえも操った全ての黒幕であり、真のラスボスとなった。

HUNTER×HUNTER

ゾルディック家の子供、アルカ=ゾルディック(正確にはアルカの中にいる「ナニカ」)がどんな願いでも叶える力を持つ。
念能力かどうかも不明であり、作中では「ナニカ」は暗黒大陸由来らしいことも示唆されている。
ルールは以下の通り。
①アルカのおねだりを3つ聞くと一つ願いを叶えてもらえる
②次に「おねだり」された人が4回おねだりを断るとペナルティがある
③「おねだり」の難易度と断った際のペナルティの規模は直前に叶えられた願いの難易度に比例する
④兄のキルアだけは「命令」の形でいくらでも、リスクなしに願いを叶えさせることができる

作中の描写を見る限り、叶えてもらえる願いに限度はないようで、大抵の願いは叶えてもらえる。
ただし、より難易度の高い願いを叶えてもらうほどその次の人に課せられる「おねだり」が厳しく残酷なものになっていく(理不尽なことにおねだりの難易度が上がるのは叶えてもらった当人ではなく、その次の人である)。
作中では 「内臓をよこせ」 などの命にかかわるおねだりすら平然と行われている。
さらに「おねだり」を断った際のペナルティが問題で、どのようなおねだりを断ったとしても待つ結果は 謎の力で潰されて即死 である。
しかも、ペナルティの規模が拡大すると、 断った当人と「一番大事な人」からはじまり、そこから更にかかわりの深い順番の人がまとめて同様に即死する という事態になる。
この「かかわりが深い」は「接していた時間の長い順番」で判定されるため、被害規模が拡大すると「会話したことがある」「同じ部屋にいたことがある」「 すれ違ったことがある 」レベルまで被害対象が広がっていき、最悪全人類がペナルティの対象にされてしまう。
そのため、どのような願いをするかは非常に慎重に判断しなければならない。

ニッケルオデオン

「緑」に収録されている「契約」が悪魔に願いをかなえてもらう話。
願いは最大100個までと言われるが、その理由はポイント制になっている為。
誰かを殺すなら3P、重病を治すならその難度に合わせてポイントが変わり場合によっては数10Pが必要となる等、願いにより必要ポイントが変わる。
悪魔を召還した三人で33P割り振り、それぞれがおおよそポイントを使い切った後、使った願いの都合で1Pだけ余ってしまう。
1Pでワインでも貰って乾杯するかと話していると、悪魔は今いる高層ビルにテロリストに占拠された飛行機がぶつかろうとしていると言ってくる。
なぜ教えてくれなかったと問い詰めるが、未来予知は100Pでは足らない、あくまでサービスで教えただけだと告げる。
テロリストを殺してくれというがそれには3Pが必要、1階へテレポートしてくれという願いもポイント不足、ポイントで受け取った金銭の返品も受け付けていない。
そして飛行機が見えてきた間際にようやく思いついた最後の手段が「テロリストの信仰心を消してくれ」というもの。
その願いは叶い、無事飛行機はビルを逸れて飛び去って行った。
悪魔はまた一人世の中から神の信奉者が減った事を喜び、サービスとして安物のワインを置いて帰っていった。

・ゴクドーくん漫遊記

「極道」という名前の通り、欲深く自己中心的な男が主人公のラノベ。
それに登場する魔神「ジン」は、ランプをこすって自分を呼び出した人間の願いを3つ叶えるという。
そんなジンを呼び出したゴクドーは当たり前のように最初の願いとして「富と名声と女」を要求。しかもこれで一つと宣う等クズっぷりを発揮。
……するも、余りにも欲深い彼に対しなんと説教を始める
その後アニメ版では「富、名声、女で3つじゃないか!」などと言い訳をするものの、真面目で堅物な彼には通じず、結局貰えたのは骨折り損だけだった。
だがこの後彼はゴクドーに同行する事となり、それなりに役立ってはくれた。
また努力の末王になったゴクドーだが意外と不自由だった為「旅人に戻してくれ」と願われた時はしっかり叶えるなど、全く仕事ができないわけではない。
本人もかなりの美少女に変身できたり、欲望に忠実な人間を好んだりする為、この手の「叶え主」にしては人格者で、俗物相手にも協力的である。
なお、欲望に忠実な人間を好むくせに最初説教した理由は「趣味」との事。

またジンのお陰とは言えないものの、ゴクドーはほぼ独力で色々と手に入れることとなる。
例えば炎の魔剣という剣。
これはいつでも手元に呼び出せる剣だが、それを「武器屋に売る→手元に呼び寄せる」というこすい手段だがは手に入れた。
他にも気が強くお転婆ながら一応王女であるヒロイン「ルーベット」と旅をし、その後も多数の女性と出会うことになるのだから世の中はわからない。*11
なお名声に関しては、王となった際に不自由を感じて捨てた以降は、本人の性格もあり大抵悪名である。
ちなみにジン本人も後に中華風の美女をゲットした。

スターマイン(漫画)

第1話の冒頭で主人公・行成が流れ星に願った「彼女が欲しい」という願いが「流れてた星の数だけ」(具体的には9人)叶って起こるラブコメギャグ4コマ。
実は保護者としてついてきた1名も10年ほど前の父の願いでやってきた人物でメインヒロインでした。
実際に起こせる奇跡は、再起不能になった足が再び動かせるようになるなどガチ奇跡レベル。ただし、死者までは蘇らせることができない。
なお、願いをかなえた星娘は消滅するのだが、割と短いスパンで再度やってきたりする。

・神様がくれた背番号

阪神タイガースの大ファンであるホームレスの主人公・ケンちゃんのもとに突然「40歳まで一度も嘘をつかず正直に生きてきたご褒美に一つだけ願いを叶えてあげよう」とうさんくさい神様が降臨する。
最初は「自身のドモリ癖を治してほしい」と願うも、「神様じゃないと出来ないことでないと価値が下がる」と つまらないから神様に拒否されてしまう
次に「体の弱い友達のタケ坊の心臓を治したい」と願うも「自分のことでないとダメ」とこれまた拒否。
悩んだ末に自分と同じタイガースの大ファンであるタケ坊を励ますために、ケンちゃんは「世界で一番野球のうまい40歳になって阪神タイガースで活躍してみたい」と願う。
翌朝起きてみると、ケンちゃんは剛速球を投げられるようになり、周囲のホームレス仲間たちの尽力により阪神タイガースに入団することとなる。
ただし神様から与えられたものは「野球の才能」のみであり、体力やメンタル面、ドモリ癖はそのまま。特訓で体力はつけたもののこれらはそのままケンちゃんの弱点となってしまうことに。

とある魔術の禁書目録

創約3巻にて「ニコラウスの金貨」が登場。
12月25日だけ効果を発揮する霊装で、握って祈った者の願いを叶えるもの。
ただし起こる可能性のないことは叶えられない。また二人以上が相反する願いをかなえようとした場合も不発になる。
一度使用すると1時間再使用できず、願いが叶えられなかった場合でも使用したことになる。
地脈を原動力にしているため学園都市で能力開発を受けた人でも問題なく使用可能。


アリスと蔵六

想像したことをどんなことでも現実にする超能力者「アリスの夢」が登場。
ただし、この能力を制限なく使えるのは主人公「樫村紗名」(と、ボスキャラ「赤の王」)のみで、それ以外の能力者には「能力獲得の瞬間に考えていた願望を叶える現象が超能力として身につくが、一度でも発現すると以降は死ぬまで同じ能力しか使えない」という制約がつく*12
主人公である紗名は想像したことをどんなことでも現実にでき、その気になれば物理法則を弄ることも、空を飛ぶことも、人間の経歴や性格を直接「読む」ことも可能。やろうと思えば死者を蘇らせることすらできるらしい。
一方の制約は「能力を使った規模に応じてお腹が減る(ので、能力で食べ物を出しても意味がない)」「ごくごくまれに失敗する」と、万能の能力に対する制約としてはあまりに軽すぎる内容。
しかし、本作のメインテーマはそんな紗名が精神的に成長していく話。
「知らないことは願えない」を地で行く物語であり、完全に能力頼みの生活をしていた頃の紗名より、いろいろな経験を積んで能力を使う頻度が減った紗名の方が幸せそうにしているのが、願いが叶いさえすれば本当に幸せになれるのかを問いかけてくる気がしないでもない。

・1億円もらったら

赤川次郎の連作短編集で、独り身の老富豪が財産の使い道と趣味を兼ねて「悩める一般人に一億円を贈呈し、大金でどう自分の願いと向き合うか行く末を観察する」という話。
と言っても流石に破滅されても困るため、観察役でもある秘書と相談して金を悪用や濫用しなさそうな人を選定しており、貰い主からの要望があれば1億円の範囲内で富豪のコネから学校一つ思うままに出来るだけの必要な準備・人材を斡旋もしてくれる。
中には偶然会った人のトラブルを間近で見て、ラストでその人の後始末用に一億円をプレゼントしたケースもあった。
その一方、金で他人を助けようとするもすれ違いが重なり中途半端に終わったり、金を貰うも結局使う前に事態が進行し予想外の「使い方」をしたり、富豪が独断で友人の老後のために贈るも相手の親族で降って湧いた金を巡る争いが起こった事も…。
ある意味では「願いを叶える機会」を得た人間の生き様が見えるかも知れない。

ゲーム

大彗星ノヴァ星の夢

星のカービィシリーズに登場する願い星。
大彗星ノヴァは、猫のような顔を持った意思を持った機械仕掛けの巨大彗星。科学派と魔法派で分裂したとある星で製造されたことが示唆されている。
呼び出すためには全ての星を繋げるという儀式が必要となるのだが、マルクはこれをカービィを利用し彼が願いを叶えようとする段階で横取りをした。

これをハルトマンワークスカンパニーの技術で模倣したと思われるマザーコンピューターが星の夢。
しかし 「願いを勝手に決めつける」「願いを拡大解釈・曲解する」 など思考回路にかなりの問題がある。その上…

トライフォース

ゼルダの伝説シリーズに登場する神々が創りしハイラル王国の黄金の聖三角。別名タライとホース
力、知恵、勇気の3つを兼ね備える者が触れると願い事を叶え、1つでも欠けてると3つに砕けその内1つが体に残る。
登場する多くの作品で力をガノンドロフ、知恵をゼルダ姫、そして勇気のトライフォースを主人公リンクが備え持つ。
あのピンク玉どっか手に入れたらしいが…まあレプリカだろう。

神々による世界の礎であり均衡であるため、破壊すると 世界が崩壊する。
ハイラルの別世界ロウラルでは、「争いの火種になる」という理由でロウラルのトライフォースを破壊した結果、 おぞましくロウラルが荒廃した。


・Fateシリーズ

万能の願望機である聖杯を手に入れれば、願いが叶う。
ただし手に入れるには7騎のサーヴァントとそれぞれを従えるマスター同士で倒し合い、生き残らなければならない…というのがこの世界における「聖杯戦争」の一応のテンプレ。
聖杯自体がかなりやばいものに変質していたりするなど、様々な事態がシリーズごとに発生しておりテンプレ通りには進まないのがお約束。なんと聖杯戦争に勝って願いを叶えたのは現状僅か2人(サーヴァント含めて3人)しかいない。
とはいえ、参加者が聖杯にどのような願いを抱いて参戦するかは、シリーズを通じた見どころの一つと言えるだろう。

Elona

あなたは井戸の水をすくって飲んだ。何を望む?
「q!!」 何もおきない…

作中でたまに起きるイベントで、 どんな願いでも叶えることができる
文字入力欄が表示され、プレイヤーの任意で文字通り「どんな願いでも」入力して願える。
フリーダムなゲームだけあり、割と何でもあり。お金や貴重な武器と言った定番から、「若返る」「性転換」「自らの死」、 ギャルのパンティーも願えるぞ! (しかも案外強い)
ちなみに一番確実にこのイベントを起こす方法は「その辺の水を飲んでイベントが起きるのを待つこと」なので、慣れたプレイヤーは 願いを叶えるためにトイレの水をがぶ飲みする ことに……
上記の文章はそうした際に「飲む(q)」キーを連打しすぎた結果しばしば起こる喜劇悲劇である。
ちなみに水を飲んで叶えられる回数には制限があり、それを超えると全て気のせいになってしまうため、年単位で時間を経過させるか別の手段で願う必要がある。

スカルガールズ

性別が女性に限られるが何でも願いが叶うという遺産「スカルハート」を巡る夢と野望と陰謀が交わる格闘ゲーム。
しかし 願う心に一欠片でも邪心があれば、願いを歪め禍々しい形で叶える

一例:
戦争により荒廃した国の女王「戦争を終わらせたい」→ 自身が強大な怪物になり、二国が団結する事になった。
かつて行方不明になった親友と、仲良く学校生活を送りたい→願い通り、その少女と転校により再会。しかしその少女は失踪後生体兵器に改造されたため、 既に改造された姿で再会することとなった。

・デカ盛り閃乱カグラ

何でも願いが叶う秘伝忍法書が賞品の料理大会に、様々な思惑で本編のキャラ達が挑むお祭り作品。
悪用されないため破壊しようとする者、引きこもり妹を部屋から出したい者、豊胸したい者、セクハラ王になりおっぱいハーレムを築こうとする者、冷蔵庫が欲しい者、天ぷらになりたい者など……お祭り作品だけあって残念な願いも多い。

スーパーマリオランド3 ワリオランド

当初の目的は黄金のピーチ像だが、ワリオがラスボス・デンプーを倒した後に本来の持ち主に回収されてしまい、
取り残されたワリオがデンプーの吸い込まれたランプを拾うと再びデンプーが登場。
今まで集めたコインとお宝に相当する城を作ってくれる。
ただの建設業者じゃねえかと思いきや金額次第では…

・ヨッシークラフトワールド

この作品ではヨッシー達の住む島のてっぺんに願いを叶える不思議な力を持つ「ねがいかなえ太陽」があり、 願いを叶える人物がどんな人物であっても願いを叶えることが出来る。
これに目を付けたベビィクッパカメックに奪われそうになった際に力の源である5つの太陽のビーズが島中に散らばってしまった事がヨッシー達の冒険の発端となった。

・風来のシレン5 フォーチュンタワーと運命のダイス

八獣神の長:運命神リーバは3つの試練を乗り越えた者に「運命のダイス」を与え、フォーチュンタワーの天辺でダイスの良い目を出した者に「訪れる運命を捻じ曲げる」形で願いを叶えるという。
シレンはある青年の願いを叶えるために、共にフォーチュンタワーの制覇を目指す。
それだけに留まらず、旅仲間まで願いを出すイベントや、七色の龍玉キャットストーンを集めてあるダンジョン終点まで行くとプレイヤー自身が願いを叶えたりも出来る。(まあ更なる隠しダンジョン追加や強い武器入手とかわかりやすいものばかりだが)

ちなみにシレン自身はコッパ曰く
「真の風来人だから自分の力で叶えてやるさ!」
とのこと。カッコイイ。

東方夢時空 ~ Phantasmagoria of Dim.Dream

「幸せにする何か」をうたい文句に魔法少女達を戦わせ、一番優れた少女を自分の世界に連れ帰ろうとする教授が登場。
要するに「願い」をダシに人々をおびき寄せるというテンプレ的な使い方をした。
しかしこの手の「願いを叶える」というのは単なるブラフなのが常なのだが、なんと教授は本当に願いを叶えてくれる。
一応本人のやれる範囲でであるが、幻想郷から500年進んでいるという優れた科学力を駆使しなんと魅魔の願いである永遠の満月すらやってのける。
他にも意思のある核ミサイルやメイドロボをプレゼントしたり、願い主本人と住んでいる場所にあわせたレベルの科学本(小学5年生レベル)をプレゼントしたり、お店を作ったりとやりたい放題。
しかし教授も願い主たちもみんなどこかズレている為、結果としてはほぼ全員微妙なオチとなった。
なおこの時叶えられた願いについては後の作品に全く反映されていない為、統合性を無理矢理考えると神社に住むことになった騒音霊エンドか、もしくは一時的に登場キャラを捕獲した警察エンドが正史となる。

東方深秘録 ~ Urban Legend in Limbo.

7つ集めると願いが叶う「オカルトボール」という、宇佐見菫子によって幻想郷中にバラ撒かれたドラゴンボールのようなアイテムが登場。しかし実際は願いを叶えるのではなく、博麗大結界の外に出される。
その正体は外の世界のパワースポットで作られたパワーストーン。
これだけなら大した異変でもなかったのだが、そのオカルトボール出現のために別の異変が起きたこと、オカルトボールが消失してもこれは解決していない(できない?)という面倒な事態となっており、オカルトボールを巡る戦いが後の作品に与えた影響は非常に大きい。

・三千界のアバター

(クリエイティブRPGとして蒼空のフロンティアのリメイクである蒼空のフロンティアReとヒロイックソングス!が統合されるまでは)この世界のPCは世界を救うためヴォーパルに呼び出された特異者である。
とはいえ『世界を救え』と漠然といわれても世界の危機であること自体が分かってない状態なので、ヴォーパルは対価を示した。
それは「三千界を救ってくれれば、どんな願い事でも一つだけ叶えてくれる」という物であり、三千界が極めて安定した状態であればその力を持つ『聖具』を使えるというのである。
曰く「三千界を滅ぼすこと」以外ならばおおよそどんな願いにも応えることができ、自らの『願い』を行動原理に三千界を旅する特異者も少なからず存在する。
のだがクリエイティブRPGとして統合された際異世界転生により異世界へ飛ばされた転生者や蒼空のフロンティアReの世界に存在する浮遊大陸の現地人と契約した契約者、
更にはヒロイックソングス!の世界におけるアイドルの登場といった変化があり単純に『世界を救うこと』が目的のPCが多数派となった。
そのため『願いを叶えるために世界を救う』という設定は、この手の作品としては珍しく事実上形骸化していたりする。


ペルソナ2 罪

噂が現実となる異界と化した珠閒瑠市内で、自分の携帯から自分の番号に電話をかけるという「ジョーカー様」という儀式を行うと現れる仮面の怪人・ジョーカーに理想を述べることによって願いを叶えてもらう。

作中でどこまでの願いが叶うかは明らかにされていないが、基本的に「理想の自分になれる」という結果をもたらすことになるらしい。
なので作中で願いを叶えてもらった人々は、何かしら社会的な地位の向上に利用した人が多い。
パソコンが使えるようになる、という超絶どうでもいい願いを叶えてもらった人も。

しかし、叶えてもらった代償として「仮面党」への入党を強制させられ、党のために働くことを強要される。
ただし忠誠心を植え付けるものではないため、終盤ではジョーカーの指示であろうと拒否する者も出ている。
そしてジョーカーを呼び出しておきながら理想を言うことのできなかった人間は「夢を見る心」を奪われて誰からも認識されなくなる影人間となってしまう。
影人間となった人間は端的に言うと生きる情熱の火種を失った状態になる。

勿論その程度の代償でジョーカーが人の願いを叶えているわけがなく、ある目的のために人々から「夢を見る心」である「イデアルエナジー」を集めるための行動であった。
仮面党に所属してからもエナジーを吸われているのか、もしくは、安易な手段で理想を叶えてしまったがために目標を見失ってしまったのか、ともかく何らかの理由で上記の「情熱」が失われてしまったものは新たにエナジーを生成できないため次第に影人間と化してしまう。
やっていることは上記のまどマギに近い。そういえばマギレコでも噂が現実になってたし…

神獄塔 メアリスケルター

各監獄エリア中枢である「核」が願いを叶える機能を持つ。その最上位たる「ウィッチクラフト」に至っては世界すら塗り替えることが可能。
ただし、全てジェイルの「擬態」によって賄われ、願いの叶え方を制御できない。
例えば世界の破滅を願った場合、願った本人をジェイル由来の物も人間由来の物も無差別に破壊するジェノサイダーへと擬態させる。

聖剣伝説3

世界の危機を救う為、マナの剣を抜きマナの女神を復活させるのが大まかなあらすじ。各主人公は各々の願いを叶えるために旅に出るが、フェアリー曰く 「(主人公たちの願いは)後回しよ!マナの女神様ならなんでも叶えてくれるから!(意訳)」 と後回しにされる。
主人公達も基本的に正義感は強い事と、マナの女神にしか頼る方法がない為か特に疑問に思うことなくそれに付き従う。
とはいえ、 話の都合上、その辺りの事情はうやむやにされてしまう。
詳細は実際にプレイするとして、後半はそんな事情どころではない展開になるからである。
クリアした筈のプレイヤーでも、その設定を忘れてる人が多い。
一応言うと「今より強くなりたい」「祖国の復興・正常化」など ほぼ全てが力づくで叶えたり 、話が進むうちに自己解決したりと、
総じて三千界のアバターで『願いを叶えるために世界を救う』設定が形骸化したのと同様の経緯を辿っている。
マナの女神により実際に叶えた例がある ため、フェアリーの言ってることは詭弁ではない

ケツイ 〜絆地獄たち〜

激化する戦争を悪化させる「死の商人」である企業と兵器を壊滅させる為、国連主導による「テロリストと偽った殲滅作戦」に志願した四人の若者。彼らは 証拠隠滅の為、作戦成否に関わらず死ぬ 。代わりに成功の暁には 国連が責任を持って、可能な範囲で 願いを一つ叶えるという。その100%生きて帰れない任務に挑んでまで叶えたい願いとは…。

かつてはアーケードのみの為かなりの腕前が必要もしくは連コだったが、今はPS4版が新規参入者に優しい作りになっており、1・2周に分けた各ステージでの分割トレーニングやスーパーイージーモードなどでかなり敷居は下がった。エンディングで彼らの願いを目撃してみよう。

・パスファインダーRPG

D&Dの系譜となるこのゲームでは「ウィッシュ」という呪文が登場する。
さすがにルールによってある程度の制約はかけられているが、その範疇であればなんでも叶う。それこそ死者蘇生も可能。
一応ルールの範囲から逸脱した願いも可能だが、その場合GMの裁量次第になるため大抵ロクなことにならないだろう。(そしてマンチなプレイヤーとGMが凌ぎを削ることになる)
「リング・オヴ・スリー・ウィッシズ」(三つの願いの指輪)というウィッシュ三発分が使えるまんまなマジックアイテムもあったり。

ブレスオブファイア

このゲームのラスボスである女神ミリアは、どんな人間のどんな願いでも無制限にかなえる力を持っている。
普段はあどけない少女の姿をしており、親切にどんな願いでもすぐにかなえてあげるとうながしてくるが、それは仮の姿。
本当の目的は願いを目当てに自分を独占しようとする人間たちに争いを起こさせることで、本性は醜い邪神。
かつて世界を二分する女神戦争を引き起こさせたが、竜の勇者たちに封印された。
しかし後に自信が復活したり、後継の邪神を残したりと災いのタネを残し続けていく。

ドラゴンクエストⅩ

ver.1のストーリーにおいて、プクリポ族の王妃アルウェが持つ不思議なノートが登場。
このノートは書き込んだ願いを一人3つまで叶えてくれるが、3つ目を書き込むとその時点で惨い死を迎えてしまうデメリットが存在する。
賢者フォステイルからこれを授かったアルウェは実験的に「お姫様になりたい」と書き込んだところメギストリスの都から迎えが来たことで本物だと確信し、そのまま嫁ぐこととなった。*13
2つ目の願いに「プクリポのみんなを救っちゃうようなイケメンな子供が生まれますように」*14と書き込んだことでラグアス王子を出産。その後は幸せな生活を送っていたが、5年前に3つ目の願いを書き込んだことでアルウェは死亡。ミイラのように乾涸びて死んでいたという。
その後ノートは息子ラグアスに受け継がれ、予知能力を信じない父プーポッパン王に「賢者の言葉なら信じるかもしれない」という理由で、ラグアスの願いとして「フォステイルになりたい」と願い、以降数年間ラグアスはフォステイルとして活動することとなる。

すいかが食べたい

この世界には7つ集めるとどんな願いでも叶うという「竜の玉」というアイテムがあり…え?どっかで聞いたことある?
それはともかく、7つ集めると神竜元ネタと異なり西洋風が現れて願いを叶えてくれる。 
ただし、竜の玉に一回り小さい「竜の小玉」が含まれている場合、小玉7つで竜の玉1つ分とされてしまう。

力はすごいが、主人公たちの願いを勝手に「つまらない願い」と断じて宇宙旅行に願いを変えてしまったりとフリーダム。確かに「すいかが食べたい」だの「焼き肉が食べたい」だのつまらないのは確かだが
前述の小玉ルールを知らずに逆ギレしてきた主人公たちと一戦交えることになるが、その後はお詫びに船をくれるなど筋は通す性格。どう考えても船よりすいかや焼き肉の方が楽じゃないだろうか

その他

・SCP Foundation

色々な都市伝説めいたものを投稿するサイトだけあり、定番ネタの一つ。代表的なのはこの辺りだろうか。
  • SCP-662
    構造的に鳴らない筈のハンドベル。しかし鳴らすことができ、それによってデーズという男性を呼び出すことができる。
    デーズ氏は自身を呼び出した人の願いを叶えることができるが、限度はある。あと、散髪はてんでダメらしい
  • SCP-738
    代償を支払うことでどんな願いでも叶えてくれる悪魔のテーブルセット。
    だが、代償を払えないと当然願いは叶わないし、 その願いをどう解釈するかは悪魔次第なので、悪意ありありの叶えられ方 をしたケースも散見される。
  • SCP-2599
    命令されたことは難易度に左右されず(不可能といえる指示すら)やってのけるが、どんな簡単な命令でも完遂させることは出来ない少女。コイントスで「表を出せ」と言われるとコインが立ち、赤い紙を青くしろと言われれば紫になる。母親に「部屋に帰れ」と言われ廊下を彷徨っていた所を収容される。ちなみに上記の悪魔共々クソトカゲの終了実験に使われている。
  • SCP-115-JP
    周囲の人間の最も強い思考を読み取って変身する物体。能動的に願う必要がないため「願い」でなくとも「不安」までも具現化してしまう危険がある。
  • SCP-646-JP
    電話をすると大抵の願いは叶えてくれる電話ボックス。
    現実改変系のSCPかと思われていたが、実は……
  • SCP-1481
    どんな願いでも叶えてくれる魔神……の、成れの果て。

かいけつゾロリ

3作目『かいけつゾロリのまほうつかいのでし』で登場する魔法の杖『グルンロッド』が何でも願いを叶えてくれるキーアイテムとなる。
が、当然というか何というかくだらない願いも多く使った結果、短期間であらかじめ決められた回数制限に達してしまい捨てられてしまう。
そして時は流れ第34作目『かいけつゾロリとなぞのまほう少女』ではそのことを知らない見習い魔法使いの少女ネリーがそれを捜索、杖の名前を知らなかったゾロリたちも同行し全員にとって肩透かしなオチとなった。
一応ネリーが再び真面目に魔法を勉強する決意を固めたのが救いか。
更に時は流れ第54作目『まほうのランプ〜ッ』ではテンプレな魔法のランプが登場し、訳あってゾロリたちが一時期魔神を務める羽目に。

・「はじめての例」

ショートショート作品の一つ。作者は星新一。
死後の魂と引き換えに3つの願いを叶えてくれる悪魔を呼び出した老人。
「酒を出してくれ」「飲んだから片付けてくれ」といったつまらない願いをする。
どういうつもりかと言えば、この老人は死後の世界を信じた上で「魂を悪魔に委ねてみたい」という変わり者。
こんな例ははじめてだと困惑する悪魔に対し、取引自体が目的だった老人も3つ目が思いつかない。
早く願いを言えと急かす悪魔に、老人は考えてから一言。
「3つめの願いは、『なし』だ」

それから老人は、まだ死なずにいる。理由はいろいろ考えられるが。

ちなみに同氏は「魂と引き換えに3つの願いを叶えてくれる悪魔」を題材にした作品をいくつも書いている。

・マアジン(ウルトラマン80)

第46話「恐れていたレッドキングの復活宣言」に登場した魔法の壺の精霊。語尾に「~でガスよ」とつけてしゃべる。
どんな願い事も叶えてくれる強大な魔力を持っているが、少し抜けたところがあり、たまに願い事を間違えてしまうことがある。
本人曰く300年間封印されていたらしいが、自身が籠っていた壺が安置(?)されていた雪山の洞窟内で子供たちが壺を発見してくれたおかげで外へと出ることができたらしい。
きれい好きで、特に掃除を熱心に取り組んでしてくれた子供達の願いを次々と叶えていったが、自分の欲望の為に最初に見つけた子供達から壺を奪い取った3人のガキ大将が「本物そっくりの(おもちゃの)レッドキングを出してよ」という願いを受け、叶えてやるもののその前に沢山の子供たちの願いを叶える為に大奮発していた為、くたくたに疲れていたこともあり間違えて本物のレッドキングを召喚してしまうという事態を引き起こす。

・赤い球(ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦)

どこかの宇宙で作られたという赤い球。その効力は、人間の欲望を本当に何でも無限に叶えるという究極のアイテムである。
しかし人間の欲望には限りがないため、欲望が暴走した人間たちによって多くの宇宙が滅亡に追い込まれ、球は様々な宇宙をさまよい続けてきた。
しかも球には人間の欲望を駆り立てるという効果もあり、最初は憧れのTVのヒーローに会いたいというたわいもない願いだったが、
やがて世界の滅亡を望むという願いへとエスカレートしてしまい、最強合体怪獣キングオブモンス、大顎怪獣スキューラ、有翼骨獣バジリスが暴れ出す最悪の事態へと陥ってしまった。
こうなると球も人間の欲望を吸収したためかいびつな形になってしまい、願いの取り消しもできなくなってしまう。
だが、最後まであきらめずに希望を信じ続けるという欲望を超えた光が球に届いたとき、時空を超えてティガ・ダイナ・ガイアが勢ぞろいするという最高の奇跡を実現させた。

・ピコット(電磁戦隊メガレンジャーVSカーレンジャー)

2億4000万年に一度地球にやってくる宇宙妖精。
水をかけて撫でると願いを5つまで叶える事が出来るが、
最初は事情を知らないみくがケーキを、猿顔の一般市民事情を知った上でカツ丼を注文。その後宇宙暴走族ヘルメドー(ボーゾックではない)とカニネジラーに奪われ、それぞれジェイル星を破壊するほどのレーザー砲と再生サイコネジラー軍団を呼び出す。
危機に陥ったメガレンジャーとカーレンジャーだが、みくの涙に最後の願いが反応。
メガレンジャーにメガテクターを与え、ヘルメドーとカニネジラーを撃破させた。

・宇宙最大のお宝(海賊戦隊ゴーカイジャー)

地球に存在するお宝で、ゴレンジャー~ゴセイジャーの34戦隊の大いなる力を集めたものだけが入手できる。
宇宙を作り変えられるとまで言われ、どんな願いでも叶えられるが、その代償は 34戦隊の存在をなかったことにする と非常に大きい。
ザンギャックに敗北し、使うか決断を迫られたゴーカイジャーは、出会った地球人との交流で「地球にはスーパー戦隊が必要」という判断に至り、ゴウシの懇願された事で唯一使う事に肯定的だった鎧も5人の説得を受け、自分たちの手でザンギャックを倒すべく、鎧のゴーカイスピアによって破壊された。
なお、見た目がトライフォースに似ている。

・統制者(仮面ライダー剣)

地球上の生物の始祖・アンデッド達による頂点決める戦い・バトルファイトに最後まで勝ち残ったアンデッドは『モノリス』と呼ばれる石板のような物体を介しバトルファイトの支配者である思念体『統制者』と交信が可能となり、「自主族の繁栄及び更なる進化」「多種族の根絶」等を思いのままにできる万能の力が与えられる。
バトルファイトは約1万年周期で繰り返されており、明言はされていないが、前回の優勝者であるヒューマンアンデッドが「全生物の共存」を願った結果現在の世界が誕生したというのが『剣』の世界における人類史である。(もちろん表向きには認知されていないが。)
また、バトルファイトにおいては、アンデッドの封印・解放を行うなど運営としての役割も担っているのだが、戦いを促すシステムそのものなので、実は参加者であるアンデッド達も完全にルールを網羅しているとは言い難い。
現代でのバトルファイトは天王路博史に仕組まれた偽りのもので、アンデッド達はどれだけ戦おうと勝者にはなれない。

参加資格があるのはアンデッドのみだが、いわば統制者のアカウントであるジョーカーのみはこの権限がなく、ジョーカーが勝ち残った場合には全生物が全滅してリセットされる。ジョーカーに意思が無かった頃はまだしも、本編ではジョーカーに人間の心が生まれていたため、悲劇を加速させてしまった。
また、天王路はこのルールを利用し、自らアンデッドと融合する事で新人類を誕生させようとした。

・キビ・ポイント(暴太郎戦隊ドンブラザーズ)

ドンブラザーズのメンバーとして、どれだけ良いことをしたか・ヒトツ鬼の撃破にどれだけ貢献できたかがポイントとして記録され、このポイントを消費することで願い事を叶えられる、というシステムが取られている。
しかし、願いを叶えるとその分それに釣り合うだけの不幸が降りかかる仕組みになっており、作中では「妻のみほに釣り合うだけの凄い男になりたい」という願いを叶えたキジブラザー/雉野つよしはそのみほが入院し、「消滅した桃井タロウを復活させたい」と願ったオニシスター/鬼頭はるかサルブラザー/猿原真一願いが大規模だったことでポイントがマイナス突入し、代償としてしばらく戦線に出られなくなるほどの重傷を負ってしまう。猿原は単に自分の特技である俳句が読めなくなるという精神的ダメージでのリタイアだが
ドンブラザーズ脱退も願えるが、この場合自分はリスクを負わない代わりに、かつての自分と似たような境遇で別の人物が新メンバーに引き入れられるという七人ミサキじみたロクでもないシステムになっている隙のなさ。
一応、管理人である五色田介人にクレームを付ければ願いの取り消しは可能なのが救いか。

デザイアグランプリ(仮面ライダーギーツ)



DGPルール

最後まで勝ち残った者は、
理想の世界を叶えられる。

ただし
何事にも例外はある。

放送前から「優勝者は世界を望むがままに変えられる」という触れ込みの大会だということが明かされており、無差別かつ同意なしに選別された仮面ライダー達は各々の願いのためにランキング上位を目指して戦っている。
第2話では参加者の様々な願い事が一瞬だけ描写。
「家族と幸せに暮らせている世界」という世知辛いものから「競馬で必ず当たる世界」といった私利私欲まみれの願いまで様々。割となんでもいいらしい。
しかし上記のルールから鑑みるに、叶えられる内容にはどこかしら限界がある模様。劇中では英寿が母との再会を願ったが、受理されずデザイアカードに書いた文字が消えてしまった。

・マンガンキー(5年3組魔法組)

魔女ベルバラが主人公達5人に渡した魔法の七つ道具の一つで、最大のチートアイテム。
「アバクラタラリンクラクラマカシン」の呪文を唱え、願いを言うと叶えてくれる(名前の由来も『満願』にかけたもの)が、そう上手いことが起こるはずもなく、願いに応じて相応のしっぺ返しがペナルティとして降りかかってくるので使いどころは限られる。
魔法界にある制御装置がシステムを司っているため、作中では「しっぺ返しのしっぺ返し」をお願いした結果装置が故障した事も。

十二大戦

「優勝するとどんな願いでも叶う大戦」がテーマの作品。
この手の作品では珍しいことに、願いに一切制限はない(「願い事を増やす」もOKと明言されている)。死者の蘇生だろうが35億人のイケメンだろうが可。
また、世に出たのは優勝者が決まってその願いをどうするのか、という後日談の方が先であり、大戦そのものの話は後になって描かれているという変わった経緯を持っている。
作中では、個性や才能豊かな11人を葬ってまで願いを叶えるスペックの持ち主ではなかったため、「願いを叶えられる権利を得た事実ごと叶えたかった願いを忘れる」ことを願った。



番外編

「どんな願いでもかなえてやろう」とは言ったが、本当に叶う保証はないものなど

神崎士郎(仮面ライダー龍騎)

ライダーバトルに勝ち残れば、どんな願いも叶う」と言って参加者を集めて回っており、
作中では秋山蓮が昏睡状態である恋人の小川恵理を蘇生させることに成功したが、
実は手に入るのは「新しい命」限定
あくまで「昏睡」でも蘇生に成功した(一旦殺してから命を与えたという可能性を一切抜きにすれば、の話)ことを見るに、「残り少ない命を伸ばしたい」という願いを持つ北岡も一応願いを叶える事は可能と思われる。
ではそれ以外の願いはどうするのかといえば、 最初から勝ち残らせるつもりはない
実は神崎は自らが新しい命を手に入れ妹の神崎優衣を蘇生させるために
他のライダーより格段に強く、なおかつ何度でも替えの効く仮面ライダーオーディンを操り、更に オーディンが優勝するまでリセットを繰り返す つもりでいた。お前が変身しろ。

浅倉の願っていた「ライダーバトルを永遠に続けたい」程度なら人員補充という形で叶えてくれる可能性はあるが、逆に真司や手塚が願っていた「ライダーバトルを止めたい」はまずリセット案件だろう。

仮面ライダー電王

お前の望みを言え、どんな望みも叶えてやろう
お前が払う代償は、たったひとつ…

未来からやって来た謎の生命体「イマジン」が本作の敵。
憑依した現代人に対して上記の謳い文句で「契約」を迫ってくる。

その目的は「望みにまつわる日付にタイムスリップすること」。望みを叶えるのはその「手段」に過ぎない。
詳細は個別項目に譲るが、要は「願い事(≒無念の記憶)を聞くこと」だけが重要であり、イマジンにとっては望みをきちんと叶える必要すらない。

さらに言うと、願いを叶える手段は大抵 力技
イマジンたちには憑依以外特別な超能力などない*15ため、望みを叶える手段は暴れる、壊す、さらう、襲う、奪う、脅す…とまぁ、全体的に脳筋。
願いを聞き出すだけで無視して過去へ直行することもできるのだが、黒幕による暗示のような形で 周囲に被害を出す 指示が出されており、
悪意をもってやったり、単に面倒くさがったりして、契約者の意思に反する形で望みを叶える輩がほとんどである(例外もいるが)。

新・光神話パルテナの鏡

第10章に不死鳥フェニックスが守る「願いのタネ」が登場する。
冥府神ハデスはこれを使って冥府軍の事故で両親を失った少女を救おうとした。



というのは嘘。嘘なのは 願いのタネでなんでも願いが叶うこと
ハデスの真の目的はパルテナ軍のピットにフェニックスを倒してもらい、願いのタネが流出したというデマを流すこと。
結果人間が願いのタネを巡って戦争を起こし、程よく自滅すると考えた。
人間が願い事を叶えられるという話に弱いのは、この項目に目を通せばわかるだろう。

From TV animation ONE PIECE トレジャーバトル!

本作のストーリーの肝になるのは、手に入れるとどんな願いでも叶うというカード「トレジャーカード」。
ルフィ達はこのカードを巡って「トレジャーバトル」で争うことになる……


というのは半分嘘。トレジャーカードはただの白紙で、そんな夢のような力はない
ただし、主催者であるロッキー・ハッタリー(この名前の時点で嘘感プンプンである)は一応自分のできる範囲内なら優勝者の望みを叶えるつもりはあったので、全部が嘘というわけではない。

ボボボーボ・ボーボボ 爆闘ハジケ大戦

本作のストーリーの肝になるのは、「優勝するとなんでも願いを叶えてもらえる大会」。
ボーボボ達は願いを叶えてもらうため、「武闘大会」で争うことになる……


というのは半分嘘。主催者はただのつけもので、そんな夢のような力はない。
嘘感プンプンであるが一応自分のできる範囲内でなら優勝者の望みを概ね叶えてくれているので、全部が嘘というわけではない。
「ってほとんどひとつ上のコピーだこれー!!」
しかしお祭り作品だけあって残念な願いも多く、叶えられそうになかったものはつけものと関係なく有耶無耶にされるようなオチがつく。

ジャッジメント

上で散々ネタにされているポルナレフとアヴドゥルが願った対象。
ランプから現れて「三つの願いを叶えてくれる」とは言うが、正体はもちろんスタンド。
能力は、土に他者の願いを投影し、実体化させることで、それを戦闘能力のある土人形として操れるというもの。
発動条件は面倒だが、心からの願い(蘇生した死者など)が襲いかかってくるという悪夢のような状況を作り出せる。
が、上記でネタにしたようにアヴドゥルによって理不尽な願いを力づくで強制的に叶えさせられるという因果応報の末路を迎える事に。

Caligula -カリギュラ-

バーチャルアイドルμが現実世界で苦しんでいる人々を救うため、どんな願いも叶えてくれる仮想空間メビウスを作り出して自身の歌を聴いた人々を閉じ込めるようになった。
引き込まれた人々は現実世界での記憶を消されて老若男女を問わず永遠に高校生活を送り、願いがあればμが叶えてくれる。
どんな願いも叶えてくれるのは確かで悪意はないのだが、それも「大体の人はこう願っている」という大味な叶え方をしてしまうため、違和感を覚えた人々によって帰宅部が結成される切欠となりメビウスもμ自身も崩壊に向かっていくことになる。
そもそも願いが叶うとしても仮想空間の中の話でしかないので、現実は何も変えられていない。

・どぶろっく

歌ネタを得意とするお笑いコンビ。
病の母親を助ける薬を探しに森にやってきた貧しい農夫の願いを叶えようとする神様、という歌ネタを持つ。
貧しい農夫は願いを叶えてもらおうとしたが、母親の命を救うより自分のイチモツを大きくすることを優先してしまったため呆れた神は去ってしまうというオチなのだが、なんとこのネタをキングオブコントの決勝にぶち込み見事優勝を飾っている。
絶対に笑ってはいけない青春ハイスクール24時で演劇部員としてどぶろっくが登場。
やはり自分のイチモツを大きくすることを願ってしまうのだが、後ろのセットの木箱の中から突如元国民的アイドルグループの一人も貧しい農夫として登場。
彼ももろちんもちろん大きなイチモツを願ってしまい神は呆れるのだが、こちらではifエンドが訪れる。

Magic the Gathering

ゲームの外部*16からカードを持ってくる呪文は「願い/Wish」という名前がついていることが多く、願いを駆使して状況に応じ必要なカードをサーチする戦略は「ウィッシュボード」と呼ばれている。
特に『ジャッジメント』で収録された願いサイクルと『未来予知』収録の《きらめく願い/Glittering Wish》は何かを願ったが見落としがあったせいで台無しになってしまった様をフレーバーテキストで描写している。

彼女は高貴な位を願ったが、その位を尊ぶ国を願い損ねた。―《黄金の願い/Golden Wish》
彼は知識を願ったが、それを使いこなす意思を願い損ねた。―《狡猾な願い/Cunning Wish》
彼は権力を願ったが、それを濫用するための長寿を願い損ねた。―《死せる願い/Death Wish》
彼女は武器を願ったが、それを使いこなす技術を願い損ねた。―《燃え立つ願い/Burning Wish》
彼は成長を願ったが、それを調節する術を願い損ねた。―《生ける願い/Living Wish》
彼女は黄金を願ったが、それを持ち運ぶための力を願い損ねた。―《きらめく願い/Glittering Wish》

願い事には事態の収拾も含めておくべきだ。―《生ける願い/Living Wish》(マスターズ25th版)

古典的ジョーク

あ…ちょっと待って!

分かった。『ちょっと待った』ぞ。これでお前の願いは叶えた。

有名なネタなので、昔からジョークの材料になることも非常に多い。
「ちょっと待って」が願いとして認識される他、以下のようなものが有名。

「一つ目の願いは『俺が若いうちに願いを叶えてくれ』、二つ目の願いは『俺が元気なうちに願いを叶えてくれ』だ」で3つ目の願いをしないことで永遠の命を得る(オチは魔神が「早く最後の願いを言え!」と叫ぶパターンが多い)。

無人島で遭難した3人の男がランプを拾い、一人一つずつ願いを叶えてもらうことになった。ただし、同じ願いはダメとのこと。
一人目は「家に帰りたい」と言ってそれが叶った。
二人目は「家で風呂に入りたい」と言ってやはり叶った。
三人目は悩んだ後、「一人目と二人目に会いたい」と言った。
すると、家に帰った二人が無人島に飛んできた。

一人の黒人がランプを拾った。
「一つ目の願いは、金持ちになることだ」。たちまち彼は金持ちになった。
「次に、ハンサムな白人になりたい」。やはり彼は白人になった。
「最後にもう一生働きたくない」。彼は黒人に戻った。

ランプに「一生食うに困らないだけの金をくれ」と願った。
500円出てきたのでワンコインランチを食べたら無くなった。
店から出た途端暴走トラックに轢かれて死んだ。

旧ソ連にいる男の前に願い事を叶える妖精が現れた。
「ハワイまで行きたい。でも飛行機は怖いし船は酔う。ハワイまで橋を架けてくれ」
「いくらなんでも無理。どれだけセメント必要と思ってるのよ」
「そうか。じゃあこの長い長い配給の列に並ばなくても食べ物が手に入るようにしてくれ」
「…セメントの量を計算するからちょっと待って」

とある三人が魔神を発見し「全部で三つ」の願いを叶えて貰えることになったので相談の末、「一人一つづつ」願いをかなえて貰う事となった。
その後で一人がどうしても最初に願いを叶えたいと言い出したので他の二人は最初に願いを叶えさせてあげる事にした。
めでたく最初に願いを叶える権利を得た人間の願い、それは…
最初の一人「他の二人を殺して。」
こうして他の二人が死んだ事で最初の一人は残り二つの願いを叶える権利も得ましたとさ。


さあ 約束通り お前の願いを
ひとつ かなえてやろう!
追記・修正してほしい項目を 選ぶがよい。


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