解答
一 村上陽一郎「〈死〉の臨床学: 超高齢社会における『生』と『死』」
(A) (イ)放逐 (ロ)培
(B)4
(C)a 5 b 1
(D)遺伝子の戦 経験の記憶
(E)3
(F) 一人の人間の意識・技能や個人が支えてきた社会などが一瞬のうちに無になってしまう(39字)
(G)イ:1 ロ:2 ハ:1 ニ:2
(B)
「子殺し」の現象を基礎となり、「個体という概念」の重みが「軽く」なっている、という因果関係を確認してください。基本的には「子殺し」という行為に対応している選択肢を選べばいいのです。
(C)
a:「そう考えれば(=利己的戦略)」という指示語、さらには「子殺し行動」が主語であることを押さえます。つまり、子殺しというネガティブな行動が戦略的には理解できる、ということですから、戦略、理論、原理、というような内容が入るんだろうと分かれば問題なく選べたはずです。
b:段落冒頭の「しかし」を押さえれば、原理からすれば矛盾を招く、という文脈であることは一瞬で分かります。「困難」と迷った人もいるかもしれませんが、空欄bの3行後に「反する」という表現がありますから、やはり「矛盾」がいいでしょう。
(D)
字数設定と、空欄直後の表現がかなりヒントとなる。イなら「いる」と繋がるので、「〜して」という内容が入りそうなのが分かりますし、ロなら「として」に繋がるので、名詞形が入りそうだと分かります。
(E)
やや判断に迷うかもしれませんが、「解釈」に「慣れ」るというのは、そういう見方しかできなくなる=他の見方がでいなくなる、ということです。
(F)
「しかし」に着目すれば、空欄には、「死」へのネガティブな評価が入ることが分かります。
(G)
イ 「普遍的」=「どこでも通用する」という語義を問うている選択肢だと言えます。
ロ 「一種の文学」とはありましたが、そう「表現するため」とはありませんでした。
ハ 直接的には空欄aの2行前に書いてありますが、人間との対比で押さえて理解してみても明確です。人間の場合は、死は断絶ですが、動物の場合は、遺伝子こそが連続性である、と述べられています(傍線部(3)の直前部)。つまり個体の生死は関係ありません。
ニ 二重傍線部ロの段落を参照。人間社会は、「後天的」なもので発展してきた、という文脈になっています。ということは「利己的遺伝子」はここでは重視されていません。動物との対比で押さえれば、一瞬でバツだと分かりますね。
解説
最終更新:2023年12月28日 06:55