ひび割れた皮膚が、このひょろっとした人型生物の体全体に広がっている。グロテスクで不格好な頭部の上には骨の冠が浮かび、その口は静かな叫び声を上げている。
カスザズヴィ CR 12 Kasthezvi
出典 Pathfinder #135: Runeplague 88ページ
XP 19,200
秩序にして悪/中型サイズの
異形(
変身生物)
イニシアチブ +8;
感覚 非視覚的感知120フィート、
暗視60フィート;
〈知覚〉+22
防御
AC 27、接触15、立ちすくみ22(+1回避、+12外皮、+4【敏】)
HP 152(16d8+80)
頑健 +10、
反応 +9、
意志 +15;+9 対[精神作用]効果
防御能力 マインド・ブランク;
ダメージ減少 15/魔法;
完全耐性 [音波];
SR 23
攻撃
移動速度 30フィート
近接 亜音速の接触=+14(1d8、加えて13d6[音波])
特殊攻撃 武器破壊の言霊
擬似呪文能力 (術者レベル16;精神集中+19)
一般データ
生態
出現環境 地下(ケル・マーガ)
編成 単体、ペア、陰謀団(3~6)
宝物 標準的
特殊能力
変身(超常)/Change Shape:別の姿である間、カスザズヴィは特殊能力を保持する。カスザズヴィは各日最大8時間の間別の姿のままでいることができる。
断末魔の爆発(超常)/Death Throes:殺害された時、カスザズヴィは半径100フィート以内の抑制された音波を爆発させる。この爆発は16d6ポイントの[音波]ダメージを与え、範囲内のクリーチャーを永続的に
聴覚喪失状態にする。影響を受けたクリーチャーはダメージを減少し
聴覚喪失状態を無効化するためにDC 21の頑健セーヴを試みることができる。これは[音波]効果である。セーヴDCは【魅力】に基づいている。
無音(変則)/Soundless:カスザズヴィのその武器破壊の言霊の能力を使用する場合を除いて、非魔法的であろうと魔法的であろうと、その行動を通して音を出すことは決してない。これには、その移動、能力、他のクリーチャーや物体との接触、発生の試み、呪文効果、その他の考えうる音源が含まれる。これは攻撃の犠牲者が発する音を防ぐものではない。呪文を発動できるカスザズヴィはその呪文が
《呪文音声省略》特技で呪文修正されたかのように発動するが、呪文のレベルや発動時間を増加させることはない。
亜音速の接触(超常)/Subsonic Touch:カスザズヴィの接触は、ダメージ減少を迂回する1d8ポイントのダメージに加えて、12d6ポイントの[音波]ダメージを与える。この追加ダメージは[音波]ダメージであるが、可聴域のノイズは発生しない。
武器破壊の言霊(超常)/Word of Sundering:1分間に1回、カスザズヴィは沈黙した武器破壊の言霊を話すことができる;これは1全ラウンド・アクションを必要とする。次ターン開始時に言霊を話し終えると、カスザズヴィは800フィートの範囲内の40フィートの拡散を目標とする、この範囲は
アースクウェイク呪文の目標となる。加えて、この範囲内のクリーチャーは8d6ポイントの[音波]ダメージを受け(頑健・DC 21・半減)、範囲内の設置されていない非魔法のセラミック製、水晶製、ガラス製、磁器製の物体はシャター呪文の影響を受けているかのように、静かに砕ける。これらの効果に対するカスザズヴィの術者レベルは種族ヒット・ダイスに等しい(ほとんどのカスザズヴィはCL 16)。カスザズヴィが殺害されたり、
朦朧状態となったり、あるいはその他の方法で、武器破壊の言霊を発している間に発生を妨げられた場合、その言霊は効果なく終了する。カスザズヴィが変身している間に武器破壊の言霊を話すと、即座にもとの姿に戻る。これは[音波]効果であるが、サイレンス効果を生み出す呪文や効果によって防がれることはない。セーヴDCは【魅力】に基づいている。
悪意に満ちた不滅の存在であるカスザズヴィは、ケル・マーガの地下深くに生息する最も古いクリーチャーの一つである。遥か昔の創造主は、骨そのものが力の原始的な言葉の器であるため、音を全く発することができないようにこの忌まわしい生き物を作った。
カスザズヴィがその骨に刻まれた原初の言葉を完全に話すことができれば、簡単なフレーズで壊滅的な破壊を引き起こすことができる。しかし、創造主はカスザズヴィが言葉を使うのではなく、封じ込めて隠すことを意図し、カスザズヴィの魂に原初の静寂を刻み込んだ。この抑制的な魔法は年月を経るごとに徐々に劣化し、それに伴い、カスザズヴィはその中に含まれている古代の言葉から力を得た。今や彼らは、建物全体を破壊するほどの強力な無言の言葉を発することができる。時間が経てば、その力の大きさは計り知れない。
カスザズヴィの体は、人型生物に近い形をしているが、外見は異質なものである。乾燥してひび割れた皮膚が、不格好な骨に張り付いている。頭蓋骨は体に対して不自然な角度になっており、静かに叫ぶ顔も左右非対称である。頭の上には骨の冠が浮かんでおり、不規則に振動している。カスザズヴィの全ての動きは、一見するとガタガタと揺れ、てんでバラバラな動きに見える。
カスザズヴィは身長6フィート、体重100ポンドしか無い。
生態
ケル・マーガの地下にいる謎めいたコールボーンを除いて、ほとんどの者が存在すら知らないカスザズヴィの起源は長い間忘れ去られてきた。コールボーンの中には、カスザズヴィは生きた武器であると推察するものもいれば、もともとは善良なクリーチャーであったが主人の死によって計り知れない苦痛を受け、真の目的を失ったと主張するものもいる。ほとんどのコールボーンは、カスザズヴィの骨の冠が魔法の緩衝材の役割を果たし、爆発することなく強力な言葉を話すことができると考えているが、研究のために無傷の冠を手に入れた者はいない。
古代の存在のの創造物であるため、カスザズヴィは子孫を残すことができない。しかし、彼らは小さな陰謀団を形成し、お互いに争うことはほとんどない。より多くのカスザズヴィを生み出す方法を学ぶことは、彼らが持つ原初の力を利用すること以上に、彼らの最大の望みかもしれない。
生息と社会
カスザズヴィは全てのクリーチャーを完全に軽蔑しており、自分よりも強力なものに対しては最低限の敬意しか示さない。しかし、彼らは忍耐強く、細心の注意を払った悪の存在である。カスザズヴィは自分の存在を誰にも知られなければ、自分の力がより大きくなることを知っているので、武器破壊の言霊を口にするときや、地表の世界をスパイするために密かに出かけるときは非常に用心深い。カスザズヴィが地表の街を訪れるとき無言の物乞いや敬虔で静かなSweettalkerに変装する。彼らが音を立てないことに気づく者は少なく、スパイたちの不自然な沈黙に気づいた者は、通常、都市の地下で致命的な「事故」に遭って姿を消していく。カスザズヴィのスパイ活動の目的は不明である。あるコールボーンはカスザズヴィが1つの静かな大災害で街全体を崩壊させる準備をしていると推測しているが、他の者は、力を与える古代の言葉を洗練させることや、繁殖力のある地表の住人の間で子孫を残すためのプロセスを発見することを求めていると考えている。
サーシロンの初代Runelord of GreedであるKaladurnaeはカスザズヴィと微妙な関係を築いていた。ルーンロードKaladurnaeは古代都市の知識や強力な単語、フレーズの断片と引き換えに厳選された少数のカスザズヴィに魔法を教えていた。この強力なルーンスピーカーは今でも生きているが、貪欲で呪われている。秘術の知識を蓄え、新しい秘密を学べるという期待に誘われたときだけ、隠れ家を出ていく。Kaladurnaeはカスザズヴィに書くことを教えた。カスザズヴィは自身の厳粛な隠れ家を、ルーン文字、引っかき傷、古代サーシロン語で覆っており、時折ルーンスピーカーによって刻まれた爆発のルーン文字が混ざっている。これらの文章はカスザズヴィの歴史、文化、同期に関する最大の知識源となるだろう――もし誰かが見つけて解読できればの話であるが。これらの文章とは別に、カスザズヴィは自分たちだけが知っている独特な手話でコミュニケーションを撮っており、その際は全身をねじれさせたり手足を痙攣させたりなど、非人間的な表現をする。
すべてのカスザズヴィは恐ろしい、破壊的な言霊を話すことができるが、カスザズヴィを目撃したと主張する一部の大胆な主張は、雹や火の嵐、無限にも見えるの昆虫の大群、重力の反転、さらには時間の逆転など、さまざまな破壊的効果を持つ他の言霊を話すカスザズヴィを目撃したと主張している。
カスザズヴィを理解できないことに不満を感じた一部のコールボーンは、カスザズヴィの巣に潜入して研究しようと冒険学者を雇った。 そのような任務は未だに成功していないのだが。
最終更新:2022年01月08日 22:57