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サイコポンプ、カラカ Psychopomp, Calaca

この姿は、上質なスーツ、ベスト、手袋、アスコットを身につけ、ギターを構えている。顔は複雑な装飾が施された髑髏のマスクで隠されている。

カラカ CR 8 Calaca

出典 Pathfinder #143: Borne by the Sun's Grace 88ページ
XP 4,800
中立/中型サイズの来訪者他次元界, サイコポンプ
イニシアチブ +3;感覚 暗視60フィート、夜目魂感知〈知覚〉+16
防御
AC 21、接触 13、立ちすくみ 18(+8外皮、+3【敏】)
HP 103(11d10+44)
頑健 +7、反応 +10、意志 +11
ダメージ減少 5/アダマンティン;完全耐性 [即死]効果、病気、毒;抵抗 [氷雪]10、[雷撃]10
攻撃
移動速度 30フィート、穴掘り10フィート
近接 叩きつけ(×2)=+11(1d8)
遠隔 =+14(1d8/×4)
特殊攻撃 バードの呪芸、名演奏
擬似呪文能力 (術者レベル11;精神集中+15)
一般データ
【筋】10、【敏】17、【耐】17、【知】16、【判】15、【魅】19
基本攻撃 +11;CMB +11(+13武器落とし);CMD 24(26対武器落とし)
特技 《攻防一体》《合奏団》《武器落とし強化》《鋼の意志》《持続する呪芸》《説得力》
技能 〈はったり〉+18、〈交渉〉+22、〈変装〉+18、〈威圧〉+19、〈知識:次元界〉+17、〈知覚〉+16、〈芸能:弦楽器〉+18、〈職能:音楽家〉+16、〈真意看破〉+16
言語 地獄語、天上語、奈落語;真言
その他の特殊能力 アンティーク武器、魂への接触
装備 ピストルとブリット1発、ギター
生態
出現環境 どこでも(ボーンヤード)
編成 単体、ペア、一団(3~5体)
宝物 標準的
特殊能力
 アンティーク武器(変則)/Antique Weapon 各カラカは、1つのアンティーク武器、通常はピストルを持っている。 カラカだけがそのアンティーク武器を適切に使用する方法を知っており、それに習熟しているとみなされる。他のすべてのクリーチャーは、武器が破損状態であるかのように扱う。武器がすでに破損状態である場合、カラカ以外のクリーチャーにとっては全く機能しないものとなる。武器が火器の場合、カラカは1発のブリットしか運んでいない。

 バードの呪芸/Bardic Performance カラカは、11レベル・バードの呪芸を持ち、打ち消しの調べ散逸の演技悲運の葬送歌恍惚の呪芸自信鼓舞の呪芸武勇鼓舞の呪芸、示唆の詞の使用権を持っている。

 名演奏(擬呪)/Show Stopper 標準アクションとして、カラカはギターを破壊し、耳をつんざくような音響を作成して、30フィート以内の各他のクリーチャーを即座に停止させる。セーヴに失敗したクリーチャーは、マス・ホールド・パースンのように影響を受けある。そのギターがない場合、カラカはバードの呪芸の特殊能力の使用権を失う。24時間連続でボーンヤードに戻っているカラカは、破壊したギターと交換する新しいギターを得る。これは[音波、精神作用]効果である。セーヴDCは【魅力】に基づいている。

 カラカは、死者ではなく、死者がいなくなった後も生き続けなければならない生存者を対象とする、珍しいサイコポンプである。カラカの目的は、最近亡くなった人の家族や愛する人の悲しみを和らげることである。そのためには、なだめるような知恵と歌で故人の生前を讃えることで達成する。カラカの本性を知っている定命の者は、彼らを単に寛大な霊だと思うかもしれないが、このサイコポンプが悲嘆に暮れている人々を癒すのは、非常に現実的な理由を持っている。

 人間に気づかれないようにするため、カラカは手袋やカラフルなマスクをつけて、頭のてっぺんからつま先までその地元の装いをし、本性を隠している。カラカの外見は大きな骸骨のようで、その骨は地味な灰色をしている。典型的なカラカは身長は約6フィート、体重わずか40ポンドである。

生態
 多くの文化で、最愛の人の死後、親切な見知らぬ人や仮面をつけた放浪者が現れて、慰めの言葉やカタルシスの歌を提供するという話があるが、カラカはこうした神話のルーツとなることが多い。カラカは通常、不思議な手段で未亡人、男やもめ、または近親者のもとにやってきて、いつも死者の遠い友人か崇拝者であると主張する。カラカは通夜や葬列の最中に、弔問客のために食べ物や飲み物を携えて現れることがある――そうすることが邪魔になったり侮辱したりしない限り。遺族に食事と音楽を提供する一方で、カラカはその社交的な魅力を使って悲しむ人々と知り合い、故人についてより深く知ることで、一人一人に合った慰めを提供することができる。カラカは(強制)魔法を使わず、サイコポンプのように死者と会話することもできないので、定命の者と接するときは持ち前の愛想と会話の才能に頼らなければならない。

 単なる山師とは異なり、カラカは実際には、死者の遺族に強い共感を示し同情を感じている。しかし、彼らの悲しみは、死者があの世に旅立つことではなく、生から死への移行の美しさや必要性を人間が完全に理解することができないという苦しみからくるものである。彼らは、その悲しみを楽しい音楽と陽気な笑いという形で表現する、悲惨なサイコポンプの一族である。

 カラカの役割は戦闘ではなく、戦闘が避けられないと思われる場合は撤退し、別の日に平和的な調停を試みるために戻ってくるのがほとんどである。カラカは平和主義者であるにもかかわらず、ピストルや特殊な剣などのアンティーク武器を身に着けているのが、この生物の最もミステリアスな点である。この武器が定命の者であったころの遺物なのか、それとも変装の一部なのか、その用途はカラカでさえも知らない。しかし、尋ねられれば、カラカはその武器は神々から直接贈られたものであり、その用途は適切な時期が来れば明らかになると答える。カラカにとって2番目に重要な持ち物は楽器(通常はギターかバイオリン)であり、最後の手段として破壊した場合に強力な魔法を放つことができる。

生息と社会
 カラカの主な任務は、死者を蘇らせるために死霊術やその他の不自然な手段を考えようとする生存者を、慎重に思いとどまらせることである。カラカは、魔法や策略ではなく、機転と説得によって、また、死は単に人生の物語の第二章に過ぎないという信念を植え付けることによって、これを達成する。もしカラカが死者を蘇らせようとする定命の者を説得できない場合は、その脅威を扱うのにもっと適した他のサイコポンプを呼び出す。

 ゴラリオンでは死は一般的だが死霊術はそうではないため、カラカは愛する人を失った人の前に現れることはない。彼らの典型的な目標は金持ちや権力者である;結局のところ、生者を死からよみがえらせる資源を持つ個人は、手段を持たない農民よりも説得を必要とすることが多い。農民たちは単に自分たちの喪失をあきらめるだけである。特に困難な場合、あるいは大量に死傷者が出て多くの弔問客がいる場合、多くのカラカが結束して力を合わせ、一団として登場することがある。このような一団は通常、手の込んだパフォーマンス的な宴会を開き、それぞれのカラカが異なる楽器やパートを担当して演技をする。カラカは変装が可能である限り、必要であれば何日でも定命の者のために演奏を続ける。カトリーナのような他のサイコポンプも、大きな集団になるとカラカに加わることがある。彼らの能力は、取り乱した家族や怒った群衆を落ち着かせることでカラカの能力を補完するからである。

 悲嘆に暮れている人々を慰めるという本来の任務がないときは、カラカは他のサイコポンプに同行して、ヘラルドとして、あるいはサポートとして、物質界への任務を遂行する。カラカは通常、その成功や失敗をノソイに報告し、ノソイはカラカと定命の者との最新の出会いについて詳細を書き留める。モリグナに暗殺の標的を与えた場合、事前に数人のカラカを送り込み、モリグナの獲物を和らげてから攻撃することがある。また、ヴァンスの部隊の隊列の後方で、サイコポンプの行進のペースを維持するために、心に響く戦闘曲を歌うこともある。まさに、サイコポンプが存在するところには、カラカの物悲しい歌がつきまとう。
最終更新:2022年06月05日 10:18