水没せし地

水没せし地(the Sodden Lands)


水没せし地は、ガルーンド大陸西岸に位置する、嵐によって破壊され続けている地である。

歴史

かつてこの地はガルーンド西部に勢力を持っていた古代王国ゴル・ガン Ghol-Gan の一部だった。現在でもこの地の遺跡に多くの冒険者が引き寄せられているが、危険度はきわめて高い。

その後、この地にはリーゲン Lirgen とヤマサ Yamasa という2つの国が生まれた。
4606AR、エイローデンの死に伴い、この両国は、沖合いに永続する暴風雨“アベンデゴーの眼” Eye of Abendego が出現したことにより、暴風と洪水によって破壊された。救助騎士団 The Knights of Salvation が無私の人々によって結成され、各地にアベンデゴー突破点 Abendego Piercing と呼ばれる避難所を建設し、30年間にわたって生存者の救助に当たった。しかし、騎士団が既に解散した現在でも、少数の住民がそれぞれの理由で残っている。堅固に建設されたアベンデゴー突破点の多くは今でも残っているが、モンスターの巣になっている。

地理

ハイランタム Hyrantam:北部にあったリーゲンは、サオク同胞団 the Saoc Brethren という占星術に基づく哲学を信奉する集団によって支配されていた。嵐によって故郷が破壊され、生存者が逃れた後も、同胞団の人々は水没せし地に戻り、嵐を消し去るためにその秘密の研究を続けたが、4615AR、その上層部が謎の自殺を遂げたことで終了した。彼らは“眼”の秘密を解明したが、それは定命の者の精神には耐えられないものではなかったのかと言われている。水没し廃墟と化した都 Hyrantam に残された者は生き残るために塔の間にロープで橋を渡して暮らしているが、アルカディア洋の深みから来た異形のためにドラウのような振る舞いをする者も出ている。

コクタング Kokutang:南部のより原始的な国家ヤマサは嵐によって完全に破壊されたが、その支配階層である the Kuboto はまだ生き残っており、生存のために人肉食と忘れ去られていた死霊術を復活させた。首都 Kokutang の地表は洪水に押し流され、生存者の多くは半ば水没した地下洞窟網に住んでいる。ロヴァググウルガソーア、デーモン・ロードのズーラを信奉し、生贄を得るため近隣の部族に攻めかかる。酋長はかつてゴズレーの信徒が持ち込んだGoz Maskと呼ばれる仮面を身につける。

ジュラ Jura:唯一残された安全な場所は山上の小村Jula で、堕ちたエラスティルのパラディン Father Heveril が自身の贖罪の道として、難民たちの受け入れと保護を行っているが、近年水没せし地の廃墟を荒らすスカベンジャーと呼ばれる者たちの中で最大の勢力を持つアベンデゴー騎士団がここに住み着き、Father Heveril はこの村を出て行くか彼らの奴隷となるかという選択を強いられている。

グリーンブラッド Greenblood:枷の地との境界にほど近いグリーンブラッド Green Blood には海賊たちが捕らえたモンスターを戦わせるために作った闘技場があり、現在は魔法によってアヴィスタンの好事家に有料配信されるほど悪名が轟いている。

オーガン Oagan:ブラックフロウ川 Black Flow の河口にあるリーゲンの町の水没した廃墟。かつて魔法のアイテムと珍しいクリーチャーを商う有名な商社が存在し、その宝物庫を狙って冒険者が集まる。彼らのために技術者たちが作った大きな潜水鐘があることで知られているが、危険な水棲クリーチャーがうろつく迷路のような街路を潜ることは安全とは程遠い。

それ以外にさまざまなモンスターの部族が点在している。
  • ボガード:アベンデゴーの眼出現以降急速に勢力を伸ばし、北部に無数の小部族が存在する。眼を彼らの信奉するロヴァググの顕現であるとみなしている。多くの部族はハーフフィーンド・ボガードやヘズロウ・デーモンに率いられている。アベンドゴー突破点のうち、特に大きな牙塔 Fangspire は、彼らの部族が争って奪い合う拠点となっている。
  • リザードフォーク:南部はリザードフォークのたった1つの大部族国家が支配している。ファイター、ドルイド、オラクルなどのレベルを持つリザード・キングの支配する幾つもの村に別れて暮らしているが、特に攻撃的な Terwa Lords と呼ばれる者たちが主導権を握り、より平和的な村を武力で従えて枷の地を襲撃するようになっている。

[1] Erik Mona et al. (2008). Campaign Setting, p. 134. Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-112-1
[2] James Jacobs et al. (2011). The Inner Sea World Guide, p. 145. Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-169-2
カテゴリー:内海地域
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