定命の者が魔法を知っている間中ずっと、魔術師は自分たちに仕えさせるための人造を作り出している。ほぼ破壊できない素材と元素のエネルギーから作られる最も強力なゴーレムから、無数の金属製のギアで構成されるクロックワークの手下、自らきれいにする粗末な自立行動する箒に至るまで、人造の作成は術者の御業の大黒柱となっている。一部の術者にとって、ゴーレムや他の人造は、単に十分強くなく、十分強力でなく、十分印象的でなく、十分大きくなく、十分無二のものではない。これらの術者は遥かに大きく強力な作品を設計、作成する――世界を彼らの力と才能に注目させる作品を。彼らはコロッサスを作る。
コロッサスは巨大な背丈の人造であり、彼らの最も小さなものは人間の身長の10倍にもなり、最も背の高いジャイアントよりも大きい。表面上はゴーレムと類似しているが、サイズが巨大なだけでなく、より強力な魔法によっても特徴づけられる。ゴーレムは、他の魔法的な影響を中に入れない事にも役立ち魔法的な障壁で体内に封印されているエレメンタルの精霊によって、生命の外見を与えられている。コロッサスはエレメンタルの精霊によって生命を同様に与えられているが、この精霊は非常に真なる魂に近く、体から逃げ出し不活性な死体を残さないような魔法の障壁は必要ない。適切な魂と同様、この精霊は単なる力ではなく意志と衝動を提供する。生きている存在が自身の筋肉、神経、血液を指揮するのと同様、コロッサスは強力な魔法の生理学と秘術の呪文学によって自身の人工的な身体を制御する。
一体のコロッサスは主人が王国を破壊し、軍隊を壊滅させるのを助けることができ、ほぼあらゆる形の報復に耐性がある。多くのコロッサスには明確な製造目的がある――作成者のための帝国を作り出し、憎む敵を征服し、一部の同等に危険な敵を全滅させるなど。いくつかは、侵攻に対する抑止力として、防衛用の兵器のために作られる。それ以外のコロッサスは最悪の結果でも影響を受けないよう、単一の場所や物品の守護者を任される。
コロッサスは人工のクリーチャーなので、正確な形や機能、構成はその作者の裁量に任せられる。にもかかわらず、全てのコロッサスは、劣った人造と自分たちを区別する特定の特性を共有している。この特性は
コロッサスの副種別で詳述される(305ページ参照)。
このプロセスは通常の定命の限界を超えた経験と知識を求めるため、最も偉大で最も伝説的な術者だけがコロッサスを作ることができる。コロッサスの制御精霊の形成は、定命の存在が生命と魂を真に作るようなものだ。不十分な準備の作成者は不規則な瓦礫の山か、最善でも身震いする程の特性を持つがその巨大サイズにしては比較的脆い単なるゴーレムを生産する可能性が高い。最悪の場合、そのような作成は致命的に失敗し、予測不可能だが必ず高くつく危険な結果を伴う。
多くの人工的な作成物とは異なり、コロッサスは自身で考えることができる。製作者はコロッサスの個性をある程度制御しており、支配するのをより簡単にするために通常「親」を喜ばせたいという衝動をしみこませようとする。しかしながら基本的な精神を形成することは子供を育てることに似ている;結果は矛盾していて予測することは難しい。時には頑固であるか、無慈悲であるか、単に子供じみたコロッサスに終わる。まれに、コロッサスは自分は命令に従うことを拒否するほど強いと認識し、代わりに命令する者から独立した自身の意志に従う。そのようなはぐれコロッサスは人間のような非常に小さい存在の社会にほとんど関心がない。いくつかは大きなジャイアントの間で一種の居場所を作ることができるが、ほとんどは定命の者に交じるには自身の主要形体があまりに目立つので、彼らは静かに住むことができる世界の忘れられた片隅を探す。
このような巨体に供給される燃料に要求される魔法のエネルギーは強大でしばしば制御が難しい。大部分のコロッサスはほぼ全ての魔法のエネルギーを隣接している場所から吸収するが、コロッサス自身の力と調和しているエネルギーという例外がある。このようなエネルギーの吸収は、大部分の魔法が単に機能しなくなる範囲をコロッサスの周りに生み出す。コロッサスの魔法の代謝と必然的に合っているので、これらの範囲で未だ機能する魔法は害するのと同じくらいさらにコロッサスに力を与えそうである。しかし賢い術者はコロッサスの鎧の中に比喩的な弱点を見つけ悪用することができる。
全てのコロッサスは2つの形状を持つ。一つ目の形状は巨大な人型生物、非常に大型のゴーレムに似ている。二つ目は種別によって異なるが、コロッサスを無害な何かに偽装させるのに役立つことがある、60フィートの巨獣を隠すことは難しいのだから。しかしながら、いくつかのコロッサスは些細なものになろうという試みを差し控え、より強力で破壊的でさえある恐ろしい非人間的な形状へと変成できる。
彼らの構造と個々の作者の意志で使われた材料によって、コロッサスは多くの形状をとることができる。コロッサスを作成することは野心的な試みであり、大部分の作成者は小さい人造を作成するために学ぶレッスンに彼らのデザインの基礎を置く。その結果、コロッサスで最も有名なものは、フレッシュ、ストーン、アイアンであり、ゴーレムで最も一般的に理解されている種類と一致している。他の種類も可能であり、例えば信仰の秘密による生命を与えられたクレイ・コロッサス、溶けない氷と霜によって精巧に作られるグレイシャル・コロッサス、生きている森から造られるティンバー・コロッサスなどであり、自然界の植物やクリーチャーに不気味な力を運ぶ。
この巨大な怪物は、よろよろと歩く人型生物の形状に押し込まれた大量の人型生物の肉の体のように見える。
フレッシュ・コロッサス 脅威度16/神話ランク6 Flesh Colossus
防御
AC 30、接触6、立ちすくみ30(+24外皮、-4サイズ)
hp 224(16d10+136)
頑健 +5、
反応 +5、
意志 +5
DR 10/エピック;
完全耐性 [電気]、
人造の種別特性
攻撃
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地上
編成 単体
宝物 なし
特殊能力
代替形態(変則)/Alternate Form 全ラウンド・アクションとして、フレッシュ・コロッサスは4体の合成されたクリーチャーに分割されることができる。これらの合成クリーチャーは
フレッシュ・ゴーレムと同一であるが、ゴーレムのDRと狂暴化と魔法に対する完全耐性の能力がない。これはDR 5/エピック、[電気]吸収、
選択的アンティマジックのオーラ(10フィート)を得る。各々の合成クリーチャーがどのくらいのヒット・ポイントを持っているかについて決定するにはコロッサスの現在合計ヒット・ポイントを4で割ること。1体の形状への復元には、残りの全ての合成クリーチャーがお互い隣接している事と、全ラウンド・アクションが要求される。この時、コロッサスの合計ヒット・ポイントを決定するために残っているヒット・ポイントを合計する。
選択的アンティマジックのオーラ(超常)/Selective Antimagic Aura [電気]の補足説明を持つもしくは[電気]ダメージを与える呪文と能力は、死霊術の呪文や効果と同様、この場から影響を受けない。
フレッシュ・コロッサスは何百もの死体が組み合わさって、全体が不鮮明になっている。身長は約60フィート、体重は約150,000ポンドである。
フレッシュ・コロッサスを作成することは、少なくとも500体の人型生物の死体と、10,000gpのコストが必要となる。
フレッシュ・コロッサス Flesh Colossus
術者レベル 12; 市価 120,000gp
作成要項
攻城兵器技師の悪夢であるこの巨大な機械は、唸りを上げるエンジンから有毒な焼香を放出する。
アイアン・コロッサス 脅威度21/神話ランク8 Iron Colossus
経験点409,600
N/超巨大サイズの
人造(
コロッサス、
神話)
イニシアチブ -1;
感覚 暗視60フィート、
夜目;
〈知覚〉+11
オーラ 選択的アンティマジックのオーラ(30フィート)、有毒焼香(30フィート)
防御
AC 39、接触1、立ちすくみ39(+38外皮、-8サイズ、-1【敏】)
hp 309(23d10+183)
頑健 +9、
反応 +6、
意志 +7
DR 10/エピック;
完全耐性 人造の種別特性、火吸収
攻撃
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地上
編成 単体
宝物 なし
特殊能力
代替形態(変則)/Alternate Form 全ラウンド・アクションとして、アイアン・コロッサスはその脚を巨大で破壊的な履帯へと変えることができる。移動速度は80フィートとなり、足払いされることなく、4d8+30ダメージを与える
蹂躙攻撃を得る。踏みつけ攻撃を失う。全ラウンド・アクションとして元の基本形態に戻ることができる。
有毒焼香(変則)/Deadly Fumes アイアン・コロッサスは有毒ガスを30フィート半径に放出し、この範囲でターンを開始するクリーチャーをガスに晒す。
有毒焼香:吸入型―
セーヴ 頑健・DC21;
頻度 1回/ラウンド(2ラウンド間);
効果 1d4【耐久力】ダメージおよび
不調状態;
治癒 1回のセーヴ成功。
火吸収(変則)/Fire Absorption アイアン・コロッサスは[火]に対する完全耐性を持つだけでなく、[火]ダメージを与える呪文や攻撃の対象となったり命中されると、このコロッサスはその[火]ダメージが与えたであろう量の半分だけ回復する。(訳注:原文では主語がflesh colossusとなっているが、Iron Colossusの間違いと思われる)
選択的アンティマジックのオーラ(超常)/Selective Antimagic Aura [火]の補足説明を持つ呪文と[火]の効果のはこの場から影響を受けない。
攻城櫓(変則)/Siege Tower アイアン・コロッサスのバリスタは機会攻撃を誘発せず、コロッサスのターンの開始時に再装填する。
高さ80フィートで、重さ500米トンもあるアイアン・コロッサスは戦争の最終兵器である。
アイアン・コロッサスの体は数百米トンの鉄から作られ、100,000gpのコストがかかる。
アイアン・コロッサス Iron Colossus
術者レベル 17; 市価 500,000gp
作成要項
この巨大な石像は追い立てられた砦が歩いているように見える。
ストーン・コロッサス 脅威度19/神話ランク7 Stone Colossus
経験点204,800
N/超巨大サイズの
人造(
コロッサス、
神話)
イニシアチブ +11
(神);
感覚 暗視60フィート、
夜目;
〈知覚〉+11
オーラ 選択的アンティマジックのオーラ(30フィート)
防御
AC 31、接触2、立ちすくみ31(+29外皮、-8サイズ)
hp 265(21d10+150)
頑健 +7、
反応 +7、
意志 +7
DR 10/エピック;
完全耐性 人造の種別特性
攻撃
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地上
編成 単体または移動要塞(1、加えて中型の人型生物の射手6~12)
宝物 なし
特殊能力
代替形態(変則)/Alternate Form ストーン・コロッサスは全ラウンド・アクションとして小さな砦の形状になることができる。
DRは20/エピックに増加し、
高速治癒10を得る。この形状のとき、コロッサスは近接攻撃を行うことができない。
移動砦(変則)/Movable Keep いずれの形状でも最大12体までの中型クリーチャーを持てる。城壁上の者は遮蔽を得る。破壊されるとき中にいる者は3d10+20ポイントのダメージを受ける。
選択的アンティマジックのオーラ(超常)/Selective Antimagic Aura [地]または[力場]の補足説明を持つか地または石を変成するか操作する呪文はこの場から影響を受けない。
自己修繕(変則)/Self Repair ストーン・コロッサスは神話パワーの使用回数を1回消費し、5ラウンドの間、
高速治癒20を得る。
攻城櫓(変則)/Siege Tower ストーン・コロッサスのバリスタは機会攻撃を誘発せず、コロッサスのターンの開始時に再装填する。
身長70フィート、重さ300米トンもあるストーン・コロッサスは歩く要塞である。
ストーン・コロッサスの体は40,000gpのコストがかかる。
ストーン・コロッサス Stone Colossus
術者レベル 15; 市価 300,000gp
作成要項
最終更新:2017年04月19日 22:57