山のようなこの恐ろしいクリーチャーは、凡そ人の形をしているが、その憎むべき顔は無数ののたうつ触手の塊である。
スタースポーン・オヴ・クトゥルフ CR20 Star-Spawn of Cthulhu
防御
AC 36、接触9、立ちすくみ35(+27外皮、-2サイズ、+1【敏】)
HP 362(25d8+250);
再生15([火炎])
頑健 +18、
反応 +9、
意志 +25;占術および[精神作用]に対して+8
防御能力 圧倒的な精神、不死;
完全耐性 [氷雪]、毒、病気;
呪文抵抗 31
攻撃
移動速度 40フィート、
飛行60フィート(標準)、水泳40フィート
近接 爪(×2)=+32(2d6+16/19~20)、触手(×6)=+27(1d8+8/19~20、加えて“
つかみ”)
接敵面 15フィート;
間合い 30フィート
特殊攻撃 圧倒的な精神、
締めつけ(1d8+8)
擬似呪文能力 (術者レベル20;精神集中+27)
一般データ
生態
出現環境 気候問わず
編成 単体、2体、またはカルト(3~6)
宝物 標準
特殊能力
不死(変則)/Immortality スタースポーン・オヴ・クトゥルフは加齢せず、食事も呼吸も必要ない。暴力だけがこれらのクリーチャーを死に追いやる。
劣悪星間飛行(変則)/Limited Starflight スタースポーン・オヴ・クトゥルフは宇宙空間の真空中でも生存することができ、真空中には大気がないにもかかわらず自身の飛行移動速度で移動することができる。完全な星間飛行とは異なり(
ミ=ゴのような)、スタースポーン・オヴ・クトゥルフの飛行能力は宇宙空間を異常な高速で移動することはできない。他の世界へ移動する際、クリーチャーは旅を完了するために、完全に不死と忍耐性に頼る。移動速度を必要とするとき、早く旅をするために
ゲートの能力を代わりに使用する。
圧倒的な精神(変則)/Overwhelming Mind スタースポーン・オヴ・クトゥルフの精神は力と異界的な構造という点で圧倒的である。来訪者(原住の来訪者を除く)でも異形でもないクリーチャーがスタースポーン・オヴ・クトゥルフと初めて精神的に接触するときは、DC29の意志セーヴに成功するか、1d4ラウンドの間
朦朧状態にならなければならない。セーヴに成功するとクリーチャーは単に1ラウンドの間
よろめき状態となる。この効果は、スタースポーン・オヴ・クトゥルフから精神的な接触(例えば
ディマンド、
ドリーム、
ナイトメア、
センディングの擬似呪文能力やラウンドに1回テレパシーによる会話をするなど)を開始するか、他のクリーチャーがそれ(
ディテクト・ソウツや
ドミネイト・モンスターなど)の開始を試みるかに拘らず発生する。一度クリーチャーがスタースポーン・オヴ・クトゥルフの圧倒的な精神に晒されるならば、24時間あらゆるスタースポーン・オヴ・クトゥルフからのこの効果に完全耐性を持つ。これは[精神作用]効果である。セーヴDCは【魅力】に基づいている。
星間の虚空の奇妙で不吉な住人たち全員の中でも、この巨体のクリーチャー程に恐怖を引き起こす者は殆どいない。彼らは従来の望遠鏡で見ることのできない光量の狂気の星から来て、これらの巨獣の中で最も小さいものでさえ身長ほぼ30フィートである。人型をした彼らの巨大な身体は、半分固まったような粘体のようにのたうち煮え立つように見える弾性のある肉を持つ。途方もない竜の翼、殺人的な鉤爪の手、異界的なタコの凝視を生じさせる触手のある顔は、生物の恐ろしい状態を完成させている。この悪意のある種族には名前があるが、正気のあるものが知る名前ではない。定命の者の学者の間では、それらは最も偉大な聖職者の名前によってのみ知られている――それはスタースポーン・オヴ・クトゥルフであると。
スタースポーン・オヴ・クトゥルフは奇妙で変化しやすい解剖学的構造を持つ――彼らの形状は固定されていない。彼らは思うままに体の一部を吸収したり、他の部分を大きくすることができ、その特性を爪や触手に使い、戦闘において通常それと同じ形とサイズをしたクリーチャーでありうるものを遥かに超えて劇的に間合いを伸ばす。この変わりやすい形状にもかかわらず、スタースポーンの形状はタコ頭の翼のある人型生物からそこまで逸脱しない、それは恐らく彼らの異世界の精神が持つ、ルルイエの失われた都市で死しているが夢見続けている彼らの大君にして主人との、強力な関係のためだろう。
彼らはゴム状の皮とタコのような頭の巨大な人型のクリーチャーとして一般的に表れるが、スタースポーン・オヴ・クトゥルフは産まれつき陸生よりも水棲であるというわけではない――彼らがしばしば惑星の海に関連しているのは、海洋が惑星の表面の大部分を覆っている事があるという単純な事実に依るためだ。このクリーチャー自身は、陸でも、海でも、宇宙の深淵でも等しく寛ぎ、そのような領界を全く区別せず、それらの場所を彼らだけが知っている目的のための都市と神殿の地に選ぶ。虚空の異界の神の使いである彼らは侵略した世界で活動して土着の生命を一掃し、それを深い虚空が拡大し存在全てを彼の奇妙な物質界と入れ替える最終的な時の準備とする。
スタースポーン・オヴ・クトゥルフは土着の生命に対する悪意をほとんど持たない――彼らはただ、そのような生命が存在する間は、世界のための計画を進めることができないというだけだ。人間が放棄されていると考える家に入ってその建物の壁の中に住んでいる蟻の巣を発見した時と同様、スタースポーンは土着の蔓延生物を根絶するために働く。彼らの方法が世界によって変わることはほとんどない――自らの夢と悪夢によって影響を与えられる知性を持つ者たち相手に、彼らスタースポーンはそうした犠牲者が眠る際に攻め立て、破壊的な教団と社会の成長を促す。これらのグループはスタースポーンの計画を順番に進め、世界を整え、それを破壊の瀬戸際まで持ち込む。そのような世界が、不安、内戦、過度の汚染、大量虐殺などによって崩壊するような状況になると、スタースポーンはすべてを終わらせるためにカルトを動かす。そのようなカルトが自分たちの(時折知らずに行う)援助によって受け取るかもしれない唯一の報酬は、最後に根絶される少数の者の中に入るという疑わしい名誉であり、スタースポーンは彼らの駒へ関心もなく責任を感じない。
スタースポーンの生命根絶に関する計画が数百年または数千年にさえ渡っているという事実を、怠惰または倦怠によるものと間違えてはいけない――スタースポーンは冷酷で忍耐強く、宇宙の諸世界への準備は知ることのできない予定に正確に従わなければならない、正確な宇宙の収束が起こり星辰が正しい時だけ彼らは万物を終わらせるための最終的な行動を起こすことができるがために。この時間の枠はいくつかの世界に、スタースポーンの影響を発見し、その世界のスタースポーンによる破滅を遅らせるか打破さえする機会を与えるが、虚空の冷酷な奔流に直面してのそのような勝利の話は滅多にない。
スタースポーン・オヴ・クトゥルフは、
エルダー・シングやグレート・オールド・ワンの従者を含む、時間と空間から外れた多くの他の奇妙な種族と戦争をしている。彼らは彼らの不滅の課題を促進する為に、これらのクリーチャー――と
ミ=ゴのような他の種族――を、スポーン、奴隷、手下として使うことも知られている。
スタースポーン自体は虚空の果てにある彼方の世界から来て、神々や怪物と同様他の無数の領界で見られるが、彼らの支配者クトゥルフは一般的に訪れられる世界からは隔絶された彼方の惑星に住まう。しかし、クトゥルフは大洋の下深くにある死せる都市ルルイエに閉じ込められている一方で、彼の夢は彼のスタースポーンの心の中でまだ共鳴しており、そこから無数の世界にいる多数の眠っている詩人と哲学者の夢に触れる。主人の偉大な計画の知識によって導かれ主人の彼方まで届く夢によって更新されるスタースポーン・オヴ・クトゥルフは、彼らの目標へと当然のように進んでいる。
最終更新:2021年11月06日 04:10