エントスロープの作成 Creating a Entothrope
"エントスロープ"はどのような
人型生物にも追加できる先天性(生まれつきのエントスロープの場合)ないし後天性(罹患したエントスロープの場合)のテンプレートである。
脅威度:基本クリーチャーか基本蟲のCR(いずれか高い方)+1。
サイズと種別:
人型生物(以下これを"基本クリーチャー"と呼ぶ)は(
変身生物)の副種別を得る。エントスロープは基本クリーチャーとサイズ分類差が1段階以内の、ある種の蟲(以下これを“基本蟲”と呼ぶ)の特徴を備える。エントスロープの中間形態のサイズは、基本蟲と基本クリーチャーのどちらか大きい方に等しい。
アーマー・クラス:中間形態あるいは蟲形態の時、エントスロープの外皮ボーナスは基本動物の外皮ボーナスか、+2の外皮ボーナスか、いずれか高いものを得る。
防御的能力:蟲形態あるいは中間形態の先天性エントスロープは“
ダメージ減少 10/銀”を得る。蟲形態あるいは中間形態の後天性エントスロープは“
ダメージ減少 5/銀”を得る。
移動速度:そのエントスロープがとっている形態によって、基本クリーチャーか基本蟲と同じ。エントスロープの脅威度が5未満の場合、中間形態の時は基本クリーチャーの移動速度を使用する。エントスロープの脅威度が5以上の場合、中間形態では基本蟲の追加移動速度(登攀速度や飛行速度)をすべて得る。
近接:蟲形態及び中間形態のエントスロープは基本蟲に応じた肉体武器を得る。
特殊能力:エントスロープは基本クリーチャーの特殊攻撃およびその他の特殊能力および能力をすべて保持する。中間形態あるいは蟲形態のエントスロープは基本蟲の特殊攻撃およびその他の特殊能力および能力を得る。加えて、エントスロープは"
暗視60フィート"と以下の能力を得る。
エントスロープの共感(変則)/Entothropic Empathy:どの形態であっても、エントスロープは自分がとることのできる蟲形態と関連のある蟲と意思疎通し、交感することができる。たとえ、その蟲が精神を持たなくても関係なく作用する。エントスロープはその種の蟲の態度に影響を与える際に
〈交渉〉技能を使用でき、しかもその場合はその判定に+4の種族ボーナスを得る。この行為は蟲に多少の知性を植え付けるため、エントスロープはこれらの蟲を訓練したり、効果的な仲間として扱ったりすることができるようになる。
エントスロピーの呪い(超常)/Curse of Entothropy:蟲形態あるいは中間形態の先天性エントスロープの噛みつきもしくは針攻撃は、目標の人型生物に
エントスロピーを伝染する(頑健・無効、DC15)。犠牲者の蟲(訳注:原文通り、おそらく人型生物の誤記)とエントスロープのサイズ分類差が1段下位以内でなければ、この能力は何の効果もない。
変身(超常)/Change Shape:全てのエントスロープは人型生物形態、中間形態、蟲形態の3つの姿を持つ。人型生物形態と中間形態との変身では装備品が新たな姿に溶け込むことはないが、人型生物形態あるいは中間形態と蟲形態との変身では溶け込む。先天性エントスロープは3つのどの別形態にでも移動アクションで変身できる。後天性エントスロープは、DC15の【耐久力】判定を行なって全ラウンド・アクションで蟲形態あるいは中間形態をとるか、DC20の【耐久力】判定を行なって1全ラウンド・アクションで人型生物形態をとることができる。新月の夜になると、後天性エントスロープは蟲形態あるいは中間形態をとるための【耐久力】判定に+5の士気ボーナスを得るが、人型生物形態をとるための【耐久力】判定には-5のペナルティを受ける。次の日の出を迎えるか8時間の休息の後のどちらか早い方になると、後天性エントスロープは自動的に人型生物形態に戻る。殺されたエントスロープは人型生物形態に戻るが、
死亡状態のままである。この超常能力のさらなるルールについては、291ページを参照。
蟲の心(変則)/Insect Mind:人型生物形態と中間形態では、エントスロープは[精神作用]効果に対するセーヴに+4のボーナスを得る。
能力値:すべての形態で【知】-2および【判】+2。蟲形態と中間形態で【敏】+2および【耐】+2。エントスロープは観察力があるが、その精神は非効率な働きをする。基本クリーチャーの能力値に対するこのような修正に加えて、エントスロープの能力値は中間形態や蟲形態を撮った場合にも変化する。人型生物形態のエントスロープの能力値は基本クリーチャーのものから変わらない。蟲形態と中間形態のエントスロープの能力値は、基本クリーチャーの能力値と基本蟲の能力値のいずれか高い方を用いる。
エントスロピー Entothropy
エントスロピーに罹患したクリーチャーは後天性エントスロープとなるが、次の新月の夜に犠牲者が蟲形態になって自我を喪失するまでは、いかなる症状も見せない(そして、テンプレートの修正や能力は一切得ない)。そのキャラクターは次の夜明けまで蟲形態を取り続け、DC20の意志セーヴに成功しなければ、何があったのか(もしくは何が起こるのか)一切思い出せない。セーヴに成功した場合、キャラクターは自分の置かれた状況に気づく。
エントスロープの攻撃を受けてから3日以内にキャラクターが呪文を受けることができれば、12レベル以上のクレリックにより発動された
ヒールあるいは
リムーヴ・ディジーズ呪文を用いることでこの病気を治療できる。それ以外にも、トリカブト(ベラドンナ、『用語集』の『毒』を参照)を1服ぶん服用すると、後天性エントスロープはエントスロピーから回復するための新たな頑健セーヴを行なうことができる。
エントスロープのプレイヤー・キャラクター Entothropic Player Characters
PCがエントスロープになった場合、GMたる君は選択しなければならない。大抵の場合、どんな場合でもPCが蟲形態中か間形態でいる時は、常に君がそのPCの行動を管理すべきだ。エントスロピーがPCのパワーを増やす手段であってはならないし、なにせ、蟲形態か中間形態でいる後天性エントスロープがすることと、そのキャラクターが実際に望んでいることとが、しばしばせめぎ合うことになるのだから。
この女性は三角形の頭と、獲物を狙うカマキリのような棘だらけで不死のある腕を持っている。
防御
AC 15、接触15、立ちすくみ12(+1回避、+2【判】、+2【敏】)
HP 29(3d8+12)
頑健 +6、
反応 +5、
意志 +5;心術に対して+2、[精神作用]に対して+4
防御的能力 身かわし、
蟲の心、
攻撃
移動速度 40フィート
近接 素手打撃=+4(1d6+1)、または連打=+3/+3(1d6+1)
特殊攻撃 朦朧化打撃(3回/日、DC13)、
連打
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地上
編成 単体、2体、または集会(3~10)
宝物 NPCの装備品
防御
AC 21、接触16、立ちすくみ17(+1回避、+5外皮、-1サイズ、+3【判】、+3【敏】)
HP 35(3d8+18)
頑健 +8、
反応 +6、
意志 +6;心術に対して+2、[精神作用]に対して+4
防御的能力 身かわし、
蟲の心、;
ダメージ減少 10/銀
攻撃
移動速度 40フィート
近接 素手打撃=+4(1d8+3)、爪(×2)=-1(1d6+1、加えて“
つかみ”)、または連打=+3/+3(1d8+3)、爪(×2)=-1(1d6+1、加えて“
つかみ”)
接敵面 10フィート、
間合い 10フィート
特殊攻撃 エントスロピーの呪い、
奇襲攻撃、
下顎、
突き刺し、
朦朧化打撃(3回/日、DC14)、
連打
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地上
編成 単体、2体、または集会(3~10)
宝物 NPCの装備品
特殊能力
奇襲攻撃(変則)/Sudden Strike 不意討ちラウンドの間、中間形態のワーマンティスは1回の標準アクションではなく、全ラウンド・アクションを行えるように行動できる。
下顎(変則)/Mandibles 中間形態のワーマンティスが敵をつかんだなら、二次的攻撃としてその敵に1回の噛みつき攻撃を行える。ワーマンティスの噛みつき攻撃の攻撃ボーナスは-1で、命中すると1d6+1ポイントの刺突ダメージを与え、
エントスロピーの呪いを伝染する。
突き刺し(変則)/Lunge 全ラウンド・アクションとして、中間形態のワーマンティスは通常の2倍の間合いで両方の爪を用いて1回の攻撃を行える。このやり方でワーマンティスが攻撃を行ったなら、その攻撃ロールに+4のボーナスを得る。ワーマンティスは突き刺しを用いて機会攻撃を行えない。
人型生物形態では、多くの先天的ワーマンティスは背が高く、手足が長い。多くは顎が尖っていて、その顔にはやや大きすぎる、鮮やかな緑色の目を持つ。彼らは孤立した個体として振る舞うことを好み、それはその精神性や敬虔さの現れだと説明する。しかし友人や恋人を作ると、短い危機感で熱く燃え上がる。しかし最終的には、ワーマンティスは多くの場合この関わりに飽きてしまい、暴力的な殺人や同じくらい劇的な形でそれを終了させる。
この不気味な蜘蛛頭の男は剛毛の黒髪に覆われており、細長く大きい顎には光り輝く毒が滴っている。
防御
AC 15、接触12、立ちすくみ13(+2【敏】、+3鎧)
HP 18(2d8+6)
頑健 +2、
反応 +5、
意志 +4;[精神作用]効果に対して+4
防御的能力 身かわし、
蟲の心、
攻撃
移動速度 30フィート
近接 ショート・ソード=+3(1d6+2/19~20)
特殊攻撃 急所攻撃+1d6
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地形問わず
編成 単体、2体、または共棲集団(3~10)
宝物 NPCの装備品(ショート・ソード、スタデッド・レザー・アーマー、中型スパイダー毒2服、その他の宝物)
防御
AC 19、接触14、立ちすくみ15(+2外皮、+4【敏】、+3鎧)
HP 20(2d8+8)
頑健 +3、
反応 +7、
意志 +4;[精神作用]効果に対して+4
防御的能力 身かわし、
蟲の心、;
ダメージ減少 10/銀
攻撃
移動速度 30フィート
近接 ショート・ソード=+3(1d6+2/19~20)、噛みつき=-2(1d6+1、加えて“
エントスロピーの呪い”、および“
毒”)
特殊攻撃 急所攻撃+1d6、蜘蛛の糸(+5遠隔、DC13、HP2)
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地形問わず
編成 単体、2体、または共棲集団(3~10)
宝物 NPCの装備品(ショート・ソード、スタデッド・レザー・アーマー、中型スパイダー毒2服、その他の宝物)
特殊能力
毒(変則)/Poison 噛みつき―致傷型;
セーヴ 頑健・DC16;
頻度 1回/ラウンド(4ラウンド間);
効果 1d2【筋力】ダメージ;
治癒 1回のセーヴ成功。このセーヴDCは【耐久力】に基づいており、+2の種族ボーナスが含まれている。
人型生物形態では、ワースパイダーは背が低く小柄で、通常背が低く、暗い茶色あるいは黒い髪を生やしている。その目は大きく暗い色をしていることが多く、その指はほとんど常に痙攣している。顔はしばしば自然に分泌する油で光沢がある。男性のワースパイダーの顎には棘があり、黒い無精髭で覆われている。ワースパイダーは大家族を持つ上、友人や知人の更に大きなネットワークを構築し、同族間の協力を好む。彼らはときにいくつかの町にまたがった連絡網を生み出し、共同体を介して情報をやり取りする。ワースパイダーは大規模な組織の中心部に座るのを好み、しばしば共同体のあらゆる場所に感化されたものを紛れ込ませる。彼らが望む情報の監視者となるよう、エントスロープでない情報提供者とスパイを雇い入れる。
ワースパイダーは自分で闘うことを好まない。彼らは敵よりも数が多いときに最も心地よさを感じる。脅されたとき、一人っきりのワースパイダーは安全な場所、通常は仲間のたくさんいる場所に逃れようとする。そのような場所は多くの場合、標的を動けなくするか毒に侵すために(あるいは両方の目的で)作られた罠でいっぱいだ。ワースパイダーはこれらの装置で犠牲者を捉えたとき、死体を素早く動かして罠を再設置し、再び安全を感じるときまで死体あさりをしないでおく。
先の尖った下腹、大きな羽根、複眼、一対の大顎を備えたこの助成は、エルフというよりはスズメバチに近い。
防御
AC 19、接触13、立ちすくみ16(+1回避、+2【敏】、+6鎧)
HP 36(5d8+10)
頑健 +5、
反応 +3、
意志 +8;[精神作用]に対して+4、心術に対して+2
防御的能力 蟲の心;
完全耐性 睡眠
攻撃
移動速度 20フィート(鎧未装備時30フィート)
近接 ウィップ=+3(1d3非致傷)
特殊攻撃 正のエネルギー放出 4回/日(DC13、3d6)
クレリックの擬似呪文能力 (術者レベル5;精神集中+9)
準備済みのクレリック呪文 (術者レベル5;精神集中+9)
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地上
編成 単体、2体、またはカルト(3~12)
宝物 NPCの装備品(ウィップ、チェインメイル、その他の宝物)
防御
AC 22、接触12、立ちすくみ19(+1回避、+4外皮、-1サイズ、+2【敏】、+6鎧)
HP 51(5d8+25)
頑健 +8、
反応 +4、
意志 +8;[精神作用]に対して+4、心術に対して+2
防御的能力 蟲の心;
ダメージ減少 10/銀;
完全耐性 睡眠
攻撃
移動速度 20フィート、飛行60フィート(良好)
近接 ウィップ=+4(1d3+4非致傷)、針=+1(1d8+2、加えて“
エントスロピーの呪い”、および“毒”)
特殊攻撃 正のエネルギー放出 4回/日(DC13、3d6)、毒(DC18、1回/ラウンド[6ラウンド間]、1d2【敏】、治癒1回のセーヴ成功)
クレリックの擬似呪文能力 (術者レベル5;精神集中+9)
準備済みのクレリック呪文 (術者レベル5;精神集中+9)
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地上
編成 単体、2体、またはカルト(3~12)
宝物 NPCの装備品(ウィップ、チェインメイル、その他の宝物)
人型生物形態のワーワスプは、髪の毛の色がツートンカラーで、声はかすかに鼻歌のような音色をしていることが多い。
最終更新:2020年11月22日 00:40