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タイム・ディメンショナル Time Dimensional

このひょろ長い人型生物は、無数のクリスタルのファセットで形成されており、それぞれが過去、現在、未来のイメージを表している。

タイム・ディメンショナル CR 14 Time Dimensional

出典 Pathfinder #136: Temple of the Peacock Spirit 90ページ
XP 38,400
中立/大型サイズの来訪者他次元界
イニシアチブ +9;オムニバスサーヴァント;感覚 暗視120フィート、夜目〈知覚〉+26
オーラ 時間の遅れ(30フィート)
防御
AC 30、接触20、立ちすくみ24(+1回避、+10外皮、-2サイズ、+5洞察、+5【敏】)
HP 199(19d10+95)
頑健 +13、反応 +18、意志 +17
防御能力 全周囲視覚、時間体得、時間の流れの知識;DR 10/―;完全耐性 加齢、出血、クリティカル・ヒット、麻痺、毒、睡眠、朦朧状態;抵抗 [氷雪]10、[雷撃]10、[火炎]10、[音波]10;SR 25
攻撃
移動速度 40フィート、飛行60フィート(完璧)
近接 叩きつけ×2=+24(6d6+6、加えて時間遅延打撃)
接敵面 10フィート;間合い 10フィート
特殊攻撃 時間遅延打撃
擬似呪文能力 (術者レベル19;精神集中+22)
一般データ
【筋】23、【敏】21、【耐】20、【知】16、【判】18、【魅】17
基本攻撃 +19;CMB +26;CMD 47
特技 《攻防一体》《回避》《頑健無比》《頑健無比強化》《イニシアチブ強化》《鋼の意志強化》《神速の反応強化》《鋼の意志》《神速の反応》《強行突破》
技能 〈軽業〉+27、〈交渉〉+25、〈飛行〉+33、〈知識:歴史〉+35、〈知識:ほか全て〉+13、〈知覚〉+26、〈真意看破〉+26、〈呪文学〉+25、〈隠密〉+23、〈魔法装置使用〉+25;種族修正 +10〈知識〉
言語 地獄語、アクロ語、共通語;テレパシー100フィート、タンズ
生態
出現環境 どこでも(時の次元)
編成 単体、ペア、年代記(3~12)
宝物 なし
特殊能力
 時間遅延打撃(変則)/Dilating Strike:タイム・ディメンショナルの攻撃は、目標の周囲の時間の流れを遅くする。タイム・ディメンショナルの叩きつけ攻撃を受けたクリーチャーはDC 22の意志セーヴに成功するか、1d4ラウンドの間スロー効果の影響を受けなければならない。セーヴィング・スローに成功したか否かに関わらず、クリーチャーはこの能力の影響を1分間の間再び受けることはない。セーヴDCは【魅力】に基づいている。

 オムニバスサーヴァント(変則)/Omniobservant:タイム・ディメンショナルには、その周辺の時間の経過に関するほぼ完全な情報がある。常に不意討ちラウンドで行動でき、イニシアチブ判定は自動的に出目20となる。

 時間の遅れ(変則)/Temporal Dilation:タイム・ディメンショナルの周囲の領域は、射出物と呪文の一時的な通過を遅くする。オーラの範囲内のクリーチャーは遠隔攻撃に対して視認困難を持つ。タイム・ディメンショナルは、このオーラをフリー・アクションとして解除あるいは再開することができる。

 時間体得(変則)/Time Mastery:時間の生きた具現化として、タイム・ディメンショナルは時間の流れの典型的な制約から開放されている。ヘイストスローテンポラル・ステイシスに完全耐性を持ち、ディメンジョン・ドアを使用した後、そのターンで残っているアクションを使用できる。タイム・ディメンショナルから60フィート以内のクリーチャーがタイム・ストップを発動する時、タイム・ストップは同じ持続時間の間、タイム・ディメンショナルがタイム・ストップを発動したかのように通常通り行動できる。タイム・ディメンショナルも術者もお互い時間的に凍結されないので、各々が攻撃、呪文、または各々が作成する他の効果でもう一方を目標にして影響を及ぼすことはできるが、どちらの場合もタイム・ストップの持続時間中、凍結しているクリーチャーに影響を与えることはできない。この能力はタイム・ディメンショナルが立ちすくみ状態であるか、相手に気がついていない場合でも機能する。

 時間の流れの知識(変則)/Timestream Knowledge:タイム・ディメンショナルは個人のタイムラインのすべてのポイントから独自の知識を共有する。この知識は、ACに+5の洞察ボーナスと全周囲視覚を与える。すべての技能をクラス技能として扱い、すべての〈知識〉技能に+10の洞察ボーナスを得、修得済みでない〈知識〉判定も試みることができる。

 ある出来事や個人が因果関係や時間の流れの本質を脅かすとき、時の次元の一部が次元の実体から離れ、修正者として行動する。これらの存在は自分では名乗らないが、他次元界の者からは「タイム・ディメンショナル」と呼ばれている。タイム・ディメンショナルは、時の流れへの脅威に立ち向かい、無力化するために大いなる彼方を旅する。場合によっては、破壊的な人物やアイテムの除去が含まれる場合もあれば、時間の流れが修正されるのに十分な時間、出来事を遅らせることが必要な場合もある。ひどい混乱が発生した場合には、何体かのタイム・ディメンショナルが時間の流れを維持するために完璧なシンクロニシティで協力することもある。
 タイム・ディメンショナルの存在自体が通常の時間の流れを乱してしまうため、タイム・ディメンショナルは必要な時間だけ時の次元を派遣し、最小限の力を任務を遂行する。時間の正確な性質は気まぐれであり、完全にはわかっていないため、時間の研究に人生を捧げる人々は、どの出来事がタイム・ディメンショナルの出現を引き起こし、どの出来事が引き起こさないかについての革新が持てない。例えば4284 ARの夏にブレヴォイの鉱山労働者のグループに1ダースのタイム・ディメンショナルが現れた報告など、タイム・ディメンショナルは一見ありふれた出来事の中に現れる。更に困ったことに、伝説のScepter of Agesの出現のような明らかにタイム・ディメンショナルを呼び出すような出来事に見えるが、タイム・ディメンショナルは無視しているようなものもある。
 タイム・ディメンショナルは、近くの物質に影響を与えるときに時間の流れを操作することができ、他のクリーチャーを時間の進行からロックしたり、アイテムを急速に老化させて効果的に崩壊することができる。また自身の時間的な位置をより細かく制御できるため、戦場を素早く移動し、敵の攻撃範囲を総合的に把握することができる。タイム・ディメンショナルは、最も悲惨な状況に対処するためだけにその次元へと急派するが、より大きな能力――時間からクリーチャーを完全に消去する能力など――を備えた非常に珍しいタイム・ディメンショナルの報告もある。
 タイム・ディメンショナルは典型的には身長12フィート、体重約300ポンドである。

生態
 タイム・ディメンショナルは非常に珍しいクリーチャーであるため、その情報の多くは推測に過ぎない。多くの人がタイム・ディメンショナルをエレメンタルと混同しているが、タイム・ディメンショナルの性質は非常に異なる。エレメンタルは元素界の主要な構成要素である原材料から形成される(ただしこの物質は、物質界全域に存在し、更には大いなる彼方にも存在している)。しかし、タイム・ディメンショナルは時の次元自体の生きている部分であり、これは元素界にはないこの次元界固有の知性の尺度を意味している。
 タイム・ディメンショナルは時の次元と常に接続していることにより、自身の過去と未来についてほぼ完璧な知識を持っている。この接続が、クリーチャーの腕のようにその擬似次元界の延長線であることを意味しているのか、それとも単に集合知性の一部であるかのように絶えず精神的に更新しているのかは推測の域を出ていない。
 タイム・ディメンショナルは強力すぎて殆どの定命の者の魔法では召喚できず、その心の名は途方も無い昔に定命の者の知識から消されてしまった。ゲート呪文は理論的にはこのクリーチャーを召喚することができるが、たとえそうであっても、時の擬似次元界からタイム・ディメンショナルを引き出す行為は、より多くのタイム・ディメンショナルを引き寄せて召喚者を調査する――そして、おそらく罰する――のに十分であろう。タイム・ディメンショナルを召喚したり、束縛したりするものは、怒りを買うか、ハウンド・オヴ・ティンダロスのような危険なクリーチャーの注意を引いてしまう。

生息と社会
 タイム・ディメンショナルは時の次元の意志によってのみ存在するため、明確な社会を持たず、特定の任務で派遣されない限り、時の次元の外のグループで集まることはない。このクリーチャーが時の次元で独自の社会を形成しているかは不明である。これは時の次元にアクセスしたり研究したりすることがほぼ不可能であるためである。
 実際にはタイム・ディメンショナルは1体しか存在せず、複数のタイム・ディメンショナルの出現は、同じクリーチャーが自分の時間的経路を横断あるいは戻ったりして、自身の後の時間や前の時間に出会うのを目撃したからだと推測するものもいる。この節では、時の次元が時間誕生時に最初で唯一のタイム・ディメンショナルを作成し、すべての時間的混乱に対処するために同じものを派遣しているため、より強力な能力を持ったタイム・ディメンショナルの噂は同じクリーチャーの古いバージョンまたは新しいバージョンも目撃例であるとしている。しかしこのモデルを研究しすぎるのは危険なようで、最先端のタイム・ディメンショナルを研究しているクロノマンサーや時間学の学者は完全に姿を消している。これらの学者が残した難解な計算は、ある時点を過ぎると、1体のタイム・ディメンショナルが非常に強力になり、時の次元から抜け出して独自の独立したアジェンダを追求し、多元宇宙に壊滅的な結果をもたらすことを示唆している。
最終更新:2023年07月31日 02:20