マンモス諸侯領

マンモス諸侯領(the Realm of the Mammoth Lords)


マンモス諸侯領 は、アヴィスタン亜大陸北方に位置する、南では絶滅した巨大な獣が闊歩し、ケーリド人たちが他国の影響を受けない本来の文化を保持している原始の地である。

歴史

原始的な部族社会であるこの地は太古から同じ時間が流れているが、エイローデンの死後、東部にあったバーバリアンの国 Sarkoris がデーモンの軍勢に蹂躙され、ワールドウーンドが生まれた。未だにそれは脅威として存在し続けている。

政治

南の地にあるような中央政府は存在せず、家族単位の部族からなる。強力な指導者や戦士が出た場合、それを中心として部族が連合し“following”が生まれることがある。指導者が死んだ場合、新しい指導者を選出するか、他の指導者の下につくか、解体して部族に分かれてしまう。現在最大の Following は Mighty Kuldor の率いる 3000人ものBearpelt Following で、アイスステアの近くに住み、交易で大きな利益を得ている。部族や Following は徒歩で移動し、マンモスなどの飼い馴らした獣に荷物を載せたソリを引かせる。また、伝統的なシャーマンの道以外の魔法には不信感を持っている。
この地のケーリド人たちはジャイアントに奇妙な憎悪と敬意が入り混じった感情を抱いており、コダー山脈 Kodar Mountains や牙山脈 Tusk Mountains のジャイアント部族と常に抗争しながら、時にジャイアントの子供を捕えて大平原のやり方を教え、名誉ある兄弟として扱うこともある。時としてそのようなジャイアントは自らを捕えた者たちを家族と見るようになり、それを守るために死ぬまで戦う。このような巨人の奴隷を所有していることが following の権力の象徴であり、Mightly Kuldor は1ダース近い巨人のしもべを抱えていることで知られている。


地理

マンモス諸侯領はマンモスやスミロドンを始めとした巨大な哺乳類が豊富に生息する。南のベルクゼンの領土からはそれらを捕えて軍用獣に使うため、多くのオークがやってくる。また、東のワールドウーンド、西のイリセンも、ゆっくりとこの地に勢力を伸ばしてきている。
アースナヴァル Earthnavel:牙山脈にある深い谷間から広がる洞窟網の中心にある縦穴。その壁面はゴラリオンをかつて闊歩していた巨獣の骨で飾られており、その底にはダークランドにつながる人間が入れるほどの開口部がある。
ギンジ台地 Ginji Mesa:北部にある the Nightsnake と呼ばれる翼ある蛇の縄張り。時にサンドポイント・デヴィルとして知られるクリーチャーを率いるこの蛇は、恐るべき凝視で獲物をすくませ、空中から狩人や家畜を襲撃する。
ヒルクロス Hillcross:牙山脈 the Tusk Mountains を横切る最大の通路があり、南からの商人たちが通過する。マンモス諸侯が使用する集会場でもある。
アイスステア Icestair:世界の冠を経由してティエン・シアへ行く通商路の入り口にある、この地域最大の都市。支配者である Po La はかつて東方の 炎の女帝に仕える文官だったと言うが、主の娘と衝突して命からがら逃げ出してきたと言う。
レッドルーン峡谷 Red Rune Canyon:ワールドウーンドの境界からはるか西にある曲がりくねった峡谷。最近、時々泥が泡立ち、血のような液体が流れ、動物たちは醜く攻撃的に変わってきている。マンモスたちはこの地に近づくことを嫌がるようになり、訪れた者たちは峡谷の外観がデーモンのルーンに似てきたと言うようになった。
サンダーステップ Thunder Steppes:牙山脈の麓からワールドウーンドにまで広がるステップ地帯。サーコーリス陥落までは無数の Following と部族が存在したが、今ではデーモンの穢れによってどんどん敵対的になっていく狂った巨獣の群れがいるのみである。
トルガス Tolguth:世界の冠のふもとに位置するが、地熱による奇妙に温暖な谷間。恐竜までもが生息している。壁を張り巡らせた居住地がある。近年ワールドウーンドから侵入してきたクリーチャーが大きな脅威となっており、西からはイリセンの冷気が徐々に広がってきている。噂では地下世界ダークランドには擬似的な太陽があり、恐竜たちの繁栄する無人の世界とつながっているという。パスファインダー協会は、そこに5回探検隊を送り込んだが、生還者はおらず、詳細は不明である。 

参考文献

[1] Erik Mona et al. (2008). Campaign Setting, p. 92. Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-112-1
[2] James Jacobs et al. (2011). The Inner Sea World Guide, p. 106. Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-169-2
カテゴリー:内海地域
最終更新:2012年09月19日 04:50
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