「マウンテンバイク」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

マウンテンバイク - (2006/11/12 (日) 12:26:01) の1つ前との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*マウンテンバイク Mountain Bike 主に未舗装路を走ることを目的として設計された自転車。 また、それを使ったスポーツのこと。 #CONTENTS() *特徴 マウンテンバイクは、未舗装路での走行に適した以下の特徴を持っている。 ・走破性・衝撃吸収性のため太く凹凸のあるブロックタイヤが装着できるようになっている。 ・衝撃吸収と接地性の向上のため、車体にサスペンションが備えられているのが最近では一般的である。後に[[サスペンション]]のないものを[[ハードテイル]]、あるものを[[フルサスペンション]](フルサス)という。 ・車体および各部品が頑丈にできている。 ・急な下りでも制御できるよう、強力なブレーキを備える。 *乗り方の種類 マウンテンバイクの乗り方の志向には大きく分けて三種類ある。 **クロスカントリー系 登り下りのあるオフロードを走る。 [[トレイル]]と呼ばれる、山の中のハイキングロードなどのような小道を走ることは、[[トレイルライド]]と呼ばれる。 また、起伏のある未舗装路の小道により構成された周回コースがある。公園やキャンプ場などに作られていることが多い。 クロスカントリー向けの自転車は、走破性・衝撃吸収性と、登りを両立する必要があるため、ダウンヒル向けに比べ、サスペンションの長さは短く、タイヤも細めで、車体は軽めに作られている。 **ダウンヒル系 スキーでのゲレンデのように、のぼりは搬送でのぼれるコースで主に下りを走る。 夏季のスキー場がコースになっているところがあるほか、車で搬送する専用のコースもある。 コースには、ジャンプやさまざまな人工的なセクションが設けられたところがある場合があり、そういったところを速く走るより、過激な走り方をしたり、トリックをきめながら走るような志向の場合[[フリーライド]]と呼ばれる。 ダウンヒル向けの自転車は、登ることをあまり考慮しないため、クロスカントリー向けの自転車に比べサスペンションが長く、タイヤが太くなっており、軽さよりも頑丈さが重視される。 **アクション系 スキー・スノーボードやBMXのフリースタイルや、スケートボードのように、マウンテンバイクでジャンプやトリックをする乗り方。 BMXと同じように、土で作られたジャンプ台を飛ぶ[[ダートジャンプ]]、スケートボードなどと同じように、[[スケートパーク]]と呼ばれる専用の施設や、街中の障害物を使いトリックをおこなう[[ストリート]]がある。 これらは関わりが深い、[[フリーライド]]に含まれる場合もある。 フリースタイル向けの自転車は、サスペンションの長さや、タイヤの太さはクロスカントリー向けと変わらないものの、やはり強度はより重視される。 また、技がやりやすいようにコンパクトに設計され、あまり必要のない変速機はない場合もある。 *競技 **競技の歴史 1970年代にマウンテンバイクが始まった当初は、下りのみのタイムを競うものだった。 1980年代に入り、専用のフレームや、パーツが開発され、現在のマウンテンバイクの原型ができあがったことでより自由に走り回れるようになった。 スキー競技を参考に、クロスカントリー、スラローム、ダウンヒル、ヒルクライムといった競技手法が確立した。 この当時はまだ、競技ごとに機材の差はなく、選手もすべての競技を行う場合が多かった。 1990年代に、マウンテンバイク用のサスペンションが開発されると、一気にクロスカントリーバイクとダウンヒルバイクに分かれていく。 競技人口の増加もあり、選手もクロスカントリーのような持久系の競技と、スラローム・ダウンヒルのような技術・瞬発系の競技に分かれた。 長いサスペンションによって格段に走破性のあがったダウンヒルバイクにより、ダウンヒルレースのコースは過激さを増した。 90年代の後半から「Xゲームズ」によりエクストリームスポーツが注目され、マウンテンバイクもエクストリームスポーツとして、速さを競うレースとは違った乗り方が確立していく。 レースにおいても、エクストリームスポーツの要素が入ったデュアルが開催されるようになり1998年からUCIワールドカップの種目に加わった。 また、1996年からクロスカントリーがオリンピック種目に加わった。 2000年代に入ると、レースにも、クロスカントリー、ダウンヒル、デュアルに替わり四人制になったフォークロスのほかにも多くの種類が生まれた。 バイクの性能の進化もあってか、長距離の競技に人気が出てきて、ワールドカップでも距離の長いマラソン・クロスカントリーが開催されるようになったほか、12時間・24時間耐久などのエンデューロが各地で開催されるようになった。 ダウンヒルでも、ダウンヒルマラソンやスーパーDにように、ダウンヒルより距離が長く、多少の登りも含まれるようなものが開催されている。 エクストリームな乗り方は一般的となり、BMXと同じく、ダートジャンプ、ストリート、スキー・スノーボードのようなスロープスタイルの競技が開催されるようになった。 **現在行われている競技の種類 ・[[クロスカントリー]](XC) 起伏のある、周回のオフロードコースを、いっせいにスタートし、規定周回の順位を争うレース。 ・[[ダウンヒル>ダウンヒルレース]](DH) シングルトラック(森の中の細い道)、ロックセクション(ガレた岩場)、ドロップオフ(飛び降り)、開けたゲレンデ区間などが組み合わされたテクニカルな下りのみのオフロードコースを一人ずつ走り、時間を争うレース。 ・[[フォークロス]](4X) 下り斜面にジャンプ、バンクなどが組み合わされたコースを四人同時にスタートし、順位を争うレース。四人中二人勝ちぬけのトーナメント方式。 下り斜面のフォークロス専用コースではなく、BMXレース用のコースを使う場合もある。 ・[[マラソン・クロスカントリー]] クロスカントリーより距離が長く、100km以上の場合もある。 ポイントトゥーポイントの場合が多いく、周回コースの場合は1、2周程度。 クロスカントリーよりもアドベンチャー的性格が強いといえる。 ・[[エンデューロ]] クロスカントリーと同じく起伏のある周回コースをいっせいにスタートするが、規定周回の着順で争うのではなく、規定時間の周回数を争うレース。 時間は1時間などの短いものから、24時間耐久までさまざまある。 ソロのほか、チームで途中で選手が入れ替わるものも多い。 ・スーパーD 主に下りで、途中のぼりも含まれるコースをいっせいにスタートし、着順を争うレース。 ・ダウンヒル・マラソン スーパーDより距離が長い。アドベンチャー的性格が強いダウンヒル。 ・[[スロープスタイル]] 主に下りのコースに、ドロップオフ、ウォール、ジャンプ台、ラダーなどの様々なセクションが置かれ、任意のセクションやコースを通り技をしながら走り、技の難易度や組み立てなどを採点する。 ・[[ダートジャンプ]] 土を盛って作られた、複数個のジャンプ台を飛んで技を決め、難易度や完成度を採点する。 ・[[ストリート]] ある範囲内に人工的に作られた、アールやパイプ、ジャンプ台やレールなどで技を行い、難易度や完成度を採点する。 *バイクの種類 **歴史 1980年代にマウンテンバイクの原型ができあがってからしばらくは、マウンテンバイクは乗り方や競技ごとの差はほとんどなかった。 1990年代にマウンテンバイク用のサスペンションが開発されると、ダウンヒルではすぐに採用され、フルサスペンションがあたりまえとなり、より長いサスペンションをとメーカーによる競争となっていった。 一方、クロスカントリーレースでは、最初こそペダリングロスがおこることからサスペンションの有効性を疑問視していたが、効果が認められすぐにフロントサスペンションはあたりまえのものとなっていった。レースでは依然ハードテイルを使うことがほとんどだったものの、クロスカントリー向けのフルサスも開発されていった。 2000年代に入ると、ダウンヒルバイクのロングストローク化競争もおさまり、動きの質が問われるようになり、サスペンションユニットやリンクの技術が進歩した。 ペダリングロスの少ないフルサスも開発されるようになり、クロスカントリーレースでもフルサスが使われるようになる。 フリーライドという概念により、ダウンヒルレース向けではないロングストロークのフルサスペンションバイク、フリーライドバイクが増えていく。 フォークロスやダートジャンプのために、頑丈なハードテイルがあらわれてきて、エクストリームな乗り方に使えるマウンテンバイクが増えていった。 現在では、サスペンションのボビング制御技術が発達し、マウンテンバイクの原点回帰ともいえる、のぼって下れるどこでも走れるオールマウンテンというジャンルが確立された。 ストリート・ダートジャンプは、もはやBMXと変わらないような乗り方がされるようになってきており、バイクもトリックに対応した、よりBMX的なものになってきている。 **現在のバイクの種類 ・[[クロスカントリーバイク]] クロスカントリーなどの持久系のレースやトレイルライドに使われる。最も登りの性能を重視したマウンテンバイク。 サスペンションの長さが100mm前後のハードテイルかフルサス。タイヤの幅は2インチ前後。 軽さを重視し、高級なものほど軽いフレームやパーツを使い10kgを切るものもある。 ・[[オールマウンテン]] 名前の通りどんなところでも走れるようのぼりにも下りにも対応し、クロスカントリーバイクに比べ、やや下りの性能を向上させている。 主にトレイルライドに使われるほか、マラソンクロスカントリーやスーパーDなどの競技にも使われる。 サスペンションの長さはやや長く、120~140mm程度でフルサスが多い。タイヤもやや太く2.1~2.3インチ程度。 ・[[フリーライドバイク]] 下りを重視し、飛び降りなどの過激な乗り方がされることも考慮して頑丈に作られるために重い。 トラベル量は150~180mm程度。 このような乗り方をするにはフルサスが向いているが、ハードテイルを好む人もいるため、130~150mmのサスペンションフォークに対応した、ハードテイル(もちろんとても頑丈で重くなる)もある。 タイヤは2.3以上の太いタイヤが使われる。 ・[[ダウンヒルバイク]] ダウンヒルレース専用。 トラベルは前は180~200mm、後は180mm以上のフルサス。 ハードなコースを走らなければ使い切れないロングトラベルや、重く剛性が高いバイクは初級・中級者にはオーバースペックとなってしまうので、乗りこなせるのは一部の上級者だけの競技向けの機材であるといえる。 ・[[フォークロスバイク]] フォークロスレース専用。 トラベル量は100mm前後でハードテイルとフルサス。 軽さと強度のバランスが重視される。 ハードテイルは多いが、フルサスは専用のデザインのものは少なく、オールマウンテンのフレームを流用することが多い。 ・[[ジャンプバイク]](ストリートバイク) フォークロスバイクのハードテイルとほぼ同じ。 ただし強度を重視する傾向がある。 前ブレーキなしや、シングルスピードにするなど、あまり必要ないものはトラブルを避けるために取り外されることがある。 トリックのしやすさのためにコンパクトになっている。 タイヤの太さは2インチ程度で、グリップ力はあまり要求されないため、ノブが低いものや、スリックに近いものが好まれる。 また前後24インチのバイクがある。 ・[[トライアルバイク]] *マウンテンバイクの歴史 [[1970年代]] アメリカのカリフォルニア州サンフランシスコ郊外で、ヒッピー達がビーチクルーザーを改造した自転車で山の未舗装路を駆け下りたことから始まった。 [[1980年代]] 現在のマウンテンバイクの原型ができ、トレイルを自由に走り回れる自転車となる。スキーを手本にクロスカントリー、スラローム、ダウンヒルなどの競技の手法が確立し、世界中に広まっていった。 [[1990年代]] サスペンションが登場。ダウンヒルではフルサスが使われ、年々ロングストローク化していき、レース用機材として特化していく。クロスカントリー向けのフルサスも開発されたが、レースではハードテイルが主流だった。 [[2000年代]] [[フォークロス]]はジャンプが多くなり、BMXライダーも参戦するようになってくる。あわせて、[[ダートジャンプ]]や[[ストリート]]のようにBMX的に乗られるようになる。 ロングストロークを活かした過激な乗り方[[フリーライド]]があらわれ、乗り方が多様化、同時にバイクの種類も多様化していった。 現在 サスペンション技術の進歩により、登れて下れるロングストロークとペダリングを両立できるようになり、マウンテンバイクの原点であるトレイルライドに回帰してきた。 同時にスロープスタイル、ダートジャンプコンテストなど、スタイルを競うものが増えてきた。 また[[29er]]や[[シングルスピード]]が流行している。
*マウンテンバイク Mountain Bike 主に未舗装路を走ることを目的として設計された自転車。 また、それを使ったスポーツのこと。 #CONTENTS() *特徴 マウンテンバイクは、未舗装路での走行に適した特徴を持っている。 ・走破性・衝撃吸収性のため太く凹凸のあるブロックタイヤが装着できるようになっている。 ・衝撃吸収と接地性の向上のため、車体にサスペンションが備えられているのが最近では一般的である。後に[[サスペンション]]のないものを[[ハードテイル]]、あるものを[[フルサスペンション]](フルサス)という。 ・車体および各部品が頑丈にできている。 ・急な下りでも制御できるよう、強力なブレーキを備える。 乗り方の種類が多様化しているため、一般的には以上の特徴を持ち、後述するそれぞれの乗り方にあわせて派生している。 *乗り方の種類 レクリエーションスポーツとして、また競技スポーツとして、マウンテンバイクはさまざまなスタイルで乗られるようになってきており、乗り方の志向を大きく分けると以下の三種類となる。 **クロスカントリー系 登り下りのあるオフロードを走る。 [[トレイル]]と呼ばれる、山の中のハイキングロードなどのような小道を走ることは、[[トレイルライド]]と呼ばれる。 また、起伏のある未舗装路の小道により構成された周回コースがある。公園やキャンプ場などに作られていることが多い。 クロスカントリー向けの自転車は、走破性・衝撃吸収性と、登りを両立する必要があるため、ダウンヒル向けに比べ、サスペンションの長さは短く、タイヤも細めで、車体は軽めに作られている。 **ダウンヒル系 スキーでのゲレンデのように、のぼりは搬送でのぼれるコースで主に下りを走る。 夏季のスキー場がコースになっているところがあるほか、車で搬送する専用のコースもある。 コースには、ジャンプやさまざまな人工的なセクションが設けられたところがある場合があり、そういったところを速く走るより、過激な走り方をしたり、トリックをきめながら走るような志向の場合[[フリーライド]]と呼ばれる。 ダウンヒル向けの自転車は、登ることをあまり考慮しないため、クロスカントリー向けの自転車に比べサスペンションが長く、タイヤが太くなっており、軽さよりも頑丈さが重視される。 **アクション系 スキー・スノーボードやBMXのフリースタイルや、スケートボードのように、マウンテンバイクでジャンプやトリックをする乗り方。 BMXと同じように、土で作られたジャンプ台を飛ぶ[[ダートジャンプ]]、スケートボードなどと同じように、[[スケートパーク]]と呼ばれる専用の施設や、街中の障害物を使いトリックをおこなう[[ストリート]]がある。 これらは関わりが深い、[[フリーライド]]に含まれる場合もある。 フリースタイル向けの自転車は、サスペンションの長さや、タイヤの太さはクロスカントリー向けと変わらないものの、やはり強度はより重視される。 また、技がやりやすいようにコンパクトに設計され、あまり必要のない変速機はない場合もある。 *競技 **競技の歴史 1970年代にマウンテンバイクが始まった当初は、下りのみのタイムを競うものだった。 1980年代に入り、専用のフレームや、パーツが開発され、現在のマウンテンバイクの原型ができあがったことでより自由に走り回れるようになった。 スキー競技を参考に、クロスカントリー、スラローム、ダウンヒル、ヒルクライムといった競技手法が確立した。 この当時はまだ、競技ごとに機材の差はなく、選手もすべての競技を行う場合が多かった。 1990年代に、マウンテンバイク用のサスペンションが開発されると、一気にクロスカントリーバイクとダウンヒルバイクに分かれていく。 競技人口の増加もあり、選手もクロスカントリーのような持久系の競技と、スラローム・ダウンヒルのような技術・瞬発系の競技に分かれた。 長いサスペンションによって格段に走破性のあがったダウンヒルバイクにより、ダウンヒルレースのコースは過激さを増した。 90年代の後半から「Xゲームズ」によりエクストリームスポーツが注目され、マウンテンバイクもエクストリームスポーツとして、速さを競うレースとは違った乗り方が確立していく。 レースにおいても、エクストリームスポーツの要素が入ったデュアルが開催されるようになり1998年からUCIワールドカップの種目に加わった。 また、1996年からクロスカントリーがオリンピック種目に加わった。 2000年代に入ると、レースにも、クロスカントリー、ダウンヒル、デュアルに替わり四人制になったフォークロスのほかにも多くの種類が生まれた。 バイクの性能の進化もあってか、長距離の競技に人気が出てきて、ワールドカップでも距離の長いマラソン・クロスカントリーが開催されるようになったほか、12時間・24時間耐久などのエンデューロが各地で開催されるようになった。 ダウンヒルでも、ダウンヒルマラソンやスーパーDにように、ダウンヒルより距離が長く、多少の登りも含まれるようなものが開催されている。 エクストリームな乗り方は一般的となり、BMXと同じく、ダートジャンプ、ストリート、スキー・スノーボードのようなスロープスタイルの競技が開催されるようになった。 **現在行われている競技の種類 ・[[クロスカントリー]](XC) 起伏のある、周回のオフロードコースを、いっせいにスタートし、規定周回の順位を争うレース。 ・[[ダウンヒル>ダウンヒルレース]](DH) シングルトラック(森の中の細い道)、ロックセクション(ガレた岩場)、ドロップオフ(飛び降り)、開けたゲレンデ区間などが組み合わされたテクニカルな下りのみのオフロードコースを一人ずつ走り、時間を争うレース。 ・[[フォークロス]](4X) 下り斜面にジャンプ、バンクなどが組み合わされたコースを四人同時にスタートし、順位を争うレース。四人中二人勝ちぬけのトーナメント方式。 下り斜面のフォークロス専用コースではなく、BMXレース用のコースを使う場合もある。 ・[[マラソン・クロスカントリー]] クロスカントリーより距離が長く、100km以上の場合もある。 ポイントトゥーポイントの場合が多いく、周回コースの場合は1、2周程度。 クロスカントリーよりもアドベンチャー的性格が強いといえる。 ・[[エンデューロ]] クロスカントリーと同じく起伏のある周回コースをいっせいにスタートするが、規定周回の着順で争うのではなく、規定時間の周回数を争うレース。 時間は1時間などの短いものから、24時間耐久までさまざまある。 ソロのほか、チームで途中で選手が入れ替わるものも多い。 ・スーパーD 主に下りで、途中のぼりも含まれるコースをいっせいにスタートし、着順を争うレース。 ・ダウンヒル・マラソン スーパーDより距離が長い。アドベンチャー的性格が強いダウンヒル。 ・[[スロープスタイル]] 主に下りのコースに、ドロップオフ、ウォール、ジャンプ台、ラダーなどの様々なセクションが置かれ、任意のセクションやコースを通り技をしながら走り、技の難易度や組み立てなどを採点する。 ・[[ダートジャンプ]] 土を盛って作られた、複数個のジャンプ台を飛んで技を決め、難易度や完成度を採点する。 ・[[ストリート]] ある範囲内に人工的に作られた、アールやパイプ、ジャンプ台やレールなどで技を行い、難易度や完成度を採点する。 *バイクの種類 **歴史 1980年代にマウンテンバイクの原型ができあがってからしばらくは、マウンテンバイクは乗り方や競技ごとの差はほとんどなかった。 1990年代にマウンテンバイク用のサスペンションが開発されると、ダウンヒルではすぐに採用され、フルサスペンションがあたりまえとなり、より長いサスペンションをとメーカーによる競争となっていった。 一方、クロスカントリーレースでは、最初こそペダリングロスがおこることからサスペンションの有効性を疑問視していたが、効果が認められすぐにフロントサスペンションはあたりまえのものとなっていった。レースでは依然ハードテイルを使うことがほとんどだったものの、クロスカントリー向けのフルサスも開発されていった。 2000年代に入ると、ダウンヒルバイクのロングストローク化競争もおさまり、動きの質が問われるようになり、サスペンションユニットやリンクの技術が進歩した。 ペダリングロスの少ないフルサスも開発されるようになり、クロスカントリーレースでもフルサスが使われるようになる。 フリーライドという概念により、ダウンヒルレース向けではないロングストロークのフルサスペンションバイク、フリーライドバイクが増えていく。 フォークロスやダートジャンプのために、頑丈なハードテイルがあらわれてきて、エクストリームな乗り方に使えるマウンテンバイクが増えていった。 現在では、サスペンションのボビング制御技術が発達し、マウンテンバイクの原点回帰ともいえる、のぼって下れるどこでも走れるオールマウンテンというジャンルが確立された。 ストリート・ダートジャンプは、もはやBMXと変わらないような乗り方がされるようになってきており、バイクもトリックに対応した、よりBMX的なものになってきている。 **現在のバイクの種類 ・[[クロスカントリーバイク]] クロスカントリーなどの持久系のレースやトレイルライドに使われる。最も登りの性能を重視したマウンテンバイク。 サスペンションの長さが100mm前後のハードテイルかフルサス。タイヤの幅は2インチ前後。 軽さを重視し、高級なものほど軽いフレームやパーツを使い10kgを切るものもある。 ・[[オールマウンテン]] 名前の通りどんなところでも走れるようのぼりにも下りにも対応し、クロスカントリーバイクに比べ、やや下りの性能を向上させている。 主にトレイルライドに使われるほか、マラソンクロスカントリーやスーパーDなどの競技にも使われる。 サスペンションの長さはやや長く、120~140mm程度でフルサスが多い。タイヤもやや太く2.1~2.3インチ程度。 ・[[フリーライドバイク]] 下りを重視し、飛び降りなどの過激な乗り方がされることも考慮して頑丈に作られるために重い。 トラベル量は150~180mm程度。 このような乗り方をするにはフルサスが向いているが、ハードテイルを好む人もいるため、130~150mmのサスペンションフォークに対応した、ハードテイル(もちろんとても頑丈で重くなる)もある。 タイヤは2.3以上の太いタイヤが使われる。 ・[[ダウンヒルバイク]] ダウンヒルレース専用。 トラベルは前は180~200mm、後は180mm以上のフルサス。 ハードなコースを走らなければ使い切れないロングトラベルや、重く剛性が高いバイクは初級・中級者にはオーバースペックとなってしまうので、乗りこなせるのは一部の上級者だけの競技向けの機材であるといえる。 ・[[フォークロスバイク]] フォークロスレース専用。 トラベル量は100mm前後でハードテイルとフルサス。 軽さと強度のバランスが重視される。 ハードテイルは多いが、フルサスは専用のデザインのものは少なく、オールマウンテンのフレームを流用することが多い。 ・[[ジャンプバイク]](ストリートバイク) フォークロスバイクのハードテイルとほぼ同じ。 ただし強度を重視する傾向がある。 前ブレーキなしや、シングルスピードにするなど、あまり必要ないものはトラブルを避けるために取り外されることがある。 トリックのしやすさのためにコンパクトになっている。 タイヤの太さは2インチ程度で、グリップ力はあまり要求されないため、ノブが低いものや、スリックに近いものが好まれる。 また前後24インチのバイクがある。 ・[[トライアルバイク]] *マウンテンバイクの歴史 [[1970年代]] アメリカのカリフォルニア州サンフランシスコ郊外で、ヒッピー達がビーチクルーザーを改造した自転車で山の未舗装路を駆け下りたことから始まった。 [[1980年代]] 現在のマウンテンバイクの原型ができ、トレイルを自由に走り回れる自転車となる。スキーを手本にクロスカントリー、スラローム、ダウンヒルなどの競技の手法が確立し、世界中に広まっていった。 [[1990年代]] サスペンションが登場。ダウンヒルではフルサスが使われ、年々ロングストローク化していき、レース用機材として特化していく。クロスカントリー向けのフルサスも開発されたが、レースではハードテイルが主流だった。 [[2000年代]] [[フォークロス]]はジャンプが多くなり、BMXライダーも参戦するようになってくる。あわせて、[[ダートジャンプ]]や[[ストリート]]のようにBMX的に乗られるようになる。 ロングストロークを活かした過激な乗り方[[フリーライド]]があらわれ、乗り方が多様化、同時にバイクの種類も多様化していった。 現在 サスペンション技術の進歩により、登れて下れるロングストロークとペダリングを両立できるようになり、マウンテンバイクの原点であるトレイルライドに回帰してきた。 同時にスロープスタイル、ダートジャンプコンテストなど、スタイルを競うものが増えてきた。 また[[29er]]や[[シングルスピード]]が流行している。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: