「イセエビ」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

イセエビ - (2013/07/09 (火) 21:34:48) の編集履歴(バックアップ)


イセエビ

伊勢海老


海老の一種。
エビ目イセエビ科に分類される。

概要

房総半島以南から台湾までの太平洋沿岸と、九州、朝鮮半島南部の沿岸域に分布する。
外洋に面した浅い海の岩礁やサンゴ礁に生息する。


昼間は岩棚や岩穴の中にひそみ、夜になると獲物を探す。主に貝類やウニなどいろいろな小動物を主に捕食するが、海藻を食べることもある。
天敵は人間の他にも沿岸性のサメ、イシダイ、タコなど。
ウツボと共に生活していることもあり、これはイセエビは天敵のタコから守ってもらえ、ウツボの方も大好物のタコがイセエビに吊られて自分から寄ってきてくれるという双利共生となっている。

体長は通常20から30cmほどで、まれに40cmに達するものもいる。
重さは大きなもので1kg近くになる。
体型は太い円筒形で、全身が暗赤色で棘だらけの頑丈な殻におおわれ、触角や歩脚もがっしりしている(まれに青色の個体も存在する)。
エビ類の2対の触角はしなやかに曲がるものが多いが、イセエビ類の第二触角は太く、頑丈な殻におおわれる。根もとには発音器があり、つかまれると関節をギイギイと鳴らし威嚇音を出す。
腹部の背側には短い毛の生えた横溝がある。
オスメスを比較すると、オスは触角と歩脚が長い。メスは腹肢が大きく、第5脚(一番後ろの歩脚)が小さな鋏脚に変化している。



漁業

東京に入荷する多くは高知県、静岡県、神奈川県、千葉県などが多い。
また冷凍して、チリ、アメリカ(天皇海山)、モーリシャスなど多くの国から輸入されている。キンメダイの開きなどで安いものは冷凍輸入ものを材料にしている。
水揚げ日本一は下田漁港で、年間漁獲量は3000〜4000トン。下田漁港では水揚げの8割をキンメダイが占めている。
下田に水揚げするキンメダイのうちの多くは、全国から集まる大型船によって伊豆諸島以東などの広範囲を一週間ほど漁を行ったものである。
これに対し、伊豆半島近海を小型船によって日帰りで漁を行うものは、
伊豆諸島近海と比べ、脂質の多いエサを食べているため、脂がのって旨味が強く、日帰りのため新鮮である。これを地金目、前者を沖金目と呼び区別している。
地金目では、稲取漁港のものがブランドとして有名である。

昭和40年代後半までは市場に流通せず、知る人も少なかったが、現在では高級魚として扱われている。


食材としての特徴

白身で脂肪分が多く美味で、様々な料理にあう。
柔らかく小骨が少なく食べやすい。
年間を通して水揚げされる。脂ののりがいい冬が旬。産卵前の6・7月も脂がのる。

調理法としては、甘辛く煮た煮魚や、刺身・寿司、しゃぶしゃぶ、鍋物、干物等。





関連項目