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小字 - (2007/10/12 (金) 15:51:11) のソース

*小字
こあざ



江戸期の村々([[大字]])の中の、細かい集落や耕地を指す地名である。
[[大字]]がほぼ地域共同体を単位としているのに対して、小字は田畑のような耕地、山林、採草地などといった経済的な土地のまとまりを単位としていることが多い。

現在、地方公共団体では登記簿上の一筆ごとの土地は、小字単位に整理され、さらにそれを大字単位に管理している。
江戸期の村を検地する際、検地帳一枚につき一つの小字をつけていたため、検地の行われた年度によって小字が変わっていることも多く、現在残っている小字地名とかつての地名が一致するとは限らない。また当時の農民が通称していた地区名が起源であったりするため、文字表記が不明な場合も多くカタカナで表記されることもある(ヲヲガケ、ワゴーノウ、クダッチ、カンバヤケなど)。

都市部では区画整理事業や住居表示の導入によって小字は消滅していることが多い。(大字は住居表示後の町名に引き継がれることが多い)また、番地が大字ごとに起番している地域では小字が存在していても行政上廃止していることが多い。自治体、大字もしくは町、小字、番地の順に並ぶのが通常だが、名古屋市のように区、町、大字、小字、番地と複雑になっていることもある。また、住居表示が行われていない町における「丁目」も小字である。(住居表示が行われた箇所での「丁目」はそれ自体が一つの町である。)

字と共に使われる小名(こな)については、小字と同一であるという説と、小字よりも更に細分化された地名のことであるという説の二説が存在する。



小字の廃止について
小字廃止の大きな理由としては、小字の境界線が複雑で、必ずしも道で分けられていないことや、地番の付け方に決まりがなく、土地丈量の順序につけられていることから廃止され、住居表示に変更されるケースが多い。また、村の飛び地がお互いに入り組んでいることも理由の一つである。



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