この緑色の鱗の人型生物は、長い蛇のような首と頭を持ち、眉には独特の三日月型の特徴がある。
イグ CR27 Yig
防御
AC 45、接触30、立ちすくみ34(+15外皮、-1サイズ、+10洞察、+11【敏】)
HP 635(31d10+465);
高速治癒20
頑健 +27、
反応 +28、
意志 +28
防御的能力 フリーダム・オヴ・ムーヴメント、不死、
狂気(DC35);
ダメージ減少 15/エピックおよび秩序;
完全耐性 能力値ダメージ、能力値吸収、加齢、[氷雪]、[即死]効果、[病気]、生命力吸収、[精神作用]効果、麻痺、石化、[毒];
抵抗 [強酸]30、[火炎]30;
呪文抵抗 38
攻撃
移動速度 60フィート、登攀60フィート、水泳60フィート;
エア・ウォーク
近接 噛みつき=+44(6d10+21/19~20、加えて“毒”)、爪(×2)=+44(4d8+21/19~20)、尾の打撃=+44(4d10+21/19~20、加えて“
つかみ”)
接敵面 10フィート、
間合い 10フィート(尾の打撃は20フィート)
特殊攻撃 締めつけ(4d10+21)、イグの呪い、
神話パワー(10回/日、
活性+1d12)、
かきむしり(爪×2、4d8+21)、蛇の夢
擬似呪文能力 (術者レベル27;精神集中+37)
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地形問わず
編成 単体(固有の存在)
宝物 ×3
特殊能力
イグの呪い(超常)/Curse of Yig 1ラウンドに1回、肉体攻撃でクリーチャーに接触したりダメージを与えたりすると、イグは強力な呪いをかけるためにそのクリーチャーを目標にしたりすることができる。目標はDC35の意志セーヴに成功するか、毒に対する全てのセーヴィング・スローに-6のペナルティを受け、毒効果から自然に回復する能力を失う(ただし、毒を取り除く魔法の効果は依然として機能する)。呪われたクリーチャーはクラス能力、種族能力、魔法のアイテム、その他の源からであっても、毒に対する完全耐性の利益を得ることはできない。イグの呪いの効果下にある限り、犠牲者は[精神作用]効果、毒効果に対するセーヴィング・スローに失敗するたび1d6ラウンドの間
よろめき状態となり、子孫を産ませたり生んだりすると、恐ろしい方法で奇形となる(しかしほとんどが外面だけである)。これは[呪い]効果である。セーヴDCは【魅力】に基づく。
毒(変則)/Poison 噛みつき―致傷型;
セーヴ 頑健・DC40;
頻度 1/ラウンド(6ラウンド間);
効果 1d6【耐久力】吸収、加えて
吐き気がする状態1ラウンド;
治癒 3回連続のセーヴ成功。このセーヴDCは【耐久力】に基づく。
破壊(変則)/Devastating イグのすべての肉体攻撃は、ダメージに自身の【筋力】修正値の1.5倍を加える主要攻撃である。イグは自分が攻撃した物体の硬度の20未満を無視する。
不死(変則)/Immortality イグが殺害された場合、身体は通常通り崩壊するが、長い間死んだままではない。イグは死後3ヵ月で生まれ変わり、有毒な蛇の卵から孵化する(ただし、以前の化身が殺されたのと同じ惑星である必要はない)。彼は有毒な(しかしそれ以外は普通の)蛇の姿で1年間を過ごし、その後脱皮し、再びイグとして現れる。通常、イグは自分を殺したものに対して恨みを抱くことはないが、常にそうであるとは限らない。
蛇の夢(超常)/Serpentine Dreams 蛇を故意に害した、イグの呪い(上記参照)の効果を受けた、またはイグのクレリックの1体を殺害したクリーチャーは、クリーチャーとイグの距離に関係なく、グレード・オールド・ワンの蛇の夢の目標となる可能性がある――次元界を超えた距離であっても。目標に対して蛇の夢を使用するために、イグはまず
ナイトメアの擬似呪文能力で目標に影響を与えなければならない。犠牲者が
ナイトメアに対するセーヴに失敗した場合、DC35の意志セーヴに成功するか、通常の
ナイトメアの効果に加えて2d6ポイントの【知力】吸収を受けなければならない。この【知力】吸収により、犠牲者の【知力】が2未満になると犠牲者は代わりに超小型のヴェノマス・スネークに変身する(
ベイルフル・ポリモーフとして)。これは[精神作用](ポリモーフ)効果である。セーヴDCは【魅力】に基づく。
名状しがたき存在(変則)/Unspeakable Presence イグの名状しがたき存在のDC35の意志セーヴに失敗すると、犠牲者は呪い効果の影響を受けやすくなる。犠牲者は呪い効果に対する全てのセーヴィング・スローに-6のペナルティを受け、犠牲者から呪いを取り除くための有効DCは6増加する。イグの名状しがたき存在の影響を受ける、通常は呪いに完全耐性を持つクリーチャーは、今は呪いの影響を受ける可能性がある(しかし、グレード・オールド・ワンの名状しがたき存在の結果として呪いに対してこれ以上のペナルティは受けない)。この効果は1年間または
ミラクルか
ウィッシュによって取り除かれるまで継続する。この効果を受けているクリーチャーが死亡し復活した場合、50%の確率でその効果がクリーチャーが回復するまで持続する。
全てのグレード・オールド・ワンの中で、イグは間違いなく最も無害である。だが、いわゆる蛇の父/Father of Serpentsからの親切を期待する愚かな者どもは、再考するのが賢明であろう。イグは愚か者を苦しめず、助けを求める者を貪り食ってしまうからだ。最も信心深い崇拝者でさえ、単に食事をしたいだけかもしれないと思っていることを理解している。そしてこの場合、どのような献身でさえも哀願者を守ることはできない。
イグは蛇の頭と鞭打つ尾を備えた鱗のある人型生物のクリーチャーのように見えるが、その気になれば蛇のようなクリーチャーとして現れる。真の姿では、イグは身長14フィート、体重1,100ポンドである。
イグは主に遊牧社会と土地と密接な関係を持って生活する者に崇拝されている;イグの崇拝は都市部ではほとんど知られていない。イグはしばしば自分の存在を蛇の行動で知らせるが、サーペントフォークが彼を崇拝していることはめったになく、彼ら独自の、より邪悪な神格を好む。イグの教団はサイクル(季節の周期、誕生と死のサイクル、その他自然界の繰り返される兆候)、生殖、蛇に関連しており、神聖なシンボルは、頭に三日月形のマークがついたコイル状のヴェノマス・スネークである。イグの寺院は建設された建物としての形状を採ることはめったになく、森の開拓地、立石の輪、または大きな洞窟の入口にすぎない。ほとんどのグレード・オールド・ワンとは異なり、イグは自身を崇拝する者に気がつく傾向がある。しかし、これは蛇の父が崇拝する者に恩恵をもたらすだけでなく、災難でもある。蛇の父は絶滅の危機に瀕しているときに彼が彼の群れを保護するのと同じように、不義に対する報復は手早く、蛇の父を適切に崇拝しない共同体では、作物は失敗し、家畜は病気になり、不自由な奇形で子供が生まれてくることがよくある。
ミュータント・クリーチャーのテンプレートを適用することで、このような不幸なクリーチャーをモデル化できる。このテンプレートによって引き起こされた通常の変化に加え、このようなミュータントは常に身体のどこかに独特な痣がつく――イグが触れたすべてのものが抱く三日月の形の痣が。
灰色のローブとベールがこの人型生物の姿を覆い隠している。下部から伸びる泡と触手の塊を除いて。
タウィル=アト・ウムル CR30 Tawil At'Umr
防御
AC 49、接触37、立ちすくみ35(+1回避、+12外皮、-1サイズ、+10洞察、+4反発、+13【敏】)
HP 752(35d10+560);
高速治癒30
頑健 +31、
反応 +36、
意志 +34
防御的能力 不定形、次元の要塞、
フリーダム・オヴ・ムーヴメント、不死、
狂気 (DC39);
完全耐性 能力値ダメージ、能力値吸収、加齢、[氷雪]、[即死]効果、[病気]、生命力吸収、[精神作用]効果、麻痺、石化、[音波];
抵抗 [強酸]30、[電気]30、[火炎]30;
呪文抵抗 41
攻撃
移動速度 60フィート、飛行120フィート(完璧)
近接 叩きつけ(×2)=+51(2d8+17、加えて“一時的所くらまし”)、触手(×4)=+49(6d6+8/19~20、加えて“
つかみ”)
接敵面 10フィート、
間合い 10フィート(触手は30フィート)
特殊攻撃 エインシャント・ワンへの命令、
締めつけ(6d6+25)、次元の夢、命の融合、
神話パワー使用回数追加(10回/日、
活性+1d12)、ポータル体得
擬似呪文能力 (術者レベル30;精神集中+42)
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地形問わず
編成 単体(固有の存在)
宝物 ×3
特殊能力
一時的所くらまし(超常)/Temporal Displacement タウィル=アト・ウムルの1回の叩きつけ攻撃で攻撃されたクリーチャーはDC39の頑健セーヴを行わねばならず、失敗すると
テンポラル・ステイシスによって作成されたような停止したアニメーションの状態になってしまう。この状態は
ディスペル・マジックを使用しても取り除くことはできず、
フリーダム・オヴ・ムーヴメントが保護を提供することもない。
フリーダムはタウィル=アト・ウムルが接触した場合と同様、この効果を即座に終了する。24時間に1回、所くらましされたクリーチャーはDC39の新しい頑健セーヴを試みて効果を終了させることができるが、それ以外の場合はこの効果は永続的である。セーヴDCは【魅力】に基づく。
命の融合(超常)/Merge Lives タウィル=アト・ウムルは1日1回全ラウンド・アクションとして、接触したクリーチャーの精神(目標)を、
次元の夢を介して影響を与えた他のすべてのクリーチャー(ホスト)と融合させる。目標はDC39の意志セーヴに成功することでこの効果に抵抗できる。クリーチャーがこのセーヴに失敗した場合、身体は消失し(運んでいた装備品は残る)、この精神がホストのクリーチャーの心に閉じ込められる。目標はホストのクリーチャーを通して世界を観察できるが、ホストのクリーチャーのアクションを制御することはできない。やがて、特定の条件下で、目標は最終的にホストのアクションを制御できるようになるが、これが発生することは稀であり、発生するのに数百年を要する(通常目標がこのように影響を与える前にホストのクリーチャーは死亡する)。他の者にとって、タウィル=アト・ウムルが見た無数の世界のどの身体が目標の心のためのホストとして選ばれたかは滅多に明らかにならない。これは[精神作用、呪い]効果である。セーヴDCは【魅力】に基づく。
エインシャント・ワンへの命令(超常)/Command the Ancient Ones タウィル=アト・ウムルはエインシャント・ワンとして知られる、似ているが力の劣るより下級の不死の種族に従順を命じる。エインシャント・ワンは物質界に原住の
インヴィンシブルの単純な神話テンプレートを持つ
コントンである。タウィル=アト・ウムルが自分のそばにエインシャント・ワンを招来できることに加え、エインシャント・ワン(
コントンではなく)はタウィル=アト・ウムルによる通常の会話ないしテレパシーで行われた命令に、疑いなく従わなければならない(セーヴなし)。
次元の夢(超常)/Dimensional Dreams タウィル=アト・ウムルは
ナイトメアの擬似呪文能力を使用する場合、タウィル=アト・ウムルの擬似呪文能力または超常能力の影響を受けているクリーチャー、またはどれだけ離れていようと
ゲート呪文を介して移動したクリーチャーを目標にできる。
ナイトメアの効果に加えて、目標はDC39の意志セーヴにを行わねばならず、失敗すると死亡し、その後別の世界の新しい身体に生まれ変わる。これは[精神作用、即死]効果である。セーヴDCは【魅力】に基づく。
次元の要塞(変則)/Dimensional Fortification タウィル=アト・ウムルは選択しない限り、(瞬間移動)効果を介して強制的に移動させられることはない。
不死(変則)/Immortality タウィル=アト・ウムルが殺されると、ヨグ=ソトースは即座に新しいアバターを作成できる。代わりのタウィル=アト・ウムルは通常殺された場所には再出現せず、通常は前任者を殺害した者に対する復讐を求めない。通常は。
ポータル体得(超常)/Portal Mastery タウィル=アト・ウムルは、クリーチャーがその近辺に瞬間移動しようとしているとき(名状しがたき存在の範囲内)、またはポータルがその領域に開かれようとしているときを感知する。必要に応じて、タウィル=アト・ウムルは瞬間移動またはポータルの効果の発生を割り込みアクションとして妨害できる。効果の作成者はタウィル=アト・ウムルの呪文抵抗に対する術者レベル判定を行わねばならず、失敗すると効果が打ち消されてしまう。
名状しがたき存在(超常)/Unspeakable Presence クロークに包まれている限り、タウィル=アト・ウムルの名状しがたき存在は抑制されるが、攻撃するか真の姿を明らかにするや否やDC39の意志セーヴを行わねばならず、失敗すると
マイクロコズム呪文の効果下にあるかのようにタウィル=アト・ウムル自身の主観的現実に置かれる。[精神作用]効果に完全耐性を持つクリーチャーがこの効果に対するセーヴに失敗した場合、代わりに1d6ラウンドの間
よろめき状態となる。これは[精神作用](惑乱)効果である。セーヴDCは【魅力】に基づく。
タウィル=アト・ウムルはグレード・オールド・ワンの中では珍しいものだ。それは外なる神の中で最も強力な者の一柱――ヨグ=ソトース――の意志の物理的な投影だからである。この神格の化身として、タウィル=アト・ウムルは物質界と、定命の者が完全に理解できることは決してない方法で物質界と交わる諸次元じゅうで独自の目標を追求する。タウィル=アト・ウムルは手強い戦闘能力を備えた攻撃に反応するのと同じくらいの確率でその攻撃者を無視するか、単に多元宇宙の別の地点に移動する――そうする理由はこの柱の物質界の為の計画と同じ程に不可解である。一部の学者は、タウィル=アト・ウムルとはヨグ=ソトースがこの宇宙に触れる時の物質界に対するこの外なる神の存在の副作用に過ぎないのだと理論を打ち立てている。これが事実であったとしても、タウィル=アト・ウムルの現実に関する知識は膨大なものであり、多くの者がその秘密を知るために化身を探し求めている。
タウィル=アト・ウムルは観察者とほぼ同じ形状をし外套を纏った姿で現れるが、観察者より大きい――人型生物によって見られる場合、身長は12フィートになる。クロークを脇に投げると、多くの形や姿となることができるエクトプラズムの塊として現れ、その一部は存在自体が有り得べからざるものである。
タウィル=アト・ウムルの存在を知っている者はほとんどおらず、このグレード・オールド・ワンの崇拝者はさらにいない。タウィル=アト・ウムルを敬慕するであろうほとんどのものは、代わりに真の姿ヨグ=ソトースを崇拝する。それほど強力ではないが極めて特化したこの化身を称賛することを選んだ人々は、個人として崇拝することはあるが、タウィル=アト・ウムルに対する組織的なカルトは存在が知られていない。特にタウィル=アト・ウムルに専念しようとする者は、通常、崇拝がアバターに重要であるという誤った印象からそうする。
タウィル=アト・ウムルの聖印は六角形の内側に黒い螺旋があるものであり、好む武器はダガーである。このグレード・オールド・ワンは
混沌、
知識、
旅、
虚空の領域の使用権と
闇の綴れ織、
探検、
夜、
星の副領域の使用権を与える。
この6本脚の蜘蛛のような怪物は、腹部が膨らんでおり、3つの球根のような目が睨みつけてくる恐ろしい顔をしている。
ラン=テゴス CR28 Rhan-Tegoth
防御
AC 46、接触30、立ちすくみ35(+1回避、+16外皮、-1サイズ、+10洞察、+10【敏】)
HP 676(33d8+528);
高速治癒25
頑健 +29、
反応 +23、
意志 +31
防御的能力 不死、
狂気 (DC35);
ダメージ減少 15/エピックおよび秩序;
完全耐性 能力値ダメージ、能力値吸収、加齢、[氷雪]、[即死]効果、[病気]、生命力吸収、[精神作用]効果、麻痺、石化、[毒];
抵抗 [火炎]30、[音波]30;
呪文抵抗 39
攻撃
移動速度 60フィート、水泳60フィート;
エア・ウォーク
近接 噛みつき=+41(4d6+18/19~20、加えて“
つかみ”)、爪(×6)=+41(2d8+18/19~20、加えて“
つかみ”)
接敵面 10フィート、
間合い 10フィート
特殊攻撃 黙示録の夢、
締めつけ(2d8+18)、むさぼり食らう、
つかみ(超大型)、
神話パワー(10回/日、
活性+1d12)、
飛びかかり
擬似呪文能力 (術者レベル28;精神集中+37)
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地形問わず
編成 単体(固有の存在)
宝物 ×3
特殊能力
永遠の像(擬呪)/Eternal Statue ラン=テゴスが
スタチューの擬似呪文能力を使用するとき、その効果の持続時間は、効果下のクリーチャーが肉体に戻ることを決定するまで継続する。
常なる監視(変則)/Always Watching ラン=テゴスは彫像の姿で冬眠している時、常に自身の周囲を認識している。
スタチューの擬似呪文能力の結果として彫像の姿であるとき、ラン=テゴスは依然として擬似呪文能力を使用でき、
振動感知の範囲が640フィートに増加する。1日1回、ラン=テゴスは彫像の姿でいる間名状しがたき存在を起動できる。
不死(変則)/Immortality ラン=テゴスが殺害された場合、石化して像になるだけである。ラン=テゴスは冬眠状態である生きた知性のあるクリーチャーが冬眠中のこのグレート・オールド・ワンに隣接して生贄となるまで像の姿のままである。この時点でラン=テゴスは即座に生き返る(
トゥルー・リザレクションを介したかのように)。このような生贄が捧げられない場合、ラン=テゴスはこの姿で永久に冬眠したままである――特定の珍しい宇宙的現象が彼の眠りから苛立たせることができる。像の姿では、硬度 30、300HPである。冬眠中のグレート・オールド・ワンの像が破壊されると、粉々に砕け散るが、300フィート以内の全てのクリーチャーにラン=テゴスの名状しがたき存在の影響を即座に及ぼし、ラン=テゴスの意識がこのグレート・オールド・ワンの別の像に移植される(典型的には別の世界のものへ)。破壊時にこのような像が残っていない場合、代わりに意識が過去または未来の像に移植され、最終的な目覚めを待つ。
むさぼり食らう(超常)/Feed ラウンドに1回、ラン=テゴスは組みつき状態のクリーチャーを噛みつくことに成功したとき、驚異的な速さで体液を吸い上げ、犠牲者を鼻で貪り食らう。この攻撃は犠牲者がDC42の頑健セーヴに成功しない限り、2d4ポイントの【耐久力】吸収を与え、成功した場合には代わりに1d4ポイントの【耐久力】ダメージを与える。この方法で与えらえた【耐久力】吸収のポイント毎に、ラン=テゴスは10ヒット・ポイントを回復し、このようにして与えた【耐久力】ダメージのポイント毎に5ヒット・ポイントを回復する。加えて、ラン=テゴスはがこのようにして1ラウンドで4ポイント以上の【耐久力】を吸収した場合、次のラウンドで
ヘイスト呪文の効果を得る。この【耐久力】吸収やダメージによって殺害されたクリーチャーは、深く乾いた穴だらけの縮み切った死体となり、
ミラクル、
トゥルー・リザレクション、
ウィッシュによってのみ生き返ることができる。セーヴDCは【耐久力】に基づく。
名状しがたき存在(超常)/Unspeakable Presence ラン=テゴスの名状しがたき存在に対するDC35の意志セーヴに失敗すると、犠牲者は、生きている知性のあるグレート・オールド・ワンのために生贄を捧げたいという抗いがたい衝動に駆られる。これは
ギアス/クエスト呪文(術者レベル28)として扱い、影響を受けたクリーチャーがラン=テゴスの名前の下で生きている知性のあるクリーチャーを殺した瞬間に終了する(これは混沌にして悪の行為である)。これは[精神作用、呪い]効果である。セーヴDCは【魅力】に基づく。
黙示録の夢(超常)/Apocalyptic Dreams ラン=テゴスが
ナイトメアの擬似呪文能力を使用する時、目標と自身の距離に関係なく、ラン=テゴスに接触したクリーチャーを目標にしたり(ラン=テゴスが冬眠している間に接触した場合でも)、他の擬似呪文能力の影響を与えたクリーチャーを目標にしたり、自身の像や画へと生きているクリーチャーを生贄に捧げたクリーチャーを目標にしたりすることができる。通常の
ナイトメアの効果に加えて、目標はDC35の意志セーヴを行わねばならず、失敗すると悪夢で経験した世界の終焉の恐ろしいビジョンが実際には非常に近い未来の光景であると確信してしまう。犠牲者は絶望と喪失に圧倒され、その運命が切迫しているために、即行アクションと割り込みアクションを行うことができず、精神集中の持続時間を持つ呪文を維持するための精神集中を行うことができず、呪文を発動するための精神集中判定と【判断力】に基づく技能判定に-10のペナルティを受ける。犠牲者は[恐怖]効果に対するセーヴィング・スローを試みる時、2回ロールし、悪い結果を採用しなければならない。この[恐怖]効果は2d4日間継続し、その後(世界は結局終わらないものと信じて)効果は終了する。犠牲者が自発的に知性のある生きているクリーチャーをラン=テゴスへの生贄にした場合も、効果は終了する(これは混沌にして悪の行為である)――ただし、ほとんどの場合、このような生贄を捧げるクリーチャーはその後間もなくして黙示録の夢の目標になり、それが繰り返される。これは[精神作用、呪い]効果である。セーヴDCは【魅力】に基づく。
終焉のヘラルド/Herald of the End Timesとして知られるこの奇妙で物静かなグレード・オールド・ワンは、その存在のほとんどの時間を冬眠に費やし、崇拝者が起こした後に、あるいは奇妙な宇宙の事象の結果として、短時間目を覚ます。この覚醒の時間は長く続くことはないが、古代のテキストは、ラン=テゴスを眠りから完全に覚まし全ての世界の終わりの夜明けを告げるであろう時期について語っている。
ラン=テゴスが目覚めている期間とその間の活動の記録はめったになく信頼できないが、グレード・オールド・ワンを眠りから一時的に目覚めさせることができる特定の旋律や儀式の噂はまだ残っている。どのような理由がラン=テゴスを眠りから覚ます為に存在しているかは推測するしかないが、このグレード・オールド・ワンにとってその理由は通常、単純に自分を微睡みから目覚めさせる程に愚かなものを食すというものになる。
ラン=テゴスは水棲の節足動物の姿をしているように見えるが、精査すると、確実に観察者の精神にこのグレード・オールド・ワンの真に異界的な本性を残す。身体は先端から先端まで10フィートあり、脚は24フィートに渡る。このグレード・オールド・ワンの体重は2,000ポンドであるが、彫像の姿をしている場合、この体重は10倍に増加する。ラン=テゴスの像が無数存在しているという事実は、このうちどれが実際に眠っている神であるのかを特定することを困難にする。従って、終焉のヘラルドの描写には注意が必要である。
ラン=テゴスは偶然発見された異常な像によって引き起こされた奇妙な恐怖を理解していない原始的な部族によって崇拝されているが、このクリーチャーの重要性を十分に理解している狂信者からも同様に崇拝されている。崇拝者は冬眠中のグレード・オールド・ワンを公共の場に置いて展示することに喜びを感じる――この行為は最終的にその地域の災害で終わり、ラン=テゴスは他の領域に移動して、荒廃と狂気を訪問の記念碑として残す。
最終更新:2022年08月02日 00:30