出典 Bestiary 6 278ページ
ワイルド・ハントとは畏敬の念を抱かせる謎に満ちたフェイの集団で、世界と世界の間で選ばれた獲物を追跡している。このとらえどころのない存在を垣間見、その物語を語るために生きてきた少数の者は、霊的な猟犬でいっぱいの緑の雲霧、人間ならざる正確さで魔法の矢を放つ射手、何マイルにも渡って響き渡る調子の良い角笛の音について語る。
ワイルド・ハントは単なる伝説に過ぎないのではないか、あるいは生者を狩る復讐に燃えた霊魂の集団ではないかと考えるものもいるが、ワイルド・ハントの騎手は実在しており、実のところ強力なフェイである。そうした無数のフェイがワイルド・ハントを構成している――“ワイルド・ハント”という言葉は、種族全体を指していると同時に、獲物を追いかけるために集まるフェイのグループ一つ一つをも指しているのだ。
ワイルド・ハントの全てのフェイは、つまるところホーンド・キングというただ一人の伝説的な指導者に仕えている。ホーンド・キングの正体は不明だが、このような強力な従者を指揮する能力は、それがデミゴッドの力を備えるフェイの王であることを示唆している――それはもしかすると、本当の神格であるかもしれない。ホーンド・キングが招集すれば、数名のワイルド・ハントが軍に加わり、伝説の敵に立ち向かう。ワイルド・ハントの一員は、隠遁したフェイの神格の代行者としての役割を果たすこともあるため、時には“テイン”と呼ばれる強力な存在の一員として分類されることもある。この説を裏付けるように、ワイルド・ハントのフェイは、テインが持つ、新しい次元界に瞬時に適応する能力を同じように備えている。しかし、ワイルド・ハントとテインの関係はずっと複雑で、テインがワイルド・ハントの標的になることもあれば、ワイルド・ハントの主たちがテインの一人から一時的な援助を得るために駆け引きをすることもある。
しかし、ホーンド・キングの招集は滅多にないため、ワイルド・ハントは通常、集団の目的に従って行動する。それぞれのワイルド・ハントはその
ワイルド・ハント・モナークに従う。
ワイルド・ハント・モナークは新たな獲物を探してフェイの領域と物質界の間を苦もなく行き来する。ほとんどの任務は
ワイルド・ハント・モナークが集めた噂から決められるが、ときに、獲物に対する十分な知識と勇気を持つ少数の者からの提案を考慮することもある。彼らは価値のある情報源からの任務のみを受け入れる。その助力に対して求める支払いは大きく異なるものの、物質的な富には興味を持たない。
ワイルド・ハント・モナークは不利な取引には激しい怒りを抱く。
ワイルド・ハント・モナークを騙そうとしたり、些細なことに巻き込もうとするものは、しばしばこの激怒したフェイの次の標的となる。
ワイルド・ハントに属するものは、通常、フェイの始原の故郷を出身地とするが、獲物を追い求めて頻繁に物質界へと冒険する。個々のワイルド・ハントの目的は様々で、技術の試験や証明から復讐の任務、さらにはワイルド・ハント自身の数を増やすための旅程まで多岐に渡る。
追跡の刺激を求めて狩りをする際、ワイルド・ハントは困難な獲物を選んだり、任務の難易度を上げるために意図的に複雑な制限をかけたりする。少なくとも最初は目標を殺さないようにするが、この訓練の目的が知恵の戦いだと理解せず、ただ命を奪うための戦術で反撃に出た場合、ワイルド・ハントはそれに応じた反応を示す。結局の所、もし定命のものがあまりにも愚かで友好的に競技をしていることに気づけなかったならば、その死はワイルド・ハントの行動によるものではなく、その無知によるものなのだ。
別の状況では、ワイルド・ハントは獲物を殺すために戦う。この役割においては、メンバーは暗殺者として行動する。獲物が自分自身を蘇生させる手段を持っていると予想したなら、彼らは死体を塵に変える前に、別の次元界に遺体を輸送することもある。それでも敵が蘇生した場合、ワイルド・ハントのフェイの反応は喜んで別働隊を送るか、怒りのあまり血の雨を降らせるかと様々で予測できない。ワイルド・ハントに再び追いかけられた敵は、死よりも遥かに無残な運命に直面することになる。例えば、
ワイルド・ハント・モナークの中には、最も刺激的な獲物から作られた小さな動物の群れを飼っているものもいる。また、蘇生の魔法が効かないように思わせるよう、跡形もなく姿を消させてしまうものもいる。
ワイルド・ハントが動く理由の中でも最も珍しいのは、その隊のための新たなハンターを探すことだ。ワイルド・ハントの一員の多くはフェイの領域を起源としているが、ごく僅かなワイルド・ハントのフェイはワイルド・ハントの関心から逃れることに失敗した運命的な日がその起源となっている。ワイルド・ハントが特定の定命のものを追い求める理由は謎に包まれているが、ワイルド・ハントが大した能力や力を持たない人間を追い求めることは滅多にない。長時間の追跡の後、
ワイルド・ハント・モナークは儀式的に獲物を殺害し、翌朝には新たなワイルド・ハントの仲間として生まれ変わる。人間がワイルド・ハントの仲間になると、前世の記憶は薄れていくが、人格が残っていることもある。ワイルド・ハントの主がその定命のものの才能や技術が特に優れていると判断した場合は、その能力を保存することを選び、固有のハンターとして変身させることもできる。このような特殊なハンターは記憶のほとんどを保持している。彼らは時折、古い友人や家族と過ごすこともあるが、主の角笛による招集は、前世で感じた忠誠心よりも遥かに強く、古い関係を維持することは難事となる。
このしなやかで両性具有の人の姿をした存在は、尖った耳と輝く緑の目を持ち、その細い手それぞれには指が6本ある。
ワイルド・ハント・アーチャー CR13 Wild Hunt Archer
防御
AC 28、接触24、立ちすくみ19(+4外皮、+5反発、+9【敏】)
HP 187(22d6+110)
頑健 +12、
反応 +22、
意志 +19
防御的能力 本能的な協力、
野生の優美;
ダメージ減少 10/冷たい鉄;
完全耐性 [氷雪];
抵抗 [火炎]10、[雷撃]10
攻撃
移動速度 30フィート
近接 突き刺し=+16(1d6+7)
遠隔 +5アイシー・バースト・シーキング・コンポジット・ロングボウ=+26/+21/+16(1d8+10/19~20/3、加えて1d6[氷雪])
特殊攻撃 アロー注入、
野生の凝視(DC26)
擬似呪文能力 (術者レベル13;精神集中+18)
一般データ
生態
特殊能力
アロー注入(超常)/Infuse Arrow ワイルド・ハント・アーチャーは全力攻撃の一部として、距離が接触の擬似呪文能力1つを発動できる。そうするなら、その呪文はボウに込められ、次に放つアローとともに移動する。そのアローがクリーチャーに命中したなら、目標は同時にその呪文の効果の目標になる。外れたなら、呪文はアローから消え去る。別の用法として、ワイルド・ハント・アーチャーは標準アクションとして、範囲に効果を及ぼす擬似呪文能力1つをボウに込めることができる。この呪文の効果範囲はアローが命中した地点を中心とする。このアローがクリーチャーに命中した場合、そのクリーチャーはその呪文の効果に対して試みるセーヴと判定に-4のペナルティを受け、(適用されるなら)その呪文の効果に対するCMDにも同様のペナルティを受ける。
生ける弓(超常)/Living Bow ワイルド・ハント・アーチャーが手にした魔法のものでないボウは、全て生命の煌めきを得、小さな葉をつけ、ワイルド・ハント・アーチャーが手にしている限り
+5アイシー・バースト・シーキング・コンポジット・ロングボウになる。ワイルド・ハント・アーチャーの矢筒は、ワイルド・ハント・アーチャーが引き出すたびに自動的にアローを生み出す。これらのアローは1ラウンド後に消え去る。
ワイルド・ハントのリンク(超常)/Wild Hunt Link ワイルド・ハント・アーチャーのワイルド・ハントのリンクに加わった全てのクリーチャーの武器攻撃と肉体攻撃は、正しいマスを狙う限り、視認困難による失敗確率を無視する。
ワイルド・ハント・アーチャーは恐るべき正確さで矢を放つ、几帳面な狩人だ。ワイルド・ハント・アーチャーは徒歩で移動するため他の仲間のほとんどより遅くなることが多い。そのため彼らは、
ワイルド・ハント・ホースの力を借りて移動力を高めることが多い。彼らは通常の矢を用いるよりも、魔法の矢筒から矢を生み出すことを好む。この矢筒はワイルド・ハント・アーチャー以外にはうまく機能しない。まれに、彼らは特に危険な狩りを成し遂げるため、特別な殺害用の矢を持ち運ぶ。
このしなやかな人の姿をした存在は尖った耳と輝く緑の目を持ち、羊の角を生やしている。
ワイルド・ハント・スカウト CR15 Wild Hunt Scout
防御
AC 31、接触25、立ちすくみ21(+1回避、+6外皮、+5反発、+9【敏】)
HP 228(24d6+144)
頑健 +16、
反応 +23、
意志 +21
防御的能力 本能的な協力、
野生の優美;
ダメージ減少 15/冷たい鉄;
完全耐性 視覚喪失、[氷雪];
抵抗 [火炎]10、[雷撃]10
攻撃
移動速度 50フィート
近接 力場のシミター=+18/+13/+8接触(1d6+5[力場]/15~20)
遠隔 水晶=+21接触(3d6[力場]、加えて“盲目化”)
特殊攻撃 急所攻撃+4d6、
野生の凝視(DC27)
擬似呪文能力 (術者レベル15;精神集中+20)
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地上
編成 単体、侵入(2~6)、またはワイルド・ハント
宝物 標準
特殊能力
水晶(超常)/Crystal ワイルド・ハント・スカウトは即行アクションとして、空いている手に緑色の水晶を具現化できる。この水晶はワイルド・ハント・スカウトの手から離れると即座に消えてしまう。即行アクションとして、ワイルド・ハント・スカウトは水晶から緑色のエネルギーの光条を放つことができる。これは射程単位40フィートの遠隔接触攻撃であり、3d6ポイントの[力場]ダメージを与える。この光条が命中したクリーチャーはDC27の頑健セーヴを行わねばならず、失敗すると永続的に
盲目状態になる。セーヴDCは【魅力】に基づく。
力場のシミター(超常)/Force Scimitar 即行アクションとして、ワイルド・ハント・スカウトは水晶のようなシミターを1本招来することができる。このシミターによる攻撃は接触攻撃であるかのように扱い、[力場]ダメージを与える。作成者の手から離れると、力場のシミターは消えてしまう。
ワイルド・ハントのリンク(超常)/Wild Hunt Link ワイルド・ハント・スカウトのワイルド・ハントのリンクに加わった全てのクリーチャーは、互いの感覚を共有する。このリンクから利益を得ている限り、クリーチャーはイニシアチブ判定と
〈知覚〉判定に+4の洞察ボーナスを得る。リンクにいるクリーチャーが1体でも幻覚を看破したなら、リンクにいる全てのクリーチャーが幻覚を看破したものとして扱う。このリンクにいるワイルド・ハントのフェイは、リンクにいる全てのクリーチャーがその敵に対して
立ちすくみ状態にならない限り、的に対して
立ちすくみ状態とは見なさない。
ワイルド・ハント・スカウトは、ワイルド・ハントを恨んだり侮辱したものに復讐する機会を探し求める。彼らは獲物が危険な存在でないときはすぐに飽きてしまうが、その血の渇望が戦術的な選択を誤らせることはほとんどない。
筋肉質で鋭い耳を持つこの猟犬のむき出しの歯と揺らぐ鼻孔から、緑の煙が立ち上っている。
ワイルド・ハント・ハウンド CR10 Wild Hunt Hound
防御
AC 24、接触17、立ちすくみ20(+7外皮、+3反発、+4【敏】)
HP 133(14d6+84)
頑健 +12、
反応 +13、
意志 +14
防御的能力 本能的な協力、
野生の優美;
ダメージ減少 10/ 冷たい鉄;
完全耐性 [氷雪];
抵抗 [火炎]10、[雷撃]10
攻撃
移動速度 60フィート
近接 噛みつき=+17(2d6+9、加えて“足払い”)、爪(×2)=+17(1d8+9)
特殊攻撃 群れ招来、
野生の凝視(DC20)
擬似呪文能力 (術者レベル10;精神集中+13)
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地上
編成 単体、小さな群れ(2~10)、またはワイルド・ハント
宝物 標準
特殊能力
追跡(変則)/Track ワイルド・ハント・ハウンドは痕跡をたどる際の
〈生存〉判定に、HDの半分(一般的なワイルド・ハント・ハウンドの場合+7)に等しいボーナスを加える。
群れ招来(超常)/Summon Pack 1日1回、標準アクションとして、ワイルド・ハント・ハウンドは大きな遠吠えをして、霊的な犬として具現化した霧を招来することができる。この犬はワイルド・ハント・ハウンドの周囲、半径20フィートを取り囲み、10分の間ワイルド・ハント・ハウンドとともに移動する。霊的な犬は
フォッグ・クラウドの呪文と同様に視認困難を提供し、ワイルド・ハント・ハウンドは敵を足払いするための戦技判定に+4の状況ボーナスを得る。また、霊的な犬は噛みつきや爪による容赦のない攻撃で敵を苦しめる。霧の中でターンを終了したすべての敵は、2d6ポイントの斬撃ダメージを受ける(反応・半減、DC20)、セーヴDCは【魅力】に基づく。
ワイルド・ハントのリンク(超常)/Wild Hunt Link ワイルド・ハント・ハウンドのワイルド・ハントのリンクに加わった全てのクリーチャーはその感覚能力を共有し、
グレーター・アーケイン・サイト、
シー・インヴィジビリティ、非視覚的感知60フィートを得る。
ワイルド・ハント・ハウンドは獲物を率先して追跡する追跡の専門家だ。裁量に任せておけば、彼らは追跡が困難なクリーチャーを見つけ出し、その成果として、戦利品となるちょっとした小物を回収する(
メイジ・ハンド能力を使用して報酬を持ち帰ったり、可能な場合は自分の身を飾ったりする)。別々の任務をしているときに遭遇すれば競争になることもあるが、一緒に狩りをしているワイルド・ハント・ハウンドがそのような競争心に気を取られることは決してない。
このフェイの猟犬は本当の意味で孤独であることはない。彼らは常にワイルド・ハントの犠牲者の霊の残滓で構成された緑の霧に囲まれているからだ。追いかけたい、狩りをしたいという欲望以外のすべての思考を剥奪されたこの霧は、ワイルド・ハント・ハウンドの遠吠えに熱心に応じ、ワイルド・ハント・ハウンドのそばで忠実に戦う犬へと姿を変えていく。
ワイルド・ハント・ハウンドは外見上は単なる動物のように見えるかもしれないが、かなりの知性を備えている。ワイルド・ハント・ハウンドはその獣のような外見を利用することを好む。護衛として置いておいたり自由にさまよわせておいたりすると、彼らが言語を理解することを知らない人の間で優れたスパイとなる。獲物を追跡していないときは、ワイルド・ハント・ハウンドはどのような自然の環境でもリラックスして気まぐれに過ごして楽しむ。しかしその遊びの中でさえ、彼らは同時に追跡や回避のための互いの能力を試し、複雑な追求を行っている。
この強力な馬は、風に揺れる空気の上に立ち、草のたてがみと尾がその風で威風堂々とたなびいている。
ワイルド・ハント・ホース CR11 Wild Hunt Horse
防御
攻撃
移動速度 100フィート;
エア・ウォーク
近接 噛みつき=+21(2d6+12)、蹄(×2)=+19(1d10+6、加えて“出血”)
接敵面 10フィート、
間合い 10フィート
特殊攻撃 出血攻撃 1d6、
聴覚喪失の叫び、
惑わせる蹄の音、
野生の凝視(DC22)
擬似呪文能力 (術者レベル13;精神集中+16)
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地上
編成 単体、群れ(2~10)、またはワイルド・ハント
宝物 なし
特殊能力
騎馬一体(超常)/Rider Synergy ワイルド・ハント・ホースが(
ワイルド・ハント)の副種別を持つ騎手を乗せているなら、2体は一体となって行動する。騎手もしくは乗騎がダメージを受けた際、騎手と乗騎はダメージを分割するかを決定する(可能な限り等しくなるように分割する)、加えて、ワイルド・ハント・ホースの蹴散らし戦技の一部として騎手が移動した場合、ワイルド・ハント・ホースが機会攻撃を誘発ない限り、機会攻撃を誘発しない。
聴覚喪失の叫び(超常)/Deafening Cry 1日3回(ただし1d4ラウンドに1回まで)、標準アクションとして、ワイルド・ハント・ホースは耳をつんざく叫びを上げることができる。ホースから放たれる半径30フィートの円錐形の範囲にいる全てのクリーチャーは、10d6ポイントの[音波]ダメージを受け、1分の間
聴覚喪失状態となる。DC23の頑健セーヴに成功すればダメージを半減し、
聴覚喪失状態にならない。セーヴDCは【耐久力】に基づく。
惑わせる蹄の音(超常)/Bewildering Hoofbeats 標準アクションとして、ワイルド・ハント・ホースはすべての方向から無数の馬が近づいてきているかのように感じさせることができる。60フィート以内にいる全てのクリーチャーはDC22の意志セーヴを行わねばならず、失敗すると1d4ラウンドの間
混乱状態となる。このセーヴに成功した全てのクリーチャーは、以降24時間の間、全てのワイルド・ハント・ホースの惑わせる蹄の音能力に完全耐性を得る。セーヴDCは【魅力】に基づく。
ワイルド・ハントのリンク(超常)/Wild Hunt Link ワイルド・ハント・ホースはそのワイルド・ハントのリンクに加わった全てのクリーチャーの移動速度を30フィート増加させる。この増加は強化ボーナスである。加えて、リンクのメンバーは
フリーダム・オヴ・ムーヴメント効果を得る。
狩りに参加していない場合、ワイルド・ハント・
ホースは陸と空じゅうに複雑なコースを作り、刻々と変化する競馬の為にお互いを追いかけ回すことを楽しんでいる。
このしなやかで威厳のある人の姿をした存在は、エルクの角、長く尖った耳、流れるような白髪、発光する緑色の目を持つ。
ワイルド・ハント・モナーク CR19 Wild Hunt Monarch
防御
AC 34、接触26、立ちすくみ26(+1回避、+8外皮、+8反発、+7【敏】)
HP 325(26d6+234)
頑健 +19、
反応 +22、
意志 +23
防御的能力 本能的な協力、
野生の優美;
ダメージ減少 15/ 冷たい鉄;
完全耐性 [氷雪];
抵抗 [火炎]10、[雷撃]10
攻撃
移動速度 50フィート
近接 君主のグレイヴ=+30/+25/+20(1d10+21/19~20/×3、加えて2d6)、突き刺し=+19(1d8+5)
遠隔 君主のグレイヴ=+26(1d10+21/19~20/×3、加えて2d6)
特殊攻撃 狩りの招集、
君主のグレイヴ、
野生の凝視(DC31)、
野生の転生、
よろめきの突き刺し
擬似呪文能力 (術者レベル17;精神集中+25)
準備済みのドルイド呪文 (術者レベル17;精神集中+25)
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地上
編成 単体、またはワイルド・ハント
宝物 ×2(+3グレイヴ、その他の宝物)
特殊能力
狩りの招集(超常)/Call to the Hunt 1日1回、全ラウンド・アクションとして、ワイルド・ハント・モナークはその角笛を吹き鳴らし、CR18遭遇までの他の(
ワイルド・ハント)のフェイを任意の数だけ招来できる。例えば、ワイルド・ハント・モナークは
ワイルド・ハント・スカウト1体、
ワイルド・ハント・アーチャー2体、
ワイルド・ハント・ホース2体、
ワイルド・ハント・ハウンド2体を招来できる。これらのフェイは100フィート以内でワイルド・ハント・モナークが指定した場所に現れ、1時間が経過するかHPが0に減少するまで物質界にとどまる。他のクリーチャーの手に渡ると、ワイルド・ハント・モナークの角笛は凝った装飾の高品質の角笛として機能する。
君主のグレイヴ(超常)/Monarch's Glaive ワイルド・ハント・モナークは全てのクリーチャーに対して
ベイン武器として機能する、
+3サンダリング・グレイヴを手にしている(そのため、事実上すべてのクリーチャーに
+5サンダリング・グレイヴとして機能し、命中すれば2d6ポイントの追加ダメージを与える)。ワイルド・ハント・モナークはフリー・アクションとして、自分のグレイヴをいかなる距離からでも呼び出すことができる。グレイヴは通常使用者の接敵面に隣接するマスには攻撃できないにも拘らず、ワイルド・ハント・モナークは自分の間合い内のすべてのマスをこのグレイヴで攻撃できる。加えて、ワイルド・ハント・モナークはグレイヴを敵に投擲できる。この方法で使用した場合、グレイヴは射程単位100フィートの投擲武器として扱う。ワイルド・ハント・モナークが死亡すると、グレイヴは
+3グレイヴとしてその場に残る。
呪文 ワイルド・ハント・モナークは、7レベル・ドルイドとして呪文を発動する。
野生の凝視(超常)/Wild Gaze ワイルド・ハント・モナークはその凝視を更に巧みに操る。毎ラウンド、フリー・アクションとして、ワイルド・ハント・モナークは見えているクリーチャーから凝視の対象としないものを任意の数だけ選択できる。セーヴに失敗した人型怪物と人型生物は
麻痺状態かつ
幻惑状態となり、動物と魔獣は
恐慌状態になる。他のすべてのクリーチャーは
混乱状態となり、決して“通常通り行動する”結果を得られない。その結果になった場合、代わりに幻の目標を求めるかのように、無作為に選んだ方向に最大の速度で移動する。そのワイルド・ハントに属するフェイの
野生の凝視に対するセーヴに成功しても、それがこのワイルド・ハント・モナークのものであれワイルド・ハントの他のメンバーのものであれ、通常なら得られる、このワイルド・ハント・モナークの
野生の凝視から完全耐性を得ることはない。
よろめきの突き刺し(変則)/Staggering Gore ワイルド・ハント・モナークの突き刺し攻撃は敵を驚愕させてしまう。この攻撃からダメージを受けた目標はDC32の頑健セーヴを行わねばならず、失敗すると3ラウンドの間
よろめき状態となる。セーヴDCは【耐久力】に基づく。
ワイルド・ハントのリンク(超常)/Wild Hunt Link ワイルド・ハント・モナークは1マイル以内のワイルド・ハントのリンクを維持することができる。ワイルド・ハント・モナークは間合い内にいるワイルド・ハントの全てのメンバーのワイルド・ハントのリンクの距離も1マイル以内に伸ばすことができ、接続を切ることなく1マイルの範囲内に広がることができるようになる。ワイルド・ハント・モナークのワイルド・ハントのリンクに加わったものは、再生10を得る。この再生はワイルド・ハント・モナークが生きている限り抑止されない。ワイルド・ハント・モナークの
プレイン・シフト擬似呪文能力は、リンク内の任意のクリーチャーを転送できるが、互いに手をつないでいるか、触れ合っている必要がある。
野生の転生(超常)/Wild Reincarnation 1日1回、ワイルド・ハント・モナークは隣接したクリーチャー1体を何らかの方法で殺した際、フリー・アクションとしてそのクリーチャーをワイルド・ハントのフェイとして転生させようと試みることができる。この能力は、たとえクリーチャーが通常なら蘇生を望まない場合でも試みることができる。殺されたクリーチャーはDC31の頑健セーヴに成功しない限り、この転生に抵抗することはできない。ただし、ワイルド・ハント・モナークの(強制)もしくは(魅惑)の擬似呪文能力の効果を受けていた場合、このセーヴィング・スローに-4のペナルティを受ける。ワイルド・ハント・モナークはCRが目標の生前のCR以下の(
ワイルド・ハント)クリーチャーを選択し、転生させることができる。その代わりに、目標が人型生物もしくはフェイだったなら、ワイルド・ハント・モナークはそのクリーチャー自身の生来の能力を使用するために、固有のワイルド・ハントの一員を生み出すことができる。このようなクリーチャーはその能力全てを保持している。その種別はフェイに変化し(データは再計算しない)、(
ワイルド・ハント)の副種別を得る。その外見はワイルド・ハントと混じった姿となり、長い耳や輝く緑の芽と言った特徴を備える。転生すると、そのクリーチャーは過去の人生の記憶をわずかしか備えておらず、混沌にして中立となりワイルド・ハントに忠誠を誓う。この方法で転生したクリーチャーの元の命を取り戻させるには、
ウィッシュもしくは
ミラクルを使用するしかない――このクリーチャーを殺して蘇生したとしても、まず、DC31に対して
ブレイク・エンチャントメントに成功して体から野生の転生の効果を取り除かない限り、転生後の姿で蘇ってしまう。セーヴDCは【魅力】に基づく。
ワイルド・ハント・モナークは、他のワイルド・ハントのフェイを数十体率いる。そのしもべは個人的な任務で旅をすることができるが、この偉大なる指導者(男性でも女性でもあり得る。ワイルド・ハント・キングやワイルド・ハント・クイーンと呼ばれることもある)は、しもべに疑問をもたせることなく、どこへでも従うようにワイルド・ハントをまとめることができる。ワイルド・ハント・モナークは獲物と自分の気紛れに応じて、その狩りの条件を決める。獲物が簡単であればあるほど、ワイルド・ハント・ハウンド以外のものが獲物を傷つけることを禁止したり、対象となるクリーチャーに休息と回復の時間を与えるために兵力を抑えたりといった、狩りをより楽しませるためのルールを課す傾向がある。
ワイルド・ハント・モナークの従者の多くは彼らがフェイの領域で生まれるとすぐにワイルド・ハントに加わるが、そうでない者は彼らの獲物から生まれたり、かつての統率者の死後にそのモナークに仕えたりしている。ワイルド・ハント・モナークは通常、自種族のものと交流することはないが、時折、特別に困難な狩りのために協力して、誕生して間もないデミゴッドや伝説の獣たちに対して機知を試すことがある。
最終更新:2021年12月20日 06:43