

アニメを見ていたわけでもなくて思い入れは全く無いけど、映画サイトで評判が良かったから見に行きました。
そんで感想なんですが、めっちゃ面白い!「スカッと爽やか」系の映画で、見なくたって人生には何の影響も無いんでしょうけど、仕事で煮詰まってどろどろの頭には、心地よかったです。スピルバーグやらアルマゲドンの人やら、なんせ有名どころが作ってるらしいんですけど、お金も技術も情熱もあるぜ!ていう大人が、全精力を傾けて幼少時代の夢をリアルに叶えました的な匂いを感じました。そのある種の思い切りの良さが清清しいです。
映画の筋は、3つの方向から進みます。まずカタール(だっけかな?)の米軍基地に謎の金属生命体が攻めてきて壊滅状態に追い込まれます。全滅かと思いきやごく一部だけが逃げ仰せ、本国に帰還します。この兵士がものごっつかっこよくて、この映画中の目の保養はこの人担当でした(私のみ)。そしてスパイダーマンが蜘蛛に刺される前のような、「軟弱だった僕も今では筋肉ムキムキに!」の広告の軟弱担当のような、ちょっと頼りなくてでも女の子には興味津々の線の細い男の子サム。サムはガールハント目当ての車購入資金に充てようと、じいちゃんの遺品をオークションで売っぱらおうとします。何とか車購入にこぎつけて中古車売り場へ行ったサムは、なんだか波長の合った黄色いカマロ(らしい)を購入。車がきっかけで学校で評判の美女とちょっとだけお近づきになれます。最後に、米軍に攻め込んだ謎の生命体の信号を解析する美女。彼女はなんとかして自分で解析しようと、悪戦苦闘します。
序盤、材料が揃うまでは少しだけ退屈だったような覚えがあるのですが、カマロがロボットに変身する当たりから俄然面白くなりました。結局、良いロボット&地球人(主に米軍)VS悪いロボットで、地球を舞台にキューブという物体争奪戦をする話。ただそれだけなんですけど、序盤は状況説明と良いロボット全員集合。中盤はサムが持っているじいちゃんの遺品(キューブの位置が記録されている)争奪戦。途中からロボット対ロボットの戦い、と目的がめまぐるしく変わってあまりダレないつくりだったと思います。
質量保存の法則ってあったよな、と思わせる巨大ロボットへの変身シーンは心躍るものがありました。シャキシャキーンと変わっていくところは、もう少しゆっくり見たかったです。もったいない。
疑問点は一杯あるんですけど、まぁそんなこと気にしないで勢いに任せとけ!って映画でした。ベタですがバンブルビーがサムを守ろうとするところは、ちょっとジーンとするし。一応人間の登場人物にもそれぞれ見せ場があるし。私に息子がいたら絶対見に連れて行ってあげるのに!
以下ネタバレ含みます。
これってどうなのと思った点をいくつか。
・ボロいカマロが綺麗になったところを見ると、原型のコピーは何度でもできそうなのに、なんで良いロボットはずっと車なの?それこそ戦闘機にすりゃいいのに、最後までデコトラって。
・ラストシーンのオプティマス・プライムの台詞。隠れてない!隠れてないよ!
・もういい加減ラブストーリーを挟むのはやめて欲しい。あの二人絶対別れるって。
・なんで敵の総大将死んでしまうん?キューブ欲しがっとったんとちゃうん?
・味方ロボットの名前覚えにくいし、言いにくい。
・アメリカンジョークは分かりにくい。
・引きこもりオタクエピソードはいらんやろ。
・大きなロボットもよかったけど、小さいロボットも憎たらしくてよかった。ロード・オブ・ザ・リングのゴラムを連想した。
・アメリカの軍事力は世界一ィ!って感じだった。いやロボットには敵わないんだけど。日本ではこれは作れないと思う。戦争・軍事力賛美とか言われそう。
・眼鏡せっかく手に入れたのに、もうキューブは別なところ移動しちゃってるんよね。手に入れ損か。
・バンブルビーは治ったのか。サムのどこが気に入ったんだ。
・サムの見せ場が勇気だけだったのが逆によかったのかも。これで何かの特技の持ち主とかだと冷める。それは他の奴(兵士だとか運転が得意とかコンピュータが好きとか)に任せて。
(2007/08/28)
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最終更新:2008年06月05日 23:45