アットウィキロゴ

水原秀策

サウスポー・キラー


 名前を見たことがあるような気はするんですが、多分初めて読む人だと思います。野球界を舞台にしたお話で、私は野球には全然興味がないのですが、意外に面白く読めました。
 帰国子女の沢村はサウスポーのピッチャー。明らかに巨人をモデルにしたオリオールズという球団に在籍しているのですが、その球団にさして思い入れが無いこと、旧態依然としたトレーニング方法を行わないところから周囲から孤立しています。ただ本人は至ってクールで、全然それを気にしてはいません。「飲み会?そんなの6時過ぎたらプライベートですよ。泥臭い付き合いは勘弁してください」という大手企業の新入社員に憤る、団塊の世代的なノリです。だからってその沢村に拍手喝采!って気分にはなれないんですけどね。理屈は分かるけど、魅力的ではないかな。
 さてその沢村が身に覚えのない傷害事件に巻き込まれるところから、物語は始まります。沢村の野球生命は如何に?そして真犯人の意図は?というお話でした。
 明らかに長嶋元監督と思われる人が出てきたりして、野球好きな人なら楽しめるのではないかなと。また、知らないものから見たら「そっか野球界ってこんなんなんだ」と面白かったです。ピッチャーがどんな風に駆け引きするか、とか。なのでさくさく読めました。
 一点だけ気になったのが、沢村と美鈴の会話がやたらキザっぽくて痒くなりました。他はそうでもないのに、そこだけキザ。沈黙が続く車内にて「次は君の台詞なんだけど、台本を忘れちゃったのか」「ごめんなさい、次の台詞はなんだったかしら」(うろ覚え)。ハードボイルドかよ、と突っ込んでました。
 本格的な推理物ではないと思いますが、気軽に読む分には面白いと思います。人物の性格がちゃんと書き分けられていて面白かったです。野球選手も大変やな~と思いました。
(2007/03/23)

[カウンタ: - ]
最終更新:2007年04月02日 23:49
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。