2006年6月映画館にて
本を読んだので早速見に行って参りました。シネコンへ行ったんですけど、2~3館上映。力入れてますね。
で、感想としては。う~~~ん…。面白くない訳では決してなかったのです。と言って面白かったか、と聞かれると、返答に困るのですよね。もう一度見たいか、と聞かれると確実に「否」。どちらかといえば、二回目は本の方を選びます。でもどこが悪かったの?って聞かれるとはっきり答えられないんですよねぇ。本読んでなかったら面白かったのかもしれないし。
原作に忠実であろうとしすぎて、詰め込みすぎ感がありました。なぜ謎を追っているのかよくわからないままに巻き込まれているし。それなのに何故かハラハラドキドキしなかったとか(まぁこれは先を知っているから当然かな)。謎も割合あっさり解けるし(まぁこれも時間がないからしゃーないのかな)。なのにロバート(トム・ハンクス)のトラウマには妙にスポットを当てていて、それはこの物語で必要なの?って思ったり。ソフィの運転で町中をバックで駆け巡るシーンは、車の宣伝兼ねてるの?って思ったり。
良かった点といえば、やはり動画で物語を確認できた点でしょうか。美術館内の描写とか美術品の描写とか、写真だけではやはりちょっと物足りない。最後の寺院で地下に潜って行くところなんて、ちょっとわくわくしちゃいました。
あとシラスが具体化したこと。色素欠乏症とかあまり想像できなかったのですが、あーこういうことかーと思いました。あとシリスとか鞭とか、これは痛みの描写がリアルで見るの辛かったっす。爪先の芸が細かい。
こっから先はネタバレですが、見よっかなぁと少しでも思っている人はやめといた方がいいです。この映画で一番の見所はもはやそこしかありませんから。
原作の見所は沢山あるけど、映画で全てを吸収するのはやはり無理があったと思います。それならどれかを削ればよかったんじゃないかなぁ。全部やろうとするからかえって一つ一つの印象が薄くなってしまったんじゃないでしょうか。
[見所その一]
聖杯の謎。聖杯とはなんぞやってとこ。これは途中でマグダラのマリアであるとばれる訳ですが、これはもっとドラマチックにやってもよかったんじゃないかなぁ。また最後にルーブルでロバートが跪くシーンは、これは良いオチだったように思う。だからもっとこの謎をクローズアップして欲しかった。この手中にしたら権力が手に入るって感じもあまりしなかった。
[見所その二]
導師は誰か。原作を知らない人にとって、導師がリーであったことは果たして衝撃だったのでしょうか。びっくりって思ったのかな?私は知っていたのでよく分からないです。でも「この導師は一体誰なの?何故こんな内部情報に詳しいの?」的なカタルシスはあまり見られなかったような気がします。
[見所その三]
シラスとアリンガローサは導師にだまされたんよね?でもそのへん原作知らない人は分かったのかな?私は原作読んでたけど映画見て逆にわからなくなりました。ニュアンス微妙に変わってない?アリンガローサ悪い奴になってない?それはそうする必要あったの?原作と比べるのは意味が無いと思うけど、ここだけは反論したい!シラスの扱いひどくないかー!ここでアリンガローサの性格を変えることにどんな意味があったんだ!ジャン・レノの為じゃないの?って邪推したくもなるよ。シラスは登場人物の中では一番神を信じていて、アリンガローサを慕っていて、普通の人から見たら犯罪者だけど、最後祈りによって救われて死んで行く、ある意味悲劇のヒーローじゃないか!他のシーン削ってでも、霧の中で祈るシーンを入れるべきだと思う!原作と比べてもしょうがないけど!けど!
[見所その四]
ソフィーとソニエールとの確執。これはもう省いちゃってよかったんちゃうかな。映画でもちょっとしか出てないし、儀式の意味も説明していないし、適当な理由で。ソフィーがシラスを問い詰めるシーンはとてもよかったと思う。あれで確執解けたことにしていいやん。
[見所その五]
導師とオプス・デイが追い、シオン修道会が守り通そうとしたものは何か。それは結局マリアの遺体であり、究極的にはイエスの子孫であるソフィーだったわけだけど。ソニエールとは血が繋がっていない設定になってましたね、最後。弟もいないことに。これはまぁそれでええのかなと思うけど、わざとそうしたのはなんでだろう。時間の問題かな。衝撃はあまり感じられなかった。
こうやって書くと不満ばかりですな。原作物で満足したことあまり無いからこんなもんですかね。重ねて言いますが映像化されているのを見られたことはよかったし、評判悪くても見に行っていたと思います。「大変だったね」という気はしても、「最悪!原作に失礼だ!」とは思いませんし(シラスは別)。役者陣は皆素晴らしいと思いましたし。でも面白いかと聞かれると返答に困るのです。何があかんのだ。
(2006/06/05)
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最終更新:2007年04月03日 00:11