コンフィダント・絆

コンフィダント・絆


 ★初★生瀬勝久さんを、拝見して参りました!しーあーわーせー!!!

 というのも三谷幸喜演出の舞台「コンフィダント・絆」を見に行ったからなのであります。もうね、すごくすごーく面白かった!めっちゃ笑ったし、めっちゃ泣けたし。あぁ舞台ってやっぱりいいなぁ。

 出演者は中井貴一、寺脇康文、相島一之、堀内敬子、そして愛しの生瀬勝久、ピアノ生演奏に荻野清子、それからなぜか二部の後に三谷幸喜がちょこっと出てきました。毎回出てるのかなぁ。可愛らしいおっちゃんで、ナイスメガネでした。登場人物は本当にこれだけ、セットも変わらないし。それでも豪華メンバーですし、本当に面白かったです。
 頭が痛くなるほど泣いて、頭痛が耐えられなくなったのでまっすぐ帰って一眠りしました。帰りの電車ずっと寝てたので、一緒に行った子には悪いことした…。でも誘ってくれて感謝してます。また誘ってー!ありがとー!
 生瀬さんラヴ!な私ですが、寺脇さんがもうほんまかっこよかったです。二階席だったので、舞台ははっきりくっきりとは見えないんですが、声が!声がほんっとに渋いの!男前の役だったんですけどね、いや~ファンになりそうです。
 他の人ももちろんそれぞれ素晴らしくて、文句の付け所がありません。何よりもお話が素敵でした。
 スーラ(中井)、ゴーギャン(寺脇)、シュフネッケル(相島)、ゴッホ(生瀬)は、駆け出しまたは売れない画家。共同でアトリエを借りて、キャバレーで働いているルイーズ(堀内)をモデルに迎えるところから始まります。才能を売りにする彼らに、友情は成り立つのかってところが主題でしょうか。彼らが一人ずつ胸のうちを告白するシーンで、ルイーズが「だ~いじょうぶ、あなた~は…な人」と歌うシーンがなんだか心に響きました。
 スーラは自分を隠す人、ゴーギャンは才能以外ではゴッホに負けまいと愛情と嫉妬の複雑な感情を抱いてる、シュフネッケルは底抜けにお人好しな、ゴッホは自分の感情で周りを振り回す天才肌の子供のような人、そして才能が認められなかった人。
 一番悩みのなさそうなシュフネッケルが、この題名「コンフィダント」を背負っているラストが意外で、舞台を見れない位泣きました。皆から才能がないと思われていたこと、自分がそれに全然気付かなかったこと、それでも誰も責めずに「そっかぁ」と言ってしまうこと、それでもアトリエを続けたいと皆に泣きながら頼むとこ、「わかった!俺もう絵は描かないよ!お前らの後見人になる!だから…」と続けるところ、ゴーギャンが部屋を去る時にシュフネッケルを抱き寄せるところ。あ~あかん、また泣けてきた。多分観客は凡人であるルイーズかシュフネッケルに感情移入するんじゃないかと思うのですが、その分このシュフネッケルのシーンは胸に痛かったです。ラストシーンでアトリエを借りた頃の四人が、楽しそうに決め事を話しているシーンではもう涙がピーク。鼻水との格闘でした。
 それからゴッホが一人舞台の真ん中でスポットライトを浴びて、ルイーズが横から「ゴッホの絵は彼が自殺するまでの生涯で、一枚しか売れなかった」と回想するシーンでは、何だか小さく見えるゴッホと後世に彼が受ける賞賛を思うととても可哀想に見えました。ゴッホもゴーギャンも名前は知っていたけどそれはただの記号で、やはり生身の人間だったのだなぁと、そして本当にこんな人達だったのかもしれないと、そう思えました。
 あと、ルイーズが恋人であるゴーギャンに一緒に地方(アルルだっけ?)に誘われた時、「行かない。私はパリの女だもの」って言い放ったところが、凛としていてよかった。それは彼女のプライドだから。「ゴーギャン、ゴッホ、スーラ、シュフネッケル」と美しい歌声がずっと耳に残ります。
(2007/05/14)

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最終更新:2009年06月07日 17:17
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