笠井スイ

ジゼル・アラン




 2巻まで読んだ。雰囲気がとってもとっても好きなのでこれからもきっと面白いと思う。子供にでも大人の漫画読みにもお勧め。絵、めっちゃ綺麗。というか好み。「乙嫁語り」の絵柄が好きな人なら、好きだと思う。
 訳ありぽい下宿の大家さんであるジゼル・アランが、「何でも屋」を始めた。お金は持ってそうだがまだ少女のジゼルなので、実作業は滞納している家賃を盾にエリックという店子の青年に押し付けられる。お話は読み切りが基本で緩やかに進んでいく。なんでこんな資産家の令嬢が一人で町で暮らしてるんだ、というのは2巻で明らかになる。
 ジゼルは「花咲ける青少年」の花鹿みたいな感じ。お嬢様育ち故の世間知らずぶりや無鉄砲さと、物事を真っ直ぐ受け止める資質を持っている。漫画的な「お嬢様過ぎて人を疑うことを知らない」キャラなんだけど、嫌味がなくて可愛い。狙ってる感がありそうでない。そしてそのジゼルに振り回されるエリックがもう可愛い!可愛い!もっと振り回されちゃって!ってジタバタする。
 雰囲気の良い描き込まれた漫画って感じで、これから楽しみなのです。

 ここから先はちょっとネタバレ。
 ジゼルは中学生位かな?エリックは大学生位?女としての自覚がないジゼルにどきどきしちゃうエリックは、今の時代ならロリコンっぽいんですが、そこを「大人になるまで待とう」みたいな感じで自制するところが可愛いわけで。「早く大人になってくれ~」とやきもきする彼はとっても可愛い。好きだー!
 ストリッパーの色気にあてられてくらくらしているジゼルを迎えにきたエリックが、「まだ子供だぞ」と怒るシーンは、確かにその通りなんだけど子供にドキドキしてるあんたはなんなんだーでもそんなところが好きー!とジタバタ。
 男でも女でも、「相手をドキドキさせている自覚がない人と、それにヤキモキする人」というシチュエーションがツボなのです。ベタですけど。「早く意識してあげて!」という気持ちと、「いつまでも無自覚のままでいて!」という気持ちががっぷり四つです。今のところ後者がやや優勢です。どんどんヤキモキすればいいさ!ちなみにヤキモキさせる行動があまりにも狙いすぎ(少年誌に多い)だと、逆にうんざりします。今回みたいにへそが見えたり、肩車したり位で良い。今の時代なら超厚着な、スカートにペチコート&ズロースという状態にドキドキしちゃうが良い。そして、エリックは報われないままなのです。
(2012/11/29)

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最終更新:2012年11月29日 19:58
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