AG > ヘルナイト > 騎士団

ヘルナイトの鍛技 Hellknight Disciplines

出典 Adventurer's Guide
 焼印(擬呪;パイア騎士団)/Brand 出典:Inner Sea World Guide 278ページ:ヘルナイトは擬似呪文能力としてマーク・オヴ・ジャスティスを使用できる。

 鎧召喚(超常;任意の騎士団)/Call Armor 出典:Path of the Hellknight 59ページ:移動アクションとして、ヘルナイトは自身の鎧を即座に自分の体に出現させることができる。あるいは、それを移動アクションとして解除し、消滅させることができる(この鍛技の1回分を使用して、これらのいずれかを行う)。鎧が出現または消滅する場所はヘルナイトが指定する場所であればどこでも構わないが、ヘルナイトがいる場所と同じ次元界上で見たことのある場所または、バッグ・オヴ・ホールディングなどの自身が制御する他次元界の空間でなければならない。この鎧は、ヘルナイトがこの鍛技を選択したときに指定する特定のヘルナイト・プレート一揃いである。ヘルナイトはこの能力を新しい鎧に対して同調できるが、そうするには1週間かかる。

 検閲(超常;ラック騎士団)/Censor 出典:Inner Sea World Guide 278ページ:ヘルナイトがクリーチャーに混沌を討つ一撃を使用する際、目標が意志セーヴに成功しない限り、クリーチャーを1d4ラウンドの間声を出せない状態にすることができる。声を出せない状態のクリーチャーは会話できず、音声要素を持つ呪文を発動したり、[言語依存]効果を使用したりすることができない。

 命令(擬呪;任意の騎士団)/Command 出典:Path of the Hellknight 59ページ:ヘルナイトは擬似呪文能力としてグレーター・コマンドを使用できる。術者レベルには自身のキャラクター・レベルを用いる。

 ディスペル・ケイオス(擬呪;任意の騎士団)/Dispel Chaos 出典:Path of the Hellknight 59ページ:ヘルナイトは擬似呪文能力としてディスペル・ケイオスを使用することができる。術者レベルには自身のキャラクター・レベルを用いる。

 得意な獲物(変則;任意の騎士団)/Favored Quarry 出典:Path of the Hellknight 59ページ:ヘルナイトは、レンジャーの得意な敵の表からクリーチャー種別を1つ選択する(通常は特定の副種別を持つ人型生物であるが、それ以外を選択してもよい)。へルナイトは選択した種別のクリーチャーに対する〈威圧〉〈真意看破〉〈生存〉〈知覚〉〈知識〉〈はったり〉判定に+2のボーナスを得る。またそれらのクリーチャーを識別するために未訓練の〈知識〉技能判定を試みることができる。ヘルナイトが追加の鍛技を選択するたび、このボーナスは2ずつ増加する(9レベルの時点で最大+6まで増加する可能性がある)。

 恐るべき存在(変則;任意の騎士団)/Fearsomeness 出典:Inner Sea World Guide 279ページ:ヘルナイトが〈威圧〉技能を使用してクリーチャーを怯え状態にする場合、代わりにそのクリーチャーを恐れ状態にすることができる。

 秘文想起(擬呪および変則;グリフ騎士団)/Invoke Glyph 出典:Pathfinder #107: Scourge of the Godclaw 47ページ:ヘルナイトは擬似呪文能力として、グリフ・オヴ・ウォーディングを使用することができる。この能力は価値のある物質構成要素を必要としない。ヘルナイト1人が一度に維持できるグリフ・オヴ・ウォーディングは1つだけである。もう一度擬似呪文能力を使用すると、以前に作成したグリフ・オヴ・ウォーディングは消えてしまう。加えて、ヘルナイトはグリフ・オヴ・ウォーディングやシンボル呪文に対するセーヴィング・スローに+4のボーナスを得る。

 精神的侵入(擬呪;任意の騎士団)/Mental Intrusion 出典:Path of the Hellknight 59ページ:ヘルナイトは擬似呪文能力としてテレパシーPathfinder RPG Occult Adventures 189ページ)を使用できる。術者レベルは自身のキャラクター・レベルに等しい。

 猛攻(超常;ネイル騎士団)/Onslaught 出典:Inner Sea World Guide 279ページ:フリー・アクションとして1日1回、ヘルナイトは基本移動速度を+10フィート増加させ、【筋力】に+4のボーナスを得る。この効果は1ラウンド持続する。ヘルナイトが騎乗している場合、これらのボーナスは乗騎にも適用される。

 五芒星の信仰(変則;ゴッドクロウ騎士団のみ)/Pentamic Faith 出典:Inner Sea World Guide 279ページ:この能力により、ヘルナイトは次の領域からいずれか1つを選択できる:栄光高貴工匠守護知識秩序魔術ルーン。ヘルナイトは、その領域で付与されているすべての領域能力を得る(領域呪文は得ない)。領域能力を使用できるかどうかを判断する目的において、ヘルナイト・レベルをクレリック・レベルとして扱う。

 奪われたものを探して(任意の騎士団)/Seek the Taken 出典:Pathfinder #98: Turn of the Torrent 67ページ:トレント騎士団の団員が3レベル・ヘルナイトとなると、“奪われたものを探して”を得る。これにより、ヘルナイトは擬似呪文能力として、《呪文距離延長》ロケート・クリーチャーを使用できるようになる。術者レベルはキャラクター・レベルに等しい。9レベルの時点で、トレント騎士団の団員は、3つ目の鍛技を得る際にデヴィル招来の鍛技を選択できない。

 枷(超常;チェイン騎士団)/Shackle 出典:Inner Sea World Guide 279ページ:ヘルナイトがクリーチャーに混沌を討つ一撃を使用する際、目標の機動性を妨げることができる。クリーチャーは意志セーヴに成功すればこの効果を無効化できる。失敗すると1d4ラウンドの間、スロー呪文と同様の効果を受ける。

 影歩き(擬呪;任意の騎士団)/Shadow Step 出典:Path of the Hellknight 59ページ:ヘルナイトは擬似呪文能力として呪文距離延長化シャドウ・ステップUMを使用できる。これは《呪文距離延長》の呪文修正特技がこの呪文に適用されているように扱い、術者レベルとしてキャラクター・レベルを用いる。

 デヴィル招来(擬呪;ゲート騎士団)/Summon Devil 出典:Inner Sea World Guide 279ページ:ヘルナイトは擬似呪文能力として、ビアデッド・デヴィル1体を招来するためにサモン・モンスターVを使用できる。6レベルの時点で、この擬似呪文能力はサモン・モンスターVIと置き換わり、ビアデッド・デヴィル1d3体またはエリニュス1体を招来できるようになる。9レベルの時点で、この擬似呪文能力はサモン・モンスターVIIと置き換わり、ビアデッド・デヴィル1d4+1体、エリニュス1d3体、ボーン・デヴィル1体のいずれかを招来できるようになる。

 秩序の使いの招来(擬呪;任意の騎士団)/Summon Servant of Law 出典:Path of the Hellknight 59ページ:ヘルナイトは、サモン・モンスター呪文を使用したかのように、自身を助ける1体以上のクリーチャーを招来できる。3レベルの時点で、ヘル・ハウンドを1d3体招来できるようになる。6レベルの時点で、アドヴァンスト・ヘル・ハウンド1d3体またはアクシアマイト1体(Pathfinder RPG Bestiary 2 36ページ)を招来できるようになる。9レベルの時点で、ヘル・ハウンド1d4+1体、アクシアマイト1d3体、ゼレフート・イネヴァタブル1体(Pathfinder RPG Bestiary 2 167ページ)のいずれかを招来できるようになる。

 痕跡解読(超常;任意の騎士団)/Trace 出典:Path of the Hellknight 59ページ:ヘルナイトは、クリーチャーの私物1つを1分間調査できる。その後、同じ次元界の1マイル以内にいる限り、クリーチャーの現在の場所に向かうおおまかな方向を知ることができる。また、もしあるのならば、クリーチャーが現在動いている方向を知ることができる。この効果は、キャラクター・レベル毎に10分間持続する。物体1つは1回しかこの能力の焦点具として使用できない。この能力の目的において、「私物」とはクリーチャーが1週間以上所有または持ち運んだ物体のことである。目標がノンディテクションまたは同様の呪文や効果の影響下にある場合、あるいは異なる次元界にいる場合、この能力は効果を発揮しない。

 追跡者(擬呪;任意の騎士団)/Tracker 出典:Inner Sea World Guide 279ページ:ヘルナイトは、サモン・モンスター呪文を使用するかのように、戦闘や敵の追跡のためにクリーチャーを招来できる。ただし、召喚されたクリーチャーは消えるまで1時間の間存在し続ける。6レベルのヘルナイトは、イーグル1体、ウルフ1体、ライディング・ドッグ1体、レパードのいずれかを招来できる。9レベルのヘルナイトは、代わりにダイア・ウルフ1体またはヘル・ハウンド1体の招来を選択できるようになる。

 多様な威圧術(変則;任意の騎士団)/Versatile Intimidation 出典:Path of the Hellknight 59ページ:ヘルナイトは〈威圧〉を使用して、別の【魅力】基準の技能の効果を再現できる。以下のいずれか1つを選択する:〈芸能:朗誦〉〈交渉〉〈動物使い〉〈はったり〉。ヘルナイトがその技能を使いたいと思うたび、〈威圧〉判定を試み、それが望む種類の判定であるかのように扱える。9レベルの時点で、ヘルナイトは上記の一覧から追加の技能を1つ選択し、〈威圧〉を使用してその効果を再現できるようになる。

 警戒(超常;スカージ騎士団)/Vigilance 出典:Inner Sea World Guide 279ページ:ヘルナイトは夜目を得る(この効果は常に発揮される)。加えて、全ラウンド・アクションとして、へルナイトは最大5フィートの石、木、または同様の障壁をまるで存在しないかのように透かして見通すことができる。金属またはより密度の高い障壁はこの効果を妨げる。この能力を1回使用すると、ヘルナイトが精神集中している限り、最大でヘルナイト・レベル毎に1ラウンドまで持続する。

 破壊(超常;任意の騎士団)/Wrack 出典:Inner Sea World Guide 279ページ:ヘルナイトは標準アクションとして近接接触攻撃を行い、クリーチャーに信じられないほどの痛みを与えることができる。接触されたクリーチャーは1d6+ヘルナイトの【魅力】修正値のダメージを受け、意志セーヴを行い、失敗すると1d4ラウンドの間よろめき状態になる。

ヘルナイトの騎士団 Hellknight Orders

出典 Inner Sea World Guide 278ページ
 キャラクターが加わるには、ヘルナイトの騎士団を1つ選択しなければならない。キャラクターの選択できる鍛技は騎士団によって決まる。

主要騎士団 Major Orders

名称 概略
チェイン騎士団 このヘルナイトは、社会の敵を追い詰め、危険な犯罪者を締め出すことに専念する監視員および追跡者として機能する。
ゲート騎士団 監視、操作、達成に魔法を使う呪文発動をするシグニファーが支配するこの騎士団は、犯罪を予測し、魔法の革新を生み出すことで知られている。
ゴッドクロウ騎士団 5柱の秩序な神格からなるパンテオンに仕える十字軍は、必要とされる場所に秩序を通常は力尽くでもたらす。彼らの異常なまでの信仰は、ほとんど理解されていない。
ネイル騎士団 文明の先陣を切るこの騎士は、辺境の集落に秩序をもたらし、社会の発展を妨げる者を排除する。
パイア騎士団 呪文と剣で、この騎士団は迷信と魔術を探し出し、法を守る市民の心と魂を脅かす混沌とした教団を破壊する。
ラック騎士団 このヘルナイトは、秩序の前進を妨げる可能性があると考えられる破壊的な知識や破壊的な考えを根絶し、鎮圧する。
スカージ騎士団 この武装した刑事たちは、莫大な富と資源を駆使し――時には隠れ――腐敗した政治家や盗賊ギルド、組織犯罪の拠点を破壊するために活動している。

下級騎士団 Minor Orders

名称 概略
コイル騎士団 文明化の名の下にサルガーヴァの先住民を一掃しようとするヘルナイトの小さな騎士団
クラックス騎士団 シェリアックス内戦の名残であるこの屠殺者は、スカージ騎士団によって破壊されたが、不死となり復活した。
グリフ騎士団 シェリアックスの本当の歴史を守ることを任されたヘルナイトの非公式団
パイク騎士団 怪物殺しにして英雄であるこの騎士団は、危険なクリーチャーを一掃することに専念する。
スカー騎士団 傭兵の暗殺者ハンターであるこの騎士団は、担当者を保護し、ダガーマーク・ギルドとアチャイケクの信奉者に対抗している。
トレント騎士団 人質や誘拐された被害者の救出に力を注ぐヘルナイトの善の騎士団。
ウォール騎士団 このヘルナイトは、文明の境界に侵入するであろう勢力に対する守護者、監視者としての役割を果たす。

チェイン騎士団 Order of the Chain

出典 Path of the Hellknight 10ページ
紋章 鎖が巻き付けられた手
本部 コレンティン近郊にあるゲラデスカ要塞/Citadel Gheradesca
指導者 リクトル、ウロ・アドム/Lictor Uro Adom(秩序にして中立、男性の人間、5レベル・ファイター/7レベル・ヘルナイトISWG
構成員 警備員、刑事、追跡者、無法者の犠牲者
鎧の特徴 錠と鎖のような意匠、手枷のような篭手、鉄製の囚人用の仮面を彷彿とさせる兜
好む武器 フレイル
えだち 締め付けた鎖で手足を潰す。武器落とし、組みつき、足払いを試みるときの戦技判定に+2のボーナスを得る。
包含要素 Tenants
  • 私は人々の将来の偉業を阻む、障壁を作る者を排除する。
  • 私の望みは秩序、国家、国民の利益に従属的なものである。私情が私の任務を妨げることはない。
  • 敵だと自称する者だろうと友だと自称する者だろうと、私は人々の敵を取り除く。
  • 獲物と捕虜は我が咎人である。彼らの行為、命、そして死の責任は私が負う。
  • 我が咎人には、慈悲も無慈悲も与えない。
  • 私は第一に監視し、第二に裁く。私はどんな犠牲を払ってでも法を守り抜く。
恩恵 Boons
 1:生け捕り(変則)/Taken Alive 君は獲物を狩り、生きたまま捕獲する専門家である。フレイルを使用して非致傷ダメージを与える場合、君は攻撃ロールにペナルティを受けない。加えて、えだちを行っている間、君は1人の特定の個人を理解することに集中することができる。以降24時間の間、君はその個人に関して気づいたり変装を見破ったり、その個人について他の人に質問したり、その個人を追跡したり、またはそれらに直接関連する行動をしたりすることにおける〈真意看破〉〈生存〉〈知覚〉判定に+4のボーナスを得る。
 2:疑惑の目(擬呪)/Pierce Disguise 君は誰に対しても疑い深く、その警戒心は君に他の人の持たない感覚を与える。1日にキャラクター・レベル2につき1分間、君は擬似呪文能力としてトゥルー・シーイングを使用できる。この持続時間を連続して使用する必要はないが、1分単位で使用しなければならない。
 3:真の人格(超常)/True Identities 君は本当の性質を隠そうとする人には容易に騙されない。君は幻術を看破するための意志セーヴィング・スローに+4のボーナスを得る。1日3回、瞬間よりも長い持続時間を持つ幻術を看破することに成功したとき(これには通常の処理によるものもトゥルー・シーイングによるものも含まれる)、君はフリー・アクションとしてその幻術の解呪を試みることができる。これはディスペル・マジック呪文の目標型解呪として扱うが、幻術1つのみを目標とする。術者レベルはキャラクター・レベルに等しい。

 チェイン騎士団のヘルナイトは社会秩序と責任を重んじ、無政府主義者や逃亡者を根絶しようとする。彼らは法を犯した者を鎖でつないで連れ去る、容赦ない狩人として知られている。彼らは、自分が裁いた犯罪者の数を細かく数えている。彼らは逃亡者の追跡を決して放棄せず、誰もが社会の中で果たすべき何らかの重要な役割を担っていると信じている。

ゲート騎士団 Order of the Gate

出典 Path of the Hellknight 16ページ
紋章 渦巻くポータルから見つめる地獄の目
本部 ぺザックの東側にあるエンフェラク要塞/Citadel Enferac
指導者 ヴィカリアス、ジョルダーノ・トーチア/Vicarius Girdano Torchia(秩序にして悪、男性の人間、11レベル・ウィザード/2レベル・ヘルナイトISWG
構成員 デヴィル崇拝者、知識人、次元界の追放者、呪文の使い手
鎧の特徴 渦巻き模様の兜、深紅のローブ
好む武器 ダガー
えだち 懺悔の複雑な紋章をダガーで自分の体に刻む。占術の呪文や擬似呪文能力に抵抗するための意志セーヴィング・スローに+4のボーナスを得る。
包含要素 Tenants
  • 無法地帯とは、指導者不在にして不監視という失敗である。私は気づかれまいとする人々を気にかける。
  • 私の力は私のものではなく、世界への贈り物である。それを使って偉大なものを生み出すのは私の責任だ。
  • 私は完璧さを追求する。しかし本当の意味で体得できるものはなにもないと知っている。
  • 知識は知恵と同じではない。私は経験と世俗という石の上で、鉄の判断力を磨く。
  • 混沌の中にこそ賢さがある。破滅には欺瞞がある。私はどちらも過小評価することはない。
  • 私の顔は鋼鉄で鍛えられなければならない。どんな状況でも決して割れてはならない。
恩恵 Boons
 1:心の焦点(超常)/Focus of Mind ヘルナイト・シグニファー上級クラス(Pathfinder Campaign Setting Paths of Prestige 29ページ参照)の精励な凝視の一部として示される一覧から、凝視能力を1つ得る。君はヘルナイト・シグニファーが4レベルの時点で選択できる凝視のみを選択できる。加えて、まだ持っていない場合、この上級クラスのシグニファーの仮面クラス特徴(及び63ページ)で説明されている仮面を得るとともに、ヘルナイト・シグニファーシグニファーの仮面超常能力の利益を得る。この能力を使用するためには、シグニファーの仮面を着用していなければならない。
 2:鎧を着た呪文発動(変則)/Armored Spellcasting 君はヘルナイトの鎧を着て呪文を発動するという、繊細かつ負担の大きい技術を修得している。君は名前に“ヘルナイト”とある防具の呪文失敗確率を無視することができる。
 3:計り知れない凝視(擬呪)/Unfathomable Gaze 君は厳しいヘルナイトの訓練を呪文のような儀式に集中させることができ、これにより、法を執行する任務に欠かせない情報を得ることができるようになった。1日1回、シグニファーの仮面を着用している間、君は擬似呪文能力としてヴィジョンを使用できる。術者レベルとして君の合計キャラクター・レベルを使用すること。この呪文の通常の発動とは異なり、君はこの能力が完了した後に疲労状態にならない。これは訓練により、より劣った人間なら疲労するかもしれないものを振り払えるからである。

 ゲート騎士団は、魔法と裏工作によって無法状態を抑制、防止することを目指している。彼らは神秘的で感情がなく、時に残酷な魔法使いとして知られている。多くの人は、ゲート騎士団のヘルナイトが自分たちを監視している、または彼らに秘密をすでに知られていると思い込んでいる。この恐怖はときに真実である。というのも、この騎士団の団員は、犯罪を罰するよりも未然に防ぐことを好み、多くの場合、自分たちの計画を進めるために裏工作、情報収集、スパイ活動を行うことが多いからだ。

ゴッドクロウ騎士団 Order of the Godclaw

出典 Path of the Hellknight 22ページ
紋章 鉄の五芒星
本部 アスポデル山脈/Aspodell Mountainsにあるディニアル要塞/Citadel Dinyar
指導者 リクトル、レサルク・オントル/Lictor Resarc Ountor(秩序にして中立、男性、4レベル・ファイター/2レベル・クレリック/6レベル・ヘルナイトISWG
構成員 十字軍、宗教的熱狂者
鎧の特徴 爪のような胸当てのついた胸当て、爪のような兜
好む武器 モーニングスター
えだち 五尾の鞭で自分を打つ。自身が秩序の信仰の術者が発動した、ヒット・ポイントへのダメージを回復する呪文の目標となったとき、ロールするダイス毎に1ポイント追加で回復する。加えて、君が信仰呪文を発動する場合、アダバル、アスモデウス、アイオメデイ、イロリ、トローグの聖印をこれらのいずれかの聖印として使用できる。
包含要素 Tenants
  • 私は世界が正しい時にのみ休息し、どんな形であれ、どこに存在するものであれ、混沌を排除する。
  • 私は、弱い心に無法を根付かせる者を滅ぼす。
  • 私は、自分が一人ではなく五人に値するよう努力する。
  • 私は、人生の背後にある偉大な原理、多くの声を通して語られる真理を求める。
  • 私は秩序の模範となる――他の人々が従うべき揺るぎない模範となる。
  • 私が知らないことや理解できないことは、五神の判断に委ねる。
恩恵 Boons
 1:五芒星の熱意(擬呪)/Pentamic Zeal 1日3回、擬似呪文能力として、君はタイアレス・パースートAPGブレスベインラスAPGのいずれかを発動できる。有効術者レベルはキャラクター・レベルに等しい。
 2:勤勉な審判(超常)/Tireless Judgment 1日3回、即行アクションとして、君は攻撃ロールに+3の清浄ボーナスを得るとともに、クリティカル・ヒットを確定させるためのロールに+6の清浄ボーナスを得ることができる。20レベルの時点で、君はこの能力を1日4回使用できるようになり、このボーナスは+4と+8に増加する。それ以外の点では、この能力はインクィジターの正義の審判として機能する。君が既に審判を使用できる場合、君は1日3回(20レベルの場合は1日4回)、1日の使用回数に数えることなく正義の審判を使用できる。あるいは、第二の審判あるいは第三の審判として追加することなく、他の審判に正義の審判の効果を加えることができる。
 3:五人の祝福(超常)/Blessing of the Five 1日1回、標準アクションとして聖印を振りかざすことで、君は自分を中心とした半径30フィートの爆発の範囲内にいる全ての生きているクリーチャーを治癒することができる。範囲内のクリーチャーは10d6ポイントのダメージを回復する。君はその範囲内で治癒されないクリーチャーを3体まで選択できる。さらに、その範囲内のクリーチャーが1ラウンド以内に死亡し、この能力によりその総ヒット・ポイントの負の値をそのクリーチャーの【耐久力】より小さくした場合、クリーチャーは生き返り、容態安定化する。この能力は、1回の使用につきクリーチャー1体しか蘇生できず、生き返ったクリーチャーは1日の間持続する一時的な負のレベルを1レベル得る。エネルギー放出に影響を与える特技やその他の能力によって、この能力を修正することはできない。

 ゴッドクロウ騎士団のヘルナイトは、十字軍の熱意をもって法を執行し、混沌の勢力との戦いで最も必要とされる場所に赴く。彼らは、絶対的な秩序を求めるには境界線や国境には意味がないことを知っている。ゴッドクロウ騎士団のヘルナイトにとって、秩序という大義は聖なる使命であり、そのために未開の地で混沌と戦うために遠くまで旅をする。
 他の人々にとって、このヘルナイトの信仰は不可解なものだろう――この騎士団の団員は5つの個々の信仰すべてに精通していると信じている者もいれば、彼らは異端者であるとさえ考えるものもいる。

ネイル騎士団 Order of the Nail

出典 Path of the Hellknight 28ページ
紋章 強い日差しを形成する太い爪
本部 コルヴォーサ近郊のヴライド要塞/Citadel Vraid
指導者 リクトル、セヴァス・“ボーンクロー”・ディヴィリ/Lictor Severs “Boneclaw” DiViri(秩序にして悪、男性、4レベル・ファイター/2レベル・ローグ/4レベル・ヘルナイトISWG
構成員 開拓者、入植者、蛮族やモンスターによる襲撃の犠牲者
鎧の特徴 魔物じみた顔で飾られた胸当て、角のある兜
好む武器 ランスまたはハルバード
えだち 鋭い金属で自分の肉体を突き刺す。〈知識:地理〉判定に+4のボーナスを得る。加えて、〈知識:地理〉を修得している場合、その民族やアクセントに精通している限り、その技能を使用したクリーチャーの民族またはアクセントを識別しようとする試みに自動的に成功する。
包含要素 Tenants
  • 私は文明の敵を討ち、雑木林と闇をともに克服する。
  • 私は文明を脅かすものを排除し、法の繁えた世界にする。
  • 秩序の敵は恐ろしいが、私はどんなクリーチャーも恐れない。
  • 秩序の敵が見慣れた姿をしていても、大切に思っていた人物であっても、私は慈悲をかけない。
  • 私は味方と優位性を求め、運と知恵を交絡させる。
  • 私はモンスターが恐れる顔になるだろう。獰猛で、鋭く、冷酷な顔に。
恩恵 Boons
 1:支配(変則)/Domination レンジャーの得意な敵の表からクリーチャー種別を1つ選択すること。レンジャーの能力に従って、そのクリーチャー種別を君の得意な敵として扱う。人型生物(人間)を選択した場合、ケーリド人、ムワンギ人、ショアント人、ウールフェン人(または、GMの裁量で他の氏族や部族の民族)から民族を1つ選択しても良い。民族を選択した場合、技能、武器攻撃、武器のダメージ・ロールへのボーナスは+4に増加するが、他の人間に対するボーナスを得ない。これらのボーナスは、他のクラスから得る得意な敵のボーナスと累積する。
 2:身元確認(超常)/Identification 1日3回、即行アクションとして、君は視界内の生きているクリーチャー1体を選択し、そのクリーチャーの種別、民族(あるならば)、属性を知ることができる。加えて、キャラクター・レベル毎に1時間の間、君がそのクリーチャーにステイタス呪文を発動したかのように扱う。君の探査に気づいていなくても、目標はこの能力を無効化するための意志セーヴィング・スローを試みられる(DC=10+ヒット・ダイスの半分+【魅力】修正値)。アンディテクタブル・アラインメントなどの呪文はこの情報収集の一部を防ぎ、ノンディテクションなどの呪文はこの効果を完全に妨げる。これは占術効果である。
 3:迷信の終わり(擬呪)/End Superstition 1日1回、君はメイジズ・ディスジャンクションを発動できる。術者レベルは君のキャラクター・レベルに等しい。

 ネイル騎士団のヘルナイトは、アヴィスタン南部の文明社会を理想とし、その文化的基盤を進めるためにすべての人々を団結させようとしている。実際、ネイル騎士団の団員は、シェリアックスの文化を受け入れない者は犯罪者であり、破壊されるべき異教徒であると説いている。この騎士団の団員は、開拓者の生活様式や挑戦を理想としており、以前そこにいた人たちに与えるであろう強制移住、憤り、残酷な行為を気にもかけない。

パイア騎士団 Order of the Pyre

出典 Path of the Hellknight 34ページ
紋章 炎から立ち上がる塔
本部 オステソ近郊のクレイン要塞
指導者 リクトル、ルーアン・ストウト/Lictor Rouen Stought(秩序にして中立、女性の人間、6レベル・レンジャー/4レベル・ヘルナイトISWG
構成員 無神論者、元カルト信者、主流宗教の教団員、危険な過激派の犠牲者
鎧の特徴 刃のついた鎧、角のついた頭蓋骨のような兜
好む武器 グレイヴ
えだち 直火で自分を焼く。1日1回、割り込みアクションとして、君は10分間、[火炎]に対する抵抗10を得ることができる。これはレジスト・エナジーや、[火炎]に対する抵抗を与えるその他の能力とは累積せず、プロテクション・フロム・エナジーと重複する。
包含要素 Tenants
  • 私は、定命のものの肩にのしかかる、不的確な神々の重荷を容認することはない。
  • 私の炎は、進歩の道を阻む哲学の茂みを焼き尽くすだろう。
  • 神への冒涜に国境はない――土地も海も境界にはならない。私はしなければならない場所でそうした冒涜を追い求め、見つけた場所で容赦することはない。
  • 狂信者は、何の名前を口にしようと、破壊への道を歩む。
  • 私は、巧妙な策略を力と勘違いしたり、力を神性と勘違いしたりはしない。
  • 信仰魔法や秘教の妖術の魔法を操る者は、私にその信頼性を証明しなければならない。信頼は危険な自己満足を生むからだ。
  • 私が魅力的だと思う信仰に、私は鉄の目を向けよう。私が崇拝するものは、私に相応しいものでなければならない。
恩恵 Boons
 1:得意な教団(変則)/Favored Cult 君は自分の嫌う神格を崇拝する人々の悩みの種となるために、自分の技術を磨くことができる。君が“服従obedience”を行っている間、毎日、4つ以下の領域を与える信仰の力を選択する。君はその領域の力を崇拝する者に対する〈威圧〉〈真意看破〉〈生存〉〈知識〉判定に+2のボーナスを得る。加えて、その神格の崇拝者に対する武器攻撃ロールと武器ダメージ・ロールに+1のボーナスを得る。
 2:生贄(擬呪)/Immolation 君はその怒りを自分の敵を焦がす力として放出できる。1日1回、君はディレイド・ブラスト・ファイアーボールを発動できる。術者レベルとしてキャラクター・レベルを使用する。
 3:熱狂の鎮圧(超常)/Quell Zealotry 君は神の力を使って君に逆らおうとする者の手から、神の力を引き離すことができる。1日1回、標準アクションとして、君は100フィート以内の信仰呪文の使い手1体を目標にすることができる。目標が意志セーヴィング・スロー(DC=10+ヒット・ダイスの半分+【魅力】修正値)に失敗した場合、君のキャラクター・レベルの半分に等しいラウンドの間、信仰呪文発動クラスから得られるあらゆる呪文発動能力、すべての超常能力と擬似呪文能力を使用できなくなる。この能力の効果を受けているクリーチャーが使用できなくなった能力を使おうとすると、その神による恩恵の代わりに、その神がもはや存在しないかのような、深遠で黒い空虚さだけを感じる。

 パイア騎士団のヘルナイトは、突飛な信仰や信念に対抗し、それらが内海地方に浸透するのを防ごうとしている。彼らは何よりもカルトを狩ることを目的とするが、危険だと思われる他の哲学を弾圧するためにも戦う。このヘルナイト達は、カルト信者、希少宗教の司祭、神秘的な教団の信者を憎み、声高に非難する。

ラック騎士団 Order of the Rack

出典 Path of the Hellknight 40ページ
紋章 棘のついた車輪
本部 ウエストクラウン近郊のリヴァド砦
指導者 リクトル、ダルサイン・レンズ/Lictor Darcyne Wrens(秩序にして中立、女性の人間、10レベル・ソーサラー/1レベル・ヘルナイトISWG
構成員 芸術と詩の非難者、愛国者、技術嫌い、伝統主義者
鎧の特徴 筋肉質な意匠、なめらかな兜、革の外套
好む武器 ウィップまたはロングソード
えだち 内部火傷に耐える。毒に抵抗するための頑健セーヴィング・スローに+4のボーナスを得る。このボーナスは摂取型の毒に対して+6に増加する。
包含要素 Tenants
  • 私は一般的な言葉や思考に現れる混沌を求める。
  • 方向を見失った者は、手のひらであれ拳であれ、私の手に導きを見出すだろう。
  • 私は、自らの破滅を――それが意図的であろうとなかろうと――作るであろう者の手から道具を奪う。
  • いかなる国の旗も我が同盟が持たずとも、すべての反逆者は私の敵である。
  • 私の規律は、私の名誉と同じである。私は同胞の偉大な伝統に相応しくなるよう努力する。
  • 私はその存在だけで秩序の頂点を体現するようになる。私の言動は最も必要とされる時のためにとっておく。
  • 私は、涙を流して進歩の歯車を錆びつかせることはない。
恩恵 Boons
 1:沈黙(超常)/Mute 1日3回、標準アクションとして、君は100フィート以内のクリーチャー1体を目標にすることができる。クリーチャーが意志セーヴィング・スローに失敗したなら(DC=10+ヒット・ダイスの半分+【魅力】修正値)、このクリーチャーは君のキャラクター・レベルに等しいラウンドの間、音を出すことができなくなる。これにより、目標は話すこと、騒ぎ立てること、音声構成要素を持つ呪文を発動すること、そして聴覚効果を持つ類似の能力を使用することができなくなる。目標のターンの各ラウンドにおいて、目標は効果を終了するために新たにセーヴィング・スローを試みることができる。この効果は解除可能である。この効果は、目標に[音波]または[言語依存]の攻撃、呪文、効果に完全耐性を与えない。
 2:分解(超常)/Dismantle 1日1回、標準アクションとして、君は200フィート以内の選択した地点に、濃く茶色い霧の雲を発生させることができる。この雲はフォッグ・クラウドとして機能する(術者レベルに君のキャラクター・レベルを用いる)が、霧は半径10フィートに広がり、その中にいるすべてのクリーチャーや物体は接触攻撃の必要なくラスティング・グラスプの効果を受ける。武器や防具を含む金属製の物体は、使用者の頑健セーヴィング・スロー・ボーナスを使用してこの効果を無効化するための頑健セーヴィング・スローを行う(DC=10+君のヒット・ダイスの半分+【魅力】修正値)。雲の中にいるクリーチャーは、毎ラウンドではなく一度だけラスティング・グラスプの効果を受けるが、範囲内に戻ったクリーチャーは再びこの効果を受ける。君と君の所持品は雲の中に入っても影響を受けない。この効果は解除可能である。
 3:破滅(擬呪)/Ruin 1日1回、標準アクションとして、君は擬似呪文能力としてグレーター・シャウトを使用できる(DC=18+【魅力】修正値)。

 ラック騎士団のヘルナイトは思考と行動、両方の無駄を嫌う。彼らは無意味な夢を打ち砕き、反乱を終わらせ、軽薄な、あるいは危険な発明を踏みにじる。また、個人を注意深く観察し、破壊的な野心や浪費的な悪癖の痕跡を探し、扇動的な文章や奇妙な発明を破壊することにも長けている。

スカージ騎士団 Order of the Scourge

出典 Path of the Hellknight 46ページ
紋章 出血する鞭打ち痕で描かれた星
本部 エゴリアン近郊のデマイン要塞/Citadel Demain
指導者 リクトル、トゥーロン・ヴィドック/Lictor Toulon Vidoc(秩序にして中立、男性の人間、2レベル・ローグ/4レベル・ファイター/10レベル・ヘルナイトISWG
構成員 巡査、情報提供者、貧しい人々、組織犯罪の犠牲者
鎧の特徴 鋸歯状の胸当て、角のある兜
好む武器 ウィップ、スカージ/scourge(48ページ参照)、またはヘヴィ・メイス
えだち ウィップあるいはスカージで自分を打つ。出血ダメージを引き起こす能力や効果の影響を受けたときにラウンド毎の出血ダメージを1ポイント減少させ、出血を止めるための〈治療〉判定に+4のボーナスを得る。
包含要素 Tenants
  • 私は、利己的な目的のために法を曲げる者を追い詰める。
  • 法は単に法であるというだけでは合法とは言えない。法は堕落しないように調査されなければならない。
  • 正義を恐れない者は私を恐れるだろう。
  • 法を破ることは誓いを破ることであり、懺悔は血をもって償われなければならない。
  • 私の拳は秩序の敵だけを打ち、秩序の敵の隣人が無実であればその隣人は打たない。
  • 私は危険を顧みない。全ての通りや館は戦場である。
  • 鎧を着ていようといまいと、私は第一に、常にヘルナイトである。
恩恵 Boons
 1:流血の刑(擬呪)/Spill Guilty Blood 法を犯したものの末路は、他の何物にも代えがたい活力を君に与える。1日2回、君は擬似呪文能力としてデス・ネルを発動することができる(DC=12+【魅力】修正値。キャラクター・レベルを術者レベルとして使用する)。君が術者レベルを持たない場合、この能力で有効術者レベルが+1増加する代わりに、君は目標のヒット・ダイス毎に10分間の間、攻撃ロールとダメージ・ロールに+1のボーナスを得る。君が術者レベルを持つ場合でも、有効術者レベルの代わりにこの攻撃ロールとダメージ・ロールへのボーナスを得ることを選択できる。
 2:恐ろしい正義(擬呪)/Terrible Justice 君は残忍な力を示して敵の命を絶つ。1日3回、君がとどめの一撃を行うとき、30フィート以内にいるすべての敵は意志セーヴィング・スロー(DC=14+【魅力】修正値)を行わねばならず、失敗するとフィアー呪文の効果を受ける。
 3:恐れの理由(超常)/Reason to Fear 自分が悪夢の原因であることを知っているので、君は何も恐れない。魔法によるものかどうかに拘らず、君は[恐怖]効果に完全耐性を持つ。1日3回、自分が[恐怖]効果の目標になっているか[恐怖]効果の範囲内にいるかするとき、君が[恐怖]効果の発生源となるクリーチャーを目標とした武器による攻撃を命中させた際、フリー・アクションとして、君は目標にファンタズマル・キラー呪文の効果を与えることができる(DC=14+【魅力】修正値)。この能力を使用するには、君は目標に1ポイント以上のダメージを与えなければならない。他のすべての点において、この能力は君の武器がファンタズマル・キラー呪文を収納しているスペル・ストアリング武器であるかのように機能する。

 スカージ騎士団のヘルナイトは、騎士団の腐敗や、法に適さない法律を探し求める。彼らは何が合法で何がより大いなる善であるかの違いを見極めようとし、疑問を投げかける――彼らは、特定の国や支配者に忠誠を誓うわけではないのだ。秩序を求めるあまり、彼らは肉体的にも哲学的にも、他のヘルナイトが踏み入れられない場所に赴くことも多い。そのため、『法令と鎖/the Measure and the Chain』に対する彼らの約束は、非の打ち所がないものでなければならない。

コイル騎士団 Order of the Coil

出典 Path of the Hellknight 52ページ
類似 ネイル騎士団
紋章 頭のない蛇が毒の3滴を囲む
本部 エレダー/Elederの西部にあるニュー・クレイン
指導者 リクトル、ヴィトヴァ・ラチェ/Lictor Vitova Racnhe(中立にして悪、女性の人間、7レベル・レンジャー/3レベル・ヘルナイトISWG
構成員 植民地主義者、帝国主義者、人種差別者
鎧の特徴 牙のある兜、蛇のような顔のある胸当て
好む武器 グレートアックス
えだち 己の肉体に噛み付く
包含要素 Tenants
(類似の騎士団より)
  • 私は文明の敵を討ち、雑木林と闇をともに克服する。
  • 私は文明を脅かすものを排除し、法の繁えた世界にする。
  • 秩序の敵は恐ろしいが、私はどんなクリーチャーも恐れない。
  • 秩序の敵が見慣れた姿をしていても、大切に思っていた人物であっても、私は慈悲をかけない。
  • 私は味方と優位性を求め、運と知恵を交絡させる。
  • 私はモンスターが恐れる顔になるだろう。獰猛で、鋭く、冷酷な顔に。
恩恵 Boons
(類似の騎士団より)
 1:支配(変則)/Domination レンジャーの得意な敵の表からクリーチャー種別を1つ選択すること。レンジャーの能力に従って、そのクリーチャー種別を君の得意な敵として扱う。人型生物(人間)を選択した場合、ケーリド人、ムワンギ人、ショアント人、ウールフェン人(または、GMの裁量で他の氏族や部族の民族)から民族を1つ選択しても良い。民族を選択した場合、技能、武器攻撃、武器のダメージ・ロールへのボーナスは+4に増加するが、他の人間に対するボーナスを得ない。これらのボーナスは、他のクラスから得る得意な敵のボーナスと累積する。
 2:身元確認(超常)/Identification 1日3回、即行アクションとして、君は視界内の生きているクリーチャー1体を選択し、そのクリーチャーの種別、民族(あるならば)、属性を知ることができる。加えて、キャラクター・レベル毎に1時間の間、君がそのクリーチャーにステイタス呪文を発動したかのように扱う。君の探査に気づいていなくても、目標はこの能力を無効化するための意志セーヴィング・スローを試みられる(DC=10+ヒット・ダイスの半分+【魅力】修正値)。アンディテクタブル・アラインメントなどの呪文はこの情報の一部の収集されるのを防ぎ、ノンディテクションなどの呪文はこの効果を完全に妨げる。これは占術効果である。
 3:迷信の終わり(擬呪)/End Superstition 1日1回、君はメイジズ・ディスジャンクションを発動できる。術者レベルは君のキャラクター・レベルに等しい。

 ヘルナイトの最小派閥のひとつであるコイル騎士団は、サルガーヴァの都市エレダー/Elederの近くに拠点を置き、そこからこの国の部族的な原住民を手なずけ、外界への後進的な汚染に終止符を打つことを獰猛に求めている。学者や冒険者――特にパスファインダー――の努力を、ジャングルから外の世界に珍品を運ぶことで野蛮な病気を蔓延させていると見なしているコイル騎士団は、そのような探検家やアーティファクトを狩って破壊し、この腐敗と思われるものを毒と炎で終わらせることで有名である。

クラックス騎士団 Order of the Crux

出典 Path of the Hellknight 53ページ
紋章 骨片の星型がある3つの砕けた大腿骨
本部 シェリアックスとニダルの国境沿い、メナドール山脈にあるゲイステノ要塞/Citadel Gheisteno
指導者 リクトル、エンワー・ショクニアー/Lictor Enwar Shokneir(秩序にして悪、男性の人間のグレイヴナイトB3、5レベル・ファイター/10レベル・ヘルナイトISWG
構成員 アンデッドのヘルナイト
鎧の特徴 棘のついたヘルム、角のあるフィーンドの頭部の胸当て
好む武器 ヘヴィ・フレイル
えだち 大腿骨を何度も叩く
包含要素 Tenants
なし
恩恵 Boons
なし

 シェリアックス内戦でヘルナイトと呼ばれた傭兵団の1つである、ドクロをまとったクラックス騎士団は革命後も解散を拒んだ。4663年にスカージ騎士団に追われて壊滅した彼らは、虐殺され、彼らの要塞であるゲイステノ要塞は火にくべられた。しかし、それから25年後、傷だらけのヘルナイトの鎧をまとった3人のグレイヴナイトが廃墟から立ち上がった。毒をもつリクトル、ショクニアーに率いられたクラックス騎士団と名乗るこのアンデッド三人組は、ニダルとモルスーンの国境に潜み、時を待っているかのようである。

グリフ騎士団 Order of the Glyph

出典 Path of the Hellknight 53ページ
類似 パイア騎士団
紋章 鎖で囲まれた南京錠
本部 ウォーロック島/Warlock Islandにある改竄歴史書庫/Archives of Redacted Histories
指導者 リクトル、マリタス・クランデガル/Lictor Maritas Clandegar(秩序にして悪、男性の人間、9レベル・ファイター/6レベル・ヘルナイトISWG
構成員 スルーン家のエージェント、記録保管人、ゲリュオンの教団員
鎧の特徴 蛇のデザインとタワー・シールド
好む武器 バトルアックス
えだち くすぶっている灰を摂取する
包含要素 Tenants
(類似の騎士団より)
  • 私は、定命のものの肩にのしかかる、不的確な神々の重荷を容認することはない。
  • 私の炎は、進歩の道を阻む哲学の茂みを焼き尽くすだろう。
  • 神への冒涜に国境はない――土地も海も境界にはならない。私はしなければならない場所でそうした冒涜を追い求め、見つけた場所で容赦することはない。
  • 狂信者は、何の名前を口にしようと、破壊への道を歩む。
  • 私は、巧妙な策略を力と勘違いしたり、力を神性と勘違いしたりはしない。
  • 信仰魔法や秘教の妖術の魔法を操る者は、私にその信頼性を証明しなければならない。信頼は危険な自己満足を生むからだ。
  • 私が魅力的だと思う信仰に、私は鉄の目を向けよう。私が崇拝するものは、私に相応しいものでなければならない。
恩恵 Boons
(類似の騎士団より)
 1:得意な教団(変則)/Favored Cult 君は自分の嫌う神格を崇拝する人々の悩みの種となるために、自分の技術を磨くことができる。君が“服従obedience”を行っている間、毎日、4つ以下の領域を与える信仰の力を選択する。君はその領域の力を崇拝する者に対する〈威圧〉〈真意看破〉〈生存〉〈知識〉判定に+2のボーナスを得る。加えて、その神格の崇拝者に対する武器攻撃ロールと武器ダメージ・ロールに+1のボーナスを得る。
 2:生贄(擬呪)/Immolation 君はその怒りを自分の敵を焦がす力として放出できる。1日1回、君はディレイド・ブラスト・ファイアーボールを発動できる。術者レベルとしてキャラクター・レベルを使用する。
 3:熱狂の鎮圧(超常)/Quell Zealotry 君は神の力を使って君に逆らおうとする者の手から、神の力を引き離すことができる。1日1回、標準アクションとして、君は100フィート以内の信仰呪文の使い手1体を目標にすることができる。目標が意志セーヴィング・スロー(DC=10+ヒット・ダイスの半分+【魅力】修正値)に失敗した場合、君のキャラクター・レベルの半分に等しいラウンドの間、信仰呪文発動クラスから得られるあらゆる呪文発動能力、すべての超常能力と擬似呪文能力を使用できなくなる。この能力の効果を受けているクリーチャーが使用できなくなった能力を使おうとすると、その神による恩恵の代わりに、その神がもはや存在しないかのような、深遠で黒い空虚さだけを感じる。

 リクトル評議会/Council of Lictorsによって認可されていない非公式のヘルナイトであるグリフ騎士団は、スルーン家によるシェリアックス内戦の余波で結成された。この騎士団は、プロパガンダや事実の操作によって損なわれることのない、シェリアックスの真の歴史を守るために作成された。もともとはゲリュオンの崇拝者の教団であったが、グリフ騎士団はシェリアックスの歴史を保護し、それ以来スルーン家の嘘を証明する役割を果たしている。

パイク騎士団 Order of the Pike

出典 Path of the Hellknight 54ページ
類似 スカージ騎士団
紋章 3本の黒い槍で突き刺された竜のようなクリーチャー
本部 セナーラ/Senaraにあるオーデイアル塔/Tower of Ordeial
指導者 リクトル、レーシー・“ザ・スピア”・レムセーヌ/Lictor Lesheir “The Spear” Remsaine(秩序にして善、女性の人間、5レベル・キャヴァリアーAPG/8レベル・ヘルナイトISWG
構成員 辺境の住人、モンスター狩り、モンスターの犠牲者
鎧の特徴 獣の骨と頭蓋骨の意匠
好む武器 ロングスピア
えだち 骨製ナイフを肌に走らせる。
包含要素 Tenants
(類似の騎士団より)
  • 私は、利己的な目的のために法を曲げる者を追い詰める。
  • 法は単に法であるというだけでは合法とは言えない。法は堕落しないように調査されなければならない。
  • 正義を恐れない者は私を恐れるだろう。
  • 法を破ることは誓いを破ることであり、懺悔は血をもって償われなければならない。
  • 私の拳は秩序の敵だけを打ち、その隣人が無実であればその者は打たない。
  • 私は危険を顧みない。全ての通りや館は戦場である。
  • 鎧を着ていようといまいと、私は第一に、常にヘルナイトである。
恩恵 Boons
(類似の騎士団より)
 1:流血の刑(擬呪)/Spill Guilty Blood 法を犯したものの末路は、他の何物にも代えがたい活力を君に与える。1日2回、君は擬似呪文能力としてデス・ネルを発動することができる(DC=12+【魅力】修正値。キャラクター・レベルを術者レベルとして使用する)。君が術者レベルを持たない場合、この能力で有効術者レベルが+1増加する代わりに、君は目標のヒット・ダイス毎に10分間の間、攻撃ロールとダメージ・ロールに+1のボーナスを得る。君が術者レベルを持つ場合でも、有効術者レベルの代わりにこの攻撃ロールとダメージ・ロールへのボーナスを得ることを選択できる。
 2:恐ろしい正義(擬呪)/Terrible Justice 君は残忍な力を示して敵の命を絶つ。1日3回、君がとどめの一撃を行うとき、30フィート以内にいるすべての敵は意志セーヴィング・スロー(DC=14+【魅力】修正値)を行わねばならず、失敗するとフィアー呪文の効果を受ける。
 3:恐れの理由(超常)/Reason to Fear 自分が悪夢の原因であることを知っているので、君は何も恐れない。魔法によるものかどうかに拘らず、君は[恐怖]効果に完全耐性を持つ。1日3回、自分が[恐怖]効果の目標になっているか[恐怖]効果の範囲内にいるかするとき、君が[恐怖]効果の発生源となるクリーチャーを目標とした武器による攻撃を命中させた際、フリー・アクションとして、君は目標にファンタズマル・キラー呪文の効果を与えることができる(DC=14+【魅力】修正値)。この能力を使用するには、君は目標に1ポイント以上のダメージを与えなければならない。他のすべての点において、この能力は君の武器がファンタズマル・キラー呪文を収納しているスペル・ストアリング武器であるかのように機能する。

 このヘルナイトの小さな騎士団はシェリアックス北東部にあるオーデイアル要塞の塔で活動しており、様々なモンスターを探し出して殺すための遠征隊を組織している。シェリアックス内戦後に解散したが、30年前に囁き森やその他の地域のモンスターを排除するために団員が努力を続けた結果、正式に復活した。

スカー騎士団 Order of the Scar

出典 Path of the Hellknight 54ページ
類似 チェイン騎士団
紋章 手首に赤い短剣を持つ黒い手のひらを中心とした赤い目
本部 カソミールの外にあるセイントボー稜堡/Bastion Saintbor
指導者 リクトル、ケトルセン・バスティーユ/Lictor Cettorsein Vastilir(秩序にして中立、女性の人間、8レベル・スレイヤーACG/4レベル・ヘルナイトISWG
構成員 護衛、落ち目の警部、元暗殺者
鎧の特徴 傷跡が交差した日除け付きの兜、様式化された傷跡のような印が刻まれた鎧
好む武器 レイピア
えだち 手のひらや手首を浅く切る
包含要素 Tenants
(類似の騎士団より)
  • 私は人々の将来の偉業を阻む、障壁を作る者を排除する。
  • 私の望みは秩序、国家、国民の利益に従属的なものである。私情が私の任務を妨げることはない。
  • 敵だと自称する者だろうと友だと自称する者だろうと、私は人々の敵を取り除く。
  • 獲物と捕虜は我が咎人である。彼らの行為、命、そして死の責任は私が負う。
  • 我が咎人には、慈悲も無慈悲も与えない。
  • 私は第一に監視し、第二に裁く。私はどんな犠牲を払ってでも法を守り抜く。
恩恵 Boons
(類似の騎士団より)
 1:生け捕り(変則)/Taken Alive 君は獲物を狩り、生きたまま捕獲する専門家である。フレイルを使用して非致傷ダメージを与える場合、君は攻撃ロールにペナルティを受けない。加えて、えだちを行っている間、君は1人の特定の個人を理解することに集中することができる。以降24時間の間、君はその個人に関して気づいたり変装を見破ったり、その個人について他の人に質問したり、その個人を追跡したり、またはそれらに直接関連する行動をしたりすることにおける〈真意看破〉〈生存〉〈知覚〉判定に+4のボーナスを得る。
 2:疑惑の目(擬呪)/Pierce Disguise 君は誰に対しても疑い深く、その警戒心は君に他の人の持たない感覚を与える。1日にキャラクター・レベル2につき1分間、君は擬似呪文能力としてトゥルー・シーイングを使用できる。この持続時間を連続して使用する必要はないが、1分単位で使用しなければならない。
 3:真の人格(超常)/True Identities 君は本当の性質を隠そうとする人には容易に騙されない。君は幻術を看破するための意志セーヴィング・スローに+4のボーナスを得る。1日3回、瞬間よりも長い持続時間を持つ幻術を看破することに成功したとき(これには通常の処理によるものもトゥルー・シーイングによるものも含まれる)、君はフリー・アクションとしてその幻術の解呪を試みることができる。これはディスペル・マジック呪文の目標型解呪として扱うが、幻術1つのみを目標とする。術者レベルはキャラクター・レベルに等しい。

 シェリアックス内戦中に作られたスカー騎士団は、もともとガスポダール王を暗殺者から守るために結成された。暗殺を40回以上防いだ後に暗殺が成功し、騎士団はほぼ解散した。タルドールで再浮上したこの騎士団は、隠れ家を作り、暗殺者、狙撃者、毒殺者を追跡して殺すことに長けた、傭兵の暗殺者狩りとして評価されている。

トレント騎士団 Order of the Torrent

出典 Path of the Hellknight 55ページ、Pathfinder #98: Turn of the Torrent 67ページ
類似 スカージ騎士団
紋章 鎧を着た捻れた鰻
本部 キンターゴにあるヴァウル要塞/Citadel Vaull
指導者 リクトル、オクタビオ・サビヌス/Lictor Octavio Sabinus (秩序にして善、男性の人間、5レベル・ファイター/3レベル・ヘルナイトISWG
構成員 巡査、探偵、交渉者
鎧の特徴 鰭の形の装飾を施した水棲を主題とする
好む武器 ハルバードまたはロングボウ
えだち 擬似的な溺死や極端な窒息に陥る
包含要素 Tenants
(類似の騎士団より)
  • 私は、利己的な目的のために法を曲げる者を追い詰める。
  • 法は単に法であるというだけでは合法とは言えない。法は堕落しないように調査されなければならない。
  • 正義を恐れない者は私を恐れるだろう。
  • 法を破ることは誓いを破ることであり、懺悔は血をもって償われなければならない。
  • 私の拳は秩序の敵だけを打つ。隣人が無実であればそのものは打たない。
  • 私は危険を顧みない。全ての通りや館は戦場である。
  • 鎧を着ていようといまいと、私は第一に、常にヘルナイトである。
恩恵 Boons
(類似の騎士団より)
 1:流血の刑(擬呪)/Spill Guilty Blood 法を犯したものの末路は、他の何物にも代えがたい活力を君に与える。1日2回、君は擬似呪文能力としてデス・ネルを発動することができる(DC=12+【魅力】修正値。キャラクター・レベルを術者レベルとして使用する)。君が術者レベルを持たない場合、この能力で有効術者レベルが+1増加する代わりに、君は目標のヒット・ダイス毎に10分間の間、攻撃ロールとダメージ・ロールに+1のボーナスを得る。君が術者レベルを持つ場合でも、有効術者レベルの代わりにこの攻撃ロールとダメージ・ロールへのボーナスを得ることを選択できる。
 2:恐ろしい正義(擬呪)/Terrible Justice 君は残忍な力を示して敵の命を絶つ。1日3回、君がとどめの一撃を行うとき、30フィート以内にいるすべての敵は意志セーヴィング・スロー(DC=14+【魅力】修正値)を行わねばならず、失敗するとフィアー呪文の効果を受ける。
 3:恐れの理由(超常)/Reason to Fear 自分が悪夢の原因であることを知っているので、君は何も恐れない。魔法によるものかどうかに拘らず、君は[恐怖]効果に完全耐性を持つ。1日3回、自分が[恐怖]効果の目標になっているか[恐怖]効果の範囲内にいるかするとき、君が[恐怖]効果の発生源となるクリーチャーを目標とした武器による攻撃を命中させた際、フリー・アクションとして、君は目標にファンタズマル・キラー呪文の効果を与えることができる(DC=14+【魅力】修正値)。この能力を使用するには、君は目標に1ポイント以上のダメージを与えなければならない。他のすべての点において、この能力は君の武器がファンタズマル・キラー呪文を収納しているスペル・ストアリング武器であるかのように機能する。

 トレント騎士団のヘルナイトは、シェリアックス内戦のあと、騎士団の創設者であるレイア・ノールヴァネティ/Reya Naulvanetiが誘拐された当時のキンターゴ市長の息子を救出したことをきっかけに任命された。この功績に敬意を表するトレント騎士団は誘拐された者を救出することに力を注いでいる。トレント騎士団は秩序にして善のヘルナイトを求めている――自身の部隊の中に知っていて悪の団員を有していたことはない。近年、この騎士団は減少しており、23人という歴史的な最低人数となった。彼らの多くはアヴィスタン全域に広がっており、内海地方で行方不明になった者や連れ去られた者を探しているが、奴隷商人が航行する海域で船に乗って傭兵として働くことも多い。

ウォール騎士団 Order of the Wall

出典 Path of the Hellknight 55ページ
類似 ラック騎士団
紋章 銃眼のついた頭蓋骨
本部 カリ/Khari南部にあるグナッシング・ウォール/Gnashing Wall
指導者 マスター・オヴ・ブレーズ、アトラン・エッセバー/Master of Blades Atlan Essebar(秩序にして中立、男性の人間、8レベル・ファイター/5レベル・ヘルナイトISWG
構成員 ラハドゥームで生まれたシェリアックス人、兵士
鎧の特徴 角張った外套、円筒形の城のような舵
好む武器 ルツェルン・ハンマー(Pathfinder RPG Ultimate Equipment 19ページ
えだち レンガや石を繰り返し叩く
包含要素 Tenants
(類似の騎士団より)
  • 私は一般的な言葉や思考に現れる混沌を求める。
  • 方向を見失った者は、手のひらであれ拳であれ、私の手に導きを見出すだろう。
  • 私は、自らの破滅を――それが意図的であろうとなかろうと――作るであろう者の手から道具を奪う。
  • いかなる国の旗も我が同盟が持たずとも、すべての反逆者は私の敵である。
  • 私の規律は、私の名誉と同じである。私は同胞の偉大な伝統に相応しくなるよう努力する。
  • 私はその存在だけで秩序の頂点を体現するようになる。私の言動は最も必要とされる時のためにとっておく。
  • 私は、涙を流して進歩の歯車を錆びつかせることはない。
恩恵 Boons
(類似の騎士団より)
 1:沈黙(超常)/Mute 1日3回、標準アクションとして、君は100フィート以内のクリーチャー1体を目標にすることができる。クリーチャーが意志セーヴィング・スローに失敗したなら(DC=10+ヒット・ダイスの半分+【魅力】修正値)、このクリーチャーは君のキャラクター・レベルに等しいラウンドの間、音を出すことができなくなる。これにより、目標は話すこと、騒ぎ立てること、音声構成要素を持つ呪文を発動すること、そして聴覚効果を持つ類似の能力を使用することができなくなる。目標のターンの各ラウンドにおいて、目標は効果を終了するために新たにセーヴィング・スローを試みることができる。この効果は解除可能である。この効果は、目標に[音波]または[言語依存]の攻撃、呪文、効果に完全耐性を与えない。
 2:分解(超常)/Dismantle 1日1回、標準アクションとして、君は200フィート以内の選択した地点に、濃く茶色い霧の雲を発生させることができる。この雲はフォッグ・クラウドとして機能する(術者レベルに君のキャラクター・レベルを用いる)が、霧は半径10フィートに広がり、その中にいるすべてのクリーチャーや物体は接触攻撃の必要なくラスティング・グラスプの効果を受ける。武器や防具を含む金属製の物体は、使用者の頑健セーヴィング・スロー・ボーナスを使用してこの効果を無効化するための頑健セーヴィング・スローを行う(DC=10+君のヒット・ダイスの半分+【魅力】修正値)。雲の中にいるクリーチャーは、毎ラウンドではなく一度だけラスティング・グラスプの効果を受けるが、範囲内に戻ったクリーチャーは再びこの効果を受ける。君と君の所持品は雲の中に入っても影響を受けない。この効果は解除可能である。
 3:破滅(擬呪)/Ruin 1日1回、標準アクションとして、君は擬似呪文能力としてグレーター・シャウトを使用できる(DC=18+【魅力】修正値)。

 シェリアックス内戦の際、国境部隊は戦場となる中心地を守るために撤退した。シェリアックス南端をラハドゥームに奪われることなく、チェイン騎士団のヘルナイト300人が持ち場を引き継ぎ、30年間国境を守り続けた。内戦終結後も、ヘルナイトの多くは国境を守るために残り、現在では「ウォール騎士団」が文明の境界を守る役割を担っている。

特技


《ヘルナイトの恭順》 Hellknight Obedience

出典 Path of the Hellknight pg. 62
 毎日ヘルナイトのえだちを行うことで特別な恩恵が君に与えられる。
 前提条件〈知識:次元界〉3ランク、ヘルナイトの騎士団1つに忠誠を誓わなければならない。
 利益:この特技を取得すると、君は自身のヘルナイトの騎士団の好む武器全てへの習熟を得る。加えて、瞑想して骨が折れるえだちを自身に課すことで、君は自身の騎士団の教義の裏にある力を解放する。ヘルナイトの騎士団それぞれは独自の固有のえだち――従属と苦痛の試練――を持つ(概要は9ページとこの本にあるヘルナイト騎士団の性能の区画のえだちの項目の中に記載している)。必要な熟考と瞑想も相俟って、このえだちの実行には1日につき1時間かかる。自身の騎士団のえだちを行ったなら、君が忠誠を誓っているヘルナイトの騎士団のえだちの項目に記されている特殊能力の利益を得る。君が12HD以上ある場合、君はヘルナイトの騎士団によって与えられる1つ目の恩恵も得る。16ヒット・ダイス以上ある場合、君はそのヘルナイトの騎士団の2つ目の恩恵も得る。20ヒット・ダイス以上ある場合、君は自身のヘルナイトの騎士団の第3の恩恵も得る。その恩恵の記述内に特定の期間か1日の使用回数が指定されていない限り、その恩恵の効果は常時である。
 日課のえだちを実行することに失敗した場合、君は次にえだちを行うまでこの特技から与えられるあらゆる利益と恩恵を活用する権利を失う。
 君がヘルナイトになる為の訓練を積んでいる最中であろうと、既にヘルナイトの一員であろうと、それ以外でその騎士団と協調していようと、君はこの特技をヘルナイトの騎士団と関係を持っている場合のみ取得できる――詳細は君とGMに委ねられる。1年に1回、君はヘルナイトの忠誠先を変更できるが、そうするには君が参加しようと望んでいる減るナイトの騎士団の承認が要求される。忠誠を誓ったヘルナイトの騎士団から追放された場合、そのヘルナイトから見直されるまで君はこの特技の利益を失う。これの詳細はGMの裁定に委ねられる。

《ヘルナイトの執着》 Hellknight Obsession

出典 Path of the Hellknight pg. 62
 君は苦痛と鍛技を同一視しており、自身にダメージを課すことで、更なる力を開放できる。
 前提条件《ヘルナイトの恭順》〈知識:次元界〉3ランク、ヘルナイトの騎士団1つに忠誠を誓わなければならない。
 利益:長時間のヘルナイトのえだちの間、自身に致傷ダメージを与えることを選択する場合(9ページ参照)、君は幻想的な集中状態に達する。そうすると以降24時間のあいだ、君はこの集中力を用いて以下の効果の内から1つ好きな利益を得られる。この能力を起動するには、君は(特記ない限り)即行アクションとして致傷ダメージ1ポイントを自身に与えなければならない。ネイル騎士団の団員は時に着用者がクリティカル・ヒットの対象になった時にこのダメージを与える鋭い棘を自身の鎧の中に挿入することがある(28ページ参照)(訳注:AoNに未記載、原文の30ページ目に詳細があるが、0GPで改造できる);そうした鎧を着ている間にクリティカル・ヒットを確定された場合、この能力の使用には即行アクションが要求されない。
 熱情《ヘルナイトの恭順》特技によって与えられる恩恵に抵抗する為のDCは1時間のあいだ1上昇する。
 不服従/Indomitability:君は失敗した意志セーヴィング・スロー1回を振り直せ、より悪くなってさえ2度目のロールの結果を採用しなければならない。即行アクションはこの効果を使用するのに要求されないが、それでも1ポイントのダメージを受けなければならない。
 剣呑/Menacing:君は〈威圧〉〈真意看破〉技能判定に1時間のあいだ+3のボーナスを得る。
 無慈悲/Mercilessness:君の騎士団の好む武器のクリティカル範囲は1時間のあいだ倍になる(それが刺突武器でも斬撃武器でもないとしてさえ)。これは武器のクリティカル範囲を増加する他の効果とは累積しない。

えだち Reckonings
 苦行者の鞭打ちやパラディンの贖罪と同様、ヘルナイトのえだちはヘルナイトが自らの精神に集中し、望ましくない思考を切除し、自身を己の騎士団が理想とする法の覇者に近付ける為に使用する苦行の儀式である。えだちは概して個人の問題であり、非武装のヘルナイトが自発的に私的に行うものであり、『法令と鎖』の幾つかの側面に基づいて瞑想する。
 ヘルナイトは必要に応じて自身の思考を監視し、えだちを行うものと想定されている。ヘルナイトが計画的な瞑想の一部として定期的にえだちを行わない場合でも、何の能力も失わないし、負の効果を蒙ることもない――しかし、仲間のヘルナイトにその怠慢を知られたら譴責されることだろう。
 えだちの実行:えだちの身体的な構成要素の実行には概して10分と1d4ポイントの非致傷ダメージを要する。極めて正義のあるいは矛盾のあるヘルナイトはより長く、より極端なえだちを実行することを選ぶかもしれない。この場合、そのえだちは追加で1d4ポイントの非致傷ダメージを与える。《ヘルナイトの恭順》特技(62ページ目参照)を持つ献身的なヘルナイトは1時間もの長さをかけて非致傷のえだちを行う事で12、16、20ヒット・ダイスの時点で利用可能になる恩恵に加えて特殊能力を1つ得る。特定のえだちとそれが提供する恩恵の記述については主要なヘルナイトの騎士団の章を参照すること。加えて、《ヘルナイトの執着》特技(62ページ参照)を持ち自身に致傷ダメージを与えることを選んだヘルナイトは利益のある効果一式を利用可能になる。えだちが与えるダメージはダメージ減少や他の能力や効果によって減少されない。

最終更新:2023年06月01日 21:06