ジャスパー・ロス=ライラック

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ジャスパー・ロス=ライラック - (2017/09/12 (火) 05:47:36) の編集履歴(バックアップ)





ジャスパー・ロス=ライラック(-/Jasper Ross-Lilac)

年齢:17 学年:高2 性別:男 種族:魔族 身長:174cm 体重:59kg
クラス:魔道士/魔道博士/魔弾使い/狩人/学徒 学園:ラムネシア魔法学園 H2-R(高等部2年ローズブレイド寮) 素行:A
イメージアイコン:トム・マールヴォロ・リドル”ヴォルデモート”(『ハリー・ポッター』シリーズ)
イメージCV:下野紘 イメージカラー:
所属:夜明け2017卓/学園都市 PL:メイト


「今日もこの街はいつも通りだな。平穏そのものだよ。
もっとも、学園都市のソレは騒動や混乱と常に隣り合わせでもあるのだがね」


外見

 しっとりとした黒髪に宝石のような輝きを秘める赤眼。よく響く少し乾いた声。
 第一印象は「育ちのいいエリート」であり、初対面の相手に静かな威圧感を与える。
 しかし、長く話せば次第に砕けた人柄の方が前に表れていくだろう。

人格

 穏やかな微笑の内で社会の秩序と人々の幸福をこよなく愛し、
 他者を自らの意志で動かすことに喜びを感じる生粋の支配者気質。

 普段は上に立つ者としての礼儀正しさを示すが、時に慇懃無礼。
 冷静沈着、それでいてどこか奔放。謙虚にして傲慢。大胆かつ繊細。
 善行も悪行もこなし、非情と慈悲を使い分ける。理想を高らかに語るリアリスト。

 これらの人格の二面性は訓練して磨き上げたものである。
 ジャスパーは”何者でもある普遍”を自分が目標とすべきリーダー像としているからだ。
 指導者の重責から解き放たれている時の地の性格は、呑気で悪戯好き。幼稚ですらある。

能力

 知性、博識、判断力と決断力、不確かな状況を見極める精神、勇敢な行動。
 これらを駆使し集団を統率する力、すなわちリーダーシップに優れる。

 専門魔法は神智学。古代叡智の再発見と普遍宗教の確立を目指す教義である。
 ただし、ジャスパーは神智学の研究者であって純然たる信徒ではないようだ。

 完璧主義の天才として見られがちだが、能力面はむしろ努力型の一点突破に近い。
 万物を識る知力と魔法の制御の巧みさには特に秀でいる一方で、肉体面は人並み程度。
 具体的には、自転車に乗れない。最近は釣りもまったく上手くいかないことが発覚した。

+ 起源”前進”
・”前進”
  自身や他者や物事を先へと進む・進ませる起源。
  物理的な進行はもちろん、発展・進化・改良などを包括的に含む起源。
  そのため一面特化的な使い方はできない反面、様々な事象へと応用できる。

  もっとも単純な使用法は、ジャスパーが撃ち出す弾丸を加速させること。
  助言によって背中を押す、魔力の追加によって威力を高めるなども容易い。

  彼の”前進”は愚直なる突進とは異なる。思考と判断が伴った理知的かつ勇敢なる一歩だ。

来歴

 学園都市第5学区の貴族街の名家、”ロス=ライラック家”の長子。
 いつもは家からそう離れていないラムネシア魔法学園のローズブレイド寮で生活している。

 幼少期より恵まれた環境で勉学に励み、同級生や下級生を導くリーダー性を発揮した。
 自由な学び舎であり、様々な出会いを期待できる学校としてラムネシア魔法学園に進学。
 ラムネ高等部に入ってからはやや倦厭していた魔法学習にも進んで取り組み、
 神智学の実用的な研究で高校生にして神秘学会から一定の評価を得ている。

 2016年度のラムネシア魔法学園高等部生徒会選挙にて”生徒会長”に任命されてからは
 粛々と生徒の要望を解決し続け、最後に”第四の寮の設立”という大改革を打ち立てる。
 同時期に執行委員実務にも所属し、特に2017年10月の『天使戦争』が始まってからは
 『対天使対策本部SEED』の”対策室室長”として夕凪京介と共に辣腕を振るった。

 2017年12月1日付で生徒会長を退任し(後任は京都)、執行委員実務からも辞した。
 現在はラムネシア魔法学園高等部2年生の一般生徒として
 高校生活の最後の1年あまりを悠々自適に楽しんでいる模様。

 対外的には政治家を目指していると述べるが、胸に秘める野望は”世界征服”
 さすがにジャスパーも弁えており、これを打ち明ける相手は弟妹か旧友くらいのものだ。

+ ”事件”について
 ジャスパー・ジャスパ―の弟カーネリアン・カーネリアンの友人の少女ラピスラズリの3人が
 両家の両親の研究活動で一緒に海外まで連れられた際に、
 崖際のとある教会に3人が預けてられていた間に起きた6年前の魔法事件。

 狂信的な違法使いが現れ、教会を占拠。
 教会の人々を若い者から順に崖から突き落とすと宣言し、ジャスパー達が連れ出される。
 そこで英雄を名乗る魔法使いが乱入し、違法使いとの交戦が開始された。

 しばらく恐怖に震えて目を閉じていたジャスパーがようやく目撃した光景は、
 倒れる違法使い、硝煙の立ち上るライフルを構えて驚愕する英雄の姿。
 そして、胸を撃たれながら崖下へと落下するカーネリアン。
 ラピスラズリも忽然とその場から姿を消していた。

 無辜の民を撃った自責の念からか、魔法使いはその場で自害。
 やがて教会から出てきた人々が目にしたのは、
 死亡した2人の魔法使いとジャスパーただ1人の姿だった。

 海に呑まれたカーネリアンの遺体も、消えたラピスラズリの姿も発見されず、
 2人の死者と2人の行方不明者を出した事件として記録されている。

 カーネリアンとラピスラズリの葬儀は家族のみで行われたこと、
 ジャスパーやライラック家の人々がこの事件について語ることがめったにないこと、
 ジャスパーがラムネシア魔法学園に入学する以前の出来事だったことなどから、
 ジャスパーの周囲の人々でこの事件に関して知る者はほとんどいない。

+ ロス=ライラック家

ロス=ライラック家(-/the Ross-Lilac family)


 ロス=ライラックは代々続く名門魔族の家系である。エイセル魔法学院に帰属。
 地質学・地属性魔法・魔石などの分野の研究者を数多く輩出している。

歴史
 1946年の魔族と幻想種の帰還に際し、いち早く館浜市へと受け入れられた一族のひとつ。

 異世界でもエイセル王国で一族の多くが教鞭をふるっていたロス=ライラック家は、
 学園都市前身時代から精力的に政府と学園に協力し続けた。

 しかし当時の当主をはじめとしてライラック家の人々は権力構造に関心が薄かったため、
 (正確には、自らの研究と教育を優先し政治的なしがらみを嫌う家風だったため)
 創立時の寄与の大きさに反して現在の都市運営への直接的な影響力はないに等しい。

 とはいえ周囲から一目置かれている名家であることは事実であり、
 特に貴族街の中では相応の発言力と影響力を持っている。
 そして、それらを行使する気がまるでなさそうなのも当代まで変わらない。

研究
 純血の魔族家系であるが魔法に極端に傾倒はしていない。特徴的なのは地質研究であり、
 関連分野まで含めるとほぼすべての代で第一人者を世に送り出している。

 当主のカルセドニー・ロス=ライラックは学園都市外の大学で地質学教授を務めており、
 フィールドワークで世界各地を飛び回り、たまに子供達を巻き添えに連れて行く。

教育
 親戚筋のベネット家やフォーセティア家まで含め、
 一族の大半が学園都市内の上位校で教職についていることでも知られる。
 長男のジャスパーはラムネシア魔法学園の生徒会長と執行委員を兼任していた。

ライラック家とアシュフォード家
 ライラック家とアシュフォード家は両家とも魔族帰還当時に新舘市に根付き
 学園都市の成立に関わった名家であるため、古くから一定の親交が存在する。
 しかし血縁やそれ以上の関係などはなく、何かしらの研究での協力も行われていない。

 都市への影響力を存分に活用しているアシュフォード家と
 政治的なしがらみをできるだけ避けたいライラック家では反りが合わず、
 結果的に表面上の交流だけに留められてきたとも言われている。


+ ロス=ライラック家の人々
+ サニー・ロス=ライラック
サニー・ロス=ライラック(-/Sunny Ross-Lilac)
年齢:16 性別:女 種族:魔族 身長:154cm 体重:44kg
クラス:魔道士/探索者/ほか 所属:ラムネシア魔法学園 H1-G
イメージアイコン:矢澤にこ(ラブライブ!)

「お兄様を兄と認めたことなんて、生まれてこの方一度たりともないわ!!」

 ロス=ライラック家の長女。
 ジャスパーの妹でありカーネリアン・レイニー・ジェットの(義)姉。

 高慢にして不遜。あの兄にしてこの妹ありとよく言われる。
 好奇心旺盛で向こう見ず。短絡的で学力も低く、友人によく勉強を教えてもらっている。
 極めつけにツンデレ。本人はツンツンしているだけのつもりなので尚のこと面倒くさい。

 とはいえ、多少の欠点に目を瞑れば、
 自信満々で悪意のない言動と並外れた行動力で人々の注目を集める姿は魅力的。
 集団の中心に立つ統治者としての資質を兄と同じく持っていることは疑いようがない。
 名前の通り、出会う者すべてを照らし喜ばれたり嫌がられたりする太陽のような存在。

 我儘で傍若無人だが家族・友達想いであり、他人の深層の悩みによく気がつく。
 困っている人の傍をできるだけ離れず、弱い者の立場に常に立つ。
 この辺も本人には自覚がなく、たとえ賞賛しても一笑に付すだけだろう。

 兄のジャスパーにことあるごとに敵愾心をむき出しにしているが、
 ジャスパーからは可愛い妹としてしか見做されておらず、それに余計に腹を立てている。
 レイニーやジェットにはよくしているが、たまに自分の扱いが雑になるのが不満な様子。
 カーネリアンを喪った”事件”以前は、むしろジャスパーをよく慕っていた。

 最近は兄が重責から解放されて昔の調子を取り戻しつつあるからか、
 サニーもまたかつてのストレートなブラコン状態を取り戻しつつある。


+ カーネリアン・ロス=ライラック
カーネリアン・ロス=ライラック(-/Carnelian Ross-Lilac)
享年:9 性別:男 種族:魔族
クラス:なし(非魔法使い)
イメージアイコン:セト(カゲロウプロジェクト)

「俺、見てみたいなぁ……お兄様が、世界のてっぺんに立ってるところ!」

 ロス=ライラック家の次男。
 ジャスパー・サニーの弟でありレイニー・ジェットの(義)兄。

 勇敢で活動的。かつてのロス=ライラック家の中心的な存在であり、
 だからこそ彼を喪った痛みが6年の歳月が過ぎた現在も一家それぞれで尾を引いている。
 ジャスパーの世界征服の夢を信じ、応援し続けていた。

 5年前の”事件”で胸にライフル弾を受け、そのまま崖下に落下。
 懸命な捜索もむなしく遺体は見つからず、法的には行方不明者として扱われている。

 ・登場セッション&シーン
 0518 三枝リン+ジャスパー 好意ドラマ

+ レイニー・ロス=ライラック
レイニー・ロス=ライラック(-/Rainy Ross-Lilac)
エリナー・リグビー(-/Eleanor Rigby)
年齢:13 性別:女 種族:魔族 身長:167m 体重:50kg
クラス:異能者/電脳術士/ほか 所属:学園都市内の中学校
イメージアイコン:黒雪姫(アクセル・ワールド)

「お帰りなさい、お兄様。さ……学園のお話と、ハグをちょうだい」

 ロス=ライラック家の次女。
 ジャスパー・サニー・カーネリアンの妹でありジェットの義姉。

 マイペースな不思議ちゃん。中二病とも言うが、実際に中二だからしょうがないね。
 レイニーの場合は自分本位な気質が自分の世界の妄想で発揮されているらしい。
 きょうだい達からもよく呆れられている一方、両親はレイニーの価値観を大切にしている。
 自分が変人なのはある程度自覚しているし周りに合わせるつもりもない。

 こんなちょっと変な私でも愛してくれる両親や、面倒を見てくれるきょうだいが大好き。
 新しくできた義弟も大好き。あと生まれ育った街とクラスメイトのみんなも大好き。
 苦手なものはあっても嫌いなものはあんまりない。家猫のように自由気ままだが、
 愛情表現が素直かつストレートなお陰か邪険に扱われてしまうこともほとんどない。

 ……ただし、これらは「生身のレイニー」に限った話だ。
 いつ覚えたのか、初歩的な電脳術式で生み出せるようになった虚像投影に
 「エリナー・リグビー」と名前を付けたレイニーは、虚像で行動することが多くなった。
 エリナーはレイニーの人格の厄介な面が浮き出てしまっていて皆が手を焼いている。

 フューチャーグリント電脳学園に入学して本格的に電脳術について学ぶことが
 レイニーの当座の夢であり、やはり自分のペースでのんびりと勉強している。

 カーネリアンを喪った”事件”以降、ショックで長く塞ぎ込んでいた時期があった。
 電脳術と虚像投影に出会ったのもちょうどその頃である。


『いいえ? 私はエリナー・リグビー……哀れな憐れな時代(とき)の刑死者(ぎせいしゃ)』

+ ジェット・ロス=ライラック
ジェット・ロス=ライラック(-/Jet Ross-Lilac)
年齢:12 性別:男 種族:人間 身長:149cm 体重:39kg
クラス:戦士/学徒/ほか 所属:学園都市内の小学校
イメージアイコン:リュウ(赤髪の白雪姫)

「いいんです。……僕は、代わりだから」

 ロス=ライラック家の三男であり、養子。
 ジャスパー・サニー・カーネリアン・レイニーの義弟。

 引っ込み思案で無表情。おどおどとしていることが多く、内気な性格。
 しかし学園都市での魔法教育では戦士過程を希望し、
 体力面の訓練も重ねながら誰かを守るための魔法を熱心に勉強している。

 旧名、ジェット・ウォーカー(Jet Walker)。
 2019年のある災害において一家を亡くした孤児。
 現地の地質調査をしていたカルセドニーによって養子に迎え入れられた。

 家族を失い、命の危険にあったジェットを救ったのは一人の少女だったという。
 生死の狭間で朦朧としていた彼を元気づけるために彼女が渡したうさぎのぬいぐるみは
 今のジェットにとっても大切な宝物であり、常日頃から持ち歩いている。

 まだ一家に対して馴染み切れていないのは確かだが、
 ジェットも少しずつ今の家族に対しての距離を縮めようと努力している。



+ カルセドニー・ロス=ライラック
カルセドニー・ロス=ライラック(-/Chalcedony Ross-Lilac)
年齢:42 性別:男 種族:魔族 身長:173cm 体重:61kg
クラス:大魔道士/錬金術士/悪魔使い/魔道博士/ほか 所属:学園都市外部の大学(地質学教授)
イメージアイコン:芥辺(よんでますよ、アザゼルさん。)

「……お前達には、自由がある」

 ロス=ライラック家の現当主。
 ウィンディの妻であり、ジャスパー達の(義)父。

 口下手で人見知りな上に目つきが恐ろしいと、
 第一印象で勘違いされやすい要素が勢揃いしている。
 しかも誰にでも優しさを向けるほど温和でも博愛でもないため、基本的にただの怖い人。

 が、理不尽な厳しさや怒りを振り回すこともしない。要は素直で落ち着いた性格。
 挨拶されればきちんと返すし、受けた礼や借りを絶対に忘れない律儀な面もある。
 最愛の家族や一度気に入った相手へは不器用ながらも情を注いでいる。

 地質学の研究者であり、若くして国内有数の権威として知られている。
 本人はそんな周りの評価など欠片も気にせず自分がしたい研究を進める一方で、
 研究者としての知識を世のため人のために活かせる機会を逃さないようにしている。

 人格面での印象に反してアクティブであり、国内国外をフィールドワークで飛び回る。
 世界に対してより広い見識を持ってもらうという教育方針もあり
 子供達を連れていけるチャンスがあれば連れ回す。ウザがられても気にしない。

 一魔法使いとしても相当な実力者。複数の悪魔と契約しその力を引き出している。
 研究活動に専念するようになってからはやや衰えたものの、今でも魔道の威力は本物。
 魂の使い方に慣れており、高速展開からの極大禁忌悪魔召喚であらゆる敵を粉砕する。
 「安定した火力を先手で押し付けるのが一番強い」を志向し実践する戦略家。

 研究者になる前にフリーの傭兵に近い稼業をこなしていた時期があった。
 ロス=ライラック家が嫌いではなかったものの貴族の跡取りという立場に馴染めず、
 さらに内向性とアウトドア主義が合わさり、出奔気味に家を飛び出した結果である。
 後の妻であるウィンディともこの頃に出会っている。

 やがてウィンディを連れ帰ったカルセドニーが元の縁組を蹴ったりしてゴタゴタしたが、
 ウィンディも伝統ある魔族の出自だったということから何とか収まり、無事結婚。
 ウィンディが末妹だったクルス=ベネット家とも円満な交流が続いている。

 この時の経験から夫婦は血筋重視の貴族社会に辟易しており、
 家同士の顔を立てるため一応許嫁は結んではいるものの、もしも子供達が望んだなら
 ロス=ライラックの純正の魔族血統が次代で途絶えても構わないと考えるようになった。

 何だかんだ子供達からは尊敬されている。妻からは尻に敷かれ気味。
 ジャスパーに対しては自分の経験からかやや放任寄りで接しており、
 一家の長男という立場をあまり気にせずに自由に過ごしてほしいと願っている。

 去年養子として迎えたジェットが気にかかった最初の理由は。
 彼がかつて亡くした自分の息子のカーネリアンによく似ていたからだった。
 もちろん養子として引き取ると決めた時からジェット個人を息子として愛している。
 当初はなかなか難しかった信頼関係の構築もじわじわと進んでいる模様。


+ ウィンディ・ロス=ライラック
ウィンディ・ロス=ライラック(-/Windy Ross-Lilac)
年齢:40 性別:女 種族:魔族 身長:163cm 体重:52kg
クラス:大神官/探索者/契約者/学徒/ほか 所属:ロス=ライラック家(専業主婦)
イメージアイコン:佐隈りん子(よんでますよ、アザゼルさん。)

「ちょ、ちょっと! 帰ってくるなら連絡のひとつくらいよこしなさいよっ」

 ロス=ライラック家の現当主カルセドニーの妻。
 ジャスパー達の(義)母。

 朗らかで饒舌、暖かで親しまれやすい人柄。
 いわゆる「親切で優しいおばちゃん」でありながら見た目はかなり若々しい。
 若いですねって褒めるともうおばちゃんですよって謙遜しながら嬉しがり、
 おばちゃんだとか四十路だとか呼ばれると途端に機嫌を悪くして己の若さを力説する。

 というのは外向けの顔であり、家ではけっこう怖いお母さん。
 特に夫に対しては辛辣なものの、何だかんだ対人面で彼の代わりに立ち回っている。

 夫があんなんなのでロス=ライラック家の伝統を受け継がせるのは自分の仕事、
 という責任感から厳しくあろうと努めているが、本人の地の性格はむしろ穏やかな方。
 夫の成功や子供の成長こそが我が身の喜びだがそれに粉骨砕身することはなく、
 日々近所付き合いしながら家族が帰ってきたい家を守ることをぼんやりと考えている。

 現在は専業主婦であり、家事万能。
 さすがに広い屋敷の掃除は住み込みメイド2人に任せても、
 夕食となれば腕をふるって長テーブルに料理人顔負けのご馳走を次々と運んでくる。

 エイセル魔法学園時代は多種多様な宗教の研究を行っていた。
 大学での実地研修で向かった先でカルセドニーと出会い、
 当時のまだとんがっていた彼を放っておけずに頻繁に叱り続けているうちに
 いつしか一緒にいるのが当たり前になっていた……と、顔を赤らめて語ることがある。

 結婚後もしばらく宗教研究者として活動していたが、カーネリアンの死を招いた遠因が、
 子供達をあの協会に預けた自分にあるという自責の念から研究者を引退してしまった。

 「怖いお母さん」を子供達のために演じていることは割合見透かされてしまっていて、
 だからこそ、程度の差はあれ彼女の想いを子供達は素直に受け止めるようにしている。
 夫のことは大好きなのだが、だいたいきつく当たっている。永遠のツンデレ。
 去年養子として迎えたジェットとの現在の距離が一番近い人物でもある。



+ 古手川イザベラ
古手川イザベラ(こてがわ -/Izabella Kotegawa)
年齢:54 性別:女 種族:幻想種(怪異) 身長:161cm 体重:50kg
クラス:聖職者/魔法芸術家/ほか 所属:ロス=ライラック家(家政婦)
イメージアイコン:ミュセル・フォアラン(アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者)

「お帰りなさいませ! 今日もお仕事お勉強、まことにお疲れ様でした」

 ロス=ライラック家の家政婦。勤続30年以上の大ベテランであり、
 先代のクレイ&アリーズ・ロス=ライラックが共に亡くなっている現在において
 カルセドニーに次いでライラック家を長く知る人物。

 ただし、見た目は10代の少女にしか見えない。生まれつきずっとこの姿だった怪異。
 はきはきと明るい振る舞いに長いメイド歴に裏打ちされた仕事ぶり、
 整った礼儀作法に茶目っ気と、ライラック家の人々からの信頼は厚い。
 おっちょこちょいな部分も多々あるが、普段の有能さと忍の的確なフォローで見逃されている。

 ライラック家は使用人を多く取らない方針であり、
 メイド長のイザベラと派遣メイドの忍、それに執事の雅の3人しかいない。
 元々彼女ひとりで切り盛りしていたのが優秀な後輩が入ってずいぶん楽になったとのこと。

 古手川イザベラとは故郷から遠く離れた日本の地で暮らすための名前であり、
 怪異としての真名は「ホープ・ダイヤモンド(Hope Diamond)」。
 「持ち主を次々と破滅させる呪いの宝石」の都市伝説から生まれた怪異群のうちの一体。
 これはロス=ライラック家の人々と彼女と非常に親しい人物しか知らない。

 自分は人間のために生きたいのに人間社会から蔑まれ、利用され、日本まで流れ着いた。
 そんな怪異の性質など気にしないロス=ライラック家に拾われ、メイドとして働くことに。

 次男のカーネリアンが亡くなった事件は間接的に自分の存在が引き起こしたのではないかと悩み、
 辞表を提出するもすげなく断られ、自分は皆様に笑顔を見せるべきと気持ちを切り替えている。


+ 大迎忍
大迎忍(おおむかえ しのぶ/Omukae Shinobu)
年齢:17 性別:女 種族:混血 身長:173cm 体重:59kg
クラス:異能者/探求者/ほか 所属:学園都市のメイド養成学校
イメージアイコン:東条斬美(ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期)

「いらっしゃい、歓迎するわ。紅茶は何がいいかしら?」

 学園都市のメイド養成学校に通う高校2年生。
 住み込みの実習先としてロス=ライラック家で働き続けて2年目。
 平日の日中は養成学校に通い、放課後はライラック家で仕事に勤しんでいる。

 総じて万能。メイド長のイザベラと比べると落ち着いた性格で、
 まだ修行中の身ながらもどんな役割も冷静沈着にこなしてみせる。
 主な仕事は子供達の世話であり、レイニーとジェットの身の回りはもちろん
 普段ラムネ寮にいるジャスパーとサニーのサポートも行っている。

 完璧さが災いしてか、融通が利かない、遊びを入れることができない、
 一度決めた段取りがずれた時にポンコツ化してしまうなどの問題があった。
 現在はイザベラの指導によりある程度改善している反面、
 彼女の茶目っ気を受け継いで要らない気まで回すようになってしまっている。

 ロス=ライラック家のように代々続く魔族の血を継いでいる混血。
 当主である父が人間である母との恋愛結婚に走り勘当されたという経緯からか
 魔族社会に対してあまりいい感情を抱いておらず、
 ロス=ライラック家に派遣された当初も不信感が強かった。

 今年で2年目を迎え、家族の一員のように迎え入れられている自分に気づいてからは、
 卒業後もこの家で働き続けるのも悪くないと考えるようになった。
 ジェットのことはロス=ライラック家に来た時期が比較的近いのもあり目にかけているが、
 あくまで表面上はそれぞれの子供に平等に接するように努めている。

 ・登場セッション&シーン
 0601 三枝リン+ジャスパー 友情チケット

+ 千堂雅
千堂雅(せんどう みやび/Miyabi Sendou)
年齢:41 性別:男 種族:人間 身長:175cm 体重:62kg
クラス:魔法戦士/結界士/竜装術士/ほか 所属:クルス=ベネット家(ウィンディ専属執事)
イメージアイコン:篠崎桂一郎(少年メイド)

「はぁ……今回だけですからね、今回だけ」

 クルス=ベネット家の執事であり、ウィンディの専属。
 ウィンディがロス=ライラック家に嫁いでからはロス=ライラック家で働いている。
 カルセドニーの秘書として彼の研究活動先に付き添うこともある。

 全般的に苦労人。一家きっての弄られ役。
 一方で穏やかな人格者でもあり、大事な相談事を持ち掛けられやすい。
 いつも苦笑いを浮かべつつも今の仕事環境は気に入っているご様子。

 クルス=ベネット家の執事の家系。
 生まれた瞬間からウィンディの執事として一生を終えることが定められていた。
 お転婆な彼女に振り回され続けてあれよあれよと今に至る。

 実兄があまり家にいなかったウィンディの兄代わりでもあり、
 いざという時に彼女に手早く強く進言ができる貴重なポジション。
 カルセドニーとは上司と部下の関係かつ個人的な友人で、
 外部交渉において口下手な彼の通訳的な役割を果たすこともある。

 実は護衛としての実力が相当に高く、ロス=ライラック家の守衛を兼任している。
 この事実は外部に伏せられており、彼の存在は侵入者へのジョーカーとして機能する。
 苦労人な弄られ役も一家総出で創り上げているカモフラージュのための仮面である。

 今後の学園都市の情勢を憂う気持ちも強く、執事仲間達とよく話している。
 有事の際はクルス=ベネット家の執事という立場は捨て、
 この家の人々のための盾となる決意を秘かに固めている。

 ・登場セッション&シーン
 0601 三枝リン+ジャスパー 友情チケット


+ レイチェル・ヘイズ=アークライト
レイチェル・ヘイズ=アークライト(-/Rachel Hays-Arkwright)
年齢:18 性別:女 種族:魔族 身長:165cm 体重:52kg
クラス:魔道士/魔道博士/契約者/ほか 所属:Willow International Magic Academia
イメージアイコン:ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ(ストライクウィッチーズ)

「あの子が、あまり無理していなければいいのだけれどね」

 ヘイズ=アークライト家の長女であり、ジャスパーの元許嫁。

 WIMAの3年生で、学都最高学府の中でも優秀な成績を収めている才女。
 誰にでも感じがよく、それ以上にお姉さん。包容力よりも世話焼き気質。
 ジャスパーに対しても彼がいない場では「あの子」と主に呼び、姉のように接している。
 聡明さと女の勘で様々な心理や本質を見抜く姿は「魔道士なのにエスパー」と称される。

 ジャスパーの許嫁と言っても両親同士の認識は仮取り決め程度のものであったし、
 ジャスパーとレイチェルにとっても姉弟のような間柄という考えで一致している。
 ……というのはジャスパーの認識である。彼女の内心はまた別なのかもしれない。

 ライラック家との付き合いは家族ぐるみであり非常に長いものの、
 ”事件”以降は自分はやはり彼らの家族ではないと思う機会が増え、
 疎外感と寂しさを抱えつつも自分なりにできることを探している。

 ジャスパーとの許嫁関係が解消されてからもライラック家の人々との仲は良好。
 かつてはサニーから嫉妬的な理由で一方的に敵視され続けていたが、
 火燐華が正式にカルセドニーとウィンディに認められてからは
 一転してサニーから助力を求められるようになり、その様子に苦笑している。



+ オパール・オルティス=カンナ
オパール・オルティス=カンナ(-/Opal Ortiz-Canna)
年齢:45 性別:女 種族:魔族 身長:162cm 体重:47kg
クラス:魔道士/死霊術士/ほか 所属:オルティス=カンナ家(死霊術士)
イメージアイコン:シオン(カゲロウプロジェクト)

「あらあらまあまあ。元気なことはいいことよ」

 オルティス=カンナ家の現当主の妻であり、死霊術士。
 カーネリアンの友人のラピスラズリの母親。

 長い白髪のたおやかな女性。枯草を思わせるしっとりとした雰囲気。
 魔族街でも有数の死霊術士であり、専門分野は鎮魂術。
 彼女が訴えれば、どれだけ浮かばれなかった魂も安らかに輪廻の輪へと還っていく。

 印象の通り活発ではないものの、話すとはきはきとした調子や力強い笑顔を見せる。
 嫁入りしてもまだまだ現役を掲げ、その足であちこちの学生達と交流する。
 教員免許を持っており、総合学園やWIMAなどから客員の声がかかり続けている。

 カンナ家とライラック家はオパールとウィンディの代から交流が始まった。
 2人はママ友であり、幼いラピスラズリとカーネリアンの仲は特によかった。
 また、当時のオパールは今よりも遥かに活動的で、
 誰の目にも留まるほど若々しく美しい女性だった。

 しかし6年前の”事件”によりラピスラズリを喪い、一時は人が変わってしまう。
 あの場に居合わせたにも関わらず何もできなかったジャスパーに激高し、
 両家の仲違いにまで発展しかけけてしまったほど。

 やがて現実を受け入れてからはジャスパーやライラック家に謝罪し、関係も修復。
 それからオパールの纏う雰囲気も変わり、少女のような瑞々しさも失われた。
 だからこそ、彼女は元気な子供達の姿をかけがえのないものだと考えている。

 彼女の霊能力をもってしてもラピスラズリやカーネリアンの霊の存在は掴めず、
 オパールは死霊術士として2人が輪廻へとすでに還っていると判断している。

 ・登場セッション&シーン
 0911 ジャスパー+三枝リン アフターシーン

+ ラピスラズリ・オルティス=カンナ
ラピスラズリ・オルティス=カンナ(-/Lapislazuli Ortiz-Canna)
年齢:7 性別:女 種族:魔族
クラス:魔道士/死霊術士
イメージアイコン:マリー(カゲロウプロジェクト)

「あっ、まってよカーくん!」

 オルティス=カンナ家の次女。オパールの娘。

 引っ込み思案で優しい少女。
 カーネリアン・ロス=ライラックとは仲がよく、彼によく引っ張り回されていた。

 6年前の”事件”で忽然と消失。
 カーネリアンと共に行方不明者として扱われている。



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Pick Up

「街のことは執行委員に任せておけばいい。彼らの有能さは私が一番よく知っているからね。
さ……私達の学園へ行こうじゃないか。こちらもこちらで、なかなか飽きさせてはくれないぞ?」


 ジャスパー・ロス=ライラックはラムネシア魔法学園に通う高校生である。

 ジャスパーの成した功績は英雄と称されるに相応しいものだが、
 彼は必要以上に自分の指導者としての成果を誇示することはない。
 生まれ育った街を守る一助となれた。今の彼にはその事実だけで十分だったのだ。
 ……もっとも、将来的にこの事実を有効利用するための根回しは怠っていないのだが。

 愛する家族や友人を想いながら、今日も少年は学び舎へ赴く。

属性 地・秩序・善
起源 前進

「案ずるな。君ならできるさ」