帝國世界観


戦争劇場『ヴィクトワール』


複数の国家同士による戦争を舞台とした劇場。
各国家の目的は世界統一であり、統一を果たした国には恒久の平和が約束されるという。
特に力を持っていた主たる国家は『帝國』『華国』『武陵』の3つが存在した。

しかし突如現れた『混世王』率いる『ブラッククロス』なる軍団が仕掛けた、
後に『黒十字戦争』と呼ばれる戦争の果てに主要国家を残して劇場の大部分が消滅。
戦争には勝利したものの、残存した国家は現行ガイアへと漂着する。
その後戦後処理や協議などを経て、日本の長野県にゲートを接続することでかろうじて劇場領域を保つことに成功した。

劇場の構成そのものが一変したことで劇場主たる『戦神』はその在り方を転換するという一大革命を決断。
黒十字戦争時代の同盟を維持したまま、ブラッククロスのような異世界からの侵略者へ抗う『防戦劇場』と改めた。
現在は残存している『帝國』を中核とした上で、ガイア等平行世界からの協力を得て
漂流したまま残存している他国家をはじめとする『劇場片』の奪還を目指している。


『黒十字戦争』


100年程前のある日、突如として劇場全土に『混世王』を名乗る男と彼の率いる『ブラッククロス』という軍団が襲撃をかける。
一時的な休戦期間にあった各国だがこの異次元からの闖入者への対応は足並みが乱れた。
いくつかの国がまるで切り取られるかのように「消滅」したことで主要国家は劇場創始以来異例の同盟を結ぶ事となる。
またこの戦いの最中で「私たちの知るガイア」とは別の時間軸のガイアと接続し、かの地から多くの救援が齎されたという。
ヴィクトワール連合軍、そして各平行世界から集めた義勇軍によるの決死の交戦により当時のブラッククロスとの戦いは拮抗。
その間に英雄達による電撃作戦で混世王をすべての世界線から分断された袋小路『幽閉劇場エンデ』に追放することに成功し、戦争はヴィクトワール側の勝利にて終結した。



『黒十字侵攻戦』


ブラッククロスとの現在まで続く戦争。小規模なものから軍団長が出向く大規模なものまで幾度となく繰り返している。
大規模なものとなれば特別に扱われ、第◯次~とつく。最後に起きたものは6年前の第7次黒十字侵攻戦。
ヴィクトワール側はこの侵攻戦で劇場の領域を失い現在までに華国と武陵が世界干渉によって漂流し、
一方ブラッククロス側は幻夢境の発見を許したり、当時の軍団長以下の戦力を失うなど
双方とも戦争の被害は大きくいずれも戦力の消耗による痛み分けからの撤退で終戦している。


『聖伐』


黒十字戦争において、英雄のひとりである神秘学者『シリカ・アーケイン』が開発した魔術。
帝國の地脈を組み上げ、圧縮と熟成の術式を幾重にも刻み、人間へ浸透させられるようにしたもの。
『世界干渉』の魔法に抵抗を持つ唯一の手段であり対『世界干渉』限定の空想結界とも言える。
行使には聖伐を施された者により刻まれた魔法陣で、同様に精製された『聖杖』というマジックアイテムで干渉する儀式が必要。
帝國学園では入学式に新入生へこれを行っている。

誰にでも刻み込める魔法という訳ではなく、向き不向きがある模様。
その法則は未だ分かっておらず、非魔法使いがこれで魔法使いとして覚醒することもある。
また刻み込んだ後も3年以上帝國に居住しないと固定化しない、
年齢の経過によって成功率が下がるといった特徴があり帝國学園が魔法使いの養成学校を兼ねているのはこのためでもある。



『劇場片』


文字通りの劇場の欠片であり、世界干渉によって切り取られた世界の一部分。
ヴィクトワール側はこれらの奪還を目標としており、かつ現在も行われる『劇場片』の略奪への対抗にも力を注いでいる。
ブラッククロス側は無論、ヴィクトワールから『劇場片』を蒐集し混世王に捧げようとしているようだ。

近年、大規模な世界干渉を受け掌握こそされないものの、国家規模で「漂流」し次元を彷徨う状態となるケースが発生した。
一度漂流した国家は数度の「漂着」により観測され、数週間程度の僅かな時間の国交が回復し無事が確認されることがある。
再び元通りに固定化するのは劇場間の領域を強固に接続しなければならず、
それを可能とする兵器『時空錨』を漂流した国家がブラッククロスの手に堕ちる前に完成させようと急いでいる。


『異聞世界』


ガイア世界に対するアストラル・レプタイルなどの異世界とは異なる、
現在の歴史とはまた異なる歴史を歩んだ世界。いわゆるところのパラレルワールドと区別するための用語。
ヴィクトワールが「戦後に接続し救援を求めたガイア」とは異なる「別の時間軸のガイア」に漂着したことで生まれた概念。
現在の帝國学園が接続している我々の知るガイアは後者の方であり区別が必要な場合は「基底ガイア」と呼称される。

漂着以降イデアの歪みが生じたことや未だ続くブラッククロスとの抗争の影響により異聞世界がヴィクトワールへと繋がりやすくなっており、
これによって基底ガイアとはまた別の歴史を歩んだ異聞ガイアから、人や資源など様々なものが時折漂着するようになっている。
こちらから異聞世界へ向かうことは不可能だが、研究により異聞世界から漂流した存在を逆探知して返還する事は可能となった。

  • GM注
過去大規模からの要素を登場させる場合、こうしたパラレルワールド『異聞世界』からの漂流として扱う事になります。
異聞世界からの漂流の形は事故や次元移動など様々ですが、狙って何度も簡単に行えるものではありません。
一方で元の世界へ戻ることは可能ですが、一度戻ると再び「この世界」に戻ることは難しいようです。
このため異聞世界出身キャラは大規模終了後に「この世界」に定住するか「元の異聞世界」に戻るか選択する事になります。




『ブラッククロス』


長い歴史の中でヴィクトワールと戦いを続けている、異次元の軍団。『黒十字』とも呼ばれる。
混世王』を名乗る男を頂点とし、彼が幽閉劇場エンデに封じられた後も最高幹部を筆頭に存続している。
所属する者の経緯や目的は様々であり行われる計画も多岐にわたる。
また、最高幹部である3人の『軍団長』の方針によりそれぞれの3種の派閥に分かれている。

軍団の目的

彼らの目的は大きく分けて2つ。1つは封印された『混世王』の復活。
そしてもう1つはヴィクトワールの『劇場片』を奪うことであり、これにより嘗ての世界統一による特権を利用しようと企んでいるとも囁かれる。
利益のために所属していたり、強制的に従わされている者もいるなど
個々においては必ずしもこうした理念を共有している訳とは限らないようである。

世界干渉

ブラッククロスが用いる術式魔法。
結界や地脈など世界を構成する要素を破壊、消滅、切断、回収などの干渉を行うことが出来るという。
これによりヴィクトワールの国家は多くが消滅・漂流することとなり、『劇場片』として散り散りに彼らの手に落ちた。
後の侵攻戦争においてはより強力な術式が行使され、三大国家のうち二つが劇場から切断され漂流する憂き目に合っている。
ヴィクトワールを脅かすほどの規模を持つ術式を用いるのは基本的には軍団長以上に限られるが、
親衛隊長以下でも階級や実力によって異界規模、街規模で脅かす世界干渉を行える者はいるようだ。


軍団階級と構成


混世王
└軍団長─軍団長補佐
 └親衛隊長
  └分隊長
   └下士官
   └ビルダーズ

・軍団長

最高幹部級。現在は3人が存在し、混世王が不在である現状、ブラッククロスのトップを務める。
彼らが自由に動けない時のためなどのサポートとして補佐役も存在している。
それぞれヴィクトワールら敵対勢力を滅ぼし支配しようとする「過激派」、
あえて敵対勢力を取り込んだり奪うことで軍の力にしようとする「融和派」、
そしてこれら2つに属さない思想を持った「中立派」に分かれており、
以下の構成員もおおむねこれらの派閥に所属しているようだ。


・親衛隊長

幹部級。立場上派手には動かない軍団長と違い、表向きに作戦を行う者では最高位。
必ずしも軍団長の命令で動くわけではなく、ある程度の独断は許される。

  • GM注
PLがNPCとして作成出来るのはこの階級以下となります。
またPCに「元親衛隊長である」という設定を組み込む事も可能です。
その場合はMGMに必ず相談を行って下さい。

・分隊長

隊長格ではあるが一般兵の粋であり、あまり強い権力を持たない。あくまでリーダーとしての役割である。
親衛隊長同様、独断での作戦を行う者もいるが親衛隊長に従って行動する者も多い。

・下士官

一般兵。何らかの権力を特に持たない戦力。
必ず分隊長以上の人物に従うか、あるいは彼らの指示によって行動する。
ただしそうした彼らでもビルダーズを兵器として用いる事が許可される場合もあるという。

・ビルダーズ

ブラッククロスが擁する兵力。人間型や魔獣型などさまざまなものが存在する生物兵器。
基本的に自由意志を持つ個体は殆どおらず、いたとしても黒十字兵に従属する立場にある。
ガイアの感覚に例えるならば、いわゆる軍用犬や兵器としての魔獣に近い扱いである。

また彼らの素材とすべく、人、獣、植物、魔物、怪異、機械……と、
何をも問わずあらゆる生命を捕獲しようとする行為も確認されており俗には「蒐集」と呼称される。

  • Tips:「征魂」
ビルダーズを生み出す術式。あらゆる存在を生物兵器へと作り換える外法。
一説には悪魔契約や錬金術の技術が悪用されているという。
更に発展した技術が研究されており、完成の暁にはより高度な「ビルダーズ」が制作出来るようになるという。

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最終更新:2020年09月21日 19:12