戦争概要
この時の襲来は、土地神と山に住まう妖怪らがなんとか退けたものの、
その際に、常盤緑市全域が、『学園戦争』という劇場の性質を持つ特殊な異界と化してしまった。
PC達は、この『学園戦争』に臨む『卯ノ花学徒隊』として、
この地で起こる異変を解決しながら、
平行世界と戦い、奪われたものを取り返さねばならない。
卯ノ花学徒隊(うのはながくとたい)
学校に所属し、「学園戦争」に加わるメンバーを指す。
在校生、編入生問わず、PC達もこの一員となって活動する。
略称は「学徒隊」。
指揮は学校に潜り込んでいる土地神の「しろたえ」が執っており、
常には市内の異変の解決に努め、異世界よりも先んじて異界を収束させたり、
魔法絡みのトラブルを解決したりするために活動している。
PC達は実働部隊であり、率先して前線で戦闘を行う魔法使いだ。
市内での武器の携帯や、学生が扱うには危険な魔法の仕様も認可されており、
活動に際しては、赤い腕章の装着が義務付けられている。
なお、PC達の他にも、後方支援や伝達、武器の整備など様々な役目を持った生徒がいる。
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具体的な内容やロケーションは? |
■活動内容の詳細
学徒隊の中には、PC達とは異なる『後方部隊』の生徒たちも存在する。
資料の製作や、実働部隊の持ちかえった情報の調査、研究、
情報の伝達や、武器防具、アイテムや罠などの管理や作成、戦闘時の医療活動といった、
【直接戦闘には関与しないが、学徒隊の活動を多方面に支援する生徒】が所属している。
また、学徒隊は平時はシフトを組んで活動している。
これは緊急の依頼や襲撃に備えるためのものであり、
生徒たちは交代で本部や支部で待機しながら、
資料のまとめをしたり、情報交換をしたり、ダラダラ過ごしたりしている。
また、支部で活動する生徒は、異変や襲撃を即座に察知するため、
少人数で定期的に市内の見回りを行っている。
■場所
学徒隊の活動の際には、
教室の一画が会議室や資料室として使用されている。通称『本部』。
学内で召集があった場合には、そこに集まることが多い。
本来は公に設定された『平行世界対策部隊学徒隊本部』と言ったあんまりにも長い名称があるが、
基本的には誰も呼ばない。概ね皆、都合上『本部』と呼ぶ。
また、市内の公民館の一室が学徒隊に向け解放されており、『支部』として使用している。
学外の依頼の場合は、『支部』を使ったり、
依頼の規模や、依頼主によって市役所の一画、市内の飲食店などを利用して活動している。
本部、支部には共通して、常盤緑市全体の地図や、異界の観測データ、
依頼のレポートなどの資料が供えられている。
本部の装備は折り畳み式の机や年季の入ったパイプ椅子。
備品としてポットや冷蔵庫もおいているが、どちらも古いものなので使い勝手は決してよくない。
そのせいか、居心地はあまりよくないらしい。
冷蔵庫の中にはたまに、調査中の資料が冷蔵保存されている。
この部屋とはまた別の教室に、主に後方部隊が仕様する部屋も存在し、
作製したアイテムを保管していたり、国や六王国から貸与された通信器具や、
簡易的な解析装置(アイテム鑑定やワイズマン、ロケーション相当)なども置いてある。
支部の装備も概ね同様で、資料や会議を行うための椅子などが設置されているが、
こちらはパイプ椅子ではなく、古いがしっかりとしたソファである。
また、冷暖房の設備も学校のものよりは上等であるため、
生徒の中には支部での活動の方を好むものもいる。
なお、支部の方にはポットは設置されていないが、給湯室を利用することは出来る。
冷蔵庫は存在しないので、何かを保管することは出来ない。
また、解析装置や通信器具は支部には置かれていない。
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何が起こったんです?
■常盤緑市と「学園戦争」について
アストラルとプレイライトが協力し、ガイアに戦争を仕掛けた。
アストラルの魔法技術とプレイライト世界の技術によって、
常盤緑市全域が「学園戦争」の劇場という、特殊な異界となった。
この時に、常盤緑市にいた住人の全ては、
「学園戦争」の『舞台装置』の一つとして組み込まれた。
異界を構成する要素の一つとしての属性が強制的に付与されたのである。
常盤緑市の住人は舞台装置である。
舞台装置が欠ければ、舞台を維持することはできない。
常盤緑市の住人が『舞台装置』として「学園戦争」の劇場を保たなければ、
この地は直ぐにでも異界として崩壊し、異世界へと吸収される。
また、舞台装置とは舞台の一部である。
つまり、舞台そのものが崩壊すれば彼らもまた同様に存在が無に帰す。
常盤緑市が異界である限り、異界が崩壊すると同時に彼らの存在も消滅する。
戦争が始まった日、常盤緑市の住人は、土地と一蓮托生となったのである。
■常盤緑市の一般人について
なお、勿論突如として始まった戦争に対し、
正常な精神状態でいられない人も多く存在した。
平行世界の侵略。慣れぬ魔法での戦闘に、頻発して発生する異界。
さほど数は多くないとはいえ一般人の死傷者も出ている。
常盤緑市から逃げ出そうとする人も数多く存在し、
また、そうではなくとも、とても日常生活を継続して送ることなどできない。
「学園戦争」を行う以前に、そもそも常盤緑市自体が崩壊しかねない状態であった。
やむを得ず、政府と土地神は策を講じる。
それは、常盤緑市に暮らす人々への暗示。
一種の催眠療法である。
彼らは戦争が始まったことは理解しており、
戦争の渦中にあることも理解してはいる。
しかし、どこかそれは他人事。
まるで、戦争が一つの日常であるかのように、
彼らは感じ、認識し、そのように振る舞う。
新学期が始まるその前まで、常盤緑市が崩壊することなく、
「学園戦争」を行うための日常を継続することができたのは、
こういった処置によるところが大きい。
なお、この処置をPCが受けているかどうかは任意である。
突然の理不尽にも混乱することなく、屈することなく、
立ち向かう意思を持つ者は、
敢えてこの記憶の改変を受けていないこともあるだろう。
■「学園戦争」の劇場について
プレイライト世界の「劇場」と性質は非常によく似ている。
舞台があり、そこに「役割」が存在する。
相応しい「役割」を演じれば演じるほど、その力は増していく。
常盤緑市は「学園戦争」という劇場となった。
文字通り、「学園」「学生」によって「戦争」が行われる。
プレイライト人は、異世界を巻き込んでより大規模な劇を行うことを望んだのだ。
本来、プレイライト世界の「役割」は強制力を持たないが、
今回は戦争に際し、ガイア側にある種の強制力が持たせられた形となる。
常盤緑市の住人は、仕掛けられた「学園戦争」という劇につき合わねばならない。
しかし、「役割」を演じる者こそが劇場世界において神に等しい力を持つ。
常盤緑市の住人らが舞台装置として「学園戦争」を続ける以上、
ガイア世界はある程度のアドバンテージを有している。
編入生はともかく、一介の学生でしかなかった在学生達が、
突如として魔法の力を手にし、異世界と渡り合えるレベルで戦うことができるのは、
このプレイライトによって仕掛けられた、劇場世界の特性によるものである。
この世界においては、そこらの
魔道士よりも、学徒隊の方が力を持つことすらあるのだ。
なお、常盤緑市の学生が皆十全に魔法の力を行使できているとは限らない。
君たちのように、果敢にも異世界に立ち向かうもいれば、
魔法に翻弄される者や魔法の力に驕る者、悪用しようとする者も、残念ながらいるだろう。
戦争の勝利条件は?
1:アストラル=プレイライト連合軍に先んじて発生した異界を収束させること。
アストラル側は「その空間を異界化させ、異界を構成する要素を切り離してアストラルに送る。」
そのため、異界と化した土地を片っ端からアストラル世界に送っている。
アストラルに奪われる前に、異界自体を収束させて奪われないよう防衛する必要がある。
2:「黒羽神社」の奪還及び土地神「くろば」の保護。
アストラル=プレイライト連合軍侵攻時以降、
「くろば」の神社がある土地は連合軍に強奪され、現在は神社のあった場所に深く大きな穴が開いている。
プレイライト世界は、小世界群からなる平行世界である。
奪われた土地、神社については現在プレイライト世界で、一つの『劇場』として存在しているようだ。
平行世界に移動したと言っても、完全に断絶しているわけではない。
神社の跡地には時折異界が発生するが、これはプレイライト世界にある神社とつながっているのだ。
学徒隊の面々は、その機を見てプレイライト世界に奪われた神社を取り戻しに行く形となる。
また、この時に「くろば」も同時に
行方不明となった。
片割れの「しろたえ」曰く、生きてはいるが、力が及ばないほど遠くへ行ってしまった、とのこと。
プレイライト世界へ神社が移動したにもかかわらず、
恐らく神社が奪取された際に、彼女も土地ごとプレイライト世界へ移動、
単身で連合軍に対して抵抗しているものと目されている。
現在、プレイライト世界に奪取されている黒羽神社だが、
この神社は土地全体のマナが集まり噴き出す、龍脈の上にある。
異世界側は、この土地一つを入手するだけでマナの総量において相当のアドバンテージを得ることができる。
そのため、ガイア側はなんとしてもこれを奪還する必要がある。
また、神社の土地神「くろば」は現在、土地と切り離されて行方不明となり、弱体化している。
龍脈を失い、土地を管理する土地神が不在となったガイア側は、
現在、常盤緑市全体の異界化を抑える術が無い状態である。
そのため、ガイア側は「神社を奪還」し、「土地神を見つけ出す」ことで、
常盤緑市の空間全体を再度、安定させて異世界の侵攻を食い止めなければならない。
異世界側は、土地の奪取ももちろんであるが、
土地神の殺害もこの戦争において重要な要素となっている。
管理者を排除すれば、常盤緑市の異界化を抑えるものはいなくなる。
侵略を容易にするためにも、土地神は見つけ次第排除することが彼らの目的の一つだ。
これは現在行方不明の「くろば」に限った話ではない。
現状は「しろたえ」の一柱のみが、
この常盤緑市全体が完全に異界になりきらないように、なんとか留めている状態だ。
故に、アストラル=プレイライトの連合軍は「しろたえ」もまた機会があれば排除する対象として認識している。
彼女を失えば、常盤緑市は管理者と加護を失って忽ち異界に沈むからだ。
結論
ガイア側がプレイライト世界にある黒羽神社を取り戻した上で、
土地神「くろば」を保護、アストラルに奪われた異界がある場合には、それを全て取り戻せば、
ガイアの防衛は成功。
戦争は終結し、常盤緑市の劇場も同時に終幕となる。
時系列
1.
『富士山戦争』勃発(半年ほど前)
2.アストラル=プレイライト連合軍襲来(1,2か月ほど前)
空間が不安定になった隙をついて、アストラル=プレイライト連合軍襲来。
常盤緑市全域がプレイライトの協力を得て特殊な異界(劇場)化。
『学園戦争』の舞台がプレイライト人の要望によって設置される。
この時の侵攻は「しろたえ」、「くろば」の2者と、彼女らに組する
幻想種らが全力を以って迎撃に成功。
3.調査期間
最初の襲来から後、異世界軍からの大規模なアクションは無かったが、土地の各地で異界が頻発するようになる。
この間に常盤緑市の状況の解析が進む。
土地全体が
『学園戦争』の舞台となったことが解明され、対策が立てられることとなる。
舞台に沿わせるために常盤緑市への「学生」の派遣が決定。
常盤緑市内での戦争のための環境が整えられる。
(学生寮の設置、地元学校との提携や土地神との協力など)
4.4月、編入生を新たに迎えた状態で
『卯ノ花高等学校・卯ノ花中学校』の新学期が始まる。
■富士山戦争
アストラル=プレイライト軍の侵攻よりも前、
富士山を自らの世界に奪わんとエデンの神々が突如して襲来。
彼ら曰く、『信仰とマナの潤沢な山、我らにこそ相応しい』などとの言い分だが詳細は不明。
唐突な侵攻に際し、日本各地の高レベルの魔法使いが富士山に集結。
エデン神族との交戦を始める。
エデン神族は突発的に表れては様々な手法で富士山の強奪を行おうとするため、
現在、日本国内の高レベルの魔法使いの人材は殆ど富士山周辺に割かれている状態である。
エデンに対しては高レベルの魔法使いでないと対峙は難しく、
また、「学園戦争」では「学生」の方が力を持つこともあり、
力のある魔法使いは常盤緑市の戦争に関与することができない状態である。
最終更新:2015年09月08日 05:26