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織部姫子 - (2018/12/24 (月) 13:11:16) の1つ前との変更点
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*織部 姫子
年齢:13 性別:女 PL:はきの
外見イメージ:淵 累(累 -かさね-)
*&bold(){「…………」}
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彼女は醜かった。
崩れた目鼻立ちに、裂けたような口元。表情が動くたびに不気味な皺が寄る顔。
声は年相応の少女らしいものだったが、余計にそれが違和感を助長させた、
彼女は強くはなかった。
好奇の目、蔑みの目、嘲笑の声、投げかけられる罵倒。それらすべてが彼女の心を蝕んでいった。
彼女は逃げた。
故郷から、友人から、家族からも逃げるように。
ただ一人、誰も自分を知らない、遠く離れた学園へと逃げ込んだ。
しかし、彼女の心が癒えることはなかった。
彼女の外見が変わったわけではないのだから。
外見を補えるほどの能力はなかったのだから。
彼女はゆっくりと壊れていった。
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彼女にも、昔は好きな物があった。
綺麗で、素敵で、誰かを守るというキラキラした使命を持った架空のヒーロー。
彼女はそれに憧れて、それ以降、何も楽しいことを知らずに育った。
最初で最後の、彼女が持った拠り所だった。
彼女はそれに成ることが出来た。
元の自分への嫌悪を募らせながら。
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#region(彼女は問いかけに答える術を持たなかった。)
「お前 なんにもないな?」
私にゆずれないものはなかった。負けて、譲って、逃げて生きてきた。
私に追い求めるものはなかった。期待することなんて最初から諦めていた。
私にまもるべきものはなかった。大事な物など一つも持っていなかった。
私に秘めているものはなかった。ずたぼろの心に何かを隠す余裕なんてなかった。
だから、改めて言われても特に何を思うこともなかった。
あぁ、そうだろうな、という奇妙な納得だけがあった。
「うーん……いくらアトでも 無いものをおしえてやることは むりだぞ」
否定の言葉は聞き慣れていた。
彼女は考える。ここもダメか。どこへ逃げたらいいんだろう。
その言葉は相手に伝わっていたけれど、彼女はそれすらどうでもよかった。
「まってまって じゃあそうだなぁ こころをおいもとめる、ってことにしとこ ねっ!」
そうして彼女はルミナスコインに迎え入れられた。
#endregion
*織部 姫子
年齢:14 性別:女 PL:はきの
外見イメージ:淵 累(累 -かさね-)
*&bold(){「…………」}
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彼女は醜かった。
崩れた目鼻立ちに、裂けたような口元。表情が動くたびに不気味な皺が寄る顔。
声は年相応の少女らしいものだったが、余計にそれが違和感を助長させた、
彼女は強くはなかった。
好奇の目、蔑みの目、嘲笑の声、投げかけられる罵倒。それらすべてが彼女の心を蝕んでいった。
彼女は逃げた。
故郷から、友人から、家族からも逃げるように。
ただ一人、誰も自分を知らない、遠く離れた学園へと逃げ込んだ。
しかし、彼女の心が癒えることはなかった。
彼女の外見が変わったわけではないのだから。
外見を補えるほどの能力はなかったのだから。
彼女はゆっくりと壊れていった。
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彼女にも、昔は好きな物があった。
綺麗で、素敵で、誰かを守るというキラキラした使命を持った架空のヒーロー。
彼女はそれに憧れて、それ以降、何も楽しいことを知らずに育った。
最初で最後の、彼女が持った拠り所だった。
彼女はそれに成ることが出来た。
元の自分への嫌悪を募らせながら。
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#region(彼女は問いかけに答える術を持たなかった。)
「お前 なんにもないな?」
私にゆずれないものはなかった。負けて、譲って、逃げて生きてきた。
私に追い求めるものはなかった。期待することなんて最初から諦めていた。
私にまもるべきものはなかった。大事な物など一つも持っていなかった。
私に秘めているものはなかった。ずたぼろの心に何かを隠す余裕なんてなかった。
だから、改めて言われても特に何を思うこともなかった。
あぁ、そうだろうな、という奇妙な納得だけがあった。
「うーん……いくらアトでも 無いものをおしえてやることは むりだぞ」
否定の言葉は聞き慣れていた。
彼女は考える。ここもダメか。どこへ逃げたらいいんだろう。
その言葉は相手に伝わっていたけれど、彼女はそれすらどうでもよかった。
「まってまって じゃあそうだなぁ こころをおいもとめる、ってことにしとこ ねっ!」
そうして彼女はルミナスコインに迎え入れられた。
#endregion