次元旅団任務ガイドコース
あいさつ
ごきげんよう! 次元旅団キングダム支部長のフェリシティ・ロバーツよ。
ここでは、次元旅団所属のPT達がキングダム次元で任務を行う上で
知っておくべき大事な情報についてそれぞれ解説していくわ。
PTへの対処
ガイアの次元旅団本部に設置されている次元観測機構メジェレントはご存知よね?
メジェレントがキャッチした次元移動の反応を次元間通信により入手して現場に向かい、
次元移動の原因を突き止めた上で対処を行うのはキングダムの次元旅団PTの基本活動ね。
もちろん、それがPT犯罪者によるものだと判明した場合は武力行使もあり得るわ。
独自資源と歴史遺物
特にキングダムの場合は、ダンジョンに眠る多様で芳醇な資源とエネルギー、
アーティファクトやロストテクノロジーなどを狙うPT犯罪者が後を絶たないの。
「辺境のダンジョンにPT犯罪者が潜り込んだ!」なんて情報が入った日には、
その場で出動可能な面子を集めて対策チームを編成することになるでしょう。
次元犯罪者によって利用されそうになったアイテムは、
回収後、次元旅団で保管したり元に返されたりといった対応が行われるの。
基本的に個人の所有物となることはないから、ネコババはできないわ。
一神教とディスターリー
また、暗黒教団ディスターリーの暗躍はそれ自体がキングダム次元への危機になるわ。
というのも、キングダムは女神スフィーアへの人々の信仰により成り立つ一神教世界。
多次元の『神』の布教や活動はそれだけで致命的な事態を引き起こしかねないわ。
ディスターリーはこの次元を守るために絶対に避けては通れない大敵と言えるの。
次元旅団の中立性
そうそう、ディスターリーのように次元問題に関わる組織は全次元とあたしたちの明確な敵だけど、
そうではない組織に対して次元旅団は常に中立であるべきという方針を本部は掲げているの。
キングダムで言えば、ノン・キングダム、アーラン、リブラと言った主要三国家も当然該当するわ。
あたし達はノン・キングダムで英雄王と協力しつつ活動しているけれど、それはそれ。
だからと言ってノン・キングダムの方針に積極的に従う義務はないし、そうすべきでもないの。
どの陣営にも肩入れすることなく、より俯瞰的な視野から次元秩序の維持に徹するべき、ってこと。
……なんて言われてはいるけれど、あたしはそのあたりの塩梅が正直よく分からないのよね。
とりあえず本部の基準と方針は説明したから、これに逆らわないようにしてくれると助かるわ。
組織はともかく、個人への助力? それこそ自由よ! あなた個人で責任を持てる範囲で、だけどね!
女神スフィーア信仰について
キングダムの人類種は皆女神スフィーアを信仰しているわ。この次元においては常識以前の観念よ。
もちろん強さの大小はあるし、皆が皆スフィーアの教えにきちんと従っている訳でもないわ。
この教えというのも口伝や聖書によるもので、種族によっては一面的な内容も多いし……とにかく、
「人類種はスフィーアの存在を信じている」というのはごく当たり前の考えとして捉えてちょうだい。
あなた達もキングダム次元で活動するのであれば、この最低限の信仰は理解しておくといいわ。
「スフィーアを信仰していない」って言ったらどうなるか? そんなの、驚かれるどころじゃないわ!
彼らからしてみれば、「空は青くない」「太陽は明るくない」なんて言われるのと同じで、
それだけで嫌われたり、弾圧されたりする可能性は少ないけれど……おかしな目では観られるでしょうね。
次元潜行機の活用
特に交通や通信の技術は次元全体としてまだまだ未発達なキングダムだけれど、
あたし達は次元潜行機による次元内長距離移動や通信機でその問題をクリアできるの。
メジェレントで大まかな座標さえ分かっていれば、あっという間にひとっ飛びよ!
PTに関する任務じゃなくとも、普通のダンジョン攻略や大陸遠征にも使用できるわ。
これらの次元外技術はキングダムの住民にとって見たことのないものだけれど、
だからこそ、それが他の次元のもの、なんて区別を彼らがつけることはできないの。
キングダム支部では現地人に対してこれらをロストテクノロジーであると説明しているわ。
だから、任務で現地人の同行が必要な時は普通に次元潜行機に乗せちゃっても問題なし。
ちゃんと手続きをすれば貸し出しや購入により次元潜行機の私用も可能よ。
キングダムに根差して生活したいなら一台持っておくといいんじゃないかしら?
あ、ロストテクノロジーと説明すればいいと言っても、
違法行為と見做されかねないような移動は慎むようにね、当たり前だけど。
それと、魔人領域への移動は不慣れなうちはあたしの指示を仰いだ上で行うことを推奨するわ。
出現地点をひとつ間違えれば、それだけで命取りになり得る場所だもの。
秘匿事項について
このように、キングダムでもPTや他次元に関する情報はほぼ認知されていないから、
あたし達は少しの工夫だけでそれらを秘匿したまま公に活動することができるの。
……次元旅団を除く現地人でそれらについて知っている者はいないのか、って?
そうねえ……実のところ、ノン・キングダムの冒険者チームやペンナル大陸の審問官たち、
魔人領域の吸血鬼たちがPTの存在や次元接近を前提とした活動を行うことは稀にあるわ。
けれども、彼らはあくまで指示や命令に従って動いているだけで、
彼ら自身が真実にはっきりと気づいている訳ではないと思うの。推測になるけどね。
このキングダム次元の現地人の中でそうした秘匿事情をより正確に把握しているのは、
恐らくはアズラエル・キングダム、イズラーイール、ミハイル・タルムドの3人だけね。
彼らが次元問題の解決に自ら乗り出すことは不可能だし、他の対応も大きく遅れてしまうわ。
やっぱり、餅は餅屋だし、ドラゴンはドラゴン狩り。PTに関する事件の解決は、
このあたし達次元旅団が行うべきってこと! しっかりよろしくね、みんな!
おわりに
キングダムで次元旅団としてどんな風に活動すればいいか、これで理解できたかしら?
質問はいつでも遠慮なくしてくれてよくってよ! このガイドがあなた達を導いてあげるから!
|