「あ、そうなんですかぁ」
「そうなんですね~」
理解が追い付いてなくて普通に返しちゃう私とえりぽん。でも、理解した途端、
「えぇーーー!!」
私たちは同時に椅子から転げ落ちた。
「ちょっと、大丈夫?亀ちゃんもえりぽんも」
びっくりするガキさん、の姿をした安倍さん。
「何もリアクションまで合わせなくても」
安倍さん、の姿をしたガキさんは苦笑している。
「そうなんですね~」
理解が追い付いてなくて普通に返しちゃう私とえりぽん。でも、理解した途端、
「えぇーーー!!」
私たちは同時に椅子から転げ落ちた。
「ちょっと、大丈夫?亀ちゃんもえりぽんも」
びっくりするガキさん、の姿をした安倍さん。
「何もリアクションまで合わせなくても」
安倍さん、の姿をしたガキさんは苦笑している。
「びっくりしますよ!ていうか、いつから?!」
やっとのことで椅子に座り直しながら私は二人に尋ねた。
「2007年夏のモーニング娘。誕生10年記念隊のツアー千秋楽からだから…もう4年半前くらいになるかな」
「そんなに前から…」
安倍さんが穏やかに告げた言葉に、4年半という時間の重さに私とえりぽんは言葉を失う。
「私と安倍さんが入れ替わった時のことはまたちゃんと話すよ。今日カメと生田に来てもらったのはその話が本題じゃないの」
と、ガキさんが安倍さんの話を引き継いだ。
「私と安倍さんはもう4年半も入れ替わったままだけど、その中で分かったことがあるのよ」
私もえりぽんもガキさんと安倍さんの話を微塵も疑わず、真剣に聞いていた。二人の言葉には重みがあったし、何より自分たちも同じ境遇にある。
やっとのことで椅子に座り直しながら私は二人に尋ねた。
「2007年夏のモーニング娘。誕生10年記念隊のツアー千秋楽からだから…もう4年半前くらいになるかな」
「そんなに前から…」
安倍さんが穏やかに告げた言葉に、4年半という時間の重さに私とえりぽんは言葉を失う。
「私と安倍さんが入れ替わった時のことはまたちゃんと話すよ。今日カメと生田に来てもらったのはその話が本題じゃないの」
と、ガキさんが安倍さんの話を引き継いだ。
「私と安倍さんはもう4年半も入れ替わったままだけど、その中で分かったことがあるのよ」
私もえりぽんもガキさんと安倍さんの話を微塵も疑わず、真剣に聞いていた。二人の言葉には重みがあったし、何より自分たちも同じ境遇にある。
「分かったことっていうのは、『入れ替わったまま時間が過ぎれば過ぎるほど、二人の置かれた環境が違えば違うほど容れ物である体と人格の同化が進行する』ってこと」
ガキさんと安倍さんの表情に影が差した。
「入れ替わって1年がたった頃から、自分が安倍なつみ、新垣里沙だっていう意識が薄れる時間が増えてきてるの」
「え…」
「いつか心と体が同化したら、安倍なつみであって安倍なつみじゃない、新垣里沙であって新垣里沙じゃない人格になるかもしれない」
「そんな…」
私もえりぽんも運命の残酷さに絶句した。
「ここまできたらもうなるようにしかならない。私もガキさんも覚悟はできてる」
安倍さんは私とえりぽんを交互に見た。
「あなたたちは置かれた環境が違いすぎるから、これ以上時間がたったら一気に同化が進むかもしれない。でもね、あなたたちが元に戻れるかもしれないひとつのプランがあるの」
ガキさんも頷き、私の目をじっと見て言った。
ガキさんと安倍さんの表情に影が差した。
「入れ替わって1年がたった頃から、自分が安倍なつみ、新垣里沙だっていう意識が薄れる時間が増えてきてるの」
「え…」
「いつか心と体が同化したら、安倍なつみであって安倍なつみじゃない、新垣里沙であって新垣里沙じゃない人格になるかもしれない」
「そんな…」
私もえりぽんも運命の残酷さに絶句した。
「ここまできたらもうなるようにしかならない。私もガキさんも覚悟はできてる」
安倍さんは私とえりぽんを交互に見た。
「あなたたちは置かれた環境が違いすぎるから、これ以上時間がたったら一気に同化が進むかもしれない。でもね、あなたたちが元に戻れるかもしれないひとつのプランがあるの」
ガキさんも頷き、私の目をじっと見て言った。
「カメ、あんた本当に娘。に復帰しない?」