「勉強?…」
絵里に頼られた愛佳はキョトンとしてしまった。
ハローで年下が年上に勉強を教わるというのは別に珍しいことでもなんでもないのだが
愛佳がこのような反応を見せるということは、よほど衣梨奈に頼られるのがレアだったのだろう。
周りに聖がいないのをしっかり確認してから、絵里は愛佳に本心をぶつける。
「光井さんしか頼れる人がいないんです!お願いします!」
絵里は想像以上に自分がドキドキしていたことに驚く。
後輩の愛佳に頼むくらい、なんともないことだとしか思っていなかったのだ。
しかし今の彼女の姿は生田衣梨奈である。
立場が違えば、愛佳という存在の捉え方も大きく変わるものだと痛感する事となる。
(愛佳おねが~い!助けて!)
衣梨奈の姿をした絵里は無意識にプルプルと震えていた。
そのような姿がおかしかったのか、それとも微笑ましかったのか、愛佳はクスリと笑みをこぼす。
「ええよっ、あんま難しいのはわからんけどね」
絵里に頼られた愛佳はキョトンとしてしまった。
ハローで年下が年上に勉強を教わるというのは別に珍しいことでもなんでもないのだが
愛佳がこのような反応を見せるということは、よほど衣梨奈に頼られるのがレアだったのだろう。
周りに聖がいないのをしっかり確認してから、絵里は愛佳に本心をぶつける。
「光井さんしか頼れる人がいないんです!お願いします!」
絵里は想像以上に自分がドキドキしていたことに驚く。
後輩の愛佳に頼むくらい、なんともないことだとしか思っていなかったのだ。
しかし今の彼女の姿は生田衣梨奈である。
立場が違えば、愛佳という存在の捉え方も大きく変わるものだと痛感する事となる。
(愛佳おねが~い!助けて!)
衣梨奈の姿をした絵里は無意識にプルプルと震えていた。
そのような姿がおかしかったのか、それとも微笑ましかったのか、愛佳はクスリと笑みをこぼす。
「ええよっ、あんま難しいのはわからんけどね」
「やったー!本当ですか!!」
あまりに嬉しかったので絵里は両手でバンザーイしてしまった。
その喜び様はまるで衣梨奈そのものであったが、絵里は自覚などしていない。
「ほんま調子ええなあ、ほら見せてみい」
愛佳は絵里の持つ教科書をパラパラと開き、じいっと見つめだす。
聖だったらここから十数分もの沈黙となるところだったが愛佳はそうではない。
テキストの後半辺りを開き、絵里に見せながらこう言い放った。
「たぶんここやろ、生田が悩んでるとこって」
愛佳が開いたページはまさに絵里が困っていた「図形の証明問題」の範囲であった
超能力者のような愛佳の行動に絵里は腰を抜かしてしまう
「ひぇっ!!なんで分かったんですか」
「ウチも5年前は中2やったからなあ、だいたいどの辺が難しいかくらいわかっとるわ」
その言葉を聞いた絵里はやはり愛佳は凄いと再認識をした。
絵里が19歳の頃は、中学生のどこが難しいかなど完全に忘れ去っていたからだ
「凄いですね光井さん、私は5年前の授業とか全然覚えてませんよ」
「えっそれはマズない?…まぁええわ、ウチはな、中2の2学期には特に思い入れがあんねん
だから当時の勉強は割と覚えてるほうと思うで~」
あまりに嬉しかったので絵里は両手でバンザーイしてしまった。
その喜び様はまるで衣梨奈そのものであったが、絵里は自覚などしていない。
「ほんま調子ええなあ、ほら見せてみい」
愛佳は絵里の持つ教科書をパラパラと開き、じいっと見つめだす。
聖だったらここから十数分もの沈黙となるところだったが愛佳はそうではない。
テキストの後半辺りを開き、絵里に見せながらこう言い放った。
「たぶんここやろ、生田が悩んでるとこって」
愛佳が開いたページはまさに絵里が困っていた「図形の証明問題」の範囲であった
超能力者のような愛佳の行動に絵里は腰を抜かしてしまう
「ひぇっ!!なんで分かったんですか」
「ウチも5年前は中2やったからなあ、だいたいどの辺が難しいかくらいわかっとるわ」
その言葉を聞いた絵里はやはり愛佳は凄いと再認識をした。
絵里が19歳の頃は、中学生のどこが難しいかなど完全に忘れ去っていたからだ
「凄いですね光井さん、私は5年前の授業とか全然覚えてませんよ」
「えっそれはマズない?…まぁええわ、ウチはな、中2の2学期には特に思い入れがあんねん
だから当時の勉強は割と覚えてるほうと思うで~」
光井愛佳がモーニング娘。に加入したのは2006年の12月であった。
つまり中2の2学期の期末試験は超多忙なスケジュールの中で行われたという事になる。
学校にいる時間以外はほとんど仕事をしていたので、期末試験の勉強をする時間など無いに等しかった。
たまの休憩時間にモーニング娘。の先輩に勉強を教わろうにも親しくないので声をかけにくい。
その時に苦労をした経験から愛佳は「後輩には絶対勉強を教えよう!」と決めたのだった。
「ここはほら、直角三角形の合同条件を使えばええやろ」
「あーそっかぁ!じゃあこれとこれが同じなんですね」
「生田も意外と物分りええなぁ、フクちゃんに教えるよりずっと楽やわ」
「え!みずきも光井さんに教わってたんですか?」
そういえば愛佳と聖は仲良くやっていると聞いたことがあった。
聖に勉強を教えることはよほど大変だろうが、
こういうところでコミュニケーションを取ってると知り絵里は感心をした。
(たぶんえりぽんも知らないだろうなぁ、今夜教えてあげよっと)
つまり中2の2学期の期末試験は超多忙なスケジュールの中で行われたという事になる。
学校にいる時間以外はほとんど仕事をしていたので、期末試験の勉強をする時間など無いに等しかった。
たまの休憩時間にモーニング娘。の先輩に勉強を教わろうにも親しくないので声をかけにくい。
その時に苦労をした経験から愛佳は「後輩には絶対勉強を教えよう!」と決めたのだった。
「ここはほら、直角三角形の合同条件を使えばええやろ」
「あーそっかぁ!じゃあこれとこれが同じなんですね」
「生田も意外と物分りええなぁ、フクちゃんに教えるよりずっと楽やわ」
「え!みずきも光井さんに教わってたんですか?」
そういえば愛佳と聖は仲良くやっていると聞いたことがあった。
聖に勉強を教えることはよほど大変だろうが、
こういうところでコミュニケーションを取ってると知り絵里は感心をした。
(たぶんえりぽんも知らないだろうなぁ、今夜教えてあげよっと)
期末試験まで残り4日。本日は収穫多し。