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12月×日
今日も冬ハローのリハーサル。
この間れいなの前で泣いちゃったから顔を合わせるの気まずかったけど、れいなは何も言わず普段通りで拍子抜け。
それでちょっとほっとして油断してたのかもしれない。でなきゃあんなこと…。
この間れいなの前で泣いちゃったから顔を合わせるの気まずかったけど、れいなは何も言わず普段通りで拍子抜け。
それでちょっとほっとして油断してたのかもしれない。でなきゃあんなこと…。
リハーサルの合間の食事休憩の時だった。
たまたまれいなの近くでお弁当を食べていて、ふとれいなが食べているお弁当を見た。
れいな、相変わらず偏食。野菜とか嫌いなもの全部よけて、食べられるものだけ食べてる。
次の瞬間には私はれいなの前に立って、そして言ってしまっていた。
たまたまれいなの近くでお弁当を食べていて、ふとれいなが食べているお弁当を見た。
れいな、相変わらず偏食。野菜とか嫌いなもの全部よけて、食べられるものだけ食べてる。
次の瞬間には私はれいなの前に立って、そして言ってしまっていた。
「れいな、野菜も食べなきゃだめ!死ぬよ?」
場の空気が凍った。
その時点では私はまだ自分が何を言ってしまったのか分かっていなかった。
なぜこんな空気になっているのか不思議に思ってさえいた。
しかし、れいなの肩越しに大きく目を見開いて固まったままこちらを見ている石田ちゃんを視界に捉えた時、我に返った。
しまった!今は生田衣梨奈だった!血の気がひいて嫌な汗が全身から噴き出したけど、もう遅かった。
その時点では私はまだ自分が何を言ってしまったのか分かっていなかった。
なぜこんな空気になっているのか不思議に思ってさえいた。
しかし、れいなの肩越しに大きく目を見開いて固まったままこちらを見ている石田ちゃんを視界に捉えた時、我に返った。
しまった!今は生田衣梨奈だった!血の気がひいて嫌な汗が全身から噴き出したけど、もう遅かった。
「はぁ?何で生田にそんなこと言われないかんと?それに何?その言葉遣い?」
ブチギレ寸前でこちらを睨みつけるれいな。口を挟めず固まったままのハローのみんな。
私もどうしたらいいか分からずその場を動けなかった。
私もどうしたらいいか分からずその場を動けなかった。
永遠に続くかに思えた沈黙を破ったのはまぁちゃんこと佐藤優樹ちゃんだった。
部屋に入って来たまぁちゃんは凍りついた空気に全く気付かずれいなにまとわりついた。
「たーなーかぁさぁん!まぁちゃんとかくれんぼしましょ♪」
さすがのれいなもこれにはぽかーんとしていたが、ふっと笑ってまぁちゃんの肩を抱いた。
「よし!あっちでやろうか!」
「はい♪」
れいなはまぁちゃんと一緒に出て行こうとする前にぴたりと足を止め、振り向いて私を見据えた。
「生田。後で…。わかっとぉやろうね?」
迫力に押されて私が頷いたのを確認して、れいなはまぁちゃんと出て行った。
部屋に入って来たまぁちゃんは凍りついた空気に全く気付かずれいなにまとわりついた。
「たーなーかぁさぁん!まぁちゃんとかくれんぼしましょ♪」
さすがのれいなもこれにはぽかーんとしていたが、ふっと笑ってまぁちゃんの肩を抱いた。
「よし!あっちでやろうか!」
「はい♪」
れいなはまぁちゃんと一緒に出て行こうとする前にぴたりと足を止め、振り向いて私を見据えた。
「生田。後で…。わかっとぉやろうね?」
迫力に押されて私が頷いたのを確認して、れいなはまぁちゃんと出て行った。
食事休憩が終わった後はリハーサルが続き、れいなはリハーサル後別の仕事に行き結局この日はうやむやになってしまった。
言った内容については謝るつもりないけど、言葉遣いについてはちゃんと謝ってフォローしとかなきゃな。
でも、ブチギレ寸前のれいなの様子に、まだ二人とも幼かった頃の前髪事件を思い出してちょっと懐かしかった。
言った内容については謝るつもりないけど、言葉遣いについてはちゃんと謝ってフォローしとかなきゃな。
でも、ブチギレ寸前のれいなの様子に、まだ二人とも幼かった頃の前髪事件を思い出してちょっと懐かしかった。