ほのかに桜色に染まった、浴衣から覗く艶やかな肌。次第に速くなっていく呼吸。
絵里の目に飛び込んできたのは、後輩の譜久村聖を背中から抱きしめて今まさに浴衣の胸元に手を差し入れようとしている親友・道重さゆみの姿だった。
何これ?リアル好きだな君が?愛情たっぷりご褒美?
あまりのことに現実逃避しかけた絵里はそこではっと我に返った。
絵里の目に飛び込んできたのは、後輩の譜久村聖を背中から抱きしめて今まさに浴衣の胸元に手を差し入れようとしている親友・道重さゆみの姿だった。
何これ?リアル好きだな君が?愛情たっぷりご褒美?
あまりのことに現実逃避しかけた絵里はそこではっと我に返った。
「さゆ、ちょっと待ったぁ!」
叫ぶと同時に絵里はさゆみと聖を引き剥がした。
「もう大丈夫だからね、」
聖、と続けようとして、絵里は二人が顔を見合わせて笑いをかみ殺しているのに気付いた。
「二人とも何がおかしいの?」
訳が分からずに絵里が二人を見比べて言うと、さゆみがこらえきれずに笑いながら答えた。
「さっきのはお芝居。それより今、『さゆ』って呼んだよね?」
叫ぶと同時に絵里はさゆみと聖を引き剥がした。
「もう大丈夫だからね、」
聖、と続けようとして、絵里は二人が顔を見合わせて笑いをかみ殺しているのに気付いた。
「二人とも何がおかしいの?」
訳が分からずに絵里が二人を見比べて言うと、さゆみがこらえきれずに笑いながら答えた。
「さっきのはお芝居。それより今、『さゆ』って呼んだよね?」
さゆみの言葉で肩の力が抜けて、絵里はふっと笑みをこぼした。この親友と自分をまっすぐに好きでいてくれる後輩には敵わない。
二人の指摘は決定的とまで言えるものではなくあくまでシラを切ることもできたが、さゆみと聖になら打ち明けてもいいかなという気持ちになった。
「そうだよ。二人の言う通り。絵里だよ」
絵里は二人に今までのことをすべて打ち明けた。さゆみも聖も改めて驚いていたが、絵里と衣梨奈にこれから協力することを約束してくれた。
二人の指摘は決定的とまで言えるものではなくあくまでシラを切ることもできたが、さゆみと聖になら打ち明けてもいいかなという気持ちになった。
「そうだよ。二人の言う通り。絵里だよ」
絵里は二人に今までのことをすべて打ち明けた。さゆみも聖も改めて驚いていたが、絵里と衣梨奈にこれから協力することを約束してくれた。
「それにしてもさぁ、なんでフクちゃんは浴衣まで着てるわけ?それにさゆも迫真の演技だったけど、半分本気だったでしょ?」
絵里が冗談めかして尋ねると、さゆみはあっさりと答えた。
「フクちゃんの浴衣は打ち合わせでさゆみが着てくるように言ったんだけど、フクちゃんがあんまり色っぽいもんだから絵里が止めなきゃそのまま最後まで…だったかもね」
「ちょっ、さゆ。悪い冗談やめてよ」
さゆみと絵里が笑い合っていると、聖がぽっと赤くなってさゆみをつんつんとつついた。
「どうしたのフクちゃん?」
「道重さんさえよければ、今から続きやっても…いいです」
「え?」
「さゆみならいつでも準備オッケー、なのーーー!!」
「ちょっとさゆ?」
「何でしたら亀井さんも…」
「いやいやいや、フクちゃんそれおかしいから!」
スイッチが入ったさゆみと聖を絵里が必死で止めるという場面が繰り広げられ、ドタバタのうちに夜は更けて行った…。
絵里が冗談めかして尋ねると、さゆみはあっさりと答えた。
「フクちゃんの浴衣は打ち合わせでさゆみが着てくるように言ったんだけど、フクちゃんがあんまり色っぽいもんだから絵里が止めなきゃそのまま最後まで…だったかもね」
「ちょっ、さゆ。悪い冗談やめてよ」
さゆみと絵里が笑い合っていると、聖がぽっと赤くなってさゆみをつんつんとつついた。
「どうしたのフクちゃん?」
「道重さんさえよければ、今から続きやっても…いいです」
「え?」
「さゆみならいつでも準備オッケー、なのーーー!!」
「ちょっとさゆ?」
「何でしたら亀井さんも…」
「いやいやいや、フクちゃんそれおかしいから!」
スイッチが入ったさゆみと聖を絵里が必死で止めるという場面が繰り広げられ、ドタバタのうちに夜は更けて行った…。
『さゆえり(?)小旅行編・完』