勉強編1 - ﾉﾉ*＾ｰ＾) えりがナマタでえりながカメで |||9|‘_ゝ‘) まとめwiki

「１２月の勉強編」

「証明の仕方とか…もう忘れたよぉ…」
ＡＭ２時、絵里は非常に困り果てていた。
それというのも１週間後に期末試験が控えていたからだ。
『亀井絵里』としては何年ぶりのテスト勉強だろうか？そもそも勉強自体が何年ぶりになるだろうか
しかし今の自分は『生田衣梨奈』である。どんな事情があったとしても試験から逃れることは出来ない。
「ううぅ…頭溶けそう、やばいねこれ」
机に向かって頑張ってはみたがどうも知識が頭に入ってこない。
そもそも絵里は中学生だった当時でさえ勉強が得意なほうでは無かった。
それに中学２年生からはモーニング娘の活動も始めていたので、目の前にあるテキストにはなおさら馴染みが薄い。
「やっぱ一人じゃ無理かも…合同条件とか意味わからんし…明日誰かに教えてもらお」
眠気に負けた絵里はそのままベッドへに倒れこみ、問題を先送りしてしまった。
「ハローには高校生とかいっぱいいるしきっと大丈夫でしょ…うん、大丈夫大丈夫」
ハロプロに秀才がいるかは少し考えれば分かることなのだが、絵里はそんな思考すら放棄してしまったのだ。
次の日苦労するとも知らず、すやすやと。

「うええ！スケジュール、ぜんぜん合わないじゃん！」
次の日の夕方、事務所に来てみて絵里は驚愕してしまった。
それもそのはず、目当てにしていた高校生メンバーらがこぞって別スケジュールであったのだ。
「ベリキューは映画のプレミアムイベント、スマイレージは新曲の握手会、真野ちゃんはディナーショーの準備かぁ…
　あ！じゃあ飯窪ちゃんは！？……１０期はお披露目イベントの準備なのね…そっか、そっか…」
ハロコンのレッスンとかで手軽に接触できると思っていた絵里が甘かった。
１２月はどのユニットも例外なく忙しいのだ。勉強を教えてもらうチャンスなんて無いに等しい。
「結局、娘。から教わるしかないのかぁ…でも、誰に？」
まず頭に浮かんだのはガキさんだった。しかしこの選択はダメダメすぎる。
絵里が現役中学生の頃もガキさんに勉強を教わってみたことがあったが、芳しくはなかった。
そう、あの人は馬鹿なのだ。
バカ女の不名誉こそかろうじて免れたが、それでもやっぱり馬鹿なのである。
当時でさえ絵里より勉強が出来なかったというのに、今現在の彼女に中２の問題を教わったらどうなってしまうのか…
「とにかくガキさんは駄目だ、後はさゆもれいなも絶対駄目！あの二人がわかるわけないし！」
さゆとれいなが数学出来るのはドラマの中だけ。こんなの絵里じゃなくても知っている常識である。
「愛佳もいないし…じゃあ頼れるのは…」
今いる娘。の中で頼れそうな人物、絵里の頭には彼女しか浮かばなかった。