「L-TEK PAD」は、PCで使用できるDDR・ITG/PIU用のコントローラである。
概要
2019年には発見されていたものの購入報告がなく、
2020年の新型コロナ関連でメタルパッド購入者が激増した際にレビューされ注目を浴びる。
DDRタイプだけでなくPIUタイプもあり、どちらのゲームをやりたい人も幸せになれる。
性能面
ボタン数
公式のDDRマットでは存在している○、×、START、SELECTボタンは通常は実装されていない。
START/SELECTボタンについては15ユーロ(およそ1800円)上乗せすると実装してもらえる。
なお、右上部分には基板が存在しており、自力で改造しても○ボタンを実装することは出来ない。
そのためSOLOの譜面をプレーすることはできない。SOLO譜面やってる人を見たことはないけど
ただし、そもそも選曲などの操作をキーボードで行えるDDR GPやStepManiaでこれらのボタンが必要かと問われるとそうでもないので、まず問題にならない。
パネルのねじ止め
一般的なメタルパッドやDDR筐体のような「上から別の物体で抑える」タイプではなく、
PIUのTX筐体以降の様に「パネルそのものの四隅にネジ穴がある」タイプである。
PIUの場合は筐体と大差ないが、
DDR・ITGの場合は四隅が踏みやすくなっており、こちらに慣れると筐体で違和感が出てしまう可能性がある。
※改造をしない限り、四隅を踏んでも反応しないようにはなっている。
剛性
基本的にメタルパッドは厚さがせいぜい2~5cmと薄く、
メタルとは言いつつも中身は木造であるために剛性が弱いという問題があった。
L-TEK PADも木製ではあるものの合成木材を使用しているため、その問題が大きく解決されている。
センサー部分
DDR Games製のメタルパッドなどでは
「床面に櫛型に設置された回路が、パネルについている金属部によって接続されて反応する」
という仕組みをとっており、この方式は回路部分の真上を踏まないと反応せず不評だが、
L-TEK PADでは
「通常は床面に接触しないように配置された金属板が体重によって歪むことで床面に接触すると反応する」
という仕組みで、この方式ならパネルの端に近いところでも反応させられる可能性があるため、そこそこ好評である。
※ただし、筐体のように端ギリギリを踏むと反応しないので、改善させるにはやはり改造が必須である。
通常のメタルパッドでの「櫛型に設置された回路」の例
単純に図解すると下図のようになる。上の画像で写っているのは床側。
L-TEK PADでのセンサー部分。四隅のマジックテープにより、通常は接触しない。
板が歪みやすいよう、互い違いになるようにもう一つ四角の板が置かれている。
価格
2020年6月現在、最も安価な『Dance mat DDR USB Black』が146ユーロ(およそ17500円)であり、
本体価格自体がDDR GAMEの199ドル(およそ21000円)よりも安い。
2022年10月現在、最も安価な『Dance mat EX PRO 2 Metal Black』が240ユーロ(およそ34000円)であり、
DDR GAMEの『Energy Metal』のセール価格である260ドル(およそ38000円)よりも安い。
ただし、デフォルトではSTART/SELECTボタンや○、×ボタンはついていないため、4方向かつSTEPMANIAで使うことだけを考えた場合のみ安いことには注意すること。
(『Energy Metal』にはそれらが付いているし、PS2やWii、Xboxへの接続にも対応している)
なお、送料については考慮していない(販売プラットフォームにより異なるため)十分に考えること。
また、専用のバーも売ってはいるものの、基本的にこの手のパッドのバーの評価は良くない。
基本的にぐらつくので補強する気がある人だけ買った方が良い。
大抵の場合は自作するか、椅子を買って後ろに置いて錘を乗せた上で背もたれを掴んだ方が良い。
改造方法
Penny Mod
ペニー。つまりは硬貨を金属板の間に挟んで、
金属板
硬貨
金属板
という状態にするもの。要するに硬貨の分だけ嵩上げされるため、上側の金属板を歪ませる量が減る=反応しやするくなる。
電導するなら1円でも10円でもいいし、硬貨である必要もない。
アルミテープでセンサー面積増加
上の画像を見て分かる通り、パネル内部で
センサーがない空間が存在する。
床面をアルミテープなどを貼り付け、乗せている金属板のサイズも大きくすれば
より端の方を踏んでも反応しやすくなる。
安価な感圧センサーの増設
感圧センサーにはDDRやPIUのような厚みのあるタイプのものもあるが、ほとんど紙と言ってもいいレベルの薄いタイプのものが存在する。
通常は基盤の線を取り出して、その線にはんだ付けして……といったような工程が必要になるだろうが、写真を見ての通り回路となる大きな金属板2枚が露出している。
この金属板にくっつきさえすれべいいので、ガムテープでも養生テープでも何でもいいから貼ってしまえというもの。
これだけでも十分すぎるほどに強いパネルとなるが、後述の
ポーリングレート問題の回避も行えば更に強いパネルへと進化できる。
PS1/2で家庭用作品に使用する
ケーブル引きちぎってPS1/2のコネクタと正しく接続させれば家庭用作品でも使用可能である。
このコントローラに限った話ではない。
ただし、価格の項で書いたように○、×ボタンが存在しないため、バーサスプレーで相手に選んでもらうか
自分で○、×ボタンを作るかしないとプレーは難しい。
ポーリング問題の回避
L-TEK PADも一般的なUSB機器であり、ポーリングレートが10に設定されているため8に切り捨てられて125Hzで駆動する。
つまり、入力間隔が8msとなるため、厳密なミリ秒単位での入力ができない。
(これ自体は他のUSBを使用した一般的なキーボードも同様で、ゲーミング製品でなければ1000Hzでは駆動しないことがほとんど)
これはソフトウェア側では対応できず、ハードウェア側で対応させなくてはいけない。
2022年10月現在、販売中の製品は1000Hzで動作するように変更されました。そのため新たに購入する場合は気にする必要がありません。
よって、判定の厳密さを気にするのであれば大掛かりな改造が必要となる。
ここを参考に修正するとよい。
なお、先述した感圧センサーを増設する場合、この改造のついでにセンサーに加えられた圧力を検知できるようにした場合、どの程度の圧が加えられたら反応するかをパネルを開けずとも対応アプリによって調整することが出来るようになる。
もちろん、そういう調整が出来るセンサーであること、上記サイトとは別の設定が必要になるなど手間ではあるが、過反応や無反応に対して細かな調整が出来るようになる。
最終更新:(2022/10/12)
最終更新:2022年10月12日 13:52