「吸い込み」とは、DDRの判定の闇である。以下の三通りで使われうる。
- 同時押しの直後に同時押しに含まれる方向の単押しがある場合、後から来る単押しが先に判定されてしまうこと。
- DDR 2014までの作品においてショックアローを踏んでいないのに直後のノーツを踏んだ瞬間に踏んだことにされること。
- DDR A3までの作品においてショックアローが直前のノートと近く、足を離したつもりでも踏んだことにされること。
1について
DDR2014までに存在した特定の譜面パターンでの仕様バグ。
同時押しがあり、その直後に同時押しで使ったうちのどちらかの単押しがあると発生しうる。
たとえば
←↓
←
などが該当する。
この状態で←↓の同時押しを押そうとして、一瞬でも↓より先に←を押してしまうと、直後の←単押しの判定が発生してしまう。
これで運悪くGoodやGreatの幅に入っていようものなら←単押しのために入力したものとして判定が吸われてしまう。
この現象を吸い込みという。
なお、DDR2014ではプルファス(220の8分)、Idola(201の12分)などで発生していた。
DDR2014で不具合として報告したメールでは「当方では該当の事象を確認できない」と返信されたが、
DDR Aでシステムが変わった際にしれっと修正された。
発生事例
何故かそうであると信じられている「MARVELOUS判定は±15ms」というのが正しいとして、
EXTREME時のスタッフコメントからPERFECTは±30ms……というように倍々にしていったとき、
ざっくりと判定幅を図示、上記の解説を加えると下図のようになる。
※クリックで拡大
不思議とITGやPIUでは同様の事象が発生しない。謎。
想像であるが、「その方向を含む同時押しがある場合、同時押し待機状態を抜けるまで単押しの判定は行わない」のような処理がされているのではないだろうか。
2について
擁護しようもなく完全にバグ。DDR Aでシステムが変更された際に修正された。
おそらくショックアローが初めて登場したDDR Xから2014までに起こっていた現象で、ショックアローの前後に同時押しがあった場合に、ショックアローが来たタイミングでパネルを一切踏んでいないのにショックアローでNGにされてしまうこと。
意図してNGにならないようにショックアローが出ない側(ショックアローの後のノートなら遅GREAT)を狙って出してもNGになる場合すらあるうえ、旧筐体から当時最新の白筐体まで全ての筐体で発生する可能性があり、しかも回避方法は存在しないためバグが出ないことを祈るしかないというどうしようもなさ。
ただしバグが出ないときはショックアローに近い側(早GREAT)で踏んでも出ないという謎。
Horatio、Pluto The First、Top The Charts、Summer fantasy (Darwin remix)などで発生していたため、これらの譜面でスコアを狙う場合は祈祷力が試された。
バグが発生しているかの判別方法
「そんなことを言っても本当はバグなんてなくてパネルを踏んでいるのではないか」という疑問を持つ人も居るだろう。
そんな皆様にもご安心いただきたい。ちゃんとバグが起きているか判別する方法が存在する。
以下の画像2枚のうち1枚目は「パネルを踏んでいてNGになってしまった」もので、2枚目は「吸い込みによりNGにされた」ものである。
判定エリアをご覧いただきたい。
通常の「パネルを踏んでいた場合のNG」の場合は踏んでいた方向に電撃のエフェクトが発生している。
(1枚目だと↑に電撃エフェクトがある)
一方、「吸い込みによるNG」の場合はどこにも電撃のエフェクトが発生しない。
この違いによって判別可能である。
なお、動画を録画していないと確認できない上にNGが出ている時点でバグが起きていることが分かっても手遅れな模様。
バグの発生原因の想像
プログラムを見たりしたわけではないため完全に想像となるが、なんらかの理由でショックアロー自体の判定をするのが先延ばしされてしまい、次のノートを踏んだ時に一緒に判定されてしまったのではないだろうか。
次のノートを「踏んだ」時に一緒に判定されるなら、それは当然ショックアローはNG判定になってしまう。
バグ発生時に判定エリア上の電撃エフェクトが出ないのも、「パネルを踏んだ際に矢印を消す処理」と「NGによってレーン全体に電撃を起こしたうえでノーツを消す」処理と別になっており、ショックアローNGとなった際には後者だけを呼び出しているからではないだろうか。
すべて筆者の想像である。
3について
間違いなく仕様と思われるが、運用上で問題が起きていた現象。
プレー動画を撮影して確認するとショックアローが判定エリアに到達時にはパネルから既に足が離れているにもかかわらず、ショックアローではNGが出ているような状況のこと。
特にDDR A3で追加された『UNDERTALE』楽曲でよく見られた光景で、「ショックアローで同時押しを挟む」や「ショックアロー混じりの16分滝」といった配置で発生しやすかった。
『MEGALOVANIA』が実装された時期は二次出荷の金筐体が出回った直後だったのだが、二次出荷の筐体の方が明らかにNGになりづらいという現象があったため
センサーの戻りが原因ではないかとする説がある。
DDR A3まではショックアローが通過する瞬間にしかOKかNGかを判定するタイミングがないのだが、センサーのゴムが柔らかくなってしまうと足が離れていたとしてもOFFになるまでに時間がかかり、その時間のうちに判定時間を迎えてしまうと……という説である。
あまりにも苦情が入ったためか、次回作のDDR WORLDのティザーサイトでは『ショックアローの判定処理を改善』が明言された。
最終更新:(2020/09/21)
最終更新:2020年09月21日 17:19