テストプレー


「テストプレー」は、デバッグ作業の一つである。
どれだけやってもやり足りないものであり、DDRスタッフが親の仇よりも嫌いなものである。


概要

文字通り、試しにプレーすること。デバッグ作業の一つ。
実際に出来上がったものをプレーすることで想定外の事態になっていないか確認したり、操作の快適性を確認するために非常に大事。

しかしながら開発スタッフよりプレイヤーのほうが圧倒的に数が多く、どんなにスタッフがデバッグしたところで何かしらのバグを発見されてしまうのが世の常である。
「おかしい点」がちょっとプレーすれば分かるようなものであればテストプレーの実施を疑われ、バグによりゲーム自体の進行に問題をきたすようなら「バグゲー」、バグというほどでもないしゲーム進行自体に問題はないが明らかにコレさえやってたら勝てるというような状況のゲームなら「バランス崩壊ゲー」などの誹りは免れない。

現在はオンラインアップデートによるパッチ配布が出来る関係で、「バグが出ても後から直せばいいから、とにかくリリース日には間に合わせよう」というスタイルのメーカーが増えていたりする。
ちなみに修羅の国ことエロゲー方面では「とりあえず発売日に流通させなきゃいけないからマスターアップって事にするけど、その後もギリギリまでデバッグする」ということがよくあり、そのせいで発売日の数日前から既に修正パッチが配布されていることがよくある。


音楽ゲームにおけるテストプレー

色々やることはあるが、せめて最低限として以下の確認はしたほうがよい。
  • 音源が破損していないか
  • 譜面の配置におかしな点は存在しないか
  • オフセットの値は正しいか(音ズレしていないか)
実装予定の全ての譜面に対して行う必要がある。

この手間を惜しんだのが我らがDDRスタッフである。
新しく追加された楽曲のオフセットが合っていないのは日常茶飯事で、音源の入れ忘れで一切プレーできない楽曲*1を作る。本来は出てたらいけない楽曲がオフライン状態だとプレーできて*2しまう。作業用に配置したオブジェを消し忘れ*3る。3つ同時押しを惜しみなくぶち込む。曲にあっていないノートでも平気で放置する。新バージョンに移行すると従来は普通に遊べていた曲のオフセットがズレる。ステージと背景ムービーのせいで選曲すると確実にフリーズする。処理落ちが酷すぎて選曲画面のタイマーで1カウント減少するのに2秒以上かかる。ランダムなタイミングでスピーカーから大音量のノイズが乗る。従来筐体とは明らかに踏み心地が違うのに遜色ない踏み心地とか告知しちゃう。プレー中にプレイヤー名を表示しただけで同時押しが入るかどうかを運ゲー化させる。ソフランしていないのに楽曲の小節が切り替わるタイミングとゲーム中で表示される小節線がズレている。言語選択ができるようになってから日本語選択時に愛知県所属のプレイヤーをターゲットスコアに設定していると「愛知県」ではなく「Aichi」と表示される。複数のプレイヤーから報告された不具合を「当方では確認できなかった」とか言い張る。X筐体での突然の再起動はDDR2013末期からずっと起きているのにDDR Aに移行する直前に報告されるまで「当方は知らなかった」とか言い張る。ソフランやバージョン違いがあるわけでもないのに他の曲の設定をコピペしたまま直し忘れてBPM表記が間違って*4いる。「DIFFICULT」の綴りが「DIFFFICULT」になっている。『ちくわパフェだよ☆CKP』って散々CKPって言ってるのにアルファベットソートだとT扱い。廃止したはずのENCORE EXTRA STAGEに進出できてしまう。
などなどの数多くの「ちょっと遊べば分かる不具合」を輩出してきた。
もちろんこれらは早くに修正されたものが多い。*5

どんなに気を付けてもバグは出るものです。
せめて、ゲームプレーに支障をきたさないような「仕方ないね」で済まされるバグにしましょう。
デバッグはちゃんとしましょう。



大きなバグではあるが問題にならないバグ例

基本的にバグを起こそうと思わないと発生自体が難しいものは問題視されない。
また、多少起きやすいものであってもユーザにとって有利に働くものであれば問題視されない。

FF6の飛空艇バグ

実行手順
  1. 魔大陸の中間ポイントから飛空艇に戻る。
  2. その後に飛空艇の移動画面を映す。
  3. どこにも着陸をせず、魔大陸に移動する。
  4. 魔大陸で全滅する。
バグによる効果
  • 最終セーブポイントから再開時、飛空艇の所有状態にかかわらず飛空艇に乗った状態でスタートする。ダンジョン内のセーブポイントだった場合、ダンジョンから出た段階で飛空艇に乗った状態でスタートする。
問題とならない理由
  • 通常のプレーでは魔大陸にセーブポイントがあり、そこでセーブするので、ダンジョンから出た状態で飛空艇に乗っているのは正常である。
  • 「最終セーブポイントが飛空艇獲得前」という状態はダンジョンを2、3個経てもセーブしていない状態であり、これも通常は起こらない。
  • 仮に最終セーブポイントが飛空艇獲得前だったとして、魔大陸から戻るのは地上に何か用がある場合であり、どこにも着地せずに魔大陸に戻る可能性は限りなく低い。

ポケットモンスター第一世代(赤、緑、青)のセレクトBBバグ

実行手順
  1. 道具画面を表示し、2番目以降の任意の道具でセレクトボタンを押す。
  2. セレクトボタンは押さずに戦闘画面を表示する。
  3. ポケモンの「わざ」あるいは入れ替えるポケモンに対してセレクトボタンを押す。
バグによる効果
  • 知識次第でありとあらゆるメモリの内容を書き換えられる
問題とならない理由
  • セレクトボタンはアイテムやわざの並び替えのために押すボタンであり、「入れ替えようと思ったがやっぱりやめた」という状態でしか起こらない
  • 使い方を誤らなければレベル100にしたり努力値をMAXにしたりプレイヤーにとって非常に有用である
  • そもそも現象を知っていれば回避が容易



最終更新:(2020/10/05)

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タ行の言葉
最終更新:2020年10月05日 00:33
添付ファイル

*1 『熱闘!BEMANIスタジアム』における『PUNISHER』と『HYENA』

*2 『私立BEMANI学園』における『Elemental Creation』

*3 天ノ弱

*4 DDR2013において『Wow Wow VENUS』『Windy Fairy』『printemps』のBPM表記が全部96~192だった

*5 つまり、直されるまでに時間がかかったものもあるし、直っていないものもある。