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このページは「おれバカだから言うっちまうけどよぉ…」スレに投稿されたSSをまとめるページ（スレpart271～275）です。
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目次
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part271【TSトレ】
≫26二次元好きの匿名さん21/10/19(火) 21:24:39
「お帰りなさいませ、ルドルフお嬢様」
しゃんとした、何時もより低い声が店内に響く。
声と表情とは裏腹に、顔つきは可愛らしいものであり、身体も女性的過ぎるのが難点か。
「ああ、今戻った」
私はそう答え、席に座る。懐かしさも混じるそれを聞きながら、私はメニューを受け取る。
「コーヒーとサンドイッチを一つずつ」
「かしこまりましたルドルフお嬢様。直ちにお持ちいたしますとも」
そう言い、くるり、と戻る彼女は慣れた雰囲気を出している。
────そうして、すぐに彼女はコーヒーカップとポット、サンドイッチをトレイに乗せて戻ってくる。
「ではお嬢様、この場で注がせていただきますね」
コーヒーの良い匂いが周囲に立ち上り、私の鼻孔を心地よくさせる。
「ではお嬢様。他にご注文は？」
コーヒーを飲み、私は一言返す。
「君を注文、というのは？」
「……夜にこの姿で参りましょう」
「わかった。待っていよう」
────一つの主従はある意味既定路線に収まった。
────その夜、”奉仕”があったことは主従以外、誰も知らない。
≫30二次元好きの匿名さん21/10/19(火) 21:27:59
ネイトレ・クラシックメイド概念
「お帰りなさいませ。お嬢様」
「あぁぁああぁぁあクラシックメイドネイトレさまぁぁ……！！」
「すっご……いやアンタは興奮しすぎ」
「どうぞついてきてくださいませ。お席に案内します」
「はぁい！一生ついていきまぁす！！！」
「堂々ストーカー宣言やめな？」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「注文は以上でよろしいでしょうか？」
「はぁいぃ！！」
「あ、もう一個だけいいですかメイドさん？……婚約済って本当ですか？」
「……」ﾆｺｯ
「はっっっっあ゛あ゛っっっっっっっっ……がふ」
「死ぬな死ぬな」
「……しかし笑顔でかわすかぁ。ねえ、やっぱただの噂話なんじゃないの？学生とすでに婚約とか」
「そうだけどぉぉ……寂しそうで申し訳なさそうな眼が言ってたぁぁ……
『たしかにまだ婚約はしてないけど、両親に紹介したのは本当。なにより、ネイチャが誰より大事なのは本当……あの子が私の一番なの』
って言ってたぁぁあ……！」
「……眼だけでそんだけ読めるアンタも、眼だけでそんだけ語れるネイトレさんも怖いわ」
「ネイトレさま怖いとかあんた何見えてんの？？？？？」
「ごめん。怖いのアンタだけだったわ」
（了）
≫37テイトレ執事喫茶(1/2)21/10/19(火) 21:33:17
「ん……お帰りなさいませ、お嬢様」
どこか儚げな執事が振り返り、ドアを開けたこちらへ声を掛けてくる。
「来てくれて嬉しいよ、ありがとう……あ、そうだった。お手をどうぞ」
差し伸べられた手は折れそうで、しかし手を重ねてみれば芯が通っているのが分かる。
「さて、お飲み物とお菓子は何がよろしいですか？ ……うん、了解。少々お待ちを」
ハーブティーとクッキーを注文すると、来た時のようにゆっくりと、キッチンへ入っていった。
「お待たせしました。ご所望のハーブティー、それからクッキーです。当店自慢の一品、ご堪能あれ」
運ばれてきたハーブティーは、とても香り高いものだった。少しずつ緊張が和らいでいくのがわかる。
「懐かしいな……このハーブティー、俺が気を病んじゃった頃に飲んで、落ち着けたやつなんだ」
それは全然関係のない自分でも知っている、少し昔の話。その頃の思い出の味、ということだろうか。
「お、いいこと言うな。そうそう、思い出の味、ってやつ。だからきみ……じゃない、お嬢様にも楽しんで頂きたく」
気の置けないような、きみ、という呼び方に不思議な安心感を覚えた。今この場では、お嬢様よりいいかもしれない。
「んー……まあ、他でもないお嬢様が言うならそうしようか。それじゃこの場だけは、きみ、でいこう」
そう言って柔らかく微笑みを浮かべると、一層儚さが増した。まるでどこかへ飛んでいってしまいそうなほどに。
「はは。大丈夫、俺は今こうして、ここにいる。きみを置いてどこかへいなくなったりなんてしないよ」
ティーカップを持つ手に、そっと手が重ねられる。その温かさが、とても心地良い。
「そうだ、こっちのクッキーもどうぞ。おすすめはこの四角いの……はい、あーん」
口元へ差し出されたクッキーを、何の気なく受け入れる……何が起きたか理解したのは、数秒の後。
「顔真っ赤だぞー、なんてな。どうよ、美味しいだろ。そうだな、次はこの八角形のにしよう」
きっと同じクッキーをどこかで食べたとしても、この一口ほど美味しくは思えないだろう。本当に罪作りである。
40テイトレ執事喫茶(2/2)21/10/19(火) 21:33:34
「……失礼ながら、ひとつ聞いてもいいかな」
こちらの顔を真っ赤に茹で上がらせること数分、静かに問いかけられる。
「何か悩みでもあるのか？ 俺の思い過ごしならいいんだけど」
罪作りなうえに、目ざといときた。つくづく有能なトレーナー、いやさ執事である。
「俺自身が随分悩んだからさ、心配で……それで、どうだろう。俺でよければ、聞かせてほしい」
それなら存分に聞いてもらおう。常日頃感じる、自分の存在の是非、或いは価値への疑問。その苦悩を。
「……そういう事か。そうか……辛いこと、話させちゃったかな。ごめん」
謝る姿を目の前に、慌てて顔を上げてもらう。相談に乗ってもらった側なのだ、頭を下げられる道理はない。
「そうか？ ん、きみは優しいんだな。きっとそんな優しさが杖になって、誰かを支えられているはずだ」
そう、なのだろうか。こんな自分を、必要としてくれる誰かが、どこかに。
「ああ、間違いない。普段はわからなくとも、いつかわかるよ……俺が、そうだったから」
どこか遠いところを見るようなその目は、しかし今日で一番優しい、温かい目をしていた。
「今日は来てくれてありがとうな、楽しかった……と、おおっ、とと」
帰り際、エスコートしてくれた執事が目の前でつんのめり、それを思わず受け止める。
「あはは……ごめんな、急に倒れ掛かっちゃって。それとありがとう、受け止めてくれて」
儚げな外見に違わず、やっぱり軽い。それでいてどこかに芯を感じた。決して折れない、強くしなやかな芯を。
「さっきの話、覚えてるかな。きっときみも、誰かを支える杖になってる、って話」
忘れているはずがない。あの言葉ひとつで、胸のつかえが取れた気がしたのだから。
「まさに今、そうだろ。俺は今、きみがいたお陰で転ばずに済んだんだ……ありがとな」
抱き止めた腕の中、そう言って笑う姿を思い返す度、胸が高鳴る。次はこの罪を糾弾しにいってやろうと思うのだった。
(了)
≫73二次元好きの匿名さん21/10/19(火) 21:47:27
連続クソSSシリーズ
霊峰を求めて 登山家パラシンの挑戦 クリトレ(眼鏡)編
こんにちは!言うっちまうスレのデータ系キャラ、パラシンちゃんです!今日はタマモクロスが実装されますよ!私のデータに間違いは有りません!違ったら埋めて貰って構いませんよ!
───────────────
前回は嫌な事件でしたね...もう二度とあんな事はしたく無いです...
🗽＜今回はこちらです
クリトレ(👓)さんですか...あまり関わり無い人ですね、まあ心が傷まないのでヨシ!です!
今回のデータはこちら! 160-87-58-91 DカップのDはドリームキャストのDです!素晴らしいです!ちなみに私はセガ派です!セガのゲームは世界一ィィィィ!!!!です。おっと、話が逸れましたね、逝ってきます!
────────────
こんにちは!クリトレ(眼鏡)先輩!
「こんにちは、パラシンちゃん僕になにか用事?」
はい!今日は先輩にお願いが有りまして...
「お願い?僕に?」
はい!お山をビバークさせて頂きたく
「山をビバーク???僕に手伝える事なら手伝いますよ?」
本当ですか!?では早速! パラ式観音壱乃掌
「は?ちょ...にゃしぃ!あっ…んんん…っ！ひっ…！！あぅ…ッひ…っ！やら、あぁッ」
やっぱり委員長はチョロいですね!データ通りです!
─────────────────
ふぅ、いい具合でした
あ、女神様どうしたんですか?
え?今回の実装はカフェさん?
そんなの私のデータに無いですよ!
──────────
🕳今回はタマだと思ったんですけどね
パラぴょいパラぴょい
次回の犠牲者 dice1d47=30 (30)
≫93二次元好きの匿名さん21/10/19(火) 21:57:00
お風呂
今、私はトレーナーの家にいた。
トレーニング終了後に、
ミーティングをする予定だったのだが。
トレーナーに急な用事が出来てしまったらしく、
先に家に行っててくれと鍵だけ渡され、今に至る。
「…だとしても少し遅すぎないか？
連絡もないし…そろそろ迎えに行ったほうが…」
そんな事考えていると
「ただいまー」
トレーナーが帰ってきた。
「貴様、遅くなるなら早く連絡をしろと…」
そう言って玄関の方に向かって行くと
「あー まーちがいるー」
………？
なんだこのトレーナーモドキみたいな
可愛らしい生命体は？
「えへへー まーちだー」
…もしかしてこれ…トレーナーか？
94二次元好きの匿名さん21/10/19(火) 21:57:30
意味不明な言語をなんとか解読したら、
事のあらましを聞くとこが出来た。
なんでも帰り道どこからともなく飛んできた
ストゼロを頭から被ったらしい。
…ストゼロが飛んでくるってどう言う事だ？
しかもそれで酔うなんて…
トレーナーがウマ娘化したせいで
酒にとても弱くなったとは聞いていたが…
まさかここまでとは…
「うーん…うーん…」
「…どうしたトレーナー？」
「からだがねー なんかー べとべとするー」
よく見ると、酒を頭から被ったせいか、
身体がベトベトになっていた。
「うー これいやだー まーちー たすけてー」
……仕方ない、か。
95二次元好きの匿名さん21/10/19(火) 21:57:56
「わかった…風呂を借りるぞ。洗ってやる。」
「わーい！ ありがとー まーち！」
流石にこのまま放置もできない。
トレーナーには悪いが、
風呂場を貸してもらう事にした。
流石にここまで酔ってれば
風呂に入れた事なんて覚えていないだろう。
「よし、濡れるから服を脱がすぞ。」
「んー ねー まーち」
「ん？どうしたトレーナー？」
「わたしー まーちのこと だいすきだよー」
「……私もだよ。トレーナー。」
そうして私はトレーナーを洗った後、
布団に寝かせ、寮に帰った。
後日、
顔を真っ赤にしたトレーナーが私の元に来た。
「あ、あのな？マーチ…」
「昨日は…その…迷惑を…かけたな…」
「…覚えているのか？」「ああ…」
「…どこまで？」「大体全部…」
「…そうか」
「…えっと…忘れてもらえると…助かる…」
「…それはできない。」「えっ」
その日トレーナーは
一日中、目を合わせてくれなかった。
≫117二次元好きの匿名さん21/10/19(火) 22:06:51
トレセン学園の何処かで
「楽譜？」
そう言ってきたのは誰だったか。
フクオペトレが見つけナトリちゃんが持つその楽譜の話は瞬く間に学園中に広がった。
誰に宛てたのかも分からぬ楽譜。
分析をかけたシャカトレは言った。
「有り得ない…インクが既存の物じゃない。しかも年季が経ってる…」
現在存在しないはずのインクと、それでありながら何故か年季の入った代物。まるでタイムスリップしてきたかのように。
そして消えた曲名、そして訳が分からない宛名それは色んな噂になるほどだった。
「あの楽譜ってどう思う？私は恋の曲だと思うの。特に宛名が」
「そうかしら？私は呪いの曲だと思うわ。曲が怖いわあれ。」
「ええぇー！夢みるべきだよ！」
そんな会話を聞きながら私ーーーファイトレは歩く。
(あれをファインに送る気にはなれないな。)
意味が分かれば怖い話って訳でもないが、曲を訳した時に出て来たそれからは恋なんか甘いものではなかった。
(でも何故あんな曲を送る…？)
「トレーナーさん。楽譜の話ってご存知ですか？」
「ああ、翻訳に少し手伝ったからね。中々な歌詞だったけど」
「確かオペラの歌詞も入ってたんですよね？」「そう、オペトレに頼んで訳してもらったよ」「…もしかしたらあれの曲名が分かったかもしれないの。」
「…何だってファイン？」
「実家にコピーを送って専門の人に解析してもらったの。そしたら読み取れたそうなのよ。」
「…それで曲名はなんて？」
「…gone angels。日本語に直すと行ってしまった天使達って意味みたいなの」
「…なるほど、キーワードは『十字架』『天使』そして『魔女』か。…調べてみようファイン。」
「はい、トレーナーさん。」
そう言って私達は動き出す。何故だかそろそろ分かりそうな気がした。
≫134二次元好きの匿名さん21/10/19(火) 22:19:33
『道端の輝きこそ』
「ムントレームントレー」
「む？すみませんお嬢様方、少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか？ええ、寛大なお心遣い感謝いたします」
「おおどうしたんだいブラトレさん」
「さっき注文したの本当にあってんの？パンケーキ30枚ってマジで？」
「ああ、合っているとも。それは私がお嬢様方に勧めたのだからね」
「えぇ……いやまあオーダーされたら作らんことはないけどさぁ、これ本当に執事喫茶で出すヤツの量？」
「ふふふ、ウマ娘たちの食欲をなめてはいけないよ。数人単位で来た席で、更に食欲旺盛なレーサーたちの食事量だ」
「まあそりゃ俺もわかってるつもりだけどさぁ、結構時間かかるぜ？」
「結構！それだけ彼女たちの話を聞くことができるからね！」
「……うーん、まあ楽しそうならいっかぁ」
「そうだ、後でブラトレさんも来るといい。きっと彼女たちも喜んでくれるよ」
「えー、俺が行って喜ばれるかぁ？そんなに目立たないほうだけどなぁ」
「いいや、君のようにたとえ道端にあったとしてもその輝きを失わぬ存在は、たとえ多くが知らずとも、その魅力を知るものは少なくないということさ」
「……んぬぬぬぬぬムントレがそれ言うとむず痒いなァ！パンケーキ焼きあがったら一緒に来るからその間まで楽しんどけ！」
「よろしく頼むよ！」
「うぉーいオーダー間違ってなかったんだってさぁー！30枚焼くぞオラァー！」
「マジで！？」「嘘じゃなかったのかブラトレ！？」
「ああ本当だぜヒシトレ、オグトレさん！今から俺とヒシトレとオグトレさんでパンケーキ焼き機だ！」
「一人10枚ノルマとかどうなってんのぉ！？」「しかしやるしかない！」「なんとでもなるはずだぁー！」
わいのわいの騒ぎながらキッチンは異常量のパンケーキを製造し始めた。
その喧騒を背にしながら、
「頑張ってくれ、皆。実は30枚は多すぎたんじゃないか？と思ったが一度言ってしまったからには引っ込みがつかなくてね…！」
そう小声でひとりごちてムントレはお嬢様方の待つ机へと戻っていった。
30枚のパンケーキはその後無事届けられ、無事に食べつくされた。
あと後日ムントレは3人に夕食を奢った。
≫158ロブトレヒロイン概念21/10/19(火) 22:29:08
ロブトレ執事喫茶ＳＳ
「お帰りなさいませ、お嬢さま」
執事喫茶に訪れると、そこには私よりも小さく、そして私よりも大きなウマ娘の執事がいました。
インパクトはすごいけど、私が求めているものとはきっと違う。この子なら耐えられる。
「今日もお疲れですね、お嬢さま。その、よろしければ、お茶の時間まで、あなたの物語を聞かせてもらってもよろしいでしょうか？」
この子、上目遣いで見つめてくる……。すごく、可愛い……。
それに柔らかな顔で見つめてくるから、思わず今日のことを話してしまう。
今日のトレーニングのこと、上手くいかなくてなかなか勝てないこと、どうして私……
何故か、この執事には自然と自分のことを話せてしまった。
柔らかな態度で、しっかり私の眼を見て真剣に聞いてくれるこの子に、自分の想いがすらすらと……
「ええ、ええ、とても、とても頑張ってきたのですね。お嬢さま。大丈夫、私はお嬢様の執事、貴女の味方ですよ」
自分のことを話して、辛いことを思い出して泣きだしそうになった私に、そっと、握ってくれた。
その温かさが、その顔が、段々と癒されていくのを感じられる。
「お嬢さま、そんな頑張ったあなたのために、こちらをご用意させていただきました。受け取っていただけますか？」
握られた手のひらにそっと、何かがあるのが分かる。それは、小さなクッキーの入った袋だった。
もしかして、この子が作ってくれたのだろうか？
「ええ、お嬢さまのことを思って作りました。私の想い、受け取って、くれませんか？」
少し恥ずかしがっているのか、上目づかいで見つめてくるその姿に、受け取らないという判断はできなかった。
そのまま結び目をほどき、一つ摘まむと、その摘まんだ手に彼女の手が添えられた。
「お嬢さまはお疲れですね。少し失礼しますね……さあ、どうぞ、あーん」
添えられた手がそっとクッキーを摘まみ上げ、私の口へと……
あ、これは……
「どうでしょうか、お口に合うといいのですか……よかった、お口にあったようで」
美味しい、と応えると、嬉しそうに柔らかく微笑む。
そのまま、私は彼女に奉仕されるまま、クッキーを食べ終えた。
彼女にたくさんのことを話し、優しさに包まれ、彼女自身の想いが口の中に広がっている。
何だか、至福の時のようで……少し、眠たくなってきた。
159ロブトレヒロイン概念21/10/19(火) 22:29:28
「大丈夫、大丈夫ですよ……」
段々と眠たくなってきた私の身体を優しく横にして、膝の上に置かれる。
これは、膝枕……
「ここにはあなたと私だけ。あなたを傷つけるものはなにもありません」
ああ、そうか、なら、何も心配なんてない……
このまま、身を任せても、良いんだ……
「だから今日は、ゆっくりと、お休みなさいませ……」耳元で囁きながら頭をなでる
そして、頭をなでられながら、そのままゆっくりと瞼を下ろした。
「お嬢さま、お目覚めください……お嬢さま」
いつの間にか、私は眠っていたのだろうか？起きると目の前には、可愛らしい顔の執事が…
すぐに思いだし、起き上がる。
そんな私に、何でもないことのように、微笑みながら
「お気になさらないでください、お嬢様。あなたが心安らかに過ごされたのなら、執事として誇りに思えます」
「お嬢さま、私はずっと、貴女の味方です。大丈夫、あなたならきっと、この先も進めます」
別れの挨拶、これで、この時間とはお別れなのだろうか……そう思っていると
「ですが、また休みたくなりましたら、いつでもいらしてくださいね。あなたの執事はずっと待っていますので」
微笑みながら言われるその言葉に、私は明確に堕ちたことを自覚しました。
≫171フクトレ執事喫茶1/2+121/10/19(火) 22:38:51
「お帰りなさいませ。お嬢様」
どこかぶっきらぼうな、けれど温かみのある返事で栗毛の長髪を後ろに束ねた執事に迎え入れられる。
「今、お席へご案内します」
先導する執事の後をついていき、引かれた椅子に腰かけると、卓上に立てられていたメニューを取ってこちらに開いて見せてくる。どうやら他のテーブルでは行われていない、彼女特有のサービスらしい。
「ごゆっくりお考え下さい。お決まりでしたら、なんなりと」
言葉数は少なく。それでも動作の節々に感じられる配慮に形容しがたい居心地の良さを感じながらメニューに目を通す。すると、一番下に書いてある“運試し”の文字が目に入り、思わず尋ねてみる。
「ああ、それですか。何、ご注文いただければ、食事を終えてご出発の際にちょっとした運試しをしていただくものです」
少し悩んだ後、注文をする。といっても、運試し自体は注文するつもりで、サイドメニュー……もといこっちが体裁上は本命のフードメニューを考えていただけだが。
「お待たせしました」
頼んだのは紅茶とサンドイッチ。紅茶は目の前で注いでくれる。高く掲げられた銀色のティーポットから肉桂色の水柱が湯気を立たせながら白磁のティーカップに注がれていく様は、彼女の栗毛の髪や金色の目と相まってどこか神秘的とさえ思えた。
172フクトレ執事喫茶2/2+121/10/19(火) 22:39:14
少しの談笑と、心地よい沈黙の中食事を終え、この時間も終わり。そんな折、彼女は懐から小さな木製の箱のようなものを取り出した。
「これを振っていただいて、出てきた棒に書かれた文字によって、本日のお嬢様の運勢を占っていただきます」
成程、神社の御神籤のようなものか。見ると側面に小さな穴が開いている。ほんのり暖かい軽く振って、穴の開いた面を下にすると、一本の木棒が箱から顔を覗かせた。書かれていたのは───
「末吉、ですか」
何とも言えない運勢で反応に困っていると、傍らに立っていた彼女が少し身を前に傾けて、
「失礼します」
と一言置き、私の横におろしていた髪を一房、とても大事そうに持ち上げ。
口づけを落とした。
驚いている私に、彼女は目を細め、
「お嬢様に、より多くの幸があらんことを、と」
彼女は木箱を握っていた私の手に優しく手を添え、
「“運試し”は一日一回。再びここにお戻りになられたときに、また挑戦いただければ」
そう言って差し出された彼女のもう片方の手に我に返りふらふらと店を出る。立ち上がる際に少し抱くように支えられて感じた彼女の柔らかさに頭がおかしくなりそうだった。
未だ纏まらない頭の中、一つだけはっきりしている思考があった。
またもっかい行こ。
173フクトレ執事喫茶おまけ21/10/19(火) 22:39:39
「どうですかトレーナーさぁん！！私の考案したおみくじサービスは！！！」
「クソッ！実際評判がいいから何も言えねぇ！」
「むっふふふ～！いい運勢ならハッピー！そうじゃなくてもトレーナーさんの運気がもらえてハッピー！皆さん幸せなのはいい事ですね～！」
「末吉で髪の毛、吉で手の甲、小吉で頬、中吉で額……大吉は入ってないんだよな」
「……そうですね。なんてったってトレーナーさんの運気がもらえた時点で大吉ですからね！元から大吉だったら手の施しようがないんですよ！！」
「……そういうもんか」
「……はい。そういうものです」
「……じゃあ今日の占い大吉だったって言ってたお前にはもう施しはいらないらしいから明日の開運グッズの費用は自腹でいいな？」
「ﾎｷﾞｬ！？ち、違いますよ！それとこれとは話が別です！そもそも明日の事なんですから明日の私の運勢次第では！？ああ待ってくださいトレーナーさぁん！！！」
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part272【TSトレ】
≫43二次元好きの匿名さん21/10/19(火) 23:08:16
メジロカードマァァァン!!!!!!
おぉぉかげさまでメジロカードが今すごいことになってるんです!!!!!!
ムムッ!!!!!!今なんと!!!!!!ｱｯ増えた
8秒に1人！メジロライズしてるんですʬʬʬʬʬʬ
さらにメジロカードはナイダンポイントがZAKUZAKU貯まるｩ
ｸｩｩｩ~~~ｯｯ!!!!!!ｱｯまた増えた
そのポイントはシャカトレ市場の商品と、ﾄﾞｩﾝﾄﾞｩﾝ交換出来ちゃうんです!!!!!!(保障無し)
ｱｯまたまた増えた
絶好調～～～～ッッッ☆
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メジロカードマァァァン!!!!!!!!!!!!!!!!!!
年会費☆無料
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≫98二次元好きの匿名さん21/10/19(火) 23:31:12
『わたし、おじさんとおばさんのところへ帰りたいんです。ふたりともきっと心配してるわ。おねがい、帰り道を教えてください。』
『あなた、―というお名前？』
『ええ』
『そう、それなら―へ行かなくては。きっと―が助けてくださるのでしょう』
「皆、今日はありがとう！おかげで舞台は大成功だ！感謝の気持ちを込めて、ささやかではあるがこのような場をトレーナーとともに用意させてもらった！存分に楽しんでくれたまえ！」
そう言ってテイエムオペラオーはジュースの入ったグラスを掲げる。乾杯の合図、ということらしい。
俺たちは今、学園の近くにある飲食店の一室にいる。今日の舞台の成功を祝うということで6人のウマ娘が、すなわちテイエムオペラオー、メイショウドトウ、アドマイヤベガ、そしてそれぞれのトレーナーが今この場に集っている形となる。
「まるで夢でも見ているかのような光景ね。私たち3人のトレーナーが全員、ウマ娘になっているだなんて。」
そう言ったのはアドマイヤベガだった。
「確かに、何とも数奇な運命に巡り合ってしまったようだ。でもボクたちの繋がりが変わることは決して無いさ。」
オペラオーがそれに答える。
「そうですねぇ～。こうして一緒にいられることが何より大切で、何よりも嬉しいですぅ。」
ドトウも言う。
「オペトレ先輩も、ベガトレ先輩も、今日はお疲れさまでした。やっぱりお二人はすごいですね。いい勉強になりました。意外、と言うのは失礼かもしれませんが、ベガトレ先輩の演技の才能には驚かされました。」
「内面を切り替えながら役を演じ分けるとは、なかなか大胆なことをするのだと私も驚いたよ。」
「あれはぶっつけ本番で試しにやってみたら案外いけるかも？ってなって、あとはノリと勢いに任せてただけなんで…。皆と一緒に舞台に上がるのは私も楽しかったし。」
ベガトレ先輩は深く考えてから行動するようなタイプではないが、直感で動いて割と最適に近い行動をとることができるタイプの人だと俺は思っている。少なくとも今回の舞台と先輩はかなりかみ合っていた。
99二次元好きの匿名さん21/10/19(火) 23:31:48
「オペトレさんは、やっぱり表には上がってこないんだね」
「裏方は私の仕事であり果たすべき役割だからね。何より好きで誇りを持ってやっていることだから。」
「…でもやっぱり勿体ないです。先輩とオペラオーが舞台に並べば、それこそもっと華やかですごいものに絶対なるのに。俺なんかが表に出るよりもずっと…」
オペトレ先輩は今回の舞台でも一人で裏方での仕事をこなしていた。小道具、セッティング、照明…その仕事は正確で完璧で、先輩がいなければ舞台は成立し得なかった。それでも、そのすごさを知っている身としては、先輩が舞台に上がっている姿を想像せずにはいられなかった。
「謙遜は決して悪いことではないが、行き過ぎたものはあまり自分のためにならないよドトトレ君。君は十分に素晴らしかったとも。」
「そうそう！ドトトレはちょっと考えすぎ！もっと自信もっていいって！可愛い見た目になってるんだし、それに私たちの中じゃ一番色々と大きいし！」
「それは…ちょっと気にしてるので…恥ずかしいんですけど…」
褒められることには慣れていない。この姿になって時間が経つとはいえ、容姿のことを言われるのはまだ恥ずかしい。顔がだんだんと熱くなっていくのが自分でもわかる。
「ま、堅苦しい話は終わりにしてどんどん食べよう！飲もう！」
「そうだね。いただこうか。」
「はい。いただきます。」
そう言って俺は近くにあった飲み物を手に取り、口に運ぶ。おいしい、と思ったのも束の間、頭がぼんやりとしていくのがすぐに分かった。あれ、俺のグラスって、これじゃなかったっけ…
もしかして、まちがえて、おさけ、のんじゃった…の…かも…
薄れ行く意識の中、皆が俺を呼ぶ声だけが響いていた。
『わたしは―。エメラルドの都に行くところよ。―に、わたしをカンザスに帰してくださいってたのみに行くの』
『もしおれがあんたといっしょにエメラルドの都へ行ったら、その―とやらは、おれに脳みそを少しくれるかな？』
『じゃあ―は、ぼくに心をくれることもできると思いますか？』
『じゃあ―はわしに勇気をくれることもできるだろうか？』
≫113チヨノオートレSS21/10/19(火) 23:44:27
私、サクラチヨノオーには最近嬉しい事ができた。それは――
「チヨノオーさん、姿勢変えますよ」
「あぁ～～～そこですぅ～～～」
ウマ娘になったトレーナーが行うマッサージである
元々あん摩マッサージ指圧師の資格を持っていたが、ウマ娘は思春期の異性である為お披露目の機会がなかったらしい
でも、ウマ娘になった今なら同性なので気兼ねなく試せるとのこと
私も実際興味があったので実験台になったのだが、中々にはまってしまっている
痛気持ちいいくらいの絶妙な強さでマッサージしてくれるので思った以上に中毒性が高い
おまけに施術後は体が良い感じにほぐれて気分も上々になるときた
トレーナーがお店を開いたら常連になるであろうレベルだ
私もコレ目当てで頑張っている節がある
「終わりましたよ」
「ありがとうございますトレーナーさん」
ベットから起き上がると、飲み物を持ってきてくれるトレーナー
お礼を言って受け取りつつ、彼女の手腕について考えてみる
はたしてここまで出来るトレーナーが何人いるだろうか
本当に万能だなと以前誉めたことがあったが、当人はただ謙遜するだけであった
本人曰く、ウマ娘の役に立ちそうなものについては粗方試しているそうだ
休みの日も、そういった勉強に時間を割いていると聞く
まさにウマ娘に人生を賭けている人物といって良いだろう
114チヨノオートレSS21/10/19(火) 23:44:54
「〇時からは坂路トレーニングですから、遅れないようにしてくださいね」
そう言ってトレーナーは次のトレーニングの準備の為、トレーナー室を後にした
そうだ、私も着替えを済ませなければ
ベットから立ち上がって、次のスケジュールに向け動き出す
少し慌ただしいが、これも高みを目指すための私達二人の日常の一幕だ
≫122執事な彼女と私1/321/10/19(火) 23:54:19
「お帰りなさいませ。お嬢様」
「おぉ～～タキトレ先生は執事のカッコしてるんだ。似合ってるじゃん」
「外のことは持ち込まないのがこの店のルールですよお嬢様。さ、お手をどうぞ」
ドアを開けると、見慣れなくもない顔がそこに居た。
保健室の先生で、タキオンのトレーナーでもある彼女を自分は他の生徒よりもそれなりには知っているつもりだ。
サボりたい時はどれだけお願いしてもにベッドで寝ることを赦してくれないこの人だけど、熱を出して体調が悪い時にはつきっきりで看病してくれたりする。優しいのかキビしいのかよくわからない人。それが自分にとっての彼女だった。
差し出された手を取る。男の時より小さくなってしまった手だけれど、それでも優しいぬくもりは変わらずにいてくれているのが少しうれしかった。
席に座り差し出されたメニューを読む。学園で行う執事喫茶では珍しいぐらい充実しているメニューを読み進めると、お目当てのものは案外すぐに見つかった。
「ねぇ、タキトレ先生。この『執事の愛情たっぷり♡オムライス』とミルクティー頂戴」
「だからここは保健室ではありませんよお嬢様。注文は以上でよろしいでしょうか？」
「だって先生以外の呼び方知らないもの。後スマイル1つ、よろしくね？」
少々イジワルかなと思いながらも言うのをやめる気はなかった。いつも誰にだって優しくて、少し天然なあの人がこの状況でどんな反応を返すのか興味があったのだ。
「「あなた」とかそういったので構いませんよ。それと────了承いたしましたお嬢様。どうぞお寛ぎください」
返されたのは教師としての気遣いの言葉と、見惚れるような微笑みを1つ。
顔が熱くなる。このまま彼女の顔を見続けていたら、きっと何かあったか心配されるかわからない。そのぐらいには自分の顔が赤くなっている自信があった。
踵を返して彼女が注文を伝えに行ってくれているこの時間が、1秒でも長く在ってくれることを願わずにはいられなかった。
123執事な彼女と私2/321/10/19(火) 23:54:51
彼女に運ばれて来たオムライスはお店で食べるのと何ら変わらない味をしていた。もしかしたらファミレスで食べるのより美味しいのかもしれない。でも一番忘れられないのは彼女の顔。自分が頼んだハートの絵と「おじょうさま」の文字を綺麗に書き上げた彼女の顔は隠しきれない満足感が浮かんでいて、年上の相手のはずなのにその様子が微笑ましく思えてしまった。
「ねぇあなた」
「どうしましたかお嬢様」
オムライスを食べ終え、ミルクティーを飲みながら自分の執事に呼びかける。いつも保健室にいる時とは違う彼女は、今は自分の求めに甲斐甲斐しく応えてくれていた。思い付きでワガママを言ってみたりしても手慣れた様子で対応してくれる彼女の姿に大人の余裕と、少しだけ嫉妬を感じた。
「このお店ってどこまでしてくれるのかなって」
「そこは執事やメイドの裁量に任されていますね。私共はできる限りお嬢様方のお望みには応えたいと思っていますから、どうぞ遠慮することなくなんなりとお申し付けください」
自分の疑問に親切に教えてくれる彼女。彼女は誰にだって優しくて、そして自分にも優しかった。他のトレーナーほど目立つような人じゃないけど、それでも一部の生徒達には密かに人気があった。でも、ここは学園じゃなくて執事喫茶で外のことは持ち込んじゃだめらしい。
「なら、「わたしを愛して」って言ったらあなたはどんなことをしてくれるの？」
隠していた感情が漏れ出していく。
自分は彼女が好きだ。ワガママを言ってそれを困ったように聞いたり断ったりしてくれる顔が、熱を出した時彼女がタキオンさんとの予定を投げ出してまで自分の看病をしてくれた時の安らかに見守っている表情が今でも忘れられない。
だというのに。
だというのに自分は場の空気を盾にして彼女に告白紛いのことをした。彼女にはタキオンさんが居るのに、今ならきっと大丈夫と思って柄にもない言葉を言ってしまった。
124執事な彼女と私3/321/10/19(火) 23:55:27
「お嬢様」
大切な人の声がした。
気付いたら俯いていた顔を上げると、彼女の姿が涙でにじんで見えていた。どうやら自分は泣いていたようで、彼女は自分のハンカチで涙を拭ってくれた。
「どうか泣かないでください。いつも悪戯っぽく笑っておねだりにしに来てくれる貴女が私は好きなのですから。……そうですね」
そこまで言った彼が自分の前髪を掬い上げる。そっと、触れるような唇の感触。
「ここまでが俺のできる限界。ごめんね？これ以上は流石に恥ずかしいんだ」
気恥ずかしそうに頬を朱に染める彼女。いつもは見ることのできない、少し等身大の彼女を見ることができたような気がした。彼女のやさしさはいつだって変わらないけど、少しだけ本当の彼女を知れたような気がした。
「ミルクティー、お代わり。ゆっくりでいいからね」
「承知いたしましたお嬢様。ゆっくりと行って参ります」
彼女から顔をぷいと背けて注文をする。自分の言った「ゆっくりと」という意味を自分の執事はちゃんと理解してくれたようで、恭しく一礼を返して踵を返した後に急ぐことなく歩き出した。
「ふぅ……」
息を１つ大きく吐き出す。体の中に残っている澱んだ感情は少しだけ楽になった。
気持ちは完全に晴れ切ってはいない。きっと今も自分はどこかで後悔をしている。
ただ、ただ今はそれでも
「……ばか」
自分の想いを汲み取ってくれた片思いの対象にめいいっぱい甘えてやろう。今このひと時は自分の執事である彼女に思いっきりワガママを聞いてもらおうと、決心をひとつすることにした。
≫132二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 00:07:52
マベトレの喫茶再利用メガネと執事短編です
「お嬢様おかえりー待ってたよー☆今日はどうだったー？マーベラスな日だったー？」
「あ、お席はこちらだよー☆」
「ご注文？いいのいいの、ゆっくり考えていいよーそれで、あなたのマーベラスな考えを聞かせてよ☆」
「おまたせーしたよー☆こちらご所望の紅茶とお菓子になります。」
「では、お茶を飲みながらお話しよっか☆お嬢様のマーベラスな話をもって聞かせてほしいなー☆」
「うんうん。」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ふんふんー、どうかしたの？そんなに見つめてー？可愛らしいって？
くすくす、人は見かけによらないよ、お嬢様には知らせてない一面もあるのです。」
「どう？マーベラスだった？」
「では、いってらっしゃいませお嬢様、マーベラスな日を送れますように。」
≫134二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 00:09:34
こんにちは!パラシンです!今日は巷で噂のTSトレーナー執事喫茶に友達のモブトレちゃんと来ちゃいました!
「いらっしゃいませ。お嬢様方こちらへどうぞ」
はわわ...見てくださいよ!あの4バカ先輩達の執事服!眼鏡のせいか新鮮です!
いつも見慣れてるはずなのに胸がドキドキしてきました!
( ﾟдﾟ)ﾊｯ!これが恋...?なわけ無いですね!友人ちゃんはどう思いますか?
モブ「ムリ...尊い...はうぅぅ」
あー、これは暫く帰ってきませんね、勝手に注文しちゃいますか
すみませーん!
灰色の髪を後ろに束ねた背の高い先輩が注文を取りに来ました
「はい、お嬢様お呼びでしょうか?」
アールグレイと季節のタルトをこっちの娘にはホットコーヒーと特別メニュー?のホットケーキをお願いします!
「かしこまりました、特別メニューは」おまかせで
「ご注文入りました!サー!」
最後本性出てましたね、途中まで凄く良かったのに
モブ「はっ!今の見た!?高身長で顔が良くて!胸が無いから執事服もよく似合ってて!」
そりゃウマ娘なんだから皆顔は良いでしょうよ
でもねぇ、あの人は辞めた方が...あっ料理が来たみたいですね
「お待たせしました。アールグレイと季節のタルトでございます。」
はーい!ではお先に頂きますね!
「こちらホットコーヒーと特製ホットケーキになります。お嬢様はい、あ～ん」
モブ「ふぇ!?は、はいあーん」
あー、特別ってそういうサービスなのね、どおりで値段が高いわけですよ
───────────
135二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 00:10:43
モブちゃん?生きてますか?
モブ「ほげぇぇぇ...しあわしぇ」
ダメそうですね、まあ無理もありません
あの後、壁ドン&耳元で囁き、とどめにお姫様抱っこですからね
モブ「パラシン!あの灰色の髪した人の事あんた知ってるんでしょ!吐きなさい!情報を寄越しなさい!」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ
ぐぇ、取れる!首がもげる!
ゲホッゲホッ...聞いても後悔しませんか?
しませんね?私夢は夢のままの方が良いと思うんですよ?
モブ「しないわよ!早く言いなさい!」
分かりました、そこまで言うならあの人はタマトレ先輩ですよ
モブ「タマトレ...ってあの常時ノーブラで過ごしててタマモクロスと付き合ってるって噂のある真正のロリコン野郎!?嘘でしょ...」
あーあ、だから言ったのに
モブ「さよなら私の43回目の恋」
────────
タマトレ「ぶぁっくしょん!ずずっ...風邪引いたかな?」
タマ「毎日ノーブラだからやでトレーナー、いい加減にブラ付けようや?」
≫144ムントレwithメガネ21/10/20(水) 00:26:56
「ねえ、ムントレ。一つ聞いていい？」
「うん？ ああ、ボノトレさんとマヤトレさんか。どうかしたかい？」
「いやどうかしたも何も、何だよそのメガネ」
「……このメガネ、おかしかっただろうか」
「いやいや、いくら何でもその分厚い瓶底メガネはおかしいなんてもんじゃないだろ！」
「そうは言うが、この企画は『普段着けないトレーナーがメガネを着けたら面白そう』という趣旨なのだろう？」
「だからって『面白いメガネを着ける』のは違うと思うなボク。インパクトはあるかもだけど」
「む、瓶底メガネはちゃんとしたメガネだ。特徴的でこそあれ、面白いわけではないと思うが」
「マジかよ素かよ……てことは、それ普段使いのやつなのか？」
「いいや。これは今回の企画の為に用意したモノで、いわゆる伊達メガネだよ」
「あ、そうなの。じゃあ今マヤトレが着けてる奴と交換してみない？」
「ふむ、やってみようか」
「あー、俺のは度が入ってるが」
「何、少しくらいなら問題ないだろうさ……それじゃ早速、失礼」
「ん、お、おう……どうぞ」
「すごいね……メガネを外すだけで絵になるって」
「さて……んん、これは中々……っととと」
「おわっ!? 大丈夫かムントレ」
「ははは。すまない、いきなり感覚が変わったものだからよろけてしまった」
「うーん……何だかんだマヤトレも外見はいいからこうして抱き留めてるのがすごく映えてるのが腹立つ」
「何だかんだだの外見"は"だのちょっと辛辣じゃないかボノトレ……」
「ホントのことでしょー？ で、どうなのさマヤトレ。絶世の美女with自分のメガネを間近で見た感想は」
「うん、気になるな。是非とも教えてほしい」
「いやどうって……美人なのはそうだし、正直色々気が気じゃないが、それでも同僚だぞ？ それ以上は特にない」
「えー嘘でしょ、つまんないのー」
「つまんないってなんだよ……ごめんなムントレ、巻き込んで」
「うん？ いや、気にしないよ。それに、仲良しなのはいいことじゃないか」
その後「あの状況でタジタジにならないマヤトレはやっぱり……」という噂が流れたとか流れなかったとか。
(了)
≫148ブルトレメイド・執事短編21/10/20(水) 00:37:54
低身長カフェ
お帰りなさいませ。ご主人様。すぐに他の子が来ますので少しお待ちを…
…え？私に対応して欲しいのですか？皆さん大きな方達の為にいらっしゃるのかと…
...小さい子がいい？かしこまりました。ではサトトレさんを...
…私がいいのですか？かしこまりました。ご注文はいかがなさいますか？
…オムライスにハートを書いて欲しいのですね？かしこまりました。大丈夫なのか、ですか？ふふん、あの子と練習しましたから心配要りません。少々お待ちください、ご主人様はい、出来ました。ごゆっくりお楽しみください。ご主人s...相談を聞いて欲しいのですか？かしこまりました。
...トレーニングが上手くいかず、レースに勝てない、自分には才能が無いのではないか...ですか。大丈夫です。誰しもそういう時期はありますよ。ご主人様は頑張ってるんですし、いかなる困難も努力で乗り越えられます。ですからそんなに落ち込まないでください。悩みならいくらでも聞きますから、ね？
─────────────────
─────────
─────
執事喫茶
お帰りなさいませ、お嬢様
...ええ、またお会いしましたね。この前はありがとうございました。
今日はこっちなのか、ですか？ええ、今日はあっちの店はお休みでこっちの人手が足りてなかったもので。では一番人気のむんトレさんを...
...また私がいい、注文はコーヒー、それとまた話を聞いて欲しい、ですね。かしこまりました。
...ええ、ええ、今日の選抜レース、勝てたみたいですね。おめでとうございますお嬢様。今日はお祝いですね。ゆっくり楽しんで下さい。
≫163二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 03:00:47
お仕置きされるグラトレ(独占力)
(エル？ 後でお話が有ります……それとトレーナーさんは今晩時間を空けなさい)
執事喫茶でグラスにそう目で告げられたのが昼の事。
……言われた通りに……というか空けられた時間に自宅へ訪問されて……
「……すみませんグラスワンダーさん……何故俺は拘束されているのでしょうか……」
気付けばグラスに拘束されていた……
「あら？ トレーナーさんは青ざめていましたし、分かっておられると思ったのですが？」
「……執事喫茶での接客かな？」
「はい、正解です」
「正解したので開放「ダメです」
「ですよね……」
「……あの後、エルを問い詰めたら教えて貰えましたよ？ トレーナーさん、素の口調を使っていたそうですね？」
「う、うん？」
「ふふっ、私は少し特別感を感じていたんですよ？ トレーナーさんが素の口調で喋るのは私くらいだって」
「い、いや家族とかには普通に使うよ？」
「トレセンでは私だけでしたよね？」
「それは……そうだけど」
「それが、今日は沢山の方々に使われていたそうで……ええ、私の独占力が少々疼いたのです」
そう言いながらグラスはピンク色の何かを取り出した。
164二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 03:00:56
「……え〜と、そのピンク色の機械？ っぽいのは……？」
「会長がルドトレさんをお仕置きする際はコレを使うらしいですよ？」
「……嫌な予感しか無い人の名前だぁ……」
「あまり機械に頼りたくは無いですが……まぁ、お仕置きなので仕方無いです」
そしてグラスがコードの先のスイッチを操作するとピンクの楕円の機械が振動を始め、それをゆっくり近付けて来る……
「待って、待ってくれグラス！！」
「………………」
「話せば分キャァァァ！？」
「……暴れたら怪我しちゃいますよ？ トレーナーさん？」
「それなら止めてぇ！！」
今まで感じた事の無い刺激にジタバタするが、手足を拘束されている為に逃げれない。
「大丈夫ですよ、コレを使うのは今回だけにしますから」
「何が大丈ぅぅぅっ！」
「まぁ、喋れなくなるくらいで許しましょう」
「助け……助けて………………ンンッ！！」
「……１回目ですね〜」
お仕置きの夜は続く……
完
≫171二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 05:49:11
ではどうぞ
その楽譜が彼女の手元に届いたのは必然だった
「謎の楽譜ねぇ…」
静かなトレーナー室でキタトレこと私は考えていた
先程歌詞と合わせてその曲を通して聞いたが、なるほど確かに愛などではない。
だが何故この曲を送るのかが分からない。
(…ん？一旦整理しましょう。)
ーーーキーワードは『天使』『十字架』『魔女』。
まず『天使』から。誰かに宛てているということは天使に当たるものがある。つまり簡単に言えば大事なものということだろう。
次に『十字架』。何と解釈すればいいかだが、曲と合わせるなら罪、責任のようなものといえそうである。
最後に『魔女』、これが分からない。魔女と呼ばれる程の人物なのか？
(…駄目ね、情報が足りないかしr…)
ふと思考が止まる。トレセン学園にあるということはトレセンに所属する人ということ。つまり宛て先はトレセンでこの条件を満たす人。
(たった一人だけいるわね…私か)
確かに私には『天使』も『十字架』もあるし、『魔女』というのもおかしくはない。
だが私が宛先として送るのは何でなのか…
(gone angels…いってしまった天使達…！？)
行ってしまった、いや逝ってしまったなら？
ピースが繋がり、パズルが完成した気がした。
「ははははは…」
思わず乾いた笑いが漏れる。
「つまりあれは別世界の私の末路という訳か」
私かそれ以外の誰が楽譜をかいたのかは知らないし関係ないが、
私に送りつけるということはそういうことなのだろう。
天使達…つまりサトトレやキタ、担当の子らを失くして十字架という名の罪を抱え、魔女といわれるまでになった。
これを送ったのは私への警告であり、『私』の自分に対する皮肉と自嘲であったって事でもあった。
そもそも別世界等が存在するのかというのは今私がこうなっている時点でそこは問題ない。
「…まあいいわ、ありがとう私。お陰で覚悟は堅くなったわ。」
ーーーそれでも歩みを止める気はない。私が私である限りは。
≫179二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 07:04:36
「よっ！ルドトレ！どうした？キャッツを48時間見続けたような目をして！」
そう、ゴールドシップそっくりだけど、少し大きなウマ娘────ゴルトレさんが話しかけてくる。
「あ、ゴルトレちゃん……って、キャッツは私でも一回でお腹一杯だよ……」
「んー、確かに砂金集めはしんどいよな、で、何があった？」
「あー、実はその……」
「なるほど。クリスマスにルドルフ会長に何をプレゼントしたらいいかで悩んでたと」
「そう！ゴルトレちゃん！なんかいいアイデアあるかな？」
「そりゃお前無難にウィルソン・フィリップス上院議員の出てくる漫画とかでいいんじゃないか？」
「……ジョジョかー……確かに悪くないかも」
「……でもそれだとバイブス足りてなくね？」
「あ、確かに。なら手編みマフラー……？」
「それだと間に合わなくねえか？ルドトレお前編み物手芸協会いたか？」
「あー、いないけど……」
「ならやっぱ月の石だろ！」
「でもクリスマスで健康とか幸運祈っても……」
「煮えきらねえなぁ……そんなんだから担当に……あー、すまん」
「あ、大丈夫大丈夫、私は気にしてないから……で、プレゼントどうしよ……」
「……もう、お前渡しとけばいいんじゃね？」
「確かに！」
「……あ、やべ。ゴルシと死霊の盆踊り見る約束があるんだった。もう行くわ」
「あ、はーい！イヤになったら途中で再生やめてよー？」
「あたぼうよ！」
────物陰にて。
「……ふいー……やりにくかったぁ……やっぱルドトレやタントレ相手だと勝てねぇ……ゴルシがマックイーンに振り回されるのもよくわかるわ……」
────後日、ルドトレが実際にやらかしたと聞いてゴルトレはブラックコーヒーが砂糖水になったような気がした。
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part273【TSトレ】
≫8二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 07:44:05
では借りますね
サトイモとメイドさん
「何で僕はまたこの服着てるんだろ…」
ダイヤのトレーナーこと僕は、つい先日のメイド喫茶で着ていた服を着て座っていた。
目の前にはニコニコとしているダイヤの姿が。「やっぱり頼んで作ってもらった甲斐がありますね。」
「いきなり採寸しに専門の人が来ると驚くよ…。しかも服の素材も上質なものだし」
そう言って服の端を触る。通気性やら何やら明らかにそこらへんの物とは違う手触りだ。
「トレーナーさんに着せますからね。こだわらないと。」
「少し怖いくらいだよダイヤ…でもありがとう」
そう言いながら出してある紅茶を飲む。
(この上品な味にも慣れたなぁ…)
最初はいいのかとか思ってしまってたりもしたが、今じゃすっかり慣れてしまったことに少し笑ってしまう。
相変わらずニコニコしているダイヤは僕が飲み終わるまでじっと眺めてくる。
「美味しかったよダイヤ」
「ええ、ならよかったです。所でトレーナーさん」
「どうしたの？」
「その服を着ているということはメイドさんなんですよね？」
「えっ？」
「折角なので私にもしてくれませんか？」
「いいけど何を…っ！」
近寄ってきた彼女に耳を甘噛みされる。思わず甘い声を上げてしまう。
「かわいいですよメイドさん。」
「ダイヤ…」
「御主人様ですよ？メイドさん、…しっかり御奉仕してくださいね？」
逆らうことなく僕は赤い顔で頷いてしまう。
その後のことは…誰にも言えない。
後日話をダイヤ経由で知ったであろうキタトレからは、何とも言えない表情で見られたのだった。
≫55二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 08:22:34
時刻は15時、いわゆるおやつの時間というやつだ。
ヒシアマとの買い出しの帰り道、俺のわがままで喫茶店を訪れることになった。
どうやら、珍しく空いているようだった。
店内は暗いが、内装と窓からの柔らかな日差しで居心地の良い空間がそこには広がっていた。
窓際の席につき、ほどなくして店員がメニューを持ってくる。メニューを受け取り2人の間に広げる。
「どれにしよっか？」
「トレ公のおすすめはどれだい？来た事あるんだろ」
「ここの看板メニューはシフォンケーキだ。あと、珈琲もうまい」
「じゃあ、アタシはシフォンケーキと珈琲のセットで」
「俺はこのきな粉のシフォンケーキと珈琲にしよっと」
56二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 08:22:49
店員にオーダーを伝え、プレーンのシフォンケーキとホットコーヒー、きな粉のシフォンケーキとアイスコーヒーが運ばれてくる。
「トレ公、ケーキを食べるときはいつもホットじゃなかったかい？」
「猫舌になっちゃってね。まぁ、ここの珈琲は冷たくてもおいしいから」
ケーキを口に運ぶ。
「うん。おいしい」
ふわふわとしたシフォンケーキとほのかに甘いクリームの相性が良い。きな粉味は期間限定だが、通常メニューに加えれば良いのに……
「そっちもおいしそうだね」
「一口いるかい？トレ公」
「ありがと。じゃあ、こっちのも一口あげよう」
クリームと一緒にシフォンケーキをフォークで掬う。
あーん、と互いの口へとフォークを運ぶ。
「やっぱり、プレーンも良いなぁ」
「きな粉もおいしいねぇ」
「今度のタイマン、シフォンケーキ作ろっかなぁ……」
「シフォンケーキ作ったことあるのかい？」
「いや、初挑戦」
「楽しみにしてるよ」
「次は負けないから」
宣戦布告を済ませ、互いに笑いあう。
その後、二人は穏やかな時を喫茶店で過ごした。
≫101二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 09:02:11
ムントレ「昨日はタイトレとワカサギ釣りに行ったんだ」
マチタン「ヘェ〜ワカサギいっぱい釣れたの？美味しかった？」
ムントレ「ああ、いっぱい釣れたとも。ただあの氷に穴を開ける道具で穴を開けるのがつい楽しくてね、穴の開けすぎで怒られてしまったよ」
マチタン「氷が割れたら溺れちゃうから気をつけないとダメだよトレーナ〜」
ムントレ「はは、すまないね。これはいっぱい釣ったワカサギのお裾分けだ。寮のみんなで食べるといい」
マチタン「わぁーい！」
≫105二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 09:09:31
マチタン「えいえいむん！えいえいむん！えいえいむん！えいえいむん！」
ムントレ「Buddy, you're a boy, make a big noise Playing in the street, gonna be a big man someday You got mud on your face, you big disgrace Kicking your can all over the place, singin'」
ムントレ「We will, we will rock you We will, we will rock you！！」
マチタン「えいえいむん！えいえいむん！えいえいむん！えいえいむん！」
≫115二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 09:20:22
テイトレ「どうして！何でこうなるんだよ！何で！何で！こんなの！どうしようも！ないじゃん！」
122二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 09:25:58
ムントレ「まずかっただろうか……」
テイトレ「いくらウマ娘化してる5人でも500キロ分の氷をかき氷にして食べられないって！！」
ムントレ「しっかり天然水の良いものを買ってきたから頭は痛くならないはずだが……」
テイトレ「頭は大丈夫でもお腹がダメだよ！！」
フクトレ「味噌汁……あったかい……」
ブラトレ「マクトレ……トイレまだ開かないのか……」
マクトレ「……」
≫127二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 09:28:37
ムントレ「サンタクロースをいつまで信じていたかなんてことはたわいもない世間話にもならないくらいのどうでもいい話だが…」
マチタン「…トレーナーさんはいつまで信じてたの？」
ムントレ「ああ。きっかけは母親が小さい頃のプレゼント話を聞いてからだったね」
マチタン「トレーナーさんのお母さん？」
ムントレ「肉まんが食べたいと親に伝えたら、クリスマスの朝、母の枕元にはホカホカの肉まんがあったらしい」
マチタン「サンタクロースってすごいんだぁ…」
ムントレ「その年、自分も同じように肉まんを願った」
マチタン「えええ！！？」
ムントレ「朝起きたら、家に飾ってたクリスマスツリーのそばには肉まん、あんまん、カレーまん、ピザまん…とにかく色んな種類の冷凍まんじゅうがあった。そこで初めて気づいたよ」
マチタン「いいご両親だぁ…！」
≫131二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 09:30:19
「シャカトレさん」
「何でしょう？」
「先ほどの授業で少し証明がとびましたでしょう？そこについてのあなたの意見を聞いておきたくて」
「ああ、あそこですね。多分余弦定理を適用してるんだと思います」
「あー、そうですわね。なんか引っかかると思ってたらそれですわ。ありがとうございます、喉に刺さった骨が取れた気分ですわ」
「それはよかった。あそうそう、昨日から始まったイベントやってます？」
「ええもちろん、見比べてみます？」
「いいですね、推し縛りはいつみても参考になりますし」
≫145二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 09:44:18
ムントレ「実際に触ってみると本当に細いな、以前転倒しかけたのを助けた時のセイトレより細い」
マルトレ「いや腰を触るのは良いんだけどさ、なんで持ち上げた? なんで高い高いされてるの俺」
ムントレ「はははもっと食べて大きくなるんだぞ〜」
マルトレ「うるさい！」
ムントレ「失礼した、映画は劇場版カマライオン破壊作戦を大人一枚、子供一枚で」
受付「かしこまりました」
『ギャオー！』
『カマライオン！貴様の悪行許しませんわ！チェーンジ！！グラム！！』
マルトレ「さっきのなんだったん」（ポップコーンポリポリ）
ムントレ「ふふ、一度こんな悪さをしてみたかったのさ」（大根もぐもぐ）
マルトレ「そいえばなんでおでん食ってんの」
ムントレ「館内で販売していた」
マルトレ「マジで?」
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part274【TSトレ】
≫14二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 10:18:41
じじぴ「わしが空を飛んでおる。そこで皆にはなにか聞いてくれ。わしが"わからんのじゃ〜"と答えるから皆はさらに返してくれ。はいタイトレ早かった」
タイトレ「南無阿弥陀南無阿弥陀」
じじぴ「たづなさん座布団全部持っていきなさい」
15二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 10:18:48
JI JI PI
JIJIPIが二人(ヘリオスとサブヘリ)を抱いたまま
JI JI PI
JIJIPIが空を飛ぶ〜♪
24二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 10:23:48
「どうしてそんな高いところにいるんですかー」
「「わからんのじゃ〜」
「バカと煙はなんとやらってやつか！」
「アホに言われとうないわ！」
≫16ルドグルブラフジ四人の旅2/121/10/20(水) 10:18:57
「待った？」
「待ってないぞ、むしろルドトレがメロンパン食べ終えたから丁度いい」
「え、メロンパン？」
「そうだよ？ここのサービスエリアで売ってたけど、美味しかったよ？あ、これグルトレちゃんのぶん！」
「ありがと……まあ、私達の今の身体考えたら現地で食べるお蕎麦もお腹に入るよね……」
「あ、ルドトレちゃん。食べかす口についてるから運転する前に拭こうか」
「はーい」
そうして、四人の車は再び走り出す。
やがて、いくつかのサービスエリアとインターチェンジを通り過ぎ、高速を降りると温泉地、といった風情の町に入る。
その間、皆が何を話していたのかと言うと……
「あ、フジトレさん戻ったら真っ先に動物園に……いいなぁ、私もルドルフと行きたいなぁ……」
「ルドトレちゃん、結構デートしてるはずでは？」
「まあ、ルドトレさんですし定番スポット忘れくらいは……」
「まあ、ルドトレだしな……」
「なんで信用ないのさー！」
各トレーナーがウマ娘化したその日に何をしたかや、担当のいいところを言ってみたりであった。
ブラトレに配慮してすぐ切り上げた。ってか、ブラトレがいることをすんでのところで思い出した。
そうして……
「そろそろ旅館に着くよー！」
「「「おおー！」」」
「風情あるな」
「あ、何時ものところと違うんだ」
「……フジと来たいなぁ」
各々の反応をしつつ、車は駐車場に停まる。
17ルドグルブラフジ四人の旅2/221/10/20(水) 10:19:12
「まあ、フジトレさんもそのうち来れると思いますよ？ってことで、チェックインだけしてお蕎麦食べに行きましょ！」
「だな。あ、ルドトレ、荷物持つぞ？お前運転ばかりで疲れてるだろうしな」
「え？いいの？」
「ブラトレらしいなぁ」
「ですねぇ」
「……行くぞ」
「あ、ブラトレ拗ねた」
そうして、すんなりチェックインは進み……
「おお、四人一部屋か」
「僕達なら間違いはないだろうしね、それに……」
「何かあってもどうにかなる。でもルドトレさん、大丈夫なのこれ？」
「大丈夫大丈夫！最悪フジトレさんがいるし……」
「そこまで計算してかよ傾国女……」
「え？傾国？」
「む、無自覚……」
「そんなんだから……いや、やめとこう」
「まあ、僕とフジは参考にならないし……」
とまあ、各々の問題点(ルドトレの問題ばかり見えた気がするが)を話しながらピークタイムを過ぎた、有名な蕎麦屋についた。
「いらっしゃい。注文は？」
「温そば4つ！」
「あいよ」
ウマ娘四人に一切動じず淡々と注文を取る老亭主はさすがの貫禄だが、じじピに馴れた皆にはダメージ七割減の哀しみが漂う。
「……姉ちゃん方、中央のかい？」
ふと、亭主が一言問う。
18ルドグルブラフジ四人の旅2/321/10/20(水) 10:20:10
「と、いうと？」
「いや、間違ってたらいいんだが……」
「私達中央トレセンの人ですけど……」
「そうか。なら、80過ぎの教官もやってた爺様は知ってるな？」
(先生だな……)
(先生だ……)
(先生のお知り合いかぁ……)
「先生だ……」
「ん、なんだ。あんたら教え子か。なら話が早い。……あの爺様は元気でやってるか？」
「……やってるな」
「……やって、ますね」
「ですね」
「……やってるよ」
「なんだ、歯切れ悪いけど倒れたのか？……って、はい。温そば4つ」
そうして並べられたそばには温泉卵がトッピングされていた。
「え、これ……」
「あの爺様の教え子だろ？卵はサービスだ、食え。その代わり爺様に俺が無事なこと伝えてくれ」
「「「「ありがとうございます」」」」
そうして口に入った蕎麦は、しっかり香る鰹だし、とろりとした温泉卵、十割そばの風味……兎に角、皆ついつい無言で食べてしまうほどに美味しかった。
そうして、しっかり払ってから亭主に再度礼を言い、観光に向かう。
余談だが、後日話を聞いたじじピが亭主のところを訪ねると、亭主は驚きすぎて顎の骨が外れたとかなんとか。
≫28二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 10:26:09
「どうして空を飛んでるんですかー」
「わからんのじゃ〜」
「さ、みんなお手を拝借。両手を合わせて、せーの」
「「「「「「「「南無〜」」」」」」」
「全員座布団没収じゃ」
≫66二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 11:09:49
久しぶりにアイツと会った。
なんでもアイツはウマ娘になったらしく、色々大変なようで最近連絡もできていなかった。それで久しぶりにLINEして、少し飲みに行くことになっていた。
最初見て、俺は驚いた。そのウマ娘がアイツだと思えなかったからだ。姿だけじゃない。服装、所作、全てがアイツとかけ離れていた。
居酒屋に入って酒を飲みながら話していると、驚きは喪失感に変わっていった。アイツがシンボリルドルフについて熱く語るのは以前からだ。前からこいつら担当のこと好きだな、そのうち結婚したりするんだろうなと微笑ましく見ていた。問題はそれ以外がまったく変わっている事だった。視点、動作、言葉、ここにいるのはアイツの記憶を持つだけの別人なんじゃないかとまで思った。
そこにいるのは、人を無差別に誘惑していそうな女だった。普通なら鼻の下も伸びるだろうが、それが元々アイツだったという事実だけが俺にのしかかって来た。バカみたいな思い出がタールで塗りつぶされるような気分になった。
その後アイツが酔っ払い切る前にお開きにした。何より俺が耐えられない気がした。俺が高校、大学でよく遊んでいた友人はどこに行ったのだろうか。ジグソーパズルのピースが2、3個欠けたような気分になった。
今度仕事でトレセンに行く用事があるが、どうにもアイツと顔を合わせたくない気持ちが湧いてきていた。
≫86二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 11:20:35
「「「お前女だったのか！」」」
「いや俺は男……だった！」
「言い切れよ！俺とお前の思い出を返せアホ！」
「あの日夕暮れの河川敷で殴り合った思い出を！」
「してねえよ！昔の不良漫画かなんかだろそれぇ！」
「どうしてくれる！俺の初恋お前のお姉さんだったんだぞ！思い出ぶっ壊しにきやがって！」
「それは御愁傷様だけど俺のせいじゃねえよ！」
「でも日常生活でこのセリフ使えるとは思わなかったなぁ」
「まあそんなことないだろ……いや俺のこの姿になった状態で言えた口じゃあねえんだが」
「まあでもこんなかわいらしくなっても中身がアホだしな、言動も変わらねえし……」
「「わかるぅー」」
「おい、どういう意味だオイ！」
≫102二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 11:31:01
「ヘーイ」
「ウワーッ！メジロマックイーン！！」
「いや俺だが？写真送った筈だが？」
「でもリアルで見ると驚くわ」
「それ」
「安心しろ！わたくしは何も変わっておりませんわ！」
「ウワーッ！メジロマックイーン！！」
「天丼やめろやほら行くぞ」
「いつもんとこでいい？」
「おう」
「所でその髪型なんだよ」
「差別化。間違われないようにな」
「変装扱いされるだろ」
「そのままよりはマシなんだよ」
≫110二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 11:38:38
マルトレ「いやぁー辛いわぁーウマ娘になったら怖がりになっちゃって辛いわぁー！！」
友人「草。怪談話でクソビビり散らかしてたのを俺は忘れていない」
マルトレ「は～～～びびってねえし～当時の俺はもっと怖いもの知らずだったしぃ～～～」
友人「俺んちからコンビニ行く途中に墓所あるから夜コンビニにひとりで行けなかったくせに草」
≫112二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 11:38:56
「お前、ヒシアマゾンを語ってるうちについには姿まで……」
「違うから！トレセンのトレーナーたちが突如ウマ娘になってるだけだから！」
「そっちのが意味分からなくないか？」
「いや……、そうか……そうかも……」
≫129二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 11:46:13
「嘘だろ……あの筋肉野郎がこんな嫋やかなウマ娘になるなんて……」
「お前ッ！ あの鍛え上げた鋼のマッスルはどこにいっちまったんだよォ！」
「ああ、その悲嘆、絶望……俺の大腿四頭筋はビンビン感じているぞ」
「あ、コイツ中身は微塵も変わってないな」
「な。安心した」
「だがっ！ 心配は無用！ いくぞ伝家の宝刀……ハイッ！ 『ダブルバイセップス』!!」
「「オオッッ！ ナイスバルクッッ!!」」
≫130二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 11:46:23
高校の同窓会にて、
うちらん中じゃ完全エースだよねぇ、そんなタイプじゃなかったけどなー、……出席に丸ついてんのに遅くね？、(アイツのこと好きだったの俺ぐらいだろうな)とやんややんやと噂されてる中、
遅れてやってきた緊張の面持ちのネイトレ(結果的にクール仕様)！
揃って二度見三度見する元学友たち！
話聞いていったら学生と婚約した！？え、女同士でだよな！！？
「……あんたが大将」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ
「間違いねえわ」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ
「結婚式呼んでね。確定行くわ」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ
「しあわせになってくれぇ……うぅ……」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ
多分ハッピーエンド系イベント
≫131二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 11:46:47
「いやートレーナーズTVとかで見てたけど間近で見るとフクキタルちゃんそっくりなのにお前の不愛想さが滲み出てるせいで絶妙に近づきたくねぇオーラ出てんな！」
「うっせ。ほっとけ」
「かーっ、これだよこれ。わざわざ誘ってやったってのに！」
「そうだぞー？幹事がお前じゃないだけいいだろ？」
「こんな少人数飲み会に幹事もクソもねぇだろ。俺に押し付ける癖やめろや」
「まあなんだかんだブーブー言いながらやっちゃうお前もお前だけどなー」
「俺らがお前離れできねぇのも全部お前のせいなんだからな？」
「責任転嫁すんな。お前らみたいな不出来な息子は持った覚えねぇ」
「まあでもそっくりならフクキタルちゃんとももっと仲良くなれたんじゃねぇの？」
「まーそうだな」
「……何かあったか？」
「……どうして俺の周りにはこういやに鋭いやつばっかなんだよ」
「そりゃお前がいやに鋭いからだろ。類友ってな。……言いたくねぇなら無理には聞かねぇけどそれこそ潰れる前に言えよ？」
「善処するわ」
「うーしじゃあ俺らの役目はバカ騒いでお前に悩む暇与えねぇことだな！」
「じゃあ酔い潰れるからヨロシク」
「そういうことじゃねぇよ！あっ、久しぶりにお前のへったくそなあの物真似聞きたい！今の声で聞いた方がまだ似てるんじゃねぇの！？」
「おーいーぞ。そんかしお前らも大滑りしたあの隠し芸まだできるんだろうな？」
「あー今日は調子が悪いなー」
「クソッ、お互い忘れようって約束だったろ」
「お互いさまだよ」
やんややんや。
≫132ガンギマリ頭スズトレ21/10/20(水) 11:47:26
「久しぶり、私だよ私。」
「「…どなた？」」
「少なくとも俺らに私使うやついなかったぞ。」
「あ、一人称変わってるの忘れてた。スズトレだよ。」
「ああ、スズトレ…スズトレ！？マジでウマ娘なってんの！？」
「昨日電話で言ったでしょ…」
「なんか上手く変声してると思ってたわ。」
「クソッ、俺は信じねえ。この中じゃ一番モテてたアイツにそんなのが来るわけないだろ！！偽物め！！」
「え、じゃあこれから1つずつ三人の秘密言っていく？恥ずかしいやつピックアップで。」
「「「すみません勘弁してください。」」」
≫146二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 11:55:24
「うちの親友に耳が生えてる！！！！！」
「尻尾も生えてるわよD子」
「嘘だ、私を騙そうとしている！こんな見事なメカクレじゃなかったもん！ナイスメカクレ！」
「落ち着きなさいD子、ベガトレすんごい苦笑いしてるわよ」
「あーまあうん、ウマになったけど対して違いはないから……」
「とりあえず耳触らせて？」
「復帰直後がそれとかドン引きよD子」
「D子のＤはドン引きだったんだねぇ」
「うるせー！こちとら交通事故にあったっていう情報しかこなかったんだぞ！耳触らせろ！後尻尾も！」
「それはすまなかったねえ」
「心配してるのは確かよ、アタシもそうだったし」
「で、こいつの耳尻尾に対する触りたい衝動は何？」
「前別の子の耳触ろうとして頼んだら全力で逃げられたから、触りたくてしょうがないんだと」
「……私に劣らぬアホだわ。いや劣るアホか？」
「同じアホなら触らにゃ損でしょうがぁぁぁ！」
「ギャァー！引っ張るんじゃないアイタタタタ！」
≫148二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 11:55:54
「だからテイオーのトレーニングの質を上げようと思ったらもっと意識して最新鋭の技術や知識を得る必要があるんだよな。酸素カプセルや器具の向上でどれだけの効率が図れるかってのをデータにまとめられれば今の、ひいては次の世代に役立つ確かな武器になると思うし」
「なんだよ…怪我したとか不安定だったとか聞いてたけど結構喋れるんじゃねぇか…」
「俺は止まんねぇからよ…お前もウマ娘の応援をやめるんじゃねぇぞ…」
「いやもう結構やってんだけど俺！」
「バ鹿野郎あんたらいいでしょそんなこと！ホラ飲め飲め！」
「「「わーっはっはっは！」」」グビグビ
「あはは…ふわふわするー…」
「おいおい大丈夫かテイトレ」
「だいじょうぶだいじょ…うわっ！」
「あぶなっ！しっかりしなさいよ！」
「んぅ…ありがと二人とも…」
「うっ可愛い…いや気にすんなよ」
「かわよ…わ…私達友達でしょ？」
「んー？ありがと…大好きー」
「「(*1)」」
≫156二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 12:05:11
「久しぶりっす」
「うお…でっか…」
「久々に会って一言目でそれっすか…たしかにデカくなったけど」
「夢叶ってよかったな！」
「え？」
「お前高校の時しょっちゅう美少女になりたいとかほざいてたじゃん」
「あ〜…そうっすね、そんな事も言ってたなぁ」
「で、どうなん？念願の美少女生活は」
「身長伸びて大変っすけど楽しいっすよ。その…可愛い格好とか…できるし…」
「うわっ急に恥じらい出した、なんだこいつ。ところで写真ある？見せて欲しいなぁ？」
「えっ普通に嫌っすけど」
「なんだよケチ！体でっかち！派手カラー！」
「じゃあデュエルでお前が勝ったら見せてやるっすよ。負けたら昼飯奢りで」
「よっしゃ受けて立つ！俺の赤青閃を見せてやるぜ！」
≫159二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 12:11:16
────幸せって、なんだろう。今の私は、幸せなのかな？
……お父さんは「お前が幸せなら、どんな姿だろうと、誰とくっつこうと構わん。どうせ、俺にお前の生き方をどうこうする権利などない」と言ってたけど、今が幸せじゃないなら、それはお父さんも怒るのだろうか？
「……やあ」
黒いもやが語りかける。ウマ娘か、人かも曖昧。男か女かも。
「……君は？」
「……君だよ。たぶん」
もやは、形を取らない。多分、今の私が宙ぶらりんなように。
「私は、幸せなのかな？」
「……さあ？君が前の自分に戻りたい、と思っている限り、或いは今の姿と関係を完全に捨て去れない限り、幸せにはなれないんじゃないかな？」
「今の私は、物質的には満たされてるよね？」
「ああ。でも君も知る通り、J.S.ミル曰くそれでは不完全だろ？精神的快楽の計上がされてない」
「……確かに」
納得。そして、一瞬の沈黙を破るようにもやは、"私"は続ける。
「確かだとも。君が幸せと言いきれないのは、精神的快楽があやふやだからだ。そして、その精神的不安定を招いた存在は──」
「ルドルフ」
「……そうだ。信じたくは、ないだろうけど。あの一件から、君の精神は酷く歪んだ。ぽっきり、折れてしまったんだ。でも、君は優しいから彼女を拒絶しない。いや……単に、君の利己的な部分が栄光を手放したくないからかもしれないし、或いはその栄光こそが"裏切り"による絶望と"変質"による精神的ダメージによる幸福的な損害を埋める程の幸せだったからかもしれないし、或いは癒えてないストックホルム症候群かもしれない」
「……ストックホルム症候群」
「ああ。兎に角、あの日が君の転機、最悪の日。……もし、その日を変えられるなら」
────答える前に、私は起きた。
今も、答えは決まってない。
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part275【TSトレ】
≫13ガンギマリ頭スズトレ21/10/20(水) 12:38:06
トレセン学園から少しだけ離れた喫茶店。
そこに、3つの影があった。
「この3人で集まるのも久しぶりですね。」
雪原を想起するような白銀の長髪のフラトレ。
「そうだね。今となっては165cm以上も相当増えた。」
青みがかった灰色の芦毛にくるんとした癖毛を持つライトレ。
「多すぎるのもかえって身動き取りづらいことはあるもんね。今日は気楽に行こう！」
そして薄く褐色がかった芦毛の髪をポニテに束ねた私、スズトレ。
ウマ娘化現象が始まった初期のうちに巻き込まれてなお、比較的身長が高かった三人だ。
「しかし、三人ともスイーツ好きというのはまた奇妙な偶然ですよね。」
「そうだねー、まあ私はウマ娘になってから本格的に好きになったけど…」
「犯人は何を考えてるんだか…まあ、こうして集まる場所や持ち寄るもので揉めることがないのは楽でいい。」
ライトレの言葉にうんうんと二人で首を振る。共通の趣味はいい話題にもなる。
…話題、といえば。
「二人ともまたカフェやるって話聞いた？」
パフェのイチゴを頬張りながら思いついた事を言う。
「いや、僕は聞いてないですね。」
「僕もだ。今度は何やるんだい？」
「確かメイドと執事を前とは逆にするってルドトレが言ってたから私たちがメイドじゃないかな？」
「…ライスはどのメイド服が一番喜ぶだろうか？まずスカートの長さから──」
「ライトレさんストップです。食べきってからにしないとせっかく頼んだアイスが溶けますよ？」
「おや、そうか…ありがとうフラトレ。」
ライトレがフラトレに礼を言う。フラトレの一歩引いた冷静さは大人数での集まりでも結構頼りになるものだ。
「ですが私も気持ちは分かります。フラッシュの興味をどう惹くか、今から考えなくては。」
…フラッシュが関わると引くどころか三歩くらい踏み込むけど。
15ガンギマリ頭スズトレ21/10/20(水) 12:38:25
「…実は結構似てるよね、二人とも。」
「そうでしょうか？」
「うん。二人とも担当絡むと熱意が五割増くらいなるでしょ？」
「ああ、言われてみればフラトレもそういうところあるか…」
「…そんなに分かります？」
「詳しい意図まではわかんないけど、フラッシュの事意識してるだろうな、くらいは？」
「…私もまだまだですね。」
パンケーキを丁寧に切り分けながら、フラトレが静かにそう漏らす。
正直、私たちでもそれくらいしか分からないなら十分では？と思うけど、心の中にしまっとこう。
担当との関係は人それぞれなんだから。
「ま、とりあえずそういう事なら私からルドトレに少し早く服見れるように頼んでおこうか？」
「ああ、頼む。実物を見た方が決めやすいからね。」
「お願いします。できれば試着も。」
「分かった、返事来たらまた教えるね。」
私達の談話は続く。
「…あ、そういえば私前に話に夢中なってアイス溶かしたことあるんだけどその話ってしたっけ？」
「…聞いてないな…」
「何があったんですか…」
「いやー、ネイトレとたまたま会って──」
──1人の話を2人が聞いて小さく微笑む、そんな茶会も、たまにはいいものだ。
≫55二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 13:53:31
────夢を見た。
そこは、お風呂場で、カッターがあって、血が滴る。
……血？そっと、腕を見ると、静脈が切れていて、そこから流れる血。
これが、救いで、幸せなのだろうかと思いながら、夢の中なのにまた意識が途切れる。
そうして、気がつくと朝で、ルドルフが
「酷くうなされていたようだ。今日は私が朝食を作ろう」
と語りかけてきたから、私はそれを受け入れてベッドで待つことにした。そっと、切れていた方の腕を見ても傷はなく、あれは夢なんだと実感する。
その日の仕事は、上手く行った。
────夢を見た。
私は複数のウマ娘に言えないような乱暴をされ、そのまま世を儚んで飛び降りてしまった。
視点は途中からルドルフのものになってたけど、途中、男時代のタイトレさんが出てきたのは気のせいだろうか。
この日もルドルフが朝食を作ってくれて、仕事は上手く行った。
……不味い傾向かもしれない。
────夢を見た。
この日の夢は、ルドルフに監禁されて尚、私が私で……いや、私は私なのに、この言い方はおかしいかもしれない────を保ったままの世界の夢だった。そこでは、ルドルフが私を全うな恋人として愛し愛されていた。……今だって、全うに恋人してるはずなのに。
この日もルドルフが朝食を作ってくれた。ありがとう、ルドルフ。
────夢を見た。
私が男のまま、ルドルフの告白を受け入れて相棒兼恋人として生きていく夢だ。その夢の私はいつも笑顔で、これまでの夢とは全然違う、幸せそうな夢だ。
……こう、なりたかったな。
64二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 14:15:55
────私は、新しい夢を見た。
「やあ」
あのときの"もや"が、少し色が薄く、小さくなってまた現れた。
「……ああ。あの夢は……君の可能性だったかもしれないし、或いは消えた可能性のピックアップかもしれないし、君の被害妄想かもしれない。僕にもわからない、と言うべきかな。……でも、とある日の男のままのは、僕もそうなれるならなりたかった」
"もや"はそう言い、私に哀れみの目を向ける。
「……もし"あの日"からやり直せるなら、という答えは決まったかい？」
沈黙が続く。何もない空間なのに、全てがある感覚。
「……まあ、答えはでないか。"あの日"を何事もなく過ごせても、またこうなる可能性が来る。そうしたら君は、また歪む。……悪魔の証明だけどね」
"もや"はこちらを哀れむ目で見ている。
私は、そこまで哀れな人間なのだろうか？私は、幸せになる権利を失ったのだろうか？私は、私は……
目覚めると、まだ深夜だった。そっとベッドから抜け出し、服を着替えて外に出る。
行き先は────どこだろう？
94二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 15:34:33
数時間、ひたすらに走って着いた先は見知らぬ町だった。
そうして目に留まった公園のベンチに座り、缶コーヒーを買い、ぼーっとする。財布、間違えて上着のポケットに入れっぱなしだったらしい。落とさなくてよかった。
……仕事も悩みも忘れて走って楽しくなかったと言えば嘘になる。でも、私の仕事はトレーナー。ルドルフの、大事な相棒で、恋人で……
そうして、コーヒー缶も空っぽになって、それをゴミ箱に投げ込んでみる。と、綺麗に入り思わず笑みが溢れる。……こんなこと、いつぶりだっけ？
そしてふと、今頃ルドルフは血相を変えて私を探し回っているんだ、と思い、悪い、とても悪い笑いが出てくる。
……あ、戻ろうとしても道がわからないや。ということで、駅かタクシーを探すことになる。
結局、私がトレセン学園に戻ってきたのは昼頃で、オグトレちゃんとスズトレちゃんとグルトレちゃんに散々に叱られて、その後でたづなさんと樫本代理のお説教も受けて、ルドルフのお説教も受けて……
その夜。
「……やあ。三連続累計六人の説教はどうだった？」
「……わかってるでしょ？」
「わかってる。それはそれとして聞く。」
「……いい性格してるよね」
「……ごめん」
またまた小さくなっていた"もや"はけらけら笑ってこう言った。
「……まあ、走って悩みが軽くなったなら、それはいいと思う。ウマ娘から戻れぬ証だけど。
……それで、君はどうする？」
「……んー、答えは、後回しでいいかな？」
「……それが、回答か。いいよ。待ってあげよう。ただ……僕が消えるまでに、答えはくれよ？"私"」
「勿論。早く出せるよう頑張るよ"私"」
────私は、全て背負って生きていく。今も、過去も、未来も。ルドルフの不安は減らさなきゃいけないし、ルドルフと同じ視座を持たなきゃいけない。それが苦行ならとっくにやめてる。なにより────
ルドルフの慌てた声、聞いた時嬉しかったから。
≫81二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 15:10:15
理性ギリギリ！何とか耐えてる凄いテイオー
「はちみーはちみーはっちみー…後でみんなで飲みったいー！」
ニコニコと楽しそうにしているテイオーが身に纏っているのは青と白を基調にした勝負服のトップ・オブ・ジョイフル。今日はウマ娘とそのトレーナーが勝負服、またはそれに連なる衣装を着てTVに出ることになっている。
二つの衣装を持つテイオーは片方を体格の似ているトレーナーに渡し並び立とうと考えていたのだった。
「トレーナー！準備でき…た…」
「あっ…テ、テイオー…」
彼が着ているのは赤を基調にした不死鳥を思わせるビヨンド・ザ・ホライズン。身長差もなく体格もあまり変わらない彼は問題なく着れる…筈だった。
「その…えっと…着れたのは着れたんだが…」
扉を開けたテイオーが見たのは、実はしっかりと大きい存在を主張する様に押し上げられた胸と、スカートの膨らみで誤魔化し切れない豊かなお尻だった。
「うぅ…お腹出てるし…む、胸と尻が…」
テイトレはテイオーとは違い毎日トレーニングをしているわけではない。無論肥満などではなくしっかりと引き締まっていてくびれもある、素晴らしいスタイルなのだが競技者とは違う柔らかい、女性的な身体。
有り体に言えば若奥様が旦那と過ごす夜に刺激を求めてそういう衣装を着ているようにしか見えなかった。えっちだ。
テイオーがごくりと唾を飲み込む。彼女はトレーナーと二人で並んだらスポーティで格好いいだろうなぁとしか考えてなかった。愛するトレーナーの攻撃力を正しく認識できていなかったのである。
いや違う、理解はしていた。無自覚に自分を誘惑するテイトレに対して内心tntn亭のように情緒を揺るがせながらも帝王としての誇りと鋼の意志で耐えてきたのだ。
82二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 15:10:45
「あんまり見ないで…は、恥ずかしいからさ…」
そんなテイオーの努力も露知らず。身体を屈めるようにして頬を赤らめ胸と腹を隠すように抑えるテイトレ。しかしただでさえ窮屈そうにしている胸は抑えられてより官能的な魅力を放ち、エロコンドルパサーも頷く良い形の尻は格好いいビヨンド・ザ・ホライズンで隠し切れない色気を放っていた。絶景かな。
「に…似合ってないよな…やっぱり違うのにした方が…」
「(誘われてるのかな…)」
「テイオぉ…何か言って…目が怖いんだが…」
「(やっぱりボクを誘ってるよね。正体見たり！って感じ)」
汝、蟷螂の獅子を見よが発動したテイオーはもう止まれない。鋼の意志なんて残念スキルは習得していなかったらしい。
ふらりふらりと幽鬼のように一歩ずつ近づく。それに合わせてテイトレも怯えた様に下がり遂には壁際まで追い込まれる。
テイオー？な、何でこっち来るの？怒ってる？などとトンチキな事を抜かす哀れな羊を前に、うるさい今更止められないよ！皇帝スイッチONだ！と狼が肩を掴んだ瞬間、ドアが開いた。
「すいません！行けますか！？会長が独占力発動して誰にも見せたくないってルナちゃんになっちゃって…一人で頑張ってるマヤトレさんがそろそろ泣きそうです！」
「マジか新人ちゃん！行こうテイオー！」
「あっ…うん！頑張ろうねトレーナー！」
こうして今日もテイオーは帝王として何とか耐えられたのであった。
うまぴょいうまぴょい。
≫127二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 16:21:32
ぬいぐるみ
今日はトレーニングの備品を買う為に
ショッピングモールに来ていた。
「粗方買い終わったな。」
「ああ…そうだな……」
「あとは帰って買った物の整理を、」
「そうだな…それが良いと思うぞ……」
さっきから空返事をしているマーチ。
その理由に、一つ心当たりがあった。
「…また欲しいぬいぐるみがあるのか？」
「う、うぅ…トレーナーにはお見通しか…
すまない…ああも可愛いといかんせん
欲しくて仕方がなくなってしまって…」
128二次元好きの匿名さん21/10/20(水) 16:22:04
「別に買うのはいいが
確か、前にあったカマライゴン？もそうだが、
ぬいぐるみは、寮に置くところがないって
俺の家に置く事になってなかったか？」
「そ、それについては申し訳なく思っている…
貰ったのは良いが
ああいう物を寮部屋には飾るのは、
少し恥ずかしくてな…」
「それに今日は大丈夫だ！
備品を買いに来ただけだし、
また来れば良いだけだからな！」
そう言うマーチは
耳も尻尾も垂れ下がっている。
落ち込んでしまっているようだ。
「…しょうがないな、どれが欲しいんだ？」
「え？でも…いいのかトレーナー？」
「まぁ、いつも頑張ってくれてるし
たまにはご褒美って事でいいんじゃないか？」
「！感謝する、トレーナー！」
その後
ぬいぐるみを買ってもらったマーチがとても嬉しそうに尻尾を揺らしていたの、
マーチトレは微笑ましく眺めていた。
