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目次
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part46【TSトレ】
≫18二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 13:59:43秋のレースじゃなくて大運動会だからな…
つまり借り物競争や勝負服コスプレレース(3600m)、パン食い競争にリレーや大玉転がし、大縄跳びに綱引きに騎馬戦の時間だああああああ!
勿論二人三脚もあるぞ!タイシンが壊れた!いつもみたいに!
≫64二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 14:23:22≫18
タイトレ「くそー!!なんで一律同じ高さなんだよ!!」ピョンピョン
ロブトレ「同意ですね!競技者毎にバーの高さ変えるべきでは!?」ピョンピョン
おっとー!続々と参加者がゴールしていくにんじん喰い競走、ここで観客席のタイシンが倒れたー!
タイトレ「……もうこれ、協力するしかないんじゃないか?」
ロブトレ「……どちらかが踏み台になると?なら仕方ありません。私が先に台になるので、次はお願いします」
──抜け駆けするんじゃあないタイトレ!英雄の前で恥ずかしいと思わないのかっ!
──うるへーこんなとこに居らえっかー!俺はゴールに戻うー!
ロブロイ「頑張ってー!トレーナーさーん!」
スズトレ「あそこから何を頑張ればいいんだ……」3位 168cm
ネイトレ(視線が痛かった……。あと美味しかったけどにんじんしりしりで食べたかった)2位 178cm
ライストレ「ライス、みちゃいけない」1位 175cm
≫56クリトレTS(1)21/09/26(日) 14:19:46どうしてこうなったのだろう。
目が覚めるとウマ娘になっていた。
……正直すごく焦った。何せ色々な感覚が意識と食い違う。
目線が頭一つ分くらい低いし、手足は細く短くなったのに力は強くなっている。
周りの音もよく聞こえてくるし、何より今までなかった胸のふくらみや尻尾が凄まじい違和感を発している。
とはいえ諸先輩方を見てきたから辛うじて冷静さを取り戻し、愛バに助けを求めることができた。
『朝早くからごめん、ちょっと家まで来てほしい』
メッセージを見たとき、トレーナーさんの身に何が起きたのかすぐにわかりました。
そしてランニングの予定を取り止め、急いでトレーナーさんの元へ駆けつけました。
事前に受け取っていた合い鍵で家に入り、トレーナーさんを探します。
「トレーナーさ~ん、どこですか~」
「……クリーク、来てくれたんだ」
声のした部屋に入って布団の上を見たとき、私は本当に驚きました。
私、スーパークリークを小さくしたようなウマ娘が、泣きそうな顔でこちらを伺っていたのですから。
鍵を開ける音、戸が開く音、そして愛バの心配そうな声。
反応を返すと、すぐに足音が近づいてきて、
「トレーナーさん……ですか?」
「うん、そうだよ……クリーク……っ」
彼女の顔を見た途端、安心感が涙と一緒に込み上げてきて、思わず抱き着いてしまった。
こうなる前ならギリギリで踏みとどまれたかもしれないが、今はそれも出来そうになかった。
縋りついて嗚咽を漏らす僕を、クリークはいつまでも優しく抱きしめてくれていた。
≫58クリトレTS(2)21/09/26(日) 14:20:36「グスッ……ありがとう。もう大丈夫だよ、クリーク」
少し落ち着いた様子でそう言われ、抱擁を解き、改めて目の前の存在を見つめます。
私によく似た色の髪は腰まであり、淡い青色の瞳はまだ少し涙で潤んでいます。
身長はタイシンちゃんと同じくらい。でも体つきは私に近いかもしれません。
……見れば見るほど、小さくなった私、そんな印象を受けます。
「この体になって、これからのこと考えてたら、すごく不安でさ。クリークの顔を見たら、安心しちゃって……つい」
私より少し背の高かったトレーナーさんは、今や私より頭ひとつぶん小さくなっています。
不安そうにしょんぼりする仕草は変わっていませんが、小さくなって余計かわいらしくなっています。
むしろペタリと倒れる耳や私のジャージの裾をそっと掴む指がいじらしくてたまりません。
……見れば見るほど、甘やかしたくなる衝動が沸々と湧き上がってきます。
「トレーナーさん。今日、お休みでしたよね」
「えっ……うん、まあ」
「それじゃあ、お昼から服を買いに行きましょうか~」
「お、お昼?今は朝だけど……というか服を買いに行く服がないんだけど」
「最初の一着は誰か……オグリちゃんかイナリちゃんに貸してもらいましょう」
「あ、うん……じゃなくて、まだ朝なのに、どうして昼頃の話を?」
「それはですね……えいっ、ぎゅ~っ!」
「え、あ、わ、ちょ、クリーク!?」
「体が大きく変わって、不安なのに私が来るまで一生懸命我慢して」
「あ……」
「よく我慢できました。ご褒美にいい子いい子してあげますね~」
「……うん」
「それから……ふふ。トレーナーさん、少し眠そうでしたから」
「……うん、ちょっと……眠い、かも」
「だから、お昼くらいまで寝ちゃいましょう。私も一緒に、傍で寝てあげますね~」
「……うん、わかった……お休み、クリーク」
「はい、おやすみなさい。……良い夢を」]
≫59クリトレTS(3)21/09/26(日) 14:21:22結局、僕はクリークに抱きしめられたまま二度寝してしまった。
とても温かくて、安心できる匂いがして。ここ数年で一番落ち着いて眠れたかもしれない。
その後借りてきた服を着て出かけた買い物では、ウマ娘の身だしなみなどについて色々と説明してもらった。
……まではよかったのだが。服屋でクリークの着せ替え人形にされてしまったことは言うまでもなく、
買い込んだ諸々を抱え、危険だからと手を繋いで帰る途中に鉢合わせた某記者には、
「クリークさん、その方はもしや妹さんでしょうか!?それとも親戚の方!?デビューのご予定などは!?」
などと勘違いされてしまい、暴走を止めて誤解を解くのに多大なる労力を必要とした。
家に何とかたどり着いた頃には既に外は暗く、新しいパジャマに何とか着替え、そのまま布団に倒れ込んだ。
……どうしてこうなったのだろう。
薄れゆく意識の中、聞き覚えのない女性の声が3人分、聞こえた気がした。
(了)
≫113二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 14:44:08グラトレ秋の大運動会
担当ウマ娘の勝負服を着ての3600m走という無茶振りに対応する為に秘策を引っ提げてきた
普段のグラスとは違う勝負服「セイントジェード・ヒーラー」の衣装での出走だ
この衣装を提案してくれたグラス曰く
「長距離を走る為にスタミナ回復スキルを使い、他の出走者がスタミナ切れを起こす中で走り抜きましょう」との事だ
準備は万端、頭の可怪しいレースが今始まった
走り始め暫くの内は中段後方で様子を伺う……既に脱落者が居るが大丈夫なんだろうか……
……そしてもうスタミナが限界近いレース中盤、予定通りに抜かされてスタミナ回復スキルが発動する
固有スキル『ゲインヒール・スペアリブ』!!
…………………………あれ?
スペアリブ? スペリアーじゃ無くて?
……そのままガクッと来た……ガクッと脚が限界を迎えて倒れ込むのだった……
レースは終わった……正直誰が勝ったか分からない
心配そうにグラスが駆け寄るのが見える
「トレーナーさん大丈夫ですか?」
「……脚が限界です、動きません」
「……他の方を見ていて分かっていたんです……トレーナーさんもスキルは発動しないだろうなって」
「どういう事……ですか?」
「私を信頼してくださったトレーナーさんが、全力で走るのが狙いでした……今日はもう……動けなさそうですね?」
他の人に見せない様に、髪に隠れて卑しい笑みをグラスは浮かべる……
「今夜は私の番ですねトレーナーさん」
「今日はもう動けないから止めておかない?」
「今日はもう動けないからするんですよ?」
そうして秋の大運動会を終えた夜も休め無いのだった……
完
≫116二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 14:45:11ここでマクトレウマ娘化SSマクトレ視点をひとつまみ
https://bbs.animanch.com/board/65288/?res=67
10月末。
マックイーンは菊花賞でライアンに敗北。最後少し、ほんの少しだけ追いつくことが出来ず、2着となった。
後悔はない。俺は全力でマックイーンを支え、マックイーンは全力でぶつかり合い、そして敗れた。ライアンのクラシックへの思い、そして鍛錬に俺たちは届かなかった。ならば、これから追い越すだけのことと2人で決めた。
負けた直後は、俺もマックイーンも少しだけ後ろ向きになりかけたが、色々話して、共にしっかりと前を向くことが出来た。これから春、そしてその後の秋まで、二人三脚で天皇賞の勝利を目指す。意志を堅固にして邁進しようと。
それにしても最近、トレセンで妙な事が起きている。ヒトがウマ娘になってしまう現象だ。実際、ナリタタイシンさんやトウカイテイオーのトレーナーがウマ娘になっている。既に数人にその現象が起きており、問題の解明もできていないとのことだ。一刻も早くこの問題が解決し、皆が本気でレースに挑めるようになると良いのだが。
ついでに、俺が様子を見に行った時、テイオーのトレーナーは不思議な話をしていた。
「三女神像を掃除していたら、シンボリルドルフとオグリキャップが走っていくのが見えた」
と。他のウマ娘化したトレーナーからそんな話は聞いていないが、一応気をつけておこうと思う。
思っていた。
それは菊花賞が終わった数日後のこと。トレーニングを終え、トレセンから退勤しようとしていた時。
俺はマックイーンの走りを思い出していた。菊花賞のことはもう引きずらないように決めたとは言え、マックイーンの走りのデータとしては活用すべきである。どのような曲線、どのようなペース、どのような作戦でレースを制するか。映像を見ればもっと鮮明だが、それがなくとも頭の中で考えることは可能だ。
そして最後の直線について、マックイーンの走りを思い出していた時。知らないウマ娘が並走していた。そして2人は、ゴールのさらにその先を目指して走っていった。
「何だ?」
不思議なことを考えてしまったな、と思ったところで何かにぶつかった。見上げてみると三女神像だった。
数秒考えて全てを理解した。
「……ああ、来たのか。俺の番」
≫117二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 14:45:40≫116
自分がウマ娘になる番が回ってきた。そう思った途端、頭の中に様々な記憶が飛び交う。
変なところで歩みを止め、空を見つめるナリタタイシン。血の跡が残るトウカイテイオーのトレーナールーム。獣のような目つきをしたシンボリルドルフ。
変化とは残酷なもので、トレセンからこの現象は色々なものを奪っていった。そして今度は、俺が、俺とマックイーンの今が奪われる可能性が発生した。
俺はあいつを走らせなければ。マックイーンの、メジロ家の悲願である天皇賞、そして初の春秋連覇、そこまで2人で走り抜ける、そう決めたのに。
だが、何にも負けるわけにはいかない。心がどれだけ擦り切れようと、俺はマックイーンを支える。そうすべきだ。すべきなのだが、まるであと一歩を踏み出せないかのように、心が固まってくれない。
「どうしました?」
その声で我に帰った。マックイーンがそこにいた。
「......おっと、マックイーンか。いや何、少し考え事をしていただけだよ」
「一体どんな?」
「あー......」
不安だった。今何が起きたのか話すのを躊躇った。
「そうだな、菊花賞についてな」
「......そんなわけないでしょうに...」
「えっ」
一瞬でその嘘は否定された。
「ええ、そんな訳が無いでしょう。あなたはわたくしのトレーナー、天皇賞を制するまで二人三脚で走り抜ける、あの後にそう決めたではありませんか。だから、あなたが菊花賞について気にしている筈はありません。きっとなにかほかの事で悩んでいたのではなくて?」
まず、マックイーンにしては強気だ、と思った。いつもが弱いわけじゃないが、ここまで直球に否定されるとは思わなかった。
≫118二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 14:46:01≫117
だがその理由は明確だった。俺は菊花賞の直後、マックイーンと約束した。二人三脚、意思を堅固にと。マックイーンは、その約束を守っているのだ。一瞬守れないかもと思ってしまった俺と違って。
マックイーンを見て、マックイーンの言葉で、その約束は鮮明に思い出された。それを守らなけばと言う、強い意志も思い出された。
ならば、すべきことは自ずと決まる。
「そうだ。すまんマックイーン。嘘をついた」
「ええっ!?」
まずは嘘を謝る。
そして。
「少しな、不安になったんだ。俺はお前の速さについていけるかどうか。俺に何が起きても、俺はお前を支え続けられるのか。お前の背中を見続ける木偶の坊のようになったりしないかって。だけど、そうならないように努力して、お前を支え続けるのが俺の仕事だ、そんな弱音を吐いていられるか、そう噛み締めていたところだったんだ」
噛み締めていた。そして、マックイーンの言葉で噛み切れた。彼女のおかげで、俺の心が山の如く不動になっていくのを感じられた。彼女が強気なら俺も強気でいなければ。何かを奪うものがあるなら力ずくで跳ね返そう。何かの罠が仕掛けられているなら先を見通してそれを叩き潰そう。そう決意する。俺たちを邪魔するものは、神だろうと悪魔だろうと跳ね除ける。舐めるな、と。
「そ、そうでしたか…ええ、そうですね。わたくしも決して諦めることはありません。何があろうと、共に天皇賞まで駆け抜けましょう!」
「──ああ!」
マックイーンにもその覚悟がある。何があろうと決して諦めない意志がある。信じるか信じないかなんて考える必要なはい。とっくに信じる以外の選択肢はない。
「ところで。先程わたくしに嘘をつきましたわね?」
「うっ」
「そう言えば近くのレストランで今、期間限定でダイエットスイーツのキャンペーンをやっているそうなのですが......」
「わかったわかった、一緒に行こう」
そうやって、俺たちはトレセンを後にした。
≫119二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 14:46:28≫118
その後。マックイーンと別れて俺が向かったのはホームセンター。
すでに複数人のトレーナーのウマ娘化を俺は確認している。そのため、体格がガラッと変わる、それこそ50cmも縮むなんてことがあると知っている。
ならば先手を打つことができる。いつウマ娘になってもいいように、先んじて服を用意しておくのだ。多少サイズが合っていなくても、運動に大きな影響がなければいい。140cmから170cmまで考慮し、二着のウマ娘用ジャージを購入した。それより大きければ今使えるものを気をつけて使えばいい。万が一ウマ娘化が勘違いであったなら、新品のまま誰かにあげればいいだけの話だ。
下着はサラシをとりあえず買った。下は一日二日なら男物でも大丈夫だろう。大丈夫じゃなくても耐えればいい。
そして隣接のスーパーマーケットで明日朝用のパンを買い、ホームセンターを後にした。
帰宅後、自分の身分証明証を全てわかりやすいところに移動する。ウマ娘化した場合しばらく無用の長物となるが、万が一できたら早めに更新したい。
そして、理事長と理事長代理に今日の三女神像前での出来事と懸念についてのメールを送信。これでトレセンに関しては安心のはず。
あらかた思いつく限りのすべきことを終えたので、最後に高いところの収納に入っていたボックスを下ろして廊下に置き、目覚ましを4時に設定。起き次第即トレセンの寮に向かえるように支度を完了させる。
これで準備は万端。明日朝でも一週間先でも、いつでもかかってきやがれと言う気持ちになる。何だか強大な敵に立ち向かうような気分になって高揚したが、気持ちを落ち着けつつ夕食をとり、9時過ぎに就寝した。
≫120二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 14:47:10≫119
次の日。頭の上からけたたましい音が聞こえて身を起こす。
薄紫の髪が肩からはらりと落ちる。いつもより高いところにある窓の外は暗いままだった。
「マジかよ、準備したからいいけど早いな」
ずり落ちた下の寝巻きは気にせず洗面台に向かう。鏡の前に立っていたのはマックイーンによく似たウマ娘。
『何があろうと、共に天皇賞まで駆け抜けましょう』
ここまで似るかと思いつつ、改めて昨日言われたこと、言ったことを思い出す。そしてそれを、今一度言葉に。
「────お前を支え続けるのが俺の仕事だマックイーン。弱音なんて吐くわけもない」
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part47【TSトレ】
≫6二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 15:21:48祝!頭サイゲ復活!
全トレーナーがあの数値になるんか?
≫45二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 15:34:01「お、お姉ちゃん…どうしよ…朝起きたらこんなことに…」
「……お兄ちゃん、今ちょっと笑ってなかった?」
「そ、そんなことないよお姉ちゃん!ちょっとブラのサイズあわないなーとか、肩がすっごいこりそうだなーとか、お姉ちゃんより大きくなっちゃったな―とか思ってないよ!カワイくないもん!」
「…っ、すーっ、はーっ…落ち着きなさいカレン…明日には戻ってるはず…それに胸マウントでキレるのはカワイくない…と、とりあえず、サイズ測ってみようお兄ちゃん」
「うんそれは真面目に頼むカレン…」
「じゃあ測るね…B90…カレンより7㎝大きい…?155㎝B83でも割と大きい方なのに151㎝B90…?」
そしてお兄ちゃんは──腕を組み胸を強調するポーズをしてみた。
カレンチャンはキレた。
うまぴょいうまぴょい
≫52二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 15:37:12朝起きたら背が萎んで胸と尻が膨らんでいた。
今度は前兆も何もなかったためしばらく困惑した。
しかし以前買ったジャージ(140~155想定)とサラシを引っ張り出し着用することで俺はことなきを得た。
舐めるな女神。俺はマックイーンと天皇賞まで駆け抜けるトレーナーだぞ。この程度で俺の心を弄べると思うな。
トレーナーさん!?!?あんまりですわ!!!!
マックイーンは泣きながらトレーニングした。
≫61二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 15:41:54
このwikiの初出
≫92二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 16:02:10「おはよう御座います、トレ……どうしたのですか、その胸は…」
「いや…なんというか…大きくなってて」
「えぇ…また変な事が起こるものですね…」
「ああ…動きにくいし下が見えないし…肩も腰も痛くなるし…困ったものだよ」
「お疲れさまです…えっと、その…」
「?」
「少し…触ってみても…?」
「………?カフェがそうしたいなら」
「…し、失礼しますね…」
「ン…」
「………!あの、トレーナーさん…下着は…?」
「いや…大きさが合わなくて、軽くサラシみたいに巻いてるんだけど…ん…ッ!?」
「………。」
「か、カフェ…えっと、何か…。
うわ…!?め、目隠ししたの…?」
「ごめんなさい、トレーナーさん。
後ろ手でも縛らせてもらいますね」
「カフェ………?」
「駄目ですよ、そんな無防備じゃ…襲われちゃったらどうするんですか…?
インナーの下に下着付けないで歩くとか…
駄目です。私以外に取られちゃうなんて。
だから、オシオキしないといけませんよね…?
ほら、鍵も閉めましたし…誰も入ってこれませんよ?」
(手袋を外す音)
「まっ」
というカフェトレ(タバコ)が襲われる概念が脳をよぎった。
くたびれた眼と顔をしたトレーナーが一方的に襲われるの良くないか???
どうだろうか
≫95二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 16:05:10「…嘘でしょ…」
「それな…」
今回ばかしは嘘だったらよかったとか言ってる余裕さえない。
何が起きたか、シンプルだ。
朝起きたらウマ娘のまま体型が変わってた。
具体的に言うと胸がなんかめっちゃデカくなった代わりに尻が小さくなった。
多分ウエストも少しだけ細くなった…のか?
身長や髪に変化はない。だからこそかえって混乱する。
「…とりあえずサイズ測ってたづなさんから借りてきましょうか…?」
「頼む…正直今はあまり動きたくない…」
信じられないほど胸が重いのだ。実はまだウマ娘化してから数日は元の胸でもまあまあ重いと感じていたのだが…今回はその比じゃない。
ほんとに重い。何回心の中で愚痴っても足りないくらいに。
私がそんな風に悶絶してる間にもスズカは黙々とサイズを測ってくれている。
「…90、55、80ですね…とりあえず下は私のでなんとかなりそうです。」
「でっか…BからGとか冗談か…?」
そう言いながら思いっきりため息をつく。過去最高にデカいのがでた気がする。
まあとりあえず仮でも下着を用意しなくては。
「スズカ、前みたく頼めるか?」
「はい、いってきますね。」
そう言い残してスズカは部屋を出────る前に立ち止まる。
「ん?スズカ?」
「一つだけいいですか?」
「…?ああ、全然構わないが。」
「なんで胸増えるのが私じゃなくてトレーナーさんなんですか。」
「俺に言われても困る。」
ちなみにこの変化は他のトレーナーにも発生してたらしく、学園の予備ジャージが一時品切れになる事態に。
その後、封鎖されたはずの三女神像の前に「一日だけ頭サイゲです。」という紙が発見され、実際次の日には元に戻った。
ホントになんだったんだろうか…
≫113二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 16:14:11「トレーナーさぁん!おはようございまぁす!今日も今日とて幸運グッズの……オヤ?なんか若干御胸が大きくなってません?」
「知らん。朝起きたらこうなってた」
「ああっ!今朝の牛乳占いで出た「乳繰り合うも多少の縁」とはこれだったんですね!」
「その占い二度とすんなよ?」
「まぁまぁ。計ってみてもいいですか?サイズの合わない下着は運気が逃げますからね」
「……しょうがない、頼む」
「お任せあれッ!……ふむふむ?90ジャストですから……8cmアップってあぁッ!」
「どうした?」
「私より大きくなってるじゃないですかぁ!そんな!かくなる上は占いにそってその乳からご利益をいただくほかあr」
フクキタルはしばらく宙吊りになった。
≫130二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 16:19:11グラトレ B72→B90
朝起きて直ぐに思った事は上半身が重く感じた事だった……
疲労が溜まっているのかな?
そう思いつつ立ち上がろうとして視界の端におかしな物が映った気がした
否、おかしな物が身体に付いていたのだ
「…………なに?……この胸……えぇっ!?」
何故か一晩で胸が恐ろしく豊かに育っていたのだ 「な……なんで!? …………ん?」
混乱している中でふと気付く
「……ウマ娘に変わったんだ、体型が変わるくらい今更じゃないか?」
そう納得して取り敢えず他のトレーナー達に相談してみる方向で進める事にした
その直後に事態の深刻さに気が付いてしまう
「待って……閉まらない……」
いつもの様に和服を着ていたのだが、明らかにサイズが変わった胸の辺りがきちんと閉まらなくなったのだ
「なんとかマズい所までは隠せたけど……」
それでも前は大きくはだけて深い峡谷を見せる
「と……取り敢えずグラスに相談してみよう」
こういう時は和服に詳しいグラスに聞くべきだ
そう思うのだがグラスと合う為には学園まで行かないといけない
学園まではどうしたものかと思案するが
「……前傾姿勢でダッシュしか無いかなぁ……」
そう結論付けるしか無かった
そして両手でこれ以上胸元がはだけないように抑えながら学園まで全力疾走するのだった……
≫135二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 16:22:36デカい。ほんのちょっぴり細い。尻は変わってない。
今度は一体何が起きたんだ。
朝起きれば俺の上にはいつもよりも巨大なるスイカ玉。
っていうかいてぇ。このままではスポブラが弾け飛んでしまう。
………まあなんとなく察したが、取り敢えず胸を解放しないといけない。このままでは相棒は爆散する。
買いには…行かなくていい気がする。包帯をさらしがわりにして今日を誤魔化そう。
勘は当たった。三女神像の前に答えが貼ってあった。おのれ女神。このブラトレ容赦せん。
それにしてもブライアンはこれよりでかいのか。
これより…デカいのか…
いかん頭がパーになり始めてる。今日はさっさと寝よう。
≫153二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 16:35:09
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part48【TSトレ】
≫22二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 17:07:39≫19
ss書き初ですが、投下させていただきます。
「ええ!!トレーナーさんがウマ娘に!!」
朝の賑わう食堂の中、スペシャルウィークの声が響き渡る。
その内容に隣で朝食をとっていたグラスワンダーも驚きを隠せない。
「ど、どうしようグラスちゃん!!ヒトがウマ娘になっちゃうなんて…一体どうすればいいんだべ…」
「そうですね…まずは服を持って行ってあげたらいいんじゃないんでしょうか?おそらく着る服が無くて外にでられないんじゃ…」
「確かに、ありがとうグラスちゃん!それじゃ私の服今から持ってってくるね!」
今頃大変なことになっているだろうトレーナーの元へスペは走る。
(でもよく考えたらわたしの服をトレーナーさんが着るなんてちょっと恥ずかしいような…
でもでも、あっちの方がもっと困ってるだろうしそんなこと言ってられないよね!)
と、そうこうしている内にスペトレの寮の部屋の前にたどり着く。
レースの優勝祝いに貰った合鍵を差し込み、扉を開ける。
「トレーナーさーん!大丈夫ですか?今私の服を持ってきたので、それを着……、えっ……」
スペの眼前にある景色は続く言葉を遮った。
初めて見たはずの耳も尻尾も、自らと同じ黒鹿毛の髪も、どうも胸が締め付けられる心地がした。
「ご、ごめんなさいトレーナーさんっ…グスッ、なんか…涙が止まらなくてっっ…ううっ…」
その後、突然わんわん泣きだしたスペをスペトレは下着姿のまま慰めたのであった。
≫44二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 17:22:45乳、乳房、おっぱい。
タイトレの胸を90にした男、盛ペコ王頭サイゲ。
彼の死に際に放った一言は、人々を胸へ駆り立てた。
「140?90。55!80!」
男達は、グランドバインを目指し、夢を追い続ける。
世はまさに、大おっぱい時代!
≫92二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 17:43:38≫84 SSのせる。あまり期待はしすぎないように
ある日バクシンオーはトレーナーに呼び出された
彼女のスマホにはトレーナーからのメールが来ている
[すgぐに、、トレーナー室にn来てく、れれれ]
相当動揺してるのか分からないがかなりの誤字がある。
誤字だらけのメールを、見てバクシンオーはトレーナー室と書いてあるのを見て、ひとまずトレーナー室に向かう事にした。
〜🕔〜
トレーナー室の前に来たバクシンオーはドアを力強くノックして、
「失礼します!トレーナーさんいらっしゃいますか!」
勢いよく部屋に入ったバクシンオーは、トレーナー室にいた一人のウマ娘が目に入った。バクシンオーはそのウマ娘に
「すみません!ここの部屋にいつもいるトレーナーさんを知りませんか!!」
≫93二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 17:44:12≫92
『バクシンオーか?僕だ。バクシンオーのトレーナーだよ』
震えた声で目の前のウマ娘がそう告げた。
「? 私の担当トレーナー?私のトレーナーはウマ娘ではないですよ?」
『ウマ娘じゃないことはそうなんだけど…』
「?」
バクシンオーは理解が追いついていない
『えっと…詳しく説明すると、最近トレセン学園ではトレーナーがウマ娘化するっていう現象が起きてるんだけど、その現象が僕にも起きちゃったってこと。』
「どういう事でしょうか?」
『つまり、理由はわからないが朝起きたらウマ娘になってたんだよ…』
「すみません!ちょっとよく分かりません!」
トレーナーはその後もバクシンオーに分かりやすく説明しようとしたが、バクシンオーが理解できない部分が多く、だいたい内容を理解するまでかなりの時間が経過していた。その間にいつの間にか震えはおさまっていた。
≫94二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 17:44:48≫93
「…つまりトレーナーさんはウマ娘になってしまったと!?」
『うん…理由は分からないけど…』
「ふむふむ…。トレーナーさん。何か心当たりとかはないのですか?」
『特には無いかな。何でこんな事になったかもわからないんだよね。』
『あ、もうトレーニングの時間か。とりあえずグラウンドにトレーニングしに向かおうか!』
「はい!分かりました!」
バクシンオーはそう聞くと廊下を凄いスピードで走っていった。
〜🕔〜
グラウンドにて
「トレーナーさーん!!タイム計測お願いしまーす!」
今日のトレーニングでは、バクシンオーの走りのタイムの計測を行う。
近々短距離レースがあるから、それに向けてトレーニングをしている。
≫95二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 17:45:22≫94
『それじゃあ測るよー!よーい…』
そう言った直後、スタートの合図をした。
開始と共にバクシンオーは勢いよくスタートした。
相変わらずバクシンオーのスピードは凄まじい。
こちらも見ていて爽快感を感じるほどに。
そして、その走りを見ている内に、いつの間にか自分も走りたいと思うようになってきた。走りたくてウズウズする。ウマ娘になった影響だろうか。
そう考えてる内にバクシンオーがゴールに近づいてきた。タイマーを構え、タイムを計測する。結果は…
『前回よりも速くなってるよ!凄いじゃないか!』
結果をバクシンオーは聞いたバクシンオーは
「ハッハッハッハッ!」
と満足気に笑っていた。
≫96二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 17:45:57≫95
しばらくバクシンオーを休ませてから次のトレーニングに移る。さっき見た走りでウズウズしていた僕はふとそこでバクシンオーにとある提案をした。
『バクシンオー、せっかくだから僕と一緒に並走してみない?』
「トレーナーさんと並走を?」
『あぁ。今の僕の体はウマ娘だ。だから並走して走ることで、実際に体験してわかることがあるんじゃないかって。』
「なるそど!いいですよ!やりましょう!!」
バクシンオーは僕の要求を受け入れてくれた。
そしてバクシンオーと僕はさっきのスタート位置に行き二人で走り出した。
≫97二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 17:46:20≫96
(速い!)
試しに走ってみると思った以上に速度が出た。自分が出した速さに興奮し心が躍る。
そこでふと走りながらバクシンオーに目を向けた。すると、遠くから見てるだけではわからない所まで目が通せた。走り方の細かいところまで目を通す事ができ、小さな問題点などを見つけることができた。また自身もスタミナが切れそうになると、スタミナの消費を小さくできる走り方をしてみるなど、ウマ娘がやっている走り方実際にやってみることができ、その走り方を自身で研究したりしてトレーニングに活用できるかもしれないと考えた。
『バクシンオー…やっぱり速いね…』
「トレーナーさんこそ!!」
そんな事を言いながら僕とバクシンオーは並走し続けた。
≫98二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 17:46:49≫97
今回走ってみて初めて分かった事が沢山あった。
走って分かった事を研究し、実践したりしてトレーニングに生かす事ができれば、さらにバクシンオーの走りは良くなる。その小さな一つ一つの積み重ねていけばいずれ大きく結果を出し、もしかしたらいつかもっと長い距離だって走れるようになれるかもしれない…
≫105二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 17:49:41三女神頭サイゲ化後タマトレ
https://bbs.animanch.com/board/68497/?res=105
≫109二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 17:54:04タバコ「お待たせ、待った?」
カフェ「いえ…待っていません」
タバコ「そっか、よかった。でも折角のクリスマスなのに僕の家で良かったの?」
カフェ「いいんです…トレーナーさんと一緒に居たいんです」
タバコ「…そっか、ケーキ買ってあるから食べようね」
カフェ「はい…」
カフェ「クリスマスの時間ですコラァ!!」バキィ!!
ケツ「!!?!?!?!!?!?」
≫115ガンマギリ頭スズトレ21/09/26(日) 17:58:21「プレゼント…ですか?」
「ああ、最近トレーニングも勉強も両方頑張ってるからな。食べ物ってよりはアクセサリーだが。」
そうトレーナーさんが苦笑い。実際私がしているのはトレーナー資格のための勉強だ。
私のトレーナーに専念したいと断り続けてるトレーナーさんは複雑な心境だろう。
…それでも、こうして努力を認めてくれている。ホントにトレーナーさんは優しい人だ。
「どんなものでも嬉しいですよ。ありがとうございます。」
そう言いながらトレーナーさんから小包を受け取り、紐を解く。
そして中身を見て…
「────」
脳が一瞬、その動きを止めた。
「最近、ウマ娘化したトレーナーの間で自分の尻尾の毛を使ってアクセサリーを作るのが流行ってるらしくてな。それに便乗してブレスレットを作ってみたんだ。」
…トレーナーさん、意味分かってるのだろうか。いやこれは分かってない顔だ。たまにある抜けてる時の雰囲気だ。
「…トレーナーさん、あの…自分の尻尾の毛を使って何かを作り、贈るのってウマ娘にとっては特別な意味を持つんです。」
「あ、大丈夫だ。大切な人に送るもの、だろ?」
「…はい、そうですね…恋愛的に、ですけど。」
「…マジで?」
「マジです。」
ほら、やっぱり。重要な部分だけがキレイにすっぽり抜けてるのがまたトレーナーさんらしい。
「しかしどうしましょうか、これ。トレーナーさんからもらった物なので大事にしたいんですけど、誤解は招きたくないですし…」
「もうちょっとカスタマイズして私の毛が使われてると分からなくするか…?もしくは家用にするとか…」
「…それはそれでもったいないような…」
正直、ブレスレットの完成度自体は非常に高い。だから新しく付け加えたくないし、家だけに留めたくもない。
うーんと2人揃って唸る。
≫116ガンマギリ頭スズトレ21/09/26(日) 17:58:39≫115
先に閃いたのは私の方だった。
「…トレーナーさん、今日ってまだ時間ありますか?」
「ん?ああ…なにか思いついたのか?」
「はい。…もう3つ作りませんか?ブレスレット。
1つはトレーナーさんが作ってくれたのをもう1つ。残りの2つは私の毛で。そして私とトレーナーさんのを2人の毛で合わせて1つのブレスレットにするんです。
これなら程よく色が混じるので2人の色をイメージして作ったって事で尻尾の毛の部分をごまかせると思うんです。」
「なるほど…2人の毛色の交じった共通のアクセって事にするのか。いいと思う。というか普通に欲しい。」
「分かります。」
ちょっと幅は太くなるかもしれないけど、それでもきっと、それ以上にいいものができる。そんな確信があった。
「ただ新たにブレスレット3つ作ってそれを合わせるとなると…結構時間かかるな。たづなさんに許可取ってくるからちょっと待っててくれ。」
「分かりました。そのうちに毛取っときますね。」
まあまあ痛いから気をつけてなーと言い残し、トレーナーさんが部屋から出ていく。
「…ふふっ、どんなデザインにしようかな。」
そんな小さな、弾んだ声がトレーナー室の静寂に消えていった。
そして、翌日。
「スズカさん、それブレスレットですか?キレイー!!」
「ありがとう、スペちゃん。昨日トレーナーさんと作ったの。
私とトレーナーさんの関係が、決して切れませんように、って願いを込めて!」
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part49【TSトレ】
≫42『食卓において大切なこと』
「ブライアン。食べる準備は万端か?」
「ああ、オグリ…今日はしっかり腹を空かせてきた」
「素晴らしい心がけだ。わたしのトレーナーはとってもおいしい料理を作るぞ」
「ああ、トレーナーから聞いている」
「きっと気に入ってくれるだろう。野菜料理をブライアンのトレーナーに教えたのも私のトレーナーだからな」
「…なるほどな」
静かにテーブルで待ち構える二人。喰ろうてやるというオーラが背後から溢れ出ている。
今日はクリスマス…ではない。クリスマスはウマになっちゃったトレーナー勢で盛大にパーティすることが決まったため、予定を前倒しして料理・食事会をオグトレとブラトレは決行することにした。
「しかし予定を前倒ししてもよかったので?」
「ああ問題ないよ、俺のところはクリスマス近辺はそこまでガチガチに予定を組んでるわけじゃないしな」
「それは良かった。オグリも楽しみにしていましたから」
なんやかんやでオグトレとブラトレは野菜料理以外も様々な料理に関して教え、教えられる関係となっていたため、せっかくなので担当バとともに食卓を囲もうという話になっていた。
「せっかくのクリスマスですから、量を作りましょう。まあクリスマス当日になったらもっと食べるでしょうけどね」
「アイアイキャプテン。俺は鍋の方見ておきます」
「では私は肉の処理のほうへ」
てきぱきと料理を作っていく。できたそばから机にもっていくが、どんどん食べられていく。
一応それを見越してオグトレとブラトレの分は別皿に盛っておいたのだが、正解だったようだ。
うまいうまいおいしいおいしいの大合唱が響く中どんどこどんどこ料理を作り、作っては食べられ、作る間中で食べ。
3時間ほどそれを続けていた気がする。終われば山盛りの空になった皿と鍋。満腹で寝転がったオグリとブライアン。
いったいどこから湧いてくるんだと思える量の材料と皿。今ではすべて我々の腹の中と流し台の上。
≫44二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 18:49:25≫42
「はー、久しぶりに作り切りましたねえ」
今日は泊まりということで早めに寝てしまった二人をよそに、トレーナーたちはゆるりと談笑する。
「お疲れさんです。いや…皿多いなあこの家…」
「実はこの家、私の祖父が使ってた家なんです」
「ほう?」
「祖父はもうだいぶ前に亡くなってしまったのですが、若かったころはは多くの家族とともに食卓を囲んでいたらしいそうで」
そういってオグトレは無尽蔵ともいえる勢いで出てきた皿の出どころである食器棚を見た。
「ええ、親戚も多かったです。そのすべてと直接かかわったことがあるわけではありませんがね」
「親戚なー…うちの爺さん婆さんはまだ元気かな」
「ふふっ、長生きですね。まあそんなわけで、この家にはたくさん食器があるわけです」
「なるほどねえ…その10人単位以上で使ってた食器が今4人で山ほど使われたわけだがな!」
ケラケラとブラトレが笑う。ふふっとオグトレもつられて笑う。
「これも祖父の言葉ですが、「食事っていうのは笑顔が大事なんだ。自然に笑える食卓ってのが一番素晴らしいもんだ」と。今日の食卓はとても良い笑顔でした」
「やっぱ料理は喜んでもらってなんぼだねえ」
ブライアンに料理を作ってあげるときも、なるべく食べやすいように作ることを心掛けているブラトレ。
苦手な野菜も食べてほしいからいろいろと試して食べて見せている。
やはり顔が渋くなるケースが多いが、その中でもうまいと言われたときは格別の喜びである。
「ですね。そういった形では私とオグリが出会ったことは運命だったかもしれません」
「なんせ歩く料理辞典だからな」
「その言葉、最近道行くトレーナーやウマ娘たちからも呼ばれてるんですが…」
苦笑いするオグトレ。しかしその表情の奥には喜びがあふれている。
「次のクリスマスパーティ…作るかぁ…」
「作りましょっか」
そういうことになった。
うまぴょいうまぴょい。
≫61二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 19:01:46じゃあケツカフェ行きます…
「トレーナーさん、忘れ物ですよ」
玄関から声がする。聞き覚えのある声。
扉を開けるとそこには僕の担当ウマ娘、マンハッタンカフェが立っていた
「…どうしたんですか?カフェ」 ニコッ
「忘れ物ですよ…ほら、貴方のベルトです」
「あれ、本当だ…ありがとうございます」
「全く…こんなもの忘れますかね…」
「ははは、ごめんなさい。わざわざ僕の部屋まで」
…彼女が僕を見つめる
「…どうしたんですか?」 ニコッ
「…いえ、なんでもないです。明日また会いましょう」
扉が閉まる。自分の笑顔が無表情になるのがわかった。
僕…いや、俺は昔から演技は得意な方だった。
部屋に戻り、引き出しを開ける。そこには1つの拳銃がある。
「まさか遮られるとはな…」
手馴れた手つきで弾を入れる、そしてコメカミへ────
≫62二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 19:02:14────俺の親父は闇金に手を出してた、母親は居なかった。そんな親父が殺されたのは確か4歳の頃だと聞いた。幼かった俺は運良く殺されることはなく、“あの人”の養子となった。“あの人”は俺に色々教えてくれた。勉強、人との接し方、そして…人の殺し方。
初めて殺しの仕事をしたのは17歳の時。忘れもしない、黒髪で髪の長いウマ娘を処理した。
それからは両手で数えられないぐらいはやった。その後足を洗った俺は運良くこの学園で働くことになった。
罪悪感はある。本当はこんなことはしたくなかった。何回人生をやり直したいと思ったかはわからない。
今の、このウマ娘となった姿も彼女達の呪いだと受け止めている…が一つだけ耐えられないものがある。
彼女…マンハッタンカフェの目が怖い。
彼女は余りにも“彼女”に似ている、もちろん彼女は何も知らない。
だが俺は…俺はもう耐えられない
────引き金を引く
≫63二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 19:02:53────のをやめた。
何も知らない彼女が俺が急に死んだと知ったら悲しむだろう
彼女は“マンハッタンカフェ”であって俺の殺めた人ではないのだから
「さーて!コーヒーでも飲みますかねー!!」
わざと大きな声を出し、キッチンへ向かう
end
≫137二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 19:45:03「一番面白いのは、ものがあべこべに起こること」
――夏の夜の夢
***
「トレーナー君! 記者を集めてくれたまえ!」
「わかった。十社ほど集めるので、このレースで一等賞を飾ってくれ」
「トレーナー君! クレーンでボクを下ろしてくれたまえ!」
「わかった。では運営と、知り合いの業者に連絡を入れよう」
「トレーナー君! 世界中から有力者を集めてくれたまえ!」
「わかった。少し早いが、忘年会としよう」
「トレーナー君! ボクの美しさで鏡が割れない!」
「わかった。割らないでくれ」
世紀末覇王の黒子。それが私、テイエムオペラオーのトレーナーである。
元々はもうすぐ四十路を迎えようかというおじんであったが、奇妙な現象によってウマ娘の少女として暮らしている。
そんな慌ただしい生活の中で、世紀末覇王から委ねられる数々の無茶振りを熟しているせいか、舞台裏にいてばかりはいられない時がある。
「トレーナー君! ボクになってくれたまえ!」
「わかった。……なんだって?」
そういう時に限って、彼女は私の予想外を頼み込んでくるのだ。
≫138二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 19:45:52≫137
「……成程。つまり、ダブルブッキングとはわかっていたが請けてしまったんだね」
「すまないね。理性と愛とは、この頃あまり仲が良くないみたいだ」
「いや、構わないよ。これからは言ってくれれば調整するから」
事の顛末はこうである。
かねてからテレビ番組の生放送の出演依頼を請けていたテイエムオペラオーであったが、トゥインクル・シリーズで出会ったファンの幼子が、誕生日パーティーの招待状を手渡してきたのだ。
これを断るなどテイエムオペラオーではない。
勿論快諾し、出席と一幕の芝居を約束したオペラオーであったが、その日がテレビの撮影日であることが後から判明したのである。
「それで、どちらに出たいんだね?」
「どちらも! しかし、我が身はひとつ!
大の為に小を切り捨てることも、小の為に大を擲つことも、ボクにはできない!」
「わかった。ではオペラオー、君は誕生日パーティーに出演しなさい」
おや、と目を向けるオペラオーに、私は頑なにパーティーへの出席を勧める。
ファンの幼子は、テイエムオペラオーを支えに難しい手術へ挑んだ子だと私も知っている。
そのような子の誕生祝いに影武者を立てるのは、およそ世紀末覇王のやることではない。
「心からお祝いしておいで。私の方は上手くやるから」
「……トレーナー君。君こそ我が影、我が写し身だ!」
笑顔をみせるオペラオーに頷いて、私は準備に取り掛かる。
失敗は許されないとはいえ、根回しは必要だ。何事も、入念な準備に勝るものはない。
≫140二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 19:46:39≫138
「……という訳で、申し訳ない。本日の代役は、私が務めます」
「ふわわ……オペラオーさんにそっくりですねえ……」
本日の共演者、その中でも最もオペラオーに親しいメイショウドトウ女史とそのトレーナーに事情を説明し、頭を下げる。
メイショウドトウ女史のトレーナーもまた、三女神の気まぐれによってウマ娘となった人物だ。
自分に自信がなく、男性としての羞恥心がまだ残っているせいか、分厚いコートでその身を覆っている。
そんな彼ないし彼女は、やはり心配そうにフードの下から私を見つめる。
「でも、本当に大丈夫なんですか? バレたら信用問題じゃ……」
「撮影関係者には、既に説明はしてあるさ。それに……」
マントをたなびかせ、私……いや、テイエムオペラオーは笑う。
・・
「ボクが舞台に立っている。その事実は変わらないとも!」
ウィッグに替えの勝負服。王笏まで手に取る私は、寸分違わずテイエムオペラオーとなっていた。
赤い目に青のカラーコンタクトを合わせれば、丁度いい紫の目が手に入る。
唯一隠し立てのできない耳はイヤーカバーに覆われ、尻尾はしっかりと染められている。
「さぁ、ドトウ。ボクと歌う準備はできているかな?」
「は、はいぃ……!」
息遣い、目の動かし方、声の特性。テイエムオペラオーの、一挙一投足すべてを私は観てきた。
ひとときの代役くらい、できる筈だ。
≫142二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 19:47:26≫140
「はーっはっはっは! 気にしないさ!」
撮影関係者も、まさか此処までそっくりなテイエムオペラオーがお出しされるとは思わなかっただろう。
時に快活、時に傲慢、そして時に慈愛の面を見せる世紀末覇王は、今まさにスタジオに降臨した。
意地悪な司会者が求めた包囲戦での感想さえも……。
「確かに、あれは危機的状況だった! しかし恨みがましく想うこころはないね」
「ボクがたとえ氷のように潔癖で、雪のように潔白であろうとも、世の悪口は免れまい。
ならば美しく! ボクの道を切り拓くだけさ!」
王笏を掲げ、余裕の対応を見せる。
内心で台本にない質問をした司会者に憤る気持ちこそあれ、今の私はテイエムオペラオーだ。
そのようなことを考えるのはあり得ないというものだろう。
このまま恙無く終わってくれれば、世は並べて事もなし。
しかしそうはいかないのが、運命なのだ。
≫143二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 19:48:03≫142
生放送は目玉の企画、レクリエーションへ進む。
出演者はちょっとしたミニゲームに興じ、視聴者を楽しませるのだが、今回のミニゲームは……。
「ト……オペラオーさん、いきますぅ……!」
キャッチボール。それも、ビーチボールを使ったゆったりなもの。
慌てやすく、周囲への注意が疎かになりやすいメイショウドトウ女史へ配慮して、周囲に物を配置しないで貰っている。
これなら大丈夫だろう。安堵すると共に、それが慢心であると思い知らされる。
「ひゃああああああっ!?」
まさか唯一のオブジェクトであるビーチボールにつまづき、本人が飛んでくるなど誰が想定できるだろう?
いや、カメラマンの隣で天を仰ぐドトウ女史のトレーナーや、ドトウ女史の親友たるテイエムオペラオーなら想定できただろうか?
何れにせよ、此処が偽者の限界。凄まじいタックルには抗えず、王冠ごとウィッグが飛び……。
≫144二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 19:48:37≫143
「はーっはっはっは! ボクを倒すとは、流石怒涛王!」
スタジオに響くは王の声。
スタッフの目とカメラがそちらへ向くのと同時に、私は急いでウィッグと王冠を装着する。
「だが、いつまでも倒され続けるボクではないよ。そう、ひとりでは倒されてしまうのなら……」
そうしてすっくと立ち上がると、もうひとりのテイエムオペラオーと目を合わせ、声を重ねる。
「「ボクがふたりになればいいのさ!!」」
嗚呼、なんたることか! 遂に優秀なテイエムオペラオーの黒子は、分身を果たしたのである!
……などということはない。本物のテイエムオペラオーが、ようやくお出ましになったのだ。
しかも先程まで祝い事をしていたであろう、ファンの幼子と共に。
混乱に包まれるスタジオに、ふたつの高笑いが響く。
この日の奇行は世紀末覇王伝説に、また新たな一頁を刻んだのであった。
≫146二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 19:49:38≫144
撮影は好視聴率に終わり、それでも私はテイエムオペラオーの姿でいる。
「「嗚呼、それにしても……ボクが、ふたり! なんと素晴らしいことだろう!?」」
「うわぁ、サラウンドだ……」
打ち上げの、ちょっとした余興のようなものだ。
手を合わせ、くるりくるりと回転するふたりのテイエムオペラオー。
息をピッタリと合わせて、「ボク達」がメイショウドトウ女史へ近づく。
「「さあ、ドトウ! どちらが本物の美しいボクかわかるかな!?」」
「えぇぇっ!? えぇっと、えーっと……」
あわあわとドトウ女史がふたりのオペラオーを見比べて、とことこと片方に近づく。
彼女が肩に寄り添ったのは……間違いなく、本物のテイエムオペラオーであった。
「おお、ドトウ!! 君ならボクを選ぶと信じていたよ!!」
「バレてしまったね。ドトウさん、どうしてわかったのかな?」
「ええっと……こっちのオペラオーさんの方が、優しい目をしているので……」
成程、道理である。
テイエムオペラオーの根幹にあるのは絶対の慈しみ。
一挙一投足を真似たところで、その情動を演じきれるものではないだろう。
「流石ドトウ! ボクの隣で走る者だけあるね!」
「えへへ……」
≫147≫146
「ああしかし、こうして生きて動くボクを見ると、如何にボクが罪深い美しさをしているかわかるよ……!」
「お望みなら、君のままで振る舞うが……どうしたい?」
「いや、それは非常に魅力的だが、止してくれたまえ」
そう言って待ったをかけたオペラオーは、私のウィッグとイヤーカバーを取り去る。
言わんとすることを理解して、私はカラーコンタクトを取り外した。
「世界よ見たまえ、君は美しい!
……だから君は、君のままでいいのさ」
快晴の笑みに負け、私は苦笑する。
素直に褒められるのは慣れていない癖に、こういう時は素直に褒めてくるのだからたまらない。
「わかった」
笑い返す私の顔は、果たして彼女に足る輝きを有しているだろうか。
どうか少しでも、寄り添えますように。
うまぴょいうまぴょい
≫150おまけ
「えっと……オペトレさん」
「どうしたんだい、ドトトレ君」
「気に障ったら申し訳ないんですけど……オペラオーの真似って、どんな気持ちでやってるんですか?」
「そうだね……」
「やはりオペラオーの真似というのは私にも荷が重いから緊張感はある。
本来偽者を立てるのは観客の皆々様に失礼に値する行為だし、私がそれに足る役者であるかは難しい問題だ。
けれどやはり、このトレセン学園でテイエムオペラオーとの付き合いが長い自負はあるし演じる自信はある。
兎にも角にも演じることでどのような意義があるのかを真摯に考えるのが一番なのd」
「もういいです! ありがとうございました!」
コメント:
秋三冠達成イベみたいなことしたかった
ドトトレが生まれたので使いたかったけど、どこまで干渉していいかためらった
ちなみにおぺらおの産駒にテイエムトッパズレってのがいて、その子がオペトレのモデルらしいっすよ
たのしかったです
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part50【TSトレ】
≫96二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 20:43:04「トレーナー……それボクの練習着だよね?何してるの?」
ハードな練習を終えて部屋に戻ると、トレーナーがボクの練習着に顔を埋めて何かをしていた。
「てっ、テイオー!?ち、違うんだ!これは……」
今まで見たこと無いくらいに慌てふためくトレーナー。なんでそんなにあたふたしてるんだろう?
「あーそれ昨日脱いでそのまま忘れちゃってたやつだ!ごめん、臭かった?」
「いや、すごく良い……あ、えーと!少々気になってな!衛生的にも良くないから!」
「う、うん……ごめん」
真っ赤な顔で早口でまくしたてるトレーナー。余裕や落ち着きが全く無い。
ボク相手にこんなトレーナーは珍しい……なんだか意地悪したくなってきた。
≫99二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 20:43:36「でも勝手に匂い嗅ぐなんてちょっとひどいんじゃない?女の子なのにさ~」
「う……そ、それは……」
「ボクにもトレーナーの匂い嗅がせてよ!」
「はぁ!?」
「それでおあいこでしょ?嗅がれっぱなしはフェアじゃないよ~」
バカなこと言うなよ?とか、そう返されて終わりだと思ってふざけて言った提案だったが、
「わ、分かったよ……ほら」
ボクを迎えるようにトレーナーが両手を開いて待機した。
あれ?こんな展開になるなんて……でもボクからの提案な以上引き下がれない。
「あ、じゃあ……遠慮なく……」
どこでもどうぞと言わんばかりに身体を開けているトレーナー
こんな状況は初めてで、どうすればいいか分からない……。
でも、これが本能というやつなのだろうか。
なぜか自然に、トレーナーの首元、うなじ辺りに吸い寄せられた。
「ちょっ……ん」
トレーナーは一瞬ビクッと身体を震わせたが、そのままされるがままにしていた。
汗が全身に残っている。きっと一日で一番『濃い』時間。
鼻から息を吸い込むと、普段とは違うトレーナーの特別な芳香がボクを満たした。
これは、知っちゃいけないモノだ。
脳が痺れていく。未知の感情が、ボクを支配しようとしていた。
「あの、テイオー……っ……もう」
熱の籠った声でボクの名を呼ぶトレーナー。そうだよね……これだけ密着してればボクの匂いも当然……。
誰も来ない夕暮れの部室。一つになった影。
もうボク達は止まらない
≫147タキトレの尻尾1/921/09/26(日) 20:59:17「今日の分はこれで終わりだ。自由にしてくれて構わないよ」
薬を飲んでウマ娘になった日から一ヶ月が経ち、ウマ娘の身体にも慣れてきたある日のこと。以前は日課となっていた実験が終わりタキオンはトレーナー室のソファから立ち上がった。ウマ娘になった人間という格好の研究対象が身近に居るという事実は彼女の研究意欲をかき立てるものだったらしく、ウマ娘になった次の日には実験の案を幾つも抱えて上機嫌で保健室までやってきたのをよく憶えている。
「しっかし、ようやくモルモット君を対象とした研究も解禁だよ。いやぁここまで長かった…」
つい昨日までタキオンは自身のトレーナーを実験台とした実験を一切しなかった。研究意欲の塊である彼女が自分のトレーナー兼モルモットをそうしなかった理由は大きく分けて3つある
1つ目は純粋に時間が無かったからだ。GⅠを制しているウマ娘、それもアグネスタキオンのトレーナーがウマ娘になってしまったというのはどうしても耳目を集めてしまうもので、その対応や理事長に対する説明などに時間を割かざるを得なかった。
2つ目は自分が病院で検査を受ける必要があったから。症例の極めて少ない人間のウマ娘化が健康にいかなる影響を与えるかわからない。しかも自分は他とは違い人為的な変化であるために、専門機関で検査を受けることをタキオンからも勧められたということもある
3つ目にタキオンはトレーナーに対する実験を自ら禁じていたからだ。目の前で死に向かう自分を見たからだろう。薬を飲んだ次の日の朝一番、保健室に来た彼女は「一ヶ月だ。一ヶ月経つまで私はキミを研究には関わらせない」と宣言した。
そうして時間が経ち、自分のトレーナーに対する研究を解禁した彼女の顔は晴れやかだった。ヒトの身体のみ発光させる薬品を飲ませる等自分が本当にウマ娘になったかを確認し、締めくくりとして血液を採取された。きっと他のトレーナーの血液との比較を行ったりするのだろう。
≫148タキトレの尻尾2/921/09/26(日) 20:59:46≫147
日常が帰ってきた、そんな気がする。
トレーナーとしてタキオンのトレーニングをして私生活の面倒を見る。ワガママな彼女に振り回されるのも自分を信頼してくれているようで嬉しかったが、やはりタキオンの実験に参加できない日々は大切なものが何か欠けていたように思う。だから、こうしてタキオンの実験を手伝って初めて自分が日常に帰れたような気がして嬉しくて思わず頬が緩んでしまう。
「どうしたんだいモルモット君。そんなににやけて、私が実験器具を片付けている姿がそんなに面白いのかい?」
「ようやく日常が帰ってきたんだなぁって、ここ最近は色々と忙しかったし」
「まあ色々あったからね。特に理事長にウソの説明をした時には流石に肝を冷やしたよ。まったく、キミは自分が惜しくないのかい?」
「その時はその時で考えるよ。理事長も悪い人じゃないからクビにはきっとならないさ」
「そういう意味じゃないんだけどねぇ…」
やれやれと首を振って実験器具を片付け終えたタキオンが隣に座る。
あの日以降、彼女が近くに居ることが多くなった気がする。物事の効率を重視する彼女が、今はこうして自分の隣に座って何もせずに一緒に居てくれるというのは以前には無かったことだ。彼女なりに色々と気にかけてくれているのだろうかと思っていると、やろうと考えていたことを1つ思い出した。
≫149タキトレの尻尾3/921/09/26(日) 21:00:15≫148
「そうだ、タキオン」
「何だい?」
「はい、これ。俺からのプレゼント」
机の中から小さな箱を取り出して彼女に渡す。片手サイズのそれを受け取り、タキオンは怪訝な目で自分を見つめる。そういう目も最近では愛おしく感じるようになった。
「プレゼントを贈られるようなことを私は何かしたかな?トレーナー君。控えめに言って私はキミに色々と迷惑をかけている気がするけど…」
「日頃の感謝だよ。それに俺は望んで君のトレーナーでいるんだ。迷惑していることなんて1つもないよ」
「この頃やけに素直に感謝を伝えてくるねキミは。何か隠し事をしていやしないかい?例えば私以外のウマ娘を指導しているとか。」
ま、そんなことはないだろうがね。贈り物は有難く受け取らせてもらうよと軽口をたたきながら箱を開けるタキオンだが、中身を見て表情が固まる。そこにあったのは毛を編み込んで作られたブレスレットだった。
フリーズしたかのように動かないタキオン。彼女が再起動して動き始めたのは蓋を開けてから数十秒経過した後だった。
「…トレーナー君。これは?」
「俺の尻尾の毛で作ったブレスレット。最近は研究に関わらせてもらえなかったからね。空いた時間で作ってみたんだ。似合うと良いんだけど…」
「…ところで君はウマ娘にとって自分の尻尾の毛で作った小物を渡すことがどんな意味を持つか知っているかい?」
「親愛の現れ、だっけ?エイシンフラッシュのトレーナーさんからそう聞いたよ」
タキオンの疑問に答える。エイシンフラッシュのトレーナーは幸せそうな顔で語っていたが、間違いだったのだろうか。もしかしたら自分からのプレゼントは不要だったのだろうか。
不安に心が支配される。沈んだ顔を見せるわけにはいかないと俯いていたが突然、タキオンに押し倒された。
「タ、タキオン⁉これは…」
「君は2つ、思い違いをしている」
それは何なのかと問おうとしたが、彼女の真剣な表情に何も言えなくなる。いつもは研究とレースにのみ注がれる情熱的な眼は、今は自分に向けられていた。口にすると呑気だなと言われてしまいそうだけど、綺麗な瞳だと、そう思った。
≫150タキトレの尻尾4/921/09/26(日) 21:00:45≫149
「1つ目はこのブレスレットを贈る意味。ウマ娘にとって、自分の尻尾の毛を編み込んだアクセサリーを贈るのは情愛の証だ。決して親愛をあらわすものじゃない」
「でもエイシンフラッシュのトレーナーさんは」
「知らなかったか、敢えて嘘を言ったかのどっちかだろうね。でもこれは重要じゃない。問題は2つ目。キミは日頃の感謝だけが理由でこのブレスレットを贈ったんじゃないということだ」
「えっ……」
「私が実験しているのを見て寂しく思っていたろう?今のキミは感情が耳と尻尾にも出るからね。実験とそれ以外の時のキミを見ていればその程度は思いつくよ」
慌てて耳に手をやる。自分の大きな耳は今、驚きでピンと立っていた。彼女の瞳に映る自分の顔は羞恥で真っ赤に染まっていた。
「その反応と顔を見るに図星だったようだね。」
この一カ月の間、だんだんと彼女が遠くへ行ってしまうような、そんな気がしていた。
トレーニングや生活で関わることができても、彼女が最も情熱を向ける研究に関わることができなかった。彼女の大事な所に自分は今居ないのだとおもうと、惨めになって涙が止まらなかった。
ブレスレットを贈ったのはタキオンの言う通り寂しかったからだ。フラッシュのトレーナーから話を聞いて、これならたとえ何があっても自分の一部だけでもタキオンと一緒に居続けることができると思っていた。
だが、それを指摘されてしまった。隠して忘れてしまいたかった醜い心情を彼女に悟られてしまった。
心臓が凍り付く。
タキオンにトレーナーとして信頼してもらえていたのに、人間として信用してもらえていたのにそれを裏切ってしまった。貴女が信頼していた人間はこんなに浅ましいんだと証明してしまっているような気がして止めようとしても涙がとめどなく溢れてきてしまう、
「その上で、私はキミに伝えることがある。いいかい────」
いわないで。おねがいだからいわないで。
心が絶叫する。止めようとしても感情が邪魔して体が動かない。こんな人間に投げかけられる言葉が良い物のはずがない。一緒に果てを見に行こうと約束したのに、寂しさからこんな小賢しいことを考えるような人間は消えてしまった方がマシなんだろう。
胸にぽっかりと穴が開いて、穴が絶望で満たされていく気がした。
彼女の口が開いていくのがゆっくりに見える。
≫151タキトレの尻尾5/921/09/26(日) 21:01:10≫150
「────愛してる。この世の誰よりも、キミを愛している。」
予想外の言葉に涙が止まった
タキオンが口にしたのは告白の言葉。拒絶でも侮蔑でもなく、「愛している」という愛の告白だった。
呆ける自分に気を向けることもなく、彼女は言葉を続けていく。
「病院での検査も、ウマ娘になってからキミを今日まで研究に関わらせなかったのも君が心配だったからだ。あの日、キミが死んでしまうじゃないかと思って怖くてたまらなかった。キミの居ない生活が考えられなくなって、不測の事態を回避するためにできる限り一緒に居ることを決めた」
「でも違う。本当はそうじゃなかった。嬉しかったんだ。たとえそれがラブでもライクでも、キミが私を好きと言ってくれて嬉しかった。一瞬たりとも離れたくなかった。だからキミからこのブレスレットをもらった時ずっと一緒に居れると思ってたまらなく嬉しかったんだ」
タキオンの眦に涙が溜まる。吸い込まれそうなほど綺麗な瞳が潤んでいく。
「だから……泣かないでくれ。私のワガママを聴いてくれて笑ってくれるキミが好きだ。トレーニングの時に真剣な顔をしているキミが好きだ。研究に参加できなくて拗ねているキミも好きだ。キミが自分の欠点と思っているところを含めて、キミが大好きだ。」
息継ぎすらせずタキオンが感情を吐き出す。
≫152タキトレの尻尾6/921/09/26(日) 21:01:36≫151
感情がぐちゃぐちゃになる。
彼女が自分を愛してくれていることが嬉しくてたまらない。もしもこれが夢ならば二度と覚めなくて構わないと思うほどの幸福が全身を駆け巡る。気を抜いたら天に昇ってしまいそうな気さえしてくる。
絶望など吹き飛んで行ってしまった。
それほどまでに幸せなのだ。彼女に愛されるということは
「一度しか聞かない。キミは私が好きかい…?嫌いならそれでいい。今まで通りの関係で過ごそう。でも好きなら、そうと言ってくれ」
返事は1つしかなかった。その1つ以外なんて考えたくもなかった。
「────愛してます。この世の誰よりも」
顔が熱い。彼女から見たら湯だったかのように赤い顔をしているのだろう。
だけどこれだけは伝えなければと思った。
彼女に愛されたい。
死がふたりを分かとうとも、100回生まれ変わったって彼女を愛せるような気がした。
「──ありがとう」
タキオンに感謝されると共に、彼女に唇を奪われた。
それは自分にとって初めてのキス。タキオンからの愛情を見失わないように、繋がった心が二度と離れないように彼女の舌を求めて不格好に舌を動かす。
初めてだったのは彼女も同じだったようで、自分の所有物であることをマーキングするかのように口の中全体を貪りながら乱暴に舌を動かしてくる。言葉だけじゃなく、彼女にこうして体を求められることが嬉しくてたまらない
彼女の身体を抱きしめて横になる。ソファから落ちてしまわぬようにきつく互いの身体を抱きしめ合いながら接吻を続ける。
慣れている人からしてみればきっと自分たちのは見てられないほど拙いものなのだろう。そんなことはどうでも良かった。呼吸することも忘れて欠けたものを埋め合うように互いを貪り続けた。
≫153タキトレの尻尾7/921/09/26(日) 21:02:06≫152
「────プハッ」
どれだけ続けたのかはもうわからない。互いに息継ぎをするために唇を離す。熱を持った口腔内に酸素が入り込み、彼女の熱が離れていってしまうことに寂しさを覚えた。
「ハイ、これ以上は駄目だ」
数度深呼吸を行い、さっきの続きを再開しようとするが、閉じた唇を指で止められて阻止されてしまう。
不満だった。彼女を味わっていたい。自分が彼女の物だと刻み付けてほしい。
「そんな顔をしないでくれよ。ここはソファだからね。これ以上はどっちかが落ちて終わりになんてなりかねないよ。それに、キミに贈りたい物のがあるから手を放してくれないかい?」
そういった情念を感じ取ったのか、タキオンは苦笑する
まるで幼子をあやす父の様に優しく頭を撫でられる。さっきの接吻とはまた違う暖かなものが心を満たした。
「…嫌だ」
「頼むよ。絶対にキミが満足できるものだと約束するよ」
「ウマ娘になった後実験を手伝わせてくれなかったのに?」
「これは困ったな……まさかモルモット君がこんなにも頑固だったとは。お願いだよ。もう一回だけ、私を信じてくれないかい?」
……正直、ズルいと思う。いつもはあんなにワガママなのに、こういう所では優しい。彼女の好きな所がまた一つ増えたような気がする。
困ったように優しく微笑んでいるタキオンの顔を見て、手を離す。
ソファから立ち上がり、机に向かうタキオン。彼女の熱と柔らかさが去ってしまうけど、不思議と我慢できる気がした。
机に何か彼女の物があったかと疑問に思っていると、彼女は鋏を手に取って自らの尻尾を掴み何かを考え始めた。不思議に思っていると、彼女は迷うことなく尻尾の毛に鋏を入れて切り取ってしまった。
呆気に取られている自分の前にタキオンは切り取った自分の毛を紙の上に乗せて差し出す。
「これを使ってブレスレットをもう1つ作ってくれるかい?出来上がったブレスレットを君に贈りたいんだ」
差し出された鹿毛は光を浴びて輝いていた。毎日のようにブラッシングをして整えていたから彼女の尻尾については良く知っている。
≫154タキトレの尻尾8/921/09/26(日) 21:02:35≫153
「え…これって」
「どうしたんだい?私もキミの様に自分の毛でできたブレスレットを贈りたいと思っただけだよ。私は手先がキミほど器用じゃないからね。そういうのは得意な人間に任せるに限るよ。それとも、満足させる贈り物ではなかったかな?」
「ううん、凄い嬉しい‼大切にするよ‼」
満足も満足、大満足だ。これからも彼女と一緒に居られる。心に温かいものが宿る。
「ああ、くれぐれも別人に作らせるとかしないでくれよ。私は自分の毛を私とキミ以外に触らせたくないんだ。それと…」
「ウマ娘が尻尾の毛でできたアクセサリーを贈るのは「あなたは私のご主人様です」と宣言しているようなものなんだよ。知らなかったのかい?」
顔が赤くなる。自分がしようとしていたことがとんでもないことに気が付いた。だとしたら、自分はあの時所有物志願をしていたということになって。しかもタキオンは今尻尾の毛を渡してきたっていうことはそういうことで。いや、でもよくよく考えれば悪くない提案……違う。そうじゃない。悪くないけどそうじゃない。
「ク…ククク……アッハッハッハッハ‼そんなわけないじゃないか‼いつの時代の話だいそれは。この現代日本にそんな慣習残っているわけないだろ‼やはりモルモット君は騙しやすいなぁ‼」
そんな自分の様子を見て爆笑するタキオン。遠慮など一切なく笑い続ける彼女をみて、少しムッzした。知らないことなんだから騙されても仕方ないじゃないか、とも思う。
不機嫌になり、耳を畳んだ自分の姿を見てタキオンは慈しむような目を向ける
「うん、それだけ怒れるならもう大丈夫だね。」
彼女なりのジョーク、というやつなのだろうか。怒りの炎が小さくなっていくと共に彼女が自分を立ち直らせようとしてくれていることに気付いた。回りくどいけども、それでも彼女の想いは伝わった。今自分の隣に座っている大切な人はきっとそういう人なのだろう。
≫155タキトレの尻尾9/921/09/26(日) 21:03:01≫154
「ところでだけどモルモット君」
「ん?何だい?」
「私の尻尾の毛を使ったブレスレットの話なんだがね」
彼女の顔がすぐそこまで近づいてくる。彼女の端正な顔を寄せられて、自分が恥ずかしくなってしまった。
「出来上がるまでは、この傷を代わりにしてくれ」
彼女の言葉と共に首筋に走る激痛。痛みの原因は首筋に噛み付いたタキオンだった。数秒が経って首から頭を離した後、首筋には血の流れる生ぬるさが存在していた。
「それと、出来上がったら、さっきの続きをしよう」
立ち上がって、耳元で囁くタキオン。言いたいことだけ言い切った彼女は踵を返して部屋を退出する。
首に手をやると痛みが走った。手を離すと血と思われる赤い液体が手に付着している。今から何をするにも、まずは傷の手当てをしなければならなくなってしまった。自分の担当のいつもの身勝手さに少し憤慨する。けれど、
「…ふふ」
彼女に付けられた傷が少しだけ愛おしく感じた。この傷が癒えてまた寂しくならないように、愛する人の毛を大事に編み上げたいと彼女の出ていった部屋のドアを見ながら思う。
明日も色々とあるのだろう。またきっと忙しい日々を送ることになるのだろう。
しかし、今だけは彼女に付けられた傷を感じながら彼女に想いを馳せたいと思ったのだ。
≫171二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 21:14:22「いやなに、皆集まってくれてありがとう。突発的な集まりであったが、まさか皆来てくれるとは」
気がつけばカフェテリアに置かれていた円卓。そこには青鹿毛のウマ娘────テイエムオペラオーのトレーナーが鎮座している。
「いいえ。あそこまで丁重な招待状、受け取ったのならばしっかりと返答するのが淑女ですわ」
そう返すマックイーンそっくりのウマ娘はマックイーンのトレーナー。
「……担当の世代が違うとはいえ、ご招待ありがとうございます」
そう話すのはクリークのトレーナーだったか。
「まあ、俺と貴方の距離なら断る理由がないので」
そう、メイショウドトウのトレーナーである俺────が話すと、凄まじい速さの"何か"がウマ娘を抱えてこちらに走ってくる。
「ごめんなさい!スズカと並走してて遅れて……!」
「同じく、デジタルと"過ごして"いたら時間を忘れてて……」
申し訳なさそうにサイレンススズカのトレーナーとアグネスデジタルのトレーナーが頭を下げる。
デジトレの首のチョーカーには突っ込まんぞ。
「構わないとも。さて、全員揃ったようだ。"交流会"を行おうじゃないか」
そう言うオペトレはしれっとティーポットとティーカップ、お茶菓子の乗ったワゴンを見せる。
ますます担当に侵食されてないか?と俺が思うよりも早くマクトレは椅子に座ってるし、スズトレもデジトレもクリトレも座ってる。
「……ああ。コートの着用は自由だとも。見せたくないものもあろうことだから、ね」
……先手を取られた。なら、この場に来てしまった時点で逃げる方法はない。
尤も、この時点で引いても無作法者になるのだが。
「──ところで」
交流会の最中、スズトレが口を開く。
「何故私達なのでしょう?別にフクトレさんだとか、ネイトレさんだとか、或いは別のトレーナーを呼ぶことも出来たはずです。それこそオグリトレさんとか……」
「確かに。学年の共通点もあってないようなものだし……強いて言えばウマ娘になった時期……?」
「言われてみればそうですわね。別に私達以外と付き合いがある、というわけでもありませんし……なんなら、私も呼ばれて驚きましたわ」
≫172二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 21:14:39皆意外そうな声をあげるなか、俺は黙って紅茶を啜る。というか、しれっとマクトレが消費されたお菓子の三分の一を食べていることについても、口調が完全に担当なのもツッコむ気にはなれない。
「実のところ、君達を呼んだのは単に天命に過ぎないのだよ」
「「「……天命?」」」
デジトレと俺以外が疑問を口にする。というか、デジトレはなんで理解し────いや、普通に付き合いあったわ。
「つまりあれだ。まさしく思いつき。普段の深謀遠慮は忘れ、深いことはさして考えてない」
「……なるほど。やはり担当に染まってないか?いや、俺とごし…デジタルが言えたことでもないけど」
おい、何を言いかけた。お前まで調教されてたらこの学園の風紀が壊れるんだぞ。
「まあでも、こうして私達だけでお茶をする、というのもアリですね」
「確かに。クリークも気にしないとはいえ、ずっと見てもらうというのも心苦しいし……」
「ああ。それは同感だが、あまり慣れても戻った後が怖いのは否めないが……」
「戻ると言えば、戻りたいと思っている人はどれだけいるんですかね」
「……私は、悩んでます」
「私はあの声さえ取り戻せたならば、戻る理由は薄いな」
「……俺はノーコメントです」
クリトレの疑問に対し、スズトレとオペトレが薄そうな回答、デジトレがノーコメント……驚いた、戻りたいと思ってるほうが少数派か?
────いや、むしろ最初の方の面子を思い返せばむしろ"まだマシ"とすら思えてくる。
「僕は、戻れるなら戻りたいですよそりゃあ」
マクトレはお菓子を食べて、"少し待ってくれ"という目で皆を見てる。なんなんだ。
とりあえず、場を繋ぐため口を開くとしようか。
「俺はドトウのためにも戻る。トレーナーとして、一人の人間として」
何故か口が甘い、コーヒーを飲む。甘さが苦味で上書きされる。
「……おお」
スズトレがある種の尊敬の目でこちらを見る。
クリトレが同志を見つけたような顔をする。
オペトレも納得の表情だ。
────マクトレとデジトレは知らん。両方手遅れだろう。
そうして、コーヒーを飲み干してから立ち上がる。
「……ごちそうさま。ドトウとのトレーニングの時間が迫ってるから、悪いけど俺は立ち去らせてもらう。場を作ってくれたオペトレには悪いが……」
「構わないとも。私も戻ろうという気がしてきたから」
……少なくとも、一石は投じられたようだ。
≫176二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 21:17:57タイトレ「で、このケーキは?」
ロブロイ「タイトレさんが小さくなってから五十日の記念ケーキです!」
タイトレ「そんなに経ってたのか……そして記念か……」
ロブロイ「はいっ!!」
タイシン「……あんたならアレのスイッチ落とせるんじゃないの?」
ロブトレ「あれを落とすなんてとんでもないです」
タイトレ「いや、ロブロイなら祝ってくれるってのはよく分かる……ありがとう」
タイシン(……なんでロブロイにはそんな甘いんだか……)
ロブロイ「今回はほとんど思いつきだったのでこの4人で食べる分しか用意してませんが……またいつか、大人数で色々やりましょうね!」
タイシン「……」
タイシン「……ま。ロブロイのやる事だし、いい加減あたしも見慣れたきたし……」
(140-90-55-80)あれ、なんだこれうめー
(140-89-56-78)事前に好み聞きました!
(139-88-55-76)意外と酸味強いの好きですよね
タイシン「……」
タイシン「……いややっぱおかしくない?」
おかしくない。50スレ滑り込みおめでとう!
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