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目次
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part661【TSトレ】
≫55二次元好きの匿名さん22/02/02(水) 21:33:28
「お風呂借りてすみませんね〜」
「いいのよ、私は別に構わないわ」
「これ、おいしいねぇ〜」
「私もそう思います」
…某日、夜。キタトレの家に泊まりに来ていたのはグラトレ(独)とイナリトレ(痣)とバントレの三人。いわゆるお泊り会である。
風呂上がりで白い湯気をあげるグラトレ、抹茶アイスを食べるイナリトレとバントレ。アイスを冷蔵庫から出すキタトレ。
四人が座って過ごすリビングでは、野郎のお泊まりとも女子のお泊まりとも若干違う空気が流れていた。
「グラトレ、髪乾かすの手伝うわよ」
「…なら、お願いさせてもらいますねキタトレさん〜」
濡れた髪をタオルで拭くグラトレに乾かすのを手伝うといったキタトレは洗面所へ向かう。一方でバントレとイナリトレは
「…あれ、バントレさん顔全部覆える仮面もあるんだねぇ」
「…イナリトレさん、交換してみますか?」
…仮面の交換という二人でもなければやらないであろう事をやろうとしていた。
「いいねえ、やってみようか〜」
「んーそうね、洗面所とそこの部屋の中で仮面は変えるといいわ。」
ドライヤーを片手に戻ってきたキタトレが場所を指しつつ、櫛とともにグラトレの髪を触る。
「ふむ、サラサラしてるわね…」
「グラスに教えてもらってからじっくりやってるんです〜…ってキタトレさん?」
「ん?いや、いつも私の髪を弄ってるウラトレもこんな気分なのかねぇっておもってね。ふふっ…」
「あ〜…」
───キタトレが乾かすついでにグラトレの髪を弄ってるその時、仮面を替えたバントレとイナリトレが同時に出て来た。
イナリトレはフルフェイスの白い仮面、バントレはイナリトレがよくつけてる狐の仮面である。二人ともよく似合っていた。
「あら、似合ってるじゃない。バントレは…そうね、個人的にはこっちの方が風紀的にはマシじゃないかしら…」
「イナリトレさんはこうすると男装の麗人さんみたいですね〜」
「…やっぱり、フルフェイスは息が少ししづらいのでそこは気になりますね。というかイナリトレさんは…」
「へぁ…ボクが麗人…!?」
ニコニコ顔のキタトレ、ポニテにされたグラトレ、狐の仮面姿で少し悩むバントレ、麗人という評価に取り乱すイナリトレ。
…いつもみたいでそうでない光景が広がっていた。
≫148二次元好きの匿名さん22/02/02(水) 23:47:03
諸君 私は貧乳が好きだ
諸君 私は貧乳が好きだ
諸君 私は貧乳が大好きだ
小さい胸に葛藤する姿が好きだ
なんとか大きくしようともがく姿が好きだ
巨乳と比べられて暗くなる姿が好きだ
貧乳はステータス、希少価値と開き直る姿が好きだ
巨乳に囲まれたあの絶望感が好きだ
なんとかバストが大きくなった時の喜びが好きだ
勝てないと分かってなおも挑む姿が好きだ
ヤケクソになって相手のを揉みしだく姿が好きだ
幼児退行して泣いて拗ねる姿が好きだ
ターフで 廊下で
トレーナー室で 私室で
面前で 物置で
ソファで 空中で
ダートで 木の裏で
この地上で生きるあらゆる貧乳が大好きだ
巨乳と並んだ時の自身の凹みが轟音と共に心とSAN値を吹き飛ばすのが好きだ
空中高く放り上げられた貧乳が巨乳クッションで受け止められた時など心がおどる
≫167二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 07:26:32
ある日のこと。ルドゴルムンの三人はなんとなくカフェテリアで話していた。
「……そういえば」
「どうしたムントレ。エブリバーガー踊り食いでもやるか?」
「いや……そろそろバレンタインだと思って」
「あー……色々面倒だよねぇ……」
「わかるぜ。あーゆーのは既製品と手作りで分ける方がいいぞ。既製品ならある程度持つしな」
「「へー」」
まあお察しの通りこの三人、男時代は"持てる側"であった。故に彼らはこの学園でチョコに困ることはない。
それでも、担当からのプレゼントはとても嬉しいものなのだが。
「まあでも、今年は皆に渡した方がいい……かなぁ?」
「それは悩ましいところだ……ある程度絞るとはいえ数を用意するとなると苦労もひとしお。それに……」
「まあ、渡してくる奴は交換でいいだろ」
「だよねゴルトレちゃん。……あれ、今日は真面目モード?」
「細かいことはいいだろ!んじゃ、日曜日丸々使って三人一緒に準備するか?」
「あ、なるほど!みんなでやればバラバラに作るよりコストも下がるね!」
「確かに合理的だ……では、そうしようか」
「よし決まりだな!あ、間違っても近い方の日曜日に来るんじゃねーぞ!」
「「はーい」」
そして2月13日、ルドトレ宅。
「つーことゴルトレ☆クッキングー!ということで今回はルドトレ先生をお呼びしています!」
「やっほー!ルドトレだよ!」
「やっほー、ムントレだよ。因みにこの光景は固定カメラで撮影して後日ウラトレ先生とスズトレさんにぶん投げるとゴルトレさんが言うっちまってたからご安心を!」
「んじゃま、ルドトレ先生!今日は何を作るんだ?」
「そうだね……バレンタイン用にチョコレートテリーヌを作っていこう!あ、誰が作ったのかわかりやすいようにホワイトチョコと抹茶とかも用意してあるよ!」
「つーことで材料を紹介してから調理に入り」
168二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 07:26:53
「ました」
そこに写るのは緑の液体が胸元から口元、髪にかけて付着してそこはかとなく色気が倍プッシュのルドトレ、砂糖の妖怪になったゴルトレ、無傷のムントレであった。
「ということで、チョコレートテリーヌの出来上がりだ!因みにこれからこれを量産、一切れ一切れカットして包装していくとも!」
「まあ材料の調理は終わってるから、後は焼くだけだからね!このためにパウンド型も結構用意したし!」
「あ、この動画を見てくれたウラトレ先生とスズトレには特別なプレゼントも用意してるぞ!」
「ということで、チョコレートテリーヌ!どうだったでしょうか!」
「良くできたと思ったらいいね、高評価等お願いします」
「んじゃまあ……」
「「「またね!」」」
そうして迎えたバレンタイン当日……(因みにゴルトレは帰宅後動画を編集してカットや字幕をつけていた他、GBを作ろうとしてルドトレの色気に撃沈された)
「ひゃっほー!」
「うぇい!」
「はい、これを君に渡したかったんだ」
異様な速度でバクシンするゴルトレ号(鹿の被り物をした四足歩行ロボット)にそりを引かせ、次々とモブトレ達にチョコを渡す三人組がいた。
因みにムントレの声はドップラー効果で音がめちゃくちゃである。
「……なあモブトレB。これ、ルドトレとゴルトレとムントレの誰かの作ったチョコだよな……」
「待て、色を見ろ……茶のはムントレ、白いのはゴルトレ、抹茶はルドトレが作ったのではないか……?」
「つまり俺のはルドトレの……?」
「そうなる……が、おい!モブトレA!」
倒れるモブトレAをBが支える。
「……なあ、これ、家宝にするよ……こんなん絶対美味しいじゃん、あのルドトレが俺のために作ってくれたチョコだろ……?」
「落ち着けA!どう見ても義理チョコだろうが!ルドトレ側には"単に通りかかったから渡しただけ"みたいなもんしかないんだ!」
「でも、ルドトレと目があった……」
「……そうか、殺す」
こうして、誰のチョコを貰ったかで弱冠の遺恨を産み出しながら三人はチョコを配っていく。
因みにこの後ウオトレ(202)にそりを止められてウオトレーズに叱られたしルドルフの雷も落ちたしルドトレは監禁された。
そして、後日チョコレートテリーヌ製作動画(ノーカット版)を貰ったスズトレとウラトレ先生は頭を抱えた。
≫181二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 08:26:06
───トレセン学園の廊下にて
「すまない…手伝ってくれて助かる」
「いやいいよ、気にしないでくれ」
大量の書類を抱えて歩くのはエアグルーヴとファインモーション…ではなくファイトレ(男)。無論変装はしてない。
エアグルーヴの生徒会関連の業務を手すきの時間に手伝っていたのだ。二人には前からファインを通じて面識がある。
「…そういえば、君のトレーナーはどうしたんだい?」
「ああ、あのたわけなら今トレーナー室で書類整理してる頃だろうな」
いつもなら手伝ってそうなグルトレがいない理由を聞きつつ、ついでに担当の様子についても聞くファイトレ。
「後はファインについてなんだけど、最近、部屋でどうしてるのかな?荷物も届いたって言ってるし」
「はぁ…」
…荷物という単語に反応するグルーヴ。その横顔を見たファイトレはあっさりと察した。
「…また花の種が入ってたんだがな…以前より量が明らかに増えているんだ。」
「あー…あの姉上か…。いい人なんだけど、それはそれとして…」
「分かってはいるが、どうしてもな…」
流石殿下の家族と言うべきか、周りを振り回すという点についてはある意味どっこいどっこいである。
ファインという使命と自由を併せ持つ王女様に振り回されるのは、近くにいる二人…というか人達の宿命であった。
「まあそれは…ってんんん?」
ふとファイトレが後ろを振り向くと、廊下の角から顔を膨らませたファインとグルトレがじーっとこちらを見つめる。
ファイトレに続いて振り向いたグルーヴも、その姿を見つけると頭を軽く抑える。隣を見やるとファイトレは肩を竦めた。
「むぅ…」
「…まったく、このたわけが!貴様は私の杖なんだぞ。お前以上なんてある訳ないだろう。」
「グルーヴ…!」
「ねぇねぇ、グルーヴさんと仲良さそうだけど、何話してたの?」
「…勿論、君の話だよ!」
「そっか、えへへ〜…嬉しいな!褒めてつかわす〜!」
…やっぱり、担当の扱いは上手な二人であった。
短文失礼しました
あれだけファインに振り回されてるとなれば面識ぐらいは普通にあるだろうということで、隣にいても勘違いはされなくて楽ね!
二人がちょっとジェラシー感じてるけど、その姿も可愛いんだろうなって思います。
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part662【TSトレ】
≫54二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 12:37:41
ある日。生徒会室にやってくる足音から、なんとなく彼女だろうと判断する。
何時もより音が深いのは、きっと何か持っているのだろう。
「ルドルフ」
「トレーナーく……ん……?」
そこに居たのは顔こそそのままだが、あまりにも胸が大きすぎて前が閉まっていないジャージ、これまた立派な尻、立ってよく見ようとした私よりも高い身長……明らかに異常としか言えないソレがいた。
「……何故そうなった?」
「ええっと……豆まきやってて、鬼に豆を投げたらこうなって……」
「えー、と?」
「まあとりあえず……ぎゅー!」
彼女が抱きついてきて、むにりと何時もより何倍も大きいそれを押し当てられるどころか半ば包まれる。
柔らかい。そして何より……
「またブラをしなかったな?」
「……あっ!で、でも、このサイズに合うブラなんてなかなかないし、一週間で戻るからそのために用立てるのもなー、って……それに、子供用の服はいつか使うかもしれないし……」
「問答無用」
「きゃっ♡」
ル監
≫32二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 12:15:31
タキオン「トレーナー君!効果を実証するために三体とも捕まえに行くよ!」
タキトレ「凄い乗り気だねタキオン…」
タキオン「進化の樹形図から外れた生物が三体、さらに豆を当てたら当てた側の身体を変化させるんだよ?これを捕まえて調べるのは科学の道に居るものなら当然のことに決まってるじゃないか」
タキトレ「なるほど…ということは豆を投げるのは「それは勿論モルモット君だ」…ですよねー」
実験結果
オニライゴンdice1d10=7 (7)
オニアジサイdice1d20=2 (2)
オニメカ邪竜dice1d20=16 (16)
64二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 13:06:50
「……」
「……あのー、タキオンさん?あまり測り終わった後のメジャーを凝視しないでくれると嬉しいんですが…」
「大きくなったねぇ…「タキオン!?」ああいや、Jカップなんて初めて見たからビックリしてね。やはり噂は本当だったか」
「まさか噂を頼りに今日1日中追いかけ回してたの…?」
「この程度いつものことじゃないか。ところで、胸はどうするんだい?流石に保健室にそのサイズのブラジャーはないと思うけど」
「一週間だけだし、多分ノーブラかなぁ…まさか胸がこんなに大きくなるとは思わなかったよ」
「身長もお尻もちゃんと伸びているけどね。……ところで、随分と上機嫌な声と尻尾だけど何か嬉しいことでもあったのかい?」
「……あのね?大きくなったからタキオンの抱き枕としてもっと満足してもらえるなぁって思ったといいますか……」
「……トレーナー君」
「はい…」
「外泊届を一週間分申請するけど、良いね?」
「はい……!」
≫55二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 12:37:41
「さあさあトレーナーさん! 豆を撒いて鬼退治ですよっ!」
「節分だからね。ところでバクシンオー、なんでこの子たちはこんなに速いの?」 - ラ ド
「普通の鬼よりバクシンする鬼の方が、退治したときの効果が高いと思いまして!」メ カ ー
「速すぎてドップラー効果がかかってるけど……まあいいか、適当に投げても当たるでしょう」テ ゙ ア ル カ
オニライゴン(身長)dice1d10=1 (1)
オニアジサイ(尻) dice1d20=4 (4)
オニメカ邪竜(胸) dice1d20=9 (9)
バクトレ(いつものすがた):161-88-61-88
65二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 13:16:38
「むむむ……恐るべきバクシン力ですッ!」ヒトツブドラ! 1センチダケ タカクスルドラ
「まさか50粒投げて2/3以上外れるとは……」4センチ シリヲ モルノダ
「しかしどの鬼にも確実に当たってはいますよ!」Bゾウリョウ 9センチメカ
「お情けで当たってるだけな気もするけどね」(ドヤガオドラゴンズ)
バクトレ(豆撒き後):162-97-61-92
「それはそれとして違和感はありますね」
「身長ほぼ変化なしの162cm、胸囲は+9cmで97cm……でしたっけ」ソウドラ
「……同じような体型の方はいらっしゃるのでしょうか?」
「クリークさんとほぼ同値かな。身長だけ違うけど」(+5)-(0)-(0)-(+1)メカ
「身長は……ほうほう、キタサンブラックさんと同じとのこと! ……ハッ!」
「どうしたの、バクシンオー」イカガシタカ
「両者共に名ステイヤーですね! 特にキタサンブラックさんと言えば長距離・逃げの分野で度々名の挙がる方!」
「つまり?」
「今のトレーナーさんは、それに負けないバクシン力を持っている可能性が!」
「いくら何でも無いと思うな……一応やってみようか」
(1800m持ちませんでした)トウゼンドラ トウゼンメカ トウゼンデアル
≫16おっぱいぷるんぷるん22/02/03(木) 11:26:35
パチ「しまった!タマ達と豆撒しようと思って豆を運んでたら転んで豆をぶち撒けてしまった!更に運の悪いことにぶち撒けた先にメカ邪竜鬼が!」
dice1d30=12 (12)
68二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 13:39:39
172-93-67-80
大「とういわけで……レースは……になるわけだが……」ぷるん♥ぷるん♥
タマ「ウ…ウソやろ!?こ…こんなことが!!こ…こんなことが許されてええのか!?」
大「タマ?……聞いてるか?タマ?」ゆっさ♥ゆっさ♥
タマ「朝はいつも通りやったはずや……夢か?夢なんか?」
大「タマ?おーい?」ふにっ♥もちっ♥
タマ「そうか……わかったで……あんたトレーナーの偽物やな!うちのトレーナーを何処にやったんや!あいつはこんな胸しとらんで!」ワシヅカミィ
大「ん…っ!タマ!?俺はほんmひゃん♥やめっ♥ひっ♥」
ヨニモメズラシイタマトレノポヨヨンタイムメカ
コノチョウシデクロトショウモモルメカ
≫42二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 12:23:33
「(ふふっ)さあグラス、アジサイに豆を当てお尻を大きくするのですよ~」
「トレーナーさん? 声に出ていますよ?」
「…………あら?」
「自分で投げなさい」
「はい……」
オニライゴンdice1d10=1 (1)
オニアジサイdice1d20=20 (20)
オニメカ邪竜dice1d20=19 (19)
69二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 14:00:56
「トレーナーさん……」
「しくしくしくしく……」
三女神による豆撒きイベントを利用して私のお尻を大きくしようとしていたトレーナーさん。
その計画をトレーナーさんがうっかり声に漏らしたのを聞き逃さなかった私は、トレーナーさん自身が邪竜達に豆を投げるよう怒りました。
その結果……
155-77-55-85 → 156-96-55-105
「お尻って100cmを越えるんですね……」
「ううっ……それもですが、下着が上下共に破れてしまいました……」
そうなのです、胸とお尻が急成長したトレーナーさんに衣服は保ってくれなかったのです。
普段着ている和服の方は帯を緩める事で対処出来ましたが、下着の方はどうする事も出来ずに……
「ぐすっ……グラス……あまり見ないでください……」
涙目で懇願しているトレーナーさん……
しかし、20cm近く大きくなった胸やお尻のせいで着物の前が閉じなくなってしまっています。
……とても扇情的ですね。
「トレーナーさん?」
「はい、なんでしょうか」
「据え膳でしょうか?」
「……はい?」
それから1週間、外泊届けを出した私はトレーナーさんのお宅にお泊りするのでした。
シンチョウハモラナイドラー ムネトシリハゼンリョクデモルアジー(メカー)
≫70二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 14:37:34
チヨトレ:156‐85-57-86
「チヨトレさん、ちょっとアレに豆を投げてみて」
「???よくわからないですがやってみます」
オニライゴン(身長)dice1d10=2 (2)
オニアジサイ(尻) dice1d20=2 (2)
オニメカ邪竜(胸) dice1d20=11 (11)
71二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 14:42:29
158‐96‐57‐88
「――――」(フリーズ)
「トレーナーさん、しっかり!!」
≫97二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 17:05:57
ウオトレ(親父)「いいか、豆はこうやって投げるんだ」(割と整っている投球フォーム)
ウオシス「でも、食べ物をこうやってあの方たちに投げつけるのは……」
ウオトレ(親父)「良いんだよ。節分はそういう行事だし、アイツらもそれを理解して節分の時に現れているんだ。なら楽しまなきゃ損だぞ?」
ギムレッ卜「まあ当てれるかといったらそれはまた別の話だけどな。因みに今見せたボウズの投球フォームは絶妙に崩れてるぞ」
ウオトレ(親父)「それは言っちゃいけない話だろうがギムレットォ!?──あっ」
ウオトレ(親父)の結果
オニライゴン(身長)dice1d10=1 (1)
オニアジサイ(尻) dice1d20=1 (1)
オニメカ邪竜(胸) dice1d20=14 (14)
104二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 17:34:15
166-80-55-82→167-94-56-83
Gカップ
「……」イイシゴトシタメカー
「……あの、私はそのウオトレさんも良いと思いますよ……?」キヅカワレテルデアルゾ
「気遣って貰わなくて大丈夫だぞ嬢ちゃん……!嬢ちゃんも頑張れよ」
「あっ、はい!頑張ってきます!」
(いやぁ凄かったな。まあ見事に外すわ外すわ。最終的にはあのメカ邪龍にだけ的絞って投げつけてたな)
「それはあの龍が「ノーコンメカ-」とか言いやがるから…!胸だけもってお前には申し訳ないとか思ってるけど…」
(どうせ一週間程度だしな。俺は気にしてないしお前が楽しめたならそれで良いさ。それより…気付いているか?)
「…お前ももう少し怒ったりしても良いと思うけどな。それで、どうしたんだ?ブラジャーはまぁ、タキトレのところで借りてくるつもりだけど他に何かあるのか?」
(ざっとの感触だが、恐らく今の俺たちはダイワスカーレットと同体型だ。そして、俺は先行策も使える…これの意味するところがわかるな?)
「…もしかしてスカーレットの走り方のコツが解る?」
(そういうことだ。この一週間を活用して奴の強さの秘密を解き明かすぞ。それと…いや、これは言うまい)
「なんだよ?そう言われると気になってくるじゃないか?」
(何、些事にすぎんことだ。それより嬢ちゃんを見てみろ。お前より当ててるぞ)
「うっさいわギムレットォ!?」
ギムレットが言わなかったこと:「ダストレの好みの体型にもなるけど、そこら辺は気にせずに接してやれ」
≫109二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 17:44:04
「すでにタイキ越えを果たした身長にこれ以上は望まない。……というわけでオニライゴンちゃんさあ、分かってるよね?」
アタルナッテイウノー?
「……いや、そんな事は言わない。君に投げる分については、この場に捨てる」
ソンナー!
「年の数だけ食べていいよ」
イッコモタベレナイ...!
「およ?数え年換算なら二個はいけんじゃない?」
ホントニー?
「うーん。……ごめん、後で検索しとくね」
「問題はお前達じゃい吊るし邪竜どもー!」
ずるっこがきたメカー!
おろかなり。てっぽうのうでがそんなにふあんか。
「うるせー!ぶっちゃけグラトレさんがほぼ百発百中()やってみせたからやることないんじゃー!今更だけど乳も尻も派手に膨らむのはヤバいだろうし、このまま放置だ放置!」
八つ当たりメカー!流れに身を任せる精神どこ行ったメカー!
「んなもん流されてどっか行ったわ!」
だれがうまいこといえと。
なお裁定的には鹵獲ボーナスがあったのか、ちょっとだけ豊かになった。
オニアジサイ(尻) dice1d10=4 (4)
オニメカ邪竜(胸) dice1d10=3 (3)
≫121二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 17:58:06
オペトレ「いやあ、流石に当たるものではないんじゃないかな」
身長 dice1d30=10 (10)
尻 dice1d30=7 (7)
乳 dice1d30=15 (15)
スイトレ「そぉだよねえ〜、あんなちっちゃい奴らなんだしぃ」
身長 dice1d30=15 (15)
尻 dice1d30=24 (24)
乳 dice1d30=14 (14)
(無言で特製豆マシンガンを構えるイクトレ)
身長 dice1d100=87 (87)
尻 dice1d30=14 (14) (流れ弾)
乳 dice1d30=23 (23) (流れ弾)
130二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 18:21:02
オペトレ「……いや、うん。流石に軽率だったかな、これは」
身長:156→166
乳:77→92
腹:55
尻:75→82
スイトレ「ひぃん……重いよぉう……」
身長:164→179
乳:106→120
腹:79
尻:98→126
「うぇえ〜〜オペトレぇ〜〜!」ダスドスバルンボルンドルン
「ま、待ちなさいスイトレ。今ちょっと受け身が……あっ、ああぁ〜……」
(でっけえ乳に埋もれる乳をガン見したダストレがダスカにシメられる音)
「やったぞ……実験は成功だ」
身長:90→177
乳:49→72
腹:45→55
尻:54→68
イクトレ「目論見通り成長できた……! これで、一週間の内に大掛かりな施工ができる……!」
イクノ「その前に服を用意しますよ、トレーナーさん」
イクトレ「🥺」
≫132二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 18:23:07
パルトレ「これが節分というものね」
オニライゴン(身長)dice1d10=1 (1)
オニアジサイ(尻) dice1d20=8 (8)
オニメカ邪竜(胸) dice1d20=4 (4)
赤タボ「分かった、やるよターボ」
オニライゴン(身長)dice1d20=17 (17)
オニアジサイ(尻) dice1d20=7 (7)
オニメカ邪竜(胸) dice1d20=18 (18)
クリ眼鏡「待って、クリーク放s」
オニライゴン(身長)dice1d10=5 (5)
オニアジサイ(尻) dice1d20=5 (5)
オニメカ邪竜(胸) dice1d20=10 (10)
140二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 18:36:22
パルトレ「正直大きくなってもメリットないのよね…」
身長:162→163
乳:88→92
腹:56
尻:90→98
赤タボ「こいつは…体のバランス悪くないか?」
身長:149→166
乳:70→88
腹:53
尻:74→81
クリ眼鏡「嫌な予感はしてたんです…」
身長:160→165
乳:87→97
腹:58
尻:91→96
≫57二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 12:42:45
キタトレは別でダイス降ってきたけど
178-101-60-93→185-107-60-98になりましたとさ
それとファイトレ女(170-91-58-86)は
オニライゴン(身長)dice1d10=6 (6)
オニアジサイ(尻) dice1d20=8 (8)
オニメカ邪竜(胸) dice1d20=17 (17)
143二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 18:36:45
「…なるほど、これは非常に邪魔だな…」←176-108-58-94
「そうねファイトレ(女)、このサイズは流石に持て余すわ…」←185-107-60-98
「にしては興奮しないんだな、失礼な話だが枯れてるのかキタトレ?」
「生憎、私は胸や尻のサイズには拘らないのよ。そもそも仕事中にその気になること自体ありえないわ。…これ、二人きりだから出来る話ね」
「ははっ、違いない。普段ならこの手の話題は口にすることすらないだろうしな。」
「あら、元の性別ならこの時点で色々疑われても仕方ない場面よ?更衣室で二人きりとか、どう考えてもアウトじゃない」
「今の下手な女性より色気のある貴方に言われても説得力ないね」
「ふふっ、下手な男性より格好良い貴方が襲う側になるだけじゃないかしら。…それはそれとして、私の下着見てるサイト紹介するわ。」
「すまない…助かる。」
「一週間だけなのだけど私のを貸す訳にもいかないのよね…」
たまには下の話もさせてみたかったby作者
≫145二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 18:42:33
フラトレ「うーん、今年の節分は賑やかだねぇ」
フラッシュ「トレーナーさんはこの催しには参加しないのですか?節分とは邪を祓い福を呼ぶ儀式だとフクキタルさんから聞きましたが…」
フラトレ「節分はしようと思ってるけど、体つきを変える気はあまり無いかな。君がこうして好きと言ってくれる自分の体が僕は好きだよ」
フラッシュ「……っ!トレーナーさんは好意をはっきりと言いすぎです…!私はどんな体型のトレーナーさんも好きですよ?ですから、私に豆撒きのやり方を教えてはくれませんか?」
フラトレ「君にそう言われてしまうと何も言えないね。……じゃあ、少し不格好になってしまうかも知れないけど見ててね?」
フラッシュ「ええ、しっかりと見てます。頑張ってください。トレーナーさん!」
カマドラたち(*1))
フラトレの結果
オニライゴン(身長)dice1d10=5 (5)
オニアジサイ(尻) dice1d20=17 (17)
オニメカ邪竜(胸) dice1d20=6 (6)
164二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 19:13:00
165 -78-54-80→170-84-54-97
Dカップ
「これで最後…!」ヌウッアタッタ,ダト‥!?
「お疲れ様ですトレーナーさん。かっこよかったですよ」
「結構外しちゃったけどね。でも思ったより当てれて良かったよ」ヤーイカワシベタ-、ナニヲモウスカッ
「ふふっ、豆を投げている時のトレーナーさん、とても可愛かったです。……ところで、体型はどの程度変わりましたか?」
「詳しくは測らないとわからないだろうけど、胸がきつくなって、ヒップの方は激しい動きをしたら破けちゃうんじゃないかな。それぐらいギチギチになってる」イイシゴトシタメカー、デ,アロウ?
「なるほど……すいません。少し後ろを向いていただいてもよろしいですか?」
「……!ふふっ、良いよ。君に気に入ってもらえるように思う存分見てくれると嬉しいな」
「是非そうさせていただきます…凄いですね。今にもはち切れそうなぐらいになってます。ここまで来ると少し、困惑させられますね」
「フラッシュはこの体の僕も好き?」
「ええ、大好きですよ。貴方の体だから好きなんです」
「本当に?僕の体ならなんでも良いんじゃないの?」
「本当です。こうして大きくなったお尻も大好きです。もし疑うなら、教えて差し上げましょうか?1週間もあれば解っていただけると思いますが……」
「ふふっ、じゃあお願いしようかな…」
カマドラたち(((退散するドラ)メカー)ことにさせてもらおう)
≫147二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 18:46:32
「恵方巻の準備よし、柊と鰯もよし。準備完了!」
「お疲れ様でした~! 頑張ったご褒美に、いい子いい子、してあげますね~!」
「ふふっ、ありがとうクリーク! さ、それじゃ僕も豆撒きしようかな」
「鬼役の子たち、張り切ってますね~……うまく当てられそうですか?」
「……頑張るよ」
オニライゴン(身長)dice1d10=2 (2)
オニアジサイ(尻) dice1d20=13 (13)
オニメカ邪竜(胸) dice1d20=20 (20)
クリトレ(小)(いつものすがた):147-82-51-78
157二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 19:00:02
クリトレ(小)(豆撒き後):149-102-51-91
「だ、大丈夫ですかトレーナーさ~ん!?」シンチョウ ゾウカハ 2センチダケドラ
「お……おも……重いぃ……」13センチ シリハ ナカナカ フエタナ
「ええと、どうしましょう……ひとまず保健室でしょうか~!?」20センチメカ! サイダイチメカ! Bダイゾウリョウメカ!
(バクトレが3つとも命中率50%切ってたしこっちも微増くらいかな、そんなふうに考えていた時期が私にもありました)
≫102二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 17:13:05
豆まき?そんなのよゆーよ★マーベラスにいっくよー☆(少しは身長取り戻したい)
マベトレの結果 138/83/50/73
オニライゴン(身長) dice1d0=
オニアジサイ(尻) dice1d10=5 (5)
オニメカ邪竜(胸) dice1d10=8 (8)
160二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 19:05:19
豆まき?そんなのよゆーよ★マーベラスにいっくよー☆(少しは身長取り戻したい)
サンミイッタイ・ボウギョノジン
「なにそれ!!すっごいっマーベラス☆!!!ってそんなのひきょうじゃないー!!」
ヒキョウジャナイ
「そっちがそのきなら!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
プシュー
アババ
「ざーこざこ★ご自慢のお守りももうなくなちゃった★三体いたのにもう残り一体★ひとりぼっち★さて、何回当てようかなー……ってあれもう豆がない!なんで!?」
ジカンギレー
「まだ一回も当てられてない!そんなー☆」
≫158二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 19:00:52
そーっと投げる(156-74-51-73)
オニライゴン(身長)dice1d10=2 (2)
オニアジサイ(尻) dice1d20=10 (10)
オニメカ邪竜(胸) dice1d20=9 (9)
162二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 19:09:43
156-74-51-73→158-83-51-83
「トレーナー!? もしかしておっきくなった?」
「……見ないでください」
「えーーーっ!?なんでー???だってなんだかすっごいおっぱ「ウララ」」
「……おっpp「ウララ」」
「おっ「ハルウララ」」
出来心だったんです……と後にウラトレは語った
(ハルウララもこれぐらいには大きくなると思う。ウェストはも少しほしいけど)
≫163二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 19:10:15
折角なので言うっちまう民共同制作のトレも投げてみますかねぇ
ムントレ 175-90-65-90
「面白そうな事をしているね、是非とも混ぜさせて貰うよ」
オニライゴン(身長)dice1d10=4 (4)
オニアジサイ(尻) dice1d20=14 (14)
オニメカ邪竜(胸) dice1d20=6 (6)
リャイトレ 158-77-57-81
「唸るマッスル! 轟くマッスル!! 全・力・投・球ゥッ!!!」
オニライゴン(広背筋)dice1d10=10 (10)
オニアジサイ(大腿筋)dice1d10=6 (6)
オニメカ邪竜(大胸筋)dice1d20=11 (11)
166二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 19:22:24
ムントレ 175-90-65-90 → 179-96-65-104
「あわわわわ、ト、トレーナーさんが…!?」
「やあ、タンホイザくん……見ての通り、私は少々大きくなったみたいだよ」
「お、お尻は凄くおっきくなってるよ!?」
「……実はその事なんだがね? 下着が破けてしまったうえに、ズボンもさっきからビリッという音が聴こえていてね」
「えっ……ええええええええ!!?」
リャイトレ 158-77-57-81 → ?
「うわぁ! トレーナーさん凄いバンプアップしましたね」
「ああっ、良い筋肉だ! だけどこの筋肉は与えられたもの…」
「自分で鍛えて付いたものでは無いですね…」
「だが! この筋肉に近付ける……いや、超えるという目標が出来たぞ!!」
「はい! 鍛えて鍛え捲りましょう!!」
≫167二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 19:22:33
「ま、まあ今でもちょっと小さいお姉ちゃんって感じだし……」
「別に……そんな不満があるわけでもないけどまあ皆やってるみたいだしうん!」
「……お姉ちゃんより大きく」ボソッ
『(思ったより気にしてたんだなぁ……確かに分かるけど)』
『(B88以下B88以下B88以下ゴルシ以下……!)』
オニライゴン(身長)dice1d10=5 (5)
オニアジサイ(尻) dice1d20=19 (19)
オニメカ邪竜(胸) dice1d20=2 (2)
178二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 19:46:21
カレトレ 151-80-54-77→156-82-54-96
「せ、背丈は、背丈はギリお姉ちゃんに勝った! ていうか尻が重い!」
『胸はギリギリカレンチャンに1㎝負けてる辺りが芸術点高い』
『グッジョブです邪竜。でもアジサイは根性足りませんでしたね。ゴルシ+8ですよこれ』
「ゴルシ算止めない?」
『カレンチャン+17って考えると確かにヤバイかなぁ……』
「お姉ちゃん算止めない?」
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part663【TSトレ】
≫43二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 22:22:45
『あいちゃく、とんちゃく、しゅうちゃく』
ブラトレの部屋で、4人が炬燵に潜り込んで談笑している。
「と、いうわけでした。ええまあ、実に乱痴気騒ぎというかなんというか」
「乱雑に身体が増減するとか、トレーナーって何なんだろうねぇホント」
「ツッコミ所多いけど、まず謎の生物が飛び交ってるトレセンが何なんだ、という話なんだが?」
「それはともかくマヤトレ、なんでお前俺のトレーナー室に転がり込んできてんの?」
「そんな、ひどい……節分だからってなんかやたら追い回されてるから逃げ込んだだけなんだよ」
「何をしたんですか」
「何もしてないのに……!」
「だからじゃないの?」
「追いかけまわされるということは、マヤトレさんは鬼という役割では?鬼の役ぐらいやってあげてもいいじゃありませんか」
「だってよぉバントレ、名も知らぬトレーナーたちが一斉に豆マシンガン構えて突撃してくるんだぞ!?誰だって逃げるわ!」
「誰が用意したんだそんなもん」
「どうせイクトレの旦那じゃないの?」
「イクトレさんは武器斡旋業者でしたか?」
「ところで……三人はアレに参加しなかったのか?」
「いやだーマヤトレセクハラよー!そんなあんたにゃこのコタツはふさわしくないわ、あっちいきなさいシッシ」
「酷い!」
「いやまあ、参加してもよかったんだが……なんかそういう気にならなかったってやつ?」
「もう変わってから半年くらい経ってますからねぇ。なんだかんだこの体に慣れているというのもありますが、慣れた所から大きく変わっても困りますので」
「私も全く変わってないし、特に変える気も起きないしねぇ。どうせ1週間しか持たんらしいし」
「……そういうもんなの?」
「ほかの人が同じかはわかりませんが、私たち三人としてはなんだかんだ自分の体という自覚はありますからね」
「これ以上変えるのもなあというちょっとした執着もありで?」
「まあ、ないとは言い切れんなァ……俺に至ってはもう1年経ったしな」
「まあ、三人が共通していることとすると、なんだかんだでウマ娘になったことを楽しんでいる、というところですかね」
「そういうもんかぁ……」
三者三葉、十人十色、そうはいっても似通る人だって出るものは出る。彼らにとってはこの現象も案外楽しいものである。
しかしポンポン体を変えるのもちょっと違うと彼らは思うのであった。
うまぴょいうまぴょい。
≫118二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 09:54:31
───夜、明かりの灯る部屋で
「まったく、こんな夜更けにクリームパイなんて持ってきても太るわよルドトレ」
「だって消費しきれなかったんだよねー」
キタトレのトレーナー室でパイを前に話しているのは持ち込んだルドトレと部屋の主ことキタトレ。
二人の手元にはカランカランと氷がノンアル入りのグラスに触れては鳴り、食べかけのパイも置かれていた。
「たまたま明かりのついてた部屋にお邪魔して渡そうとしたらここだったのでしょう?私は太らないからいいけれど」
「私もそうだから大丈夫!」
「…ルドトレ、もう遅いでしょうけど、他の女性にそれを言っては駄目よ。」
二人とも太らないというか食べたものはπにいく体質である。世の女性の大半が羨ましがるであろう話だった。
「でもまあ、中々美味しいわねこのパイ…」
丁寧にパイを取って食べるキタトレ。クリームがたっぷり乗っているが、落とさないように綺麗な食べ方である。
「でしょう?美味しいよね〜」
パイを口にするルドトレ。こちらは手付きこそキタトレに近いものの何処か気の抜けた感じがする。
「そういえば、昼にフウトレもこのクリームパイ食べていたと思うのだけど、ルドトレは彼から評価聞いたかしら?」
「美味しいって言ってたけど、口元にクリームがついてたね。フウジンちゃんが取ってたと思うよ?」
「あら、そんなことに…ってちょっと!?」
…ルドトレの持っていたパイからクリームが垂れ、彼女の胸元に落ちる。ベチャっという音とともにπにのった。
「あー…ルドトレ、とりあえず動かないで頂戴、それと拭き終わったら服を脱いで」
片手で頭を抑えたキタトレはティッシュでクリームを拭き取り、ルドトレはクリームのついた服を脱ぐ。
───今の彼女だが上に着ているのは下着とその服のみ。つまりその服を脱ぐということは下着一枚になることだった。
必然的にHカップの乳がくっきりと見せつけられる。でも特に反応することもないキタトレ。
「ごめんねー…っわふ」
キタトレが着ていたコートを彼女に渡して
「…とりあえずこれを着て部屋に戻りなさい。その服を着たままって訳にもいかないけど、下着一枚も大問題よ。」
「ありがとうキタトレ!」
「後は私が片付けておくから、早く帰って寝ておきなさい。チームトレーナーは大変なのだから、休める時に休むのよ」
「…おやすみ〜」
ルドトレが出て行くのを見送るキタトレ。
119二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 09:54:58
───この後他人のコートを着てるルドトレにルドルフがちょっと嫉妬したり、返そうとした時に一悶着あったのは別の話。
短文失礼しました
夜間にクリームパイを食べる二人です、これで太らないどころか胸に行くとか乳揉まれても文句言えなさそう。
ルドトレは隙だらけだからキタトレは割と世話焼いてそう。こういう相手をほっとけないお人好しの鏡。
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part664【TSトレ】
≫18二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 18:34:52
節分の日のオグトレさんとグラトレ(独)
オグリ「うん……歳の数だけというのは物足りないな……」
グラトレ「グラス、蜜柑が入っていますので段ボールを開けてオグリキャップさんに渡して貰えますか?」
グラス「は〜い♪」
オグトレ「すまないな」
グラトレ「いえいえ〜」
2月3日、節分の日
折角の節分なのだから料理も拘ってみようか……
グラスに伝統的な節分の料理を披露したいグラトレ
オグリが満足する量の節分の料理を用意したいオグトレ
二人の思惑は合致し、共同で料理を造る事になったのがつい先日の事。
そして節分当日……二人の和装のトレーナーは、30人前を目標にして大量の食材を全力で捌いていた。
オグトレ「出汁巻玉子は出来たぞ」 グラトレ「椎茸は今味付け中ですよ~」
オグトレ「桜でんぶ用のすり身が余ったな……オグリ、食べるか?」 オグリ「ありがとうトレーナー」
グラトレ「穴子の蒲焼きを大量に焼くのは少々時間が掛かりますね~」 グラス「こればかりは大きな網でも無いとどうしようもありませんからね」
グラトレ「鰯の甘露煮……少々味が濃いですが蕎麦に載せるには丁度良さそうですね~」
オグトレ「炒り豆の味噌汁……うん、良い味だ」
オグトレ「さて、酢飯もそろそろ出来そうだ」 グラトレ「ええ、こちらも蕎麦が茹で上がりそうですよ〜」
そうして全ての調理を終えたのは、昼前となる頃でした。
19二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 18:35:17
オグトレ「すまない、待たせたな」
オグリ「!!」
グラトレ「お昼には間に合わせる事が出来ましたね~」
グラス「お疲れ様です、トレーナーさん♪」
お腹を空かせているであろう愛馬達に料理の完成を伝えて、お昼としましょう。
〜2/3 お昼の献立〜
福茶
鰯蕎麦
炒り豆入りの味噌汁
恵方巻き
✕30人前
……我ながら良く作ったものだな。
……まあ、先ずは
オグトレ「恵方巻きから食べようか」
グラス「無言で吉方位を向いて食べる……ですよね?」
グラトレ「ええ、今年の吉方位は北北西ですので〜、そちらを向いて食べると良いでしょう~」
オグリ「無言で食べないといけないのか……トレーナーと会話出来無いのは寂しいな……」
オグトレ「最初の一本だけでも無言で食べたら良いだろう?」
グラトレ「ええ、ええ、あくまで験担ぎですので〜、厳格に行う必要も有りませんよ~」
グラス「流石に50本も有る恵方巻き全てを無言で食べるというのも大変ですしね……」
……という訳で、方針が決まったので全員両手を合わせ
4人「いただきます」
節分の料理へと手を付けるのでした。
20二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 18:35:51
オグリ「ごちそうさまトレーナー、とても美味しかった」
オグトレ「満足出来た?」
オグリ「ああ、満足出来た」
オグトレ「それなら良かったよ」
グラトレ「さ、3分の2は食べられましたね~……」
グラス「さ、流石はオグリ先輩ですね~」
グラトレ「……グラスは満足出来たでしょうか〜」
グラス「はい、とってもです♪」
グラトレ「それは良かったですね~」
気付けば30人前の料理の山はペロッと無くなり、食事会はお開きの時間。
……ペロッと無くなる量では無かったと思うのですが。
グラトレ「では、ここでお開きといった所ですね~」
オグトレ「世話になったな」
グラトレ「こちらこそですよ~、また宜しくお願いしますね~」
オグトレ「次か……次は、模擬レースなんてどうだろうか?」
グラトレ「……! ええ、ええ、良いですよ~……想定するレースは〜」
オグトレ&グラトレ 「「中山2500」」
グラトレ「ふふっ……」
オグトレ「ははっ……」
急激に部屋の空気が変わった……
グラトレ「さあグラス、明日からひと月で仕上げますよ~」
グラス「はい♪」
オグトレ「オグリ、トレーニングメニューを変えるぞ」
オグリ「分かった」
そんな中山2500に思い入れの有る二組の約束と共に節分の日は過ぎるのでした。
21二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 18:36:19
その後、参加した豆撒きで大変な事になる事をグラトレはまだ知らない……
了です。
オグトレさんをお借りしました。
1日遅れの節分ネタでした、落ちがいまいち思い付かなかった……
割とオグトレさんとグラトレは共通点が有る様な気がします(死ぬ前に罪を重ねるスタイル)
- マイラー気質の差しウマ娘のトレーナー
- 和装の料理人
- 表向きの一人称は「私」本来は「俺」
- 尻がデカい
戯言なので聞き逃してください。
最期に
オグトレさんのエミュが死んでるので詫びさせて貰います。
腹切ります
≫82二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 20:35:44
夏のとある日、僕は海に来てました。
とても人が多くて気がついたらお父さんとお母さんとはぐれてしまって迷子になってしまいました。
僕は男の子で長男だから我慢しようとしたのですが不安で寂しくなって泣きそうになった時に後ろから声をかけてくれた人がいたんです。
「どうした?」
綺麗な声に振り向くと、そこにはウマ娘さんが心配そうな顔をしてしゃがんでくれてました。
白くて長い髪を麦わら帽子で隠して透明感のある白いノースリーブのワンピースを着た今にも消えてしまいそうな儚げな雰囲気を醸し出したその姿は「ハーモニー」っつーんですか「性癖の調和」っつーんですか、たとえるなら泣きゲーに対するいとうかなこ!えちえちスチルを望んでたプレイヤーに対する重厚な感動シナリオ!っつー感じでした。
僕が迷子になった事を伝えると、よかったら俺と一緒にご両親を探さないかと手を差し伸べてくれて、僕はその柔らかくて小さい、温かい手を握って歩き始めました。
お母さん達を探す間僕が不安にならないようにでしょうか、ウマ娘さんが自分のことを色々教えてくれました。
自分はトレーナーであること、今日は色んな仲間達と遊びに来たこと、ワンピースは変な服を着せられる代わりに着たこと…
話している時に左足の大きな傷跡について痛くないのかと聞くとこう答えてくれました。
今は痛くないこと、大事な相棒や大切な仲間達が支えてくれたおかげで立ち直れたことを。
俺みたいなやつを助けてあげられる人になってくれたら嬉しいと頭を撫でてくれたところでお母さん達と合流することが出来て僕達のお礼の言葉を照れ臭そうに受け止めてウマ娘さんは去っていきました。
いっぱい怒られて、いっぱい謝られた後に僕はお母さんにこう言いました。
お母さん、僕決めたんだ!
いっぱい勉強してトレーナーさんになる!
「まぁ…ふふ…」
それで、それで、
男性口調芦毛面倒見良い胸デッカ顔面偏差値G1一見クール系なのに話すと気さくで笑顔が柔らかくて可愛いそれでいて怪我や負い目から自分に自信が持てない系ウマ娘を担当するんだ!!
「息子の性癖が壊された…ってコト!?」
「う〜ん…パパはいいと思う」
≫118Debug・dancer722/02/04(金) 21:20:21
___喘鳴症。通称のど鳴り。
それは、何人もの競争ウマ娘達の心をへし折り、レースの世界から追いやった無情な病だ。
後ろでデジタルが大きく息を吐いた。
察してはいたのだろうが、ハッキリと言われるのはショックだったのだろう。
「ごめんなさい。伝えたらトレーナーさんが不安になるのは分かってたんです。……ですがこのまま知らせないままにしてしまうのもダメだと思ったんです」
涙をこらえる様に眉をひそめるデジタル。
感受性が強く、常に大好きなウマ娘を想っている彼女は相手の事情もまるで自分の事の様に心を痛め、悩んでしまう。
アタシをここに連れて来てタキトレの診察を受けさせたのも、デジタルには相当な覚悟が必要だったのだろう。
「可能性。と言う曖昧な言い方なのはデジトレの身体が本格化してないからなんだ」
様子を見ていたタキトレが再び口を開いた。
一旦デジタルから視線を外してタキトレの方を向く。
「本格化前のウマ娘に、時折のど鳴りと似た様な症状が出る事がある。そしてそれは身体が本格化するにつれて収まって行くんだ」
「そういえば聞いた事あるな。……ってことはアタシの喉も治るかもしれないって事か?」
「可能性はゼロではないってだけだよ」
タキトレの言葉に一瞬だけ希望が見えたが、同時に新たな不安も生じる。
治る確証は無いし、例え治ったとしてもその後に本物ののど鳴りを発症してしまうかもしれない。
デジタルと共に乗り越えて来た様々な努力も全て水の泡と化してしまうだろう。
また、最後までやり遂げる事が出来ずに終わってしまう。
「さっきデジタルが言った様に、このまま放置しても解決はしない。この問題にはデジトレ自身が正面から向き合わないといけないんだ」
そう言って真剣な眼差しでアタシを見るタキトレの目には養護教諭として、そして同じトレーナーとしての想いも感じ取れた。
「今のデジトレに必要なのは一旦身体を休めて、これからの事をしっかり考える事だ。だから、暫くトレーニングは禁止ね」
タキトレの言う通り、今は休養が必要なのかもしれない。身体だけでなく、心も休ませて自分の問題に向き合う時間が。
アタシのトレーナーである、アグネスデジタルと共に……
119Debug・dancer722/02/04(金) 21:21:37
タキトレの再診察から数日経って______
「ほわあああっ!?トレーナーさん、ここに激レアグッズが!」
店内なので、若干音声を絞った奇声でアタシを呼ぶデジタル。
手に取っていた商品を棚に戻して彼女の方へ行くと、マスコットフィギュアが入った箱を手渡された。
「これって、GIウマ娘の___か。こんな物も出してたんだ」
マスコットのモデルになっているのは、デジタルがデビューする前に引退した名ウマ娘だ。ウマ娘オタクであるデジタルは彼女のグッズも収集していたのだが、このマスコットはまだ持っていなかったらしい。
「これ数量限定販売で、アタシが存在を知った時はもう売り切れてしまっていたんです。まさか、この目で拝める日が来るなんて……」
感動のあまり、涙目になるデジタル。膝立ちで両手を合わせえて祈るポーズになっていた。
何ごとか、と言った様に周りの客がチラチラとこちら見ている。
とりあえず正気に戻ったら恥ずかしいだろうから、立ち上がらせてレジに向った。
「これをゲット出来たなら、トレーニングが中止になったのも得だったな」
「貴重な休日でオタ活に付きあってくれるとは、まっことに感謝カンゲキです」
現在アタシ達がいるのは某オタクの聖地にある様々なウマ娘のグッズを販売している店だ。
タキトレのドクターストップで練習が暫く出来なくなり暇を持て余していた所、最近は忙しくてデジタルとオタ活があまり出来ていなかった為、久しぶりに一緒に遊びに行く事にした。
「トレーナーさんもすっかり染まって来ましたね。メイド喫茶でもノリノリでしたし」
「前は羞恥心が凄かったけど、この身体になってからはあまり気にならないな。あ、さっき路上パフォーマンスしていたダンサーの子達も良い動きだったな」
「見た感じプロの方ですかね。……トレーナーさん踊りたがってましたよね?身体ウズウズしてましたし」
「バレてたか。混ざりたかったけど邪魔になっちゃうかもしれないからさ」
「やっぱり騒いじゃいますか、ダンサーの血が」
「ウマ娘の身体になってからちゃんした場所で踊ったことはまだ無いからね。ああいうのを見てるとアタシも動きたくなってくるよ」
120Debug・dancer722/02/04(金) 21:23:11
デジタルと街を歩きながらそこで見たもの、聞いたものについて語り合う。
少し小腹が空いたので何か食事処はないかと辺りを見回していると、パフェやクレープを販売しているワゴン車が目に入った。
「デジタル、あれ食べながら休憩しよっか」
「お~!あれはウマ娘ちゃんの間で次に来るって言われてる名スイーツの店じゃないですか!」
「てことはまだバズる前って事か。空いてる時に来れてラッキーだね」
アタシはコーヒーゼリーのパフェ。デジタルはチーズクリームのパフェを購入してワゴン車の側に設置されている椅子に腰かけた。
「はい、デジタル。あ~ん」
「あ……あ~ん」
スプーンでパフェを掬ってデジタルに差し出すと、一瞬硬直したが頬を紅く染めながら口に含んだ。
照れながらゼリーとアイスの食感を楽しむデジタルを見ながら自分もパフェを味わおうとすると、お返しと言わんばかりにデジタルもチーズクリームのパフェをスプーンに乗せてこちらに近付ける。
「トレーナーさんも、あ~んってしてください」
「はいはい、あ~ん」
差し出されたスプーンを口に入れ、舌の上にパフェを落とす。そこから、チーズクリームのまろやかな甘みが口内に広がって行った。
「久々に一緒に遊べて、本当に楽しいよ」
「いえいえ、リラックス出来た様で何よりです」
121Debug・dancer722/02/04(金) 21:24:01
パフェを味わいながら身体を休めていると、ふと自分の喉の事を思い出した。
競争ウマ娘としては致命的な難病、喉鳴りを患っているかもしれない。そんな絶望の可能性を孕んだアタシの喉。
気付くと、アタシは今思っている事を口に出してしまっていた。
「アタシさ、デビューを諦めるのが正解な気がしてるんだ」
「……」
「アタシは、この幼くして命を落としたウマソウルに前とは違う新しい人生を歩ませてあげたいと思ってる。だから無理をして身体を壊したら、この子の未来も狭まってしまんじゃないかと不安なんだ」
静かにアタシの胸の内を聞いていたデジタル。
手に持っていたスプーンを中身の減ったパフェの容器に入れ、少し姿勢を正しながら真っ直ぐアタシの目を見た。なんとなく安心感を覚える様な、優しい眼差しで。
「あたし、大丈夫だと思いますよ」
「……どういうこと?」
「トレーナーさん……いえ、ウマソウルさんにとって喉の不調は死に繋がるトラウマの筈です。なのに、その事を話題に出してもこの間の模擬レースの様な発作は起こってませんよね?」
言われてみれば、これまで何度も喉鳴りについての話をしては、その度に前世のあの瞬間を思い出すが、少し気分が悪くなる事はあってもパニックを起こしたりする事は無い。
「これはあくまであたしの勘なんですけど、ウマソウルさんも向き合おうとしてるんだと思うんです。じゃなかったら、思い出したくない喉の不調の話を何度も口に出すなんて嫌でしょうし」
そうなのか?不安で怯えているのはアタシだけなのか?と自分の中のウマソウルに問いかけるが何も返ってこない。___当然だ。元々いた「俺」とウマソウルが混ざり合う事で、今のアタシと言う人格が完成したんだから。
「どうするかはアタシ次第ってことか。ごめんね、リラックスしてたのにこんな話して」
「あたしはアグネスデバイスの担当トレーナーなんですから、担当の相談にのるのは当然です。それより、休みの今日ぐらいは肩の力を抜いていきましょう」
「だね。難しい話はまた今度にしよう」
会話を切り上げ、再びスプーンを手に取ってパフェを味わう。
デジタルに胸の内を明かした事で気が晴れたのか、さっきよりも集中してパフェを食べる事が出来ている。
そして、ずっと迷っていた自分の今後についても、答えが見えて来ていた。
122Debug・dancer後22/02/04(金) 21:30:05
第8話ご覧いただきありがとうございました
前回までずっと不安だったデジトレがタキトレやデジタルの言葉によって前を向きはじめました
次回はもう最終話。SSの制作には何か月も苦戦してたのに上げるあっという間!
≫126二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 21:47:06
夏のとある日、僕は釣りに来ていました。
防波堤のいつものポイントへ向かって行く途中、僕に後ろから声を掛けてくる人がいたんです。
遂にむろみさんが……そう思って振り向くと
「あの……つかぬ事をお聴きしても宜しいでしょうか~」
眉を八の字にして困り顔のウマ娘さんが話し掛けてきたのです。
艷やかでとても長い黒髪を潮風に波打たせ黒髪の対比になるかの様な純白のノースリーブのワンピースを着た穏和な、だけど芯の強そうなウマ娘さん。
一夏のバカンスに来た令嬢とでも言うべきその姿は、これから始まる物語を予見させるに充分な雰囲気を醸し出してくれています。良い仕事してますねぇ……
そんな頭の中で一夏のアヴァンチュールをオープンプライスしていたところ、ウマ娘さんは柔らかな声で僕に聞いてきました。
「此処は何処でしょうか〜」
ウマ娘さんが泊まっていた旅館への道を案内する中、僕はこの辺りの美味しい料理や伝統行事、神社やお寺の話をしました。
その度にウマ娘さんは興味深そうに聴いて頷いてくれて、僕はそれが嬉しくて沢山話して。
気付けばウマ娘さんが泊まっているという旅館まで辿り着いていました。
この楽しかった時間も終わりか……諸行無常とはこの事かと平家物語への理解度を深めた僕にウマ娘さんは、僕の頭に手を置き
「とても助かりました~、しっかりとした良い子ですね~」
と、頭を撫でながら褒めてくれたのです。ウマ娘さん……もとい、ウマ娘のお姉ちゃん!!
「ではでは〜、いずれまたご縁が有ります事を願いますね~」
旅館へと入って行くウマ娘のお姉ちゃんを見送って僕は決心しました……僕はウマ娘のトレーナーになる!!
そして
黒鹿毛大和撫子細目穏和巨尻和服天然ウマ娘のトレーナーになるんだ!!
夢を見付けた僕は太陽より熱い情熱を持って夢へと不退転の決意を決めるのでした。
≫139二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 22:49:03
夏のある日、僕は浜辺でなんとなく穴を掘ったりしていた。
そうしてしばらくすると、綺麗な鹿毛に大きなおっぱいの、優しげな顔のウマ娘のお姉さんが僕の掘った穴をじっと見つめてきた。
「あの……」
「あ、おっきいって思って……ごめんね」
「いや、大丈夫、です」
「……そお?手伝ったりとか……いる?」
「……なら、そこのスコップで、端を削って貰えると」
「わかった。やっていくね」
そうして、二人で穴を大きくしていった。
ぽつぽつとお姉さんが話してくれたことは、故郷はここから内陸の方だということ、普段は東京の府中にいること、今日は恋人と喧嘩したから一人になりたくてこっちに来たこと……色々と教えてくれた。
そんなお姉さんが恋人への感情を吐露する度、僕の心はなんとなく傷付いていった。
そうして、日が真上に来る頃、お姉さんが「何か、君が欲しいものを奢ってあげるね」と言ったのでサイダーを貰った。今は、甘いものが欲しかった。
お姉さんは「塩分も取らないと」と、塩飴を口に押し込んできた。
このしょっぱさは、今の僕の心みたいだった。
そうして、日が暮れる頃には穴は中から出るのに一苦労する大きさになっていた。
お姉さんは「なら、私が手伝うね」と僕の体をぐい、と引っ張りあげると、僕の体はお姉さんの胸元に飛び込んだ。
その柔らかい感触と、少し汗の混じった優しくて甘い匂いが僕を一瞬包んだ。
「大丈夫?」
心配そうなお姉さんに「大丈夫です」と告げて離れた僕は、「そろそろ帰らなきゃ」と言った。
「そっか。なら、お別れだね」
そう寂しげな顔をするお姉さんを見て、僕は思わずこう叫んだ。
「いつか、中央トレセン学園の門を叩きます」と。
それを聞いたお姉さんは一瞬驚いたあと真剣な顔で「……わかった、待ってる。いつか、私を越えるトレーナーになってね」と返した。
そうして、僕はお姉さんと別れた。
いつか、お姉さんが振り向いてくれるくらい立派なトレーナーになるために。
そのためにも、かの八大競争を制覇したトレーナーの書いた本や、七冠トレーナーの本を読んだりして勉強をしていくのみだ。
……でもこの七冠トレーナー、何処かで、見たような……
≫144二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 23:08:08
「将来の夢」 板池 茂舞子
私の将来の夢は、トレセン学園でウマ娘のトレーナーになることです。
この夢を持ったのは、去年の夏休み、○○県にあるおばあちゃんの家に遊びに行ったときでした。
その日はいつも通りにラジオ体操と朝ごはんを済ませて、すぐ裏の森にある池まで行って遊ぼうと思っていました。
ですが、いつも被っていく帽子を忘れて家を出てしまったので、途中で熱中症になりかけてしまいました。
そこへ、栗毛のウマ娘さんと黒鹿毛のウマ娘さんが通りがかって、私を助けてくれました。
二人は私を道端の木の陰に運んで、持っていたうちわで扇いだり、手拭いを濡らしておでこを冷やしてくれたりしました。
二人のお陰で、私はすっかり元気になりました。その後、お礼に二人を池まで連れて行ってあげました。
池に着いたら、二人のウマ娘さんと一緒に遊びました。
栗毛のウマ娘さんはとても元気で、水を掛け合ったり、追いかけっこしたりして遊んでくれました。
黒鹿毛のウマ娘さんはメガネを掛けていたからか、私たちの様子を見て注意してくれたりしました。
沢山遊んで、二人の持ってきていたお弁当を一緒に食べて、今度は森で遊んで、気が付いたら夕方でした。
二人とも私より年上のお姉さんだよ、と帰り道に聞いて、私はとても驚きました。
二人とは、あれから一度も会っていません。二人ともとても優しくて、素敵なウマ娘でした。
お揃いの白いワンピースを着て、お揃いの麦わら帽子を被った二人は、本当の姉妹みたいでした。
二人は別れ際に、あなたの夢が叶うといいね、遠くから応援するよ、と言ってくれました。
それから、またいつかきっと会えるよ、と約束してくれました。
私は将来、トレセン学園のトレーナーになって、二人に会いたいです。
何故かはわかりませんが、トレセン学園のトレーナーになれば、二人に会える気がするのです。
そして、
栗毛でお世話好きな、背は低いのにお胸は大きい元気なウマ娘と、
黒鹿毛でひかえめで、眼鏡をかけた優しいお尻の大きなウマ娘を、一緒に担当したいです。
先生からのコメント
「素敵な夢ですね。二人のように優しいトレーナーを目指してください。応援しています」
≫154二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 23:51:16
夏のとある日、僕は海に来ていました。
僕のお姉ちゃんが、突然とても……とても、遠い所に行ってしまって。
それで、お母さんが、少しでも気晴らしになるようにって、遊園地に連れて来てくれたんです。
でも…………僕の心には、まだどこかぽっかりと穴が空いたままで。
そんな風に、ふわふわとした気持ちのまま歩いていたからか。
「お母さん……どこ……?」
海水浴場の中、僕はお母さんとはぐれてしまいました。
1人でも大丈夫だって、お姉ちゃんに示さないといけないのに……。そんな情けなさと心細さで、僕は、泣いて、泣いていて……。周りの人達も、遠巻きに見るばかりで。体もどんどん冷えてきて……。
「……大丈夫?」
「……ぇ?」
そんな風に、心細く泣いていた時、1人の優しそうな、芦毛でツインテ―ルの女の子が、声をかけてきたんです。
お母さんとはぐれてしまった。そう言ったら、その『お姉ちゃん』は、一緒に探そうか?って、声をかけてくれました。
「ほんと……!?」
ほんとだよって、少し苦笑しながら差し出された手を握ると、心があったかくなった気がして。
「ありがとう、お姉ちゃん! ……お姉ちゃん、とっても優しいんだね……」
その手は、なんだか、遠い所に行ってしまったお姉ちゃんを思い出してしまって。それでも、そのお姉ちゃんに手を引かれて、お母さんを探している内に、さっきまでの心細さは、気づけば消えていました。
「あ、お城……」
そうして歩いていたら、目のまえにふと、砂のお城が立っているのに気づきました。なんだかすごくカッコいい男の人が死んだ目で埋められている様子も目に映ったけれど、それよりなんだかそのお城が凄く大きく見えて……。
「……夢は、王子様かな? ……なんて?」
ふとかけられた声に、現実に引き戻された気がして。上を向けば、そこには、僕の顔を覗き込んで、どこか悪戯っぽく笑うお姉ちゃんがいました。
でも……。そのお姉ちゃんに向かって、僕は違うよ、って首を横に振って。
「あのね、僕の夢は────」
うまぴょいうまぴょい
≫160二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 00:22:48
夏休みの半ば、僕は1人でおじいちゃんの家に泊まりに来ていました。
そこである日、河原まで水切りをしに出かけていました。しかしいつの間にか空は赤く染まっています。
帰らなきゃ。そう思って堤防を駆け上がったはずですけど、何故か河原にいます。ぐるぐるぐるぐる同じ場所を回っているみたいです。
ふと、「ああ、もう帰れないかもしれない」と思ってしまいました。たちまちそれはあっという間に心を不安にして、泣きそうになってしまいました。
「どうしたんですか?」
ふと声がしました。見上げるとそこに真っ白なワンピースと麦わら帽子をかぶった女の人がいました。長い髪は真っ黒で、つやつやしてて、吸い込まれそうです。
「おうち…かえれなくて…」
「まぁ。では、一緒に帰りましょう」
そう言って堤防を下って、ぼくの手をとって歩きだしますり。少しひんやりしてて、気持ちがいいです。
「おーい…ってお嬢、その子はどうしたんだ」
「お嬢の親戚っすか?」
「事件の匂い…か?」
少し一緒に歩いた頃、向こうから3人のウマ娘さんが歩いてきました。
「いえ、先ほど向こうで帰れないと一人でいて、放っておけなかったんです」
「そうか。なら送り届けないとな」
そういって僕を抱き抱えてきました。柔らかい何かが当たってきます。
「おらボウズ。着いたぞ」
そう言って家まで送ってもらいました。
「もう迷っちゃいけないっすよ?家の人も心配するっすから」
そう言って頭を優しく撫でてくれました。おっきい人なのに優しいです。
「はい!」
手を振って4人を見送って、ひとつ決めた事をお父さんに話します。
「お父さん!ぼく、高身長黒髪ロングハードボイルド巨乳白ワンピース親父系オッドアイのウマ娘のトレーナーになりたい!」
おしまい
≫165二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 01:30:13
『ボーイ・ミーツ・マーベラス★』
とある夏の日、僕は家族旅行でとある海岸へ来ていました。
家族と離れ一人で遊んでいたところ、僕はとあるウマ娘に出会いました。
そのウマ娘は足元以上に伸ばした栃栗毛色の髪をポニーテールでまとめており、服装は真っ白いワンピースに麦わら帽子を被っていました。
そして、無垢な天使のような笑顔と悪魔みたいないたずらっ子のような表情が特徴的でした
僕のほうが背が高いことや年齢のこと話すと、僕のことをおにいちゃんと呼んできたことから歳は僕よりも低いのかなとおもいました。
でもおっぱいはとっても大きかったです。
聞いた話だと彼女は中央トレセン学園に通っているらしくて僕よりも小さいのにすごいなと思いました。
二人で遊んでいたらいつの間にか夕方近くなっており、お母さんが僕を呼ぶ声がしました
僕はまだまだ帰りたくなく、またここへ来れば会えるかなと聞いてみたところ、彼女もたまたまここへ来たため会えないとのことでした。
それでも離れたくなくとっさに
「じゃあ僕もトレーナーになってトレセン学園に入る!」
といってしまいました。
そう言うと彼女はいじったく
「えぇ~本気で言ってるのー?おにいちゃん勉強さぼってばっかでしょー☆そーんな意思よわよわな雑魚にはトレーナーに成れないよー★」
と言ってきました。でも彼女にまた会いたいそんな思いから
「僕はそれでもやってやる!!」
そう言い返してやりました。
そうすると彼女は夕日に照らされながら
「ふぅーん、じゃあおにいちゃんがどんなマーベラスを見せてくれるか、私は楽しみに待ってるねー☆★」
そう言うとどこかへ消えていきました。
その日の彼女のことが忘れなく、トレセン学園で彼女のトレーナーになることが僕の夢です。
以上性癖破壊ならぬとある少年の初恋物語でした
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part665【TSトレ】
≫32二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 11:10:51
夕方が近付き、少しずつ暗くなってきた公園のベンチで、私は一人でうずくまって座っていました。
お姉ちゃんと喧嘩し、怒って家を飛び出してしまった私は気が付くと知らない場所に来ていました。
心細さと、肌寒さで身体を小さくして震えていると「何処か怪我でもしたのか?」と声が聞こえて来ました。
顔を上げると白い上着を着た、トランプの耳飾りを付けて明るい茶髪を頭の後ろで纏めたお兄さんみたいなウマ娘のお姉さんが立っていました。
その夜みたいな暗くて綺麗な目を見るとなんだが頬が熱くなってきました。
「周りに誰もいないみたいだけど、家族は一緒じゃないのか?」
お姉さんの質問に首を横に振って答えます。
自分でお姉ちゃん達がいないと言ってしまったらもっと寂しくなりそうだったから何も言えませんでした。
「……じゃあお嬢さん、君の家の近くの公園の名前ってわかるかい?」
そう聞かれると私の家のすぐ近くにある公園が頭に浮かんで来ました。
「______公園」
私がその公園の名前を言うと目をつむって人差し指で頭を叩きながら何かを考えていたお姉さん。
「その公園なら知ってるから、俺が送るよ」
「え……ほんと?」
この知らない場所から家に帰れるかもしれないと思い、顔を上げる私。
それに答えるように笑顔を見せたお姉さんにちょっとドキドキしてしまいました。
33二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 11:13:18
お姉さんと一緒に歩いてる内に少し元気が出てきた私は迷子になってしまった理由を話しました。
「お姉ちゃんがウマ娘さんのトレーナーになりたいと言ってからかまってくれなくて寂しい。なんで楽しくも無い勉強をするのかわからない」と、お姉ちゃんと喧嘩した事を思いだしながら言うと、静かに聞いていたお姉さんが話しはじめました。
「君のお姉ちゃんは、楽しむ為に勉強してるんだよ。みんな、色んな事を勉強する事で夢を叶えてるからね……例えば」
お姉さんは私から離れるとすぐ近くにあった自販機で暖かい飲み物を買うと、私に手渡しました。
「勉強することで俺みたいに、人の心が読めるようになったりとかね。喉、乾いてただろ?」
何も言ってないのに私が飲み物を欲しがってるのがわかったお姉さんに驚いてびっくりした顔を見せてしまいました。
お姉さんの綺麗な手で頭を優しく撫でられる私。
「いつか君にも、頑張りたいと思える夢が見つかるよ」そう言って微笑むお姉さんにつられて、私もつい笑顔になってしまいました。
それから、公園に着いた私はそのまま家まで送って貰いました。
お姉さんと別れ、家で晩ごはんを食べていた私はお父さんとお母さん、そしてお姉ちゃんに「自分もウマ娘さんのトレーナーになりたい」話しました。みんなはそれを聞いて驚いていましたが、すぐに喜んだ顔になり、応援してくれました。
あのお姉さんがずっと忘れられない私は、彼女の事を考えるだけで、顔がぼうっと熱くなって胸の音がうるさくなります。
いつか私がトレーナーになったら、お姉さんみたいな綺麗でカッコいいウマ娘さんと出会って一緒に頑張っていきたいです。
(幼女と、ついでにお姉ちゃんとお母さんが夢女になりました)
≫47二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 12:47:48
「📯」
その日、ぼくは知らない子と遊んだ。
ぼくはいつも勉強する。勉強しないと、いい中学校に入れないからだ。
塾で勉強して家で勉強して、習い事もやる。楽しい楽しくないは知らない。やれって言われたから勉強してる。それだけ。ウマ娘でも女の子でもないから、ぼくは勉強していい学校に入って、いい会社で働かなきゃいけないんだって。
「😥」
そんな塾の帰り道、ぼくは知らない子に出会った。
初めて見た時、その子はコンビニのビニール袋におそわれていて、耳だけ出ていたからへんないきものだと思っていた。
困った人を助けると通信ぼにいいことが書かれるってパパに教えられたからぼくが助けてやったら、口をぱくぱくさせてぎゅって抱きしめてきた。いいにおいがして、ウマ耳がほっぺを叩いたから、その子がウマ娘のちっちゃい子だってぼくはわかった。
その子はちっちゃいウマ娘の赤ちゃんなのに、ひとりで歩いてて、喋らないし、パパみたいな男の名前をしていた。なんで名前がわかったのかっていうと、その子はパパが持ってるようなパッドに文字を書いておはなしするからだ。
お礼をするって言ったその子に、ぼくは学校に助けてもらったって言っといてと言った。
「そしたら、ぼくの通信ぼにいいことが書かれて、ジュケンにいいんだ」
『いい学校に入りたい?』
「そうしろってママに言われてる」
『なら、君はどうしたい?』
いや、だから、いい学校に入るんだよ。そういう気持ちを込めて睨んでも、その子はにこにこしていた。ぼくは顔がこわいから、ちゃんと笑いなさいってママによく言われてるのに。この子はぼくよりちっちゃいのに、おじいちゃんおばあちゃんみたいに笑ってる。
『君がどこに行きたいかが大事なんだよ』
「そんなの、ママがいけっていったとこでしょ」
『親はただ、幸せに育ってほしいだけだよ。どこへ行けだなんて、考えもつかなかった』
その子が書いたことはよくわからなくって、ぼくはなんとなく、わからないのがいやなきもちになった。その子はぼくの手を引いて、その子が乗ってたちっちゃい車に連れてこうとした。
「でぇとちよぉじぇ、ちょーねん」
めちゃめちゃ赤ちゃんみたいな言葉だった。
48二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 12:48:23
「わーっ、イクトレさんデートしてるー!」
「👋」
ぼくとその子、イクトレちゃんが行ったのは、近くにあるウマ娘の学校だった。
広い広いグラウンドで、イクトレちゃんはウマ娘のおねえさん達からいいにおいがするクツと、よくわかんないでこぼこしたUっぽいのをもらう。
「なにすんの?」
『よく見ていて』
イクトレちゃんは車からハンマーとハサミみたいな道具を持ってきて、Uっぽいのをもやしはじめた。
「何してるの!? あぶないよ!」
「らいじょぶ」
もえてもえて、まっしろになったUっぽいのをハンマーで叩いているイクトレちゃんを見て、ぼくはこの子がゲームに出てくるショクニンなんだってようやくわかった。
ハンマーでとんかんやると、Uっぽいのがいい感じのUになっていく。
水で、じゅううって音をさせたUっぽいのは、黒いけどぴかぴかで、ウマ娘のおねえさんのクツにピッタリだった。
たぶん☆1とか☆2とかのUっぽいのは、イクトレちゃんのハンマーで☆5になってる気がする。すげえって思った。
49二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 12:48:54
『走っておいで』
「了解です、トレーナーさん。では、併走トレーニングを始めます」
「はぁい! がんばるぞ〜、えい、えい、むん!」
おねえさん達はすごくすごく速く走った。
テレビで見るウマ娘のおねえさん達と同じくらい速くて、ぼくは口をあんぐり開いて見ていた。
イクトレちゃんもそれを見ながら、ゆっくりお話してくる。
「あのこたちがはちれるのは、ごねんから、じゅうねんくやい」
「……長いの、それ?」
「いっしょうのあいぢゃじゃ、みぢかいにぇ。れも……」
その夢を少しでも長続きさせるのが、私の生涯学ぶ意義だ。
ぼくがその言葉の本当のいみがわかるまで時間がすごくかかったけど、ぼくは満足そうに笑うその女の子に、イクトレちゃんに、すごくドキドキした。
「お礼はトレセン学園を通して、貴方の学校に届けます。私のトレーナーさんを助けて頂き、本当にありがとうございました」
「🙌」
「う、うん……」
きれいなウマ娘のおねえさんに抱っこされたイクトレちゃんは、ぼくをぼくんちまで送ってくれた。
あのちっちゃい手で、どれだけのウマ娘のおねえさんの一生をおたすけしてるんだろう。
ぼくはどきどきする胸をおさえて、ママにおそくなってごめんって言って、今日のことを話して……
「ママ。ぼく、だれかのためになる道具をつくりたい! どんなこと勉強すればいいか、いっしょに考えて!」
……ぼくは初めての夢を言葉にした。
それからずっと時間が経って、ぼくがのっぽの義肢研究者になって、少し大きくなったけどぼくの腰くらいしかないあの子にまた出逢うことを、今はまだ、誰も知らない。
うまぴょいうまぴょい
≫64二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 14:19:13
それは、とある晴れた夏の日の事でした。
お母さんの実家に帰省して二日目、僕は一人でほとんどがひいおじいちゃんの私有地という辺りの山を探検していました。
蝉の大合唱が響くなか、僕は古びたトンネルを見つけました。先を見通せぬほど暗く長いそれは、TVなんかで紹介されていそうな怪談スポットそのもので、今思えば信じられない事ですが、僕はその時「この先はどうなっているのだろう」という好奇心を抑えられなかったのです。
スマホのライトを掲げながら前に。どれだけ歩いても光は見えてきません。それでも振り返っては夏の日が差し込んでいるのを確認しつつ、僕は歩みを止めませんでした。
次第に蝉の鳴き声も聞こえないほど歩いた頃、何か別の音が聞こえてきました。……いや、音ではありません。蝉よりもずっと遠く、啜り泣いてるような声です。しかもトンネルに反響するようなものと違い、壁の奥から聞こえてくるような、くぐもった泣き声でした。それだけではありません。
( けて ケテ)
けして目指すトンネルの先ではないどこかからの声。僕は分かりました。踏み入れていけないところに来てしまったのだと。
帰らなきゃ。竦みそうな足を伸ばして元来た道へと振り返ろうとした時、少し先にある左壁の様子がおかしいように感じました。
そこだけほんのりと明るく、何かがユラユラと揺れているのです。スマホのライトのせいで分かりにくかったけど、たしかに明るい。性懲りもなく冒険心をくすぐられた僕がその壁に近づこうとした時、一気に壁の様子が変わります。
……白いワンピースを着た白い髪のウマ娘でした。大きなその人が逆さまに立っていたんです。そして、
みつけた
先ほどまでとは別の声でした。
僕は大声を上げて来た道の方へ全力で走りました。途中背中を刺すような痛みに襲われながらも、ぼくはなんとかおばあちゃんの家へと逃げ帰ることができました。
後で聞いたところ、ひいおじいちゃんの私有地にはトンネルはないそうです。探検のしすぎで別の山へ抜け出していたようで、僕は親にこっぴどく叱られました。
……あの時見た逆さまになった白いウマ娘の霊。ぼんやりとしか見えなかったけど、それでも泣いてるような笑っているような横顔を僕はきっと生涯忘れないでしょう。
あのトンネルには、あれから一度も行っていません。
(本当にあった怖い話・終)
70二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 14:24:43
◆答え合わせ
「うぐっ、ひぐぅ……!」
「はいはいもう泣かない泣かない……あたしもイタズラが過ぎました。ごめんなさい」
「地元なのに……、迷子に……。遭難しかけたかと思ったぁ……! なんかすごい悲鳴も聞こえたし、怖かったよぉ……!!」
「そぉーっと遊歩道から置いてったあたしもアレだけど、トレーナーさんもなんで勝手に移動するんですか……ちょいと目を離したすきにいなくなってて本気でビックリしたんですけど」
「……多分、元いたとこに行こうとして看板の向き読み間違えたっぽい」
「あーボロかったですしねぇアレ……。しっかし『助けて……助けて……』ははたから見ても怖かったですって。スマホでもなんでも使いましょうよ、普通に圏内ですよーこの辺」
「この格好になった際にスマホ家に置いてっちゃったし……てかワンピースのトレーナーさん見たいなーって言ったのネイチャでしょ!?」
「あーもうそーでした! 本当にごめんなさい! ……おや?」
「どしたの?」
「地図アプリ見てたんですけど、この辺りって思いきりトンネルの真横ですね。これ、このライン」
「なんかこんもりしてると思ったら、これってトンネルだったんだ……あ、じゃあもしかしてこの穴。ここからトンネルの中見れるかな?」
「んー、ちっさ過ぎてムリじゃないですかね? さ、さっさとトレーナーさんちに帰りましょ」
「……手」
「本当にごめんなさいってば……」ギュッ
「ううう、5年ぐらいこすってやるぅ……」ギュッ
(終)
≫109二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 17:00:21
「すごいわね、嘘だらけ」
「逆になんでこんな感じになるんだよ、お前壊滅的に嘘隠すの下手じゃないか」
「ふふん、女とはミステリアスなものなのよブラトレ」
「よく言うわ、ミステリアスっていうかオカルトまっしぐらな体質しおってからに」
「……あー、そういう意味では嘘なのかしら?外面と内面の……なんていうのかしら?」
「乖離か?」
「そうそれそれ。私に可愛らしいアルが隠れていること自体がある意味の嘘なのよきっと」
「そういうもんかー……?あと何だこの奥底の罪って」
「……誰にだって、冷蔵庫の中身を食べちゃうことはある」
「お前まさか!……あー!やっぱプリンが一個減ってるじゃねえか!」
≫119二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 18:15:54
教えるということは
トレセン学園は昼の手前、朝と昼のちょうど間の時間。三冠ウマ娘ナリタブライアンが所属する新進気鋭のチーム『ブラックヴォルフ』に与えられたトレーナールームでは今ナリタブライアンのトレーナーとそのサブトレーナーが日々の執務をしているようだった。
人手が2人に増えたとはいえやはりチームを持つトレーナーの身。作業の量は専属のトレーナーの比ではなく、こうして二人がかりでこうして作業を進めることが多かった。今日もまたブライアンたちが授業を受けている間にトレーニングメニューなどを確認していると、トレーナールームの戸が開かれ部屋に入ってくる影1つ。
「よっ、ブラトレ。暇──という訳ではなさそうだな。元気にしてるか?」
「いいや、丁度仕事も大体やり終わった位だぞウオトレ。で、何か用か?」
「特に用があるという程でもないけどな。友人の様子を見るついでに茶飲み話でもどうかと誘いに来たってところだ。ブラサブちゃんも元気にしてたか?」
「はい……(コクコクと頷く)」
「ん、それはよかった。これお土産のにんじんプリン、全員分あるから皆で食べな?」
「はい……!(尻尾を振って一礼した後に紙袋を受け取る)」
「ありがとうなウオトレ。有難く貰うよ」
「それで、茶飲み話とは言ってたけど何か話すことでもあるのか?」
「ん?ああ、最近ブラサブちゃんが研修生としてサブトレについただろ?それで仕事はどうなってるのか気になってな。様子を見に来たのもその一環さ。様子を見る限りじゃ良い関係性を築けているようだしなによりだよ」
120教えるということは1/322/02/05(土) 18:16:46
「一番最初は「いや、俺23の若造なんですけど……」とかでちょっと不安な所だったけど、ブラサブが来たことで仕事はグッと楽になったし仕事の覚えも早いしで、大助かりしてるよ」
「いいえ……(顔を少し赤くしている)」
「ブラトレはこういった事で嘘は言わないからな。そう言ってもらえるなんてよかったじゃないかブラサブちゃん」
「はい……!(力強く頷く)」
「そういうそっちはどうなんだウオトレ?お前の所なんて最近また増えて4人体制になったし、他の所とは勝手が違うと思うんだけど」
「ウチはあれだぞ。最初から2人だったし、後々から入って来た面々も皆優秀だからな。朝のミーティングでやること決めてそれ以外は自由時間にしてるよ。空いた時間にブイと一緒にトレーナー関連の本を読んでクイズを出し合ったり、嬢ちゃんと一緒に模擬レースを見たりとかもするとかもやってるって感じだな」
「へー、なんというか、教えるって感じがあんまりしないな。チーフトレーナーだし、てっきりサブトレに色々と教えたりするのかと思ってたわ」
「まあ、やり方は人それぞれだからな。チーフトレーナーはサブトレーナーが独立してやっていけるように色々と教えるのが仕事だけど、そのやり方自体は自由だろ?例えば、お前を担当していたウラトレさんならまた別のやり方をやっていたと思うし」
「そういえば先生は俺が何かしたらその意図とか質問したり採点してたりしてたっけなぁ……」
「ウラトレさんに採点されるのはちょっと嫌というか怖いな……それはともかく、やり方は人次第だからな。例えば嬢ちゃんは生でレースを見た経験が少ないからレースを一緒に見る。ブイはそもそもの知識が足りないから一緒に本を読んでクイズを出し合う。そんな感じで俺はやってるよ」
121教えるということは3/322/02/05(土) 18:17:07
「なるほどな……教え方と言っても色々とあるんだなぁ。ありがとな。参考になったし、少し気楽になったよ」
「どういたしまして。もし何か気になることがあったらウラトレさんとかに聞いてみても良いのかもな。……ブラサブちゃんもサブトレ時代のブラトレがどんなだったか気になってこないか?」
「はい……!(目を輝かせている)」
「ブラサブ⁉そこで躊躇わずに即答するのか⁉」
「それだけ気になっているってことなんだろうさ。……俺は聞いておかないでやるから遠慮なく話してあげな」
「気遣いが嬉しいけどこうなった元凶だから素直に喜べねぇ……!でもありがとう……」
「はは、そこで「ありがとう」と言えるのもお前の良いところさ。じゃあな、ブラトレちゃんも元気でな」
「はい……」
「……」
「……面白い話とは限らないぞ?」
「はい」
「……それでも聞きたいんだな?」
「はい!」
「わかった。じゃあ一番最初、トレーナーになるための研修でウラトレ先生にあったところから話していこうか──」
自分の過去の話を、今眼前の彼女のように研修を積んでいた時代の自分について話していく。何分初めてのことだし、上手く伝えられるか少しだけ不安だった。でも彼女の顔を見ていると不思議と話しに淀みはできない。相手がその道を辿るかどうかは脇に置くとして、自分が辿ってきた道をしっかりと伝える。それもまた教えの1つではないかと、おぼろげながらにもなんとなく、そう思うブラトレだった。
≫137Debug・dancer終22/02/05(土) 19:57:52
あれから、アタシは二人で真剣に話したいとデジタルを部室に呼び出し、そこで自分の中にある答えを伝えた。
アタシの出した結論は、メイクデビューを目指す事だった。トレーニングも、喉鳴りかもしれないからと抑えた物ではなく、健康な身体を想定したものをする。
アタシの様に、身体に問題を抱えているウマ娘は珍しくない。けれど、その問題に彼女達はそれに真剣に向き合い、時に挫折し、時に乗り越えてきた。
だからこそ、身体の不調を言い訳にはしたくなかった。例え努力が報われなかったとしても一度やるって決めたんだから。
「それは茨の道ですよ。あなたの不調が本格化によって治るかは分からないんです。ハンデを抱えたまま始める事になるかもしれないけど良いんですか?」
レースの時と同じ様な、真剣な表情で問いかけるデジタル。
アタシはそれに強くうなずいて応えた。
それを見て目を閉じるデジタル。両腕を組んで少し考えこんだ後、意を決した様に口を開いた。
「わかりました、トレーナーさんが出した答えならあたしも受け入れますよ。全身全霊でデビューに向けてサポートさせて頂きます」
「改めてよろしく頼むよ、デジタル」
こうして、アタシ達は再びメイクデビューに向けてのトレーニングを開始した。
色々と相談に乗ってくれたタキトレに覚悟が決まった事を報告し、「身体はともかく、メンタルに関してはもう止める必要は無さそうだね。後悔が無い様に頑張ってきな」と背中を押してもらった。
デジタルやタキトレ以外にも、ブラトレにスズトレ、シチトレ等がトレーニングに付きあってくれた。ファルトレ(蒼)も少しでも喉の負担を軽減する為のアドバイスをしてくれたり、何故かウマドル用の曲を一緒に踊らされたりもした。
しかし、やはりと言うべきか喉の問題にはぶつかってしまい、トレーニング中せき込む事は少なくなかったが、それでも諦めずに出来る限りの事をした。
初めはペースを抑えながらのトレーニングを余儀なくされていたが、続けている内に身体が慣れて来たのか段々と動きやすくなって来た。それに連れて練習のレベルも少しずつ上げ、本番にむけて身体を仕上げていく。
そうしている内に刻一刻とメイクデビューの日は近付き、気付くとあっという間に本番が来てしまった。
138Debug・dancer終22/02/05(土) 19:59:37
メイクデビュー当日、体操着を来てゲートの中に入る。
思っていた以上に狭いな。ゲートが苦手なウマ娘はよく聞くけど、確かにこれは不安になるのも分かる。
観客席を見ると、アタシの名前が書かれたうちわとペンライトをもったデジタルの他にトレーニングに協力してくれた皆も見に来てくれていた。
最後のウマ娘がゲートに入り、出走の準備が完了する。いつでも行けるように体勢を整え、集中する為に回りの音や気配を意識から外す。
ゲートが開き、一斉に飛び出した。
全員スタートは順調。今回は差しで勝負する事にしたアタシはやや後ろに付き、前のウマ娘を風除けにしながら進んで行く。
体力を温存する為にペースを抑えつつ、抜け出す為の進路を探しながら進む。
囲まれて来ているが、焦りは禁物だ。一瞬でも道が出来たらそこから抜け出す為にも、高鳴る心を落ち着かせて行く。
少しずつ後ろのウマ娘達が前に進んで来る。
最終コーナー、好位置を取る為に全員が動き始める。自分はバ群の前方に着いた。
きた、最終直線。先頭の逃げウマ娘が速度を上げる。
それに連れ、外に出て開けた道を進もうとするウマ娘や前方のウマ娘が加速して行く。
前のウマ娘が移動したと同時に、アタシはバ群の隙間を縫うようにして前に抜け出した。
もう周りに壁は無い。一番にゴールまでたどり着く為に温存していた力を開放する。
ずっと悩まされていた喉の苦しさは______無くなっていた。
どうやら本格化によって喉の不調も改善したらしい。安堵感からか、不思議と脚が軽くなっていた。
しかしそれで勝てる程レースの世界は甘くない。前にいるのは5人。必死に追いすがって先頭を奪おうとする。
前に進んで、前に進んで、ようやく一人追い抜いたと同時にゴール板を通り過ぎた。
139Debug・dancer終22/02/05(土) 20:00:38
喉が治ったとは言え、全力疾走した後は息苦しくなる。
両ひざに手を付いて呼吸を整えながら掲示板を見る。
結果は___4着。不調に悩まされていた頃から考えたら十分な戦果だ。
一着になったウマ娘をコースに残し、2着以下のアタシ達はそれぞれのトレーナーの元へ向かう。
皆が居る場所に行くと、感動しているらしいデジタルが膝立ちになって天を仰いでいた。
「おかえり、良い走りだったぞ」
「メイクデビューも無事終わりましたし、次はウマドルデビューですね」
タキトレとファルトレ(蒼)が駆け寄って声をかけて来てくれた。
ん?知らない内にウマドルも始める事になってる?……これはまた後で考えるか。
アタシが来たのに気付いて慌てて立ち上がった彼女の前で腰を下ろした。
「お疲れ様です、トレーナーさん」
「ただいま。……頑張ったよ、アタシ」
かつて、無謀な挑戦の果てに心を折られたダンス大会から数年。アタシは漸く、目標を最後までやり遂げる事が出来た。トレーナーになる前からずっと背負っていた荷物を下ろす事が出来た気がした。
「俺」が抱えていた未練は無くなった。
「……なのに、なんで全然嬉しくないのかなぁ」
悔しい。負けた事が、全力が届かなかった事がどうしても悔しい。
泣きそうになるのを必死に堪えるために拳を痛くなる程強く握った。目を閉じて荒くなる呼吸を無理やり抑えていると、デジタルがアタシの頭を抱き寄せた。
「良いんですよ悔しがって。前のトレーナーさんが抱えていた物は無くなっても、今の貴女の挑戦はここから始まるんですから」
堪えていた涙が溢れる。周りに気付かれない様にデジタルの首元に顔をうずめる。
幸い、感情が追い付いて無いからか、声を上げて泣く事はなく、静かに涙を流していた。
そんなアタシを、小さな手が優しく撫でている。
デジタルの制服でこっそり涙を拭って立ち上がる。ぼやけていた視界がハッキリし、デジタルを真っ直ぐ視界に映した。
「……デジタル」
「なんですか?トレーナーさん」
「次は勝とう。もう過去は振り切ったから、今度からは勝つための挑戦をしよう。そして、ライブのセンターになってデジタルに目一杯推して貰うんだ」
「そうですね。あたしも、全推しウマ娘ちゃんの一人、アグネスデバイスさんを全力で支えていきますよ」
140Debug・dancer終22/02/05(土) 20:01:15
こうして、「俺」の物語は終わりを迎えた。ウマ娘に憧れ、ダンサーとして彼女達に挑もうとした少年は必死に技術を磨き、世界中のダンサー達と渡り合い、やっとたどり着いたウマ娘との対決の舞台にて一人心を折られた。
そして自身もウマ娘になり、戦いの舞台もレースの世界に変えて、最後は敗北と言う形で幕を下ろした。
次はアタシの物語だ。人間の「俺」とウマソウルの「私」が混ざり合って生まれた新しい人格であるアタシの。
また、喉鳴りになってしまうかもしれない。不幸な事故や怪我で、挫折する事になってしまうかもしれないと、不安を数えたら切りがない。
だから、進む道が閉ざされてしまうまでは走り続けよう。
この先にどんな困難が待ち受けていたとしても、投げ出すと言う選択肢は無いのだから。
デジタルと見つめ合っていると、照れて来たのか彼女の頬が朱くなっていく。
それを見てどうしようもなく愛おしくなったアタシはデジタルに近付き___自分と彼女の唇をそっと合わせた。
「とととととれれれれ……あっ♡」
顔を真っ赤にして痙攣した後、恍惚の表情で失神するデジタル。
一部始終を見ていたタキトレは「おいおいまた養護教諭の出番か?」と苦笑いしながら言い、ファルトレはちょっと目を丸くしながら小さく拍手をしていた。
気を失ったデジタルをお姫様抱っこして控室に戻る。
アタシの腕の中で眠る小さな勇者。この子と一緒なら、どんな困難にも立ち向っていける気がしていた。
≫152二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 20:31:07
夏のある日、僕は一人小さなお寺の中で縁側に座っていました。お日様は大分かたむいてあたりはそろそろ暗くなりかけ。
宿題も終わって、一緒に遊んだ皆ももう帰ったけど、家にお母さんもお父さんもまだ帰ってないころ。
家にいても仕方なくて、時間を潰すためにこの古びたお寺にいた僕は、ふとコートがひらりと見えました。
…コートを着たそのウマ娘は、僕よりも高くてとっても胸の大きい人でした。その人は僕の方を向くと「…あら、どうしたのかしら?」っと聞いてきました。そこで僕は皆帰ったけど、お家に人がいないからまだ帰ってないことを話しました。
するとその胸の大きい綺麗なお姉さんは
「そうなのね。なら、暫く私とお話してみない?」
…少し怪しい感じの人だったけど、なぜか大丈夫と思った僕は学校とか友達とか色んな事を話しました。そのお姉さんからもいくつか聞かれたけれど
「君の夢ってある?」
夢を持ってなかった僕は迷いました。学校とかでも夢については適当なことを書いてごまかしてたけれど
「…その感じだと、夢を持ってないのね」
僕は言ってないのに夢がないことがばれているのに驚きました。するとそのお姉さんは
「別に持たないといけないものじゃないわ。恥ずかしいことでもないの。でもそうね…まず君がしたい、してみたいことをまず考えてみるの、ちょっとしたことでも何でもいいから、それが夢になるわ。」
「…うん」
僕の頭を軽く撫でたお姉さんは立ち上がると
「だから焦らなくても大丈夫。ゆっくり見つけたら良いわよ。君には好きなように選ぶ権利がある。…それに、もうすぐ時間でしょう?」
「あっ…うん、僕もう行くね。さようならー!」
大きく手を振ると、お姉さんも微笑みながら小さく手を振ってくれました。
「ふふっ…さようなら、また会えるといいわね。あるいは…会いに来ても構わないわよ。」
石段を駆け下りる僕は、服の胸元についていたトレーナーバッジのことを考えながらふと立ち止まって振り返りました。
…石段を登りきった所にいるはずのそのお姉さんの姿はもうなくて、雰囲気とあわせてまるで妖怪みたい。
そのお姉さんはゆっくりでもいいと言っていたけれど、僕はもう決めました。あのお姉さんのいる世界に立ちたい。
僕はトレーナーになってもう一度あの胸の大きいお姉さんに会いたい。そしてその時は言ってたとおり会いに来たと言おう。
≫166二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 21:57:38
「ようタキトレ。お嬢はどうだ?」
「あれからウマソウルの表層化は見られませんね。意識レベルも安定していて、これといった問題はありません」
保健室にいたタキトレに声をかける。何やら書類らしきものを書いていた。
「原因の方は?」
「未だに謎、と言わざるを得ません。あれから影も尻尾もみせませんから」
そう言ってペンを置くと、ふうとため息をつく。
「右から2番目のベッドにいます。今は寝てると思いますが……」
「おう、ありがとな」
礼を言ってカーテンを捲る。真っ白のシーツに吸い込まれそうな黒髪を流し、手を組んで静かに眠っていた。寝息も耳を澄まさないといけないほどに小さく、息を殺しているかのようだ。
(まだ起こさない方がいいな)
椅子を持ってきて横に座り、優しく頭を撫でる。いつもとは違う、どこかに行ってしまいそうな感触。
(息子よ…少し、変わってくれないか)
(おう)
ギムレットがそう言ってきた。目を閉じてスイッチする。
(寝てる間にやんのか?)
(いいや。少し、撫でたくなってな)
どこか哀愁を含むその声は、やはり悲しみが隠しきれてなかった。
すこし線の薄くなった頬に静かに手を添え、子供を慈しむ親のような目を向ける。
(……やっぱ不安なのか?)
(家族が手の届かない所に行きそうになるかもしれんのに、不安でいられないほど薄情じゃねえ)
本当ならばここで思い切り抱きしめたいだろう。それほどまでに不安なのだ。
167二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 21:58:38
「ん…」
「おはよう、娘よ。気分はどうだ?」
薄く見開かれた目の奥に紫がこちらを捉えている。
「その…ずっと…暗いところに居たんです。でも、何かあったかいものがいてくれて…」
「……そうか。それで娘よ。起き抜けに悪いんだが、この前言ってた、ナカにあるもん、見せてくれねえか?」
それを打診すると、少しの躊躇いを見せ、やがて覚悟を決めたようにスッと纏う雰気が一変する。
「わかりました。よろしくお願いしますね」
姿勢を正し、三つ指をついて礼をしてくる。
「かしこまらなくてもいい。リラックスだ。それじゃあ始めるぞ」
目を瞑る彼女の額に手を添え、奥の方へ意識を向ける。
所々黒い霞のようなものがかかる中を、奥へ奥へと落ちていく。
(コレか…)
そこには、3つの魂があった。
一つは黄金細工を思わせる、たなびく栗毛のもの。
一つは頭に電話の受話器のような模様を持つ、青鹿毛のもの。
そして一つは、古く、ずっと古い、そして強い気配を纏う、栗毛のもの。
それらは静かに収まっているが、暴発すればとんでも無いことになる。
そしてギムレットは、その3つを克明に脳裏に描いた。
168二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 21:59:23
「終わったぞ。目を開けていい」
そう言って額から手を離し、彼女を見据える。
「どうでした?」
そう聞く彼女の手は震えている。全く、娘の不安さえ見抜けない自分は親父失格だな。
「今は活性化していないからそう問題はない。だが問題なのは活性化した時だ。例えるなら今は安全に管理された爆弾としか言いようがない。安全に見えても本来それは1秒後にどうなるかわからない、そんなものだ」
それを伝えると、彼女は俯いて肩を震わせ始めた。
「ごめんなさい…ごめんなさい……」
「ど、どうしたんだそんな急に」
「最近…夢を見るんです。自分が少しずつ、削り取られていくような、何か別のものに置き換わるような」
そう言ってぽとり、と雫を落とす。
「私が、こんなことになったから…グラトレさんにも、皆さんにも、たくさん迷惑をかけて…」
静かにそう零す。
「それで…このまま消えてしまいそうで…怖くて…」
「…大丈夫だ。そんなこと、俺がさせない。家族を守るのが親父の役目だからな」
そう言って彼女を胸の中に収める。
「不安なら泣いていい。怖いなら存分に頼っていい。こんなダメなヤツでも、少しは頼ってくれ」
そう言って彼女の背を抱きしめる。自分より大きいはずの体が、1人泣いている少女のような小ささに思えた。
その腕の中で、静かに涙を流している家族は、ひどく孤独な所に立っているような気がした。
「申し訳ありません…」
まだ少し潤む赤い目で、こちらを見てくる。
「俺はいいさ。息子も気にしないだろう。それより暴走を抑える手段だな…」
顎に手を当てやり、考え込む。
(息子よ。何かいい方法はないか?)
(俺に聞かれても…)
すると彼女が、おずおずと口を開いた。
「あの…」
「どうした?」
幾らかの逡巡を見せた後、覚悟を決め込んだように口を開く。
「私、ターフを走ってみたいです」