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目次
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part296【TSトレ】
≫13二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 00:31:18
トレーナーは担当するウマ娘の為に、最善を尽くす仕事だ。
だからといって副業禁止規定があるわけではなく、卒なくこなせるならどれだけ手広くやろうと構わなかったりする。
かくいう俺ことダイワスカーレットのトレーナーにも、一応副業らしい副業はあって……。
「助かるよ。業者はどうにも不気味がってね」
「やー、臨時収入は助かるんで」
「右に同じくっす」
実は俺はオペトレさんの営む総合代行業社「あぶみ本舗」で働いているのだ。
トレーナーの業務内容はホント目が回るくらい多岐にわたっていて
担当ウマ娘の指導やレースの出走手続きは勿論、マスメディアへの対応とかグッズの版権管理とか
果ては自分と担当ウマ娘の収入関係の確定申告まで……。
ほんともうやんなっちゃうくらい色々なことがのしかかってくるのだ。ヤンナルネ。
そして、その辺りの手間を限りなく最小限にする為にオペトレさんが開設したのが「あぶみ本舗」だ。
各種手続に版権管理は勿論、遠征用のマイクロバスやライブ用のグッズの発注なんてことも、SNSや電話を問わず気軽に相談に乗ってくれる。
ぶっちゃけこの代行サービスを使わないで趣味の時間なんてとても送れないので、けっこうな数のトレーナーが実績に関係なく利用しているそうな。
かくいう俺も利用者のひとりで、営業担当としてトレーナーさんにサービスの紹介やら相談やらを請け負うことで社割してもらっている。
営業といってもノルマがあるわけではなく、利用してくれてるトレーナーさん達に困ったことがないか聞いたり、新人さんに紹介するくらいだ。
「これが終わったら何か奢るよ。張りきって片付けてくれたまえ」
「「アザーッス」」
直接の上司にして社長であるオペトレさんは優しいし時々美味しいお店に連れて行ってくれるので、ほんとにいい副業である。
なので、たまの雑用だって俺も喜んで請け負うのだ。このまえたべたうなぎがおいしかったからじゃないよ。ほんとだよ。
16二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 00:32:16
「それにしても……なんで三女神像にバリケードが?」
「やたらと厳重っすね……」
「色々と不安に駆られたからだろうかね……とにかく、全部片付けてしまおうか」
いっしょに手伝いに来てくれたウオトレさんは2mを超える身長に見合ったフルパワーの持ち主で、ちょっと掴んで引っ張ればあっという間にバリケードが壊れてしまう。引き裂かれた木材を俺とオペトレさんがせっせと片付けて、徐々に三女神像が姿を現していって、完全にバリケードが撤去されるまで、そう時間はかからなかった。
差し入れのスポーツドリンクを飲みながら、俺達はちょっとした達成感に微笑む。
「やあ、ありがとう。きれいに片付いたね」
「すっきりしましたねー。依頼してくれた人、喜んでくれるといいけど」
「そういや、今日の依頼人は誰っすか」
「ああ、私だよ」
え、と驚く俺達に、オペトレさんは事情を教えてくれた。
三女神像にバリケードが張られて久しいが、オペトレさんはずっとこのバリケードを壊したくて仕方なかったそうだ。
オペトレさんはいつも温厚な人だけに、そんな激しい衝動を口にするのは本当に珍しい。恐る恐る事情を聞くと、オペトレさんは胸元のパイプを触りながら答えてくれた。
「あまりに、みっともないと思ってね」
「みっともない?」
「ああ。撤去の理由はマスコミに不審に思われないようにする為だ。学園から許可も取ってある。けれども……そうだね。本当の気持ちはただ、この瓦礫の山が気に食わなかったからだろう」
そういえば、オペトレさんはミッション系の学校の出だと聞いたことがある。
神様という存在を学問として学んだことがある人にとって、神様を軽んじる扱いはあまり好ましくないのだろうか。
「不可解な不幸を三女神の気まぐれと嫌悪するなら、私達は巡り合った奇跡のような出逢いを、神々への恩として数えなければならない。
彼女達は機械仕掛けの神などではなく、我々と愛バを見守るウマ娘の神なのだから。
……そんなことも忘れて、ただ瓦礫と共に不幸の責任を押し付けるなど」
まるで大人の振りをした、赤ん坊のようじゃないか。
オペトレさんはそう言って、話を締めくくった。
18二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 00:33:12
重苦しい雰囲気はさっさとどこかに放り投げて、オペトレさんは俺達に美味しい釜飯屋をご馳走してくれた。
底を掘るほど味わい深い釜飯に、きゅっと舌の引き締まる日本酒がこれまた合うこと合うこと!
オペトレさんに抱いていたほんのちょっぴりの畏れも忘れ、俺とウオトレさんはバイト代を握りしめ、またご馳走になりたいねーなどと語らいながら二人で帰路についていた。
「けど、変な縁もあったもんっすね」
「なにが?」
「いや……ウオッカとスカーレットさんもそうっすけど、俺とダストレさんも大概その……あれじゃないっすか」
「ああ。確かに、正反対」
片や2m超えのメッシュヘアーにオッドアイのウオトレさん。片や特徴的なパーツのないことに定評のある俺。
確かに、これ以上なく反対で、それでいてお互いちょっと羨ましい部分があるのだからおかしな話である。
「でも、仲良くできてるのは嬉しいよ」
「そうっすか?」
「うん。俺達の愛バみたいにケンカするほど、って関係も悪くないけど……あの子達を守る立場の俺達がケンカしてたら、ねえ」
「確かに……色々と、大惨事っすね」
納得がいったと頷くウオトレさんに、本音を隠せてよかったと内心で安堵する。
本当は男の頃はお互い疎遠だったから、こうして仲良く遊べる機会が増えたことが俺はすごく嬉しいのだ。
アニメの一気観とかも知らない裏設定とかをよく教えてくれて楽しいし、ウオッカちゃんとスカーレットも入れてみんなでワイワイするのも楽しい。
こうしてウマ娘になって、好対照の姿になったことで関わりを得られた……嬉しくなったことのひとつでもある。
けど、ウオッカちゃんとスカーレットはお互いが貴重なライバルなのだ。
適度な緊張感があるからこそお互い高め合えるわけで、俺が楽しいからとうつつを抜かしてはいけない。程々にしないと。
「じゃ、また今度ゲーセンでも」
「うん! 次の土日あたりに!」
……ま、まあ、週イチで遊ぶくらいはいいんじゃないかな!? うんよくわかんないけどきっとそう!
19二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 00:34:07
美味しさの熱で暖まるお腹をさすりながら、俺は夕方のトレセン学園へ戻ってきていた。
別に用がある訳じゃないが、俺はこの夕方にトレセン学園を散歩するのが好きだったりする。
夕陽が校舎の上に立つ鐘の塔を照らし、大きな影を作っている光景が、朝は人が行き交う校門までの通路に誰もいない光景が、ちょっと寂しさを感じさせながらも、明日また賑わうことを確信させてくれるのだ。
バリケードに覆われず、俺達を見守ってくれている三女神の像も、今までからこれからに続く、俺の好きな景色である。
しかし、そんな光景の中に見慣れないものがあった。いや、本当のことを言えば、もう見慣れた姿が。
「うーん……どこに行ったんだろ? 確かに、ここにいたと思ったんだけどなあ」
それは……いや、そのウマ娘は、俺と瓜二つの姿をしていた。
違うところがあるとすれば、髪の長さくらいだろう。俺はミディアムボブで、あの子は腰の辺りで切り揃えたロングストレートだ。
素朴な笑顔もそのまま俺に似ていて、近づきながら振ってくる手も俺と同じ大きさで。
「みつけた! ここにいたのね、わたしの身体!」
「えっ」
だからこそ、どきりとした。心臓が早鐘を打って、背筋が凍てつきはじめる。
「大変だったのよ。長いこと三女神に止められてたんだから!
でも、あのバリケードがこわされて、イマが外の様子を見ようとしたスキに、ひょいっと飛び出てやったの!」
長い間蓋を閉ざされた箱の中から、誰かが語りかけてきているような感覚に、俺は怯えて足がすくむ。
聞き慣れた、けど聞きたくないその言葉に、俺の頭は納得と拒絶でいっぱいになった。
まさか、そんな。そういうのは俺の役割なんかじゃない。
「わたし、キンチェム! わたしがあなたのウマソウルで、あなたがわたしのボディ!
よろしくね、わたしの宝物さん!」
差し伸べられた手を取ることもできずに、俺の意識は遠くなっていく。
どうか、どうかこのまま消えることはありませんようにと願いながら、俺の意識はぷつりと途絶えた。
≫33二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 00:41:47
(貼る前に寝落ちした続き投げとくね)
ミニクリーク(≒頭サイゲ)
お前はお母ちゃんになるんだよ!!!(22歳)
数少ない眼鏡勢で文系
マーベラス!マーベラス!Wikiがこわマーベラース!!
ウマ娘化初日に担当と愛し合ったトレーナーだ、面構えが違う
じじピウェーイ!!
語尾に小さいっが付くのがめちゃくちゃあざとい服装だけパリピな隠れ巨乳
現代社会において強過ぎるメカ特攻持ち正統派ロリ
共依存義手装着系美人
202っすカッコよく行くぜ!息子よ……ウワーッ!!
自称普通を名乗る奴が本当に普通の訳がないんだ、知らなかったのか?
デンジ以外の情報がねぇなぁ!!まぁいいか!!よろしくなぁ!
病弱合法アルビノショタが褐色巨乳合法ロリになって性癖が狂わない奴はいない
最近神様になった斬魄刀じゃない方の侘助チワワ
ゴールドシップ。
ええ加減ブラ付けんかい!!!
バスト三桁包容力マシマシお母さん系エリート
ダイヤちゃんに勝てない目隠れロリ(字面がアウト過ぎる)
ロジカルな体(頭サイゲ)をした天才
一流の体(頭サイゲ)をもってキングの自身以外の何かを粉砕する兵器
肩に小ちゃい重機乗せてんのかーい!!
いくらなんでも情報が少ない仮面ライダー系トレーナー
かわいい豪鬼
曇らせ要素がえげつないデータ派でマッサージも上手い
タイマンだ!!!
あの初期設定でアホ2号になってるの凄いと思うよ
🎈マーチ初勝利おめでとう!
ひぃん……ふくよか……ひぃん……
34二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 00:41:55
エル。耐えなさい。
無自覚イケメンムーブポンコツ大根王子
食べられる運命のウサギ。頑張れ。
トムクルーズに認められた漢だがそれはそれとして社会的地位は下がる
作中最強
≫69たたかえ!ぷちトレ(1/3)21/10/23(土) 01:02:44
「緊急招集! ちっちゃくなったトレーナーの会!」
「いえーい! なんだか久しぶりな気がするねー!」
「メンバーは第1回と同じ顔ぶれ、に加えてシャカトレさんですね。よろしくおねがいします」
「ええ、よろしく……早速ですが、今回の議題は何でしょうか」
「ああ! 今回みんなに集まってもらった理由は……これだ!」
『熱望ッ! 感謝祭で幼いウマ娘の目線に立ち、その背を押すような企画をせよ!』
「えーっと、文体からして理事長からの指令ですよね……あ、もしかしてアレかな?」
「おや、クリトレさんも心当たりが? 私にも一つ思い当たるものが……とはいえ確証はありません。説明を」
「おう。数日前、理事長から先のとおり依頼があってな。それはいいんだが、問題は内容を一任されたことだ」
「タイトレさんと相談された僕とで考えましたが、上手く答えを纏められませんでした」
「そこでマーベラス☆なアイデアが詰まった、マーベラスBOXの出番ってわけさー」
「本当に行き詰ってたから助かったぞ……で、出てきたのが知っての通り『変身モノ』ってわけだ」
「あー、成程です! ……この5人でやるんですか? 他の会員の方々は?」
「一応声は掛けたんだが……」
『あー……俺はよく転んじゃうので、申し訳ないですが出られないかと』
『私は機材などに影響があるといけませんので……すみません』
『……ゴメン。大勢の前に出るにはちょっと、何というか、今は自信がない』
『大変申し訳ないのですが、辞退させてください。まだその、バランスが取りづらくて』
「……とのことでな。あとキントレとサトトレは担当が『妥協はできない』って言うんで次の機会に、とのことだ」
「そうですか……でも! 皆の背中を押せるステージ、僕、是非やりたいです!」
「そうですね。違う自分になって挑戦する、夢の後押しが出来そうないい案だと思います」
「僕も参加します。貴重な機会ですし、何か新たなロジックを発見できるかもしれません」
「ぜったいマーベラス☆なステージになるよー! 今から楽しみー!」
「よーし! 4人の参加表明を改めて聞いたところで、具体的な内容を考えていくか! クリトレ! 号令!」
「お任せください! いきますよー……がんばるぞー! えい、えい、「「「「むん!」」」」」
70たたかえ!ぷちトレ(2/3)21/10/23(土) 01:03:03
『──こうして始まったプロジェクト。だがその成功は、数多の困難を乗り越えた先にあった……』
「えーと、だから俺としては、衣装にデッカいリボンを付けるべきだと思うっす」
「成程……ならリボンの中心に宝石をつけるのはどうでしょうか」
「ロブトレさんに賛成……やー楽しいお兄ありがと……あたしもデザイナーの端くれとして、気合い入れなきゃ」
「口上はやはり分かりやすさ、そして韻が重要です。過去の雑誌や流行などを参考に、こちらに纏めました」
「ふぅむ、随分と懐かしいものまであるのう……ここからバイブスガン上げな口上を作るんじゃな?」
「はい。時代を縦軸に、世論を横軸に。ここから最善の解を導きたいのです。ご助力願います」
「すみません、嫌な役柄をお願いしちゃって……せめて練習の合間に沢山差し入れしますね」
「なに、構わないさ! 筋肉に限らず、成長には負荷が必要不可欠! 怪人役、喜んで務めよう!」
「私も同じく。しかし、ヒーローに憧れるウマ娘の担当トレーナーが怪人役とは、妙な因果だな」
「変身シーンのBGM、ね。ドラム演奏ならまだしも、作曲か……よし、やってみよっか」
「ああ。覇王の伴侶として磨いたセンスを以て、最高の演出を約束しよう。任せてくれたまえ」
「うんうん! 皆にマーベラスを届けられる、とびっきりのヤツをよろしくー!」
「あー……やっぱ運動後のマッサージっていいよなー……きもちー……」
「喜んでいただけて何よりです……が、くれぐれも無理は禁物ですよ、絶対にです」
「チヨトレさんの言う通り。万が一に備えて私も見ているけど、無理するなら髪を光らせるからそのつもりで」
『たくさんの協力者たちの尽力の元、いまステージの幕が上がる──!』
「ふぅ、緊張しますね……!」「ええ。学会発表のときとはまた違う緊張感です」
「沢山練習したんです! 成功間違いなしですよ!」「そうだな! よし、マベトレ! 音頭頼む!」
「りょうかーい! 皆準備はいいよね? いくよー……えい! えい!「「「「むん!!」」」」」
71たたかえ!ぷちトレ(3/3)21/10/23(土) 01:03:18
「……」「……」
『どうだ、二人とも。ゲームだと思ってスイッチ入れたらドキュメンタリー番組が始まった感想は』
「いや普通に凄いんだけどさ、ナニコレ」
『何って、この間の感謝祭でやったステージの裏側を追った番組だ。ナレーションは俺が担当した』
「あのステージ、出来上がるまでにこんなことになってたんだ……」
「衣装デザインのシーンで出てきたの、あの子スズトレの妹さんだっけ」
「うん。デザイナーやってるから、私経由で依頼したんだ」
「本職が一枚噛んでるんだもん、そりゃクオリティもばっちりだよなー」
「衣装以外にも台詞、音楽、殺陣、全部すごかった……続編の予定はあるの?」
『予定は未定だ、がしかし結構好評だったんでやるかもしれない……らしい』
「まあ好評だろうなー……折角だしあの変身シーン、もっかい見せてくれない?」
『おう。えっと……ここらへんか。再生、っと』
ケッケッケー! コノカイジョウノヤツラ、ミンナ「イケニエ」ニシテヤルゼー!
「くっ、そうはさせるか……! いくぞお前たち! 変身だ!」
「は、はい!」「了解」「お任せです!」「よーし☆」
~♪(変身シーンのBGM)
「導くは勇気! 夢見た自分に、なるために! プリンセス・ペリドット!」
「導くは英知! 新たな光を、導きましょう! プリンセス・アメシスト!」
「導くは慈愛! 手を取りあって、守ります! プリンセス・ターコイズ!」
「導くは希望! みーんな輝け、マーべラス! プリンセス・トパーズ!」
「導くは絆! 紡いだ今が、未来を創るんだ! プリンセス・ガーネット!」
「友と踏み出すその一歩が!」「明日を拓くしるべとなる!」
「こぼした涙のその一滴が!」「笑顔届ける花を咲かせる!」
「みんなの明日を、笑顔を! 決して曇らせたりはしない!」
『夢をこの手に、光輝く未来へ! トゥインクル・プリンセス! 参・上!』
(了)
77補足:登場人物リスト21/10/23(土) 01:21:16
台詞が一言以上ある…8名
主役:タイトレ・ロブトレ・シャカトレ・マベトレ・クリトレ(小)
実況:マルトレ・スズトレ・フクトレ
台詞が一言だけ…16名
不在:セイトレ・ブルトレ・エルトレ・リウトレ・キントレ・サトトレ
衣装担当:ウオトレ(202)・リィ(スズトレの妹)
台詞担当:バクトレ・じじピ
敵役担当:リャイトレ・ビコトレ(あと描写はないですが一応他にもいるはず)
音楽担当:シチトレ・オペトレ
救護担当:チヨトレ・タキトレ
まあ人数が多い分一人一人の台詞は少ないので……
あと身長150未満はカワトレがいるんですがあまりにも情報がないので今回はお休みです
≫117二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 07:37:57
マルトレがもしウマ娘名を持つなら『キスブレイズ』です
ボツにした
「トレーナーちゃん……?」
「どうしたんですかマルゼンスキー先輩。私はトレーナーでなくて"キスブレイズ"ですよ」
「トレーナーちゃん……!」
「わっ……!どうしたんですかそんなに抱きしめて。それより次の安田記念応援してます! 私"マルゼンスキー先輩の走る姿が大好きなんです"」
「ッ…………! ぁぁぁ……! ごめんなさい……私が……私が負けたから……!」
由来です。
128二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 07:48:59
無かったことになったからセーフです!!!
ちなみに由来は
キス→スキーの反転
ブレイズ→焔→マルゼンスキーの固有 もしくは"馬の流星"
なのでマルゼンスキーのトレーナーの反転
または(マルゼンスキーに無い)流星にキスをする。→もうマルゼンスキーのものではない
の意味になります
≫118二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 07:38:43
────私は、ルドルフとフランスに来ていた。
いや、旅行だけじゃなくてちゃんとした目的もある。
洋芝もといフランス、特にロンシャンの芝に脚をならすためだ。
そんなことをする目的は只一つ。
誰が呼んだか、"二度目の戴冠""ルドルフなのにナポレオンの真似事"等と称されるそれ。
────海外遠征。
特に狙うは凱旋門賞。といっても、レースを欧州に絞る逃げを打ってるのだけど。でもバーテン大賞も取った今のルドルフならきっと凱旋門も狙えるはず。因みに凱旋門の後は何事もなければイタリアに移動になる。ジョッキークラブ大賞も取って強さの証明したいし。
その後、帰国してジャパンカップ出て海外G1の〆のお馴染み香港ヴァースを押さえて、その後有馬で走って……欧州の芝慣れした"皇帝"に襲われる香港のウマ娘が可哀想等という意見は聞かない。優しくても勝ちを譲るウマ娘などいないのだ。
「……それにしても、ここのガレット美味しい……」
「ああ。全くだ、が……些か私よりも君が注目を集めてる気がするが」
まあ、現地メディアだと"日本から来た皇帝"よりも"美女ウマ娘トレーナー"に比重が置かれてる気がするのは、嬉しいよりもルドルフを見ろという感じがある。
……いや、でも美人と誉められるのは……と思いながら、デザートのガレット、最後の一口をぱくり。美味しい。
────そうして、凱旋門賞当日。バーテン大賞を取り、フォワ賞でも快調だった今のルドルフにとって凱旋門賞はさながら、差し出された冠だろうか。
フランスとはいえ見慣れた道。凱旋門賞というプレッシャー。私の手は震え、じわりと汗が出てくる。
「トレーナー君」
「ルドルフ……危ないと思ったら無理しないで。必ず、戻ってきてね」
「大丈夫だとも。つい数週間前のフォワ賞の私の走りは見ただろう?」
「見た、けど。それでも、ルドルフが」
「……私は、今日が千載一遇と思える程に好調だ。流石に鎧袖一触等とはいかない強敵ばかりだが、君に世界最高の冠をプレゼントしよう」
「……わかった。無理はしないで。この場で講和に調印なんてしたくないから」
「そんなことが言える程度に頭が回っているのなら、思いの外君も大丈夫そうだ。……おっと。行ってくるよ、トレーナー君、いや……"○○"」
「うん。行ってらっしゃい、"ルナ"」
────覇道が成されるのか。或いは折れるか。夢の先は、今だ不明瞭。
≫157ガンギマリ頭スズトレ21/10/23(土) 08:08:00
没ルートシリーズ
1.沈黙の日曜日(スズカ)
ほぼアニメ。スズトレが盛大に病むけどスズカが慰めるので結果バッドエンドにはならない
2.復活失敗(ジャパンカップ)
病むどころじゃなくスズトレが自殺しかけるが、スズカがギリギリで救助。ゆっくりながら前へと二人三脚で進む。
唯一恋愛ゲージ復活する可能性アリ
3.沈黙の日曜日(アサヒ)
スズカがショックでスランプに入り、ドリームシリーズもそれ以降1度も勝てずに終わるがスズトレがフォロー。少し早く二人でトレーナーコンビを結成し以後伝説を残す。
EX.記憶喪失
スズトレが盛大に曇る。が、スズカの走りでまた一目惚れし、記憶が復活しようと復活しなかろうとまた二人で歩み始める
以上!!!!こいつら信頼がオリハルコン並に強度になってやがる
≫170二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 08:15:19
ブラトレ分岐、大したのはないけどね!
1.後一歩を埋める差
夢の中で内面のソウルと邂逅しなかった場合、トレーナーズステークス3200で勝利できなかった
大きすぎる変化はないが、かなり残念がる。後細かいレースに参加しなくなるかも?
2.流石にやめてくださいメイジちゃん
ばばピが三女神に懇願されて夢に来れなかった場合
これも大きな影響はないけど、ソウルとの絆があまり深まらない
EX.記憶喪失?
何らかの原因で記憶が吹っ飛んだ場合、ブライアンの成績はしばらく下がる
ただししばらくした後にノウハウを構築し直すため、復活の黒狼のあだ名がつく
周りが悲しむ可能性が高いのでブラトレは記憶を頑張って思い出す。思い出した。
ぶっちゃけ重すぎる話は書けません!ってなるのでこれくらいかな
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part297【TSトレ】
≫
≫20ガンギマリ頭スズトレ21/10/23(土) 08:34:42
名前はもう決まってるし現在までで篭ってる意味をまとめてドンと置いとくね
サイレンスアサヒ
1.スズカの由来は鈴鹿山脈、なので同じく朝日山地から
2.長編四部作の1作目のタイトル「映ろう空模様、陰る朝日」の朝日から
3.長編四部作の最後、「夜空を駆ける星々」の星々から。日=太陽も"星"だよね?
4.スズカを太陽、トゥインクルシリーズを空とし、消えた太陽が再び戻る=夜から朝になる、という繋がり
5.異なる世界で「沈黙」に消えた星が、アサヒとして夜明けの先にたどり着くことから←New!!
ちな後ろ2つは後付だよ。エモい意味はいくらでも盛るペコ
≫98二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 09:29:34
「おーい、おーい、起きてー」
謎の声に呼ばれ目を覚ます。目の前には豪華に着飾った、謎のウマ娘がいた
「あっ、起きた。私の名前はア…オ…どっちだったっけ、まぁいいや。今日は貴様にお知らせをしにきたんだ」
そのウマ娘は嬉しそうに話し始めた
「まぁ単刀直入に言うと、貴様は3年以内に死んじゃうんだよね」
わけがわからない、そんな軽いノリで余命宣告されるなんか思ってもみなかった。何か言おうとしても口が動かない、声が発せない
「わけがわからない?そりゃそうだ。死因まではわからないけどあんなもの大量に飲んでるしさ、不摂生じゃない?」
それを言われると何も言えない、間違いなく体に悪いけどやめられないもの
「図星みたいだね。死にたくない?そうだろう、だから君をもうちょっと生かしてあげようと思って」
色々疑問はあるが生かしてくれるならなんでもいい、まだ死ぬには未練が多すぎる。もっとウオッカとともに歩みたい、何より悲しむ顔は見たくない
「イイネ、同意見だ。私もウマ娘の悲しむ顔はできるだけ見たくないからね。じゃあ貴様の未来を保証してあげよう、条件付きだけど」
不穏な言葉が聞こえた、なんだろう条件って
「大丈夫さ、ちょっと行き場のないウマソウルいくつか混ぜるだけだよ」
全く大丈夫そうに聞こえない、ウマ娘になるってことですか
「そうそう、まぁ消えかけのウマソウルだから精神がどうにかなったりは無いと思うよ、多分」
不安だけど生きるためだ、受け入れよう
「よし、それじゃ決定ね!じゃあ新しい人生の続きを楽しんで!私もたまに遊びに来るね!じゃ!」
視界が暗転していく…不安がこみ上げてくる…まぁ大丈夫だろう、信じるしかないか…
99二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 09:30:03
目を覚ます、そこに俺はもういない。いるのは酷く巨大な、歪な色のウマ娘
「うわっ…めっちゃでかくなってる…マジっすかこれ」
それでも俺の人格までは変わっていない、これからも変わることはないだろう
とりあえずまずは担当に連絡しておこう
「もしもーし、ウオッカっすか?サブトレっすよ、俺もウマ娘になっちゃったっす。」
「マジで!?メンタルとかは大丈夫なのか?」
「喋り方がこんなのになっちゃったっすけどそれ以外はまだ大した影響無いっすよ」
「ならよかったぜ、なんてったって大切なトレーナーだからな!」
「俺…今めっちゃ嬉しいっす…今後ともヨロシクっす」
「おう!よろしくな!」
続くかもしれない
≫129フジトレママ&不健康コンビ21/10/23(土) 09:56:36
「食育の時間ダヨー……!!」
「か、帰ってくださいフジトレさーん。わ、悪かったですから!1カ月カップ麺生活してたのは謝りますからぁ!!」
「し、しっかり押さえててくださいケツさん!っていつもの数倍力強い!!!」
「アケナサーイアケナサーイ」
「タ、タバコさんからも誤ってください!!」
「え、ええ!?うぃ、ウィダーだけで半月生活しててごめんなさい?」
「謝ってるのは一週間前に聞イタヨー!!!」
「わー!ごめんなさいー許してー!!!」
「許してくださ、あ、だめだ抑えきれな」
「オープン、セサミ!!!」
SE:ドンガラガッシャーン
「……君たちには直々に自炊を教え込むよ、いいね?」
『イエス、マム』
≫140二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 10:04:38
「可愛いくなっちゃったねトレーナー…そうだ!テイオーお姉ちゃんって呼んでみてよ!」
「…あのなぁテイオー。見た目は幼くなったけど精神は大人なんだ…」
「えーでもスーパークリーク達…」
「…よそはよそ!」
「うーん…目線が低いな!」
「おい…大丈夫か?気分が悪かったり…」
「いや全然体調はいいんだけど…この歩幅でトレーニング場に行くの大変だなと…うおっ」
「運んでやるから動くなよ」
「ブライアン…ありがたいけどなんで肩車…」
「…小さい頃の私みたいですわね」
「そうですわねぇ…まぁすぐ戻るだろうし構いませんけど」
「…ふふ、良ければ写真を撮ってお祖母様に送りません?」
「いいですわよ…っと。これで、送信ー…どんな反応しますか…早!?」
「えっと…今すぐ戻って顔を見せに来なさい…お祖母様…」
フクトレも書こうと思ったがちょっとシャレにならなさそうなので断念!
≫157二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 10:19:00
「…………え、お兄ちゃん?」
「うん。いやー流石にこんな事態は予想できないよね。今の私って7歳くらいのお姉ちゃんそっくりだったりして♪」
「……………………」
「あれお姉ちゃん? おーい、って放心してる。珍しいねこんなお姉ちゃん」
「…………ひ」
「ひ? え、どうしたのお姉ちゃん。なんか物凄い何かの覚悟を決めた顔してるけど。……掛かってない? というかたぶん絶対いらない覚悟だよそれ!」
「ひ……光源氏……!」
「え?」
そしてお兄ちゃんは──逃げた。
しかし回り込まれてしまった。
うまぴょいうまぴょい
≫163二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 10:26:29
パラシンウマ娘世界線
こんにちは!言うっちまうスレの業を一身に背負うウマ娘!パラレルシンクロン!略してパラシンちゃんです!
今日は初めてのG1!
これに勝てば、私も一流の仲間入り!
お父さんも高知からはるばる応援に来てくれてますし、負けられません!え?お母さんは来てないのかって?
お母さんなら10年前、暴走ウマ娘の集団に轢かれて死にましたよ?原型が残ら無かったんで推定ですけど...おっとレースが始まりますね!逝ってきます!
──────────
「先頭はパラレルシンクロン!1馬身離れてセッショクジコ、並んでアタマデサッカー、並んでドタマカチワリボーイ」
第4コーナーを曲ってここで一気に突き放し(ボキ
グチャドカバキィボコ
─────────────
「言うっちまうニュースの時間です。昨日行われたG1〇〇で一人のウマ娘が転倒。その後、後続のウマ娘に轢かれ命を落としました。ご冥福をお祈りします。」
「首が見つかっていないとの事で見かけた方は下記の番号まで連絡をお願いします」
badend
≫172二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 10:36:25
「……ちんまりとなっちゃったね。トレーナーさん」
「もうやだぁ……早く人間になりたいぃ……」
「妖怪人間?まあドラマもやってたし知ってるよね……うーいよしよし。泣かない泣かない」
「グスッ、ウッッ……!ネイチャァ……!!」
「うんうん。抱きつくのはまず鼻かんでからねー」
「しっかし、またえらく縮んじゃったねぇ。120センチくらいってとこ?」
「いっそ服も一緒に縮んでくれればいいのに……」
「目の前で変わるの初めて見ちゃったよ。シュルシュルシュルーってどんどん縮んでくんだね」
「私もいつも朝起きたときに気づいてたから、実感したのは初めてかも……」
「とりあえず代わりの服は、今はあたしのジャージでいっか。下着についてはー……うん今日だけでもまとめて昼休みに買いにいこうね」
「うん……お願い」
「お願い?いや、抱えて行くから一緒だよ」
「……そっかぁ」
「……午前中のトレーニング予定、どうしよう」
「ちょっとこの状態のトレーナーさんは目を離せないよねぇ」
「ごめんね……。でもこの体勢は、ちょっと……」
「?いいじゃんいいじゃん。あすなろ抱きって言うんでしょ?これ。よくしてもらってたし、お返しだよ」
「やっぱり、されるのは恥ずかしい」
「……フッフッフ、顎も余裕で頭頂部に乗っけれる身長差よ。アーーー」
「やーめーてーぇー!頭に響くー!」
……うちのトレーナーさんはどうなってもかわいいんだから困る。いや困らない。
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part298【TSトレ】
≫10二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 10:58:04
なら長いの上げるね
凱旋よ
ーーー待ち望んでいたこの日が来た。
僕ーーーサトノジャッジはパドックで控えながら今日までを振り返る。
ーーーダイヤが取れなかったこの舞台に挑むことを最終目標に、僕はトゥインクルを駆け抜けてきた。
ジュニアでは負けたことも多くて、何度も悔しい思いをしながら走り続けた。
クラシックからシニアには勝ち星を多くあげ、審判者の異名とともに強豪ステイヤーとして周知されるようになった。
ダイヤモンドS 菊花賞 そして有馬
並み居る長距離レースを制した僕は、長距離の王者として名を上げた。
そしてシニア後半はいよいよ海外へ。
シニアに入ってから洋芝のコースで練習することを軸とし、海外のウマ娘と競い合うこともした。
ーーー前哨戦では見事一着。ダイヤと同じく勝ち星を上げた。
そして因縁の地、この凱旋門賞へ来たのだ。
11二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 10:58:38
…回想を止めてもう一度レースを確認する。
凱旋門賞は右回りの芝2400m。長いストレートと急勾配の坂にカーブがある。
(僕にとってこのクラシックディスタンスの距離は問題ない。気になるのは別だ)
今回はダイヤの時とは違い良馬場。…まさしく千載一遇のチャンスだった。
(コンディションも最高、…ここで脚を潰しても構わない。だから…)
音が止まる。頭を振り上げ目を見開く。
(僕は…勝つ!!!)
ゲートが開くと同時に飛び出した。
まずは1000m近い長い直線を駆け抜ける。
僕が選択したのは追い込み。故に最後尾に付きつつまずは観察する。
(先行が多い…一番人気の逃げが一人か)
洋芝を踏みしめる感覚は慣れていることもあって今の所問題はない。
集団のペースも悪くない、この調子ならスパートまで足りるはず。
(不確定要素は大分少ない…となれば後は僕の実力次第か)
400m、坂にさしかかる所で集団のペースが更に早くなる。日本のようなハイペースなレースへ。後ろから見ていた僕は気づいた。
(あの前の一人がこのレースをコントロールしてる…!)
レースの流れを掌握し、そのスペックですりつぶす。この走り方はまるでーーー
(キタちゃんとキタトレの走り…!?)
ーーー最後の舞台で相手することになるのが、あの二人の走り方とは何とも皮肉なものだった。
(彼女が何を思ってるのかは知らないけど、簡単に潰れたりはしない!)
そう思いつつ僕はついていく。気づけば直線ももう終わり際だった。
ここまで急勾配の登り坂でハイペースの為、全員のスタミナは加速度的に削れている。
だがここにいるのはヨーロッパでも並み居る強豪ステイヤー達、スタミナ切れを起こした者はいなかった。
12二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 10:58:55
1000m地点、丁度坂を登りきった所で入るカーブ。曲がりながら降りるという膨らみやすい部分だった。
集団はインを抑えて走る。僕も前についていく。
ただでさえ速い今回のレースで下り坂である。
当然のように加速し、普段なら行かない巡航スピードで走り続けた。
一歩バランスを崩せば置いて行かれるほどの高速でなお喰らいついていく。
緩やかに曲がって下りきった所でくる偽りの直線。
(スパートは…ここ!)
何時ものようにスパートをかけ、『僕』に制御をまかせる。
ーーー光の羽根が開く。世界を塗りつぶす。
ぐんぐんと加速しだしていく体、残るスタミナもゴールまでなら足りる。
光として迫る、迫るが…
(足りない…追いつけない…!)
同じようにスパートを駆け出した彼女らに追いつけない。
じりじりと詰まってはいくが、この程度では到底先頭には追いつけない。
…それはつまり僕が遅いということだった。
(届かない…ここで終われないよ…)
13二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 10:59:14
「トレーナーさん!」
微かな声が聞こえる。顔を上げて観客席を見る。
「ダイヤ…」
(そうだよね…こんな所で折れたりはしない!僕はサトノジャッジだ!)
「僕は負けられないんだ!!!僕達のためにも!!!」
そう叫びターフを踏みしめる。
(だからここで限界を超える!これが最期だって構わない!)
僕とともに無理矢理力を引き出していく。
脚が軋み、痛みが走る。体温も高まり全身が熱くなる。
ーーー光の羽根は更に大きくなる。
輝きを増して、直視出来ないほどの眩い光を放ちながら一筋の光となって駆ける。
現世に降臨した天使のように輝き続ける。
ふと誰かが呟いた。
「本物の天使じゃないか…」
その日、競馬場に詰めていた全ての人が光を幻視した。
14二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 10:59:30
…感覚が薄れていく、視界も音も痛みも。
偽りの直線はとうに超えて、最終直線へ。
前にいた集団を割りながら追い越し、先頭の彼女へ手を伸ばす。
約500mの直線は長くて短い、最も僕にはもう距離感覚も分からないが。
今の僕がいるのは何もないような真っ白な感覚、いや領域。
…分かっている、ここに辿り着けるのは今回だけだと。そして二度とこの世界には入れないことも。
(それでも僕は選ぶよ、例え走れなくなっても。)
僕の全てをこの僅かな時に注ぎ込む。
感覚が消える。でも気配だけは感じる。
前を走る彼女に近づいていく気がする。
手が届く、もう少しで追い抜ける。
僕は彼女を…
瞬間、意識が引き戻される。
ーーー掲示板に輝くクビ差二着。
…僕達のそれは世界には後少し届かなかった。
15二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 10:59:47
地下バ道にて、痛む脚を引きずる僕に降りて来ていたダイヤが近寄ってくる。その隣にはキタちゃんとキタトレの姿も。
ダイヤは僕を何も言うことなく抱き締めてくる。
「…う…うあ…あっ…ぅぅ…」
僕の目からら悔しいのか何なのか分からぬままに涙が落ちる。
「トレーナーさん…」
ダイヤの目からも涙が零れ落ちていく。
それからずっと、二人で泣き続けた。時間も分からないくらいに、抱き締め合ったまま。
ーーー僕達の夢はここで終わった。
全てを終えて日本に帰る飛行機の中で、
僕はキタトレとこの先のことを語っていた。
「まだ走る気でしょう?」
「うん…もう全盛期ではなくなったけど、まだ走るよ。…だから付き合ってくれる?」
「もちろんよ、貴方がやめたいというまでいくらでも。それにしたいことも増えたしね。」「…?」
「凱旋門賞、私の手でいつか取らせて見せるわ。…その時は見に来るかしら?」
「うん、約束するよ。」
「なら約束ね。…さあ、まだかかるから寝ておきなさい。」
…眠る前の彼女はそれは綺麗な声だった。
≫21二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 11:05:05
妄想に火をともせ。TSに概念を捧げよ。
頭サイゲの名の下に、このスレの1ヶ月記念を言祝ごう。
見るが良いこの末路を。人類史そのものが行った足切り。
敗れ去った歴史の悪意の果てが、これだ。
だが嘆くことは無い。何故と被害者ぶることも無い。
男性トレーナーを自然淘汰ではなく、
自発的にTSしたのがスレ民の回答であったのなら、
その役割が君たちに回ってきただけの話。
我が名は頭サイゲ。
性癖と曇らせを見渡す目をもって、
この結末を予期した者。
そして、担当とトレーナーのイチャイチャを、
彼岸より見届ける者だ。
空想の根は落ちた。
原作からの信号は途絶え、担当はタ性破され、
この「言うっちまう」は、ひとりぼっちの星となった。
性転換異聞史現象。侵食され、ウマ娘化したトレーナー。
もはや正しい秩序は無い!
担当の脳を守るトレーナーはいない!
何一つ、味方となるものはいない。
この地では、お前たちこそが「メス」なのだから。
だが、ことTSにおいて、善悪による優劣は無い。
お前たちがまだあきらめないと言うのなら。
あのときと同じく、何もかもメス堕ちしたこの状況で、
まだ属性盛りを臨むと言うのなら。
愚かしくも、力の限り叫ぶが良い。
惜しげも無く概念を重ね、
あらゆる負債を積み上げてなお!
希望に満ちた、「言うっちまう」はここからだと!
ハハ、フハハハハハ、ハハハハハハ!
≫26二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 11:09:35
ゲーム実況部でフライトシミュレーターで駄弁りトーク予定で来たらフクトレマルトレスズトレ三人が外見子供に変化し出してばりクソ焦るマヤトレ「あーお客様、当機は、羽田空港から〜神戸空港へ順調なフライトを〜」
マルトレ「ん?スズトレなんか縮んでね?」
スズトレ「え?嘘でしょなんか本当に縮んでる……!?」
ryフクトレ「お、お客様ーー!?」
32次元好きの匿名さん21/10/23(土) 11:12:12
フクトレ「やべ俺も縮んでるわ」
マヤトレ「メーデーメーデー!緊急事態ヤマノ航空755乗客に緊急事態!メーデーメーデー!!緊急着陸を要請する!!」(操作を放棄して毛布を持ってくる)
≫852/?21/10/23(土) 11:56:27
「はぁ…ふぅ…。ありがとう、ヤエ。お疲れ様」
「トレーナーもお疲れ様です」
「悪いね。毎日付き合ってもらって」
「もう10年以上一緒にいるのに今更悪いも何もありませんよ」
「それもそうか。明日もよろしく頼む」
俺たちがトレセン学園に来てからおよそ半年が経つ。トレーナーと言っても、やっていることは道場にいる時と大きく変わらない。ヤエの側にいて一緒に鍛錬をするだけ。そもそも師匠と違って俺は指導という立場に向いていない。師匠はそれを分かったうえで「必ずいい経験になる」と言って俺たちを送り出した。ヤエも最初こそ驚いていたが、割とすぐに「よろしくお願いします」と受け入れていた。
基本的なメニューをこなし、ヤエが休憩の時間に俺はそのメニューを少し軽くしたものを行う。トレーニングの終わりには、今のように俺のペースに合わせて一緒にスタミナの続く限り走る。そんな毎日だ。意外と楽しいと思えてしまう程度には、俺はこの生活に慣れていた。
ただ、右も左もウマ娘がいるという環境には、いまだに胸がざわつく。それに加えて今は…
「そういえば知っていますか?最近トレセン学園で起こっている、トレーナーがウマ娘になってしまう現象のこと」
ふいにヤエが話し始めた。そう、そのことだ。
「…もちろん、耳にはしてる」
「起こる頻度も因果関係も不明ということらしいです。…正直貴方の事情を考慮するなら、この場を離れるべきだと私は思うのですが…」
「他人の心配ができるようになったなんて、成長したね、ヤエ」
「…茶化さないでください。それに貴方は他人じゃないんです、もう家族なんですから…」
「…」
「それに知っているんです。最近貴方が時々苦しそうな顔をしていることを。その眼の先にはウマ娘になってしまったトレーナーの皆さんがいました。怖いのでは、ないですか」
「やっぱりヤエには気づかれてたか。…ああ。怖い、怖いさ。どうしようもなく。この現象を知ってから、いつも不安に苛まされている。いつ自分が消えるのか、もし変わってしまったらどうすればいいのか、そんなことばかり、考えてる」
「だったらどうして…!」
そう理由だ。俺が学園を離れない理由。ヤエを一人にできないから?師匠に頼まれたから?きっとそれもある。その理由は正しいが、でも真実ではない。
「…失礼を承知で聞きます。もしかして、貴方は―」
863/?21/10/23(土) 11:57:04
「すいません。感情が昂っていたとはいえ、無遠慮なことを聞き過ぎました」
「いいよ。ヤエが心配してくれているのはよく分かる。それに俺たち間に遠慮はいらないって言ったのはヤエだろ?だから謝るのは俺の方だ。心配させてすまなかった」
「…何が起きても、起きなくても、私は貴方の味方です。それだけは、忘れないでください。それでは、また明日、よろしくお願いします」
「ああ、また明日」
ヤエの問いには答えられなかった。真っ先に否定できなかったのは、それが真実として、心のどこかに昔からあったから。認めてしまえば崩壊する小さな願いが、まだ俺は捨てきれずにいたらしい。
寮に帰り、晩御飯を食べ、風呂に入り、軽いトレーニングを行って寝る。いつもと変わらない流れ。そのはずだったのに。
それは俺の人生において、もっとも長い夜だった。
874/?21/10/23(土) 11:57:42
『こんばんは。―さん。いえ、今はヤエノムテキさんのトレーナーさんでしたか』
「…誰ですか」
『それは今特に関係ないことです。どうしても気になるなら、貴方自身の深層心理との対話、とでも思っていてください』
「これは、どういう状況なんだ?」
『単刀直入に言うと、最終確認をしておこうと思って』
「確認?」
『そう。貴方の願い。人間の身で努力する貴方は、確かに今、常人を逸脱するレベルまで上り詰めました。でもそれはあくまで「人間」という括りの中での話。分かっているとは思いますが、「ウマ娘」には未だ遠く及ばない』
「そんなくだらないことを言いに、わざわざからかいにきたのか」
『いいえ。重要なことです。一度、いえ何度も思ったことはありませんか?例えば、妹さんと走って負けた時。悔しかったですよね?悲しかったですよね?でも何よりこう思ったはずです。「どうして自分はウマ娘じゃないんだろう」って』
「…っ!言うなッ!」
『そうです。その反応が真実です。だってその通りじゃないですか!ウマ娘だったら妹に負けることはなかった。両親も走ることを認めてくれた。終わりの見えない、強くなるとかいう呪いに縛られることもなかった。こんなに苦しい思いをすることはなかったんです。』
「黙れ。黙れっ。黙れッ!」
『本当は親切心ですぐ変えてしまおうとも思ったんですが、一応意思確認はしておこうと思って。ウマ娘になれば貴方は「走り」を手に入れられる。今までの努力で得た力なんかよりも、もっと大きいものを手に入れられる。幼い頃に諦めた夢を、また追うことができる。悪くないどころかいいことづくめじゃないですか!…さぁ、どうします?答えが出るまで、私はずっと待ちますよ?』
「…お、れ、は」
A:ウマ娘に、なりたかった。
B:違う。俺はただの人間だ。ウマ娘にはならない。
『まぁ、この答えに意味はないんですけど。それでも、過程と結末は少し違うかもしれませんね。それではさようなら。どうか、目が覚めるような現実を』
89二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 11:59:31
プロフィール(?は更新予定)
担当:ヤエノムテキ
身長:176cm
年齢:27歳
スリーサイズ:?―?―?
容姿:???
概要:人の身で『走り』の限界を追い求めるトレーナー。指導だけでなく自身もともに走り、鍛錬を続けている。
幼少の頃は走ることが何よりも好きだったが、ウマ娘である妹との勝負で圧倒的な敗北をし、超えられない壁を思い知らされる。それでもなお諦められずになんとか強くなる道を模索していたが、あまりにも『走り』に固執するあまり家族からは見放され家出をする。トレーニングをしつつホームレス生活をしていたが、ある日限界がきて倒れてしまい、それをヤエノムテキの祖父に保護された。以降は彼を師として道場で生活をすることとなる。(この時点でトレーナーが17歳、ヤエノムテキが5歳という設定)
ヤエノムテキのトレセン学園入学が決定するのと同時に彼女のトレーナーとして学園入りをする。そのためトレーナーとしての経験は皆無。
妹との勝負と言われた言葉は彼のトラウマとなり、ウマ娘恐怖症を発症していたことがあるが、ヤエノムテキとの出会いと道場での生活を経て少し克服した。
性格:???
脚質:芝:A ダート:A
逃げ:G 先行:A 差し:G 追込:G
短距離:E マイル:B 中距離:A 長距離:A
TSの経緯:大人になっても捨てきれなかった、幼い頃の、小さな願い。
担当との関係:ヤエノムテキが幼い頃から面倒を見ていた家族。義兄と義妹。道場の仲間。
≫114"よみかへる" 1/8+121/10/23(土) 12:51:38
第10回トレーナー対抗。最早恒例と化してしまったこの行事は、トレーナーの選手登録が許可され、そのレース活動が本格化してきた背景から、部門を一般職員(ウマ娘化してる時点で一般ではないような気もするのだけど)と選手職員に分けるようになった。
しかし。その選手職員部門において、トゥインクルシリーズに選手登録していないにも関わらず、特別審査において全ての審査員を“神懸った”走りで黙らせ、出場権を獲得したトレーナーがいる。
地下バ道を歩く。何度歩いてもトゥインクルシリーズのそれとは異なる高揚で落ちつかなかったその道は、今は別の理由で私の胸を波立たせる。
また、“あの人”に会ってしまう。また、“あの人”と走らなければならない。
以前、聞いたことがある。なぜトゥインクルシリーズに出るつもりはないのに、このレースだけは出るのか、と。
“彼女”は答えた。「あの子が、どうしても見たいというから。」
このレースを侮辱しているように聞こえるその言葉に、“彼”のかつての走りを踏みにじるようなその言葉に、思わず頭に血が上りかけたが、すぐにその熱は霧散してしまった。
“彼女”が、途方も無く寂しげな、何かを諦めたような顔をしていたから。
本バ場入場。割れんばかりの歓声が会場を包む。彼らにとって、最早このレースはトゥインクルシリーズで走る姿を見せない“彼女”の走りを一目見るためのものとなってしまった。この空気に多少の苛立ちは覚える。ただ、それよりも、今私の中にはある一つの使命感が───ともすれば強迫観念ともとれる感覚が───渦巻いていた。
「勝たなければならない。“彼女に”。」それが、“彼”の親友だった私にできる唯一の手向けであって、“ミソギ”だと思うから。
レース場には、小雨が降っていた。
116"よみかへる" 2/8+121/10/23(土) 12:52:26
『さあゲートイン完了。出走の準備が整いました!」
興奮が抑えきれない、という様子で実況が告げる。芝2000。各選手、それぞれ漲らせたその感情は、俺たちが先程出場した一般部門のそれとはまるで違う。勿論実際にプロの競技に出場しているという矜持もあるだろう。だけれど。そんな明瞭とした感情だけではきっとない。
「この“ケガレ”を、断ち切らなければいけない」
そんな悲壮めいた決意が、発バ機の中を渦巻いていた。きっと熱に塗れた観客には届かない、しかし俺たちトレーナー陣にははっきりと見て取れる、そんな哀しい意志表明が。俺も祈るような気持ちで唾を飲み込む。照らせなかった影。いや、照らすべきではなかっただけかもしれない。わからない。一緒に走ったあの夜に差し伸べた手が、結局正しかったのかどうかも、今は。
『スタートしました!』
各バ一斉のスタート。出遅れはない。6頭立てのレースとは思えない歓声が上がる。やはり先頭は“絶対なる逃亡者”サイレンスアサヒ。“終わりを告げる者”メジロフィナーレがアサヒをマークし、“オムニポテンシャル”アグネスデバイスはその後方でレースを俯瞰し、最後方で“雷鳴”シンボリマティリアルと“審判者”サトノジャッジがそれぞれの出方を窺っている。
“彼女”は、デバイスの後ろ。後方集団の只中とは思えないほど不気味な静寂を纏っていた。
117"よみかへる" 3/8+121/10/23(土) 12:53:02
現在はアサヒが異常なほど正確なラップを刻むことでレースの主導権を握っている状態。しかし惑わされることなくフィナーレは闘志を溜め込み増幅し、デバイスは周囲の状況を解析することで適応し、マティリアルは来るソロパートの為のクレッシェンドを刻み続け、ジャッジは彼女たちが犯す罪を殿から見極める。ここまでは各々の理想的な展開だろう。
そんな中、やはり“彼女”は最早“異物”とすら呼べるほどに静かだった。まるで彼女を我々が見ること自体が“禁忌”とでも言わんばかりに。
思い起される。“アイツ”が消えた日。不気味なほど静かだった朝。仄暗い洞の中に飛び込むかのような不安。俺たちが、“アイツ”をもっと見ていたならば、“アイツ”がもっと俺たちを頼ってくれたならば。
終わりが動いた。第3コーナー。俺の弟は下りを味方に早め抜け出しを図ったようだ。少し掛かっているようにも見える。だがここまできたら行くしかない。確かに直線に入ったならばあとは昇る朝日を眺めるだけとなるだろう。事実最後方からは雷鳴と審判が迫り、万能機械も分析が終了したようだ。だが、山際の旭日を捕まえることは勿論容易ではない。逃げる黎明はその歩みを早めもせず遅らせもしない。これも想定内なのだろう。
“彼女”は、未だ幽寂としていた。
118"よみかへる" 4/8+121/10/23(土) 12:53:30
357。私だけが直線に入る。終焉が溢れんばかりの闘志で追い上げてきている。万能機械は私の上がり3ハロンを読み上げるかのように処理を加速させる。雷鳴も音と光の感覚が狭くなってきている。審判の時も近くなってきているという実感もある。
“彼女”の事は、考えない。きっと、振り向いてはいけない。気配が揺れ動く。
300。後ろからの猛追。だけれど。このままのペース。きっと届く。いや、確実に届く。
笛の音が、聞こえた気がした。
250。50mから急坂が迫り、逃げ切るには不利だ。後ろもそこを狙って差し切ろうとしている。だが私は織り込み済み。そのための、ペースを落とさない“逃げの差し足”は、残してある。
鼓の音が、響く。
200。坂にかかる。足が重くなる。背筋が凍る。来た。“来てしまった”。振り向いてはいけない。
150。時が、止まる。凶兆が、迫る。
100。雷鳴を纏う。八百万を見定め。千の命に裁きを下し。そうして終わりを告げる。
最早、此処は彼女の國。生まれる筈の千五百は、未だ来たらず。
80。そうして、朝日は捕まる。振り向く。
黄泉に、返される。
119"よみかへる" 5/8+121/10/23(土) 12:54:04
『やはり来ました!逃亡者を猛追!その差は3バ身2バ身1バ身と縮まっていく!!』
周りから歓声が沸く。
来ないで。そう願ってしまった。グルーヴが、震える私の手を握る。このままでは、きっとまた“彼”が戻ってこない。でも。そう思ってしまうことは、“彼女”にとってこれ以上ないほど残酷なこと。
だって。
『今!絶対なる逃亡者が捕まった!そのまま差し切る!やはり強い!!後ろの子たちは届かないか!!!』
“彼女”も、あんなに哀しそうな顔をしているから。
『“マチカネオオハラエ”!今回も彼女がこの場を祓いきった!!!!』
見てはいけなかった。照らしてはいけなかった。けれどこうして千五百を優に超える観客の元、彼女は再び白日にさらされる。
見られた“彼女”は、何を思ったのか。
120"よみかへる" 6/8+121/10/23(土) 12:54:37
「ここにいたか」
観客も出払い、夕日の沈む頃。観客席の手摺に掌を置き、目的の“彼女”が佇んでいた。
「ああ。“トウカイテイオー担当トレーナーさん”ですか」
“彼女”が、微笑みながら振り向く。明らかに他人行儀なその呼称に、近づこうとした心の距離が離されるのを感じる。だが、これも“彼女”の気遣いである、ということは分かってしまっている。“彼”の面影が見えないよう。“彼”の魂が“彼女”の魂の中に認められてしまわないよう。だからこそ遣る瀬無い。嫌な処で聡く、誰にも言わずに気遣いをしてしまう、そんなことだけが似てしまって、余計に喪失感が迫る。
特に答えることもせず、無言で隣に立ち、佇む。 “彼女”は拒まない。結局。誰よりも孤独なのは、きっと“彼女”の方なのだ。
「……私の独り言ですから、聞き流してください」
“彼女”は独り言ちる。俺は、答えない。きっと、応えてはいけないのだから。
「“彼”は、私を乗り越えられると。私に囚われてしまっているあの子を祓ってくれると。無責任に思ってしまっていました」
“あいつ”ならやれる。思い込んでいた。
「畢竟、“彼”には、重荷すぎたようです。それでも捨てればよかったものを、私とあの子を抱え込んだまま、潰れてしまいました」
本当にダメになったら溢してくれる。そう思ってもいた。結局俺もそうできなかったのに。治った筈の傷が、痛む気がした。
121"よみかへる" 7/8+121/10/23(土) 12:55:08
「私。実はこの脚を折ろうかともしたんです。そうした人もいる、と憶えていましたから」
思わず顔を見てしまう。目には泪が滲んでいた。掛ける言葉は、見つからない。傷が、悼む。
「でも。“彼”の証を傷つけてしまうことが。あの子の拠り所を壊してしまうことが。どうしても恐ろしくて。そんな勇気もない自分も嫌で」
また一つ。似てしまっているところが見つかってしまった。忌むべきことに、俺たちの心情には、悪影響でしかなかった。手摺に雫が落ちる。震える手を取る資格は、きっと俺にはない。
「私は求められてしまっている。あの子に。世界に。本当に求められるべきは私ではなかったのに。怖い。きっと、あの子に縋られたならば、私は競技にも出てしまうでしょう」
“彼女”は、きっと、出てしまえる。そして間違っていることを、現世とあのウマ娘は是としてしまっている。
「そして、その先に、何があるのか。きっと善いものではないでしょう。ともすれば、あの子も壊してしまうかもしれない」
黄泉戸喫。あのウマ娘は既に喫してしまっている。其処から引っ張り上げるのは、いかなる御業でも無理に等しいだろう。
“彼女”が、顔を手で覆う。首に巻かれた札は、泪が垂れても湿らない。零れ落ちる雫が、蛆にも玉にも見えた。口はおろか、指の一本さえ動かなかった。全てが、遣る瀬無かった。
122"よみかへる" 8/8+121/10/23(土) 12:55:40
「お姉ちゃん!」
“彼女”がハッとする。泪を拭い振り向く。
フクキタルが、“彼女”の胸に飛び込む。そんな、全てが誤っている光景に、思わず目を背ける。
「すっごくカッコよかったよ!お姉ちゃん!」
「ふふ、ありがと。フク」
「ねえお姉ちゃん、やっぱり……」
眉がひくつくのが、自分でもわかった。
「ダメ」
見ると、フクキタルの頭に、“彼女”が手を乗せ、ゆっくりと諭すように撫でている。
「言ったでしょう?貴方のサポートに専念したいって。ドリームシリーズは年2回とはいえ、みっともない走りは見せられないんだから」
ああ。“彼女”の選択は、既にフクキタルに委ねられている。意志薄弱と罵ることが、どこまでも部外者の俺たちにできるだろうか。爛れ切った彼女の腕では、あの仄暗い洞に蓋をすることはきっと出来やしない。
フクキタルは、少し悩む素振りを見せ。
口を開く。
「あのね。お姉ちゃん。私、トレーナーになろうと思う」
道反之大神は、既に姿を消したというのに。
123"よみかへる" おまけ21/10/23(土) 12:56:07
マチカネオオハラエ
適性:フクキタルと同じ
成長率:スタ20賢さ10
固有【来てはいけません】
スキルを8回以上発動していたなら、残り200m以降で黄泉返りを果たし、速度をすごく上げ、周囲を委縮させる
初期スキル
雨の日○/トリック(後)/静かな呼吸
覚醒スキル
差しのコツ○/(トリック(後)の金スキル)/鋭い眼光/潜伏姿勢
劇中では雨で1,差しコツで2,中盤の潜伏姿勢で3,ドベ太郎の掛かりで4,笛の音(好転一息/他習得)で5,鋭い眼光で6,揺れ動く気配(臨機応変/他習得)で7,末脚(他習得)で8になって発動。
ご覧の通りどの距離でも発動する代わりに中々バクチなスキル構成。
≫142二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 13:10:26
「……るーどーるーふー……」
「……えっ?」
何度目かわからぬ朝のトラブル。今日は……幼児化だろうか?
「……あ、記憶はそのままだよ」
「……成程。流石にそっちも退行していたら私も難儀しただろうからそこは不幸中の幸いか」
「あ、ご飯作」
と言ってベッドから出たらパジャマのすそを踏んづけて転んだ。案の定である。
「……今日は私が作ろう。君はそこで……」
「……抱っこ」
「え?」
「……いや。ご飯出来たら抱っこして運んで欲しいな、って」
「……全く、君という者は……」
────その日は結局、抱っこだの肩に乗せてかつての視点の再現(私の肩に乗った結果は高すぎて失敗した)や色々遊んだりして寝た。
翌日、私の視界は彼女の胸に覆われていた。
柔らかかった。でも手を出さなかった。ルナ耐えた。
≫156二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 13:19:26
猫
「どうしたんだ…オマエ。」
「にゃ〜。」
「ここ、俺の家なんだけど…」
「にゃ〜。」ゴロゴロ
「ん?どうしたんだ?」
「にゃ〜」ナニミテンダヨー
「そいつが、気になるのか?」
「にゃっ、にゃっ」ヤンノカオラー
「…そいつカマライゴンって言うんだよ。仲良くしってやってくれ。」
「にゃ〜。」ペロペロスルナー
(カマライゴンって喋れるのか…本当に何なんだこのぬいぐるみ…)
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part299【TSトレ】
≫135流れ止まってるし供養21/10/23(土) 16:07:54
「…………なあボノトレ」
「何マヤトレ。ていうか妙に手際よくない? やっぱカレーって子供に受けるから?」
「パパノトップガンに仕込まれたからかなぁ。なんかカレーの作り方は一緒にいた怖い人たちと滅茶苦茶揉めてたけど」
「あーそっちか……。まあ美味しく作れるならこの際なんでもいいや」
「それはそう……ってそうじゃなくてあっちの二人のことなんだけど」
「あーうん。そうだねぇ……」
「おうジャ…カレトレ邪魔すんな! これからカレーへお砂糖にスパイスに素敵なものぶち込んで虹色のキングに変えてやろうってんだからよ!」
「あれ私達も食べるんだよさせないからねゴルシ! まあゴルシなら普通に食べられる範囲で終わる気もするけどそれはそれ!」
「あー? てめえんだこら優等生がふざけたツインテしやがって。よっしゃ髪結び直したろ」
「え、ちょっと止めてゴルシ! このツインテールは私の魂……ああああ!」
「なんだなんだちょっと韻踏みやがって頭李徴か?」
「踏んでない! 会長のギャグくらい踏んでな……にぅ!」
「いやなんだよその鳴き声舐めてんじゃねーぞ。はい出来た。これで今のお前はツインテからツーサイドアップな」
「ああ、力が抜け……おのれ……ゴルシッ」
「いやだからなんだよそのふざけた断末魔」
「よしほっとくか」
「まあゴルトレをカレトレが引き受けてくれるなら無難に作れそうだしいいんじゃないかな」
「まったく普通に作ってくれるならゴルトレも頼りに……な……るの……に……?」
「え、なにこの虹色に光るカレー。ちょっと目を離したというかカレトレとゴルトレの方見てた間に何が起こったの……?」
「ふ、妨害される可能性を考えず俺が計画を話すと思うか? ──35分前に実行したよ」
「まだ食材の用意してたとこのはずなんだけど!?」
「ていうか何をどうやったらカレーが虹色に光るんだよ!」
この後無事この謎カレーを皆で食したものの『普通に美味しい』としか言えない味だったので4人まとめてなんとも言えない顔になったのでしたとさ
うまぴょいうまぴょい
≫136二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 16:16:24
マルトレ「なぁ俺別に不健康な生活してないんだが」
タバコカフェ「お前も相当細いが」
タマトレ「寝るときノーブラと聞いとるで不健康や」
カフェ「料理は……あなたと……ウオトレさんが頼り……です……」
マルトレ「じゃあウオトレがいるなら別に」
ケツカフェ「料理なら僕もお手伝いしますよ!」
セイトレ「私も手伝えるよ!」
ウオトレ「ひとりにしないでくださいっす死ぬっす」
マルトレ「ハイ」
≫138二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 16:29:46
マルトレ「どうやらネタに走るとやばいようだな……しっかり飯をつくらせてもらうぜ……役割分担だけどケツカフェトレはお米炊くの美味いと聞いてるからお米炊きは任せた」
ケツカフェ「あ、はい」 マカセロ
マル「ウオトレはアユの内臓取りと塩、タバコカフェトレはウオトレに教えてもらって串を刺して焼いてくれ」
ウオトレ「了解っす」
タバコカフェ「わかった」
マル「タマトレは悪いけど焚き火の薪の供給をしっかり見ててくれ」
タマトレ「任せてや」
マル「マンハッタンカフェはなんかコーヒー作ってるから食後みんなにも飲ませてくれ」
カフェ「わかった……」
マル「セイトレ、足を出してくれ」
セイトレ「はーい」
マルトレ「飯ができるまで寝てなさい」(縄で縛って動けないようにしてハンモックに寝かせる)
セイトレ「なんで!?」
≫140二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 16:32:05
「と、いうことで同期三人でキャンプだー!」
「まあ、ルドトレはテントの設営だな。私が料理の準備をするからスズトレはこっちを手伝ってくれると助かる」
「わかった。って、ルドトレがテント立てて……」
「あっちは大丈夫だろう。それはそうとスズトレ、その袋を頼む」
「はーい」
────少し後。
「と、いうことでとりあえず下ごしらえは出来て……あ、ルドトレが溝堀りしだしたから止めてこい。ここなら水没なんてありえないから」
「えっあっうん」
「ルドトレ、溝掘らなくていいって」
「えっ?でも前読んだ本だと……」
「ここは水没なんてしないだろうから大丈夫だってオグトレが」
「……成程。ならやめるね。それで、何したらいいかな?」
「うーん……下ごしらえは出来てるし……少し散策とかしたら?」
「わかった!行ってくるね!」
≫173ガンギマリ頭スズトレ21/10/23(土) 17:03:08
あらすじ
新人の1人の実家からとんでもない量の食材が届いたのでトレーナー総動員で調理する事になった。
「…ねえ、グラトレ、キントレ。」
「はい、なんでしょう?スズトレさん。」
「ここに本来いるべきなの、スペトレじゃない?どう考えても黄金世代班だよねこれ?」
「スペトレはこの企画があがった時点でカフェトレ二人の班に決まってたからな。グラトレ以外に料理上手い人がほしかったのと…」
「あ、待って。右から飛んでくるからグラトレは伏せて。」サッ
「了解です〜。」サッ
「うわあああああ!?」ビュウウウウン
「何がどうしたらそんな転び方に!!」ドタタタ
「…このように、セイトレさんが吹っ飛んでくるのを事前に察知できる人がスズトレさんだけだったからですね〜。」
「セイトレの料理への介入自体は俺らでもなんとかなるしエルトレにも見張っててもらってるが、こういうことが起こるとな。」
「あー、それで私の聴覚を…」
「はい〜。ちなみに提案者はキントレさんですす。」
「え、そうなの?」
「俺があなたの話を聞きたかった。俺と同じように担当の意思を1番に尊重し、その夢を叶えてきたあなたに。」
「何のために?」
「俺が、一流であるために。」
「…分かった、調理進めながら質問して。それでほかの音が聞こえなくなることはないs…キントレ右に避けて。」
「おう。」サッ
「うおおおおう!?!?」ビュウウウウンドンガラガッシャーン
「三人ともごめん、今度は縛り付けとく!」ドタタタ
「…ね?」
「そうだな…」
「賑やかですね〜。」
174ガンギマリ頭スズトレ21/10/23(土) 17:03:25
「…スズトレさん、片付けいかないんですか?」
「四人で話し合った結果見張りを増員すべきだと結論がついたからね。」
「…俺そんなにひどかったですかね…」
「三人片付けで俺一人で見張るよりは二人で見張り、二人で片付けの方がいいって事になったのが全てだぞ。」
「っていうのも実は建前なんだけどね。」
「「えっ。」」
「二人に頼まれたの、相談に乗ってあげて欲しいって。」
「…エルトレさん、先どうぞ。」
「いやセイトレから。俺は気持ちの問題だし…」
「気持ち大事ですよ?なのでエルトレさんから…」
「不毛な押し付け合いしない、別に無理に話してもらうつもりないから。」
「そうなんですか?」
「だってどうしても話したくないこともあるでしょ?…まあ、だけどあまり溜め込まないで周りに相談しようね?
抱え込み続けたらいつかはバレるし、そしたら周りをかえって心配させるだけだから。」
「でも新しい体にここまで慣れれてない人他には…」
「ちなみに溜め込んだ結果かえって心配させた例が11月入ってからジャパンカップまでの私。」
「「…あー…」」
「解決策はもらえなくても、吐き出すだけでグッと楽にはなるから。ちょうど気にかけてくれてる人も二人くらいいるんだし、ね?」
「…エルトレさん、もっと黄金世代での集まり増やしてみません?」
「…そうだな。みんなで情報共有して、何かあった時も協力し合える関係性作ってこう。」
「うん、私もそれがいいと思う。じゃ、結論もついたし洗い物手伝いに行くよ。」
「おし!さっき散々迷惑かけた分頑張りますよ!!」
「待てセイトレ、そこ段差が。」
「あっ…」
────セイトレはまたすっ転んだ。
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part300【TSトレ】
≫10二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 17:25:09
ぴょいの女神よ みまえにたつ
頭サイゲ野郎を めぐみしゅくし
いとうるわしき ぴょいのころも
よそわせたまえ とこしなえに
たましくにわも ぴょいのつゆの
うるおいなくば などやすからん
ふせやのなかも ぴょいのひかり
てりかがやかば たのしみみたん
ぴょいの女神よ よのたびじを
たすけあいつつ たどるまにも
ぴょいにみつる あまつすれに
すまうそなえを なさせたまえ
≫14二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 17:27:14
ーーーその日の彼女は随分おかしかった。
…私はファインのことで悩んでいた。いつもより反応がどこか違うのだ。
『おはようファイン、調子はどう?』
『ぇ…はい。大丈夫ですよ』
『そうか、ならいいけれど』
こう、悲しげな反応に近く、あえて触れないが異常ではあった。
…私は夜に問い詰める事を決めた。
夜、アパートの一室で彼女に問いかけた。
「ファイン、何を思い詰めている?」
「…」
「無理して言わなくてもいいから。…何が気になってる?」
「…トレーナーさん、私達にしがらみがなかったらどうなってたのでしょうか。」
「え?」
「トレーナーさんがただの男性で、私がただのウマ娘だったら。そしたら私達は悩まなくて済みますよね…」
「…ファイン」
彼女を片腕で抱き締めたままもう片方でタンスを開ける。
中から取り出すのは一振りのナイフ、それを見たファインの顔が変わる。
私が愛用しているそれを手に取ると、それを首筋に当て…
ーーー切り裂いた。
皮一枚綺麗に切れた皮膚からは赤い線がにじみ、軽い痛みを伝えてくる。
ファインを撫でた後に、頭をそっと抑えて
「今日はいつもよりとかしてあげる。」
耳元で囁く。ぴくりと反応したファインは首筋に甘く噛み付いてくる。
「そう…それでいい、今回は私がするから。」
私の首筋をなめ取るファインに甘く囁く。
「…ファイン、貴方だけを愛してる。だから遠慮なく…ね。」
ーーー日が登っても止まることはなかった。
≫44チヨノオートレSS21/10/23(土) 17:43:04
地獄を見た――
地獄を見た――
嘗て味わった地獄を見た――
大地の変動が、黒い波が、煌煌と燃える炎が
街を飲み込んでいるのを見な
もう見たくもないのに
私の目は鮮明にその光景を焼き付けていく
暫くすると、ふと足を何かに引っ張られる感触がした
足元を見た私の思考が止まる
ソレを見れば誰だってそうなるだろう
地面から伸びた人間の手が足をつかんでいる
「ひっ!?」
直ぐに振りほどこうとするもびくともしない
そればかりか足を掴む腕は増え続け、地面からソレが現れる
ソレはヒト型をしていた
だが、致命的に自然の摂理に違えている
生存の息遣いを感じない。光に反応する機能が見て取れない
見覚えのある姿をした亡者の群れだった
知人に似たナニカ、友人に似たナニカ、家族に似たナニカ
ソレらは一様に私の体に縋りつき、同じ言葉を発するのだ
「何故だ」「何で」「何でお前が」「何で貴方が」
「いや…」
45チヨノオートレSS21/10/23(土) 17:43:44
聞きたくなかった
その言葉を聞いてしまったら、私の大事な柱が折れてしまう
そう直感し耳を塞ぐも、その音声は頭に直接流れ込んでくる
『何故、お前だけが生きている?』
「いやああああああああああああああああ!!!!!!」
ブツンと視界が暗転する
次に気づいた時にはレース場に立っていた
何もないのかと一瞬気を抜きかけ―――現れた気配に背筋が凍った
大量の黒い靄が私を囲っている
その靄の中で爛々と光る目、人間ではない動物の目
それらと目が合う
「ギッ!??」
瞬間、膨大な思念が私の頭を襲った
怨嗟、慟哭、絶望、悲憤――――
嵐のような感情の波を浴びせられ、脳が焼き切れるような痛みがする
一見するとばらばらに見えるそれらの思念は、時間が経つにつれ一つに纏まっていく
『走れ』
私に走れとその動物は言う
頭が痛い、脚が骨折したように痛い
46チヨノオートレSS21/10/23(土) 17:44:32
「…五月蠅い」
私はただ、うずくまりながら叫ぶしか出来なかった
『ターフを走れ』
「五月蠅い!」
『走れなかった』
「五月蠅い!!!」
『我らの代わりに』
思念に耐え切れなかったのか、意識が遠のいていく
瞼が鉛のように重い
そして、意識を手放す直前
三人の女の嗤い声が聞こえたような気がした
チヨノオートレSS21/10/23(土) 17:44:51
「――――――ッ!!?」
意識が覚醒する
気づけば自分の自室にいた
服は大量の汗でビショ濡れであり、非常に気持ち悪い感触がする
「…はは」
自然と口から言葉が漏れていた
「何だ、何も変わってないじゃないですか」
自分に腹が立った
他者に進むことを説きながら、自分は同じ場所で足踏みしている
なんたる無様だろう
こんな状態では、担当を指導できるわけがない
「PTSDか…」
以前同僚のトレーナーに言われたことを思い出す
私の手は、精神科のパンフレットに伸びていた
≫150二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 18:59:33
『ふくとれさんとぶらとれさん』
「おーフクトレだ。食堂で会うのはだいぶ久しぶりじゃないか?」
「ん、ブラトレか。確かに食事で一緒になるのは久しぶりだな」
「最近は別の奴と夜のジョギングしてるっぽいからちょーっと寂しいなぁー?」
「別にそう思ってるんなら誘えばいいじゃないか?」
「お、なら今日は俺とジョギングするか!」
「良いぞ。夕暮れに合わせて走るか」
「あいよ、とりあえずは飯を食おう。何食べようかなー、ハンバーグでいいか」
「俺はうどんでいい」
「で、どうだ?最近の調子は」
「……それは、俺のソウルの話か?」
「あー、そっちの意味じゃあなかったんだけどな。まあ、走れてるってことはそこまで問題はないと見てるがな」
「まあ、お前にジョギングを勧められてからはだいぶ……良くなったと思う」
「ん、それなら良い。結局はウマになった以上俺たちの一部みたいなもんだからな」
「そういうものなのか?」
「混じりっけなしの奴もまあいるにはいるが、基本的にはそいつと同じ存在に近いようになってるみたいだな。でなけりゃ見た目なんて変わらないだろ」
「そうなると、俺は俺を保てているということか?」
「まあ、そういうことだろうな。お前ほら、何時ぞやにス〇ブラ大会で着た服は?」
「ドクターマ〇オ。そういうお前はル〇レだったな」
「それぐらい覚えてりゃ十分だろ」
「……そうだな。アホに諭されるとは思わなかったな」
「にゃにおう、お前だってたまにアホやらかすじゃあねえか」
「はっ、アホの総本山には言われたくはないな!噂じゃお前が1号らしいじゃないか」
「ええい耳の早いやつめ!今日のジョギングはダッシュに変更でもいいんだぜ!?全力疾走で一勝負つけようじゃねえの」
「いいだろう、たまにはお前に土をつけてやるのもアホに付ける薬の代わりにはなるだろ」
「よーし、今日は走るぜ!約束だ!」
「ああ、約束だ」
(──お前や皆がいるんだ、俺もいずれ折り合いをつけられるだろうな)
「ん?なんか言ったか?」「──いや、何も」
≫163二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 19:14:17
こんにちは!パラシンちゃんです!本日はトレーナー対抗2500mステークスの日です!勿論私も参加しますよ!トレーナーですからね!目指せ優勝です!
「出場者の方ゲートへどうぞ」
呼ばれましたね!逝ってきます!
───────
出走者の紹介です
テイトレ マクトレ フクトレ ブラトレ
スズトレ(アサヒ) マルトレ オグトレ パラシン
以上8人です
──────────
成程...いじめですか?
いや、諦めませんよ!諦めなければ勝てるってこと証明してあげます!
位置についてヨーイ...!
──────────
先頭は────続いて───
最後尾ぽつんとひとりぱらうらら
無☆理
パラぴょいパラぴょい