タグ一覧
このページは「おれバカだから言うっちまうけどよぉ…」スレに投稿されたSSをまとめるページ(スレpart126~130)です。
SSまとめ各ページ案内
SSまとめスレはこちら
SSまとめスレはこちら
+ | part1~100 |
+ | part101~200 |
+ | part201~300 |
+ | part301~400 |
+ | part401~500 |
+ | part501~600 |
+ | part601~700 |
+ | part701~800 |
+ | part801~900 |
+ | part901~1000 |
+ | part1001~1100 |
アダルトコンテンツは乗っけると最悪wiki削除なのでやばそうだなとおもったらリンクかスレ位置を置いておいてください(主にルドトレ)
リンク例は編集画面にてコメントアウトしています。
リンク例は編集画面にてコメントアウトしています。
目次
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part126【TSトレ】
≫70ロブトレヒロイン概念21/10/03(日) 11:45:42
シニア期天皇賞秋後・英雄の重責
涙ながらも天皇賞秋という栄冠を手に入れて、ライブ、そして……
今、私達はヒーローインタビューを受けていた。
『念願のG1初勝利おめでとうございます!』
『初めてのG1勝利の感想をお願いします!』
『次はどのレースに参加されるのですか!』
「あ、あの……あ、ありがとうございます……その、ですね……」
神戸新聞杯以降のヒーローインタビューだ。それも今回は初めてのG1勝利ということで、今まで以上に記者たちの言葉が激しい。
まだロブロイとしてもここまでのインタビューには慣れていないのだろう。それに彼女自身も今は疲れている。
そう思い、彼女の傍に立つ。そっと、彼女の手を握りしめる。
大丈夫、私が傍にいる、と伝えるように……。
「トレーナーさん……はい、ずっと夢見ていたG1の勝利、ですので、とてもうれしく思っています」
私に視線を向けると、今度は堂々と話し始める。
その間も彼女の手を優しく包み、彼女に勇気を送るように、優しく、優しく……
『では、話しは変わるのですが、次はトレーナーさんにお願いします』
「ええ、どうぞ」
ヒーローインタビューではあるが、目の前にトレーナーも出てきたのだ、当然、私にもインタビューが来るのはわかっていました。
何時ものように、落ち着いて……普段のようにふるまって……
71ロブトレヒロイン概念21/10/03(日) 11:46:06
『トレーナーがウマ娘化した、とのことですが、ウマ娘になってどう思っていますか?』
『流石はあの○○さんの息子さんですね、お父様と同じように素晴らしいトレーナーになられました』
『今着ているのは勝負服ですか?もしかして、トレーナーも今後レースに参加する予定でもあるのでしょうか?』
期待、興味、驚愕、好奇心、興奮
ああ、いろんな思いを込めた視線が、四方八方から向かってくる。
私はその視線が嫌いだ。あなた達の眼は何時も怖いんだ。
そんな期待しないでくれ、私をそんな興味深そうに、まるで織の中に閉じ込められた動物を見るように見ないでくれ。
それでも淡々と受け答えをしていく自分がいる。もう何度も経験したこと、自動的に対応をしていく。
だが、今回はそれ以上にいやに感じられる。
今この場の主役は彼女だ。ロブロイなのに……。
ギュっ……
ロブロイの手を握っていた手から、強く握り返されるのを感じる。
ロブロイが決意を秘めた瞳で、まっすぐ記者たちに目を向けている。
「あ、あの!!私達は次はジャパンカップ、そして有マ記念に挑戦していきます。
ですので、今後も私達の走りを見ていてください!」
そう言って、一礼をする。そのロブロイにつられて、一緒に一礼を。
まだ記者の方々は話したがっているようだったが、そこは運営の方々がしっかり止めてくれた。
そうして私たちのG1でのヒーローインタビューは無事に終わった……。
72ロブトレヒロイン概念21/10/03(日) 11:46:52
レース場を出て、寮へと車で戻っていく。
「……ロブロイ、先ほどのインタビューの時、ありがとうございました」
「い、いえ、私こそ、トレーナーさんに手を握ってもらったから、話すことができました」
「いえいえ、その、本当に、助かりました……」
「トレーナーさん……」
本当に、彼女がいてくれて助かった。
今まで私は有名なトレーナーの息子として、色んなインタビューを受けてきた。
その度に期待や興味の視線が私を見つめ続け、その目に応えようと頑張り続けていた。
ただ、その結果だろうか、他の人に弱音を吐くことができず、外面を整えることはできるのに、中身は弱い私のままだ。
インタビューの後だっていつも吐いてしまっていた。それほどまでにあの視線は私にとっては辛いものでもあった。
「トレーナーさんは、何時も落ち着いていますので、すごく頼りがいがありますが、本当は……」
「ええ、そうですよ、心が弱い人なんですよ」
だからこそ、誰かに手を取ってほしかった。誰かに手を引いてほしかった。
それが私自身の願望。支えたい、と言いながら、心はこんなにも弱いのだ。
「い、いいえ!弱いなんてことありません!それは、繊細だからこそ他の人に気をかけれる、優しい人なんです!」
「ロブロイ……」
ロブロイがはっきりと言葉にする。堂々と、私以上に私を信じているように。
「トレーナーさん、どんな時でも支えてくれて、色んな事に気を使ってくれて、繊細な心を持った私の大切なトレーナーさん。あなたがいてくれたから、私はここまで走れたんです」
「私、気づいたんです。私の中の英雄になりたいという願望、その原点《オリジン》が……」
「ロブロイの、その願望の原点、ですか?」
「はい……それは……大切な人たちに、英雄となった姿を見せたかったんです」
「英雄となった姿を、見せる、ですか?」
「はい」
73ロブトレヒロイン概念21/10/03(日) 11:47:10
そこから、ロブロイは自分のことを語っていく。
ロブロイは小さい頃は体が弱くて、なかなか友達と遊べず、ベッドの上で物語を読んで過ごしていた。
物語を呼んでいる間はその物語の世界に冒険に行くことができ、そこから物語にはまっていった、と。
そして、それがきっかけで自分自身も英雄のように、物語の主役のようになりたいと思ってトレセン学園に来た、ここまでは契約した際に聞いたものでした。
「はい、私は体が弱かったです、そしてそんな私を支えてくれたのがお父さんとお母さんでした。お父さんとお母さんは体が弱い私を見捨てずに、優しく、暖かく育ててくれました。私は、そんな両親に成長した姿を、元気な姿を、見せたかったんです」
「その元気な姿が、英雄、ということなのですね」
「はい、きっと、それが私の原点なんだと思います」
その言葉に、とても納得がいきました。
彼女が一番力を発揮するのは何時だって誰かのため、英雄になりたいという願望は個人の物のように見えますが、それは違っていた。
その英雄になりたい、という願望だって、大切な両親への想いだったのですから。
「ですが、今は両親だけではないです」
「両親だけでない、と言いますと……」
「トレセン学園でできた友達のライスさんやウララちゃん、ブルボンさん、オペラオーさん、図書委員の皆さん、それに……」
「それに?」
「私をここまで支えてくれた、私に勇気をくれた優しい人、トレーナーさんに、です」
ああ、そんなにも、そんなにも思われていたのか、私は……。
それが嬉しい、とても、嬉しく感じられる。
こんな弱い私でも、真っすぐ私自身を見て、そう言ってくれる人が、いるんだ……。
「だから、トレーナーさん、これからも一緒に、私を見ていてくださいね」
「ええ、ええ、あなたのこと、ずっと、見ていますからね……」
どれだけ怖く暗い闇の中でも二人なら歩いて行ける。
その手のぬくもりが、闇夜を照らす光になってくれるのだから。
≫117二次元好きの匿名さん21/10/03(日) 12:08:18
(これの後にしょうもない設定を投げる勇気)
新人ちゃんの人です
今作業中だから本編は夜投げるんですけども本編には一切影響しない軽い設定を思い付いたので投げときます
こんにちは!新人トレーナーです!
私決めました!スカウトが成功するまで髪を切りません!
…言っておいてなんですが長髪でもなんでもない私が数日髪を切らないからって何だという話ではありますが…決意表明みたいなものです
よーし!今日もスカウト頑張るぞー!
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part127【TSトレ】
≫11TSセイトレ概念提唱者21/10/03(日) 12:46:10
「あ、今点検中かー…」
「それじゃ階段で行きましょうか、トレーナーさん」
ミーティング後、点検中のエレベーターの前で足を止める。
階段での事故もあった為エレベーターの使用許可を貰っていた。ただ今は点検中、階段を使わざるを得ない。
「でも良い機会じゃないんですかトレーナーさん、階段ずっと苦手なのも大変でしょー?」
「それは確かに。…よし、行こうか!スカイに良いとこ見せないとな!」
「にゃはは、トレーナーさんったら大袈裟だねー」
今日も普段通り厚底ブーツ。色々あったせいで階段前に行くとちょっと冷や汗をかくのを感じる。
一歩、足元をしっかり見る。
一歩、前に人が居ないか確認する。
一歩、脂汗が浮き出てきた、唾を飲む。
一歩、一歩、降りていく事で踊り場まで来た。変に緊張したせいで疲れてしまった。
「トレーナーさーん、ちょっと力みすぎじゃない?」
「ここのところ階段にいい思い出なんてないからな、もう大丈夫」
ポンポンと何とも内容に階段を降りていく。
手摺に手は置いている物のもう心に余裕が出てきたのか前を向いて歩く。
最後の一段を降りてはいおしまい!と天井を仰いだ後──
12TSセイトレ概念提唱者21/10/03(日) 12:46:19
「えっ…!?」
目の前に人が居た。
このウマ娘…ブルトレさん!?何時もは見逃すことはないが厚底ブーツ差と天井を仰いだ事で見逃したらしい。
慌てて足を止めようとする。あ、待って今左足出してるから──
「ブルトレさん、ちょっ、あぶな──」
「はい?一体何を──」
刹那、この一瞬が何巡も繰り返された様な錯覚を覚える。
目の前のブルトレさんか俺が何度も小刻みに震える様に上下にジャンプが繰り返される。
これ背中にあたってる!?あたってない!?わからない、何もわからない!
一瞬の内なのか、それとも長い時間繰り返したのかわからないまま急にブルトレさんが彼方へすっ飛んでいく。
待って、あの人壁貫通した!?意味がわからない、完全に理解を超えている!困惑に包まれたまま俺は弾き飛ばされた。
──気づけばトレーナー室のソファの上。もう夕方になっている。
「あ、トレーナーさん起きました?もう頑張ってくれるのは良いですけどセイちゃんみたいにちゃんとサボらなきゃ駄目ですよ」
「…スカイ?あ、あれ今日のトレーニングは?」
「今日は軽いミーティングだけって言ってたじゃないですか。トレーナーさん、大丈夫?」
…疲れてるのかもしれない。ゆっくりと息を吐く。うん、大丈夫。
「いや、もう大丈夫。先に敵情視察も兼ねてグラウンドを歩きながら話そうか」
「りょうかーい、いや今日みたいな日は楽でいいですねー。あ、そうそうトレーナーさん」
「──エレベーター、今日点検中らしいですよ」
ミーティングはトレーナー室で済ませた。
≫46二次元好きの匿名さん21/10/03(日) 12:59:41
《おいこの曇らせどうにかならねえのかよ》
《あれはあにまんから曇らせを得ているどうしようもない》
頭サイゲ《任せろ俺がなんとかする》
《クソッタレな曇らせめ140-90-55-80!!》
《140-90-55-80!》
《140-90-55-80!!》
《狂ったか頭サイゲ》
《140-90-55-80!!!》
《曇らせが消えた!?》
《この雌ドラフ野郎!どんな魔法使いやがった!》
《魔法じゃねえ、スケベさ》
≫158二次元好きの匿名さん21/10/03(日) 13:31:48
ダストレは名前と顔を覚えられない概念
トレーナー業は体育教師に似ている。
両者の共通点は、みんなが思っている以上に書類仕事と勉強が多いってことだ。
そんな訳で俺ことダイワスカーレットのトレーナーは、お勉強会として視聴覚室でトレーナー陣とプレゼンを行っている。
「……で、あるからして。昨今の逃げウマの頻出から鑑みるに、先行で動いたとしても差し同様の仕掛け時となる現象が……」
中でも完成度が高いのが企画の主催、皇帝・シンボリルドルフのトレーナーだ。
きちんと作られたプレゼン資料は見やすく、映像やイメージを挟むことで中弛みを防いでいる。
話している言葉が、資料と噛み合いながらも一切引用しない辺り、原稿も作り込み、憶えているのだろう。
伊達眼鏡も相まってさながら美人女教師であり、俺達も思わずちょっと興奮してスマホで撮ったり熱心に聞きかじっていた。
「ダストレちゃん、片付け手伝うよ〜」
「アッ、どうも。じゃあ忘れ物ないか見てもらっていいですか」
「はぁ〜い」
そんなルドトレさんが他のトレーナーとの意見交換を終え、耳を傾けながら片付けをしていた俺に声をかけてくれる。
この人の隠れた魅力に、こういった些細な気遣いがあると思う。ルドルフちゃんも気遣いの人だが、その取りこぼしをフォローするルドトレさんは、皇帝陛下の良き妻みたいなものなのだろう。
まあその分、ルドルフちゃんも誰かに取られまいと気が気でないみたいだけど……
159二次元好きの匿名さん21/10/03(日) 13:32:20
「……ふぅ、あっついね〜」
などと考えていたところ、ルドトレさんの悪癖……もとい目立ったイイトコロが出てきた。
机の下を覗き込んで身体が火照ったのだろうか?
おしりと尻尾をゆらゆら揺らして、上気した熱を取り払うべく胸元のボタンを外すルドトレさんは、ちょっとどころではなくえっちだ。
スカーレットの恵体を見慣れているとはいえ、これは正直眼福……じゃなくて目の毒である。
さっと顔を背けたところ、何故か彼女はてってこてってこと俺のところへ駆け寄ってきた。
「……すごいねダストレちゃん、お片付けすっごく上手!」
「えっ」
「リモコンとかいつも同じ場所に揃えてくれるの、ダストレちゃんだったんだね〜。ありがとね、いつもいつも」
司会台に並んだプロジェクターなどのリモコンを俺の背中越しに覗き込み、耳元で褒めちぎってくる。
まずいと思っても時すでに遅し。背は最近増量したと噂のおっぱいが、頭はほっそりとした指が捉えていた!
くそっなんて巧妙な罠だ! あっちょっといい匂いする!
「そ、そんな、大したことじゃ……」
「大したことだよ? そういう細かいことをしてくれる人がいるから、いつもスムーズに仕事ができるってルドルフも言ってたもん」
「今度、私の仕事も手伝いに来てくれると、とってもうれしいな♡」
これもう俺のこと好きなんじゃねえかなあ!?
思わず掛かり気味になりそうな頭を抑え、いやいやと振り返ろうとして……
160二次元好きの匿名さん21/10/03(日) 13:32:54
「トレーナー君」
ぞわっと血の気が引いた。
ルドトレさんの背後にいたのは、なんとプレッシャーを解き放つ皇帝・シンボリルドルフその人であった。
その声音こそ柔らかいが、色々疎い俺でも嫉妬と憤怒の燐火が燃え盛っているのがわかる。
「あ、ルドルフ! 今ね、私のお手伝いを頼もうかと思って……」
「そうか……多忙な君の手が空くのは喜ばしいが、彼女の予定をちゃんと聞いたかい?」
「あっ、いけない。私ったら……」
申し訳なさそうにするルドトレさんの腰をルドルフちゃんが抱き寄せる。
名残惜しさと安堵と恐怖が同時にきてしっちゃかめっちゃかだが、これはよくない状況だと理解できた。
何せ相手はシンボリルドルフちゃん。一度見知った相手の名と顔は絶対に忘れないと評判だ。
ただでさえ印象の薄い俺が、悪い意味で顔を覚えられるなど今後の不利益だし、スカーレットに申し訳が立たない!
161二次元好きの匿名さん21/10/03(日) 13:33:35
「君も忙しいだろう。ここはいいから、君の勤め戻るといい。
…………………………………………ええ、と」
そう思っていたら、ルドルフちゃんが何故かもじもじし始めた。
まるで喉元から出そうで出ない何かを探っているような、彼女にしては珍しく、とても申し訳なさそうな顔で……えっ、嘘でしょ。まさか。
「……すまない。確かに以前自己紹介を頂いたと思うんだが、どうにも思い出せない。
平身低頭の思いで頼ませて頂くが、もう一度教えて頂けないだろうか……」
俺は泣いた。さめざめと泣いた。
泣きながら名刺を差出し手元に預かっていた視聴覚室の鍵を握らせ、カーテンを閉め切った後に視聴覚室を走り去った。
泣きながら走る俺をスカーレットが受け止めてくれなかったら一日凹んでいただろう。
後日、忘れられるのが何より俺にとって悲しいと知ったルドルフちゃんが、菓子折りを送ってくれた。
とても美味しかったので超許した。また生徒会絡みのお仕事があったら手伝いにいこうっと。
うまぴょいうまぴょい
≫169二次元好きの匿名さん21/10/03(日) 13:37:35
『子供の喜ぶ顔』
「同僚よ…同僚殿よ…ブライアンのトレーナーよ」
「うわッびっくりした。どうしたんですかいウオトレ…の親父さんのほう?」
「そうだ同僚殿よ…前々から気になっていたのだ…同僚殿は俺と根本的に違う」
「…?」
「まあ良い、今夜少し飲まぬか」
「良いですよ、じゃあ今夜18時からで…」
「同僚殿はウマソウルが希薄だな」
「え、解るものなんで?」「経験上な」
「だいぶ前…3,200走らされたあたりで色々と調べてもらったんですがね、どうも俺のウマソウルは幼い子だったみたいで」
「…ほう」
「いや、推論なんで確定ってわけじゃないですよ?でも夢の中で走ったと思うんですよ。俺夢はあんまり覚えてないタチなんですが、その夢は妙に覚えてますもん」
「その子は……楽しそうだったか?」
「ええ、一緒に楽しく走ってたと思いますよ」
「子が喜ぶのは良いことだ。俺もそうなれるべく過ごしている」
「…まあ複雑ですよねぇ。娘だと思ってる…あれ?息子?だと思ってる?まあどっちでもいいや、自分の子供が一番かかわるトレーナーに憑依しちゃったみたいな話ですし」
「ああ…だが、トレーナーは俺を受け入れてくれた。なら協力するのが筋というものだ」
「んー」
「…不思議な顔をしているな」
「まあそれも大事だとは思いますけどたまにゃ楽しんでもいいと思いますよ俺は」
「…まあ、そうだな。トレーナーもそう言っている」
「じゃ、今日はお酒楽しみましょっか」「そうだな。俺の奢りでいい」「マジですか、ありがとうございます」
店を出るときにウオトレにお金使いすぎ!と怒られてギムレットは引き籠った。
≫183二次元好きの匿名さん21/10/03(日) 13:48:27
ルドトレのちょっと充電いいですか?第xx回
今日は神奈川県西部で2人のトレーナーが大暴走!
「今日のゲストはマクトレさんに来ていただきました〜!」
「こんにちは皆様、マクトレですわ。この番組のゲストに呼ばれるのを楽しみにしておりました」
「そうなの?うれしい!(マクトレさんはスイッチ入ると凄いことになっちゃうからそこは私がコントロールしないと!)」
「ええ、本当にありがとうございます(ドベトレさんは無意識に色々まずい事をやってしまいますからね......わたくしがちゃんとコントロールしないと!)」
結果ルドトレは無意識に画面の前のみんなを誘惑しマクトレはフリー素材を量産する神回になりましたとさ
うまぴょい
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part128【TSトレ】
≫31シチトレ幻覚マン21/10/03(日) 13:58:05
キャラお借りしました。駄文失礼します。
ある日の昼下がり、私の身体は突然に、強い熱を帯びていた。
(風邪かな…)
そう思い体温を測ってみても異常は出ず、咳も出ない。なのに、身体が熱くて熱くて仕方なかった。それに、異常はそれだけではなかった。身体の感覚というか、主に触覚もおかしかった。僅かな布ずれにも反応していまう。別に痛いわけじゃない。むしろ……
ともかく、今まで感じたことの無い感覚に、私の心から恐怖が湧き始めてきていた。怖い、怖くて仕方がない。けど、私はトレーナー。サイレンススズカのトレーナーだ。彼女の助けにならなくてはならない存在だ。そんな私が、こんなことで心配をかけたくない。そう思い、私は心を奮い立たせて、スズカの元に向かった。
ようやく、スズカの元に辿り着くと
彼女はいつものようにトレーニングをしていた。彼女はこちらに気づくと私に近寄ってきた。
「トレーナーさん、どう、したんですか?」
「…ど、どうもしてないよ。時間だから見に来ただけ。」
「そ、そうですか…本当に大丈夫ですか?」
「う、うん。大丈夫だよ。」
そう言ったが、私は目の前の石に足を引っ掛けて倒れてしまった。
幸い、スズカが受け止めてくれたため、地面にぶつかることはなかったが。
スズカに受け止められた私は、謎の安心感を抱きながら、彼女にこう尋ねられた。
「…大丈夫じゃないですよね?」
「…はい。」大丈夫と答えようとして、別の答えが出てしまった。つくづく、言うことを聞かない身体が恨めしい。
「分かりました、とりあえず隣の教室に行きましょう。」
32シチトレ幻覚マン21/10/03(日) 13:58:52
彼女に連れられ、入ったのは今は使われていない教室だった。
「ほら、どうぞ。」
スズカは膝を叩いてこちらを呼んだ。それはつまり…
「膝枕?」
「はい。少しでも、休んでいかないとダメです。」
「それは…」「ダメです。」
彼女は1歩も譲らないだろう。渋々、彼女の膝の上に頭を乗せた。
そうしたら、一瞬で安心感と謎の興奮が高まっていった。
「大丈夫、落ち着いて…」
スズカの優しい声色が聞こえる。その度に、さっきみたいな感情が湧いてくる。なんで、膝枕されているだけなのに、こんな感覚が湧いてくるんだ。自分の今の現状に恐怖と嫌悪感を抱きながら、耐えているとスズカに声をかけられた。
「トレーナーさん、怖いなら怖いって言ってもいいんですよ…?」
「へっ?なんで?」
「だって、さっきからトレーナーさんの身体、震えてるから。」
そこまで、身体に出ていたのか。我ながら、恥ずかしい。
「いつもは、私がトレーナーさんにお世話になってるんですから。」
「今日くらいはお世話させてください。」
33シチトレ幻覚マン21/10/03(日) 14:00:29
「お腹、さすりますね。」
スズカが手を伸ばす。彼女の細い指が、私の腹を撫ぜる。
そうすると、先程までの嫌悪感と恐怖が、少し和らいできた。けど、その分…
「ふっ…うぅっ…」
今まで、それらで紛らわされていた快感が、ダイレクトに伝わってきた。気持ちいい、ただただ気持ちいい。けど、気持ちよくて、情けない。情けない。スズカは、こんなに良くしてくれているのに、私は、なんで…
「まだ、不安みたいですね…」
「もし、良ければですけど。今だけ、私の事…」
「お姉ちゃん、だと思っていいですよ。」
彼女は、優しい笑みを浮かべて、突飛なことを言い出した。
「トレーナーさんは、ウマ娘になってまだ日が浅いですよね?だから、私が姉でもおかしくないです。」
そうかな…?何かおかしい気が…
「だから、私を姉だと思って。身体を預けてください。」
何だろう。何かおかしい気がするけど、もう、抗えない。気を、強く保てない。
「…ほら、呼んでみてください。」
「お、ねぇ……ちゃ…ん…」
「はい、よく言えました。」
言った。言ってしまった。1度、崩壊してしまえば、後はもう。
「こわい、こわいよ。おねぇちゃん…」
「大丈夫、大丈夫ですよ。」
彼女の細い指が、私の頭に触れる。
慈愛に満ちた手つきで私の頭を撫でる。
酷く歪んだ安心感と充足感に、安堵した私の意識は、徐々に白んでいった。
ありがとうございました。
≫46デジトレSS1/221/10/03(日) 14:06:22
秋空、噴水の前に座って空を眺めている。後ろからかかる飛沫が心地良い。
尻尾がうっかり水に漬からない様に前に垂らしておく。
隣ではアグネスデジタルが風で前髪を揺らしていた。
「ごめんな、こんな時間に呼び出しちゃって。寒くないか?」
「大丈夫ですよ。大事な話があるんですよね」
「ああ、あたしの身体の事でな」
ウマ娘の身体になった当初は、ウマ娘としての心と人間だった頃の心がうまく混ざらず、その影響で精神疾患を患ってしまった。
その後はデジタルと他のトレーナー達のサポートやアグネスタキオンに勧められて出た模擬レースを経てウマ娘としての自分を受け入れた事でメンタルも大分改善して来た。
ただ、医者にはまだ少し様子が見たいと言われたのでカウンセリングは続けている。そして、そのカウンセリングを受けている内にこの身体について少し分かった。
「調子を崩すと精神が幼くなって別人みたいになっていただろ?どうやら本当に別人になっていたみたいなんだ。所謂二重人格ってやつさ」
聞くところによると、あたしの中に入ったウマソウルは、とても幼いらしい。
レースで活躍するどころか、レースに出る事すらなく命を落とした可能性が高い、無垢な魂。
幼い故に上手く『俺』の意識と混ざり合う事が出来ず、結果別人格として出てきてしまった。
精神のバランスが崩れると感情が抑えられなくなっていたのもそれが原因だそうだ。
「あの模擬レースでウマ娘として生きる事を決意した。それで今のあたしが居るんだ」
「だから一人称も変わったんですね。……じゃあ、元のトレーナーさんの人格は?」
「あると言えばあるかな。消えたんじゃなくて混ざったって感じだから」
「後悔してないんですか?自分が自分じゃなくなるのは」
「無いよ。このウマソウルと共に生きるって決めたから」
「そうですか……」
そう言って黙り込むデジタル。やはり自分の担当トレーナーが変わってしまった事を気にしているのだろう。
47デジトレSS2/221/10/03(日) 14:07:27
膝を叩きながらすっと立ち上がり、あたしを見た。
「トレーナーさんのウマソウルは何も分からないぐらい幼いんですよね?」
「そうみたいだな」
「じゃあ、アタシが教えます。アタシのウマ娘ちゃん知識を駆使して色んな経験をさせます。むこうで出来なかった分も」
「デジタル……」
「アタシが、貴女を導きます。……だから、アタシに付いて来て下さい」
風に髪をなびかせるデジタル。
その表情は強く、それでいて泣き出しそうな顔をしていた。
強く握った拳を振るわせている。
アタシも立ち上がり、握られていた彼女の左手を取って両手で包む。
真っ直ぐ彼女の目を見詰める。
「じゃあ、あたしからも言わせてもらうね。……アグネスデジタル。あたしと一緒に歩いてくれますか?」
直ぐに返事は返って来なかった。
彼女の左手を包んでいたあたしの両手を空いた右手が触れる。
数秒うつむいていたデジタルだったが、パッと顔を上げた。
「当然ですよ!だって、あたし達は唯一無二の相棒なんですから!」
笑顔を浮かべる。思わず、見惚れてしまう程の綺麗な笑顔を。
(デジタルはあたしを相棒と言っているが、あたしは少し違う)
(これまで何度もデジタルに助けられた事でウマソウルが彼女を気に入ったのだろう)
(あたしは、デジタルに対して好意を持つ様になっていた)
(好意は伝える。けれど、答えは聞かない。デジタルが自分の意思で決めるまで)
(もしダメなら、それもまたウマ娘生の1ページと言う事だ)
そんな事を想いながら、首に付けた___デジタルに貰ったチョーカーをそっと撫でた。
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part129【TSトレ】
≫
≫
≫
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part130【TSトレ】
≫15ガンギマリ頭スズトレ21/10/03(日) 15:57:06
「え?話しちゃったの!?」
「はい…すみません。」
申し訳なさそうにスズカが言う。
かつて私が意味を深く知らずに作って贈ってしまった尻尾の毛を使ったブレスレット。
流石にそのままだと意味を知ってる人から変な誤解を招きかねない、ということで少しだけ改良し、誤魔化していた。
「…いや、でも誤解が生まれなかったならいいよ全然。それで話しちゃった人って…?」
「ミホノブルボンさんです。ブレスレットについて聞かれたので…」
「…そういうことね…」
ミホノブルボン、スズカが入ってる(というか巻き込まれてる)アイドルグループ「逃げ切りシスターズ」のメンバーの一人。
…そして、最近トレーナーがウマ娘化現象に巻き込まれていた。しかも影響がかなり大きく、一人称どころかすでに口調まで変化が出ていたはず。
「…私の時みたいに、自分を見失わないためのアイテムになれば、って思ったんでしょ?」
「…はい。トレーナーさんは不調だったあの間もブレスレット大事にしてくれていたので…」
「ならもうよくやった、としか言えないよ。私でも同じことしただろうから。スズカはその調子でまたブルボンの相談に乗ってあげて。」
「…はい、任せてください!」
私の言葉を聞いて、スズカが意気込む。
…さて、話を聞いちゃった以上私も黙ってるわけにはいかない。
「…どこ誘うかなぁ…」
先達として、同じ苦しみを味わう人を少しでも減らすべく、思考を始める。
20ガンギマリ頭スズトレ21/10/03(日) 15:57:52
今日はスズトレに誘われ、久しぶりにスイーツ店に足を運んでいた。
…の、だが…
「…いろいろとすみません。」
「いや、こっちこそ…」
────親子と間違われかけ、めっちゃ空気が微妙になっていた。
よくよく考えてみればそうである。スズトレの身長は168cmなのに対して私は139cm、ほぼ30cm分まるまる違う。
しかも違う髪色もスズトレが芦毛なため若い頃は私と同じだったのだろう、という説明がついてしまった。改めて首に身分証を下げる事を思いついた過去の自分に感謝したい。
「とりあえず、今日は食事に誘っていただいてありがとうございます。」
「いえいえ、ブルトレがウマ娘化現象に巻き込まれてからまだ一緒に出かけてなかったなー、と思い立っただけなので…」
「そうですね…しばらくはアナログ生活に慣れるのに苦労しましたから。」
何せ今まで使ってた電化製品全部使えなくなってしまったので、と苦笑いする。
ウマ娘となった身体に慣れるのとブルボンと同じ電化製品系を壊してしまう体質、この2つに慣れるまでは本当に大変だった。
「でも、こうしてまた話せる機会ができてよかったと思います。」
「うん、私も。…安心した。」
「…?安心ですか?」
少しだけ考え込む。前に会った時に心配かけさせるような事してしまっただろうか?
「…もう、自分で自分を信じれてそうだから。」
その言葉で理解した。ウマ娘化以前からスズトレは落ち着いた雰囲気とちょっと抜けたところがある点で誰とでも接しやすく、しっかり者な性格から相談に乗ろうとしていることが多かった。
きっと今回もそういうことなのだろう。
「…はい。姿が変わっても私をたった1人のマスターと言ってくれたブルボンがいるので、私はもう大丈夫です。たとえこれからどれだけ私が私でなくなろうと、私はブルボンのマスターであり続ける、そう決意しました。」
その私の言葉を聞いて、スズトレが微笑む。
「私も同じ意見。何が変わっても、私とスズカの絆は決して変わらないと思えるから。」
「…互いに頑張りましょう、スズトレ。」
「うん、ブルトレ。」
二人の間で拳と拳がコツンとぶつかる。それはかつて男だったもの達の、互いを称える行為だった。
ところで、色々スッキリした事で聞きたいことがあった。
22ガンギマリ頭スズトレ21/10/03(日) 15:58:02
「…右手に付いてるのって、例の尻尾のブレスレットですよね?」
「…あ、そっか。ブルボンから聞いたんだね。」
「はい。確か尻尾で作るアクセサリーって…となったので…」
「えっとね、これ元々は私が意味中途半端に理解してスズカに送ったのが始まりなのよ。スズカに言われてすぐ気づきはしたんだけど、このままじゃ誤解招くよね、どうしようかって。」
「なるほど、それでどうなったんですか?」
「私とスズカので二対にしてそれを更に2人の毛で繋いだ。これなら毛で作ったってバレにくいかなーって。」
…それ、バレたらもっと誤解を招くだけでは?
そんな事を思いながら、運ばれてきたスイーツを食べるのだった。
≫102対抗レース(クリトレ視点)121/10/03(日) 16:27:42
第二回トレーナー対抗レース。芝1600m、右回り。出走者は9名。
勝てば温泉旅行券が貰えるとあって気合十分なトレーナーの皆さん。
その中に、僕ことクリトレ(ミニ)もいました。
何度か走って分析した僕の適性は2000m~2500m。今回のレースは僕の適性からは少し外れたもの。
しかし今日までに何度も練習しましたし、きっとマイルでも大丈夫のはずです。
出走者名簿から予想すると、まず警戒すべきはグラトレさん。日頃から担当ウマ娘と修練に励んでいるのをよく見かけます。
次にデジトレさんは、様々な条件のレースに対応すべく分析を重ねていますから、こちらも強敵です。
タキトレさんは普段から実験と称し鍛えていらっしゃるようで、また恐らく同じ先行策をとるでしょう。ライバル枠です。
反対にセイトレさんは足元不安、大きい方のウオトレさんはスピード不足からマークから外します。
シャカトレさんはトレーニング不足で沈むでしょう。タマトレさんは強いけど適性が合ってないのでこちらも外します。
最後に渋い方のウオトレさん(今回のレースではギムレット名義だそうです)は……
正直、未知数としか言えません。気に留めておきましょう。
大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせます。この日の為に練習を積んできましたから。
魔王と呼ばれたウマ娘、そのトレーナーとして。少し不安でも、不敵に笑って見せます。
『各ウマ娘、ゲートに入って体勢整いました……今スタートです!』
ゲートが開き、一斉に飛び出したトレーナーたち。集中していたのか全員スタートは完璧です。
先行策の為に加速する僕の耳に飛び込んできたのは、予想通りの鈍い音。
ちらりと伺うと、セイトレさんが倒れています。やっぱり。予め考えていたことですから意識するのは一瞬だけ。
(救護できなくてごめんなさいセイトレさん!終わったらお見舞いに行きますね)
僕とタキトレさん、タマトレさんが先行策をとり先頭集団を構成。
デジトレさんとグラトレさんが中段で足をため、シャカトレさんとウオトレさんが後方に控え、ギムレットさんが最後方。
(概ね予想通りかな。……タマトレさんが追込じゃなく先行を選んだこと以外)
103対抗レース(クリトレ視点)221/10/03(日) 16:28:09
コーナーに差し掛かるころにはそれぞれの様子や状態が分かってきます。
タキトレさんは予想通り、出足の速さと持ち味のスピードを活かしレースを引っ張ります。
タマトレさんは転倒したセイトレさんを気にしてか少々掛かり気味、適性の不合致もあり苦しそうです。
後ろからはプレッシャーをかけるグラトレさんとそれをマークするデジトレさんの気迫が伝わってきます。
(あとの3人は遠くてわからないか……仕方ない、と思っておこう)
僕はと言えば……今のところ問題なし。少しペースが速いですが、このくらいならいけます。
気にするべきはスパートのタイミング。僕には中距離を走る体力はあっても、速力が不足しています。
早すぎてはスタミナが尽きて失速してしまい、遅すぎては後続の差し勢に追いつかれる。
(タキトレさんがどう出るか。彼女と戦うには、勝つには。どうするべきだろう)
少しずつ失速していくタマトレさんを横目に確認しつつ、僕は思考を続けます。
コーナーを抜けて直線へ。レース全体では折り返し地点が間もなく。僕の思考は結論を出しました。
800m地点を過ぎた頃にロングスパートをかける。中距離に適性のある自分なら可能だと判断しました。
……そして残り半分を通過し、少しずつ加速。スパートをかけて後続を突き離しにかかります。
すぐ横にはタキトレさん。どうやら僕と同じ作戦のようです。彼女にハナを譲るわけにはいきません。
並んで、抜いて、並ばれて、抜かれて。……この時点で、自分の判断ミスに気づきました。
(加速が強い……!そうか当然だ、高い速力を活かすには加速力が必要……初歩の初歩じゃないか)
タキトレさんは僕より加速力がある。それに劣る僕は彼女より早くスパートをかけるべきでした。
最終コーナーへ入ると、僕の先を行くタキトレさんが更に加速していきます。
(っ……まだ、速くなるのか……!)
弾かれるように加速する後続。デジトレさん、グラトレさんに次々に抜かれます。
(でもまだ終わってはいない。最終直線、何とか挽回できれば……っ!?)
──瞬間、息が止まる。抗おうとする僕の横、あざ笑うように。黒く鋭い影が錐のように、空気を貫いた。
……第二回トレーナー対抗レース。栄えある1着を勝ち取ったのは、未知数ゆえにノーマークだったギムレットさん。
一方の僕はといえば、前を走る4人に追いつけないまま5着でのゴールでした。
104対抗レース(クリトレ視点)321/10/03(日) 16:28:27
「トレーナーさ~ん。レース、お疲れさまでした~!」
走り切った僕を、愛バであるクリークが迎えてくれた。
「ありがとう!……ごめんね、練習に沢山付き合ってもらったのに、負けちゃった」
気落ちして俯く僕の頭を、クリークは優しく撫でてくれる。
「ふふ。いいんですよ、勝ち負けは二の次です。……出てよかったでしょう?」
「……うん!色んなことが分かったし、何よりすごく楽しかった!」
「ええ。それはよかったです~!あとでゆっくり、お話聞かせてくださいね~」
「わかった!……あ、そうだ。今のうちにメモしておかなきゃ」
「勉強熱心なトレーナーさんもかっこいいですけど、先にクールダウン、ですよ~」
逸る僕を、クリークが優しく制止する。僕が頷くと、にっこり笑って頭を撫でてくれる。
トレーニングに活用できそうなアイデアをまとめながら、僕たちは手を繋いで帰ったのでした。
(了)
≫